JP2014078868A - 頭部装着型表示装置および頭部装着型表示装置の制御方法 - Google Patents

頭部装着型表示装置および頭部装着型表示装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】イヤホンを備えない頭部装着型表示装置において、音声の聞きやすさを向上させる。
【解決手段】頭部装着型表示装置は、頭部装着型表示装置が使用者の頭部に装着された装着状態において、使用者の眼の近傍に配置される光学部材と、発音体と、光学部材から延伸して使用者の頭部に沿って配置される当接部材であって、その内側に、発音体を異なる位置で固定可能な複数の固定部を有する当接部材と、発音体が固定されている位置に応じて、発音体の音量を制御する出力制御部とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、頭部に装着する表示装置である頭部装着型表示装置に関する。
頭部に装着して用いられる表示装置である頭部装着型表示装置(Head Mounted Display、HMD)が知られている。頭部装着型表示装置は、例えば、液晶ディスプレイおよび光源を利用して画像を表す画像光を生成し、生成された画像光を投写光学系や導光板を利用して使用者の眼に導くことにより、使用者に虚像を認識させる。このような頭部装着型表示装置では、例えば眼鏡のように装着しながら、場所を選ばず、どこでも画像や映像や音声を楽しむことができる。
従来の技術では、頭部装着型表示装置の装着時において、使用者は常に音声出力用のイヤホンを装着することが一般的であった。イヤホンの装着は、使用者にとって手間が掛かる上に、外観的にも好ましいものではなかった。また、長時間にわたるイヤホンの使用は、使用者にストレスを与えるおそれがあるという問題があった。このような問題を解決するために、例えば特許文献1記載の頭部装着型表示装置では、耳部を非圧迫な状態で音声を供給可能な音声出力部が、使用者の耳部周辺に配置されている。また、特許文献2記載の頭部装着型表示装置では、使用者の頭部の側面を耳に向かって伸びるテンプルピースを備え、テンプルピースには、スピーカーが旋回可能なアームによって取り付けられている。
特開平11−331730号公報 特表2002−515127号公報
特許文献1記載の技術では、頭部装着型表示装置の装着時において、イヤホンを装着する必要はなくなっている。しかし、音声の聞きやすさに関しては、十分な工夫がされていないのが実情であった。また、特許文献2記載の技術でも、イヤホンを装着する必要はなくなっているものの、音声の聞きやすさに関しては十分な工夫がされていなかった。
このため、イヤホンを備えない頭部装着型表示装置において、音声の聞きやすさを向上させることが望まれていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、頭部装着型表示装置が提供される。この頭部装着型表示装置は;前記頭部装着型表示装置が使用者の頭部に装着された装着状態において、前記使用者の眼の近傍に配置される光学部材と;発音体と;前記光学部材から延伸して前記使用者の頭部に沿って配置される当接部材と;前記当接部材に配置され、前記発音体を異なる位置で固定可能な複数の固定部と;前記発音体が固定されている位置に応じて前記発音体の音量を制御する出力制御部と;を備える。この形態の頭部装着型表示装置によれば、頭部装着型表示装置は、使用者の頭部に頭部装着型表示装置を保持するための当接部材に、発音体を異なる位置で固定可能な複数の固定部を有し、出力制御部は、発音体が固定されている位置に応じて、発音体の音量を制御する。このため、イヤホンを備えない頭部装着型表示装置において、音声の聞きやすさを向上させることができる。
(2)上記形態の頭部装着型表示装置において;前記出力制御部は、さらに;前記発音体が固定されている位置に応じて、前記発音体の出力周波数特性を制御してもよい。この形態の頭部装着型表示装置によれば、出力制御部は、発音体が固定されている位置に応じて、発音体の音量に加えてさらに発音体の出力周波数特性を制御する。このため、イヤホンを備えない頭部装着型表示装置において、音声の聞きやすさをさらに向上させることができる。
(3)上記形態の頭部装着型表示装置において;前記複数の固定部のうちの少なくとも1つは、前記当接部材の内側であって、前記装着状態における前記使用者の耳に対向する位置に配置され;前記複数の固定部のうちの少なくとも1つは、前記当接部材の内側であって、前記装着状態における前記使用者の耳から外れる位置に配置されていてもよい。この形態の頭部装着型表示装置によれば、頭部装着型表示装置を装着した状態における使用者の耳に対向する位置と、耳から外れる位置と、の両方に発音体を固定可能な固定部が配置される。この結果、使用者は、発音体を自身の耳の位置に合わせて音声を聴くことに集中することも、発音体を自身の耳の位置から外した位置に合わせて外界の音を聴くことに重点を置くこともできる。
(4)上記形態の頭部装着型表示装置において;前記複数の固定部は、前記当接部材の内側に対して、多角形を仮想的に敷き詰めた場合の前記多角形の頂点に位置する部分に配置され;前記発音体は、前記複数の固定部のうちの少なくとも1つに嵌合することによって、前記当接部材に前記発音体を固定する嵌合体を備えてもよい。この形態の頭部装着型表示装置によれば、発音体に設けられた嵌合体と嵌合するための固定部を、当接部材の内側に対して均等に配置することができる。この結果、頭部装着型表示装置の当接部材の美観を損なうことなく、複数の固定部を設けることができる。
(5)上記形態の頭部装着型表示装置において;前記複数の固定部は、前記当接部材の内側に対して、前記当接部材の長手方向に延伸する直線上に配置され;前記発音体は、前記複数の固定部のうちの1つに嵌合することによって、前記当接部材に前記発音体を固定する嵌合体であって、前記嵌合体を軸として前記発音体を回転可能に保持する嵌合体を備えてもよい。この形態の頭部装着型表示装置によれば、発音体に設けられた嵌合体と嵌合するための固定部を、当接部材の長手方向に配置することができる。また、発音体の嵌合体は、自身を軸として発音体を回動可能に保持することができる。この結果、頭部装着型表示装置において、当接部材に発音体が固定される位置を2種類の方法で変えることができ、変更の自由度を高めることができる。
(6)上記形態の頭部装着型表示装置において;前記当接部材は、さらに;前記当接部材の内側に配置されて前記使用者の耳に掛けられる耳掛けを有し;前記複数の固定部は、前記耳掛けの長手方向の一端部から他端部までの間において一定の間隔で配置され;前記発音体は、前記複数の固定部のうちの1つに嵌合することによって、前記当接部材に前記発音体を固定する嵌合体を備えてもよい。この形態の頭部装着型表示装置によれば、発音体に設けられた嵌合体と嵌合するための固定部を、当接部材の耳掛けの長手方向の一端部から他端部までの間に配置する。このため、発音体を常に使用者の耳の近傍に配置することができる。
(7)上記形態の頭部装着型表示装置において;前記発音体は、さらに;前記嵌合体と、前記発音体との間の距離を可変とする距離調節部を備えてもよい。この形態の頭部装着型表示装置によれば、さらに、発音体と嵌合体との間の距離を可変とすることができる。従って、当接部材に発音体が固定される位置を、耳掛けの長手方向の一端部から他端部までの間と、当接部材に設けられた固定部に対して嵌合する嵌合体からの距離と、の2種類の方法で変えることができ、変更の自由度を高めることができる。
(8)上記形態の頭部装着型表示装置において;前記複数の固定部の内部には、それぞれ、各前記固定部に対して前記嵌合体が嵌合しているか否かを検出するためのセンサーが内蔵されていてもよい。この形態の頭部装着型表示装置によれば、複数の固定部の内部には、それぞれ、各固定部に嵌合体が嵌合しているか否かを検出するためのセンサーが内蔵される。このため、出力制御部は、これらセンサーの検出値を用いて、発音体が固定されている位置を容易に知ることができる。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素は全てが必須のものではなく、上述の課題の一部または全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部または全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更、削除、新たな構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部または全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部または全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部または全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部または全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
例えば、本発明の一形態は、光学部材と、発音体と、当接部材と、固定部と、出力制御部と、の5つの要素のうちの一部または全部の要素を備えた装置として実現可能である。すなわち、この装置は、光学部材を有していてもよく、有していなくてもよい。また、この装置は、発音体を有していてもよく、有していなくてもよい。また、この装置は、当接部材を有していてもよく、有していなくてもよい。また、この装置は、固定部を有していてもよく、有していなくてもよい。また、この装置は、出力制御部を有していてもよく、有していなくてもよい。こうした装置は、例えば頭部装着型表示装置として実現できるが、頭部装着型表示装置以外の他の装置としても実現可能である。前述した頭部装着型表示装置の各形態の技術的特徴の一部または全部は、いずれもこの装置に適用することが可能である。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、頭部装着型表示装置および頭部装着型表示装置の制御方法、これらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した記録媒体等の形態で実現することができる。
