JP2014072443A - 管理装置、実装システム及び搭載順序設定方法 - Google Patents

管理装置、実装システム及び搭載順序設定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板の生産効率を向上させる。
【解決手段】基板搬送部を挟んで配置された2つの部品供給ユニットの電子部品を1つのヘッドで基板に搭載する電子部品実装装置を管理する管理装置であって、制御部と記憶部を有し、生産基板データ及びレイアウトデータに基づいて、仮保持順序を作成し、仮保持順序に基づいて空きノズルがある第1サイクルを抽出し、反対側の電子部品を保持する第2サイクルが、保持する電子部品の数が空きノズルの個数以下であり、保持する電子部品まで基板を跨がずに移動可能であり、かつ、基板までの距離が短い近接側電子部品の保持位置について、基板の搬送方向における近接側電子部品の保持位置から当該電子部品の搭載位置までの距離Laと基板の搬送方向に直交する方向における近接側電子部品の保持位置から搭載位置までの距離LbがLb<Laとなる場合、統合した1つのサイクルとして保持順序を作成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子部品をノズルで保持して移動させ、基板上に実装する電子部品実装装置を管理する管理装置、電子部品実装装置と管理装置とを有する実装システム及び電子部品をノズルで保持し、搭載する順序を設定する搭載順序設定方法に関する。
基板上に電子部品を搭載する電子部品実装装置は、ノズルを備えるヘッドを有し、当該ノズルで電子部品を保持して基板上に搭載する。電子部品実装装置は、ヘッドのノズルを基板の表面に直交する方向に移動させることで、電子部品供給装置にある部品を吸着し、その後、ヘッドを基板の表面に平行な方向に相対的に移動させ、吸着している部品の搭載位置に到着したらヘッドのノズルを基板の表面に直交する方向に移動させ基板に近づけることで吸着した電子部品を基板上に実装する。電子部品実装装置は、ノズル交換機を備え、基板に実装する電子部品に対応して、電子部品を保持するノズルを交換し、ノズルを交換したヘッドで基板に電子部品を実装する。
このような電子部品実装装置では、生産プログラム等を用いて、基板に搭載する電子部品の順序を設定し、設定した順序に基づいて電子部品を基板に搭載する。電子部品を基板に搭載する順序を設定する方法として、特許文献1には、複数の吸着ノズルで吸着された各電子部品を回路基板に搭載する場合、記憶部に電子部品ごとに記憶された移動速度によって搭載順を決定し、各電子部品のうち、移動速度が異なる電子部品については、該移動速度の遅い順に搭載するように搭載順を制御する電子部品実装装置が記載されている。
特許第4331565号公報
ここで、電子部品実装装置の搭載順序は、基本的に、1サイクル、つまり電子部品を供給する部品供給ユニットで電子部品を保持してから保持した電子部品を基板に実装するまでのヘッドの移動距離がより短くなるように、部品の搭載順序を決定している。ヘッドの移動距離を短くすることで、ヘッドを効率よく移動させ、より短い時間で電子部品を実装することが可能となる。
しかしながら、1つのサイクルでヘッドが保持し、搭載する電子部品の順序を設定する処理には改善の余地がある。より具体的には、基板を搬送する基板搬送部を挟んだ位置に2つの部品供給ユニットが配置され、2つの部品供給ユニットの電子部品を1つのヘッドで保持して基板に搭載する電子部品実装装置では、電子部品を保持し搭載する順序の設定に改善の余地がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、基板の生産効率を向上させることができる管理装置、実装システム及び搭載順序設定方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、電子部品が実装される位置に基板を搬送する基板搬送部と、電子部品を保持領域に供給する電子部品供給装置を少なくとも1つ備える第1部品供給ユニットと、前記基板搬送部を挟んで前記第1部品供給ユニットの反対側に配置され、電子部品を保持領域に供給する電子部品供給装置を少なくとも1つ備える第2部品供給ユニットと、前記第1部品供給ユニット及び前記第2部品供給ユニットの少なくとも一方の前記保持領域に供給される電子部品を保持する複数のノズルと前記ノズルを上下駆動及び回転駆動させかつ前記ノズルに当該ノズルを駆動する空気圧を供給するノズル駆動部と前記ノズル及び前記ノズル駆動部を支持するヘッド支持体とを有するヘッドと、前記ヘッドを移動させるヘッド移動機構と、生産プログラムに基づいて、前記基板搬送部で搬送される基板に前記ヘッドで電子部品を実装して基板を生産させる制御部と、を有する電子部品実装装置の動作を管理する管理装置であって、前記基板に搭載する電子部品の位置と種類とのデータを含む生産基板データと、前記第1部品供給ユニットの前記電子部品供給装置の配置、前記第2部品供給ユニットの前記電子部品供給装置の配置、前記基板の搭載時の位置、前記ヘッドが使用可能なノズルの情報及び前記ヘッドが移動する各部のレイアウトのデータを含むレイアウトデータと、を記憶する記憶部と、前記記憶部で記憶したデータに基づいて、電子部品の保持順序を設定する制御部と、を有し、前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記生産基板データ及び前記レイアウトデータに基づいて、サイクル毎に前記第1部品供給ユニットまたは前記第2部品供給ユニットから前記ヘッドが保持する電子部品を設定した仮保持順序を設定し、決定した仮保持順序に基づいて、仮保持順序の各サイクルについて、電子部品を保持しない空きノズルがある第1サイクルを抽出し、抽出した第1サイクル以降のサイクルで、前記第1サイクルで電子部品を保持しない側の部品供給ユニットの電子部品を保持する第2サイクルを抽出し、抽出した第2サイクルが、保持する電子部品の数が前記空きノズルの個数以下であり、保持する電子部品まで前記基板を跨がずに移動可能であり、かつ、前記第1サイクルの電子部品と前記第2サイクルの電子部品のうち前記基板までの距離が短い近接側電子部品の保持位置について、前記基板の搬送方向における前記近接側電子部品の保持位置から当該電子部品の搭載位置までの距離La、前記基板の搬送方向に直交する方向における前記近接側電子部品の保持位置から搭載位置までの距離Lbとの関係がLb<Laを満たす場合、前記第1サイクルと前記第2サイクルとを統合した1つのサイクルとして保持順序を設定することを特徴とする。
ここで、前記制御部は、前記基板の搬送方向において、前記第1サイクルの電子部品が前記基板の前記搬送方向の上流側の端部よりも上流側にあり、かつ、前記第2サイクルの電子部品が前記基板の前記搬送方向の上流側の端部よりも上流側にある場合、または、前記基板の搬送方向において、前記第1サイクルの電子部品が前記基板の前記搬送方向の下流側の端部よりも下流側にあり、かつ、前記第2サイクルの電子部品が前記基板の前記搬送方向の下流側の端部よりも下流側にある場合、保持する電子部品まで前記基板を跨がずに移動可能であると判定することが好ましい。
また、前記制御部は、前記第1サイクルと前記第2サイクルとの間で前記第2サイクルよりも後に保持することが禁止されている電子部品を保持するサイクルがある場合、前記第1サイクルと前記第2サイクルを統合しないことが好ましい。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、実装システムであって、電子部品が実装される位置に基板を搬送する基板搬送部と、電子部品を保持領域に供給する電子部品供給装置を少なくとも1つ備える第1部品供給ユニットと、前記基板搬送部を挟んで前記第1部品供給ユニットの反対側に配置され、電子部品を保持領域に供給する電子部品供給装置を少なくとも1つ備える第2部品供給ユニットと、前記第1部品供給ユニット及び前記第2部品供給ユニットの少なくとも一方の前記保持領域に供給される電子部品を保持する複数のノズルと前記ノズルを上下駆動及び回転駆動させかつ前記ノズルに当該ノズルを駆動する空気圧を供給するノズル駆動部と前記ノズル及び前記ノズル駆動部を支持するヘッド支持体とを有するヘッドと、前記ヘッドを移動させるヘッド移動機構と、生産プログラムに基づいて、前記基板搬送部で搬送される基板に前記ヘッドで電子部品を実装して基板を生産させる制御部と、を有する電子部品実装装置と、上記のいずれか一項に記載の管理装置と、を有する。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、電子部品が実装される位置に基板を搬送する基板搬送部と、電子部品を保持領域に供給する電子部品供給装置を少なくとも1つ備える第1部品供給ユニットと、前記基板搬送部を挟んで前記第1部品供給ユニットの反対側に配置され、電子部品を保持領域に供給する電子部品供給装置を少なくとも1つ備える第2部品供給ユニットと、前記第1部品供給ユニット及び前記第2部品供給ユニットの少なくとも一方の前記保持領域に供給される電子部品を保持する複数のノズルと前記ノズルを上下駆動及び回転駆動させかつ前記ノズルに当該ノズルを駆動する空気圧を供給するノズル駆動部と前記ノズル及び前記ノズル駆動部を支持するヘッド支持体とを有するヘッドと、前記ヘッドを移動させるヘッド移動機構と、生産プログラムに基づいて、前記基板搬送部で搬送される基板に前記ヘッドで電子部品を実装して基板を生産させる制御部と、を有する電子部品実装装置の電子部品を保持し搭載する順序を設定する搭載順序設定方法であって、前記基板に搭載する電子部品の位置と種類とのデータを含む生産基板データと、前記第1部品供給ユニットの前記電子部品供給装置の配置、前記第2部品供給ユニットの前記電子部品供給装置の配置、前記基板の搭載時の位置、前記ヘッドが使用可能なノズルの情報及び前記ヘッドが移動する各部のレイアウトのデータを含むレイアウトデータと、に基づいて、サイクル毎に前記第1部品供給ユニットまたは前記第2部品供給ユニットから前記ヘッドが保持する電子部品を設定した仮保持順序を設定する仮保持順序設定ステップと、決定した仮保持順序に基づいて、仮保持順序の各サイクルについて、電子部品を保持しない空きノズルがある第1サイクルを抽出する第1サイクル抽出ステップと、抽出した第1サイクル以降のサイクルで、前記第1サイクルで電子部品を保持しない側の部品供給ユニットの電子部品を保持する第2サイクルを抽出する第2サイクル抽出ステップと、抽出した第2サイクルが、保持する電子部品の数が前記空きノズルの個数以下であり、保持する電子部品まで前記基板を跨がずに移動可能であり、かつ、前記第1サイクルの電子部品と前記第2サイクルの電子部品のうち前記基板までの距離が短い近接側電子部品の保持位置について、前記基板の搬送方向における前記近接側電子部品の保持位置から当該電子部品の搭載位置までの距離La、前記基板の搬送方向に直交する方向における前記近接側電子部品の保持位置から搭載位置までの距離Lbとの関係がLb<Laを満たす場合、前記第1サイクルと前記第2サイクルとを統合した1つのサイクルとして保持順序を設定する保持順序設定ステップと、を有することを特徴とする。
