JP2014072111A - 荷電粒子線装置、隔膜の位置調整方法および隔膜位置調整ジグ - Google Patents

荷電粒子線装置、隔膜の位置調整方法および隔膜位置調整ジグ Download PDF

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Abstract

【課題】大気圧または大気圧とほぼ同等の圧力のガス雰囲気下での観察を行う荷電粒子線装置では、試料が載置される大気圧空間と電子光学鏡筒内部の真空空間とを隔離する隔膜は電子線を透過させるため非常に薄く、破損する可能性が高い。隔膜を交換する際には隔膜位置を調整する必要が生じるが、従来技術の方法では、この隔膜位置の調整を容易に行うことはできなかった。
【解決手段】真空雰囲気と大気雰囲気またはガス雰囲気を仕切る薄膜を採用する構成の荷電粒子線装置において、試料が載置された空間の圧力が筐体内部の圧力より大きく保たれるように試料が載置された空間を隔離し、一次荷電粒子線を透過または通過させる着脱可能な隔膜と、試料が載置された空間の圧力と筐体内部の圧力とを保ったまま、前記隔膜を移動可能とする可動部材とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、試料を大気圧または大気圧より若干の加圧もしくは負圧状態の所定のガス雰囲気中で観察可能な荷電粒子線装置に関する。
物体の微小な領域を観察するために、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)などが用いられる。一般的に、これらの装置では試料を配置するための筐体を真空排気し、試料雰囲気を真空状態にして試料を撮像する。しかしながら、生物化学試料や液体試料などは真空によってダメージを受け、または状態が変わってしまう。一方で、このような試料を電子顕微鏡で観察したいというニーズは大きく、近年、観察対象試料を大気圧下で観察可能なSEM装置や試料保持装置などが開発されている。
これらの装置は、原理的には電子光学系と試料の間に電子線が透過可能な隔膜または微小な貫通孔を設けて真空状態と大気状態を仕切るもので、いずれも試料と電子光学系との間に隔膜を設ける点で共通する。
例えば、特許文献1には、電子光学鏡筒の電子源側を下向きに、また対物レンズ側を上向きに配置し、電子光学鏡筒末端の電子線の出射孔上にOリングを介して電子線が透過できる隔膜を設けたSEMが開示されている。当該文献に記載された発明では、観察対象試料を隔膜上に直接載置し、試料の下面から一次電子線を照射して、反射電子または二次電子を検出してSEM観察を行う。試料は、隔膜の周囲に設置された環状部材と隔膜により構成される空間内に保持され、さらにこの空間内には水などの液体が満たされている。
特開2009−158222号公報(米国特許出願公開第2009/0166536号明細書)
従来の荷電粒子線装置は、いずれも大気圧下または大気圧とほぼ同等の圧力のガス雰囲気下での観察専用に製造された装置であり、通常の高真空型荷電粒子顕微鏡を使用して大気圧または大気圧とほぼ同等の圧力のガス雰囲気下での観察を簡便に行える装置は存在しなかった。
例えば、特許文献1に記載のSEMは構造的に非常に特殊な装置であり、通常の高真空雰囲気でのSEM観察は実行不可能である。
さらに、試料が載置される大気圧空間と電子光学鏡筒内部の真空空間とを隔離する隔膜は電子線を透過させるため非常に薄く、破損する可能性が高い。隔膜を交換する際には隔膜位置を調整する必要が生じるが、従来技術の方法では、この隔膜位置の調整を容易に行うことはできなかった。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたもので、従来の高真空型荷電粒子顕微鏡の構成を大きく変更することなく、試料を大気雰囲気またはガス雰囲気で観察することが可能であり、また隔膜位置の調整作業を簡便に行うことができる荷電粒子線装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、一次荷電粒子線を試料上に照射する荷電粒子光学鏡筒と、真空ポンプとを備える荷電粒子線装置において、前記荷電粒子線装置の一部を成し、内部が前記真空ポンプにより真空排気される筐体と、前記試料が載置された空間の圧力が前記筐体内部の圧力より大きく保たれるように前記試料が載置された空間を隔離し、前記一次荷電粒子線を透過または通過させる着脱可能な隔膜と、前記試料が載置された空間の圧力と前記筐体内部の圧力とを保ったまま、前記隔膜を移動可能とする可動部材とを備えることを特徴とすることを特徴とする。
本発明によれば、従来の高真空型荷電粒子顕微鏡の構成を大きく変更することなく、試料を大気雰囲気またはガス雰囲気で観察することが可能であり、また隔膜位置の調整作業を簡便に行うことができる荷電粒子線装置を提供することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
実施例1の荷電粒子顕微鏡の全体構成図。 可動部材を操作する際の全体構成図。 締結部材にピンと穴を使用する構成例。 荷電粒子顕微鏡像の一例を表す図。 締結部材にゴムシートを使用する構成例。 締結部材に凹凸を有する部材を使用する構成例。 締結部材に異なる特性の部材同士の組み合わせを使用する構成例。 締結部材に面ファスナーを使用する構成例。 締結部材に面ファスナーのフックを使用する構成例。 締結部材にスプリングプランジャと穴を使用する構成例。 締結部材にゴムシートと磁石を使用する構成例。 図3のA−A断面斜視図。 締結部材の締結方向を示す図。 締結部材の配置構成例。 実施例2の荷電粒子顕微鏡の全体構成図。 板部材を引出した状態の実施例2の荷電粒子顕微鏡を示す図。 高真空SEMとして使用する状態の実施例2の荷電粒子顕微鏡を示す図。 実施例2の荷電粒子顕微鏡の動作説明図。 実施例2の可動部材を操作する際の全体構成図。 薄膜位置調整の操作説明図。 実施例3の荷電粒子顕微鏡の全体構成図。 実施例4の荷電粒子顕微鏡の全体構成図。 実施例5の荷電粒子顕微鏡の全体構成図。
以下、図面を用いて各実施形態について説明する。
以下では、荷電粒子線装置の一例として、荷電粒子線顕微鏡について説明する。ただし、これは本発明の単なる一例であって、本発明は以下説明する実施の形態に限定されるものではない。本発明は、走査電子顕微鏡、走査イオン顕微鏡、走査透過電子顕微鏡、これらと試料加工装置との複合装置、またはこれらを応用した解析・検査装置にも適用可能である。
また、本明細書において「大気圧」とは大気雰囲気または所定のガス雰囲気であって、大気圧または若干の負圧若しくは加圧状態の圧力環境のことを意味する。具体的には約105Pa(大気圧)から約103Pa程度である。
本実施例では、基本的な実施形態について説明する。図1には、本実施例の荷電粒子顕微鏡の全体構成図を示す。図1に示される荷電粒子顕微鏡は、主として、荷電粒子光学鏡筒2、荷電粒子光学鏡筒を装置設置面に対して支持する第1筺体7(以下、真空室と称することもある)、第1筺体7に挿入して使用される第2筺体121(以下、アタッチメントと称することもある)およびこれらを制御する制御系によって構成される。荷電粒子顕微鏡の使用時には荷電粒子光学鏡筒2と第1筺体の内部は真空ポンプ4により真空排気される。真空ポンプ4の起動および停止動作も制御系により制御される。図中、真空ポンプ4は一つのみ示されているが、二つ以上あってもよい。
荷電粒子光学鏡筒2は、荷電粒子線を発生する荷電粒子源8、発生した荷電粒子線を集束して鏡筒下部へ導き、一次荷電粒子線として試料6を走査する光学レンズ1などの要素により構成される。荷電粒子光学鏡筒2は第1筐体7内部に突き出すように設置されており、真空封止部材123を介して第1筐体7に固定されている。荷電粒子光学鏡筒2の端部には、上記一次荷電粒子線の照射により得られる二次粒子(二次電子または反射電子、イオン等の二次荷電粒子、または光子,X線等)を検出する検出器3が配置される。図1に示す構成例では、検出器3は第1筐体7の内部に設けられているが、荷電粒子光学鏡筒2内または第2筺体121の内部に配置されてもよい。