本発明の一実施形態における頭部装着型表示装置の外観の構成を示す説明図である。 当接部材とスピーカーについて説明するための説明図である。 ヘッドマウントディスプレイの構成を機能的に示すブロック図である。 画像光生成部によって画像光が射出される様子を示す説明図である。 使用者に認識される虚像の一例を示す説明図である。 モード設定テーブルの一例を示す説明図である。 スピーカーの周波数特性の一例を示す説明図である。 エリア対応テーブルの一例を示す説明図である。 スピーカー制御処理の手順を示すフローチャートである。 変更検知処理の手順を示すフローチャートである。 スピーカー制御処理の手順を示すフローチャートである。 第2実施形態の頭部装着型表示装置の当接部材とスピーカーについて説明するための説明図である。 第2実施形態におけるテーブル構成を説明するための説明図である。 第3実施形態の頭部装着型表示装置の当接部材とスピーカーについて説明するための説明図である。 第3実施形態の頭部装着型表示装置の当接部材とスピーカーについて説明するための説明図である。 第3実施形態におけるテーブル構成を説明するための説明図である。 変形例における頭部装着型表示装置の外観の構成を示す説明図である。
A.第1実施形態:
A−1.頭部装着型表示装置の構成:
図1は、本発明の一実施形態における頭部装着型表示装置の外観の構成を示す説明図である。頭部装着型表示装置HMは、頭部に装着する頭部装着型表示装置であり、ヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display、HMD)とも呼ばれる。本実施形態のヘッドマウントディスプレイHMは、使用者が、虚像を視認すると同時に外景も直接視認可能な光学透過型の頭部装着型表示装置である。
ヘッドマウントディスプレイHMは、使用者の頭部に装着された状態において使用者に虚像を視認させる画像表示部20と、画像表示部20を制御する制御部(コントローラー)10とを備えている。
画像表示部20は、使用者の頭部に装着される装着体であり、本実施形態では眼鏡形状を有している。画像表示部20は、右当接部材21と、右表示駆動部22と、左当接部材23と、左表示駆動部24と、右光学像表示部26と、左光学像表示部28とを含んでいる。
右光学像表示部26および左光学像表示部28は、ヘッドマウントディスプレイHMの装着時における使用者の右眼および左眼の近傍(本実施形態の例では、右眼および左眼の眼前)に対応する位置に配置されている。右光学像表示部26の一端と、左光学像表示部28の一端は、それぞれ、ヘッドマウントディスプレイHMの装着時における使用者の眉間に対応する位置で接続されている。右光学像表示部26の他端である端部ERからは、右当接部材21が延伸している。同様に、左光学像表示部28の他端である端部ELからは、左当接部材23が延伸している。
右当接部材21は、右光学像表示部26の端部ERから、ヘッドマウントディスプレイHMの装着時における使用者の側頭部に沿って、右光学像表示部26とほぼ直角をなすように延伸して設けられた部材である。同様に、左当接部材23は、左光学像表示部28の端部ELから、ヘッドマウントディスプレイHMの装着時における使用者の側頭部に対応する位置にかけて、左光学像表示部28とほぼ直角をなすように延伸して設けられた部材である。右当接部材21と、左当接部材23は、眼鏡のテンプル(つる)のようにして、使用者の頭部にヘッドマウントディスプレイHMを保持する。
右表示駆動部22は、右当接部材21の内側、換言すれば、ヘッドマウントディスプレイHMの装着時における使用者の頭部に対向する側であって、右光学像表示部26の端部ER側に配置されている。また、左表示駆動部24は、左当接部材23の内側であって、左光学像表示部28の端部EL側に配置されている。なお、以降では、右当接部材21および左当接部材23を総称して単に「当接部材」と、右表示駆動部22および左表示駆動部24を総称して単に「表示駆動部」と、右光学像表示部26および左光学像表示部28を総称して単に「光学像表示部」とも呼ぶ。
表示駆動部は、図示しないLCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)や、投写光学系等を含む。詳細は後述する。光学部材としての光学像表示部は、図示しない導光板と、調光板とを含んでいる。導光板は、光透過性の樹脂材料等によって形成され、表示駆動部から取り込んだ画像光を使用者の眼に向けて射出させる。調光板は、薄板状の光学素子であり、ヘッドマウントディスプレイHMの表側、換言すれば、使用者の眼の側とは反対の側を覆うように配置されている。調光板は、導光板を保護し、導光板の損傷や、汚れの付着等を抑制する。また、調光板は、光透過率を調整することによって使用者の眼に入る外光量を調整し、虚像の視認のしやすさを調整することができる。調光板は省略可能である。なお、光学像表示部は、特許請求の範囲における「光学部材」に相当する。
画像表示部20は、さらに、画像表示部20を制御部10に接続するための接続部40を有している。接続部40は、制御部10に接続される本体コード48と、本体コード48が2本に分岐した右コード42と、左コード44と、分岐点に設けられた連結部材46と、を含んでいる。右コード42は、右当接部材21の延伸方向の先端部APから右当接部材21の筐体内に挿入され、右表示駆動部22に接続されている。同様に、左コード44は、左当接部材23の延伸方向の先端部APから左当接部材23の筐体内に挿入され、左表示駆動部24に接続されている。
画像表示部20と制御部10とは、接続部40を介して各種信号の伝送を行う。本体コード48における連結部材46とは反対側の端部と、制御部10とのそれぞれには、互いに嵌合するコネクター(図示省略)が設けられており、本体コード48のコネクターと制御部10のコネクターとの嵌合/嵌合解除により、制御部10と画像表示部20とが接続されたり切り離されたりする。右コード42と、左コード44と、本体コード48には、例えば、金属ケーブルや、光ファイバーを採用することができる。
制御部10は、ヘッドマウントディスプレイHMを操作するための装置である。制御部10は、点灯部12と、タッチパッド14と、十字キー16と、電源スイッチ18と、音量調節ボタン19と、を含んでいる。
点灯部12は、ヘッドマウントディスプレイHMの動作状態を、その発光状態によって通知する。ヘッドマウントディスプレイHMの動作状態とは、例えば、電源のON/OFF等である。点灯部12としては、例えば、LED(Light Emitting Diode)を用いることができる。タッチパッド14は、タッチパッド14の操作面上での使用者の指の操作を検出して、検出内容に応じた信号を出力する。十字キー16は、上下左右方向に対応するキーへの押下操作を検出して、検出内容に応じた信号を出力する。電源スイッチ18は、スイッチのスライド操作を検出することで、ヘッドマウントディスプレイHMの電源投入状態を切り替える。音量調節ボタン19は、スピーカーから出力される音量を大きくするための+音量ボタンと、スピーカーから出力される音量を小さくするための−音量ボタンとを含んでいる。
図2は、当接部材とスピーカーについて説明するための説明図である。なお、スピーカーは特許請求の範囲における「発音体」に相当する。図2(A)は、左当接部材23を内側方向から見た拡大図である。左当接部材23は、前方当接部材23xと、後方当接部材23yと、連結部23zとを備えている。
前方当接部材23xは、左当接部材23のうち、左光学像表示部28の端部ELから、ヘッドマウントディスプレイHMの装着時における使用者のこめかみ周辺に対応する位置までを占める部材である。換言すれば、前方当接部材23xは、左光学像表示部28の端部ELから左当接部材23の長手方向の中央部にかけて延伸する。なお、本実施形態において「中央」とは、厳密な中央だけでなく「中央付近」の部分をも含む意味で使用する。前方当接部材23xの内側には、左表示駆動部24が配置されている。
後方当接部材23yは、前方当接部材23xの先端部から、ヘッドマウントディスプレイHMの装着時における使用者の耳の後方に対応する位置までを占める部材である。換言すれば、後方当接部材23yは、左当接部材23の長手方向の中央部から左当接部材23の先端部APにかけて延伸している。後方当接部材23yの内側、換言すれば、ヘッドマウントディスプレイHMの装着時における使用者の頭部と対向する側には、複数の保持穴230が形成されている。各保持穴230は、後方当接部材23yの内側に対して、多角形を仮想的に敷き詰めた場合の、多角形の頂点に位置する部分に配置されている。本実施形態では、多角形は三角形であるものとしているが、四角形としてもよいし、五角形としてもよいし、菱形としてもよい。
連結部23zは、前方当接部材23xと後方当接部材23yとを連結する部材である。連結部23zは、後方当接部材23yの先端部APを水平方向に回動可能とする蝶番として機能する。
図2(B)は、後方当接部材23yおよび左スピーカー320の断面を示す概略図である。左スピーカー320は、ボール321と、弾性体322と、本体部323と、クッション324と、保護カバー325とを備えている。ボール321は、球状に形成された磁性体を着磁することで作製されており、磁力を有する。ボール321は、後方当接部材23yの保持穴230の1つに嵌合することによって、後方当接部材23yに対して左スピーカー320を固定する「嵌合体」として機能する。弾性体322は、ボール321と本体部323とを、弾性を持たせつつ連結する。弾性体322は、例えばコイルバネや板バネで形成することができる。なお、弾性体322は省略してもよい。
