JP2014075422A - 露光方法、露光装置およびフォトマスク - Google Patents
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Abstract
【課題】露光領域を規定する遮光板の停止位置のずれに起因する露光不良を防ぐ。
【解決手段】この露光方法では、移動可能な第1〜第4の遮光板を有し、遮光板により露光領域を規定する開口を形成するブラインド機構と、第1のフォトマスク12aと、を準備する。第1のフォトマスク12aは、遮光板の停止位置の精度幅よりも大きな幅の遮光領域で取り囲まれた単位領域A2〜F2であってウエハ上のチップ領域に対応する透光パターンを有する単位領域A2〜F2を少なくとも1つ有する。当該露光方法は、遮光板の端辺を遮光領域上に移動させ、遮光板により上記の単位領域A2〜F2を露出させる開口を形成するステップと、当該開口から露出した単位領域A2〜F2を介して感光性物質が塗付されたウエハの露光を行うステップと、備えている。
【選択図】図7
【解決手段】この露光方法では、移動可能な第1〜第4の遮光板を有し、遮光板により露光領域を規定する開口を形成するブラインド機構と、第1のフォトマスク12aと、を準備する。第1のフォトマスク12aは、遮光板の停止位置の精度幅よりも大きな幅の遮光領域で取り囲まれた単位領域A2〜F2であってウエハ上のチップ領域に対応する透光パターンを有する単位領域A2〜F2を少なくとも1つ有する。当該露光方法は、遮光板の端辺を遮光領域上に移動させ、遮光板により上記の単位領域A2〜F2を露出させる開口を形成するステップと、当該開口から露出した単位領域A2〜F2を介して感光性物質が塗付されたウエハの露光を行うステップと、備えている。
【選択図】図7
Description
本発明は、レクチルと呼ばれるフォトマスク並びに当該フォトマスクを用いて感光性物質が塗付されたウエハを露光する露光方法および露光装置に関する。
半導体装置の素子パターンや回路パターン等は、フォトリソグラフィ法により形成される。フォトリソグラフィ法では、まず、半導体ウエハ上にフォトレジストと呼ばれる感光性物質(レジスト)を塗布する。次に、レチクルと呼ばれるフォトマスクに描かれた透光パターンを介して感光性物質を露光する。露光したウエハを現像液に浸し、余分な部分のレジストを除去する。これにより半導体ウエハ上にレジストにより形成されたパターンが表れる。その後、このレジストパターンを利用して、半導体ウエハに素子パターンや回路パターンなどを形成する(特許文献1〜3参照)。
図1は、感光性物質が塗付されたウエハを露光する露光装置の概略構成を示しており、図2は当該露光装置のブラインド機構を示している。露光装置は、露光光を発する光源51と、所定の透光パターンを有するフォトマスク12と、フォトマスク12に入射する露光光の一部を遮光するブラインド機構30と、を有している。ブラインド機構30は、光源51からの露光光を遮光する4つの遮光板、つまり第1の遮光板1a、第2の遮光板1b、第3の遮光板1c及び第4の遮光板1dを有している。
第1の遮光板1aおよび第2の遮光板1bは、Y方向に長く延びた矩形形状である。第1の遮光板1a及び第2の遮光板1bは、X方向に延びた第1の支持台2aに支持されており、第1の支持台2aに沿ってX方向に移動可能に構成されている。
第3の遮光板1c及び第4の遮光板1dは、X方向に長く延びた矩形形状である。第3の遮光板1c及び第4の遮光板1dは、Y方向に延びた第2の支持台2bに支持されており、第2の支持台2bに沿ってY方向に移動可能に構成されている。ブラインド機構30は、これらの遮光板1a〜1dの移動により、所定の大きさ及び形の長方形又は正方形の開口4を形成する。露光装置は、ブラインド機構30の開口4及びフォトマスク12を介して感光性物質が塗付された半導体ウエハ6を露光する。
図3および図4は、関連技術に関する露光方法を示している。ウエハ6は、マトリクス状に配置された多数のチップ領域を有している。チップ領域とは、単一の製品となるべき部分、すなわち個々の半導体チップに対応する部分である。
フォトマスク12は、複数のチップ領域を一括して露光するため、複数のチップ領域に対応する透過パターンを有する複数の単位領域A〜Lを有している。図3および図4では、フォトマスク12は、12個のチップ領域に対応した12個の単位領域A〜Lを有している。1つの単位領域を通った露光光は、対応する1つのチップ領域を照射することになる。このようなフォトマスク12を用いて、半導体ウエハ6の各チップ領域を順次露光(ショット)していく。