ここで、前記保持順序設定ステップは、前記基板の搬送方向において、前記第1サイクルの電子部品が前記基板の前記搬送方向の上流側の端部よりも上流側にあり、かつ、前記第2サイクルの電子部品が前記基板の前記搬送方向の上流側の端部よりも上流側にある場合、または、前記基板の搬送方向において、前記第1サイクルの電子部品が前記基板の前記搬送方向の下流側の端部よりも下流側にあり、かつ、前記第2サイクルの電子部品が前記基板の前記搬送方向の下流側の端部よりも下流側にある場合、保持する電子部品まで前記基板を跨がずに移動可能であると判定することが好ましい。
また、前記保持順序設定ステップは、前記第1サイクルと前記第2サイクルとの間で前記第2サイクルよりも後に保持することが禁止されている電子部品を保持するサイクルがある場合、前記第1サイクルと前記第2サイクルを統合しないことが好ましい。
本発明は、効率よく電子部品をヘッドで保持できるため、基板の生産効率を向上させることができるという効果を奏する。
図1は、実装システムの概略構成を示す模式図である。 図2は、電子部品実装装置の概略構成を示す模式図である。 図3は、電子部品実装装置のヘッドの概略構成を示す模式図である。 図4は、電子部品実装装置のヘッドの概略構成を示す模式図である。 図5は、電子部品実装装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図6は、電子部品実装装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図7は、部品供給ユニットと基板とヘッドとの関係を説明するための説明図である。 図8は、管理装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図9は、電子部品実装装置の動作の一例を説明するための説明図である。 図10は、吸着順序及び搭載順序を説明するための説明図である。 図11は、吸着順序及び搭載順序を説明するための説明図である。 図12は、吸着順序及び搭載順序を説明するための説明図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という。)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
以下に、本発明にかかる管理装置、実装システム及び搭載順序設定方法の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、実装システムの概略構成を示す模式図である。実装システム2は、各種管理を行う管理装置4と、電子部品を基板に実装する電子部品実装装置10と、を有する。管理装置4は、電子部品実装装置10と有線または無線で接続されており、電子部品実装装置10の基板の生産動作を管理する。
図1に示す管理装置4は、いわゆるパーソナルコンピュータ等のオペレータが各種情報処理を実行する演算処理装置であり、制御部82と、記憶部84と、表示部86と、操作部88と、通信部89と、を有する。
制御部82は、例えば、CPU(Central Processing Unit:中央演算装置)であり、操作部88に入力された操作に基づいて、各部の動作を制御する。また、制御部82は、通信部89を介して電子部品実装装置10に各種情報、例えば加工した情報、記憶部84に記憶されている情報を供給する。また、制御部82は、電子部品実装装置10に供給する生産プログラムを管理、調整し、電子部品実装装置10での電子部品の実装動作を制御する。
記憶部84は、メモリ等の一次記憶装置(主記憶装置)や、ストレージ等の二次記憶装置(補助記憶装置)であり、RAM(Random Access Memory)若しくはROM(Read Only Memory)若しくは半導体記憶デバイス又はこれらを組み合わせたものである。記憶部84は、管理装置4の動作を制御するためのコンピュータプログラムや、各種情報を記憶している。なお、一次記憶装置は、記憶部84だけでなく、制御部82にも備えられていてもよい。記憶部84は、生産基板データ84aと、レイアウトデータ84bと、を有する。生産基板データ84aは、基板に搭載する電子部品の位置と種類とのデータを生産する基板毎に記憶している。つまり生産基板データ84aは、基板のどの位置にどの電子部品を実装するかを示す基板の設計図のデータを生産する基板毎に記憶している。レイアウトデータ84bは、電子部品実装装置10の各種設計データを記憶している。具体的には、レイアウトデータ84bは、電子部品実装装置10の部品供給ユニットの位置、部品供給ユニットを構成する電子部品実装装置10の構成や配置、部品供給ユニットと基板搬送部との距離、部品供給ユニットと他の部品供給ユニットの位置、ヘッドのノズルの数、使用可能なノズルの種類、基板搬送部が搬送する基板の形状、基板の実装時の保持位置等を記憶している。レイアウトデータ84bは、これ以外にも電子部品の保持順序、搭載順序を設定するために必要な電子部品実装装置10の各種条件を記憶している。
表示部86は、電子部品実装装置10の各部の動作状態、設定画面、記憶部84に記憶されている情報を表示させる表示装置である。表示部86は、制御部82の制御に基づいて、画像を表示させる。
操作部88は、オペレータ(ユーザ)が操作を入力する入力装置であり、入力された操作を操作信号として制御部82に送る。操作部88としては、コントローラ、操作パネル、スイッチ、レバー、キーボード、マウス等、種々の入力デバイスを用いることができる。また、表示部86と操作部88とは、両者を一体化させたタッチパネルとしてもよい。
通信部89は、電子部品実装装置10と情報の送受信を行う通信機器である。ここで、通信部89は、電子部品実装装置10と有線の通信回線で接続されている。なお、通信部89は、他の通信装置と通信可能としてもよい。これにより、種々の通信装置から情報を取得することができる。
管理装置4は、以上のような構成であり、記憶部84に記憶された生産基板データ84aとレイアウトデータ84bとに基づいて、制御部82で各種演算処理を行うことで、電子部品実装装置10で生産基板データ84aの基板を生産する場合の電子部品実装装置10の実装動作を制御する生産プログラムを作成する。管理装置4は、作成した生産プログラムを電子部品実装装置10に提供する。管理装置4は、生産プログラムを電子部品実装装置10に提供することで、電子部品実装装置10の基板生産時の電子部品の吸着順序及び搭載順序を設定することができる。なお、管理装置4による電子部品の吸着順序及び搭載順序の設定については、後述する。
図2は、電子部品実装装置の概略構成を示す模式図である。次に、図2を用いて、電子部品実装装置10について説明する。図2に示す電子部品実装装置10は、基板8の上に電子部品を搭載する装置である。電子部品実装装置10は、筐体11と、基板搬送部12f、12rと、部品供給ユニット14f、14rと、ヘッド15と、XY移動機構16と、VCSユニット17f、17rと、ノズル交換機18f、18rと、部品貯留部19f、19rと、制御部20と、操作部40と、表示部42と、を有する。XY移動機構16は、X軸駆動部22と、Y軸駆動部24と、を備える。図2の電子部品実装装置10は、制御部20と、操作部40と、表示部42と、を筐体11の外部に配置したが、筐体11に内蔵していてもよい。
ここで、本実施形態の電子部品実装装置10は、図2に示すように、基板搬送部12f、12rと、部品供給ユニット14f、14rと、VCSユニット17f、17rと、ノズル交換機18f、18rと、部品貯留部19f、19rと、を備える。このように、電子部品実装装置10は、一部の構成を2つずつ備える。電子部品実装装置10は、基板搬送部12fと、部品供給ユニット14fと、VCSユニット17fと、ノズル交換機18fと、部品貯留部19fと、が電子部品実装装置10のフロント側に配置される1つのレーン(モジュール)となる。本実施形態では、フロント側のレーン(モジュール)が第1レーン(第1モジュール)となり、第1基板搬送部12f、第1部品供給ユニット14f、第1VCSユニット17f、第1ノズル交換機18f、第1部品貯留部19fとを含む。電子部品実装装置10は、基板搬送部12rと、部品供給ユニット14rと、VCSユニット17rと、ノズル交換機18rと、部品貯留部19rと、が電子部品実装装置10のリア側に配置される1つのレーン(モジュール)となる。本実施形態では、リア側のレーン(モジュール)が第2レーン(第2モジュール)となり、第2基板搬送部12r、第2部品供給ユニット14r、第2VCSユニット17r、第2ノズル交換機18r、第2部品貯留部19rとを含む。
また、以下では、2つの基板搬送部12f、12rを特に区別しない場合、基板搬送部12とし、2つの部品供給ユニット14f、14rを特に区別しない場合、部品供給ユニット14とし、2つのVCSユニット17f、17rを特に区別しない場合、VCSユニット17とし、2つのノズル交換機18f、18rを特に区別しない場合、ノズル交換機18とし、2つの部品貯留部19f、19rを特に区別しない場合、部品貯留部19とする。
基板8は、電子部品を搭載する部材であればよく、その構成は特に限定されない。本実施形態の基板8は、板状部材であり、表面に配線パターンが設けられている。基板8に設けられた配線パターンの表面には、リフローによって板状部材の配線パターンと電子部品とを接合する接合部材であるはんだが付着している。図2の電子部品実装装置10では、基板8a、8b、8c、8d、8e、8fの6枚の基板が基板搬送部12f、12rで搬送されている。
筐体11は、電子部品実装装置10を構成する各部を収納する箱である。筐体11は、電子部品実装装置10の各部が内蔵されている。筐体11は、フロント側に、フロント側の部品供給ユニット14fと操作部40と表示部42とが配置され、リア側に、リア側の部品供給ユニット14rが配置されている。筐体11は、2つの側面(部品供給ユニット14f、14rが配置されていない対向する側面)にそれぞれ基板8を装置内に搬入し、排出する2つの開口が形成されている。