本体部323は、電気信号を物理振動に変換し、音波として使用者の外耳道へ伝達するスピーカーである。振動は外耳道から、鼓膜、耳小骨(中耳)、内耳(蝸牛)、聴覚神経、脳の聴覚野の順序で伝達され、使用者に「音」として認識される。本実施形態におけるスピーカーは、円筒形状のボイスコイルと、円筒形状の永久磁石と、振動板とを備えている。永久磁石の穴にあたる円筒形の空間に、穴部分よりも僅かに直径の小さいボイスコイルが挿入されている。ボイスコイルには、円錐形状を有する振動板が固定されている。振動板は、例えば、コーン紙等により形成される。クッション324は、本体部323と、弾性体322と、ボール321の一部とを包含する緩衝材である。クッション324は、例えば、ゴムやポリウレタン等の肌当たりの良い材料により形成されることが好ましい。そうすれば、ヘッドマウントディスプレイHMの装着感を向上させることができる。なお、クッション324は、本体部323が有する振動板の円錐形状の広がり方向に相当する位置に、開口が形成されている。保護カバー325は、クッション324の開口の内側に配置され、外部からの塵埃の侵入を抑制する。保護カバー325としては、例えば、金属製の網や、スポンジ等を採用することができる。
後方当接部材23yの内側面IPに形成された保持穴230は、半球状に形成された窪みであり、左スピーカー320を固定する「固定部」として機能する。本実施形態では、保持穴230の表面は、ボール321の磁力によって左スピーカー320を保持可能なように金属で覆われている。各保持穴230の内部には、それぞれ、センサー232が内蔵されている。センサー232は、保持穴230に左スピーカー320のボール321が嵌合していることを検知する。センサー232は、種々のセンサーを用いることができる。センサー232としては、例えば、ボール321の接触を検出する接触センサーや、ボール321の接近を検出する接近センサーや、ボール321の磁力を検出する磁気センサー等を用いることができる。
なお、上記では、左当接部材23を例示して説明したが、右当接部材21についても同様の構成を有する。すなわち、右当接部材21も、前方当接部材21xと、後方当接部材21yと、連結部21zとを備え、後方当接部材21yの内側には複数の保持穴210が形成されている。また、保持穴210は、右スピーカー310を固定する固定部として機能する。
図3は、ヘッドマウントディスプレイHMの構成を機能的に示すブロック図である。制御部10は、入力情報取得部110と、記憶部120と、電源130と、CPU140と、インターフェイス180と、送信部(Tx)51および52と、を備える。前述の各部はバス(図示省略)により相互に接続されている。
入力情報取得部110は、例えば、タッチパッド14や十字キー16や、電源スイッチ18等に対する操作入力等の使用者による操作入力に応じた信号を取得する。記憶部120は、ROMや、RAMや、DRAMや、ハードディスク等を含む記憶部である。記憶部120には、モード設定テーブル122と、エリア対応テーブル124とが含まれている。モード設定テーブル122およびエリア対応テーブル124は、出力制御部171が、右スピーカー310と左スピーカー320とを制御するために用いるテーブルである。モード設定テーブル122と、エリア対応テーブル124とは、記憶部120に予め格納されている。各テーブルの詳細は後述する。電源130は、ヘッドマウントディスプレイHMの各部に電力を供給する。電源130としては、例えば二次電池を用いることができる。
CPU140は、予めインストールされたプログラムを実行することで、オペレーティングシステム(ОS)150としての機能を提供する。また、CPU140は、ROMやハードディスクに格納されているファームウェアやコンピュータープログラムをRAMに展開して実行することにより、検出部142、画像処理部160、音声処理部170、表示制御部190としても機能する。検出部142は、右当接部材21の後方当接部材21yに内蔵された複数のセンサーの出力値から、後方当接部材21yにおいて右スピーカー310が固定されている保持穴210の位置を検出する。同様に、検出部142は、左当接部材23の後方当接部材23yに内蔵された複数のセンサー232の出力値から、後方当接部材23yにおいて左スピーカー320が固定されている保持穴230の位置を検出する。
画像処理部160は、インターフェイス180を介して入力されるコンテンツ等に基づいて画像表示部20に供給するための信号を生成し、画像表示部20へ送信する。画像表示部20に供給するための信号は、アナログ形式とディジタル形式の場合で異なる。
例えば、アナログ形式の場合、画像処理部160は、クロック信号PCLKと、垂直同期信号VSyncと、水平同期信号HSyncと、画像データーDataとを生成し、送信する。具体的には、画像処理部160は、コンテンツに含まれる画像信号を取得する。取得した画像信号は、例えば動画像の場合、一般的に、1秒あたり30枚のフレーム画像から構成されているアナログ信号である。画像処理部160は、取得した画像信号から、垂直同期信号VSyncや水平同期信号HSync等の同期信号を分離する。また、画像処理部160は、分離した垂直同期信号VSyncや水平同期信号HSync等の周期に応じて、図示しないPLL回路等を利用してクロック信号PCLKを生成する。画像処理部160は、同期信号が分離されたアナログ画像信号を、図示しないA/D変換回路等を用いてディジタル画像信号に変換する。その後、画像処理部160は、変換後のディジタル画像信号を、RGBデーターの画像データーDataとして、1フレームごとに記憶部120内のDRAMに格納する。
例えば、ディジタル形式の場合、画像処理部160は、クロック信号PCLKと、画像データーDataとを生成し、送信する。具体的には、コンテンツがディジタル形式の場合、クロック信号PCLKが画像信号に同期して出力される。このため、垂直同期信号VSyncおよび水平同期信号HSyncおよびアナログ画像信号のA/D変換が不要となる。
なお、画像処理部160は、記憶部120に格納された画像データーDataに対して、解像度変換処理や、輝度・彩度の調整といった種々の色調補正処理や、キーストーン補正処理等の画像処理を実行してもよい。
画像処理部160は、上述のように生成されたクロック信号PCLKと、垂直同期信号VSyncと、水平同期信号HSyncと、記憶部120内のDRAMに格納された画像データーDataとを、送信部51および52を介してそれぞれ送信する。なお、送信部51を介して送信される画像データーDataを「右眼用画像データーData1」とも呼び、送信部52を介して送信される画像データーDataを「左眼用画像データーData2」とも呼ぶ。送信部51、52は、制御部10と、画像表示部20との間におけるシリアル伝送のためのトランシーバーとして機能する。
表示制御部190は、右表示駆動部22および左表示駆動部24を制御する制御信号を生成する。具体的には、表示制御部190は、制御信号により、右LCD制御部211による右LCD241の駆動ON/OFFや、右バックライト制御部201による右バックライト221の駆動ON/OFF、左LCD制御部212による左LCD242の駆動ON/OFFや、左バックライト制御部202による左バックライト222の駆動ON/OFF、などを個別に制御することにより、右表示駆動部22および左表示駆動部24のそれぞれによる画像光の生成および射出を制御する。例えば、表示制御部190は、右表示駆動部22および左表示駆動部24の両方に画像光を生成させたり、一方のみに画像光を生成させたり、両方共に画像光を生成させなかったりする。
表示制御部190は、右LCD制御部211と左LCD制御部212とに対する制御信号を、送信部51および52を介してそれぞれ送信する。また、表示制御部190は、右バックライト制御部201と左バックライト制御部202とに対する制御信号を、それぞれ送信する。
音声処理部170は、コンテンツに含まれる音声信号を取得し、取得した音声信号を増幅して、画像表示部20の右スピーカー310の本体部313および左スピーカー320の本体部323に対し、接続部40を介して供給する。なお、例えば、Dolby(登録商標)システムを採用した場合、音声信号に対する処理がなされる。この結果、右スピーカー310および左スピーカー320からは、それぞれ、例えば周波数等が変えられた異なる音が出力される。音声処理部170は、出力制御部171を含んでいる。出力制御部171は、後述のスピーカー制御処理によって、右スピーカー310および左スピーカー320に送信される電気信号を制御する。
インターフェイス180は、制御部10に対して、コンテンツの供給元となる種々の外部機器OAを接続するためのインターフェイスである。外部機器ОAとしては、例えば、パーソナルコンピューターPCや携帯電話端末、ゲーム端末等がある。インターフェイス180としては、例えば、USBインターフェイスや、マイクロUSBインターフェイス、メモリーカード用インターフェイス、無線LANインターフェイス等を備えることができる。
画像表示部20は、右表示駆動部22と、左表示駆動部24と、右光学像表示部26としての右導光板261と、左光学像表示部28としての左導光板262と、センサー2120と、センサー232と、右スピーカー310と、左スピーカー320とを備えている。
右表示駆動部22は、受信部(Rx)53と、光源として機能する右バックライト(BL)制御部201および右バックライト(BL)221と、表示素子として機能する右LCD制御部211および右LCD241と、右投写光学系251を含んでいる。なお、右バックライト制御部201と、右LCD制御部211と、右バックライト221と、右LCD241とを総称して「画像光生成部」とも呼ぶ。