図3に示す第1のショット3aでは、12個の単位領域A〜Lを通った露光光はウエハ6のエッジ部分7には照射されない。そのため、ブラインド機構30でフォトマスク12のチップ領域A〜Lを覆うことなく、一括して12個全てのチップ領域を露光することができる。
これに対し、第2のショット3bおよび第3のショット3cでは、フォトマスクの単位領域A〜Lを通過した露光光のうちの一部がウエハ6のエッジ部分7に照射され得る。第2のショット3bでは、フォトマスク12の6つの単位領域A〜C、E、F、Iを通った露光光がウエハ6の有効なチップ領域に照射される。しかしながら、残りの6つの単位領域D、G、H、J〜Lを通った露光光は、ウエハ6のエッジ7に照射されるか、ウエハ6のエッジ7より外側に照射される。第3のショット3cでは、フォトマスク12の3つの単位領域A〜Cを通った露光光がウエハ6の有効なチップ領域に照射される。しかしながら、残りの9つの単位領域D〜Lを通った露光光は、ウエハ6のエッジ7に照射されるか、ウエハ6のエッジ7より外側に照射される。
したがって、第3のショット3cを行う場合、ブラインド機構30の遮光板1a〜1dを移動させ、フォトマスク12の3つの単位領域A〜Cのみをブラインド機構30の開口4から露出させる(図4参照)。この状態でウエハ6を露光することにより、有効なチップ領域にのみ露光光を照射し、ウエハ6のエッジに露光光が当たらないようにすることができる。
同様に、第2のショット3bを行う場合、フォトマスク12の3つの単位領域A〜Cのみをブラインド機構30の開口4から露出させた状態でウエハ6を露光する。次に、フォトマスク12の2つの単位領域E,Fのみをブラインド機構の開口4から露出させた状態でウエハ6を露光する。最後に、フォトマスク12の1つの単位領域Iのみをブラインド機構の開口4から露出させた状態でウエハ6を露光する。このようにして、ウエハ6のエッジ付近の有効なチップ領域に露光光を照射することができる。
上記のように、ウエハ6のエッジ部分7近傍のチップ領域を露光する場合には、フォトマスク12の一部をブランド機構30の遮光板1a〜1dで覆う必要がある。しかしながら、遮光板1a〜1dの機械的な停止位置には誤差が生じる。したがって、通常、フォトマスク12の単位領域A〜L同士の境界よりも所定の距離だけ外側で遮光板1a〜1dが停止するように設定される。言い換えると、ブラインド機構30は、フォトマスク12の露出させるべき単位領域の面積よりも広い面積の開口4を形成するように遮光板1a〜1dを移動させる。これにより、誤差により遮光板1a〜1dが若干多量に移動したとしても、フォトマスク12の露出されるべき単位領域が遮光板1a〜1dにより覆われることが防止される。
しかしながら、このように遮光板1a〜1dの移動を制御すると、以下のような問題が生じる。図5に示すように、第1の遮光板1aおよび第2の遮光板1bのX方向の理想的な停止位置9a、9bに対して、実際に停止する位置は符号10a、10bで示す位置となる。同様に、露光レシピで設定された第3の遮光板1cおよび第4の遮光板1dのY方向の理想的な停止位置9c、9dに対し、実際に停止する位置は符号10c、10dで示す位置となる。
したがって、設計上の理想的な停止位置9a〜9dと実際の停止位置10a〜10dとのずれの部分8(図5の斜線で示す部分)に、露光光が照射されてしまう。その結果、本来なら露光されてはいけないチップ領域8が露光されてしまう。これにより、露光すべきチップ領域に隣接するチップ領域の端部近傍が誤って露光されてしまい、パターニング不良が生じることがある。
例えば、上述した第2のショット3bでは、複数回の遮光板1a〜1dの動作と複数回の露光が必要となる。その結果、図6に示すように、有効なチップ領域A,B,C,E,F,Iの端部には、本来的な露光光の照射だけではなく、隣接するチップ領域の露光時に遮光板1a〜1dの停止位置のずれに起因して露光光が照射されてしまう。これにより、有効なチップ領域A,B,C,E,F,Iの端部には、二重に露光される不良な露光領域11が形成される。このような不良な露光パターンを用いて回路パターンまたは素子パターンを形成すると、パターニング不良が生じることがある。
