JP6402487B2 - 音声処理装置および音声処理装置の制御方法 - Google Patents

音声処理装置および音声処理装置の制御方法 Download PDF

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本発明は、音声処理装置に関する。
映像や音声の送信機能を有する装置(以降「ソースデバイス」とも呼ぶ。)と、映像や音声の出力機能を有する装置(以降「シンクデバイス」とも呼ぶ。)と、を無線接続し、無線通信を介してソースデバイスからシンクデバイスへ、映像データーや音声データーを伝送する再生システムが知られている。特許文献1には、上述のような再生システムにおいて、HDMI(High Definition Multimedia Interface、HDMIは登録商標)規格、または、DVI(Digital Visual Interface)規格に準拠した映像データーと伝送手順とを採用することが記載されている。
特許第4959571号公報 特開2013−511236号公報 特開2012−44429号公報
一方、1対1の直接的な無線通信によって、映像データーや音声データーを伝送するための規格として、Wi−Fi Allianceによって策定されたMiracastが知られている。Miracastでは、ソースデバイスとシンクデバイスとの間のデーター転送の信頼性は確保されない。具体的には、Miracastには、ソースデバイスから送信されたデーターが、シンクデバイスにおいて正しく受信されたか否かの整合性を確認するための仕組みがない。このため、Miracastを採用した再生システムでは、シンクデバイスが受信した映像データーや音声データーに部分的な欠落が生じ、このような場合に、シンクデバイスの利用者が、視聴中の映像や音声に違和感を覚えるという課題があった。このような課題は、特に、差分符号化を行わない音声データーの伝送において顕著である。特許文献1〜3に記載の技術では、上述の課題については何ら考慮されていない。
このため、データー転送の信頼性が確保されない規格に準拠して音声データーを受信する音声処理装置(シンクデバイス)において、利用者の違和感を軽減することが望まれている。そのほか、音声処理装置には、小型化、低コスト化、省資源化、製造の容易化、使い勝手の向上等が望まれている。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、音声処理装置が提供される。この音声処理装置は;他の装置との間で無線通信を介してデーターを送受信する無線通信部と;音声データーに基づき音声を出力する音声処理部であって、前記無線通信を介して受信した音声データーに起因する利用者の違和感を低減可能な音声を出力する音声処理部と、を備える。この形態の音声処理装置によれば、音声処理部は、無線通信を介して受信した音声データーに起因する利用者の違和感を低減可能な音声を出力する。このため、データー転送の信頼性が確保されない規格に準拠して音声データーを受信する音声処理装置において、音声処理装置が受信した音声データーに不備が生じた場合であっても、音声データーの不備に起因する利用者の違和感を軽減することができる。
(2)上記形態の音声処理装置において;前記音声処理部は、前記無線通信を介して受信した音声データーの欠落を補完し、補完後の音声データーに基づく音声を出力することで、前記利用者の違和感を低減可能な音声を出力してもよい。この形態の音声処理装置によれば、音声処理部は、無線通信を介して受信した音声データーの欠落を補完し、補完後の音声データーに基づく音声を出力することで、利用者の違和感を低減可能な音声を出力することができる。
(3)上記形態の音声処理装置において;前記音声処理部は、前記補完のために、前記無線通信を介して受信した音声データーの欠落部分に対して、無音を表す音声データーを挿入してもよい。この形態の音声処理装置によれば、音声処理部は、無線通信を介して受信した音声データーの欠落部分に対して、無音を表す音声データーを挿入することで、音声データーの欠落を補完する。この結果、音声処理部は、無線通信を介して受信した音声データーの欠落に伴って、音声データーに不正なデーターが混じることを抑制することができる。
(4)上記形態の音声処理装置において;前記音声処理部は;前記無音を表す音声データーの前において、出力する音声の音量をフェードインさせ;前記無音を表す音声データーの後において、出力する音声の音量をフェードアウトさせてもよい。この形態の音声処理装置によれば、音声処理部は、無音を表す音声データーの前後において、出力する音声の音量をフェードイン/フェードアウトさせるため、無音を表す音声データーの前後において利用者に不自然な音が聞こえてしまうことを抑制することができる。
(5)上記形態の音声処理装置において;前記音声処理部は、前記補完のために、前記無線通信を介して受信した音声データーの欠落部分に対して、前記欠落部分の前の音声データーを挿入してもよい。この形態の音声処理装置によれば、音声処理部は、無線通信を介して受信した音声データーの欠落部分に対して、欠落部分の前の音声データーを挿入することで、音声データーの欠落を補完する。この結果、音声処理部は、無線通信を介して受信した音声データーの欠落に伴って、出力する音声が途切れてしまうことを抑制することができる。
(6)上記形態の音声処理装置において;前記音声処理部は、前記補完のために;前記無線通信を介して受信した音声データーの欠落部分の前の音声データーを加工して新たな音声データーを生成し;前記欠落部分に対して前記新たな音声データーを挿入してもよい。この形態の音声処理装置によれば、音声処理部は、無線通信を介して受信した音声データーの欠落部分の前の音声データーを加工して新たな音声データーを生成し、欠落部分に対して新たな音声データーを挿入することで、音声データーの欠落を補完する。この結果、音声処理部は、利用者の違和感がより少ない音声を出力することができる。
(7)上記形態の音声処理装置において;前記音声処理部は、前記音声データーの元となるコンテンツの種類と、前記欠落部分の長さと、前記音声処理装置に設定されている音量と、のうちの少なくとも一つに基づいて、前記補完のための方法を選択してもよい。この形態の音声処理装置によれば、音声処理部は、音声データーの元となるコンテンツの種類と、欠落部分の長さと、音声処理装置に設定されている音量と、のうちの少なくとも一つに基づいて、より好ましい補完のための方法を選択することができる。この結果、音声処理部は、利用者の違和感がより少ない音声を出力することができる。
(8)上記形態の音声処理装置において;前記音声処理部は、前記無線通信部が、データー転送の信頼性を確保することのできる規格に準拠して前記送受信を実行している場合は、前記利用者の違和感を低減可能な音声を出力するための処理を省略してもよい。この形態の音声処理装置によれば、音声処理部は、無線通信部が、データー転送の信頼性を確保することのできる規格に準拠して送受信を実行している場合は、利用者の違和感を低減可能な音声を出力するための処理を省略することができる。この結果、音声処理部における処理負荷を低減させることができる。
(9)上記形態の音声処理装置では、さらに;前記欠落の有無と、前記音声処理部による前記補完の有無と、前記無線通信の状態と、のうちの少なくともいずれか1つを表示する表示部を備えていてもよい。この形態の音声処理装置によれば、欠落の有無と、音声処理部による補完の有無と、無線通信の状態と、のうちの少なくともいずれか1つを表示することで、利用者に通知することができる。
(10)上記形態の音声処理装置では、さらに;前記他の装置との間で無線通信を介してデーターを送受信する他の無線通信部を備え;前記音声処理部は、前記無線通信部による前記無線通信を介して受信した音声データーの欠落を、前記他の無線通信部による前記無線通信を介して受信したデーターを用いて補完し、補完後の音声データーに基づく音声を出力することで、前記利用者の違和感を低減可能な音声を出力してもよい。この形態の音声処理装置によれば、音声処理部は、複数の無線通信部を利用して、無線通信部により受信した音声データーの欠落を相互に補完することができるため、音声データーの不備に起因する利用者の違和感を、より効果的に軽減することができる。