基板搬送部12は、基板8を図中X軸方向に搬送する搬送機構である。基板搬送部12fは、基板8a、8b、8cを搬送している。基板搬送部12rは、基板8d、8e、8fを搬送している。基板搬送部12は、X軸方向に延在するレールと、基板8を支持し、基板8をレールに沿って移動させる搬送機構とを有する。基板搬送部12は、基板8の搭載対象面がヘッド15と対面する向きで、基板8を搬送機構によりレールに沿って移動させることで基板8をX軸方向に搬送する。基板搬送部12は、電子部品実装装置10に供給する機器から供給された基板8を、レール上の所定位置まで搬送する。ヘッド15は、前記所定位置で、電子部品を基板8の表面に搭載する。基板搬送部12fは、基板8bが配置されている位置がヘッド15で電子部品が実装される所定位置となる。基板搬送部12rは、基板8eが配置されている位置がヘッド15で電子部品が実装される所定位置となる。基板搬送部12は、前記所定位置まで搬送した基板8上に電子部品が搭載されたら、基板8を、次の工程を行う装置に搬送する。なお、基板搬送部12の搬送機構としては、種々の構成を用いることができる。例えば、基板8の搬送方向に沿って配置されたレールと前記レールに沿って回転するエンドレスベルトとを組合せ、前記エンドレスベルトに基板8を搭載した状態で搬送する、搬送機構を一体としたベルト方式の搬送機構を用いることができる。基板搬送部12f、12rは、搬送する基板8の大きさに応じて、Y方向の位置を調整する位置調整機構を備えていてもよい。また、本実施形態では、基板搬送部12f、12rの2つを設け、それぞれで基板を搬送させる構成としたが、基板搬送部の数は特に限定されず、1つでも3つ以上でもよい。また、基板搬送部12f、12rで1つの基板を搬送するようにしてもよい。
電子部品実装装置10は、フロント側に部品供給ユニット14fが配置され、リア側に部品供給ユニット14rが配置されている。フロント側の部品供給ユニット14fは、それぞれ基板8上に搭載する電子部品を多数保持し、ヘッド15に供給可能、つまり、ヘッド15で保持(吸着または把持)可能な状態で保持位置に供給する電子部品供給装置を備える。リア側の部品供給ユニット14rは、それぞれ基板8上に搭載する電子部品を多数保持し、ヘッド15に供給可能、つまり、ヘッド15で保持(吸着または把持)可能な状態で保持位置に供給する電子部品供給装置を備える。本実施形態の部品供給ユニット14f、14rは、同様の構成であり、複数の電子部品供給装置100を備える。電子部品供給装置100は、ヘッド15が電子部品を保持する保持位置に電子部品を供給する。以下、部品供給ユニット14の構成として説明する。
部品供給ユニット14は、複数の電子部品供給装置(以下、単に「部品供給装置」ともいう。)100を有する。複数の部品供給装置100は、支持台(バンク)に保持される。また、支持台は、部品供給装置100の他の装置(例えば、計測装置やカメラ等)を搭載することができる。
また、部品供給ユニット14は、複数の搭載型電子部品をテープ本体に固定した電子部品保持テープ(チップ部品テープ)を装着し、当該電子部品保持テープで保持した搭載型電子部品の保持位置(第1保持位置)でテープ本体から剥がし、当該保持位置にある搭載型電子部品をヘッドに備えた吸着ノズルまたは把持ノズルで保持可能とする電子部品供給装置100を備えている。
電子部品供給装置100は、テープに基板搭載するチップ型の電子部品を貼り付けて構成される電子部品保持テープを使用してヘッド15に電子部品を保持領域(吸着位置、把持位置、保持位置)に供給する。各部品供給装置100が保持位置に供給した電子部品は、ヘッド15により基板8に実装される。なお、電子部品保持テープは、テープに複数の格納室が形成されており、当該格納室に電子部品が格納されている。電子部品供給装置100は、電子部品保持テープを保持し、保持している電子部品保持テープを送り、格納室をヘッド15のノズルにより電子部品が吸着できる保持領域まで移動させるテープフィーダである。なお、格納室を保持領域に移動させることで、当該格納室に収容されている電子部品を所定位置に露出した状態とすることができ、当該電子部品をヘッド15のノズルにより吸着、把持することができる。複数の部品供給装置100は、それぞれ異なる品種の電子部品を供給しても、別々の電子部品を供給してもよい。
電子部品供給装置100は、テープフィーダに限定されず、チップ型電子部品を供給する種々のチップ部品フィーダとすることができる。チップ部品フィーダとしては、例えば、スティックフィーダ、バルクフィーダを用いることができる。なお、チップ型電子部品(搭載型電子部品)としては、SOP、QFP等が例示される。チップ型電子部品は、基板8の表面に置かれることで、基板8に実装される。
部品供給ユニット14は、支持台に保持されている複数の部品供給装置100が、搭載する電子部品の種類、電子部品を保持する機構または供給機構が異なる複数種類の部品供給装置100で構成される。また、部品供給ユニット14は、同一種類の部品供給装置100を複数備えていてもよい。また、部品供給ユニット14は、装置本体に対して着脱可能な構成とすることが好ましい。部品供給ユニット14は、電子部品を供給する種々の電子部品供給装置を用いることができる。例えば、部品供給ユニット14は、電子部品供給装置100としてスティックフィーダやトレイフィーダを設置してもよい。また、部品供給ユニット14は、部品供給装置100としてボウルフィーダを設けてもよい。
また、本実施形態の部品供給ユニット14は、チップ型電子部品を供給する場合として説明したが、リード型電子部品を供給することもできる。例えば、部品供給ユニット14は、複数のラジアルリード型電子部品(ラジアルリード部品)をテープ本体に固定した電子部品保持テープ(ラジアル部品テープ)を装着し、当該電子部品保持テープで保持したラジアルリード型電子部品のリードを保持位置(第2保持位置)で切断し、当該保持位置にあるラジアルリード型電子部品をヘッドに備えた吸着ノズルまたは把持ノズルで保持可能とする電子部品供給装置を複数装着することもできる。ラジアルリード型電子部品を供給する電子部品供給装置は、保持領域まで移動させたラジアルリード型電子部品のリードを切断して分離することで、当該テープでリードが固定されたラジアルリード型電子部品を所定位置に保持可能な状態とすることができ、当該ラジアルリード型電子部品をヘッド15のノズルにより保持(吸着、把持)することができる。ラジアルリード型電子部品は、基板に形成された挿入穴にリードが挿入されて基板に実装される。
ヘッド15は、部品供給ユニット14に保持された電子部品(電子部品供給装置100に保持された搭載型電子部品)をノズルで保持(吸着または把持)し、保持した電子部品を基板搬送部12によって所定位置に移動された基板8上に実装する機構である。本実施形態のヘッド15は、部品供給ユニット14f及び部品供給ユニット14rに保持された電子部品をノズルで保持して、基板搬送部12f、12rで搬送される基板8b、8eに実装する。つまり、ヘッド15は、フロント側の部品供給ユニット14f及びリア側の部品供給ユニット14rの電子部品の少なくとも一方を保持し、基板8b、8eに実装させる。ヘッド15は、部品供給ユニット14f、14rの電子部品を近い側の基板8b、8eに実装するだけでなく、フロント側の部品供給ユニット14fの電子部品を保持し、リア側のモジュールにある基板8eに実装させることも、リア側の部品供給ユニット14rの電子部品を保持し、フロント側のモジュールにある基板8bに実装させることもできる。なお、ヘッド15の構成については、後述する。
XY移動機構16は、ヘッド15を図2中X軸方向及びY軸方向、つまり、基板8の表面と平行な面上で移動させる移動機構でありX軸駆動部22とY軸駆動部24とを有する。X軸駆動部22は、ヘッド15と連結しており、ヘッド15をX軸方向に移動させる。Y軸駆動部24は、X軸駆動部22を介してヘッド15と連結しており、X軸駆動部22をY軸方向に移動させることで、ヘッド15をY軸方向に移動させる。XY移動機構16は、ヘッド15をXY軸方向に移動させることで、ヘッド15を基板8b、8eと対面する位置、または、部品供給ユニット14f、14rと対面する位置に移動させることができる。また、XY移動機構16は、ヘッド15を移動させることで、ヘッド15と基板8との相対位置を調整する。これにより、ヘッド15が保持した電子部品を基板8の表面の任意の位置に移動させることができ、電子部品を基板8の表面の任意の位置に搭載することが可能となる。つまり、XY移動機構16は、ヘッド15を水平面(XY平面)上で移動させて、部品供給ユニット14f、14rの電子部品供給装置100にある電子部品を基板8の所定位置(搭載位置、実装位置)に移送する移送手段となる。なお、X軸駆動部22としては、ヘッド15を所定の方向に移動させる種々の機構を用いることができる。Y軸駆動部24としては、X軸駆動部22を所定の方向に移動させる種々の機構を用いることができる。対象物を所定の方向に移動させる機構としては、例えば、リニアモータ、ラックアンドピニオン、ボールねじを用いた搬送機構、ベルトを利用した搬送機構等を用いることができる。
VCSユニット17と、ノズル交換機18と、部品貯留部19とは、XY平面において、対応するヘッド15の可動領域と重なる位置で、かつ、Z方向における位置がヘッド15よりも鉛直方向下側となる位置に配置されている。本実施形態では、VCSユニット17fと、ノズル交換機18fと、部品貯留部19fとは、基板搬送部12fと部品供給ユニット14fとの間に、隣接して配置される。VCSユニット17rと、ノズル交換機18rと、部品貯留部19rとは、基板搬送部12rと部品供給ユニット14rとの間に、隣接して配置される。
VCSユニット(部品状態検出部、状態検出部)17は、画像認識装置であり、ヘッド15のノズル近傍を撮影するカメラや、撮影領域を照明する照明ユニットを有する。VCSユニット17は、ヘッド15のノズルで吸着された電子部品の形状や、ノズルによる電子部品の保持状態を認識する。より具体的には、VCSユニット17は、対面する位置にヘッド15が移動されると、ヘッド15のノズルを鉛直方向下側から撮影し、撮影した画像を解析することで、ノズルで吸着された電子部品の形状や、ノズルによる電子部品の保持状態を認識する。VCSユニット17は、取得した情報を制御部20に送る。
ノズル交換機18は、複数種類のノズルを備え、対応するヘッド15が保持する(装着される)ノズルを交換する機構である。なお、フロント側のノズル交換機18fとリア側のノズル交換機18rとでは、備えるノズルの種類、数が異なっていてもよいし、同じでもよい。ノズル交換機18は、複数、例えば18箇所のノズル保持部を備えている。また、ノズル交換機18は、少なくとも1箇所のノズル保持部がノズルを保持していない状態、つまり空き領域の状態とすることが好ましい。これによりノズルの交換を円滑に行うことができる。ここで、本実施形態のノズル交換機18は、電子部品を吸引することで保持する吸引ノズルと、電子部品を把持することで保持する把持ノズルと、の両方を保持することができる。