受信部53は、制御部10と、画像表示部20との間におけるシリアル伝送のためのレシーバーとして機能する。右バックライト制御部201は、入力された制御信号に基づいて、右バックライト221を駆動する機能を有する。右バックライト221は、例えば、LEDやエレクトロルミネセンス(EL)等の発光体である。右LCD制御部211は、受信部53を介して入力されたクロック信号PCLKと、垂直同期信号VSyncと、水平同期信号HSyncと、右眼用画像データーData1とに基づいて、右LCD241を駆動する機能を有する。右LCD241は、複数の画素をマトリクス状に配置した透過型液晶パネルである。
図4は、画像光生成部によって画像光が射出される様子を示す説明図である。右LCD241はマトリクス状に配置された各画素位置に対応する液晶を駆動することによって、右LCD241を透過する光の透過率を変化させることにより、右バックライト221から照射される照明光ILを、画像を表す有効な画像光PLへと変調する機能を有する。なお、図4のように、本実施形態ではバックライト方式を採用することとしたが、フロントライト方式や、反射方式を用いて画像光を射出する構成としてもよい。
図3の右投写光学系251は、右LCD241から射出された画像光を並行状態の光束にするコリメートレンズによって構成される。右光学像表示部26としての右導光板261は、右投写光学系251から出力された画像光を、所定の光路に沿って反射させつつ使用者の右眼REに導く。なお、右投写光学系251と右導光板261とを総称して「導光部」とも呼ぶ。なお、導光部は、画像光を用いて使用者の眼の近傍にあって、虚像を形成する限りにおいて任意の方式を用いることができ、例えば、回折格子を用いても良いし、半透過反射膜を用いても良い。
左表示駆動部24の各部は、右表示駆動部22で説明した各部と同様の構成および動作を有するため詳細な説明は省略する。
図5は、使用者に認識される虚像の一例を示す説明図である。上述のようにして、ヘッドマウントディスプレイHMの使用者の両眼に導かれた画像光が使用者の網膜に結像することにより、使用者は虚像を視認することができる。図5に示すように、ヘッドマウントディスプレイHMの使用者の視野VR内には虚像VIが表示される。また、使用者の視野VRのうち、虚像VIが表示された部分については、使用者は、光学像表示部の虚像VIを介して、外景SCを見ることができる。さらに、使用者の視野VRのうち、虚像VIが表示された部分以外については、使用者は、光学像表示部を透過して、外景SCを直接見ることができる。
A−2.テーブル構成:
図6は、モード設定テーブル122の一例を示す説明図である。モード設定テーブル122は、スピーカーの音声再生モードと、スピーカーの音量および周波数特性を対応付けて記憶するテーブルである。モード設定テーブル122は、スピーカー制御処理において、出力制御部171が、左右のスピーカー、すなわち、右スピーカー310と左スピーカー320とを制御するために用いられる。モード設定テーブル122は、モードと、音量と、周波数特性とを含んでいる。
モードフィールドには、スピーカーの音声再生モードを示す文字列が格納されている。音量フィールドには、各モードに対応した左右のスピーカーの音量を表す文字列が格納されている。なお、図6の例では、音量を「大」等の文字列で表しているが、他の形態で表されてもよい。例えば、10段階のレベル「9」等の数字で表されてもよい。周波数特性フィールドには、各モードに対応した左右のスピーカーの周波数特性を表す文字列が格納されている。
図6の例では、モード1の場合、出力制御部171は、左右のスピーカーの音量を「小」かつ周波数特性「A」に制御することがわかる。モード1では、使用者が左右のスピーカーを自身の耳の位置に合わせて、音声を聴くことに集中する「本視聴モード」における音量と周波数特性を想定している。モード2の場合、出力制御部171は、左右のスピーカーの音量を「中」かつ周波数特性「B」に制御することがわかる。モード2では、使用者が左右のスピーカーを自身の耳の位置から少し外した位置に合わせて、音声を聴きつつも外界の音を聞く「本視聴モードとながら視聴モードの中間」における音量と周波数特性を想定している。モード3の場合、出力制御部171は、左右のスピーカーの音量を「中」かつ周波数特性「B」に制御することがわかる。モード4の場合、出力制御部171は、左右のスピーカーの音量を「大」かつ周波数特性「B」に制御することがわかる。モード3およびモード4では、使用者が左右のスピーカーを自身の耳の位置から外した位置に合わせて、音声をバックグラウンドミュージックとして外界の音を聞くことに重点を置く「ながら視聴モード」における音量と周波数特性を想定している。モード5の場合、出力制御部171は、左右のスピーカーの音量を「なし」かつ周波数特性「なし」、すなわち、左右のスピーカーをOFFに制御することがわかる。モード5では、使用者が左右のスピーカーを自身の耳の位置から最も遠い位置に合わせて、音声をOFFさせる「サイレントモード」における音声と周波数特性を想定している。
図7は、スピーカーの周波数特性の一例を示す説明図である。図7(A)は、周波数特性「A」の場合の出力(音圧レベル、dB)の変化を表している。図7(B)は、周波数特性「B」の場合の出力(音圧レベル、dB)の変化を表している。図7(A)、(B)共に、縦軸は音圧レベル(dB)を、横軸は周波数(Hz)を、それぞれ表している。図7(A)に示す周波数特性「A」の場合、スピーカーからは、低音域と中音域と高音域との差が無い、平坦な音が出力されることがわかる。このような周波数特性の場合、使用者は、低音域から高音域まで均一に広がりのある音を楽しむことができる。すなわち、周波数特性「A」は、本視聴モードに適している。一方、図7(B)に示す周波数特性「B」の場合、スピーカーからは、低音域と高音域が抑えられ、中音域が強調された音が出力されることがわかる。一般的に男性の声は300〜500Hz、女性の声は400〜700Hzと言われているため、周波数特性「B」では、オーディオコンテンツの声を優先させた特性となる。すなわち、周波数特性「B」では、使用者は、スピーカーが耳から離れている場合に外界の音を聞きやすく、かつ、オーディオコンテンツの声も聞きやすい。すなわち、周波数特性「B」は、ながら視聴モードに適している。
なお、図7に示す2つの周波数特性はあくまで一例である。音声再生モードにおいて想定されている使用シーンに合った、様々な周波数特性を定めておくことができる。例えば、語学学習コンテンツの聞き流しに特に適した音声再生モード用の周波数特性として、周波数特性のピークを2〜5kHzに設定し、オーディオコンテンツの「声」を優先的に通りやすくした周波数特性を設定してもよい。
図8は、エリア対応テーブル124の一例を示す説明図である。図8(A)は、エリア対応テーブル124の一例を示している。エリア対応テーブル124は、左右のスピーカーが固定されている位置と、スピーカーの音声再生モードとを対応付けて記憶するテーブルである。エリア対応テーブル124は、スピーカー制御処理において、出力制御部171が、スピーカーの音声再生モードを決定するために用いられる。エリア対応テーブル124は、領域と、モードとを含んでいる。
領域フィールドには、後方当接部材を仮想的に複数の領域に分割した上で、各領域を識別するための識別子が格納されている。モードフィールドには、スピーカーの音声再生モードを示す文字列が格納されている。
図8(B)は、領域について詳細に説明するための説明図である。ここでは、左当接部材23を例示して説明する。図2で説明したように、左当接部材23の後方当接部材23yには、複数の保持穴230が形成されている。後方当接部材23yを、全ての保持穴230がいずれかの領域に属するような仮想的な領域に分割する。例えば、図のように領域1〜領域6までの仮想的な領域に分割することができる。すると「左スピーカー320が固定されている位置」とは、左スピーカー320のボール321が嵌合している保持穴230が属する領域として識別することができる。なお、右当接部材21についても同様である。
A−3.スピーカー制御処理:
図9は、スピーカー制御処理の手順を示すフローチャートである。スピーカー制御処理は、スピーカーの音量と周波数特性とを制御する処理である。スピーカー制御処理は、ヘッドマウントディスプレイHMのOS150がコンテンツの再生を開始する際に実行され、スピーカーが固定されている位置に応じてコンテンツの音量等を決定する。なお、スピーカー制御処理は、右当接部材21の右スピーカー310と、左当接部材23の左スピーカー320とに対してそれぞれ独立に実行される。以降では、左当接部材23の左スピーカー320を例示して説明する。
出力制御部171は、検出部142にスピーカーの位置を検出させる(ステップS10)。検出部142は、左当接部材23の後方当接部材23yに内蔵されたセンサー232の出力値から、後方当接部材23yにおいて左スピーカー320が固定されている保持穴230の位置を検出する。検出部142は、検出した保持穴230の位置を、出力制御部171へ送信する。出力制御部171は、スピーカーの位置を検出できたか否かを判定する(ステップS12)。具体的には、出力制御部171は、検出部142からスピーカーが固定されている保持穴の位置を受信した場合に、スピーカーの位置を検出できたと判定する。出力制御部171は、上記以外の場合には、スピーカーの位置を検出できないと判定する。スピーカーの位置を検出できない場合(ステップS12:NO)、出力制御部171は、処理をステップS10へ遷移させる。
スピーカーの位置を検出できた場合(ステップS12:YES)、出力制御部171は、スピーカーが固定されている保持穴の位置に基づいて、スピーカーの音声再生モードを決定する(ステップS14)。具体的には、出力制御部171は、エリア対応テーブル124を参照し、ステップS10で受信した保持穴が属する領域に対応付けられているモードを、スピーカーの音声再生モードとする。