(11)上記形態の音声処理装置では、さらに;前記利用者に虚像を視認させるための画像表示部を備えていてもよい。この形態の音声処理装置によれば、さらに利用者に虚像を視認させるための画像表示部を備えるため、音声処理装置を頭部装着型表示装置として実現することができる。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素は全てが必須のものではなく、上述の課題の一部または全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部または全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更、削除、新たな構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部または全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部または全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部または全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部または全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
例えば、本発明の一形態は、無線通信部と、音声処理部と、の2つの要素のうちの一部または全部の要素を備えた装置として実現可能である。すなわち、この装置は、無線通信部を有していてもよく、有していなくてもよい。また、この装置は、音声処理部を有していてもよく、有していなくてもよい。こうした装置は、例えば音声処理装置として実現できるが、音声処理装置以外の他の装置としても実現可能である。前述した音声処理装置の各形態の技術的特徴の一部または全部は、いずれもこの装置に適用することが可能である。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、音声処理装置および音声処理装置の制御方法、頭部装着型表示装置および頭部装着型表示装置の制御方法、音声処理装置または頭部装着型表示装置を含む再生システム、これらの方法、装置、システムの機能を実現するためのコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した記録媒体等の形態で実現することができる。
本発明の一実施形態における再生システムの概略構成を示す説明図である。 HMD100の構成を機能的に示すブロック図である。 音声処理部170の処理について説明するための説明図である。 利用者に視認される虚像の一例を示す説明図である。 再生処理の手順を示すフローチャートである。 再生処理について説明するための説明図である。 再生処理において使用されるフラグと再生音量との関係について説明するための説明図である。 再生処理(他の例1)の手順を示すフローチャートである。 再生処理(他の例1)のステップS200について説明するための説明図である。 再生処理(他の例2)の手順を示すフローチャートである。 再生処理(他の例2)のステップS300について説明するための説明図である。 第2実施形態におけるHMD100aの構成を機能的に示すブロック図である。 変形例におけるHMDの外観の構成を示す説明図である。
A.第1実施形態:
A−1.再生システムの構成:
図1は、本発明の一実施形態における再生システムの概略構成を示す説明図である。再生システム1は、音声処理装置100と、スマートフォン500とを備えている。音声処理装置100とスマートフォン500とは、1対1の直接的な無線通信によって接続されており、Miracastに準拠した音声データーの送受信を行う。なお、音声処理装置100と、スマートフォン500とは、Miracast対応アダプターや、アクセスポイント等のネットワーク機器を介して接続されていてもよい。スマートフォン500は、音声の送信機能を有する装置であり、再生システム1において「ソースデバイス」として機能する。
音声処理装置100は、音声の出力機能を有する装置であり、再生システム1において「シンクデバイス」として機能する。本実施形態の音声処理装置100は、スマートフォン500から受信した音声データーに基づく音声を出力すると共に、後述の再生処理を実行することにより、無線通信を介して受信した音声データーの不備に起因する利用者の違和感が低減された音声を出力することができる。本実施形態では、音声処理装置100の例として、頭部に装着する表示装置である頭部装着型表示装置を例示する。頭部装着型表示装置は、ヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display、HMD)とも呼ばれる。本実施形態の頭部装着型表示装置は、利用者が、虚像を視認すると同時に外景も直接視認可能な光学透過型のヘッドマウントディスプレイである。以降、音声処理装置100を「HMD100」とも呼ぶ。
A−2.音声処理装置(HMD)の構成:
HMD100は、利用者の頭部に装着された状態において利用者に虚像を視認させる画像表示部20と、画像表示部20を制御する制御部(コントローラー)10とを備えている。なお、以降の説明において、HMD100によって利用者が視認する虚像を便宜的に「表示画像」とも呼ぶ。また、画像データーに基づいて生成された画像光を射出することを「画像を表示する」ともいう。
画像表示部20は、利用者の頭部に装着される装着体であり、本実施形態では眼鏡形状を有している。画像表示部20は、右保持部21と、右表示駆動部22と、左保持部23と、左表示駆動部24と、右光学像表示部26と、左光学像表示部28と、9軸センサー66と、を含んでいる。右光学像表示部26および左光学像表示部28は、それぞれ、利用者が画像表示部20を装着した際に利用者の右および左の眼前に位置するように配置されている。右光学像表示部26の一端と左光学像表示部28の一端とは、利用者が画像表示部20を装着した際の利用者の眉間に対応する位置で、互いに接続されている。
右保持部21は、右光学像表示部26の他端である端部ERから、利用者が画像表示部20を装着した際の利用者の側頭部に対応する位置にかけて、延伸して設けられた部材である。同様に、左保持部23は、左光学像表示部28の他端である端部ELから、利用者が画像表示部20を装着した際の利用者の側頭部に対応する位置にかけて、延伸して設けられた部材である。右保持部21および左保持部23は、眼鏡のテンプル(つる)のようにして、頭部に画像表示部20を保持する。
右表示駆動部22は、右保持部21の内側、換言すれば、利用者が画像表示部20を装着した際の利用者の頭部に対向する側に配置されている。また、左表示駆動部24は、左保持部23の内側に配置されている。なお、以降では、右保持部21および左保持部23を総称して単に「保持部」とも呼び、右表示駆動部22および左表示駆動部24を総称して単に「表示駆動部」とも呼び、右光学像表示部26および左光学像表示部28を総称して単に「光学像表示部」とも呼ぶ。
表示駆動部は、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、以下「LCD」と呼ぶ)241、242や投写光学系251、252等を含む(図2参照)。表示駆動部の構成の詳細は後述する。光学部材としての光学像表示部は、導光板261、262(図2参照)と調光板とを含んでいる。導光板261、262は、光透過性の樹脂材料等によって形成され、表示駆動部から出力された画像光を利用者の眼に導く。調光板は、薄板状の光学素子であり、画像表示部20の表側(利用者の眼の側とは反対の側)を覆うように配置されている。調光板は、導光板261、262を保護し、導光板261、262の損傷や汚れの付着等を抑制する。また、調光板の光透過率を調整することによって、利用者の眼に入る外光量を調整して虚像の視認のしやすさを調整することができる。なお、調光板は省略可能である。
9軸センサー66は、利用者が画像表示部20を装着した際の利用者の右側のこめかみに対応する位置に配置されている。9軸センサー66は、加速度(3軸)、角速度(3軸)、地磁気(3軸)を検出するモーションセンサーである。9軸センサー66は、画像表示部20に設けられているため、画像表示部20が頭部に装着されているときには、頭部の動きを検出する「動き検出部」として機能する。ここで、頭部の動きとは、頭部の速度・加速度・角速度・向き・向きの変化を含む。