一実施形態における露光方法は、第1の方向に延在し第1の方向と交差する第2の方向に移動可能な第1の遮光板、第1の方向に延在し第2の方向に移動可能な第2の遮光板、第2の方向に延在し第1の方向に移動可能な第3の遮光板、および第2の方向に延在し第1の方向に移動可能な第4の遮光板を有し、遮光板により露光領域を規定する開口を形成するブラインド機構と、遮光板の停止位置の精度幅よりも大きな幅の遮光領域で取り囲まれた単位領域であってウエハ上のチップ領域に対応する透光パターンを有する単位領域を少なくとも1つ有する第1のフォトマスクと、を準備するステップと、遮光板の端辺を遮光領域上に移動させ、第1、第2、第3および第4の遮光板により上記単位領域を露出させる開口を形成するステップと、当該開口から露出した上記単位領域を介して感光性物質が塗付されたウエハの露光を行うステップと、備えている。
本発明の露光装置は、所定の透光パターンを有するフォトマスクを介してウエハを露光する露光装置に関する。この露光装置は、ブラインド機構と、第1のフォトマスクと、を備えている。ブラインド機構は、第1の方向に延在し第1の方向と交差する第2の方向に移動可能な第1の遮光板と、第1の方向に延在し第2の方向に移動可能な第2の遮光板と、第2の方向に延在し第1の方向に移動可能な第3の遮光板と、第2の方向に延在し第1の方向に移動可能な第4の遮光板と、を有し、遮光板により露光領域を規定する開口を形成する。第1のフォトマスクは、遮光板の停止位置の精度幅よりも大きな幅の遮光領域で取り囲まれた単位領域であってウエハ上のチップ領域に対応する透光パターンを有する単位領域を少なくとも1つ有し、ブラインド機構より規定された露光領域に配置可能となっている。
また、本発明は、上記の露光装置に用いられる第1のフォトマスク自体も含んでいる。
上記の第1のフォトマスクでは、各単位領域の周りに、遮光板の停止位置の誤差精度よりも広い遮光領域が形成されているので、遮光板の端辺を確実に第1のフォトマスクの遮光領域上に停止させることができる。これにより、遮光板の停止位置の誤差が生じたとしても、遮光領域のおかげで、本体露光されるべきチップ領域のみに露光光を照射することができるようになる。
本発明によれば、遮光板の停止位置のずれに起因する露光不良を防ぐことができる。
図1は、本発明に用いることができる縮小投影露光装置の概略図を示している。縮小投影露光装置で用いられるフォトマスクは、レチクルと呼ばれる。縮小投影露光装置は、露光光を発する光源51、レチクル12およびブラインド機構30を有している。
光源51から射出された露光光は、反射鏡52で反射し、コリメートレンズ53を通過してほぼ平行な光束に変換される。この露光光は、ブラインド機構30を通って、レチクル12に達する。レチクル12を通過した光は、投影レンズ55に入射し、ステージ56上に載置されたウエハ6の表面に照射される。ウエハ6としては、シリコンウエハなどの半導体ウエハが用いられる。レクチル12は、レクチル12を支持するステージ54に支持される。ステージ54は、レクチル12を吸引保持することができるように構成されていることが好ましい。また、露光光学系はテレセントリック光学系であることが好ましい。
図2は、露光装置のブラインド機構30を示している。ブラインド機構30は、露光光を遮光する4枚のブラインド羽根、つまり第1の遮光板1a、第2の遮光板1b、第3の遮光板1cおよび第4の遮光板1dを有している。
第1の遮光板1aおよび第2の遮光板1bは、第1の方向(図1のY方向)に長く延びた矩形形状である。第1の遮光板1aおよび第2の遮光板1bは、第1の方向に交差する第2の方向(図1のX方向)に延びた第1の支え台2aに支持されており、第1の支え台2aに沿って第2の方向の移動可能に構成されている。これにより、第1の遮光板1aと第2の遮光板1bとの間の間隔は調整可能となっている。
第3の遮光板1cおよび第4の遮光板1dは、第2の方向(図1のX方向)に長く延びた矩形形状である。第3の遮光板1cおよび第4の遮光板1dは、第1の方向(図1のY方向)に延びた第2の支え台2bに支持されており、第2の支え台2bに沿って第1の方向に移動可能に構成されている。これにより、第3の遮光板1cと第4の遮光板1dとの間の間隔は調整可能となっている。ブラインド機構30は、第1〜第4の遮光板1a〜1dの位置を調節することにより、異なる形および大きさの長方形の開口4を形成することができる。