本実施例の荷電粒子顕微鏡は、制御系として、装置使用者が使用するコンピュータ35、コンピュータ35と接続され通信を行う上位制御部36、上位制御部36から送信される命令に従って真空排気系や荷電粒子光学系などの制御を行う下位制御部37を備える。コンピュータ35は、装置の操作画面(GUI)が表示されるモニタと、キーボードやマウスなどの操作画面への入力手段を備える。上位制御部36,下位制御部37およびコンピュータ35は、各々通信線43、44により接続される。
下位制御部37は真空ポンプ4、荷電粒子源8や光学レンズ1などを制御するための制御信号を送受信する部位であり、さらには検出器3の出力信号をディジタル画像信号に変換して上位制御部36へ送信する。図では検出器3からの出力信号を下位制御部37に接続しているが、プリアンプなどの増幅器を間にいれてもよい。上位制御部36と下位制御部37ではアナログ回路やディジタル回路などが混在していてもよく、また上位制御部36と下位制御部37が一つに統一されていてもよい。なお、図1に示す制御系の構成は一例に過ぎず、制御ユニットやバルブ、真空ポンプまたは通信用の配線などの変形例は、本実施例で意図する機能を満たす限り、本実施例の荷電粒子線顕微鏡の範疇に属する。
第1筐体7には、一端が真空ポンプ4に接続された真空配管16が接続され、内部を真空状態に維持できる。同時に、筐体内部を大気開放するためのリークバルブ14を備え、メンテナンス時などに、第1筺体7の内部を大気開放することができる。リークバルブ14は、なくてもよいし、二つ以上あってもよい。また、第1筺体7におけるリークバルブ14の配置箇所は、図1に示された場所に限られず、第1筺体7上の別の位置に配置されていてもよい。更に、第1筺体7は、側面に開口部を備えており、この開口部を通って上記第2筺体121が挿入される。
第2筺体121は、直方体形状の本体部131と合わせ部132とにより構成される。後述するように本体部131の直方体形状の側面のうち少なくとも一側面は開放面9となっている。本体部131の直方体形状の側面のうち隔膜保持部材47が設置される面以外の面は、第2筺体121の壁によって構成されていてもよいし、第2筺体121自体には壁がなく第1筺体7に組み込まれた状態で第1筺体7の側壁によって構成されても良い。第2筐体121は第1筐体7の側面又は内壁面又は荷電粒子光学鏡筒に位置が固定される。本体部131は、上記の開口部を通って第1筐体7内部に挿入され、第1筺体7に組み込まれた状態で観察対象である試料6を格納する機能を持つ。合わせ部132は、第1筺体7の開口部が設けられた側面側の外壁面との合わせ面を構成し、真空封止部材126を介して上記側面側の外壁面に固定される。これによって、第2筺体121全体が第1筺体7に嵌合される。上記の開口部は、荷電粒子顕微鏡の真空試料室にもともと備わっている試料の搬入・搬出用の開口を利用して製造することが最も簡便である。つまり、もともと開いている穴の大きさに合わせて第2筺体121を製造し、穴の周囲に真空封止部材126を取り付ければ、装置の改造が必要最小限ですむ。また、第2筐体121は第1筐体7から取り外しも可能である。
本体部131の上面側には、第2筺体121全体が第1筺体7に嵌合された場合に上記荷電粒子光学鏡筒2の直下になる位置に薄膜10を備える。この薄膜10は、荷電粒子光学鏡筒2の下端から放出される一次荷電粒子線を透過または通過させることが可能であり、一次荷電粒子線は、薄膜10を通って最終的に試料6に到達する。
試料6に到達した荷電粒子線によって試料内部または表面から反射荷電粒子や透過荷電粒子などの二次粒子を放出する。この二次粒子を検出器3にて検出する。検出器3は一次荷電粒子線が照射される試料面側にあるので、試料表面の情報を取得することができる。検出器3は数keVから数十keVのエネルギーで飛来してくる荷電粒子を検知することができる検出素子である。また、さらにこの検出素子は信号の増幅手段を有していてもよい。本検出素子は装置構成の要求から、薄くて平らであることが好ましい。例えば、シリコン等の半導体材料で作られた半導体検出器や、ガラス面または内部にて荷電粒子信号を光に変換することが可能なシンチレータ等である。
従来技術では、試料は液体を満たした隔膜内部に保持されており、一度大気圧観察を行うと試料が濡れてしまうため、同じ状態の試料を大気雰囲気および高真空雰囲気の両方で観察することは非常に困難であった。また、液体が隔膜に常に接触しているために、隔膜が破損する可能性が非常に高いという問題もあった。一方、本実施例の方式によれば、試料6は隔膜10と非接触の状態で配置されることになるため、試料の状態を変えずに高真空下でも大気圧でも観察することができる。また、試料が隔膜上に載置されないので試料によって隔膜が破損してしまう可能性を低減できる。
荷電粒子線が電子線の場合には、薄膜10の厚さは電子線が透過できる程度の厚さ、典型的には数nm〜20μm程度以下である必要がある。薄膜に替えて、一次荷電粒子線の通過孔を備えるアパーチャ部材を用いてもよく、その場合の孔径は、現実的な真空ポンプで差動排気可能という要請から、面積1mm2程度以下であることが望ましい。荷電粒子線がイオンの場合は、薄膜を破損させる事なしに貫通させることが困難であるため、面積1mm2程度以下のアパーチャを用いる。図中の一点鎖線は、一次荷電粒子線の光軸を示しており、荷電粒子光学鏡筒2および隔膜10は、一次荷電粒子線光軸と同軸に配置されるように調整される。試料6と隔膜10との距離は、適当な高さの試料台17を置いて調整する。
図1に示すように第2筺体121の側面は大気空間と少なくとも試料の出し入れが可能な大きさの面で連通した開放面であり、第2筺体121の内部(図の点線より右側;以降、第2の空間とする)に格納される試料6は、観察中、大気圧状態に置かれる。なお、図1は光軸と平行方向の装置断面図であるため開放面9は一面のみが図示されているが、図1の紙面奥方向および手前方向の第1筺体の側面により真空封止されていれば、第2筺体121の開放面9は一面に限られない。第2筺体121が第1筺体7に組み込まれた状態で少なくとも開放面が一面以上あればよい。一方、第1筺体7には真空ポンプ4が接続されており、第1筺体7の内壁面と第2筺体の外壁面および薄膜10によって構成される閉空間(以下、第1の空間とする)を真空排気可能である。これにより、本実施例では、隔膜10により第1の空間11が高真空に維持される一方、第2の空間12は大気圧または大気圧とほぼ同等の圧力のガス雰囲気に維持されるので、装置の動作中、荷電粒子光学鏡筒2や検出器3を真空状態に維持でき、かつ試料6を大気圧に維持することができる。
局所的に大気雰囲気に維持できる環境セルのような従来技術では、大気圧/ガス雰囲気での観察を行うことは可能であるが、セルに挿入可能なサイズの試料しか観察できず、大型試料の大気圧/ガス雰囲気での観察ができないという問題があった。また環境セルの場合、異なる試料を観察するには、SEMの真空試料室から環境セルを取り出し、試料を取り替えて再度真空試料室内に搬入しなければならず、試料交換が煩雑であるという問題もあった。一方、本実施例の方式によれば、第2筐体121の一側面が開放されており、広い大気圧空間である第2の空間12の中に試料6が載置されるので、半導体ウェハ等の大型試料であっても大気圧下で観察することができる。特に本実施例の第2筐体は、試料室の側面から挿入する方式のため大型化が容易であり、従って環境セルには封入できないような大型の試料であっても観察が可能となる。さらに、第2筐体121に開放面があるので、観察中に第2の空間12の内部と外部の間を試料移動させることができ、試料交換を容易に行うことができる。