画像表示部20は、さらに、画像表示部20を制御部10に接続するための接続部40を有している。接続部40は、制御部10に接続される本体コード48と、本体コード48が2本に分岐した右コード42および左コード44と、分岐点に設けられた連結部材46と、を含んでいる。右コード42は、右保持部21の延伸方向の先端部APから右保持部21の筐体内に挿入され、右表示駆動部22に接続されている。同様に、左コード44は、左保持部23の延伸方向の先端部APから左保持部23の筐体内に挿入され、左表示駆動部24に接続されている。連結部材46には、イヤホンプラグ30を接続するためのジャックが設けられている。イヤホンプラグ30からは、右イヤホン32および左イヤホン34が延伸している。
画像表示部20と制御部10とは、接続部40を介して各種信号の伝送を行う。本体コード48における連結部材46とは反対側の端部と、制御部10とのそれぞれには、互いに嵌合するコネクター(図示省略)が設けられている。本体コード48のコネクターと制御部10のコネクターとの嵌合/嵌合解除により、制御部10と画像表示部20とが接続されたり切り離されたりする。右コード42と、左コード44と、本体コード48には、例えば、金属ケーブルや光ファイバーを採用することができる。
制御部10はHMD100を制御するための装置である。制御部10は、決定キー11と、点灯部12と、表示切替キー13と、トラックパッド14と、輝度切替キー15と、方向キー16と、メニューキー17と、電源スイッチ18と、を含んでいる。決定キー11は、押下操作を検出して、制御部10で操作された内容を決定する信号を出力する。点灯部12は、HMD100の動作状態を、その発光状態によって通知する。HMD100の動作状態としては、例えば、電源のON/OFF等がある。点灯部12としては、例えば、LED(Light Emitting Diode)が用いられる。表示切替キー13は、押下操作を検出して、例えば、コンテンツ動画の表示モードを3Dと2Dとに切り替える信号を出力する。
トラックパッド14は、トラックパッド14の操作面上での利用者の指の操作を検出して、検出内容に応じた信号を出力する。トラックパッド14としては、静電式や圧力検出式、光学式といった種々の方式を採用できる。輝度切替キー15は、押下操作を検出して、画像表示部20の輝度を増減する信号を出力する。方向キー16は、上下左右方向に対応するキーへの押下操作を検出して、検出内容に応じた信号を出力する。電源スイッチ18は、スイッチのスライド操作を検出することで、HMD100の電源投入状態を切り替える。
図2は、HMD100の構成を機能的に示すブロック図である。制御部10は、入力情報取得部110と、記憶部120と、電源130と、無線通信部132と、CPU140と、インターフェイス180と、送信部(Tx)51および52とを備え、各部は図示しないバスにより相互に接続されている。
入力情報取得部110は、決定キー11、表示切替キー13、トラックパッド14、輝度切替キー15、方向キー16、メニューキー17、および、電源スイッチ18に対する操作入力に応じた信号を取得する。なお、入力情報取得部110は、上記以外の種々の方法を用いた操作入力を取得することができる。例えば、フットスイッチ(利用者の足により操作するスイッチ)による操作入力を取得してもよい。また、例えば、視線検出部62によって検出された利用者の視線、目の動きに対応付けられたコマンドによる操作入力を取得してもよい。このコマンドは利用者によって追加可能に設定されていてもよい。また、例えば、利用者の視界方向の画像を撮影するカメラを用いて利用者のジェスチャーを検知し、ジェスチャーに対応付けられたコマンドによる操作入力を取得してもよい。ジェスチャー検知の際は、利用者の指先や、利用者の手に付けられた指輪や、利用者の手にする医療器具等を動き検出のための目印にすることができる。フットスイッチや視線による操作入力を取得可能とすれば、利用者が手を離すことが困難である作業においても、入力情報取得部110は、利用者からの操作入力を取得することができる。
記憶部120は、ROM、RAM、DRAM、ハードディスク等によって構成されている。記憶部120には、オペレーティングシステム(ОS)をはじめとする種々のコンピュータープログラムが格納されている。電源130は、HMD100の各部に電力を供給する。電源130としては、例えば二次電池を用いることができる。
無線通信部132は、無線LAN、Bluetooth(登録商標)等の所定の無線通信規格に則って、HMD100と接続されているスマートフォン500(図1)や、HMD100と接続されている他の機器との間で無線通信を行う。
CPU140は、記憶部120に格納されているコンピュータープログラムを読み出して実行することにより、OS150、画像処理部160、音声処理部170、表示制御部190として機能する。
画像処理部160は、インターフェイス180や無線通信部132を介して入力されるコンテンツ(映像)に基づいて信号を生成する。そして、画像処理部160は、生成した信号を、接続部40を介して画像表示部20に供給する。例えばディジタル形式の場合、画像処理部160は、クロック信号PCLKと、画像データーDataとを生成・送信する。具体的には、コンテンツがディジタル形式の場合、クロック信号PCLKが画像信号に同期して出力されるため、垂直同期信号VSyncおよび水平同期信号HSyncの生成と、アナログ画像信号のA/D変換とが不要となる。なお、画像処理部160は、記憶部120に格納された画像データーDataに対して、解像度変換処理や、輝度・彩度の調整といった種々の色調補正処理や、キーストーン補正処理等の画像処理を実行してもよい。
画像処理部160は、生成されたクロック信号PCLK、垂直同期信号VSync、水平同期信号HSyncと、記憶部120内のDRAMに格納された画像データーDataとを、送信部51、52を介してそれぞれ送信する。なお、送信部51を介して送信される画像データーDataを「右眼用画像データーData1」とも呼び、送信部52を介して送信される画像データーDataを「左眼用画像データーData2」とも呼ぶ。送信部51、52は、制御部10と画像表示部20との間におけるシリアル伝送のためのトランシーバーとして機能する。
表示制御部190は、右表示駆動部22および左表示駆動部24を制御する制御信号を生成する。具体的には、表示制御部190は、制御信号により、左右のLCD制御部211、212による左右のLCD241、242の駆動ON/OFFや、左右のバックライト制御部201、202による左右のバックライト221、222の駆動ON/OFFを個別に制御することにより、右表示駆動部22および左表示駆動部24のそれぞれによる画像光の生成および射出を制御する。表示制御部190は、右LCD制御部211と左LCD制御部212とに対する制御信号を、送信部51および52を介してそれぞれ送信する。また、表示制御部190は、右バックライト制御部201と左バックライト制御部202とに対する制御信号を、それぞれ送信する。
音声処理部170はコンテンツに含まれる音声データーや、無線通信部132を介してソースデバイスから供給される音声データーに基づく音声を、連結部材46に接続された右イヤホン32内のスピーカーと左イヤホン34内のスピーカーとから出力させる。
図3は、音声処理部170の処理について説明するための説明図である。音声処理部170は、デコーダー171と、再生部172と、D/A変換部173とを備えている。デコーダー171は、無線通信部132から取得したPES(Packetized Elementary Stream)パケットからサウンドデーターを生成する。具体的には、デコーダー171は、各PESパケットのヘッダに格納されている情報に基づいて、複数のPESパケットPP1〜PP3のデーターを組み合わせることで、サウンドデーターSDを生成する。なお、PESパケットとは、ソースデバイス側において、音声信号を適当な大きさに分割してパケット化したものを意味する。その後、デコーダー171は、生成したサウンドデーターSDを再生部172へ供給する。
再生部172は、バッファーを内蔵し、デコーダー171から供給されるサウンドデーターSDを逐次バッファーに格納する。バッファーに格納された複数のサウンドデーターSDを「オーディオデーターAD」とも呼ぶ。再生部172は、バッファー内のオーディオデーターADをD/A変換部173に供給する。D/A変換部173は、供給されたオーディオデーターADをD/A変換して、右イヤホン32内のスピーカーと左イヤホン34内のスピーカーとに供給する。