モード決定後、出力制御部171は、モード設定テーブル122を参照し、ステップS14で決定したモードに応じた音量と、周波数特性でスピーカーを駆動させる(ステップS16)。具体的には、出力制御部171は、左スピーカー320から目標の音量と周波数特性とが得られるように、左スピーカー320の本体部323に送信する電気信号を制御する。その後、出力制御部171は、変更検知処理を実行する(ステップS100)。
A−3−1.変更検知処理:
図10は、変更検知処理の手順を示すフローチャートである。変更検知処理は、コンテンツの再生中における以下のような操作を検出し、スピーカーの音量と周波数特性とを変更する処理である。
・使用者が制御部10を操作し、音量を変更した場合。
・使用者が当接部材内においてスピーカーが固定されている位置を変更した場合。
変更検知処理は、スピーカー制御処理のサブルーチンとして実行される。なお、スピーカー制御処理は、右当接部材21の右スピーカー310と、左当接部材23の左スピーカー320とに対してそれぞれ独立に実行される。以降では、左当接部材23の左スピーカー320を例示して説明する。
出力制御部171は、スピーカーの位置が変更されたか否かを判定する(ステップS102)。具体的には、出力制御部171は、検出部142からスピーカーが固定されている保持穴の位置を再受信した場合に、スピーカーの位置が変更されたと判定する。出力制御部171は、上記以外の場合には、スピーカーの位置は変更されていないと判定する。スピーカーの位置が変更されていない場合(ステップS102:NO)、出力制御部171は、処理をステップS108へ遷移させる。
スピーカーの位置が変更された場合(ステップS102:YES)、出力制御部171は、変更後の保持穴の位置に基づいて、スピーカーの音声再生モードを決定する(ステップS104)。詳細は図9のステップS14と同様である。モード決定後、出力制御部171は、モード設定テーブル122を参照し、ステップS104で決定したモードに応じた音量と、周波数特性でスピーカーを駆動させる(ステップS106)。詳細は図9のステップS16と同様である。
出力制御部171は、スピーカーのボリューム操作がされたか否かを判定する(ステップS108)。具体的には、出力制御部171は、OS150が提供するイコライザー機能からの音量調節要求を受信した場合や、制御部10の音量調節ボタン19の押下を検出した場合に、スピーカーのボリューム操作がされたと判定する。出力制御部171は、上記以外の場合には、スピーカーのボリューム操作がされていないと判定する。スピーカーのボリューム操作がされていない場合(ステップS108:NO)、出力制御部171は、処理をステップS102へ遷移させ、変更検知処理を繰り返す。
スピーカーのボリューム操作がされた場合(ステップS108:YES)、出力制御部171は、ステップS108で受信した音量でスピーカーを駆動させる(ステップS110)。詳細は図9のステップS16と同様である。なお、ステップS110において、イコライザー機能からの音量調節要求に基づいて処理を行う場合、出力制御部171は、音量に加えてその他の制御パラメータ(周波数特性等)に基づくスピーカー性能が得られるように、本体部323に送信する電気信号を制御することができる。
その後、出力制御部171は、処理をステップS102へ遷移させ、変更検知処理を繰り返す。変更検知処理は、コンテンツの再生が停止されるまで、または、ヘッドマウントディスプレイHMの電源がOFFされるまで、繰り返し実行される。このようにすれば、出力制御部171は、コンテンツの再生中における音量の変更操作や、スピーカーが固定されている位置の変更操作を検出して、スピーカーの音量や周波数特性を適宜、変更することができる。
以上のように、第1実施形態のヘッドマウントディスプレイHMは、使用者の頭部にヘッドマウントディスプレイHM(頭部装着型表示装置)を保持するための右当接部材21および左当接部材23(当接部材)に、右スピーカー310および左スピーカー320(発音体)を異なる位置で固定可能な複数の保持穴210および保持穴230(固定部)を有する。また、出力制御部171は、左右のスピーカーが固定されている位置に応じて、それぞれ、スピーカーの音量および出力周波数特性を制御する。このため、イヤホンを備えないヘッドマウントディスプレイHMにおいて、音声の聞きやすさを向上させることができる。
さらに、第1実施形態のヘッドマウントディスプレイHMでは、左右のスピーカーのボール311およびボール321(嵌合体)と嵌合するための保持穴210および保持穴230(固定部)を、右当接部材21および左当接部材23(当接部材)の内側に対して均等に配置することができる。この結果、ヘッドマウントディスプレイHMの右当接部材21および左当接部材23(当接部材)の美観を損なうことなく、複数の保持穴210および保持穴230(固定部)を設けることができる。
A−4.スピーカー制御処理(バリエーション):
図11は、図9とは異なるスピーカー制御処理の手順を示すフローチャートである。図9に示すスピーカー制御処理との違いは、OS150が提供するイコライザー機能における設定に応じてコンテンツの音量等を決定する点である。その他、実行タイミング、実行主体、実行対象等は、図9の第1実施形態と同様である。
出力制御部171は、OS150が提供するイコライザー機能の設定値を取得する(ステップS50)。具体的には、例えば、出力制御部171は、イコライザー機能を実現するプログラムが使用する設定ファイルから、音量および周波数特性の設定値を取得することができる。設定値取得後、出力制御部171は、ステップS50で取得した設定値に応じた音量と、周波数特性でスピーカーを駆動させる(ステップS52)。詳細は図9のステップS16と同様である。その後、出力制御部171は、図10の変更検知処理を実行する(ステップS100)。
図11のようなスピーカー制御処理を用いた場合、コンテンツの再生を開始した際のスピーカー音量や周波数特性は、イコライザー機能における設定に基づいて決定される。しかし、ステップS100で実行される変更検知処理によって、出力制御部171は、コンテンツ再生中の音量の変更操作や、スピーカーが固定されている位置の変更操作を検出して、スピーカーの音量や周波数特性を適宜、変更することができる。このため、図11のようなスピーカー制御処理においても、図9と同様の効果を得ることができる。
B.第2実施形態:
本発明の第2実施形態では、第1実施形態のヘッドマウントディスプレイHMに対して、当接部材とスピーカーの構成を変更した例について説明する。以下では、第1実施形態と異なる構成および動作を有する部分についてのみ説明する。なお、図中において第1実施形態と同様の構成部分については先に説明した第1実施形態と同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
B−1.頭部装着型表示装置の構成:
図12は、第2実施形態の頭部装着型表示装置の当接部材とスピーカーについて説明するための説明図である。図12(A)は、左当接部材23aを内側方向から見た拡大図である。図2に示した第1実施形態との違いは、ヘッドマウントディスプレイHMaの画像表示部20aが、右表示駆動部22に代えて右表示駆動部22aを、左表示駆動部24に代えて左表示駆動部24aを、右当接部材21に代えて右当接部材21aを、左当接部材23に代えて左当接部材23aを、それぞれ備える点である。
左表示駆動部24aは、左サブスピーカー352を内蔵する点でのみ、第1実施形態と異なる。左サブスピーカー352は、その周波数特性が異なる部分を除いては、第1実施形態で説明した左スピーカー320の本体部323と同じ構成を有する。本実施形態における左サブスピーカー352は、高音再生能力に優れるように周波数特性を最適化されたスピーカーである。
左当接部材23aは、保持穴230に代えて保持穴233と保持穴234とを備え、左スピーカー320に代えて左スピーカー340を備えている。保持穴233と保持穴234とは、後方当接部材23yaの内側に対して、左当接部材23aの長手方向に延伸する直線上に配置されている。
図12(B)は、左スピーカー340の拡大図である。左スピーカー340は、上端部を細く形成された楕円形、いわゆる涙型を有している点と、ボール321に代えて把持爪321aを備えている点と、弾性体322を備えない点と、を除けば、第1実施形態の左スピーカー320とほぼ同じである。把持爪321aは、ミシン等で使用されるボビンのように、棒状部材の両端に円形板を設けた形状を有する。把持爪321aの一方の円形板は、後方当接部材23yaの保持穴233と保持穴234とのいずれか一方に嵌合することによって、後方当接部材23yaに対して左スピーカー340を固定する。把持爪321aの他方の円形板は、左スピーカー340に内蔵された本体部323に連結されている。なお、ボール321は左スピーカー320の略中央部に配置されていたが、本実施形態の把持爪321aは左スピーカー340の先細部分、すなわち、上端部分に配置されている。また、把持爪321aの他方の円形板は、ラチェット機構を内蔵することによって、把持爪321aを軸として左スピーカー340を回転可能とし、さらに、任意の回転角度で左スピーカー340を保持することができる。なお、本実施形態では、把持爪321aが特許請求の範囲における「嵌合体」に相当する。
後方当接部材23yaの内側面に形成された保持穴233と保持穴234とは、断面が反時計回りに90度回転されたT字状に形成された窪みであり、左スピーカー340を固定する「固定部」として機能する。保持穴233の内部にはセンサー235が内蔵されている。センサー235は、保持穴233に左スピーカー340の把持爪321aが嵌合していることを検知する。同様に、保持穴234の内部にはセンサー236が内蔵されている。センサー236は、保持穴234に左スピーカー340の把持爪321aが嵌合していることを検知する。センサー235、236の詳細は第1実施形態のセンサー232と同様である。