ノズル交換機18は、複数種類のノズルをヘッド15が着脱交換可能な状態で保持する。ヘッド15は、ノズル交換機18で装着するノズルを変更し、装着されたノズルに対して空気圧を供給して駆動することで、保持する電子部品を適切な条件(吸引または把持)で保持することができる。
部品貯留部19は、ヘッド15がノズルで保持し、基板8に実装しない電子部品を貯留する箱である。つまり、電子部品実装装置10では、基板8に実装しない電子部品を廃棄する廃棄ボックスとなる。電子部品実装装置10は、ヘッド15が保持している電子部品の中に基板8に実装しない電子部品がある場合、ヘッド15を部品貯留部19と対面する位置に移動させ、保持している電子部品を開放することで、電子部品を部品貯留部19に投入する。
電子部品実装装置10は、VCSユニット17と、ノズル交換機18と、部品貯留部19とを、部品供給ユニット14に対応する位置にそれぞれ配置することで、ヘッド15を効率よく移動させることができる。例えば、ヘッド15は、電子部品を保持した後、近くにあるVCSユニット17で電子部品の確認ができる。ヘッド15は、基板8から部品供給ユニット14に移動する途中でノズルの交換を行うことができる。ヘッド15は、不良部品を保持した場合に近くに配置された部品貯留部19に廃棄することができる。
制御部20は、電子部品実装装置10の各部を制御する。制御部20は、各種制御部の集合体である。操作部40は、作業者が操作を入力する入力デバイスであり、キーボード、マウスやタッチパネルなどを有する。操作部40は検出した各種入力を制御部20に送る。表示部42は、作業者に各種情報を表示する画面であり、タッチパネルやビジョンモニタなどを有する。表示部42は、制御部20から入力される画像信号に基づいて各種画像をタッチパネルやビジョンモニタに表示させる。
次に、図3及び図4を用いて、ヘッド15の構成について説明する。図3は、電子部品実装装置のヘッドの概略構成を示す模式図である。図4は、電子部品実装装置のヘッドの概略構成を示す模式図である。なお、図3には、電子部品実装装置10を制御する各種制御部と部品供給ユニット14の1つの部品供給装置100もあわせて示す。ヘッド15は、図3及び図4に示すように、ヘッド本体30と撮影装置(基板状態検出部)36と高さセンサ(基板状態検出部)37とレーザ認識装置(部品状態検出部、状態検出部)38とを有する。
電子部品実装装置10は、図3に示すように、制御部60と、ヘッド制御部62と、部品供給制御部64と、を有する。制御部60と、ヘッド制御部62と、部品供給制御部64とは、上述した制御部20の一部である。また、電子部品実装装置10は、電源と接続されており電源から供給される電力を制御部60、ヘッド制御部62、部品供給制御部64及び各種回路を用いて、各部に供給する。制御部60と、ヘッド制御部62と、部品供給制御部64とについては後述する。
電子部品供給装置100は、電子部品保持テープに電子部品80の本体が上方に露出している。電子部品供給装置100は、電子部品保持テープを引き出し、移動させることで、電子部品保持テープに保持された電子部品80を保持領域(吸着領域、把持領域)に移動させる。本実施形態では、部品供給装置100のY軸方向の先端近傍が、電子部品保持テープに保持された電子部品80をヘッド15のノズルが保持する保持領域となる。
ヘッド本体30は、各部を支持するヘッド支持体31と、複数のノズル32と、ノズル駆動部34と、を有する。本実施形態のヘッド本体30には、図4に示すように、6本のノズル32が一列に配置されている。6本のノズル32は、X軸に平行な方向に並んでいる。なお、図4に示すノズル32は、いずれも電子部品80を吸着して保持する吸着ノズルが配置されている。
ヘッド支持体31は、X軸駆動部22と連結している支持部材であり、ノズル32及びノズル駆動部34を支持する。なお、ヘッド支持体31は、撮影装置(基板状態検出部)36と高さセンサ(基板状態検出部)37とレーザ認識装置38も支持している。
ノズル32は、電子部品80を吸着し、保持する吸着機構である。ノズル32は、先端に開口33を有し、この開口33から空気を吸引することで、先端に電子部品80を吸着し、保持する。なお、ノズル32は、開口33が形成され電子部品80を吸着する先端部に連結されたシャフト32aを有する。シャフト32aは、先端部を支持する棒状の部材であり、Z軸方向に延在して配置されている。シャフト32aは、内部に開口33とノズル駆動部34の吸引機構とを接続する空気管(配管)が配置されている。
ノズル駆動部34は、ノズル32をZ軸方向に移動させ、ノズル32の開口33で電子部品80を吸着させる。ここで、Z軸は、XY平面に対して直交する軸である。なお、Z軸は、基板8の表面に対して直交する方向となる。また、ノズル駆動部34は、電子部品80の実装時等にノズル32をθ方向に回転させる。θ方向とは、すなわち、ノズル駆動部34がノズル32を移動させる方向と平行な軸であるZ軸を中心とした円の円周方向と平行な方向である。なお、θ方向は、ノズル32の回動方向となる。
ノズル駆動部34は、ノズル32をZ軸方向に移動させる機構として、例えば、Z軸方向が駆動方向となる直動リニアモータを有する機構がある。ノズル駆動部34は、直動リニアモータでノズル32のシャフト32aをZ軸方向に移動させることで、ノズル32の先端部の開口33をZ軸方向に移動させる。また、ノズル駆動部34は、ノズル32をθ方向に回転させる機構として、例えばモータとシャフト32aに連結された伝達要素とで構成された機構がある。ノズル駆動部34は、モータから出力された駆動力を伝達要素でシャフト32aに伝達し、シャフト32aをθ方向に回転させることで、ノズル32の先端部もθ方向に回転させる。
ノズル駆動部34は、ノズル32の開口33で電子部品80を吸着させる機構、つまり吸引機構としては、例えば、ノズル32の開口33と連結された空気管と、当該空気管と接続されたポンプと、空気管の管路の開閉を切り換える電磁弁と、を有する機構がある。ノズル駆動部34は、ポンプで空気管の空気を吸引し、電磁弁の開閉を切り換えることで開口33から空気を吸引するか否かを切り換える。ノズル駆動部34は、電磁弁を開き開口33から空気を吸引することで開口33に電子部品80を吸着(保持)させ、電磁弁を閉じ開口33から空気を吸引しないことで開口33に吸着していた電子部品80を開放する、つまり開口33で電子部品80を吸着しない状態(保持しない状態)とする。
また、本実施形態のヘッド15は、電子部品80の本体を保持するときに本体上面がノズル(吸着ノズル)32で吸着できない形状である場合には、後述する把持ノズルを用いる。把持ノズルは、吸着ノズルと同様に空気を吸引開放することで固定片に対して可動片が開閉することで電子部品80の本体を上方から把持開放することができる。また、ヘッド15は、ノズル駆動部34でノズル32を移動させ、交換動作を実行することで、ノズル駆動部34が駆動させるノズル32を換えることができる。
撮影装置36は、ヘッド本体30のヘッド支持体31に固定されており、ヘッド15と対面する領域、例えば、基板8や電子部品80が搭載された基板8等を撮影する。撮影装置36は、カメラと、照明装置と、を有し、照明装置で視野を照明しつつ、カメラで画像を取得する。これにより、ヘッド本体30に対面する位置の画像、例えば、基板8や、部品供給ユニット14の各種画像を撮影することができる。例えば、撮影装置36は、基板8の表面に形成された基準マークとしてのBOCマーク(以下単にBOCともいう)やスルーホール(挿入穴)の画像を撮影する。ここで、BOCマーク以外の基準マークを用いる場合、当該基準マークの画像を撮影する。
高さセンサ37は、ヘッド本体30のヘッド支持体31に固定されており、ヘッド15と対面する領域、例えば、基板8や電子部品80が搭載された基板8との距離を計測する。高さセンサ37としては、レーザ光を照射する発光素子と、対面する位置で反射して戻ってくるレーザ光を受光する受光素子とを有し、レーザ光を発光してから受光するまでの時間で対面する部分との距離を計測するレーザセンサを用いることができる。また、高さセンサ37は、測定時の自身の位置及び基板8の位置を用いて、対面する部分との距離を処理することで、対面する部分、具体的には電子部品80の高さを検出する。なお、電子部品80との距離の測定結果に基づいて電子部品80の高さを検出する処理は制御部60で行ってもよい。
レーザ認識装置38は、光源38aと、受光素子38bと、を有する。レーザ認識装置38は、ブラケット50に内蔵されている。ブラケット50は、図3に示すように、ヘッド支持体31の下側、基板8及び部品供給装置100側に連結されている。レーザ認識装置38は、ヘッド本体30のノズル32で吸着した電子部品80に対して、レーザ光を照射することで、電子部品80の状態を検出する装置である。ここで、電子部品80の状態とは、電子部品80の形状、ノズル32で電子部品80を正しい姿勢で吸着しているか等である。光源38aは、レーザ光を出力する発光素子である。受光素子38bは、Z軸方向における位置、つまり高さが同じ位置であり、光源38aに対向する位置に配置されている。
ヘッド15は、以上のような構成である。なお、上記実施形態のヘッド15は、ノズル32に吸着ノズルを装着している場合として説明したが、ノズル32に電子部品を把持して保持する把持ノズルを用いることができる。ヘッド15は、ノズル32に把持ノズルを用いる場合も、ノズル32に供給する空気圧を調整することで、把持ノズルの駆動部を稼動させて、電子部品を把持している状態と開放している状態を切り換える。また、ヘッド15は、撮影装置(基板状態検出部)36と高さセンサ(基板状態検出部)37とレーザ認識装置38とを備えていることが好ましいが、必ずしも備えていなくてもよい。
次に、電子部品実装装置10の装置構成の制御機能について説明する。電子部品実装装置10は、図3に示すように、制御部20として、制御部60と、ヘッド制御部62と、部品供給制御部64と、を有する。各種制御部は、それぞれ、CPU、ROMやRAM等の演算処理機能と記憶機能とを備える部材で構成される。また、本実施形態では、説明の都合で複数の制御部としたが、1つの制御部としてもよい。また、電子部品実装装置10の制御機能を1つの制御部とした場合、1つの演算装置で実現しても複数の演算装置で実現してもよい。