図3のようにして、HMD100の音声処理部170は、スマートフォン500から受信した音声データー(すなわちPESパケット)に基づく音声を出力することができる。ここで、HMD100とスマートフォン500とは、Miracastに準拠した音声データーの送受信を行う。Miracastでは、ソースデバイスとシンクデバイスとの間のデーター転送の信頼性は確保されない。このため、HMD100は、スマートフォン500からPESパケットの一部(例えば、図3のPESパケットPP2)を受信できない場合がある。このように、HMD100がスマートフォン500から受信した音声データーに欠落が生じた場合、デコーダー171はサウンドデーターSDを生成することができない。この時デコーダー171は、サウンドデーターSDに代えて空データーを生成し、生成した空データーを再生部172へ供給する。
再生部172に供給された空データーは、そのまま、再生部172のバッファーに格納される。この結果、音声データーに欠落が生じた場合、オーディオデーターAD内に空データーが混じることとなる。空データーが混じったオーディオデーターADに基づく音声が出力されると、利用者には、空データー部分の前後において「プツ」という不自然な音が聞こえてしまうため、違和感の元となる。そこで、本実施形態の音声処理部170は、HMD100がスマートフォン500から受信した音声データーに欠落が生じた場合における上述の問題を軽減させるために、後述の再生処理を実行する。
なお、音声データーの欠落が生じる原因は、通信障害、フェージング、無線通信の電波状況の不良、ソースデバイスまたはシンクデバイスの故障等、何でもよい。ここで、フェージングとは、周囲の環境(例えば、壁、天井、床等)によって無線通信の電波が乱反射を起こすことに起因する無線通信品質の劣化を意味する。また、無線通信の電波状況の不良は、距離に起因する不良、遮蔽物の存在に起因する不良、他の電波の存在に起因する不良等を含む。なお、音声処理部170には、例えば、Dolby(登録商標)等の音声処理システムを採用してもよい。この場合、デコーダー171は、Dolbyディジタルに準拠したサウンドデーターSDを生成する。
インターフェイス180は、制御部10に対して、コンテンツの供給元となる種々の外部機器OAを接続するためのインターフェイスである。外部機器ОAとしては、例えば、パーソナルコンピューターPCや携帯電話端末、ゲーム端末等がある。インターフェイス180としては、例えば、USBインターフェイスや、マイクロUSBインターフェイス、メモリーカード用インターフェイス等を用いることができる。
画像表示部20は、右表示駆動部22と、左表示駆動部24と、右光学像表示部26としての右導光板261と、左光学像表示部28としての左導光板262と、9軸センサー66とを備えている。
右表示駆動部22は、受信部(Rx)53と、光源として機能する右バックライト(BL)制御部201および右バックライト(BL)221と、表示素子として機能する右LCD制御部211および右LCD241と、右投写光学系251とを含んでいる。なお、右バックライト制御部201と、右LCD制御部211と、右バックライト221と、右LCD241とを総称して「画像光生成部」とも呼ぶ。
受信部53は、制御部10と画像表示部20との間におけるシリアル伝送のためのレシーバーとして機能する。右バックライト制御部201は、入力された制御信号に基づいて、右バックライト221を駆動する。右バックライト221は、例えば、LEDやエレクトロルミネセンス(EL)等の発光体である。右LCD制御部211は、受信部53を介して入力されたクロック信号PCLKと、垂直同期信号VSyncと、水平同期信号HSyncと、右眼用画像データーData1とに基づいて、右LCD241を駆動する。右LCD241は、複数の画素をマトリクス状に配置した透過型液晶パネルである。
右投写光学系251は、右LCD241から射出された画像光を並行状態の光束にするコリメートレンズによって構成される。右光学像表示部26としての右導光板261は、右投写光学系251から出力された画像光を、所定の光路に沿って反射させつつ利用者の右眼REに導く。光学像表示部は、画像光を用いて利用者の眼前に虚像を形成する限りにおいて任意の方式を用いることができ、例えば、回折格子を用いても良いし、半透過反射膜を用いても良い。
左表示駆動部24は、右表示駆動部22と同様の構成を有している。すなわち、左表示駆動部24は、受信部(Rx)54と、光源として機能する左バックライト(BL)制御部202および左バックライト(BL)222と、表示素子として機能する左LCD制御部212および左LCD242と、左投写光学系252とを含んでいる。詳細な説明は省略する。
図4は、利用者に視認される虚像の一例を示す説明図である。上述のようにして、HMD100の利用者の両眼に導かれた画像光が利用者の網膜に結像することにより、利用者は虚像VIを視認する。図の例では、虚像VIは、HMD100のOS150の待ち受け画面である。また、利用者は、右光学像表示部26および左光学像表示部28を透過して外景SCを視認する。このように、本実施形態のHMD100の利用者は、視野VRのうち虚像VIが表示された部分については、虚像VIと、虚像VIの背後に外景SCとを見ることができる。また、視野VRのうち虚像VIが表示されていない部分については、光学像表示部を透過して、外景SCを直接見ることができる。
A−3.再生処理:
図5は、再生処理の手順を示すフローチャートである。図6は、再生処理について説明するための説明図である。再生処理は、音声処理部170において常に実行されていてもよいし、OS150や任意のアプリケーションからの処理開始要求をトリガーとして実行されてもよい。
ステップS100においてデコーダー171は、無線通信部132から取得したPESパケットPP1〜PP3(図3、6)をデコードし、サウンドデーターSD(図3、6)を生成する。詳細は図3で説明した通りである。ステップS102において音声処理部170は、サウンドデーターSDを生成するためのPESパケットに不足(欠落)がなく、サウンドデーターSDの生成が正常に行われたか否かを判定する。サウンドデーターSDが正常に生成できた場合(ステップS102:YES)、ステップS104においてデコーダー171は、生成されたサウンドデーターSDを再生部172のバッファーへ供給する(図3)。その後、ステップS106において音声処理部170は、再生処理において使用されるフラグに「0」をセットし、ステップS100へ処理を遷移させる。
一方、サウンドデーターSDが正常に生成できなかった場合(ステップS102:NO)、ステップS108において音声処理部170は、デコーダー171で生成された空データーBDに代えて、「無音」を表す無音データーNDを、再生部172のバッファーへ供給する(図6)。その後、ステップS110において音声処理部170は、再生処理において使用されるフラグに「1」をセットし、ステップS100へ処理を遷移させる。
図7は、再生処理において使用されるフラグと、再生音量との関係について説明するための説明図である。図7において縦軸は音声信号の振幅を、横軸は時間を表す。再生処理において使用されるフラグが「0」である場合、再生部172は、サウンドデーターSDの振幅を、通常の再生音量、すなわち利用者によって設定されている再生音量となるよう調整して、バッファーに格納する。一方、再生処理において使用されるフラグが「1」である場合、再生部172は、サウンドデーターSDの振幅を、無音データーNDを境にフェードイン/フェードアウトするように調整して、バッファーに格納する(図7)。ここで、フェードインとは、サウンドデーターSDの振幅が徐々に小さくなることを意味し、フェードアウトとは、サウンドデーターSDの振幅が徐々に大きくなることを意味する。
図7に示すように、再生部172は、上記のフェードイン/フェードアウト処理を、再生処理において使用されるフラグが「1」にセットされた時刻t1から、所定の時間ST1の間だけ実施する。この結果、使用者が視聴する音声の音量は、時刻t1から時刻t2までのST1の間、無音の領域を挟んで、フェードイン/フェードアウトされる。なお、本実施形態では、所定の時間は2秒間とする。しかし、所定の時間ST1とは、任意に定めることができる。所定の時間ST1は、予め定められていてもよく、利用者によって設定または変更されてもよく、空データーBDの長さに応じて自動的に変更されてもよい。
