JP2014071333A - 静電潜像現像用トナー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも結着樹脂として結晶性ポリエステルを含み、静電潜像現像用トナーの粒子径3μm以上10μm未満のトナー粒子の平均アスペクト比が0.825以上0.900以下とし、粒子径nμm以上n+1μm未満のトナー粒子の平均アスペクト比であるDn(nは3以上9以下の整数)の最大値であるDmaxと最小値であるDminとの差を0.07以下とする。
【選択図】なし
Description
前記結着樹脂は、結晶性ポリエステルを含み、
粒子径3μm以上10μm未満のトナー粒子の平均アスペクト比が0.825以上、0.900以下であり、
粒子径nμm以上n+1μm未満のトナー粒子の平均アスペクト比であるDn(nは3以上9以下の整数)の最大値であるDmaxと最小値であるDminとの差が0.07以下である、静電潜像現像用トナーに関する。
本発明の静電潜像現像用トナーは、結着樹脂として、結晶性ポリエステルを必須に含むものを用いる。トナーの結着樹脂として結晶性ポリエステルを用いることで、良好な定着性のトナーを得やすい。また、本発明の静電潜像現像用トナーは、結着樹脂として、結晶性ポリエステル以外の樹脂を含んでいてもよい。以下、結晶性ポリエステルについて説明する。
結晶性ポリエステルは、2価又は3価以上のアルコール成分と、2価又は3価以上のカルボン酸成分との縮重合又は共縮重合によって得られるものを使用できる。結晶性ポリエステルを合成する際に用いられる成分としては、以下のアルコール成分やカルボン酸成分が挙げられる。本出願の明細書、及び特許請求の範囲において、結晶性ポリエステルは結晶性指数が0.90以上1.10未満、好ましくは0.98以上1.05以下であるポリエステルである。ポリエステルの結晶性指数は、単量体であるアルコール成分やカルボン酸成分の、種類、及び使用量を適宜調整することで、調整できる。結晶性ポリエステルは、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
フローテスター(CFT−500D(株式会社島津製作所製))を用いて軟化点の測定を行う。測定試料作成用の成形型にトナー約1.8gを充填し、4MPaの圧力を印加して、直径1cm長さ2cmの円柱状のトナーのペレットを作成する。得られたペレットをフローテスターにセットし、プランジャー荷重30kgf、ダイ穴直径1mm、ダイ長さ1mm、昇温速度4℃/分、測定温度範囲70℃以上160℃以下で軟化点を測定する。フローテスターの測定で得られた、温度(℃)/ストローク(mm)に関するS字カーブを用いて、軟化点を読み取る。
トナー粒子に含まれる結着樹脂は、結晶性ポリエステル以外に、従来からトナー粒子の結着樹脂として用いられているような結晶性ポリエステル以外の樹脂を含んでいてもよい。結着樹脂が、結晶性ポリエステル樹脂以外の樹脂を含む場合、結着樹脂中の結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。この場合、結着樹脂中の結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、典型的には、5質量%以上50質量%以下が好ましく、20質量%以上40質量%以下がより好ましい。
1)結晶化を促進するアルコール成分、及びカルボン酸成分を少量しか使用しないか、使用しない方法。
2)アルコール成分、及びカルボン酸成分として、それぞれ2種以上の化合物を使用する方法。
3)ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物や、アルキル置換コハク酸のような結晶化を抑制し得る単量体を使用して結晶化を抑制する方法。
本発明の静電潜像現像用トナーは、結着樹脂中に、必要に応じて着色剤を含んでいてもよい。静電潜像現像用トナーに含まれる着色剤は、所望するトナー粒子の色に合わせて、公知の顔料や染料を用いることができる。トナーに添加することができる好適な着色剤の具体例としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、アニリンブラックのような黒色顔料;黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキのような黄色顔料;赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジGKのような橙色顔料;ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bのような赤色顔料;マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキのような紫色顔料;紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBCのような青色顔料;クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンGのような緑色顔料;亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛のような白色顔料;バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイトのような体質顔料が挙げられる。