上記のような構成を採用することにより、本実施形態のヘッドマウントディスプレイHMaでは、左当接部材23aにおいてスピーカー340を図12(B)の矢印の方向に移動させることができる。なお、上記では、左表示駆動部24aおよび左当接部材23aを例示して説明したが、右表示駆動部22aおよび右当接部材21aについても同様の構成を有する。
B−2.テーブル構成:
図13は、第2実施形態におけるテーブル構成を説明するための説明図である。図13(A)は、第2実施形態におけるモード設定テーブル122aの一例を示している。図6に示した第1実施形態との違いは、モードと、左右のスピーカーの音量および周波数特性と、に加えてさらに、サブスピーカーについて設定するためのフィールドを含んでいる点である。サブスピーカーフィールドには、左サブスピーカー352および右サブスピーカー351のON/OFFの区分が格納されている。図13(A)の例では、モード1の場合、出力制御部171は、左右のスピーカーの音量を「小」かつ周波数特性「A」に制御し、かつ、左右のサブスピーカーをOFFに制御することがわかる。同様に、モード2の場合、出力制御部171は、左右のスピーカーの音量が「中」かつ周波数特性「B」に制御し、かつ、左右のサブスピーカーをOFFに制御することがわかる。モード3〜モード5についても図示の通りであるため、説明を省略する。第2実施形態のモード設定テーブル122aの各モードについても、第1実施形態と同じ本視聴モード/ながら視聴モードの対応付けが想定されている。
図13(B)は、第2実施形態におけるエリア対応テーブル124aの一例を示している。図8に示した第1実施形態との違いは、領域と回転角度との組み合わせに対してモードが対応付けられている点である。本実施形態のエリア対応テーブル124aでは、領域を、以下の2つの領域に分割している。
・領域1:連結部23z側の保持穴(すなわち、保持穴213または保持穴233)にスピーカーが保持されている場合。
・領域2:当接部材の先端部AP側の保持穴(すなわち、保持穴214または保持穴234)にスピーカーが保持されている場合。
また、本実施形態のエリア対応テーブル124aでは、回転角度を、以下の3つの角度に規定している。
・回転角度1:スピーカーの保護カバーが保持穴の鉛直方向下側に位置している場合。
・回転角度2:スピーカーの保護カバーが連結部23z側に位置している場合。
・回転角度3:スピーカーの保護カバーが当接部材の先端部AP側に位置している場合。
このようにすれば、「左スピーカー340が固定されている位置」とは、左スピーカー340の把持爪321aが嵌合している保持穴の位置と、左スピーカー340の回転角度と、の組み合わせとして識別することができる。なお、右当接部材21aについても同様である。
B−3.処理:
第2実施形態におけるスピーカー制御処理は、図9に示した第1実施形態と同様である。同様に、第2実施形態における変更検知処理は、図10に示した第1実施形態と同様である。また、第2実施形態においても、第1実施形態で「バリエーション」として例示した種々の変形を適用可能である。
以上のように、第2実施形態の構成によっても、使用者の頭部にヘッドマウントディスプレイHMa(頭部装着型表示装置)を保持するための右当接部材21aおよび左当接部材23a(当接部材)は、その内側に、右スピーカー330および左スピーカー340(発音体)を異なる位置で固定可能な複数の保持穴213、214、233、234(固定部)を有する。また、出力制御部171は、左右のスピーカーが固定されている位置に応じて、それぞれ、スピーカーの音量および出力周波数特性を制御する。このため、イヤホンを備えないヘッドマウントディスプレイHMaにおいて、音声の聞きやすさを向上させることができる。
さらに、第2実施形態のヘッドマウントディスプレイHMaでは、左右のスピーカーに設けられた把持爪311aおよび把持爪321a(嵌合体)と嵌合するための保持穴213、214、233、234(固定部)を、右当接部材21aおよび左当接部材23a(当接部材)の長手方向に配置することができる。また、左右のスピーカーに設けられた把持爪311aおよび把持爪321a(嵌合体)は、自身を軸としてスピーカーを回動可能に保持することができる。この結果、ヘッドマウントディスプレイHMaにおいて、右当接部材21aおよび左当接部材23a(当接部材)にスピーカーが固定される位置を2種類の方法で変えることができ、変更の自由度を高めることができる。
C.第3実施形態:
本発明の第3実施形態では、第1実施形態のヘッドマウントディスプレイHMに対して、当接部材とスピーカーの構成を変更した例について説明する。以下では、第1実施形態と異なる構成および動作を有する部分についてのみ説明する。なお、図中において第1実施形態と同様の構成部分については先に説明した第1実施形態と同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
C−1.頭部装着型表示装置の構成:
図14は、第3実施形態の頭部装着型表示装置の当接部材とスピーカーについて説明するための説明図である。図15は、第3実施形態の頭部装着型表示装置の当接部材とスピーカーについて説明するための説明図である。図14(A)は、左当接部材23bを内側方向から見た拡大図である。図2に示した第1実施形態との違いは、ヘッドマウントディスプレイHMbの画像表示部20bが、右当接部材21に代えて右当接部材21bを、左当接部材23に代えて左当接部材23bを、それぞれ備える点である。左当接部材23bは、左スピーカー320に代えて左スピーカー370を備え、さらに、耳掛け237を備えている。
図14(B)は、耳掛け237および左スピーカー370の拡大図である。耳掛け237は、人間の耳介の縁と類似した形状に湾曲した棒状の部材であり、使用者の耳に掛けられることで、ヘッドマウントディスプレイHMbを使用者の頭部に保持する機能を有する。耳掛け237は、装着感の向上のために、柔軟性の高い材料で形成されることが好ましい。耳掛け237の一端部SPは、左当接部材23bの後方当接部材23ybの内側に接着されており、他端部EPは自由動可能である。耳掛け237の一端部SPから他端部EPまでの間には、一定の間隔で、複数の保持穴238が形成されている。耳掛け237に形成された保持穴238は、断面が反時計回りに90度回転されたT字状に形成された窪みであり、左スピーカー370を固定する「固定部」として機能する。詳細は第2実施形態で説明した保持穴233と同様である。また、各保持穴238の内部には、センサーが内蔵されている。詳細は第2実施形態で説明したセンサー235と同様である。
図15(A)は、左スピーカー370の断面を示す概略図である。左スピーカー370は、把持爪321bと、コード371と、巻回部372と、本体部373と、クッション374と、保護カバー375と、赤外線センサー356とを備えている。把持爪321bは、第2実施形態で説明した把持爪321aと同様の形状、すなわち棒状部材の両端に円形板を設けた形状を有し、一方の円形板が保持穴238の1つに嵌合することによって、耳掛け237に対して左スピーカー370を固定する。把持爪321bの他方の円形板には、紐状のコード371が接合されている。巻回部372は、略T字状の断面を有する部材であり、巻回されたコード371を保持する。なお、本実施形態では、把持爪321bが特許請求の範囲における「嵌合体」に、コード371および巻回部372が特許請求の範囲における「距離調節部」に、それぞれ相当する。
本体部373の構造は、第1実施形態の本体部323とほぼ同様であるが、第3実施形態の本体部373は、薄型かつ小型に形成されることが好ましい。クッション374は、本体部373と、巻回部372の一部とを包含する緩衝材である。第3実施形態のクッション374は、第1実施形態のクッション324とほぼ同様であるが、第3実施形態のクッション374は、薄型かつ小型に形成されることが好ましい。保護カバー375は、クッション374の開口に配置され、外部からの塵埃の侵入を抑制する。詳細は第1実施形態の保護カバー325と同様である。赤外線センサー356は、コード371が接合されている側の円形板の下側端部に設けられている。赤外線センサー356は、発光素子と、受光素子とを含む。発光素子は、鉛直方向に向かって赤外線を発光する。受光素子は、クッション374に反射した赤外線を受光する。このようにして、赤外線センサー356は、発光素子と、左スピーカー370の上面との間の距離L1を測定することができる。
さらに、図15(B)のように、左スピーカー370が耳掛け237の端部SPに最も近い保持穴238に保持されている場合に、左スピーカー370の向きを変更可能な構成としてもよい。これは、例えば、左スピーカー370の巻回部372に回転用の軸を内蔵させることで実現することができる。
上記のような構成を採用することにより、本実施形態のヘッドマウントディスプレイHMbでは、スピーカー370を、図14(B)の矢印の方向および図15(A)の矢印の方向に、それぞれ移動させることができる。なお、上記では、左当接部材23bを例示して説明したが、右当接部材21bについても同様の構成を有する。
C−2.テーブル構成:
図16は、第3実施形態におけるテーブル構成を説明するための説明図である。第3実施形態におけるモード設定テーブルは、図6に示した第1実施形態と同様である。第3実施形態におけるエリア対応テーブル124bは、領域と長さとの組合せに対してモードが対応付けられている点において、図8に示した第1実施形態と異なる。本実施形態のエリア対応テーブル124bでは、耳掛け237の端部SP側に最も近い保持穴238を領域1とし、端部EP側に向かって領域番号を1ずつ増加させながら、保持穴の1つに対して1つの領域番号を割り当てている。また、本実施形態のエリア対応テーブル124bでは、長さを、赤外線センサー356により測定された距離L1としている。このようにすれば、「左スピーカー370が固定されている位置」とは、左スピーカー370の把持爪321bが嵌合している保持穴の位置と、赤外線センサー356と左スピーカー370の上面との間の距離と、の組み合わせとして識別することができる。なお、右当接部材21bについても同様である。