制御部60は、電子部品実装装置10の各部と接続されており、入力された操作信号や、電子部品実装装置10の各部で検出された情報に基づいて、記憶されているプログラムを実行し、各部の動作を制御する。制御部60は、例えば、基板8の搬送動作、XY移動機構16によるヘッド15の駆動動作、レーザ認識装置38による形状の検出動作等を制御する。また、制御部60は、上述したようにヘッド制御部62に各種指示を送り、ヘッド制御部62による制御動作も制御する。制御部60は、部品供給制御部64による制御動作も制御する。
ヘッド制御部62は、ノズル駆動部34、ヘッド支持体31に配置された各種センサ及び制御部60に接続されており、ノズル駆動部34を制御し、ノズル32の動作を制御する。ヘッド制御部62は、制御部60から供給される操作指示及び各種センサ(例えば、距離センサ)の検出結果に基づいて、ノズル32の電子部品80の吸着(保持)/開放動作、各ノズル32の回動動作、Z軸方向の移動動作を制御する。
部品供給制御部64は、部品供給ユニット14f、14rによる電子部品80の供給動作を制御する。部品供給制御部64は、部品供給装置100毎に設けても、1つですべての部品供給装置100を制御してもよい。例えば、部品供給制御部64は、電子部品供給装置100によるトレイの交換動作、移動動作を制御する。また、部品供給制御部64は、部品供給装置100による電子部品保持テープの引き出し動作(移動動作)等を制御する。部品供給制御部64は、制御部60による指示に基づいて各種動作を実行する。部品供給制御部64は、電子部品保持テープの引き出し動作を制御することで、電子部品保持テープの移動を制御する。
次に、電子部品実装装置10の各部の動作について説明する。なお、下記で説明する電子部品実装装置10の各部の動作は、いずれも制御部20に基づいて各部の動作を制御することで実行することができる。
図5は、電子部品実装装置の動作の一例を示すフローチャートである。図5を用いて、電子部品実装装置10の全体の処理動作の概略を説明する。なお、図5に示す処理は制御部20が各部を制御することで実行される。電子部品実装装置10は、ステップS52として、生産プログラムを読み込む。生産プログラムは、専用の生産プログラム作成装置で作成されたり、入力された各種データに基づいて制御部20によって作成されたりする。
電子部品実装装置10は、ステップS52で生産プログラムを読み込んだら、ステップS54として、装置の状態を検出する。具体的には、部品供給ユニット14f、14rの構成、充填されている電子部品80の種類、準備されているノズル32の種類等を検出する。電子部品実装装置10は、ステップS54で装置の状態を検出し、準備が完了したら、ステップS56として、基板8を搬入する。電子部品実装装置10は、ステップS56で基板を搬入し、電子部品を実装する位置に基板を配置したら、ステップS58として電子部品を基板に実装する。電子部品実装装置10は、ステップS58で電子部品の実装が完了したら、ステップS60として基板を搬出する。電子部品実装装置10は、ステップS60で基板を搬出したら、ステップS62として生産終了かを判定する。電子部品実装装置10は、ステップS62で生産終了ではない(No)と判定した場合、ステップS56に進み、ステップS56からステップS60の処理を実行する。つまり、生産プログラムに基づいて、基板に電子部品を実装する処理を実行する。電子部品実装装置10は、ステップS62で生産終了である(Yes)と判定した場合、本処理を終了する。
電子部品実装装置10は、以上のようにして、生産プログラムを読み込み、各種設定を行った後、基板に電子部品を実装することで、電子部品が実装された基板を製造することができる。
図6は、電子部品実装装置の動作の一例を示すフローチャートである。なお、図6に示す処理動作は、基板を搬入してから、基板への電子部品の搭載が完了するまでの動作である。また、図6に示す処理動作は、制御部60が各部の動作を制御することで実行される。
制御部60は、ステップS102として、基板8を搬入する。具体的には、制御部60は、電子部品を搭載する対象の基板を基板搬送部12で所定位置まで搬送する。制御部60は、ステップS102で基板を搬入したら、ステップS104として保持移動を行う。ここで、保持移動(吸着移動)とは、ノズル32が部品供給ユニット14の保持領域にある電子部品80と対面する位置までヘッド本体30を移動させる処理動作である。
制御部60は、ステップS104で保持移動を行ったら、ステップS106として、ノズル32を下降させる。つまり、制御部60は、電子部品80を保持(吸着、把持)できる位置までノズル32を下方向に移動させる。制御部60は、ステップS106でノズル32を下降させたら、ステップS108として、ノズル32で部品を保持し、ステップS110として、ノズル32を上昇させる。制御部60は、ステップS110でノズルを所定位置まで上昇させたら、具体的には電子部品80をレーザ認識装置38の計測位置まで移動させたら、ステップS112として、ノズル32で吸着している電子部品80の形状を検出する。制御部60は、ステップS112で電子部品の形状を検出したら、ステップS114としてノズル32を上昇させる。なお、制御部60は、上述したようにステップS112で電子部品の形状を検出し、保持した電子部品が搭載不可であると判定した場合、電子部品を廃棄し、再び電子部品を吸着する。制御部60は、ノズルを所定位置まで上昇させたら、ステップS116として、搭載移動、つまりノズル32で吸着している電子部品を基板8の搭載位置(実装位置)に対向する位置まで移動させる処理動作を行い、ステップS118として、ノズル32を下降させ、ステップS120として部品搭載(部品実装)、つまりノズル32から電子部品80を開放する処理動作を行い、ステップS122として、ノズル32を上昇させる。つまり、制御部60は、ステップS112からステップS120の処理動作として、上述した実装処理を実行する。
制御部60は、ステップS122でノズル32を上昇させた場合、ステップS124として全部品の搭載が完了したか、つまり基板8に搭載する予定の電子部品の実装処理が完了したかを判定する。制御部60は、ステップS124で全部品の搭載が完了していない(No)、つまり搭載する予定の電子部品が残っていると判定した場合、ステップS104に進み、次の電子部品を基板8に搭載する処理動作を実行する。このように制御部60は、基板8に全部品の搭載が完了するまで、上記処理動作を繰り返す。制御部60は、ステップS124で全部品の搭載が完了した(Yes)と判定した場合、本処理を終了する。
電子部品実装装置10は、図6に示す処理動作を実行することで、基板に電子部品を搭載することができ、電子部品が実装された基板を生産することができる。
次に、図7から図12を用いて、実装システム2で実行する制御動作、具体的には管理装置4で生産プログラムを作成する際の電子部品の搭載順序を設定する処理手順について説明する。図7は、部品供給ユニットと基板とヘッドとの関係を説明するための説明図である。図7は、電子部品実装装置10の部品供給ユニット14f、14rと基板8との位置関係、つまりレイアウトを示している。管理装置4は、記憶部84のレイアウトデータ84bとして、図7に示すような各部の寸法の情報を記憶している。ここで、本実施形態の電子部品実装装置10は、基板8の搬送方向をX軸方向とし、基板8の表面と平行な面において基板8の搬送方向に直交する方向、つまり部品供給ユニット14fから部品供給ユニット14rに向かう方向をY軸方向としている。また、部品供給ユニット14fの基板の搬送方向上流側の端部でかつ、部品供給ユニット14r側の端部をX軸、Y軸の原点に設定している。また、X軸は、基板の搬送方向が正の方向である。Y軸は、部品供給ユニット14fから部品供給ユニット14rに向かう方向が正の方向である。
電子部品実装装置10は、距離L1が部品供給ユニット14rと部品供給ユニット14fとのY軸方向の距離であり、距離L2が部品供給ユニット14rと部品供給ユニット14fのX軸方向の距離であり、距離L3がY軸から基板の搬送方向上流側の端部までのX軸方向の距離であり、距離L4がY軸の原点から基板の中心までのX軸方向の距離であり、距離L5がX軸から基板の中心までのY軸方向の距離である。また電子部品実装装置10は、電子部品を搭載する位置を基板の中心である位置120に設定している。
ここで、管理装置4は、ヘッドで保持し、基板に搭載する電子部品の組合せをサイクル毎に設定した仮保持順序を設定する。管理装置4は、仮保持順序では、1つのサイクルで保持する電子部品は、同じ部品供給ユニットから供給される電子部品とする。つまり1つのサイクルは、フロント側の部品供給ユニット14fかリア側の部品供給ユニット14rのいずれか一方のみの電子部品を保持する。
管理装置4は、仮保持順序を解析し、一方の部品供給ユニットの電子部品を保持するサイクルと、他方(反対側、逆側)の部品供給ユニットの電子部品を保持するサイクルと、が設定した条件を満たす場合、当該2つのサイクルを1つに統合する。実装システム2は、管理装置4でサイクルを統合することで、一方の部品供給ユニットの電子部品を保持した後、基板に実装せずに、他方の部品供給ユニットの電子部品を保持し、その後、2つの部品供給ユニットで保持した電子部品を基板に実装させる処理を1回のサイクルで実行することになる。
以下、2つのサイクルを統合するための条件について説明する。ここで、以下では、一方の部品供給ユニットの電子部品を保持するサイクルを第1サイクルとし、他方(反対側、逆側)の部品供給ユニットの電子部品を保持するサイクルを第2サイクルとする。
管理装置4は、第1サイクルの空きノズルの数を抽出し、第2サイクルで保持する電子部品の数が第1サイクルに空きノズルの個数以下であることを第1の条件としている。第1の条件を満たすことで、計算上、第2サイクルで保持する全ての部品を、第1サイクルの実行時の空きノズルで保持することが可能となる。
管理装置4は、保持する電子部品まで前記基板を跨がずに移動可能であることを第2の条件としている。つまり、管理装置4は、第1サイクルで電子部品を保持してから、第2サイクルの電子部品を保持するために移動する際に、ヘッドが基板を跨がないことを条件としている。
ここで、ヘッドが基板を跨がないか否かの判定は、以下の基準を用いることが好ましい。管理装置4は、基板の搬送方向(X軸方向)において、第1サイクルの電子部品が基板の搬送方向の上流側の端部よりも上流側にあり、かつ、第2サイクルの電子部品が基板の前記搬送方向の上流側の端部よりも上流側にある場合、保持する電子部品まで基板を跨がずに移動可能であると判定する。例えば、図7に示すレイアウトでは、基板の搬送方向上流側の端部のX軸座標がXaである。この場合、第1サイクルで保持する電子部品の位置、つまり、当該電子部品を備える部品供給装置の位置をX1とし、第2サイクルで保持する電子部品の位置をX2とすると、X1<XaかつX2<Xaである場合、条件を満たすことになる。なお、不等号は、座標の設定によって変化する。例えば、図7において、フロント側の部品供給ユニット14fの電子部品供給装置100aと、リア側の部品供給ユニット14rの電子部品供給装置100bと、は、ともに基板の搬送方向において基板の上流側の端部よりも上流側、つまりY軸(X軸の原点)に近い側に配置されている。したがって、第1サイクルが電子部品供給装置100aの電子部品を保持する設定で、第2サイクルが電子部品供給装置100bの電子部品を保持する設定である場合、本条件を満たすと判定する。