上記の再生処理によれば、音声処理部170は、無線通信を介して受信した音声データーの欠落部分(PESパケットが欠落しているため空データーBDが挿入されるはずだった部分)に対して、無音を表す音声データー(無音データーND)を挿入することで、音声データーの欠落を補完する。この結果、音声処理部170は、無線通信を介して受信した音声データーの欠落に伴って、音声データー(複数のサウンドデーターSDからなるオーディオデーターAD)に不正なデーター(空データーBD)が混じることを抑制することができる。さらに、音声処理部170は、無音を表す音声データー(無音データーND)の前後において、出力する音声の音量をフェードイン/フェードアウトさせるため、無音を表す音声データーの前後において利用者に不自然な音が聞こえてしまうことを抑制することができる。
A−4.再生処理(他の例1):
本実施形態のHMD100では、図5に示した再生処理に代えて、図8に示す再生処理を実行してもよい。図8の再生処理では、音声処理部170は、音声データーの欠落部分に対して、欠落部分の直前の音声データーのコピーを挿入することで、音声データーの欠落を補完する。
図8は、再生処理(他の例1)の手順を示すフローチャートである。以下では、図5の再生処理とは処理内容が異なる部分についてのみ説明する。また、図中において、図5の再生処理と同様の処理内容である部分については、図5と同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
サウンドデーターが正常に生成できた場合(ステップS102:YES)、ステップS104においてデコーダー171は、生成されたサウンドデーターを再生部172のバッファーへ供給する(図3)その後、音声処理部170は、処理をステップS100へ遷移させる。
図9は、再生処理(他の例1)のステップS200について説明するための説明図である。サウンドデーターが正常に生成できなかった場合(図8、ステップS102:NO)、ステップS200において音声処理部170は、直前のサウンドデーターと同じサウンドデーターを、再生部172のバッファーへ供給する。具体的には、音声処理部170は、空データーが生成された時刻t1(図9)の直前において、デコーダー171によって生成された所定期間ST2分のサウンドデーターを複製する。音声処理部170は、複製したサウンドデーターを、ステップS100で生成された空データーに代えて、再生部172のバッファーへ供給する。その後、音声処理部170は、処理をステップS100へ遷移させる。
この結果、使用者には、本来再生されるはずであった音(図9、時刻t1とt2との間の破線部分)に代えて、直前の所定期間ST2に聞いた音(図9、時刻t0とt1との間の実線部分)と同じ音(図9、時刻t1とt2との間の実線部分)が聞こえることとなる。なお、本実施形態では、所定期間ST2は、16ビットとする。しかし、所定期間ST2は、任意に定めることができる。所定時間ST2は、予め定められていてもよく、利用者によって設定または変更されてもよく、空データーBDの長さに応じて自動的に変更されてもよい。
上記の再生処理(他の例1)によれば、音声処理部170は、無線通信を介して受信した音声データーの欠落部分(PESパケットが欠落しているため空データーが挿入されるはずだった部分)に対して、欠落部分の直前の音声データー(サウンドデーター)を挿入することで、音声データーの欠落を補完する。この結果、音声処理部170は、無線通信を介して受信した音声データーの欠落に伴って、出力する音声が途切れてしまうことを抑制することができる。
A−5.再生処理(他の例2):
本実施形態のHMD100では、図5に示した再生処理に代えて、図10に示す再生処理を実行してもよい。図10の再生処理では、音声処理部170は、音声データーの欠落部分に対して、生成した新たな音声データーを挿入することで、音声データーの欠落を補完する。
図10は、再生処理(他の例2)の手順を示すフローチャートである。以下では、図5の再生処理とは処理内容が異なる部分についてのみ説明する。また、図中において、図5の再生処理と同様の処理内容である部分については、図5と同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
サウンドデーターが正常に生成できた場合(ステップS102:YES)、ステップS104においてデコーダー171は、生成されたサウンドデーターを再生部172のバッファーへ供給する(図3)その後、音声処理部170は、処理をステップS100へ遷移させる。
図11は、再生処理(他の例2)のステップS300について説明するための説明図である。サウンドデーターが正常に生成できなかった場合(図10、ステップS102:NO)、ステップS300において音声処理部170は、直前のサウンドデーターを無音データーに収束させたデーターを生成する。具体的には、音声処理部170は、空データーが生成された時刻t1(図11)の直前において、デコーダー171によって生成された所定期間ST3分のサウンドデーターを取得する。音声処理部170は、取得したサウンドデーターに対して、所定期間ST4後に無音データーに収束するような加工を施し、新たなサウンドデーターを生成する。図10のステップS302において音声処理部170は、生成した新たなサウンドデーターを、ステップS100で生成された空データーに代えて、再生部172のバッファーへ供給する。その後、音声処理部170は、処理をステップS100へ遷移させる。
この結果、使用者には、本来再生されるはずであった音(図11、時刻t1とt2との間の破線部分)に代えて、直前の所定期間ST3に聞いた音が徐々に無音にフェードアウトしていく音(図11、時刻t1とt2との間の実線部分)が聞こえることとなる。なお、本実施形態では、所定期間ST3は16ビットとし、所定期間ST4は2ミリ秒とする。しかし、所定期間ST3,4は、任意に定めることができる。所定時間ST3,4は、予め定められていてもよく、利用者によって設定または変更されてもよく、空データーBDの長さに応じて自動的に変更されてもよい。
上記の再生処理(他の例2)によれば、音声処理部170は、無線通信を介して受信した音声データーの欠落部分(PESパケットが欠落しているため空データーが挿入されるはずだった部分)の直前の音声データー(サウンドデーター)を加工して新たな音声データー(サウンドデーター)を生成する。また、音声処理部170は、欠落部分に対して生成した新たな音声データーを挿入することで、音声データーの欠落を補完する。この結果、音声処理部は、利用者の違和感がより少ない音声を出力することができる。
以上のように、図5、8、10で説明した再生処理によれば、音声処理部170は、無線通信を介して受信した音声データーの欠落(PESパケットの欠落)を補完し、補完後の音声データーに基づく音声を出力することで、利用者の違和感を低減可能な音声を出力することができる。このため、例えばMiracastのような、データー転送の信頼性が確保されない規格に準拠して音声データーを受信する音声処理装置(HMD100)において、音声処理装置が受信した音声データーに不備が生じた場合であっても、音声データーの不備に起因する利用者の違和感を軽減することができる。
A−6.付加的処理:
なお、再生処理(図5、8、10)では、さらに、以下のような付加的処理を実行してもよい。付加的処理は、単独で付加してもよいし、組み合わせて付加してもよい。
A−6−1.付加的処理1:
付加的処理1において、音声処理部170は、図5、8、10で説明した3つの再生処理の中から、実行する再生処理を自動で選択する。実行する再生処理を選択するための条件には、例えば、以下の条件a1―a3を採用することができる。条件a1―a3は単独で採用してもよく、組み合わせて採用してもよい。
(a1)音声データーの元となるコンテンツの種類