隔膜10は、第2筺体の本体部131の上面側、より具体的には天井板の下面側に、隔膜保持部材47を介して着脱可能に固定されている。隔膜10は、隔膜保持部材47に対して真空シールするように固着されているが、Oリングなどの真空封止部材を使用しても良いし、接着剤等の有機材料またはテープなどで固着してもよい。隔膜保持部材47は、第2筺体121の天井板の下面側に後述する可動部材と真空封止部材を介して脱着可能に固定される。薄膜10は、電子線が透過する要請上、厚さ数nm〜数十μm以下(より具体的には20μm程以下)と非常に薄いため、経時劣化または観察準備の際に破損する可能性がある。また、隔膜10は薄いため直接ハンドリングすることが非常に困難である。本実施例のように、隔膜10を直接ではなく隔膜保持部材47を介してハンドリングできることで、隔膜10の取扱い(特に交換)が非常に容易となる。つまり、隔膜10が破損した場合には、隔膜保持部材47ごと交換すればよく、万が一隔膜10を直接交換しなければならない場合でも、隔膜保持部材47を装置外部に取り出し、隔膜10の交換を装置外部で行うことができる。なお、隔膜に替えて、面積1mm2以下程度の穴を有するアパーチャ部材を使用できることは言うまでもない。
本構成では、一次荷電粒子線に垂直な平面に対して自在に移動することを可能とする隔膜を保持する可動部を備える。可動部は隔膜を保持する隔膜保持部材47と、可動部材48からなる。可動部材48は真空封止材141を介して第2筺体121に取り付けられる。さらに隔膜保持部材47は真空封止材142を介して可動部材48に取り付けられる。可動部材48は第1筺体7内部を真空にかつ第2の空間12を大気圧に保ちつつ、荷電粒子光学鏡筒光軸2aに対して可動平面(XY平面)上を移動できるよう取り付けられる。第1の空間11と第2の空間12の差圧により可動部材が第2筺体121内壁側に押しつけられ、真空封止材141により保持される。この状態で真空封止材141に接したまま可動部材48を滑らせることで、第1の空間と第2の空間の差圧を保ったまま、可動部材48をXY平面上で移動することが可能である。なお、可動部材48の保持は大気と真空の差圧のみによらず、レールやローラガイド(図示せず)で保持してもよいし、大気解放時に可動部材48が落下しないように保持する支持部材49a、49bを取付けてもよい。また、可動部材48と隔膜保持部材47は一体としてもよい。
荷電粒子を透過させるという要請上、前記隔膜は非常に薄い膜であるため、隔膜は真空側への圧力に耐える必要性から薄膜面積は非常に小さくせざるを得ない(例えば、1mm2以下等)。また、隔膜10を含む薄膜保持部材47の取り付けを行った際に、荷電粒子光学鏡筒光軸2aと隔膜10の中心がずれて設置されることが考えられる。荷電粒子線を照射し試料の観察を行うためには、荷電粒子光学鏡筒光軸2a上に隔膜10中心が位置するように隔膜10の位置を調整する必要がある。このため、隔膜10などを取り付けた後で、隔膜10及び隔膜保持部47を荷電粒子顕微鏡にて観察しながら隔膜10の位置を調整することが必要不可欠となる。アパーチャを用いる場合も同様で、差動排気を行う要請上開口面積は小さいため位置調整が必要となる。
さらに隔膜10は、荷電粒子線によりコンタミネーションやダメージが生じる可能性があり、この場合隔膜10はある頻度で交換する必要が生じる。隔膜10と荷電粒子光学鏡筒と位置関係がずれることから、隔膜交換の度に隔膜の位置調整を行う必要がある。
図2に可動部材48を操作する際の装置構成図、図3に図2における隔膜10周辺の拡大図を示す。本構成において隔膜10の位置調整は可動部材48を操作し行う。本構成では可動部材48の操作に調整ジグ70を用いる。調整ジグ70は第2筺体121外部から支持する持ち手70aを備える。
可動部材48と調整ジグ70とは、鋲螺等の締結部材72a、72bにより機械的に接続、取り外しを容易にできる構造とする。以下、図3から図11に例示する締結部材をジョイント部と総称する。可動部材48のジョイント部と調整ジグ70のジョイント部が係合することにより、隔膜を移動させることができる。
以下に説明するように、調整ジグ70のジョイント部を荷電粒子光学鏡筒の光軸に平行な方向へ移動して可動部材48のジョイント部から離すときに要する力より、荷電粒子光学鏡筒の光軸に垂直な方向に可動部材48のジョイント部を移動させるときに要する力のほうが大きくなるような部材をジョイント部として採用すると良い。ジョイント部の係合の力は物理的、機械的、電磁気的、その他いずれの力によるものであってもよい。
調整ジグ70には必要に応じて一次荷電粒子線や二次粒子、X線等の放射線を遮蔽するカバー71を取付けることができる。
図3では、締結部材の一例としてピン73、穴74を使用する構成を示している。調整ジグにピン73を設置し、可動部材48にピン73が嵌合する穴74を設ける。可動部材にピンを、調整ジグに穴を配置してもよいし、おねじとめねじ等他の締結部材を使用することもできる。また、可動部材に穴が設けられ、調整ジグにピンが設けられていてもよい。その他締結部材の適用について詳細は後述する。
なお、利便性よく操作できる場合持ち手70aは無くてもよく、調整ジグ70を直接手で持ち操作することもできる。
第2筺体121上部にステージ等を装着し、第2筺体外部から操作する構成も可能だが、荷電粒子光学鏡筒と試料の間にステージ厚さ分の空間が必要になり、作動距離が長大にならざるをえず、荷電粒子線顕微鏡の分解能悪化は免れられない。本構成の可動部は、調整ジグを用いることにより、ステージ機構から駆動機構等の構成要素を簡略化できるため薄型にすることが可能で、分解能の悪化を抑制することができる。
図3を用いて、隔膜位置調整の一連の操作について説明する。調整ジグ70を可動部材48に接続しピン73を嵌合する。調整ジグ70を介して、可動部材48ごと隔膜保持部材47と隔膜10を動かして隔膜10の位置調整を行い、隔膜10の中心が荷電粒子光学鏡筒光軸2aと一致するよう調整する。図4に調整時の荷電粒子顕微鏡像の一例を示す。荷電粒子顕微鏡像61を観察すると、図4(a)のように荷電粒子光学鏡筒光軸2aすなわち顕微鏡像61中心と隔膜10の中心がずれている。そこで、調整ジグ70を使用し図4(b)のように隔膜10の中心が顕微鏡像61の中心になるよう位置合わせをする。隔膜位置の調整後、調整ジグ70を取り外し、試料を設置する。
隔膜10の面積は非常に小さいため、荷電粒子線顕微鏡装置により観察を行い位置の確認をしながら隔膜の位置調整を行う必要がある。一方で、一次荷電粒子線を試料に照射した際に二次荷電粒子線やX線等の放射線が発生するため、放射線によりオペレータが被ばくする恐れがある。そのため、調整ジグ70には必要に応じて一次荷電粒子線や二次荷電粒子線、X線等の放射線を遮蔽するカバー71を取付けることができる。
この状態で、可動部材48の操作は、第2筺体121開口部からオペレータが直接手を入れて行うこともできるが、第2筺体121外部から隔膜を調整できる調整ジグ持ち手70aを備えることによってよりX線等の被ばくを防ぐことが可能となる。
上記のように、隔膜10を保持する可動部材48と調整ジグ70により、荷電粒子顕微鏡像を見ながら位置調整ができるので、非常に簡便に、隔膜中心と荷電粒子線光軸との位置調整を行うことができる。位置調整を容易に行うことができる構造とすることで隔膜交換等のメンテナンスを利便性よく行うことができる。
以下で、隔膜10を保持する可動部材48と調整ジグ70を機械的に接続する締結部材72a、72bについて説明する。締結部材72a、72bは、可動部材48を移動させる方向すなわちXY軸方向(図3中に図示)について十分な締結力が必要である。締結部材としては両面テープ等の接着材も使用できるが、調整後に調整ジグ70を取り外すため、取り外す方向すなわちZ軸方向(図3中に図示)の締結力が大きい場合、調整ジグ70を取り外す際に可動部材48の位置が移動してしまう恐れがある。そのためZ軸方向の締結力は十分に小さいほうがよい。締結部材72として、可動部材48に嵌合する部材や、ピン73と穴74を使用することができる。この場合、可動部材48と調整ジグ70を締結する際、可動部材48に嵌合する部材を嵌め込む操作や、穴74の位置とピンの位置を合わせて正確にピン73を挿入する必要が生じる。そのため操作が煩雑になり利便性が低下する恐れがある。これらの理由から、締結部材72はXY平面方向の位置関係のずれをある程度許容し締結できるものを使用するとさらに利便性がさらに向上する。このような要件から、平面で接触してXY平面方向の力を伝達し、取り外しの際には容易に引き剥がすことができる締結部材がより望ましい。