遮光板1a〜1dによって形成された開口4により、レクチル12上の露光領域が規定される。光源51から出射された露光光は、ブラインド機構30およびレクチル12を介して、感光性物質が塗付されたウエハ6を露光する。
本願発明の一実施形態における露光装置は、図7に示すような第1のレクチル12aと、図8に示すような第2のレクチル12bと、を備えていることが好ましい。また、露光装置は、これらのレクチル12a,12bを保管するレクチル保管部(不図示)と、レクチル保管部とステージ54との間でレクチルを搬送させる搬送機構(不図示)と、を備えていることが好ましい。これにより、所定のレクチル12a,12bを、ステージ54上に搬送したり、ステージ54から搬出したりすることができる。露光装置は、必要に応じ、いずれかのフォトマスク12a,12bを用いて露光処理を行うことができる。
露光すべきウエハ6は、マトリクス状に配置された多数のチップ領域を有している。チップ領域とは、単一の製品となるべき部分、すなわち個々の半導体チップに対応する部分である。第2のレクチル12bは、複数のチップ領域を一括して露光するため、複数のチップ領域に対応する透過パターンを有する複数の単位領域A〜Lを有している。第2のレクチル12bは、ウエハ6の中央のチップ領域を一括して露光するために用いられることが好ましい。つまり、第2のレクチル12bは、図3に示すショット3aを行う場合に用いられる。
第2のレクチル12bの12個の単位領域A〜I全体の周囲には、露光光を遮光する遮光領域14が形成されていて良い(図8参照)。遮光領域14は、例えばクロムから成る。遮光領域14の幅(W+ΔW)は、遮光板1a〜1dの機械
的な停止位置の精度幅Wよりも広いことが好ましい。ここで、一般には、遮光板1a〜1dの機械的な停止位置の精度幅Wは0.8mm程度であるので、遮光領域14の幅は、0.9mm以上であることが好ましい。
的な停止位置の精度幅Wよりも広いことが好ましい。ここで、一般には、遮光板1a〜1dの機械的な停止位置の精度幅Wは0.8mm程度であるので、遮光領域14の幅は、0.9mm以上であることが好ましい。
第1のレクチル12aは、ウエハ6のチップ領域に対応した透光パターンを有する単位領域を有している。図7に示す例では、第1のレクチル12aは、6つの単位領域A2,B2,C2,D2,E2,F2を有する。また、第1のレクチル12aには、各々の単位領域A2,B2,C2,D2,E2,F2の周囲を取り囲み、遮光板1a〜1dの停止位置の精度幅よりも大きな幅の遮光領域17が形成されている。
図7に示す例に限らず、第1のレクチル12aは、少なくとも1つの単位領域を有していれば良い。各々の単位領域は、遮光板1a〜1dの停止位置の精度幅よりも大きな幅の遮光領域17で取り囲まれている。
遮光領域17は、例えばクロムから成る。遮光領域17の幅(W+ΔW)は、
遮光板1a〜1dの機械的な停止位置の精度幅Wよりも広いことが好ましい。一般には、遮光板1a〜1dの機械的な停止位置の精度幅Wは0.8mm程度であるので、遮光領域17の幅は、0.9mm以上であることが好ましい。
遮光板1a〜1dの機械的な停止位置の精度幅Wよりも広いことが好ましい。一般には、遮光板1a〜1dの機械的な停止位置の精度幅Wは0.8mm程度であるので、遮光領域17の幅は、0.9mm以上であることが好ましい。
6つの単位領域A2,B2,C2,D2,E2,F2に形成されている透過パターンは、互いに異なっていて良い。これにより、使用する単位領域A2,B2,C2,D2,E2,F2ごとに異なる回路パターンまたは素子パターンを形成することができる。
第2のレクチル12bで複数のチップ領域を一括的に露光しようとすると露光領域がウエハ6のエッジ7にかかってしまう場合、すなわち、ウエハ6のエッジ7付近のチップ領域を露光する場合に、第1のレクチル12aが用いられる。
次に、半導体装置の回路パターンや素子パターンの形成方法を説明する。まず、ウエハ6上にフォトレジストと呼ばれる感光性物質(レジスト)を塗布する。フォトレジストは、ポジ型レジストであっても、ネガ型レジストであっても良い。次に、レチクルに描かれた回路のパターンを介して、感光性物質が塗付されたウエハ6を露光し、感光性物質にパターンを焼き付ける。露光したウエハを現像液に浸し、余分なレジストを除去する。これによりウエハ6上にレジストにより形成された回路パターンが表れる。その後、レジストで描かれたパターンを利用して、ウエハ6に回路パターンなどを作成する。