例えば、音声処理部170は、音声データー(サウンドデーター)の元となるコンテンツが「曲、演奏」である場合は、図8の再生処理(他の例1)を実行することが好ましい。曲や演奏の場合、無音となるよりも前回のメロディーを繰り返す方が、利用者の違和感が少ないからである。音声処理部170は、音声データーの元となるコンテンツが「会話、講演会」である場合は、図10の再生処理(他の例2)を実行することが好ましい。これは、メロディーよりも内容に意味がある会話等の場合、前回の音を繰り返すとかえって違和感が増すためである。音声処理部170は、音声データーの元となるコンテンツが上述のどれにも属さない場合は、図5の再生処理を実行することが好ましい。これは、図5の再生処理は、最も汎用的に利用者の違和感を軽減させることができるためである。
(a2)無線通信を介して受信した音声データーの欠落部分の長さ
例えば、音声処理部170は、無線通信を介して受信した音声データーの欠落部分(PESパケットが欠落しているため空データーが挿入されるはずだった部分)の長さが第1の閾値よりも短い場合、図8の再生処理(他の例1)を実行することができる。音声処理部170は、欠落部分の長さが第2の閾値(第1の閾値<第2の閾値)よりも長い場合、図5の再生処理を実行することができる。音声処理部170は、欠落部分の長さが第1の閾値以上、第2の閾値以下である場合、図10の再生処理(他の例2)を実行することができる。
(a3)利用者による「音量」の設定値
例えば、音声処理部170は、利用者によって設定されている「音量」の設定値が第3の閾値以上である場合、図5(または図8、図10)の再生処理を実行することができる。音声処理部170は、「音量」の設定値が第3の閾値よりも小さい場合、音声処理部170は、上述した再生処理の実行を省略し、違和感の軽減を行わない通常の再生処理を実行することができる。
以上のように、付加的処理1によれば、音声処理部170は、音声データーの元となるコンテンツの種類と、欠落部分の長さと、HMD100に設定されている音量と、のうちの少なくとも一つに基づいて、より好ましい補完のための方法を選択することができる。なお、「補完のための方法の選択」には、条件a3で例示したように「補完を行わない」という選択も含まれる。この結果、音声処理部170は、利用者の違和感がより少ない音声を出力することができる。
A−6−2.付加的処理2:
付加的処理2において、音声処理部170は、無線通信部132において採用されている規格に応じて、図5、8、10で説明したいずれかの再生処理の実行有無を切り替える。例えば、音声処理部170は、無線通信部132が、データー転送の信頼性が確保されない規格に準拠してデーターの送受信を実行している場合に限って、図5、8、10で説明したいずれかの再生処理を実行する。また、例えば、音声処理部170は、無線通信部132が、データー転送の信頼性を確保することのできる規格に準拠してデーターの送受信を実行している場合は、図5、8、10で説明したいずれかの再生処理の実行を省略する。音声処理部170は、無線通信部132から取得したパケットのヘッダを参照することで、現在採用されている規格を知ることができる。また、音声処理部170は、現在採用されている規格を知るために、無線通信部132に問い合わせを送信してもよい。なお、データー転送の信頼性が確保されない規格には、上記実施形態で例示したMiracastのほか、UDP(User Datagram Protocol)等がある。
以上のように、付加的処理2によれば、音声処理部170は、無線通信部132が、データー転送の信頼性を確保することのできる規格に準拠して送受信を実行している場合は、利用者の違和感を低減可能な音声を出力するための処理(図5、8、10で説明したいずれかの再生処理)を省略することができる。この結果、音声処理部170における処理負荷を低減させることができる。
A−6−3.付加的処理3:
付加的処理3において、音声処理部170は、再生処理に関する情報を利用者に案内するための案内画面を生成し、生成した案内画面を画像処理部160へ送信する。案内画面を受信した画像処理部160では、図2で説明した表示処理が実行される。この結果、HMD100の使用者は、案内画面を虚像VI(図4)として視認することができる。再生処理に関する情報には、例えば、以下のb1〜b3を採用することができる。情報b1〜b3は、単独で案内画面に含まれてもよく、組み合わせて含まれてもよい。
(b1)無線通信を介して受信した音声データーの欠落部分の有無
例えば、音声処理部170は、無線通信を介して受信した音声データーの欠落の有無、すなわち、無線通信部132を介して取得したPESパケットの欠落の有無を表す情報を含んだ案内画面を生成、送信することができる。このようにすれば、利用者は、音声データーの欠落の有無そのものを知ることができる。
(b2)音声処理部170による補完の有無
例えば、音声処理部170は、図5、8、10で説明したいずれかの再生処理において、ステップS108、S200、S300の補完処理が実行されたか否かを表す情報を含んだ案内画面を生成、送信することができる。このようにすれば、利用者は、音声処理部170による補完処理が実行されたか否かを知ることができる。
(b3)無線通信の状態
例えば、音声処理部170は、無線通信の状態として、以下の少なくともいずれか1つを示す情報を含んだ案内画面を生成、送信することができる。このようにすれば、利用者は、無線通信の状態を知ることができる。
・無線通信部132とスマートフォン500との間で確立している無線通信の速度
・無線通信部132が受信している電波の強度
以上のように、付加的処理3によれば、音声処理部170は、欠落部分の有無と、音声処理部170による補完の有無と、無線通信の状態と、のうちの少なくともいずれか1つを表示することで、利用者に通知することができる。なお、付加的処理3において、音声処理部170は「表示部」としても機能する。また、上記付加的処理3は、音声処理部170でない他の機能部(例えばOS150や画像処理部160)が実行してもよい。
B.第2実施形態:
本発明の第2実施形態では、音声処理装置が無線通信部を複数持ち、複数の無線通信部によって受信した音声データーに基づいて、欠落した音声データーの補完が可能な構成について説明する。以下では、第1実施形態と異なる構成および動作を有する部分についてのみ説明する。なお、図中において第1実施形態と同様の構成部分については先に説明した第1実施形態と同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第2実施形態の再生システムは、音声処理装置としてのHMD100に代えてHMD100aを備える点が図1に示した第1実施形態とは異なる。
図12は、第2実施形態におけるHMD100aの構成を機能的に示すブロック図である。図2に示した第1実施形態との違いは、制御部10に代えて制御部10aを備える点である。制御部10aは、単一の無線通信部132に代えて、複数の無線通信部(本実施形態では、2つの無線通信部132aおよび無線通信部132b)を備える。無線通信部132a、bは、それぞれ、無線LAN、Bluetooth等の所定の無線通信規格に則って、HMD100aと接続されているスマートフォン500(図1)や、HMD100aと接続されている他の機器との間で無線通信を行う。なお、無線通信部132aと、無線通信部132bとでは、異なる無線通信規格が採用されてもよい。無線通信部132a、bは、ソースデバイスから供給される同一の音声データー(PESパケット)をそれぞれ並列に受信し、受信した音声データーをそれぞれ音声処理部170aへ送信する。
また、制御部10aは、音声処理部170に代えて音声処理部170aを備える。音声処理部170aは、上述した再生処理、再生処理(他の例1)、再生処理(他の例2)に代えて、以降に説明する再生処理を実行する。
第2実施形態における再生処理について説明する。まず、音声処理部170aのデコーダーは、一の無線通信部(例えば無線通信部132a)から取得したPESパケットをデコードし、サウンドデーターを生成する。詳細は図5のステップS100と同様である。次に、音声処理部170aは、サウンドデーターを生成するためのPESパケットに不足(欠陥)がなく、サウンドデーターの生成が正常に行われたか否かを判定する。サウンドデーターが正常に生成できた場合、音声処理部170aは、図5のステップS104と同様の処理を行う。この場合、他の無線通信部(例えば無線通信部132b)から取得したPESパケットは使用されない。一方、サウンドデーターが正常に生成できなかった場合、音声処理部170aは、デコーダーで生成された空データーに代えて、他の無線通信部(無線通信部132b)から取得したPESパケットをデコードすることで生成したサウンドデーターを、再生部のバッファーへ供給する。その後、音声処理部170aは、処理を最初に遷移させる。