上述の好適な締結部材として、以下組み合わせの一例を示す。
図5には、ゴムシート75a、75bをそれぞれ可動部材48と調整ジグ70に備える例を示している。ゴムシート等の摩擦係数の高い部材同士を平面で接触させ摩擦力によりXY方向の締結力を発生させる。可動部材48の移動に要する力よりXY面内方向に摩擦力が強いものであればよく、材質はゴムに限られない。
図6には、別の例として、可動部材48と調整ジグ70に表面に凹凸を持つ部材を設けXY方向の締結力を発生させる例を示している。表面粗さの粗い部材または凹凸や突起を有する部材76a、76b同士を接触させ、表面の凹凸同士を嵌合させ、これにより締結力を発生させる。
また、図7のように、前者と後者、例えば摩擦係数の高いゴムシート等の部材75と突起を有する部材76の組み合わせ等、異なる特性の部材同士を組み合わせて利用することも可能である。この場合も可動部材48の移動に要する力よりXY面内方向の締結力が強い組み合わせであればよい。
また、図8にはフック77とループ78とが一組の面ファスナーにより締結力を発生させる例を示す。図8では調整ジグ70にフック77を設け可動部材48にループ78を設ける例を示したが、これらは逆でも良い。
また、別の例として図9のような、面ファスナーのフック77同士の組み合わせ等も、締結部材として好適な範疇に含まれる。
以上に示した締結部材の形状は特に限定されないが、ある程度の大きさを持った面で接触することが好ましい。XY平面と平行面内で巨視的に線または面で接触する締結部材を使用することで、調整ジグと可動部の接続時にXY軸方向の位置調整を行うことなく、Z軸方向に調整ジグと可動部を近づけるだけの操作で締結部材同士を接続することができる。このように、XY方向の位置ずれを許容し、利便性よく調整ジグ70を取付けて薄膜10の調整を行うことができる。
また、別の例として、図10にはスプリングプランジャを用いた例を示す。荷重によりピンが格納されるスプリングプランジャ80等を1個乃至複数配置するベース部材81と、スプリングプランジャと嵌合する穴82を1個乃至複数備えるベース部材83を組み合わせる。ベース部材81とベース部材83の取り付け位置は逆でも良い。この場合、複数のピンまたは複数の穴のうちの一部または全部が嵌合する。位置ずれにより穴と嵌合できなかったピンは先端部が荷電粒子線の光軸方向に押下げられることで格納され、穴と嵌合できたピンによりXY面内方向の締結力を発生させる。これにより、機械的嵌合により締結されるため、より強力な締結力により安定して隔膜調整を行うことができる。ピンの間隔および穴の間隔は等間隔でなくて良いし、ピンと穴のそれぞれのピッチが異なってもよい。ピッチが異なる場合、XYの位置にかかわらずいずれかのピンと穴が嵌合する可能性を高めることができる。
また、別の例として、図11のように、XYの締結力とZ方向の締結力をそれぞれ別の部材で負担してもよい。すなわち、XY方向の十分に強い締結は例えばゴムシート75a、75bの摩擦力を利用し、調整ジグを安定して保持するためのZ方向の弱い締結は、磁石84等の吸引力を利用する等の構成も可能である。また、Z方向の締結力は、Z方向にゴムシート75a、75bを押付けることでXY方向に摩擦力を発生させるためのものでもあるので、調整ジグを保持するためのZ方向の締結力を調整することでXY方向に発生する摩擦力を調整することができる。この場合、それぞれの材料の選択によりXY方向の締結力とZ方向の締結力を個別に変更できる。そのため締結力の最適化が容易で、操作や取り外しを容易にできる適切な締結力に調整することができる。
上記により、隔膜10の位置調整を行うことができる。調整ジグ70を用いた調整はオペレータが直接手で行うこともできるし、調整ジグをモータ等で自動的に移動する機構を用いることもできる。
以上に示す締結部材を用いることで、容易に調整ジグ70を取付けることができる。これにより操作性良好に隔膜の位置を調整でき、利便性の高い荷電粒子顕微鏡が実現できる。
次に、図12に図3のA−A矢視図を示す。ここでは、可動部材48および調整ジグ70における締結部材の配置について説明する。可動部材48と調整ジグ70それぞれに、締結部材は1箇所に配置してもよいが、可動部材をXYの2方向に移動させることから、薄膜10周囲の複数個所に締結部材86を配置することにより、より安定して可動部材を移動させることができる。配置箇所は図12の配置に限られないが、XY面内のいずれの方向にもほぼ均等に締結力が発生することが望ましい。
また、締結部材の種類によっては、特定の方向に指向性のある部材、例えば図13に示す表面の凹凸を利用する締結部材85a、85bなどの場合、a方向は締結部材同士が嵌合し締結力を発生するが、b方向には締結力は発生せずすべりが生じる。このような締結部材を使用する際、図14に示すように方向を変えてそれぞれが調整ジグと組み合わさるように配置することによりXY平面上の全方向について安定して締結力を発生することができる。図14では、隣り合う締結部材85a、85bの締結力を発生する方向を90度回転させて配置している。回転角度はこれに限られないが、隣り合う締結部材の締結力を発生する方向が異なるように配置するのが好ましい。また、図示では一例として締結部材4組の配置としたが、4組に限定されるものではなく複数の締結部材を配置することができる。また、一例として図示締結部材の形状を示したが、本配置構成は、例えばくさび形状の突起を有する部材や面ファスナーフック等、図示した形状に限らず締結力に指向性のある締結部材すべてに適用できることは言うまでもない。
以上、本実施例により、大気雰囲気または大気圧、大気圧より若干の加圧もしくは負圧状態のガス雰囲気で試料を観察することが可能な荷電粒子顕微鏡において、操作性良く薄膜の位置調整ができる。
本実施例では、荷電粒子顕微鏡への適用例について説明する。なお、荷電粒子顕微鏡としては具体的には走査電子顕微鏡、イオン顕微鏡などが挙げられる。以下では、実施例1と同様の部分については説明を省略する。
図15には、本実施例の荷電粒子顕微鏡の全体構成図を示す。実施例1と同様、本実施例の荷電粒子顕微鏡も、荷電粒子光学鏡筒2、荷電粒子光学鏡筒を装置設置面に対して支持する第1筺体(真空室)7、第1筺体7に挿入して使用される第2筺体(アタッチメント)121、制御系などによって構成される。これらの各要素の動作・機能あるいは各要素に付加される付加要素は、実施例1とほぼ同様であるので、詳細な説明は省略する。
さて、本実施例の荷電粒子顕微鏡の場合、第2筺体121の開放面を蓋部材122で蓋うことができるようになっており、種々の機能が実現できる。以下ではそれについて説明する。
本実施例の荷電粒子顕微鏡においては、第2筺体内に置換ガスを供給する機能を備えている。荷電粒子光学鏡筒2の下端から放出された荷電粒子線は、高真空に維持された第1の空間11を通過して、図15に示す薄膜10(またはアパーチャ部材)を通過し、更に、大気圧または(第1の空間よりも)低真空度に維持された第2の空間12に侵入する。ところが、真空度の低い空間では荷電粒子線は気体分子によって散乱されるため、平均自由行程は短くなる。つまり、薄膜10と試料6の距離が大きいと荷電粒子線または荷電粒子線照射により発生する二次電子、反射電子もしくは透過電子が試料まで届かなくなる。一方、荷電粒子線の散乱確率は、気体分子の質量数に比例する。従って、大気よりも質量数の軽いガス分子で第2の空間12を置換すれば、荷電粒子線の散乱確率が低下し、荷電粒子線が試料に到達できるようになる。また、第2の空間の全体ではなくても、少なくとも第2の空間中の電子線の通過経路の大気をガス置換できればよい。置換ガスの種類としては、窒素や水蒸気など、大気よりも軽いガスであれば画像S/Nの改善効果が見られるが、質量のより軽いヘリウムガスや水素ガスの方が、画像S/Nの改善効果が大きい。