また、管理装置4は、基板の搬送方向(X軸方向)において、第1サイクルの電子部品が基板の搬送方向の下流側の端部よりも下流側にあり、かつ、第2サイクルの電子部品が基板の搬送方向の下流側の端部よりも下流側にある場合も、保持する電子部品まで基板を跨がずに移動可能であると判定する。例えば、図7に示すレイアウトでは、基板の搬送方向下流側の端部のX軸座標がXbである。この場合、第1サイクルで保持する電子部品の位置、つまり、当該電子部品を備える部品供給装置の位置をX1とし、第2サイクルで保持する電子部品の位置をX2とすると、Xb<X1かつXb<X2である場合、条件を満たすことになる。
なお、管理装置4は、各サイクルで複数の電子部品を保持する場合、第1サイクルの最後に保持する電子部品の位置と、第2サイクルの最初に保持する電子部品の位置と、の関係に基づいて判定すればよい。また、基板を跨がないか否かの判定は、処理が簡単であるため、上記判定を用いることが好ましいが、これに限定されない。例えば、ヘッドの移動の軌跡を検出し、XY平面上において基板とヘッドとが重なっているかを判定してもよい。この場合、ヘッドの中央点が基板を跨ぐかを判定してもよいし、ヘッドを大きさがある物体として、ヘッドが基板を跨ぐかを判定してもよい。
管理装置4は、図7に示すように、第1サイクルの電子部品と第2サイクルの電子部品のうち基板までの距離が短い近接側電子部品の保持位置について、基板の搬送方向における近接側電子部品の保持位置から当該電子部品の搭載位置までの距離La、前記基板の搬送方向に直交する方向における前記近接側電子部品の保持位置から搭載位置までの距離Lbの関係がLb<Laを満たすことを第3の条件としている。ここで、図7に示す例は、第1サイクルの電子部品のほうが基板までの距離が短いため、基板の搬送方向における第1サイクルの電子部品の保持位置から当該電子部品の搭載位置までの距離が距離Laとなり、基板の搬送方向に直交する方向における第1サイクルの電子部品の保持位置から当該電子部品の搭載位置までの距離が距離Lbとなる。なお、本実施形態では、電子部品実装装置10は、電子部品を搭載する位置を基板の中心である位置120に設定している。そのため、距離Lbと距離L5が同じ距離となる。
管理装置4は、2つのサイクルが上記3つの条件を満たす場合、当該2つのサイクルを1つのサイクルとする。また、上記3つの条件を満たす場合、2つのサイクルを1つのサイクルとすることで、電子部品の実装に係る時間を短くすることができ、生産タクトを向上させることができる。
図8は、管理装置の動作の一例を示すフローチャートである。図8に示す処理は、管理装置4の制御部82が各部、特に記憶部84から取得した情報に基づいて処理を行うことで実現することができる。以下、管理装置4の制御部82が処理を実行しているものとして説明する。
制御部82は、ステップS202として、電子部品実装装置のレイアウト情報を取得する。具体的には、制御部82は、レイアウトデータ84bから電子部品実装装置のレイアウトに関する情報を取得する。制御部82は、ステップS202でレイアウト情報を取得したら、ステップS204として、生産する基板の情報を取得する。具体的には、制御部82は、生産基板データ84aから生産する基板について、どの電子部品をどの位置に実装するかを示す情報を取得する。なお、制御部82は、ステップS202の処理とステップS204の処理を並列して実行してもよいし、逆の順序で実行してもよい。
制御部82は、ステップS204で基板の情報を取得したら、ステップS206として、仮保持順序を決定する。仮保持順序は、上述したとおり、同一サイクルでは、一方の部品供給ユニットの電子部品のみを保持の対象として、設定した電子部品の保持順序である。仮保持順序は、同一サイクルでは、一方の部品供給ユニットの電子部品のみを保持の対象とすることに加え、保持順序、搭載順序を決定する各種条件も加味して、保持順序を決定する。つまり、移動距離が短くなるように近距離の電子部品供給装置から電子部品を保持対象とする条件や、より小さい電子部品を先に搭載する電子部品とする条件や、電子部品に設定されている層(優先度)に基づいて同一サイクルで保持する電子部品を設定する条件等がある。
制御部82は、ステップS206で仮保持順序を設定したら、ステップS207として、仮保持順序による生産動作をシミュレーションし、生産時間を計算して保持する。
制御部82は、ステップS207で仮保持順序による生産時間を算出したら、ステップS208として、一番目のサイクルを読み出す。制御部82は、ステップS208で一番目のサイクルを読み出したら、ステップS210として、空きノズルのあるサイクルがあるかを判定する。なお、制御部82は、判定しているサイクルに空きノズルがない場合、次のサイクルについて空きノズルがあるかを判定する。
制御部82は、ステップS210で空きノズルのあるサイクル(第1サイクル)がある(ステップS210でYes)と判定した場合、ステップS212として、次のサイクル以降で反対側の部品供給ユニットの電子部品を保持するサイクル(第2サイクル)を抽出する。反対側の部品供給ユニットとは、ステップS210で空きノズルがあると判定したサイクル(第1サイクル)で電子部品を吸着する部品供給ユニットとは反対側の部品供給ユニットである。つまり、制御部82は、第1サイクルで電子部品を保持しない側の部品供給ユニットの電子部品を保持するサイクルを第2サイクルとして抽出する。
制御部82は、ステップS212でサイクルを抽出したら、ステップS214として抽出したサイクルはあるかを判定する。つまり、ステップS212でサイクルが抽出できたかを判定する。制御部82は、抽出したサイクルがない(ステップS214でNo)と判定した場合、ステップS224に進む。制御部82は、ステップS214で抽出したサイクルがある(ステップS214でYes)と判定した場合、ステップS216として、保持する電子部品の数が空きノズル以下であるかを判定する。つまり、抽出した第2サイクルで保持する対象の電子部品の数が、第1サイクルの空きノズルの数以下であるかを判定する。
制御部82は、ステップS216で保持する電子部品の数が空きノズル以下ではない(ステップS216でNo)、つまり抽出した第2サイクルで保持する対象の電子部品の数が、第1サイクルの空きノズルの数よりも多いと判定した場合、ステップS212に戻る。制御部82は、ステップS216で保持する電子部品の数が空きノズル以下である(ステップS216でYes)と判定した場合、ステップS218として、基板を跨がずに移動可能であるか、つまり上述したように保持する電子部品の部品供給ユニット上の位置と基板との位置関係が上述したように基板を跨がない条件を満たすかを判定する。
制御部82は、ステップS218で基板を跨がずに移動することができない(ステップS218でNo)、つまり基板を跨いで移動すると判定した場合、ステップS212に戻る。制御部82は、ステップS218で基板を跨がずに移動する(ステップS218でYes)と判定した場合、ステップS220として、移動距離の関係が条件を満たすかを判定する。具体的には、上述した距離Laと距離Lbとの関係がLb<Laを満たすかを判定する。
制御部82は、ステップS220で移動距離の関係が条件を満たさない(ステップS220でNo)と判定した場合、ステップS212に戻る。制御部82は、ステップS216、S218、S220でNoと判定し、ステップS212に移行した場合、判定を行った次のサイクル以降のサイクルから対象のサイクルを抽出する。これにより、仮保持順序のサイクルについて順番に判定を行うことができる。
制御部82は、ステップS220で移動距離の関係が条件を満たす(ステップS220でYes)と判定した場合、ステップS222として、条件を満たすサイクルを統合する。つまり、制御部82は、第1サイクルとステップS214、S216、S218、S220のいずれでもYesと判定した第2サイクルとを1つのサイクルとして統合する。これにより、電子部品実装装置10は、統合したサイクルを実行する場合、一方の部品供給ユニットで電子部品を保持したのち、他方(反対側、逆側)の部品供給ユニットに移動して電子部品を保持する。その後、2つの部品供給ユニットの電子部品を保持したヘッドは、基板と対面する位置に移動され、基板のそれぞれの位置に電子部品を実装する。
制御部82は、ステップS222でサイクルを統合したら、またはステップS214でNoと判定した場合、ステップS224として次のサイクルへ移動しステップS210に戻る。つまり、制御部82は、判定を行っていた第1サイクルに対する判定を終了し、当該第1サイクルの次のサイクルを基準として、ステップS210以降の処理を実行する。つまり、次のサイクル以降から第1サイクルを特定し、当該第1サイクルに対応する第2サイクルがあるかを判定する。
制御部82は、ステップS210で空きノズルがない(ステップS210でNo)と判定した場合、つまり、サイクルの順番に基づいて最後のサイクルまで空きノズルを検索して、空きノズルがないと判定した場合、ステップS228として、保持順序による生産動作をシミュレーションし生産時間を計算する。制御部82は、ステップS228で生産時間を算出したら、ステップS229として、仮保持順序の生産時間>保持順序の生産時間であるかを判定する。つまり。制御部82は、ステップS227で計算した仮保持順序による生産時間とステップS228で計算した保持順序による生産時間を比較し、仮保持順序による生産時間が保持順序による生産時間よりも長いかを判定する。制御部82は、ステップS229で仮保持順序の生産時間≦保持順序の生産時間である(ステップS229でNo)、つまりステップS207で計算した仮保持順序による生産時間の方が短い場合、ステップS230として、仮保持順序で生産を行うことを決定し、本処理を終了する。制御部82は、ステップS229で仮保持順序の生産時間>保持順序の生産時間である(ステップS229でYes)、つまりステップS228で計算した保持順序による生産時間の方が短い場合は、ステップS232として、保持順序で生産を行うことを決定し本処理を終了する。つまり、制御部82は、ステップS228で計算した保持順序による生産時間が短い場合は、仮保持順序からステップS222で統合したサイクルを修正し、修正した保持順序を新たな保持順序に決定して本処理を終了する。