上記の再生処理によれば、音声処理部170aは、一の無線通信部により受信した音声データーの欠落部分(PESパケットが欠落しているため空データーが挿入されるはずだった部分)に対して、他の無線通信部により受信した音声データーを挿入することで、音声データーの欠陥を補完する。この結果、音声処理部170aは、複数の無線通信部を利用して、無線通信部により受信した音声データーの欠落部分を相互に補完することができるため、音声データーの不備に起因する利用者の違和感を、より効果的に軽減することができる。
なお、上記の説明では、一の無線通信部を無線通信部132a、他の無線通信部を無線通信部132bとして説明したが、これらは逆にしてもよい。また、上記の説明では、1つの音声処理部170aが複数の無線通信部により受信した音声データーをシリアルに処理するとして説明した。しかし、複数の無線通信部に対応した複数の音声処理部170aを備える構成とし、各音声処理部170aが上述の処理をパラレルに実行してもよい。この場合、サウンドデーターが正常に生成できた一の音声処理部170aだけが、サウンドデーターをバッファーへ供給すればよい。複数の音声処理部170aを備える構成は、処理速度向上の観点から有意である。また、上記の説明では、無線通信部132a、bは、同一の音声データーを並列に受信することとしたが、一の無線通信部により受信した音声データーの欠陥を、他の無線通信部により受信したデーターによって補完できる限りにおいて、無線通信部132a、bが受信するデーターは、任意に変更することができる。例えば、両者が受信する音声データーは同一でなくてもよいし、両者が受信するのは音声データーでなくてもよい。
C.変形例:
上記実施形態において、ハードウェアによって実現されるとした構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されるとした構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。その他、以下のような変形も可能である。
・変形例1:
上記実施形態では、再生システムの構成について例示した。しかし、再生システムの構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に定めることが可能であり、例えば、各構成部の追加・削除・変換等を行うことができる。
例えば、再生システムは、シンクデバイス(音声処理装置)としてのHMDと、ソースデバイスとしてのスマートフォンとを備えることとした。しかし、シンクデバイス(音声処理装置)としては、HMD以外の種々の装置、例えば、オーディオプレーヤー、テレビ、プロジェクター、スマートフォン、パーソナルコンピューター、その他の各種のAV(Audio Visual)機器等を採用することができる。同様に、ソースデバイスとしては、スマートフォン以外の種々の装置、例えば、HMD、オーディオプレーヤー、テレビ、プロジェクター、パーソナルコンピューター、その他の各種のAV(Audio Visual)機器等を採用することができる。
・変形例2:
上記実施形態では、HMDの構成について例示した。しかし、HMDの構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に定めることが可能であり、例えば、各構成部の追加・削除・変換等を行うことができる。
上記実施形態における、制御部と、画像表示部とに対する構成要素の割り振りは、あくまで一例であり、種々の態様を採用可能である。例えば、以下のような態様としてもよい。(i)制御部にCPUやメモリー等の処理機能を搭載、画像表示部には表示機能のみを搭載する態様、(ii)制御部と画像表示部との両方にCPUやメモリー等の処理機能を搭載する態様、(iii)制御部と画像表示部とを一体化した態様(例えば、画像表示部に制御部が含まれ眼鏡型のウェアラブルコンピューターとして機能する態様)、(iv)制御部の代わりにスマートフォンや携帯型ゲーム機を使用する態様、(v)制御部と画像表示部とを無線LANや赤外線通信やBluetooth等の無線の信号伝送路を介した接続により接続し、接続部(コード)を廃した態様。なお、この場合において、制御部または画像表示部に対する給電をワイヤレスにより実施してもよい。
例えば、上記実施形態で例示した制御部、画像表示部の構成は任意に変更することができる。具体的には、例えば、上記実施形態では、制御部が送信部を備え、画像表示部が受信部を備えるものとしたが、送信部および受信部はいずれも、双方向通信が可能な機能を備えており、送受信部として機能してもよい。また、例えば、制御部が備えるとした操作用インターフェイス(各種キーやトラックパッド等)の一部を省略してもよい。また、制御部に操作用スティック等の他の操作用インターフェイスを備えてもよい。また、制御部にはキーボードやマウス等のデバイスを接続可能な構成として、キーボードやマウスから入力を受け付けるものとしてもよい。例えば、電源として二次電池を用いることしたが、電源としては二次電池に限らず、種々の電池を使用することができる。例えば、一次電池や、燃料電池、太陽電池、熱電池等を使用してもよい。
図13は、変形例におけるHMDの外観の構成を示す説明図である。図13(A)の例の場合、画像表示部20xは、右光学像表示部26に代えて右光学像表示部26xを備え、左光学像表示部28に代えて左光学像表示部28xを備えている。右光学像表示部26xと左光学像表示部28xとは、上記実施形態の光学部材よりも小さく形成され、HMDの装着時における利用者の右眼および左眼の斜め上にそれぞれ配置されている。図13(B)の例の場合、画像表示部20yは、右光学像表示部26に代えて右光学像表示部26yを備え、左光学像表示部28に代えて左光学像表示部28yを備えている。右光学像表示部26yと左光学像表示部28yとは、上記実施形態の光学部材よりも小さく形成され、HMDの装着時における利用者の右眼および左眼の斜め下にそれぞれ配置されている。このように、光学像表示部は利用者の眼の近傍に配置されていれば足りる。また、光学像表示部を形成する光学部材の大きさも任意であり、光学像表示部が利用者の眼の一部分のみを覆う態様、換言すれば、光学像表示部が利用者の眼を完全に覆わない態様のHMDとして実現することもできる。
例えば、制御部が備えるとした各処理部(例えば画像処理部、表示制御部等)は、CPUがROMやハードディスクに格納されているコンピュータープログラムをRAMに展開して実行することにより実現されるものとして記載した。しかし、これら機能部は、当該機能を実現するために設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途向け集積回路)を用いて構成されてもよい。
例えば、HMDは、両眼タイプの透過型HMDであるものとしたが、単眼タイプのHMDとしてもよい。また、利用者がHMDを装着した状態において外景の透過が遮断される非透過型HMDとして構成してもよいし、非透過型HMDにカメラを搭載したビデオシースルーとして構成してもよい。また、例えば、画像表示部として、眼鏡のように装着する画像表示部に代えて、通常の平面型ディスプレイ装置(液晶ディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置、有機ELディスプレイ装置等)を採用してもよい。この場合にも、制御部と画像表示部との間の接続は、有線の信号伝送路を介した接続であってもよいし、無線の信号伝送路を介した接続であってもよい。このようにすれば、制御部を、通常の平面型ディスプレイ装置のリモコンとして利用することもできる。また、例えば、画像表示部として、眼鏡のように装着する画像表示部に代えて、例えば帽子のように装着する画像表示部といった他の形状の画像表示部を採用してもよい。また、イヤホンは耳掛け型やヘッドバンド型を採用してもよく、省略しても良い。また、例えば、自動車や飛行機等の車両、またはその他の交通手段に搭載されるヘッドアップディスプレイ(HUD、Head-Up Display)として構成されてもよい。また、例えば、ヘルメット等の身体防護具に内蔵されたHMDとして構成されてもよい。