次に、図7および図8に示すレチクル12a,12bを用いた露光方法を説明する。図9は、ウエハ6のエッジ7にかからないショットの例として第1のショット18aを、ウエハ6のエッジ7にかかるショットの例として第2のショット18bおよび第3のショット18cを模式的に示している。
第1のショット18aでは、第2のレクチル12bの全ての単位領域A〜Lを通った露光光が、ウエハ6上の有効なチップ領域に照射されるため、全てのチップ領域が有効チップとなる。したがって、第1のショット18aでは、第2のレチクル12bの複数の単位領域A〜Lを介して12個のチップ領域を一括して露光する。このように、ウエハ6の中央の領域では、第2のフォトマスク12bを用いて露光処理を順次行う。
第2のショット18bでは、第1のレチクル12aを用いてウエハ6上のチップ領域を露光する。第1のレクチル12aを用いたウエハ6の露光は、第2のレクチル12bを用いた一括的な露光によって露光されなかったチップ領域に対して行う。ここでは、第1のレクチル12aを用いたウエハ6の露光は、第2のレクチル12bを用いて一括的に露光された複数のチップ領域とウエハ6のエッジ7との間にあるチップ領域に対して行う。
図10は、第1のレクチル12aによってウエハ6を露光するときのブラインド機構30の状態を示している。図10に示す例では、まず、遮光板1a〜1dの端辺を第1のレクチル12aの遮光領域17上に移動させ、遮光板1a〜1dによって第1のレクチル12aの1つの単位領域A2を露出させる開口4を形成する。次に、開口4から露出した単位領域A2を介して感光性物質が塗付されたウエハ6の露光を行う。
第2のショット18bでは、第1のレチクル12aの1つの単位領域A2を開口4から露出させ、1つの単位領域A2のみ露光光が透過するようにブラインド機構30を調整する。そして、第2のレクチル12bを用いて一括的に露光された複数のチップ領域とウエハ6のエッジ7との間にあるチップ領域に対し、1チップ領域ずつ3回露光する。
第3のショット18cでは、同様に、第2のレクチル12bを用いて一括的に露光された複数のチップ領域とウエハ6のエッジ7との間にあるチップ領域に対し、1チップ領域ずつ6回露光する。このように、第1のフォトマスク12aを用いたウエハ6の露光はチップ領域ごとに行うことが好ましい。
なお、ある露光とその次の露光との間に、ウエハ6を搭載したステージ56を所定の距離だけ移動させることにより、所定のチップ領域に順番に露光光を照射することができる。
上記の第1のフォトマスク12aでは、各単位領域A2〜F2の周りに、遮光板1a〜1dの停止位置の誤差精度よりも広い遮光領域17が形成されているので、遮光板1a〜1dの端辺を確実に第1のフォトマスク12aの遮光領域17上に停止させることができる。これにより、遮光板1a〜1dの停止位置の誤差が生じたとしても、遮光領域17のおかげで、本来露光されるべきチップ領域のみに露光光を照射することができる。このように、上記の露光方法によれば、遮光板1a〜1dの停止位置のずれに起因する露光不良を防ぐことができる。その結果、ウエハ6のパターニング不良を抑制することができる。
1a〜1d 遮光板
6 ウエハ
12a 第1のレクチル
12b 第2のレクチル
14 遮光領域
17 遮光領域
30 ブラインド機構
51 光源
6 ウエハ
12a 第1のレクチル
12b 第2のレクチル
14 遮光領域
17 遮光領域
30 ブラインド機構
51 光源
Claims (12)
- 第1の方向に延在し前記第1の方向と交差する第2の方向に移動可能な第1の遮光板、前記第1の方向に延在し前記第2の方向に移動可能な第2の遮光板、前記第2の方向に延在し前記第1の方向に移動可能な第3の遮光板、および前記第2の方向に延在し前記第1の方向に移動可能な第4の遮光板を有し、前記遮光板により露光領域を規定する開口を形成するブラインド機構と、前記遮光板の停止位置の精度幅よりも大きな幅の遮光領域で取り囲まれた単位領域であってウエハ上のチップ領域に対応する透光パターンを有する単位領域を少なくとも1つ有する第1のフォトマスクと、を準備するステップと、
前記遮光板の端辺を前記遮光領域上に移動させ、前記第1、第2、第3および第4の遮光板により前記単位領域を露出させる開口を形成するステップと、