C−3.処理:
第3実施形態におけるスピーカー制御処理は、図9に示した第1実施形態と同様である。同様に、第3実施形態における変更検知処理は、図10に示した第1実施形態と同様である。また、第3実施形態においても、第1実施形態で「バリエーション」として例示した種々の変形を適用可能である。
以上のように、第3実施形態の構成によっても、使用者の頭部にヘッドマウントディスプレイHMb(頭部装着型表示装置)を保持するための右当接部材21bおよび左当接部材23b(当接部材)は、その内側に設けられた耳掛け217と耳掛け237に、右スピーカー360および左スピーカー370(発音体)を異なる位置で固定可能な複数の保持穴218、238(固定部)を有する。また、出力制御部171は、左右のスピーカーが固定されている位置に応じて、それぞれ、スピーカーの音量および出力周波数特性を制御する。このため、イヤホンを備えないヘッドマウントディスプレイHMbにおいて、音声の聞きやすさを向上させることができる。
さらに、第3実施形態のヘッドマウントディスプレイHMbでは、右スピーカー360および左スピーカー370(発音体)に設けられた把持爪311bおよび把持爪321b(嵌合体)と嵌合するための保持穴218、238(固定部)を、右当接部材21bおよび左当接部材23b(当接部材)の耳掛け217、237の長手方向の一端部SPから他端部EPまでの間に配置する。このため、スピーカーを常に使用者の耳の近傍に配置することができる。
さらに、第3実施形態のヘッドマウントディスプレイHMbでは、右スピーカー360および左スピーカー370(発音体)と把持爪311bおよび把持爪321b(嵌合体)との間の距離L1を可変とすることができる。従って、スピーカーが固定される位置を、耳掛け217、237の長手方向の一端部SPから他端部EPまでの間と、右当接部材21bおよび左当接部材23b(当接部材)に設けられた保持穴218、238(固定部)に対して嵌合する把持爪311bおよび把持爪321b(嵌合体)からの距離L1と、の2種類の方法で変えることができ、変更の自由度を高めることができる。
D.変形例:
上記実施形態において、ハードウェアによって実現されるとした構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されるとした構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。その他、以下のような変形も可能である。
・変形例1:
上記実施形態では、ヘッドマウントディスプレイの構成について例示した。しかし、ヘッドマウントディスプレイの構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に定めることが可能であり、例えば、各構成部の追加・削除・変換等を行うことができる。
上記実施形態では、説明の便宜上、制御部が送信部を備え、画像表示部が受信部を備えるものとした。しかし、上記実施形態の送信部および受信部は、いずれも、双方向通信が可能な機能を備えており、送受信部として機能することができる。
例えば、接続部を省略し、制御部と画像表示部とが無線通信可能な構成としてもよい。具体的には、制御部にさらに第1の無線通信部を備えると共に、画像表示部にさらに第2の無線通信部と電源とを備える構成とする。この場合、第1の無線通信部が上記実施形態における送信部として機能し、第2の無線通信部が上記実施形態における受信部として機能する。
例えば、制御部、画像表示部の構成は任意に変更することができる。具体的には、例えば、制御部からタッチパッドを省略し、十字キーのみで操作する構成としてもよい。また、制御部に操作用スティック等の他の操作用インターフェイスを備えても良い。また、制御部にはキーボードやマウス等のデバイスを接続可能な構成として、キーボードやマウスから入力を受け付けるものとしてもよい。また、制御部にWi−Fi(wireless fidelity)等を用いた通信部を設けてもよい。
例えば、制御部は、有線の信号伝送路を介して画像表示部と接続されているものとした。しかし、制御部と、画像表示部とは、無線LANや赤外線通信やBluetooth(登録商標)等の無線の信号伝送路を介した接続により接続されていてもよい。
例えば、ヘッドマウントディスプレイは、両眼タイプの透過型ヘッドマウントディスプレイであるものとしたが、単眼タイプのヘッドマウントディスプレイとしてもよい。また、使用者がヘッドマウントディスプレイを装着した状態において外景の透過が遮断される非透過型ヘッドマウントディスプレイとして構成してもよい。
図17は、変形例におけるヘッドマウントディスプレイの外観の構成を示す説明図である。図17(A)の例の場合、図1に示したヘッドマウントディスプレイHMとの違いは、画像表示部20cが、右光学像表示部26に代えて右光学像表示部26cを備える点と、左光学像表示部28に代えて左光学像表示部28cを備える点である。右光学像表示部26cは、第1実施形態の光学部材よりも小さく形成され、ヘッドマウントディスプレイの装着時における使用者の右眼の斜め上に配置されている。同様に、左光学像表示部28cは、第1実施形態の光学部材よりも小さく形成され、ヘッドマウントディスプレイの装着時における使用者の左眼の斜め上に配置されている。図17(B)の例の場合、図1に示したヘッドマウントディスプレイHMとの違いは、画像表示部20dが、右光学像表示部26に代えて右光学像表示部26dを備える点と、左光学像表示部28に代えて左光学像表示部28dを備える点である。右光学像表示部26dは、第1実施形態の光学部材よりも小さく形成され、ヘッドマウントディスプレイの装着時における使用者の右眼の斜め下に配置されている。左光学像表示部28dは、第1実施形態の光学部材よりも小さく形成され、ヘッドマウントディスプレイの装着時における使用者の左眼の斜め下に配置されている。このように、光学像表示部は使用者の眼の近傍に配置されていれば足りる。また、光学像表示部を形成する光学部材の大きさも任意であり、光学像表示部が使用者の眼の一部分のみを覆う態様、換言すれば、光学像表示部が使用者の眼を完全に覆わない態様のヘッドマウントディスプレイとして実現することもできる。
例えば、画像処理部、表示制御部、検出部、音声処理部、出力制御部等の機能部は、CPUがROMやハードディスクに格納されているコンピュータープログラムをRAMに展開して実行することにより実現されるものとして記載した。しかし、これら機能部は、当該機能を実現するために設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途向け集積回路)を用いて構成されてもよい。
例えば、上記実施形態では、画像表示部を眼鏡のように装着するヘッドマウントディスプレイであるとしているが、画像表示部が通常の平面型ディスプレイ装置(液晶ディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置、有機ELディスプレイ装置等)であるとしてもよい。この場合にも、制御部と画像表示部との間の接続は、有線の信号伝送路を介した接続であってもよいし、無線の信号伝送路を介した接続であってもよい。このようにすれば、制御部を、通常の平面型ディスプレイ装置のリモコンとして利用することもできる。
また、画像表示部として、眼鏡のように装着する画像表示部に代えて、例えば帽子のように装着する画像表示部といった他の形状の画像表示部を採用してもよい。また、イヤホンは耳掛け型やヘッドバンド型を採用してもよく、省略しても良い。また、例えば、自動車や飛行機等の車両に搭載されるヘッドマウントディスプレイとして構成されてもよい。また、例えば、ヘルメット等の身体防護具に内蔵されたヘッドマウントディスプレイとして構成されてもよい。
例えば、上記実施形態では、電源として二次電池を用いることしたが、電源としては二次電池に限らず、種々の電池を使用することができる。例えば、一次電池や、燃料電池、太陽電池、熱電池等を使用してもよい。
例えば、上記実施形態では、画像光生成部は、バックライトと、バックライト制御部と、LCDと、LCD制御部とを用いて構成されるものとした。しかし、上記の態様はあくまで例示である。画像光生成部は、これらの構成部と共に、またはこれらの構成部に代えて、他の方式を実現するための構成部を備えていても良い。
例えば、画像光生成部は、有機EL(有機エレクトロルミネッセンス、Organic Electro-Luminescence)のディスプレイと、有機EL制御部とを備える構成としても良い。また、例えば、レーザー網膜投影型の頭部装着型表示装置に対して本発明を適用することも可能である。
上記実施例において、画像処理部は、同じ画像データーを右眼用画像データーおよび左眼用画像データーとして出力することとした。しかし、画像処理部は、右眼用画像データーと、左眼用画像データーとを、異なる画像データーにすることで、使用者に3Dの虚像を視認させることが可能な構成としてもよい。
・変形例2:
上記実施形態では、モード設定テーブルおよびエリア対応テーブルの一例を示した。しかし、上記実施形態における各テーブルの詳細はあくまで一例であり、種々の変更が可能である。
例えば、モード設定テーブルおよびエリア対応テーブルは、各エントリーの内容を含めて、予め定められ記憶部に格納されていることとした。しかし、モード設定テーブルおよびエリア対応テーブルのエントリーの内容は、ヘッドマウントディスプレイの使用者が、自身の好みに合わせて新規作成・変更可能な構成としてもよい。
例えば、モード設定テーブルおよびエリア対応テーブルに対して、フィールドの追加、削除、変更を行うことも可能である。具体的には、例えば、モード設定テーブルに対して、さらに、音声信号のゆがみの程度を表す歪率のフィールドを設けて、音量と周波数特性とに加えて、歪率をも制御可能な構成とすることもできる。