以上の理由から、本実施例の荷電粒子顕微鏡では、蓋部材122にガス供給管100の取り付け部(ガス導入部)を設けている。ガス供給管100は連結部102によりガスボンベ103と連結されており、これにより第2の空間12内に置換ガスが導入される。ガス供給管100の途中には、ガス制御用バルブ101が配置されており、管内を流れる置換ガスの流量を制御できる。このため、ガス制御用バルブ101から下位制御部37に信号線が伸びており、装置ユーザは、コンピュータ35のモニタ上に表示される操作画面で、置換ガスの流量を制御できる。
置換ガスは軽元素ガスであるため、第2の空間12の上部に溜まりやすく、下側は置換しにくい。そこで、蓋部材122でガス供給管100の取り付け位置よりも下側に第2の空間の内外を連通する開口を設けるとよい。例えば図15では圧力調整弁104の取り付け位置に開口を設ける。これにより、ガス導入部から導入された軽元素ガスに押されて大気ガスが下側の開口から排出されるため、第2筺体121内を効率的にガスで置換できる。なお、この開口を後述する粗排気ポートと兼用しても良い。
また、置換ガスの導入流量を増やし大気圧より若干の加圧状態にすることも可能である。この場合には上記開口を閉じても良い。
なお、ヘリウムガスのような軽元素ガスであっても、電子線散乱が大きい場合がある。その場合は、ガスボンベ103を真空ポンプにすればよい。そして、少しだけ真空引きすることによって、第2筐体内部を極低真空状態にすることが可能となる。例えば、第2筐体121または蓋部材122に真空排気ポートを設け、第2筐体121内を一度真空排気して若干の負圧状態にしてもよい。この場合の真空排気は、第2筐体121内部に残留する大気ガス成分を一定量以下に減らせればよいので高真空排気を行う必要はなく、粗排気で十分である。粗排気したあとにガス供給管100からガスを導入してもよい。真空度としては約105Pa〜約103Paなどである。ガスの導入をしないのであれば、ガスボンベ103を真空ポンプと置き換えても若干の負圧状態の形成が可能である。
従来のいわゆる低真空走査電子顕微鏡では、電子線カラムと試料室が連通しているので、試料室の真空度を下げて大気圧に近い圧力とすると電子線カラムの中の圧力も連動して変化してしまい、約105Pa(大気圧)〜約103Paの圧力に試料室を制御することは困難であった。本実施例によれば、第2の空間と第1の空間を薄膜により隔離しているので、第2筐体121および蓋部材122に囲まれた第2の空間の中の圧力およびガス種は自由に制御することができる。したがって、これまで制御することが難しかった約105Pa(大気圧)〜約103Paの圧力に試料室を制御することができる。さらに、大気圧(約105Pa)での観察だけでなく、その近傍の圧力に連続的に変化させて試料の状態を観察することが可能となる。
ただし、生体試料など水分を含む試料などを観察する場合、一度真空状態に置かれた試料は、水分が蒸発して状態が変化する。従って、上述のように、大気雰囲気から直接置換ガスを導入する方が好ましい。上記の開口は、置換ガスの導入後、蓋部材で閉じることにより、置換ガスを効果的に第2の空間12内に閉じ込めることができる。
上記開口の位置に三方弁を取り付ければ、この開口を粗排気ポートおよび大気リーク用排気口と兼用することができる。すなわち、三方弁の一方を蓋部材122に取り付け、一方を粗排気用真空ポンプに接続し、残り一つにリークバルブを取り付ければ、上記の兼用排気口が実現できる。
上述の開口の代わりに圧力調整弁104を設けても良い。当該圧力調整弁104は、第2筺体121の内部圧力が1気圧以上になると自動的にバルブが開く機能を有する。このような機能を有する圧力調整弁を備えることで、軽元素ガスの導入時、内部圧力が1気圧以上になると自動的に開いて窒素や酸素などの大気ガス成分を装置外部に排出し、軽元素ガスを装置内部に充満させることが可能となる。なお、図示したガスボンベ103は、荷電粒子顕微鏡に備え付けられる場合もあれば、装置ユーザが事後的に取り付ける場合もある。
また、本実施例の荷電粒子顕微鏡は、第1の実施例とは異なり観察視野の移動手段として試料ステージ5を備えている。試料ステージ5には、面内方向へのXY駆動機構および高さ方向へのZ軸駆動機構を備えている。蓋部材122には試料ステージ5を支持する底板となる支持板107が取り付けられており、試料ステージ5は支持板107に固定されている。支持板107は、蓋部材122の第2筺体121への対向面に向けて第2筺体121の内部に向かって延伸するよう取り付けられている。Z軸駆動機構およびXY駆動機構からはそれぞれ支軸が伸びており、各々操作つまみ108および操作つまみ109と繋がっている。装置ユーザは、これらの操作つまみ108および109を操作することにより、試料6の第2筺体121内での位置を調整する。
次に、試料6のための交換機構について説明する。本実施例の荷電粒子顕微鏡は、第1筺体7の底面および蓋部材122の下面に、蓋部材用支持部材19,底板20をそれぞれ備える。蓋部材122は第2筺体121に真空封止部材125を介して取り外し可能に固定される。一方、蓋部材用支持部材19も底板20に対して取り外し可能に固定されており、図16に示すように、蓋部材122および蓋部材用支持部材19を丸ごと第2筺体121から取り外すことが可能である。
底板20には、取り外しの際にガイドとして使用される支柱18を備える。通常の観察時の状態では、支柱18は底板20に設けられた格納部に格納されており、取り外しの際に蓋部材122の引出し方向に延伸するように構成される。同時に、支柱18は蓋部材用支持部材19に固定されており、蓋部材122を第2筺体121から取り外した際に、蓋部材122と走査電子顕微鏡本体とが完全には分離しないようになっている。これにより、試料ステージ5または試料6の落下を防止することができる。
第2筺体121内に試料を搬入する場合には、まず試料ステージ5のZ軸操作つまみを回して試料6を薄膜10から遠ざける。次に、圧力調整弁104を開放し、第2筺体内部を大気開放する。その後、第2筺体内部が減圧状態または極端な与圧状態になっていないことを確認後、蓋部材122を装置本体とは反対側に引き出す。これにより試料6を交換可能な状態となる。試料交換後は、蓋部材122を第2筺体121内に押し込み、図示しない締結部材にて蓋部材122を合わせ部132に固定後、必要に応じて置換ガスを導入する。以上の操作は、荷電粒子光学鏡筒2内部の光学レンズ2に電圧を印加している状態や荷電粒子源8から荷電粒子線が放出している状態の時にも実行することができる。そのため、本実施例の荷電粒子顕微鏡は、試料交換後、迅速に観察を開始することができる。
本実施例の荷電粒子顕微鏡は、通常の高真空SEMとして使用することも可能である。図17には、高真空SEMとして使用した状態での、本実施例の荷電粒子顕微鏡の全体構成図を示す。図17において、制御系は図15と同様であるので図示は省略している。図17は、蓋部材122を第2筺体121に固定した状態で、ガス供給管100と圧力調整弁104を蓋部材122から取り外した後、ガス供給管100と圧力調整弁104の取り付け位置を蓋部材130で塞いだ状態の荷電粒子顕微鏡を示している。この前後の操作で、隔膜10および隔膜保持部材47を第2筺体121から取り外しておけば、第1の空間11と第2の空間12をつなげることができ、第2筺体内部を真空ポンプ4で真空排気することが可能となる。これにより、第2筺体121を取り付けた状態で、高真空SEM観察が可能となる。
なお、図17の構成の変形例として、隔膜保持部材47が取り付けてある状態の第2筺体121を丸ごと取り外し、蓋部材122を第1筺体7の合わせ面に直接固定してもよい。本構成によっても第1の空間11と第2の空間12をつなげることができ、第2筺体内部を真空ポンプ4で真空排気することが可能となる。なお、この状態は一般的なSEM装置の構成と同じである。