前記開口から露出した前記単位領域を介して感光性物質が塗付されたウエハの露光を行うステップと、備えた露光方法。 - 前記ウエハの複数のチップ領域に対応した透光パターンを有する複数の単位領域が互いに隣接して形成された第2のフォトマスクを準備するステップと、
前記第2のフォトマスクの前記複数の単位領域を介して前記ウエハの互いに隣接する複数のチップ領域の一括的な露光を行うステップと、をさらに有し、
前記第1のフォトマスクを用いた前記ウエハの露光は、前記第2のフォトマスクを用いた一括的な露光により露光されなかったチップ領域に対して行う、請求項1に記載の露光方法。 - 前記第1のフォトマスクを用いた前記ウエハの露光は、前記第2のフォトマスクを用いて一括的に露光された前記複数のチップ領域と前記ウエハのエッジとの間にあるチップ領域に対して行う、請求項2に記載の露光方法。
- 前記第1のフォトマスクを用いた前記ウエハの露光は前記チップ領域ごとに行う、請求項1から3のいずれか1項に記載の露光方法。
- 前記遮光領域の幅は0.9mm以上である、請求項1から4のいずれか1項に記載の露光方法。
- 所定の透光パターンを有するフォトマスクを介してウエハを露光する露光装置であって、
第1の方向に延在し前記第1の方向と交差する第2の方向に移動可能な第1の遮光板と、前記第1の方向に延在し前記第2の方向に移動可能な第2の遮光板と、前記第2の方向に延在し前記第1の方向に移動可能な第3の遮光板と、前記第2の方向に延在し前記第1の方向に移動可能な第4の遮光板と、を有し、前記遮光板により露光領域を規定する開口を形成するブラインド機構と、
前記遮光板の停止位置の精度幅よりも大きな幅の遮光領域で取り囲まれた単位領域であってウエハ上のチップ領域に対応する透光パターンを有する単位領域を少なくとも1つ有し、前記ブラインド機構より規定された前記露光領域に配置可能な第1のフォトマスクと、を備えた露光装置。 - 前記ブラインド機構より規定された前記露光領域に配置可能な第2のフォトマスクであって、ウエハの互いに隣接した複数のチップ領域に対応した透光パターンを有する複数の単位領域が互いに隣接して形成されている第2のフォトマスクをさらに有している、請求項6に記載の露光装置。
- 前記第1のフォトマスクは、互いに異なる透光パターンを有する複数の前記単位領域を有し、
前記遮光領域は、各々の前記単位領域の周囲を取り囲み、前記遮光板の停止位置の精度幅よりも大きな幅を有している、請求項6または7に記載の露光装置。 - 前記遮光領域の幅は0.9mm以上である、請求項6から8のいずれか1項に記載の露光装置。
- 第1の方向に延在し前記第1の方向と交差する第2の方向に移動可能な第1の遮光板と、前記第1の方向に延在し前記第2の方向に移動可能な第2の遮光板と、前記第2の方向に延在し前記第1の方向に移動可能な第3の遮光板と、前記第2の方向に延在し前記第1の方向に移動可能な第4の遮光板と、を有し、前記遮光板により露光領域を規定する開口を形成するブラインド機構を備えた露光装置に用いられるフォトマスクであって、
前記遮光板の停止位置の精度幅よりも大きな幅の遮光領域で取り囲まれた単位領域であってウエハ上のチップ領域に対応する透光パターンを有する単位領域を少なくとも1つ有する、フォトマスク。 - 前記フォトマスクは、互いに異なる透光パターンを有する複数の前記単位領域を有し、
前記遮光領域は、各々の前記単位領域の周囲を取り囲み、前記遮光板の停止位置の精度幅よりも大きな幅を有している、請求項11に記載のフォトマスク。 - 前記遮光領域の幅は0.9mm以上である、請求項10または11に記載のフォトマスク。
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JP2012221266A JP2014075422A (ja) | 2012-10-03 | 2012-10-03 | 露光方法、露光装置およびフォトマスク |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106873306A (zh) * | 2015-12-11 | 2017-06-20 | 无锡华润上华科技有限公司 | 一种光刻版以及光刻方法 |
-
2012
- 2012-10-03 JP JP2012221266A patent/JP2014075422A/ja active Pending
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