実装システム2は、以上の処理で吸着順序および搭載順序を設定することで、電子部品の実装に係る時間を短くしながらサイクルを統合することができる。これにより、生産タクトを向上させることができる。
次に、具体例を用いて説明する。本具体例では、電子部品実装装置10のレイアウトの距離L1を945mmとし、距離L2を706mmとし、距離L3を326mmとし、距離L4を491mmとし、距離L5を238mmとした。また、基板8の大きさをX軸方向長さ330mm、Y軸方向長さ250mmとした。また、電子部品を搭載する基板の位置を基板の中央とする。
図9は、電子部品実装装置の動作の一例を説明するための説明図である。図9は、ヘッドの移動パターンを示す図である。ヘッドは、図9に示すように、移動開始から時間t1まで間(矢印130の範囲)が加速時間となり、加速時間で速度0から最高速度V1まで加速する。その後、時間t1から時間t2までの間(矢印132の範囲)が最高速時間となり、最高速度V1で移動し続ける。その後、時間t2から時間t3までの間(矢印134の範囲)が減速時間となり、最高速度V1から速度0まで減速する。このようにヘッドは、加速、等速、減速の速度パターンで移動する。また、時間0から時間t3までの間(矢印136の範囲)が移動時間となる。
ヘッドは、図9に示すパターンで移動するが、移動距離に応じて最高速度、加速度、減速度が異なる値となる。そこで、本実施形態では、移動距離S(n)[mm]に応じて10の区分に分け、それぞれの移動区分nに対して、最高速度V(n)[mm/s]、加速度A(n)[G]、減速度D(n)[G]を設定した。移動区分n=0は、移動距離S(0)<1であり、最高速度V(0)=1600、加速度A(0)=0.60、減速度D(0)=0.36とした。移動区分n=1は、移動距離S(1)<2であり、最高速度V(1)=1600、加速度A(1)=0.80、減速度D(1)=0.49とした。移動区分n=2は、移動距離S(2)<4であり、最高速度V(2)=1600、加速度A(2)=1.20、減速度D(2)=0.66とした。移動区分n=3は、移動距離S(3)<10であり、最高速度V(3)=1600、加速度A(3)=1.60、減速度D(3)=0.86とした。移動区分n=4は、移動距離S(4)<20であり、最高速度V(4)=1600、加速度A(4)=2.00、減速度D(4)=1.18とした。移動区分n=5は、移動距離S(5)<40であり、最高速度V(5)=1600、加速度A(5)=2.32、減速度D(5)=1.56とした。移動区分n=6は、移動距離S(6)<70であり、最高速度V(6)=1600、加速度A(6)=2.32、減速度D(6)=1.80とした。移動区分n=7は、移動距離S(7)<110であり、最高速度V(7)=1600、加速度A(7)=2.32、減速度D(7)=2.00とした。移動区分n=8は、移動距離S(8)<160であり、最高速度V(8)=1600、加速度A(8)=2.32、減速度D(8)=2.18とした。移動区分n=9は、移動距離S(9)<160であり、最高速度V(9)=1600、加速度A(9)=2.32、減速度D(9)=2.32とした。
次に、移動距離をS、移動距離区分番号(移動距離を計算するために分けた区分)をnとしたとき、移動距離Sに対する移動時間を求める公式は次のとおりになる。
加速時間AT[s]=A(n)[G]/V(n)[mm/s]
減速時間DT[s]=D(n)[G]/V(n)[mm/s]
加速距離AS[mm]=V(n)[mm/s]*AT[s]
減速距離DS[mm]=V(n)[mm/s]*DT[s]
最高速距離VS[mm]=S[mm]−(AS[mm]+DS[mm])
最高速時間VT[s]=VS[mm]/V(n)[mm/s]
移動時間ST[s]=AT[s]+VT[s]+DT[s]
まず、フロント側部品供給ユニットのX座標=326[mm]、Y座標=0[mm]の位置(第1吸着位置)の電子部品と、リア側部品供給ユニットのX座標=321[mm]、Y座標=945[mm]の位置(第2吸着位置)の電子部品とを基板の中央位置に実装する場合について検討する。なお、今回は、簡単のため1回のサイクルで1つの電子部品を実装する場合として検討している。また、本具体例は、基板の搬送方向上流側の端部と第1吸着位置の電子部品のX座標が重なっているため、本実施形態の条件を満たさない。
ヘッドの移動パターンとして、任意の位置から第1吸着位置へ移動し、第1吸着位置から搭載位置へ移動し、搭載位置から第2吸着位置へ移動し、第2吸着位置から搭載位置へ移動するパターンを検討する。なお、任意の位置から第1吸着位置への移動と、第2吸着位置から搭載位置への移動は移動パターンによらず実行されるのでこの移動にかかる時間は検討しない。
まず、第1吸着位置から搭載位置への移動にかかる時間を検討する。まず、X軸移動距離は、491−326=165mmとなる。したがって、移動区分n=9となる。次に、Y軸移動距離は、238−0=238mmとなる。したがって、移動区分n=9となる。移動時間は、移動距離が長い軸方向の時間となるので、Y軸移動距離の時間が移動にかかる時間となる。上述した公式に当てはめると、
加速時間AT[s]=2.32[G]/1600[mm/s]=0.00145[s]
減速時間DT[s]=2.32[G]/1600[mm/s]=0.00145[s]
加速距離AS[mm]=1600[mm/s]*0.00145[s]=2.32[mm]
減速距離DS[mm]=1600[mm/s]*0.00145[s]=2.32[mm]
最高速距離VS[mm]=238[mm]−(2.32[mm]+2.32[mm])=233.36[mm]
最高速時間VT[s]=233.36[mm]/1600[mm/s]=0.14585[s]
移動時間ST[s]=0.00145[s]+0.14585[s]+0.00145[s]=0.14875[s]
以上より、第1吸着位置から搭載位置への移動にかかる時間は、0.14875[s]となる。
次に、搭載位置から第2吸着位置への移動にかかる時間を検討する。まず、X軸移動距離は、491−326=165mmとなる。したがって、移動区分n=9となる。次に、Y軸移動距離は、945−238=707mmとなる。したがって、移動区分n=9となる。移動時間は、移動距離が長い軸方向の時間となるので、Y軸移動距離の時間が移動にかかる時間となる。上記結果を同様に公式に当てはめると、移動時間は、0.441875[s]と算出される。
以上より、第1吸着位置から搭載位置へ移動し、搭載位置から第2吸着位置へ移動するパターンの移動時間は、0.14875[s]+0.441875[s]=0.590625[s]となる。
次に、ヘッドの移動パターンとして、任意の位置から第1吸着位置へ移動し、第1吸着位置から第2吸着位置へ移動し、第2吸着位置から搭載位置へ移動するパターンを検討する。なお、任意の位置から第1吸着位置への移動と、第2吸着位置から搭載位置への移動は移動パターンによらず実行されるのでこの移動にかかる時間は検討しない。
第1吸着位置から第2吸着位置への移動にかかる時間は、まず、X軸移動距離は、326−326=0mmとなる。次に、Y軸移動距離は、945−0=945mmとなる。したがって、移動区分n=9となる。移動時間は、移動距離が長い軸方向の時間となるので、Y軸移動距離の時間が移動にかかる時間となる。上記結果を同様に公式に当てはめると、移動時間は、0.5906375[s]と算出される。
以上より、第1吸着位置から搭載位置へ移動し、搭載位置から第2吸着位置へ移動するパターンの移動時間と、第1吸着位置から第2吸着位置へ移動するパターンの移動時間を比較すると、第1吸着位置から第2吸着位置へ移動するパターンの移動時間の方が時間がかかるため、本具体例の場合、別々に実装を行う第1吸着位置から搭載位置へ移動し、搭載位置から第2吸着位置へ移動するパターンの方が実装にかかる時間が短くなる。
次に、フロント側部品供給ユニットのX座標=246[mm]、Y座標=0[mm]の位置(第1吸着位置)の電子部品と、リア側部品供給ユニットのX座標=321[mm]、Y座標=945[mm]の位置(第2吸着位置)の電子部品とを基板の中央位置に実装する場合について検討する。なお、本具体例は、上記実施形態の関係を満たしている。
この位置関係について、上記と同様に各パターンの移動時間について計算を行った。このとき、第1吸着位置から搭載位置へ移動し、搭載位置から第2吸着位置へ移動するパターンの移動時間は、0.150225[s]+0.441875[s]=0.5921[s]となる。これに対して、第1吸着位置から第2吸着位置へ移動するパターンの移動時間は、0.5906375[s]となる。したがって、本具体例は、第1吸着位置から第2吸着位置へ移動するパターンの方が移動時間が短くなることがわかる。また、本実施形態では、基板に近い側の第1吸着位置と搭載位置までのX軸移動距離がY軸移動距離よりも若干長い場合でも、移動時間を短くすることができる。したがって、X軸移動距離がY軸移動距離よりも距離が長くなるほど移動時間を短くすることができる。
次に、図10から図12を用いて、サイクルを統合する具体的な一例について説明する。 図10は、吸着順序及び搭載順序を説明するための説明図である。図11及び図12は、それぞれ吸着順序及び搭載順序を説明するための説明図である。
図10は、電子部品実装装置10aのレイアウトと生産する基板のデータを示している。図10は、基板上に電子部品の搭載位置を示している。また、電子部品実装装置10aは、3つの回路8´をマトリクス上に形成した基板を生産する。電子部品実装装置10aは、複数種類の基板の生産に対応するため、部品供給ユニット14f、14rに多数の電子部品供給装置100が配置されている。電子部品実装装置10aは、一部の電子部品供給装置100の電子部品を基板に搭載することで、回路8´を生産する。具体的には、アルファベットが記入されている電子部品供給装置100を回路8´のアルファベットの位置に配置することで回路8´を生産する。なお、本実施形態では、電子部位品の設定移動速度、電子部品を吸着するためのノズル、電子部品の部品高さが同じであるとする。
まず、管理装置4は、図11に示す仮保持順序を設定する。ここで、本実施形態は、電子部品を吸着して保持する場合とするため、保持順序を吸着順序とする。図11に示す吸着順序では、7回目のサイクルと8回目のサイクルに空きノズルがあり、また、反対側の部品供給ユニットの電子部品を吸着対象としている。