以上説明したように、本実施例では、試料ステージ5およびその操作つまみ108、109、ガス供給管100、圧力調整弁104が全て蓋部材122に集約して取り付けられている。従って装置ユーザは、上記操作つまみ108、109の操作、試料の交換作業、またはガス供給管100、圧力調整弁104の脱着作業を第1筺体の同じ面に対して行うことができる。よって、上記構成物が試料室の他の面にバラバラに取り付けられている構成の荷電粒子線顕微鏡に比べて、大気圧下での観察用の状態と高真空下での観察用の状態とを切替える際の操作性が非常に向上している。
図18には、本実施例の荷電粒子顕微鏡の操作の流れを示すフローチャートを示した。第一のステップ200では、第1の空間の真空排気を行う。予め真空排気されていてもよい。第二のステップ201では、試料6を試料ステージ5上の試料台にのせ、試料台を試料ステージ5に搭載する。第三のステップ202では、蓋部材122に具備された試料ステージ5を第2筺体内部に導入し、装置本体(第2筺体)に締結する。第四のステップ203では、ガス制御用バルブ101を一定時間開けた後、閉じることによって、第2の空間にヘリウムガスなどの置換ガスを導入する。第五のステップ204では、荷電粒子光学鏡筒の動作条件を調整し電子ビームを放出させる。第六のステップ205では、画像取得を開始する。画像取得が終了したら、第七のステップ206では、蓋部材122を取り外す。第2の空間に閉じ込められた置換ガスが装置外部に放出されるが、圧力調整弁を開放して置換ガスを排出したあとで蓋部材122を取り外してもよい。第八のステップ207では、試料を取り出す。別試料を観察したい場合には、第二のステップ201に戻る。
なお、第2の空間は、置換ガスを大気圧状態まで導入するだけでなく、少しだけ導入する低真空状態、または真空状態などにすることができるが、この場合には、第四のステップ203で置換ガスの流量調整または真空排気を行えばよい。なお、図18に示すフローは操作手順の一例であり、順序は適宜変えてもよい。
以上説明した構成に加え、第2筺体121と蓋部材122との接触状態を検知する接触モニタを設けて、第2の空間が閉じているまたは開いていることを監視してもよい。
また、二次電子検出器や反射電子検出器に加えて、X線検出器や光検出器を設けて、EDS分析や蛍光線の検出ができるようにしてもよい。X線検出器や光検出器の配置としては、第1の空間11または第2の空間12のいずれに配置されてもよい。
また、荷電粒子線が試料6に照射されると、試料に吸収電流が流れる。そのため、電流計を設けて、試料6または試料台に流れる電流を計測できるようにしてもよい。これにより、吸収電流像(または吸収電子を利用した画像)を取得することが可能となる。また、試料台の下側に透過電子検出器を配置し、走査透過(STEM)画像を取得できるようにしてもよい。試料台それ自体を検出器にしてもよい。
また、試料ステージ5に電圧を印加してもよい。試料6に電圧を印加すると試料6からの放出電子に高エネルギーを持たせることができ、信号量を増加させることが可能となり、画像S/Nが改善される。
また、本実施例の構成を小型の荷電粒子線描画装置に適用することも可能である。この場合には、検出器3は必ずしも必要ではない。
次に、隔膜10の位置調整方法について説明する。実施例1においては、調整ジグを用いて第2筺体外部からオペレータが位置調整を行う構成について説明した。本実施例の構成においては、試料ステージ5に調整ジグ145(調整ユニット)を取付け、試料ステージ5の動作により調整ジグ145と可動部材48の係合および、隔膜10の位置調整を行うことで種々の機能が実現できる。
第2筺体121に取り付けられる可動部材48の構成は実施例1と同様であるため詳細な説明は省略する。
図19に隔膜を調整する際の構成を示す。調整ジグ145は、試料ステージ5のZ軸駆動機構の動作に連動して動作する部材に取付けられる構造とする。特に、取り扱いの容易さから、調整ジグ145は試料ステージ上の試料取り付け部材に設置できる構成とすることが好適である。具体的には、試料ステージ上の試料取り付け部材の形状と係合する取り付け部を調整ジグ145に設ける。調整ジグ145は試料取り付け部材に取り付けられる構成とすることで、オペレータは通常の観察時に試料を取付けるような感覚で、容易に調整ジグ145を取付けることができる。
Z軸駆動機構により調整ジグ145を可動部材48に近づけ締結部材72a、72b(ジョイント部)を接続する。締結部材72a、72bは実施例1と同様、鋲螺等またはその他の締結部材が使用できる。試料ステージ5を用いて締結部材72a、72bを接続するため、実施例1で述べたピン73と穴74等の締結部材を用いた場合、試料ステージ5のXY駆動機構を操作しピン73と穴74の位置を合わせながらZ軸駆動機構によりピン73と穴74を接続するという操作が必要になる。特に本構成の場合、締結部材72a、72bのXY方向のズレをある程度許容する、実施例1で説明した締結部材がまさに好適であり、これを用いた場合操作性が非常に良好になる。
締結部材72a、72bを接続する際、Z軸駆動機構の操作ミス等により可動部材48に調整ジグ145を必要以上に押し付ける可能性がある。このときZ軸駆動機構や可動部材48、調整ジグ145、その他の部材に損傷を与える恐れがある。そのため、調整ジグ145と試料ステージ5との間にスプリング等の弾性体146を配置し、調整ジグ145を弾性体146で保持してもよい。必要以上に調整ジグ145を押し付けた場合、弾性体146がたわむことにより荷重を緩和し、各部材の損傷を回避する。手動ステージの場合、弾性体146のたわみによる操作力の変化を段階的に感じることで、オペレータは締結部材72a、72bの接続状態を察知することができる。
隔膜の位置調整から試料観察までの一連の操作について説明する。試料ステージ5を第2筺体121から引き出し、試料6を取り外す。調整ジグ145を試料ステージ5に搭載する。試料ステージ5を第2筺体内部121に挿入し、調整ジグ145を隔膜10の直下に移動させる。Z軸ツマミを回して試料ステージを光軸方向に移動させることで隔膜調整機構である可動部材48に調整ジグ145を近づけ、締結部材72a、72bを接続する。観察画像を確認しながら試料ステージ5のXYツマミを操作することで隔膜10を動かし、隔膜10の中心が画像中心に合うよう調整する。調整が完了したら、Z軸ツマミを操作し試料ステージを光軸方向に移動させることで、調整ジグ145と可動部材48とを離間させ、これらの間の接続を解除する。試料ステージ5を第2筺体121から引き出し、調整ジグ145を取り外したのち、試料6を取付けて試料ステージ5を挿入する。これらの操作により隔膜10の位置調整が完了し試料6の観察を開始できる。
なお、調整ジグ145は試料ステージ5のZ軸駆動機構の動作に連動して移動する部材に取り付けられていれば良く、試料6と干渉しない位置に調整ジグ145を取付ける、または調整ジグ145を常設する構成とし、調整ジグ145を取り付けたままの状態で試料観察を行ってもよい。
図20にモータ駆動ステージを使用する際の隔膜位置調整フローを示す。第一のステップ211では、試料ステージ5の所定の位置に調整ジグ145を取付ける。第二のステップ212では、試料ステージ5を第2筺体121に挿入する。第三のステップ213では画面上の調整ボタン等を押す。調整ボタンを押すことにより第4のステップにおける試料ステージの動作が開始する。第四のステップ214ではXYZ軸駆動機構が動作し、調整ジグ145と可動部材48の締結部材72a、72bが接続される。第五のステップ215では荷電粒子線放出が開始し荷電粒子顕微鏡像が表示される。第六のステップ216ではオペレータが像を観察しながら隔膜10の位置調整を行う。第七のステップ217では、調整が完了するとZ軸駆動機構が動作し、締結部材72a、72bの接続を解除する。