これらの着色剤は、トナーを所望の色相に調整する目的で2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明の静電潜像現像用トナーは、通常、結着樹脂中に電荷制御剤を含む。電荷制御剤は、トナーの帯電レベルの安定性や、所定の帯電レベルに短時間でトナーを帯電可能か否かの指標となる帯電立ち上がり特性を向上さる。そのため、電荷制御剤は耐久性や安定性に優れたトナーを得る目的で使用される。トナーを正帯電させて現像を行う場合、正帯電性の電荷制御剤が使用され、トナーを負帯電させて現像を行う場合、負帯電性の電荷制御剤が使用される。
本発明の静電潜像現像用トナーは、定着性や耐オフセット性を向上させる目的で、通常、離型剤を含む。トナーに添加する離型剤の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。離型剤としてはワックスが好ましく、ワックスの具体例としては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、フッ素樹脂系ワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、エステルワックス、モンタンワックス、ライスワックスのようなワックスが挙げられる。これらの離型剤は2種以上を組み合わせて使用できる。このような離型剤をトナーに添加することで、形成画像におけるオフセットや像スミアリング(画像をこすった際の画像周囲の汚れ)の発生をより効率的に抑制することができる。
本発明の静電潜像現像用トナーは、所望により、結着樹脂中に磁性粉を配合することができる。トナーに配合する磁性粉の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。好適な磁性粉の例としては、フェライト、マグネタイトのような鉄;コバルト、ニッケルのような強磁性金属;鉄、及び/又は強磁性金属を含む合金;鉄、及び/又は強磁性金属を含む化合物;熱処理のような強磁性化処理を施された強磁性合金;二酸化クロムが挙げられる。
本発明の静電潜像現像用トナーに関しては、トナーの流動性、保存安定性、クリーニング性のような特性を改良する目的で外添剤をトナー母粒子の表面に付着させてもよい。
本発明の静電潜像現像用トナーは、所望のキャリアと混合して2成分現像剤として使用することもできる。2成分現像剤を調製する場合、キャリアとして磁性キャリアを用いるのが好ましい。
本発明の静電潜像現像用トナーは、結着樹脂に、着色剤、離型剤、電荷制御剤、磁性粉のような任意の成分を配合した後に、所望の粒子径のトナー母粒子を調製し、得られたトナー母粒子の表面に外添剤を付着させることで製造できる。
<平均アスペクト比、及びアスペクト比分布測定方法>
フロー式粒子像分析装置(FPIA−3000(シスメックス株式会社製))を用いてトナーの平均アスペクト比、及びアスペクト比分布を測定する。23℃、60%RHの環境下において、円相当径0.60μm以上400μm以下の範囲のトナー粒子について、短径及び長径を測定し下式から各トナー粒子のアスペクト比を求める。得られた各粒子のアスペクト比から、円相当径3μm以上10μm未満のトナー粒子のアスペクト比の総和を求め、得られた総和の値を円相当径3μm以上10μm未満の測定したトナー粒子数で除し、円相当径3μm以上10μm未満のトナー粒子の平均アスペクト比を求める。また、粒子径nμm以上n+1μm未満のトナー粒子の平均アスペクト比であるDn(nは3以上9以下の整数)について、D3〜D9の値を求める。具体的には、例えば、D3の値については、円相当径3μm以上4μm未満のトナー粒子のアスペクト比の総和を求める。そして、得られた総和の値を円相当径3μm以上4μm未満の測定したトナー粒子数で除してD3の値を求める。
(アスペクト比算出式)
アスペクト比=短径/長径
<平均円形度測定方法>
フロー式粒子像分析装置(FPIA−3000(シスメックス株式会社製))を用いてトナーの平均円形度を測定する。23℃、60%RHの環境下において、円相当径0.60μm以上400μm以下の範囲のトナー粒子について、粒子像と同じ投影面積を持つ円の円周の長さ(L0)と、トナー粒子投影像の外周の長さ(L)とを測定し、下式に従って円形度を求める。円相当径3μm以上10μm未満のトナー粒子の円形度の総和を、円相当径3μm以上10μm未満の測定したトナー粒子数で除した値を平均円形度とする。