例えば、上記実施形態では、画像光生成部は、バックライトと、バックライト制御部と、LCDと、LCD制御部とを用いて構成されるものとした。しかし、上記の態様はあくまで例示である。画像光生成部は、これらの構成部と共に、またはこれらの構成部に代えて、他の方式を実現するための構成部を備えていても良い。例えば、画像光生成部は、有機EL(有機エレクトロルミネッセンス、Organic Electro-Luminescence)のディスプレイと、有機EL制御部とを備える構成としても良い。また、例えば、画像生成部は、LCDに代えてデジタル・マイクロミラー・デバイス等を用いることもできる。また、例えば、レーザー網膜投影型の頭部装着型表示装置に対して本発明を適用することも可能である。
・変形例3:
上記実施形態では、再生処理の一例を示した。しかし、上記実施形態においてに示した処理の手順はあくまで一例であり、種々の変形が可能である。例えば、一部のステップを省略してもよいし、更なる他のステップを追加してもよい。また、実行されるステップの順序を変更してもよい。
例えば、音声処理部は、図5、8、10で説明したいずれかの再生処理に代えて、または、いずれかの再生処理と共に、ノイズキャンセリング処理を実行してもよい。いずれかの再生処理に代えて実行する場合、音声処理部170は、図5のステップSS108、S110に代えて、図8のステップS200に代えて、図10のステップS300、S302に代えて、ノイズキャンセリング処理を実行する。なお、ノイズキャンセリング処理とは、サウンドデーターに対して逆位相の波を重畳することで、不要な音を低減する処理である。
例えば、音声処理部にDolby等の音声処理システムが採用されている場合、音声処理部は、図5、8、10で説明したいずれかの再生処理に代えて、または、いずれかの再生処理と共に、音声処理システムの設定値を変更することで、不要な音を低減させてもよい。
例えば、図5の再生処理では、フラグを用いて再生部による再生音量の調整を実施することとした。しかし、音声処理部から再生部に再生音量の指示を送信することで、フラグの使用を省略してもよい。また、再生部による再生音量の調整そのものを省略してもよい。
例えば、図8、10の再生処理では「直前」の音声データーを挿入や加工の対象として説明したが、欠落部分の「前」の音声データーであればよく、必ずしも直前に限られない。
例えば、図10の再生処理では、直前のサウンドデーターを無音データーに収束させた新たなサウンドデーターを生成することとした。しかし、音声処理部は、直前のサウンドデーターから次の音を推定し、推定結果に基づいて(無音でない)新たなサウンドデーターを生成してもよい。例えば記憶部に、オーディオデーターの様々なパターンが記憶されたパターンデーターを備える構成とし、音声処理部は、パターンデーターを参照して次の音を推定してもよい。
・変形例4:
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…制御部
11…決定キー
12…点灯部
13…表示切替キー
14…トラックパッド
15…輝度切替キー
16…方向キー
17…メニューキー
18…電源スイッチ
20…画像表示部
21…右保持部
22…右表示駆動部
23…左保持部
24…左表示駆動部
26…右光学像表示部
28…左光学像表示部
30…イヤホンプラグ
32…右イヤホン
34…左イヤホン
40…接続部
42…右コード
44…左コード
46…連結部材
48…本体コード
51…送信部
52…送信部
53…受信部
54…受信部
62…視線検出部
66…9軸センサー
110…入力情報取得部
100…HMD(音声処理装置、頭部装着型表示装置)
120…記憶部
122…画像設定
124…元画像ファイル
126…連動動作設定
128…アイコン情報
130…電源
132…無線通信部
140…CPU
160…画像処理部
170…音声処理部
171…デコーダー
172…再生部
173…D/A変換部
180…インターフェイス
190…表示制御部
201…右バックライト制御部
202…左バックライト制御部
211…右LCD制御部
212…左LCD制御部
221…右バックライト
222…左バックライト
241…右LCD
242…左LCD
251…右投写光学系
252…左投写光学系
261…右導光板
262…左導光板
500…スマートフォン(他の装置)
PCLK…クロック信号
VSync…垂直同期信号
HSync…水平同期信号
Data…画像データー
Data1…右眼用画像データー
Data2…左眼用画像データー
OA…外部機器
PC…パーソナルコンピューター
SC…外景
VI…虚像
VR…視野
RE…右眼
LE…左眼
ER…端部
EL…端部
AP…先端部
SD…サウンドデーター
AD…オーディオデーター
BD…空データー
ND…無音データー

Claims (9)

  1. 音声処理装置であって、
    他の装置との間で無線通信を介してデーターを送受信する無線通信部と、
    音声データーに基づき音声を出力する音声処理部であって、前記無線通信を介して受信した音声データーの欠落を補完し、補完後の音声データーに基づく音声を出力することで、前記無線通信を介して受信した音声データーに起因する利用者の違和感を低減可能な音声を出力する音声処理部と、
    を備え
    前記音声処理部は、前記無線通信部が、データー転送の信頼性を確保することのできる規格に準拠して前記送受信を実行している場合は、前記利用者の違和感を低減可能な音声を出力するための処理を省略する、音声処理装置。
  2. 請求項に記載の音声処理装置であって、
    前記音声処理部は、前記補完のために、前記無線通信を介して受信した音声データーの欠落部分に対して、無音を表す音声データーを挿入する、音声処理装置。
  3. 請求項に記載の音声処理装置であって、
    前記音声処理部は、
    前記無音を表す音声データーの前において、出力する音声の音量をフェードインさせ、
    前記無音を表す音声データーの後において、出力する音声の音量をフェードアウトさせる、音声処理装置。
  4. 請求項に記載の音声処理装置であって、
    前記音声処理部は、前記補完のために、前記無線通信を介して受信した音声データーの欠落部分に対して、前記欠落部分の前の音声データーを挿入する、音声処理装置。
  5. 請求項に記載の音声処理装置であって、
    前記音声処理部は、前記補完のために、
    前記無線通信を介して受信した音声データーの欠落部分の前の音声データーを加工して新たな音声データーを生成し、
    前記欠落部分に対して前記新たな音声データーを挿入する、音声処理装置。
  6. 請求項から請求項のいずれか一項に記載の音声処理装置であって、
    前記音声処理部は、前記音声データーの元となるコンテンツの種類と、前記欠落部分の長さと、前記音声処理装置に設定されている音量と、のうちの少なくとも一つに基づいて、前記補完のための方法を選択する、音声処理装置。
  7. 請求項から請求項のいずれか一項に記載の音声処理装置であって、さらに、
    前記欠落の有無と、前記音声処理部による前記補完の有無と、前記無線通信の状態と、のうちの少なくともいずれか1つを表示する表示部を備える、音声処理装置。
  8. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の音声処理装置であって、さらに、
    前記利用者に虚像を視認させるための画像表示部を備える、音声処理装置。
  9. 音声処理装置の制御方法であって、
    (a)他の装置との間で無線通信を介してデーターを送受信する工程と、
    (b)音声データーに基づき音声を出力する工程と、
    を備え、
    前記工程(b)は、前記工程(a)を介して受信した音声データーの欠落を補完し、補完後の音声データーに基づく音声を出力することで、前記工程(a)を介して受信した音声データーに起因する利用者の違和感を低減可能な音声を出力し、前記工程(a)でデーター転送の信頼性を確保することのできる規格に準拠して前記送受信を実行している場合は、前記利用者の違和感を低減可能な音声を出力するための処理を省略する、音声処理装置の制御方法。
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