上記操作説明ではモータ駆動ステージを用いて説明したが、この操作はマニュアルステージを用いて操作することも可能である。またはモータ駆動ステージを用いた場合、自動制御により上記操作を実施することも可能である。
自動制御における第四のステップにおいて、弾性体146の変形や調整ジグ145の変位を検知するセンサを設置してもよい。センサにより調整ジグ145の押し付けを検知し、オペレータに警告を発したり試料ステージ5の動作を停止したりすることができる。この場合、コンピュータ35内に検知部と警報出力部を備える。検知部は調整ジグ145の変位を検知するセンサからの信号の変化により調整ジグ145の変位を検知し、変位が所定の値に達した時に調整ジグ145が押し付けられたこと示す信号(締結信号)を警報出力部へ出力する。警報出力部は締結信号を受けることで、上位制御部36あるいは下位制御部37に含まれる試料ステージ駆動部に停止信号を出力し、試料ステージ5のZ軸駆動機構を停止させる。またはコンピュータ35の画面上に調整ジグ145の押し付けを示すメッセージを表示してもよい。
自動制御における第六のステップにおいて、隔膜10の特定の位置、例えば隔膜右下の角等を画像表示部51上でオペレータに選択させることにより隔膜10の位置を認識し、試料ステージ5のXY駆動機構が動作し、隔膜10を画像の中心まで移動させることもできる。また、隔膜10の位置の検出は画像認識等により自動で検知することもできる。この場合、コンピュータ35内に画像認識部、演算部、ステージ制御部を備える。画像認識部は、荷電粒子顕微鏡像から隔膜10のエッジ等の特定の位置を検出し、顕微鏡像上での座標値を演算部に出力する。演算部は前記座標値から、隔膜10を顕微鏡像中心に移動するために必要な移動量を算出し、移動量を信号としてステージ制御部に出力する。ステージ制御部は前記移動量だけ試料ステージ5移動する信号を、上位制御部36または下位制御部37に含まれる試料ステージ駆動部に出力し、試料ステージ5が動作する。これらの動作により隔膜10が画像の中心まで移動される。
以上、本実施例により、実施例1の効果に加え、高真空SEMとしても使用可能で、かつ大気圧または若干の負圧状態のガス雰囲気下での観察を簡便に行える荷電粒子顕微鏡が実現される。また、置換ガスを導入して観察が実行できるため、本実施例の荷電粒子顕微鏡は、実施例1の荷電粒子顕微鏡よりもS/Nの良い画像取得が可能である。さらに、隔膜の調整に試料ステージを使用することから、オペレータは通常の試料の観察時と同様の操作で隔膜の位置調整を簡便に行うことができる。
なお、本実施例では卓上型電子顕微鏡を意図した構成例について説明したが、本実施例を大型の荷電粒子顕微鏡に適用することも可能である。卓上型電子顕微鏡の場合は、装置全体または荷電粒子光学鏡筒が筐体によって装置設置面に支持されるが、大型の荷電粒子顕微鏡の場合は、装置全体を架台に載置すればよく、従って、第2筺体7を架台に載置すれば、本実施例で説明した構成をそのまま大型の荷電粒子顕微鏡に転用できる。
図21に、第3の実施例の荷電粒子顕微鏡の全体構成図を示す。以下では、実施例1、2と同様の部分については説明を省略する。
実施例1、2において説明した構成を適用する場合、比較的大型の試料室(第1筺体)を有する荷電粒子顕微鏡においては、第2筺体を大きくせざるを得ず、大がかりな改造が必要となり簡易的に大気圧観察を実現するという目的において適当でない。
本実施例においては、実施例1、2で説明した第2筺体121を、荷電粒子光学鏡筒2直下に配置する。すなわち、鍋型のアタッチメント(第2筐体121)を用いて、第1筐体7に上からアタッチメントをはめ込み、更にその上から荷電粒子光学鏡筒2をはめ込んだ構成を備える。アタッチメントは第1筺体に取り付けられた状態では、直方体状の第1筺体7の内部に突き出した形状となっている。この状態において、第1筐体7の内壁面と第2筐体の外壁面および隔膜10によって構成される閉空間(第2の空間12)は大気圧状態の空間となり、荷電粒子光学鏡筒内部とつながっている第2筐体121の内部(第1の空間11)は真空排気される空間となる。
第1筐体7は荷電粒子光学鏡筒2に対して真空封止部材123で真空シールされ、更に、第2筐体121は第1筐体7に対して真空封止部材143で真空シールされる。
第2筺体121は実施例1、2と同様に隔膜10、隔膜保持部材47、可動部材48を有する。これらは、荷電粒子光学鏡筒2直下に配置される。図においては検出器を第1の空間11に配置するが、第2の空間12または荷電粒子光学鏡筒2内に配置してもよい。隔膜調整等その他機能は実施例1、2と同様のため詳細な説明は省略する。
この構成の場合、図15と比較すると第2の空間12の容積を大きくすることができ、実施例2の構成よりも大きな試料の配置をすることが可能となる。
図22に、実施例3の変形例として、第4の実施例を示す。以下では、実施例1から3と同様の部分については説明を省略する。
実施例3よりも第2筺体を極度に小さくすることで、荷電粒子光学鏡筒2直下に第2筺体121を設置する。図22では、小型化のため第2筺体121と隔膜保持部材47、可動部材48を一体とした部材150を組み込んだ構成を示す。部材150は、荷電粒子光学鏡筒内部の真空空間と試料が載置される空間(大気圧と同程度)の差圧を保つように、荷電粒子光学鏡筒2の先端部に配置される。部材150は、隔膜10を保持し、かつ、隔膜10の位置を移動させる機構を有している。隔膜10の位置を移動させる機構は実施例1から3と同様であり、部材150は隔膜調整ジグのジョイント部と係合するジョイント部を有している。具体的には、150には隔膜調整ジグ145の締結部材72aと対をなす締結部材72bが取り付けられ、調整ジグ145と機械的に接続できる構造とする。締結部材72は実施例1から3と同様である。このとき、真空配管16にはバルブ151を設置し、第1筺体7内部の真空排気を切り替える。このような構成とすることで、大型の荷電粒子顕微鏡においても大規模な改造なしに、大気圧または若干の加圧若しくは負圧状態のガス雰囲気下での観察を簡便に行える荷電粒子顕微鏡が実現できる。
本実施例では、実施例1から3に示した装置に比べてさらに試料を載置する空間が広くなるので、大型試料の観察も可能となる。
図23に第5の実施例を示す。以下では、実施例1から4と同様の部分については説明を省略する。
図23には、本実施例の荷電粒子顕微鏡の全体構成図を示す。本実施例が実施例3と異なるのは、荷電粒子光学鏡筒2を柱160により支持する構成としていることであり、すなわち第1筺体7を柱160により置き換えるものである。
第2筺体121に具備された隔膜10の下部には大気雰囲気下に配置された試料ステージ162を備える。試料ステージ5には少なくとも試料6を隔膜10に接近させることが可能な高さ調整機能を備える。例えば、操作部204を回すなどして試料6を隔膜10方向に接近させることができる。当然のことながら、試料面内方向に動くXY駆動機構を備えてもよい。
試料6または調整ジグ161は適当な試料ステージ162に搭載する。その他の点は実施例1から4と同様である。
本装置構成の場合、試料を配置する空間が完全な大気空間であるので、前述の実施例と比べて比較的大きな試料でも試料導入及び観察することが可能である。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。
各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、光ディスク等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1:光学レンズ、2:荷電粒子光学鏡筒、2a:荷電粒子光学鏡筒光軸、3:検出器、4:真空ポンプ、5:試料ステージ、6:試料、7:第1筐体、8:荷電粒子源、10:隔膜、11:第1の空間、12:第2の空間、14:リークバルブ、16:真空配管、18:支柱、19:板部材用支持部材、20:底板、35:コンピュータ、36:上位制御部、37:下位制御部、43,44:通信線、47:隔膜保持部材、48:可動部材、49a,49b:支持部材、61:荷電粒子顕微鏡像、70:調整ジグ、70a:調整ジグ持ち手、71:カバー、72a,72b:締結部材、73:ピン、74:穴、75:ゴムシート、76:凹凸や突起を有する部材、77:フック、78:ループ、80:スプリングプランジャ、81:ベース部材、82:穴、83:ベース部材、84:磁石、85:凹凸を有する部材、86:締結部材、