・変形例3:
上記実施形態では、スピーカー制御処理および変更検知処理の一例を示した。しかし、図9〜図11に示した処理の手順はあくまで一例であり、種々の変形が可能である。例えば、一部のステップを省略してもよいし、更なる他のステップを追加してもよい。また、実行されるステップの順序を変更してもよい。
例えば、ステップS14では、エリア対応テーブルを用いることで、スピーカーが固定されている保持穴の位置に基づいたスピーカーの音声再生モードの決定を行った。しかし、エリア対応テーブルを用いずに、スピーカーの音声再生モードの決定を行うこともできる。例えば、以下の(1)〜(3)のような方法で実現可能である。また、エリア対応テーブルを用いた上記実施形態の方法と、以下の(1)〜(3)の方法とを併用してもよい。
(1)複数の保持穴のうちの少なくとも1つを「基本位置」として予め定める。そして、現在スピーカーが固定されている保持穴の位置と、基本位置との間の距離の大きさに応じてスピーカーの音声再生モードを決定する。
(2)保持穴にローラーまたは把持爪が嵌合していることを検知するセンサーに代えて、保持穴に圧力センサーを内蔵する。そして、圧力センサーの検出値に応じてスピーカーの音声再生モードを決定する。
(3)ヘッドマウントディスプレイに例えばGPS(Global Positioning System)のような現在位置取得手段を設ける。そして、現在位置取得手段を用いてヘッドマウントディスプレイを装着した使用者の移動速度を求め、求めた移動速度に応じてスピーカーの音声再生モードを決定する。
例えば、出力制御部は、決定されたスピーカーの音声再生モード以外にも、再生中のコンテンツの種別、周囲の環境音、使用者からの指示の有無、コンテンツ内容の解析結果など、様々な条件に基づいて、スピーカーへの電気信号の送信を制御することができる。
スピーカー制御処理および変更検知処理は、右当接部材の右スピーカーと、左当接部材の左スピーカーとに対して、それぞれ独立に実行される。このため、例えば、一方のスピーカーを耳に接触させて他方のスピーカーを耳から離すといった使用方法も可能である。この場合、両スピーカーにおける音声再生モードは異なるモードとなる。
・変形例4:
上記実施形態では、当接部材に設けられる保持穴と、発音体との構成の一例を示した。しかし、保持穴および発音体の構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に定めることが可能であり、例えば、各構成部の追加・削除・変換等を行うことができる。
例えば、発音体として、スピーカーに代えてイヤホンや、圧電素子や、骨伝導ユニット等を採用してもよい。
例えば、上記第2実施形態では、左右のスピーカーに加えてサブスピーカーを設けた構成について説明した。しかし、第1実施形態や第3実施形態のヘッドマウントディスプレイにおいても、サブスピーカーを設けることができる。また、サブスピーカーを設ける位置や、サブスピーカーの性質等は、任意に変更可能である。例えば、サブスピーカーとして、骨伝導ユニットを採用してもよい。
例えば、第1実施形態のスピーカーは、当接部材の固定部に嵌合する嵌合体として、磁力を持つローラーを例示した。また、第2、第3実施形態のスピーカーは、当接部材の固定部に嵌合する嵌合体として、円形板を有する把持爪を例示した。しかし、これらはあくまで例示であり、当接部材に形成された固定部と、スピーカーが持つ嵌合体とは、任意の構成を採用することができる。
・変形例5:
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…制御部(コントローラー)
12…点灯部
14…タッチパッド
16…十字キー
18…電源スイッチ
19…音量調節ボタン
20…画像表示部
21…右当接部材(当接部材)
21x…前方当接部材
21y…後方当接部材
21z…連結部
22…右表示駆動部
23…左当接部材(当接部材)
23x…前方当接部材
23y…後方当接部材
23z…連結部
24…左表示駆動部
26…右光学像表示部(光学部材)
28…左光学像表示部(光学部材)
40…接続部
42…右コード
44…左コード
46…連結部材
48…本体コード
51…送信部
52…送信部
53…受信部
54…受信部
110…入力情報取得部
120…記憶部
122…モード設定テーブル
124…エリア対応テーブル
130…電源
140…CPU
142…検出部
160…画像処理部
170…音声処理部
171…出力制御部
180…インターフェイス
190…表示制御部
201…右バックライト制御部(画像光生成部)
202…左バックライト制御部(画像光生成部)
211…右LCD制御部(表示素子、画像光生成部)
212…左LCD制御部(表示素子、画像光生成部)
210…保持穴(固定部)
213…保持穴(固定部)
214…保持穴(固定部)
218…保持穴(固定部)
221…右バックライト(画像光生成部)
222…左バックライト(画像光生成部)
230…保持穴(固定部)
232…センサー
233…保持穴(固定部)
234…保持穴(固定部)
235…センサー
236…センサー
238…保持穴(固定部)
241…右LCD(表示素子、画像光生成部)
242…左LCD(表示素子、画像光生成部)
251…右投写光学系(導光部)
252…左投写光学系(導光部)
261…右導光板(導光部)
262…左導光板(導光部)
310…右スピーカー(発音体)
311…ボール(嵌合体)
311a…把持爪(嵌合体)
311b…把持爪(嵌合体)
313…本体部
320…左スピーカー(発音体)
321…ボール(嵌合体)
321a…把持爪(嵌合体)
321b…把持爪(嵌合体)
322…弾性体
323…本体部
324…クッション
325…保護カバー
330…右スピーカー(発音体)
340…左スピーカー(発音体)
351…右サブスピーカー
352…左サブスピーカー
356…赤外線センサー
360…右スピーカー(発音体)
370…左スピーカー(発音体)
371…コード(距離調節部)
372…巻回部(距離調節部)
373…本体部
374…クッション
375…保護カバー
2120…センサー
PCLK…クロック信号
VSync…垂直同期信号
HSync…水平同期信号
Data…画像データー
Data1…右眼用画像データー
Data2…左眼用画像データー
OA…外部機器
SC…外景
VI…虚像
IL…照明光
PL…画像光
VR…視野
EL、ER…端部
L1…距離
SP…端部
EP…端部
HM、HMa…頭部装着型表示装置(ヘッドマウントディスプレイ)
PC…パーソナルコンピューター

Claims (8)

  1. 頭部装着型表示装置であって、
    前記頭部装着型表示装置が使用者の頭部に装着された装着状態において、前記使用者の眼の近傍に配置される光学部材と、
    発音体と、
    前記光学部材から延伸して前記使用者の頭部に沿って配置される当接部材と、
    前記当接部材に配置され、前記発音体を異なる位置で固定可能な複数の固定部と、
    前記発音体が固定されている位置に応じて前記発音体の音量を制御する出力制御部と、
    を備える、頭部装着型表示装置。
  2. 請求項1記載の頭部装着型表示装置であって、
    前記出力制御部は、さらに、
    前記発音体が固定されている位置に応じて、前記発音体の出力周波数特性を制御する、頭部装着型表示装置。
  3. 請求項1または2記載の頭部装着型表示装置であって、
    前記複数の固定部のうちの少なくとも1つは、前記当接部材の内側であって、前記装着状態における前記使用者の耳に対向する位置に配置され、
    前記複数の固定部のうちの少なくとも1つは、前記当接部材の内側であって、前記装着状態における前記使用者の耳から外れる位置に配置されている、頭部装着型表示装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項記載の頭部装着型表示装置であって、
    前記複数の固定部は、前記当接部材の内側に対して、多角形を仮想的に敷き詰めた場合の前記多角形の頂点に位置する部分に配置され、
    前記発音体は、前記複数の固定部のうちの少なくとも1つに嵌合することによって、前記当接部材に前記発音体を固定する嵌合体を備える、頭部装着型表示装置。
  5. 請求項1から3のいずれか一項記載の頭部装着型表示装置であって、
    前記複数の固定部は、前記当接部材の内側に対して、前記当接部材の長手方向に延伸する直線上に配置され、
    前記発音体は、前記複数の固定部のうちの1つに嵌合することによって、前記当接部材に前記発音体を固定する嵌合体であって、前記嵌合体を軸として前記発音体を回転可能に保持する嵌合体を備える、頭部装着型表示装置。
  6. 請求項1から3のいずれか一項記載の頭部装着型表示装置であって、
    前記当接部材は、さらに、
    前記当接部材の内側に配置されて前記使用者の耳に掛けられる耳掛けを有し、
    前記複数の固定部は、前記耳掛けの長手方向の一端部から他端部までの間において一定の間隔で配置され、
    前記発音体は、前記複数の固定部のうちの1つに嵌合することによって、前記当接部材に前記発音体を固定する嵌合体を備える、頭部装着型表示装置。
  7. 請求項6記載の頭部装着型表示装置であって、
    前記発音体は、さらに、
    前記嵌合体と、前記発音体との間の距離を可変とする距離調節部を備える、頭部装着型表示装置。
  8. 請求項4から7のいずれか一項記載の頭部装着型表示装置であって、
    前記複数の固定部の内部には、それぞれ、各前記固定部に対して前記嵌合体が嵌合しているか否かを検出するためのセンサーが内蔵されている、頭部装着型表示装置。
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