管理装置4は、図11の仮保持順序に対して、上述した処理を行い、7回目のサイクルと8回目のサイクルとの関係が上述した関係を満足している場合、7回目のサイクルと8回目のサイクルを統合する。管理装置4は、サイクルを統合することで、保持順序を図12に示す保持順序とすることができる。このように、管理装置4は、サイクルを統合することで、サイクル数を低減することができる。また上記条件を満たしているので、サイクルを統合して、両方の部品供給ユニットに移動しても統合前よりも搭載に係る時間を短くすることができる。これにより、生産タクトを向上させることができる。
ここで、実装システム2は、サイクルを統合する際にさらに条件を追加してもよい。例えば、制御部82は、第1サイクルと第2サイクルとの間で第2サイクルよりも後に保持することが禁止されている電子部品を保持するサイクルがある場合、第1サイクルと第2サイクルを統合しないようにしてもよい。つまり、条件を満たす第2サイクルがある場合よりも当該第2サイクルの部品よりも先に実装する条件が設定されているサイクルが当該第2サイクルよりも前にある場合は、サイクルを統合しないようにする。これにより、第2サイクルを統合することで、他のサイクルの実装に影響を与えることを抑制することができる。
本実施形態の実装システム2は、1台の管理装置4が1台の電子部品実装装置10を管理する形態としたが、これに限定されない。管理装置4は、複数台の電子部品実装装置10を管理してもよい。また、本実施形態では、管理装置4を電子部品実装装置10と別の装置としたが、管理装置4は、電子部品実装装置10に内蔵されていてもよい。つまり、電子部品実装装置10の各部で管理装置4の機能を実現してもよい。
2 実装システム、4 管理装置、8 基板、10 電子部品実装装置、11 筐体、12、12f、12r 基板搬送部、14、14f、14r 部品供給ユニット、15 ヘッド、16 XY移動機構、17、17f、17r VCSユニット、18、18f、18r ノズル交換機、19、19f、19r 部品貯留部、20 制御部、22 X軸駆動部、24 Y軸駆動部、30 ヘッド本体、31 ヘッド支持体、32 ノズル、34 ノズル駆動部、38 レーザ認識装置、40 操作部、42 表示部、60 制御部、62 ヘッド制御部、64 部品供給制御部、80 電子部品、82 制御部、84 記憶部、86 表示部、88 操作部、100 電子部品供給装置

Claims (7)

  1. 電子部品が実装される位置に基板を搬送する基板搬送部と、
    電子部品を保持領域に供給する電子部品供給装置を少なくとも1つ備える第1部品供給ユニットと、
    前記基板搬送部を挟んで前記第1部品供給ユニットの反対側に配置され、電子部品を保持領域に供給する電子部品供給装置を少なくとも1つ備える第2部品供給ユニットと、
    前記第1部品供給ユニット及び前記第2部品供給ユニットの少なくとも一方の前記保持領域に供給される電子部品を保持する複数のノズルと前記ノズルを上下駆動及び回転駆動させかつ前記ノズルに当該ノズルを駆動する空気圧を供給するノズル駆動部と前記ノズル及び前記ノズル駆動部を支持するヘッド支持体とを有するヘッドと、
    前記ヘッドを移動させるヘッド移動機構と、
    生産プログラムに基づいて、前記基板搬送部で搬送される基板に前記ヘッドで電子部品を実装して基板を生産させる制御部と、を有する電子部品実装装置の動作を管理する管理装置であって、
    前記基板に搭載する電子部品の位置と種類とのデータを含む生産基板データと、前記第1部品供給ユニットの前記電子部品供給装置の配置、前記第2部品供給ユニットの前記電子部品供給装置の配置、前記基板の搭載時の位置、前記ヘッドが使用可能なノズルの情報及び前記ヘッドが移動する各部のレイアウトのデータを含むレイアウトデータと、を記憶する記憶部と、
    前記記憶部で記憶したデータに基づいて、電子部品の保持順序を設定する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記生産基板データ及び前記レイアウトデータに基づいて、サイクル毎に前記第1部品供給ユニットまたは前記第2部品供給ユニットから前記ヘッドが保持する電子部品を設定した仮保持順序を設定し、
    決定した仮保持順序に基づいて、仮保持順序の各サイクルについて、電子部品を保持しない空きノズルがある第1サイクルを抽出し、
    抽出した第1サイクル以降のサイクルで、前記第1サイクルで電子部品を保持しない側の部品供給ユニットの電子部品を保持する第2サイクルを抽出し、
    抽出した第2サイクルが、保持する電子部品の数が前記空きノズルの個数以下であり、保持する電子部品まで前記基板を跨がずに移動可能であり、かつ、前記第1サイクルの電子部品と前記第2サイクルの電子部品のうち前記基板までの距離が短い近接側電子部品の保持位置について、前記基板の搬送方向における前記近接側電子部品の保持位置から当該電子部品の搭載位置までの距離La、前記基板の搬送方向に直交する方向における前記近接側電子部品の保持位置から搭載位置までの距離Lbとの関係がLb<Laを満たす場合、前記第1サイクルと前記第2サイクルとを統合した1つのサイクルとして保持順序を設定することを特徴とする管理装置。
  2. 前記制御部は、前記基板の搬送方向において、前記第1サイクルの電子部品が前記基板の前記搬送方向の上流側の端部よりも上流側にあり、かつ、前記第2サイクルの電子部品が前記基板の前記搬送方向の上流側の端部よりも上流側にある場合、または、前記基板の搬送方向において、前記第1サイクルの電子部品が前記基板の前記搬送方向の下流側の端部よりも下流側にあり、かつ、前記第2サイクルの電子部品が前記基板の前記搬送方向の下流側の端部よりも下流側にある場合、保持する電子部品まで前記基板を跨がずに移動可能であると判定することを特徴とする請求項1に記載の管理装置。
  3. 前記制御部は、前記第1サイクルと前記第2サイクルとの間で前記第2サイクルよりも後に保持することが禁止されている電子部品を保持するサイクルがある場合、前記第1サイクルと前記第2サイクルを統合しないことを特徴とする請求項1または2に記載の管理装置。
  4. 電子部品が実装される位置に基板を搬送する基板搬送部と、電子部品を保持領域に供給する電子部品供給装置を少なくとも1つ備える第1部品供給ユニットと、前記基板搬送部を挟んで前記第1部品供給ユニットの反対側に配置され、電子部品を保持領域に供給する電子部品供給装置を少なくとも1つ備える第2部品供給ユニットと、前記第1部品供給ユニット及び前記第2部品供給ユニットの少なくとも一方の前記保持領域に供給される電子部品を保持する複数のノズルと前記ノズルを上下駆動及び回転駆動させかつ前記ノズルに当該ノズルを駆動する空気圧を供給するノズル駆動部と前記ノズル及び前記ノズル駆動部を支持するヘッド支持体とを有するヘッドと、前記ヘッドを移動させるヘッド移動機構と、生産プログラムに基づいて、前記基板搬送部で搬送される基板に前記ヘッドで電子部品を実装して基板を生産させる制御部と、を有する電子部品実装装置と、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の管理装置と、を有することを特徴とする実装システム。
  5. 電子部品が実装される位置に基板を搬送する基板搬送部と、電子部品を保持領域に供給する電子部品供給装置を少なくとも1つ備える第1部品供給ユニットと、前記基板搬送部を挟んで前記第1部品供給ユニットの反対側に配置され、電子部品を保持領域に供給する電子部品供給装置を少なくとも1つ備える第2部品供給ユニットと、前記第1部品供給ユニット及び前記第2部品供給ユニットの少なくとも一方の前記保持領域に供給される電子部品を保持する複数のノズルと前記ノズルを上下駆動及び回転駆動させかつ前記ノズルに当該ノズルを駆動する空気圧を供給するノズル駆動部と前記ノズル及び前記ノズル駆動部を支持するヘッド支持体とを有するヘッドと、前記ヘッドを移動させるヘッド移動機構と、生産プログラムに基づいて、前記基板搬送部で搬送される基板に前記ヘッドで電子部品を実装して基板を生産させる制御部と、を有する電子部品実装装置の電子部品を保持し搭載する順序を設定する搭載順序設定方法であって、
    前記基板に搭載する電子部品の位置と種類とのデータを含む生産基板データと、前記第1部品供給ユニットの前記電子部品供給装置の配置、前記第2部品供給ユニットの前記電子部品供給装置の配置、前記基板の搭載時の位置、前記ヘッドが使用可能なノズルの情報及び前記ヘッドが移動する各部のレイアウトのデータを含むレイアウトデータと、に基づいて、サイクル毎に前記第1部品供給ユニットまたは前記第2部品供給ユニットから前記ヘッドが保持する電子部品を設定した仮保持順序を設定する仮保持順序設定ステップと、
    決定した仮保持順序に基づいて、仮保持順序の各サイクルについて、電子部品を保持しない空きノズルがある第1サイクルを抽出する第1サイクル抽出ステップと、
    抽出した第1サイクル以降のサイクルで、前記第1サイクルで電子部品を保持しない側の部品供給ユニットの電子部品を保持する第2サイクルを抽出する第2サイクル抽出ステップと、
    抽出した第2サイクルが、保持する電子部品の数が前記空きノズルの個数以下であり、保持する電子部品まで前記基板を跨がずに移動可能であり、かつ、前記第1サイクルの電子部品と前記第2サイクルの電子部品のうち前記基板までの距離が短い近接側電子部品の保持位置について、前記基板の搬送方向における前記近接側電子部品の保持位置から当該電子部品の搭載位置までの距離La、前記基板の搬送方向に直交する方向における前記近接側電子部品の保持位置から搭載位置までの距離Lbとの関係がLb<Laを満たす場合、前記第1サイクルと前記第2サイクルとを統合した1つのサイクルとして保持順序を設定する保持順序設定ステップと、を有することを特徴とする搭載順序設定方法。
  6. 前記保持順序設定ステップは、前記基板の搬送方向において、前記第1サイクルの電子部品が前記基板の前記搬送方向の上流側の端部よりも上流側にあり、かつ、前記第2サイクルの電子部品が前記基板の前記搬送方向の上流側の端部よりも上流側にある場合、または、前記基板の搬送方向において、前記第1サイクルの電子部品が前記基板の前記搬送方向の下流側の端部よりも下流側にあり、かつ、前記第2サイクルの電子部品が前記基板の前記搬送方向の下流側の端部よりも下流側にある場合、保持する電子部品まで前記基板を跨がずに移動可能であると判定することを特徴とする請求項5に記載の搭載順序設定方法。
  7. 前記保持順序設定ステップは、前記第1サイクルと前記第2サイクルとの間で前記第2サイクルよりも後に保持することが禁止されている電子部品を保持するサイクルがある場合、前記第1サイクルと前記第2サイクルを統合しないことを特徴とする請求項5または6に記載の搭載順序設定方法。
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