100:ガス供給管、101:ガス制御用バルブ、102:連結部、103:ガスボンベ、104:圧力調整弁、107:支持板、108,109:操作つまみ、121:第2筺体、122,130:蓋部材、123,125,126:真空封止部材、131:本体部、132:合わせ部、141,142,143:真空封止部材、145:調整ジグ、146:弾性体、150:部材、151:バルブ、160:柱、161:調整ジグ、162:試料ステージ

Claims (19)

  1. 一次荷電粒子線を試料上に照射する荷電粒子光学鏡筒と、真空ポンプとを備える荷電粒子線装置において、
    前記荷電粒子線装置の一部を成し、内部が前記真空ポンプにより真空排気される筐体と、
    前記試料が載置された空間の圧力が前記筐体内部の圧力より大きく保たれるように前記試料が載置された空間を隔離し、前記一次荷電粒子線を透過または通過させる着脱可能な隔膜と、
    前記隔膜に対して前記荷電粒子光学鏡筒と反対側の空間に設置される試料ステージと、
    前記試料が載置された空間の圧力と前記筐体内部の圧力とを保ったまま、前記隔膜を移動可能とする可動部材とを備えることを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記可動部材は、前記隔膜の位置を調整する隔膜位置調整ジグに設けられた第一のジョイント部と係合する第二のジョイント部を有することを特徴とする荷電粒子線装置。
  3. 請求項2に記載の荷電粒子線装置において、
    前記第一のジョイント部を前記荷電粒子光学鏡筒の光軸に平行な方向へ移動して前記第二のジョイント部から離すときに要する力より、前記荷電粒子光学鏡筒の光軸に垂直な方向に前記第二のジョイント部を移動させるときに要する力のほうが大きいことを特徴とする荷電粒子線装置。
  4. 請求項2に記載の荷電粒子線装置において、
    前記第一のジョイント部または前記第二のジョイント部のいずれか一方がピンであり、他方が穴であることを特徴とする荷電粒子線装置。
  5. 請求項2に記載の荷電粒子線装置において、
    前記第一のジョイント部と前記第二のジョイント部とは摩擦力によって係合されることを特徴とする荷電粒子線装置。
  6. 請求項5に記載の荷電粒子線装置において、
    前記第一のジョイント部または前記第二のジョイント部のいずれか一方または両方はゴム材であることを特徴とする荷電粒子線装置。
  7. 請求項2に記載の荷電粒子線装置において、
    前記第一のジョイント部と前記第二のジョイント部のいずれか一方または両方は前記第一のジョイント部と前記第二のジョイント部との接触面に凹凸を有することを特徴とする荷電粒子線装置。
  8. 請求項2に記載の荷電粒子線装置において、
    前記第一のジョイント部と前記第二のジョイント部のいずれか一方または両方はフック形状部材を具備する面ファスナーであることを特徴とする荷電粒子線装置。
  9. 請求項2に記載の荷電粒子線装置において、
    前記第一のジョイント部と前記第二のジョイント部のいずれか一方は前記荷電粒子光学鏡筒の光軸方向に駆動可能な部材を具備し、他方は前記駆動可能な部材を収納することが可能な穴を具備することを特徴とする荷電粒子線装置。
  10. 請求項2に記載の荷電粒子線装置において、
    前記第一のジョイント部と前記第二のジョイント部のいずれか一方はスプリングプランジャであることを特徴とする荷電粒子線装置。
  11. 請求項2に記載の荷電粒子線装置において、
    前記第一のジョイント部と前記第二のジョイント部には磁石が設けられていることを特徴とする荷電粒子線装置。
  12. 請求項2に記載の荷電粒子線装置において、
    前記第一のジョイント部と前記第二のジョイント部のいずれか一方または両方は材料の異なる複数の部材からなることを特徴とする荷電粒子線装置。
  13. 請求項2に記載の荷電粒子線装置において、
    前記第一のジョイント部および前記第二のジョイント部はそれぞれ複数の部材からなり、前記複数の部材は前記荷電粒子光学鏡筒の光軸に垂直な方向に前記第二のジョイント部を移動させるときに要する力が異なる部材であることを特徴とする荷電粒子線装置。
  14. 請求項2に記載の荷電粒子線装置において、
    前記試料を載置する試料ステージを有し、
    前記第一のジョイント部を備えた隔膜位置調整ユニットが前記試料ステージに配置されることを特徴とする荷電粒子線装置。
  15. 請求項13に記載の荷電粒子線装置において、
    前記隔膜位置調整ユニットと前記試料ステージとの間に弾性部材が設けられることを特徴とする荷電粒子線装置。
  16. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、
    前記荷電粒子線装置の一部を成し内部が前記真空ポンプにより真空排気される第1の筐体と、
    前記第1の筐体の側面、または内壁面、または前記荷電粒子光学鏡筒に位置が固定される、前記試料を内部に格納する第2の筐体と、を備え、
    前記隔膜は前記第2の筐体の上面側に設けられ、
    前記第2の筐体内部の圧力が前記第1の筐体内部の圧力と同等か、
    前記第2の筐体内部の圧力を前記第1の筐体内部の圧力よりも高い状態に維持することを特徴とする荷電粒子線装置。
  17. 請求項15に記載の荷電粒子線装置において、
    前記隔膜を保持する隔膜保持部材が前記第2の筐体内部の天井面に配置されることを特徴とする荷電粒子線装置。
  18. 一次荷電粒子線を透過または通過させる着脱可能な隔膜により、試料が載置される空間の圧力が前記荷電粒子光学鏡筒内部の圧力より大きく保たれるように前記試料が載置される空間が隔離された状態で、前記試料に前記一次荷電粒子線を照射することで前記試料を観察する荷電粒子線装置における前記隔膜の位置調整方法において、
    前記荷電粒子光学鏡筒の光軸方向に移動可能な試料ステージに、第一のジョイント部を有する調整ジグを設置するステップと、
    前記調整ジグを前記隔膜の直下に配置するステップと、
    前記試料ステージを前記荷電粒子線光学鏡筒の光軸方向に移動させることで前記調整ジグを前記第一のジョイント部に係合する第二のジョイント部を有する可動部材に係合させるステップと、
    前記一次荷電粒子線の照射により得られる像を観察しながら、前記試料が載置された空間の圧力と前記筐体内部の圧力とを保ったまま前記可動部材により前記隔膜を動かすステップと、
    前記試料ステージを前記荷電粒子線光学鏡筒の光軸方向に移動させることで前記調整ジグを前記可動部材から離間させるステップとを有すること特徴とする前記隔膜の位置調整方法。
  19. 一次荷電粒子線を透過または通過させる着脱可能な隔膜により、試料が載置される空間の圧力が前記荷電粒子光学鏡筒内部の圧力より大きく保たれるように前記試料が載置される空間が隔離された状態で、前記試料に前記一次荷電粒子線を照射することで前記試料を観察する荷電粒子線装置における前記隔膜の位置調整に用いる隔膜位置調整ジグにおいて、
    前記荷電粒子線装置に備えられた可動部材であって、前記試料が載置された空間の圧力と前記筐体内部の圧力とを保ったまま前記隔膜を移動可能とする可動部材に設けられた第二のジョイント部に係合する第一のジョイント部を有することを特徴とする隔膜位置調整ジグ。
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