(円形度算出式)
円形度=L0/L
<体積平均粒子径測定方法>
トナーの体積平均粒子径の測定は、コールターカウンターマルチサイザー3(ベックマンコールター社製)を用いて行うことができる。電解液としてアイソトンII(ベックマンコールター社製)を用い、アパーチャーとして100μm径のアパーチャーを用いる。電解液(アイソトンII)に少量の界面活性剤を添加した溶液にトナー10mgを加え、超音波分散器を用いて、トナーを電解液中に分散させる。トナーが分散した電解液を測定試料として用い、コールターカウンターマルチサイザー3を用いてトナーの粒度分布を測定し、トナーの体積平均粒子径を得る。なお、細線の再現性が良好である点等の高画質の画像が得られことや、含まれる超微粉による現像スリーブの汚染を抑制するという事から、トナーの体積平均粒子径は、5μm以上10μm以下であることが好ましい。
本発明の静電潜像現像用トナーは、1成分現像方式、又は2成分現像方式を用いて画像を形成する種々の画像形成装置において使用できる。ここでは、2成分現像方式の中でも、画質、及び寿命の点で優れた現像方式であるタッチダウン現像方式について、図2を参照して説明する。
〔調製例1〕
(非晶質ポリエステル樹脂の調製)
ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物1960g、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物780g、ドデセニル無水コハク酸257g、テレフタル酸770g、及び酸化ジブチル錫4gを反応容器に仕込み、窒素雰囲気下に、撹拌しながら235℃まで昇温した。次いで、同温度にて8時間反応を行った後、反応容器内を8.3kPaに減圧して1時間反応を行った。その後、反応混合物を180℃に冷却し、所望の酸化となるようにトリメリット酸無水物を反応容器に添加した。次いで、10℃/時間の速度で反応混合物を210℃まで昇温し同温度で反応を行った。反応終了後、反応容器の内容物を取り出し、冷却して非晶質ポリエステル樹脂を得た。非晶質ポリエステルは、ガラス転移点が70℃、融点(Tm)が140℃、質量平均分子量(Mw)が55000であった。
〔調製例2〕
(結晶性ポリエステルAの調製)
1,4−ブタンジオール918g、1,6−ヘキサンジオール118g、フマル酸1160g、酸化ジブチル錫4g、及びハイドロキノン2gを反応容器に仕込んだ。次に、反応容器内を窒素雰囲気下とし、撹拌しながら反応容器内を160℃まで昇温した。次いで、同温度で5時間反応を行った後、200℃まで昇温した。次いで、同温度にて1時間反応を行った。反応終了後、反応容器の内容物を取り出し、冷却して結晶性ポリエステルAを得た。結晶性ポリエステルAは、軟化点が106℃、融点(Tm)が113℃、質量平均分子量(Mw)が5900、結晶性指数が0.9であった。
160℃での反応時間を3時間とすることの他は、結晶性ポリエステルAと同様にして、結晶性ポリエステルBを得た。結晶性ポリエステルBは、軟化点が95℃、融点(Tm)が106℃、質量平均分子量(Mw)が4800、結晶性指数が0.9であった。
調製例1で得た非晶質ポリエステル樹脂70質量部、調製例2で得た結晶性ポリエステルA30質量部、カルナバワックス(カルナバワックス1号(加藤洋行株式会社製))5質量部、電荷制御剤(P−51(オリヱント化学工業株式会社製))2質量部、及びカーボンブラック(MA100(三菱化学株式会社製))を、混合機を用いて混合し混合物を得た。次に、混合物を、2軸押出機を用いて溶融混練して混練物を得た。混練物を、粉砕機(ロートプレックス(株式会社東亜機械製作所製))を用いて粗粉砕して体積平均粒子径(D50)20μmの粗粉砕物を得た後に、機械式粉砕機(ターボミル(ターボ工業株式会社製))を用いて粗粉砕物を12回に分けて微粉砕し微粉砕物を得た。分級機(エルボージェット(日鉄鉱業株式会社製))を用いて微粉砕物を分級して、体積平均粒子径(D50)が6.7μmのトナー母粒子を得た。表1に、各回の粉砕後のトナー母粒子の体積平均粒子径(D50)を記す。
実施例1のトナーの体積平均粒子径の測定は、コールターカウンターマルチサイザー3(ベックマンコールター社製)を用いて行った。電解液としてアイソトンII(ベックマンコールター社製)を用い、アパーチャーとして100μm径のアパーチャーを用いた。電解液(アイソトンII)に少量の界面活性剤を添加した溶液に実施例1のトナー10mgを加え、超音波分散器を用いて実施例1のトナーを電解液中に分散させた。実施例1のトナーが分散した電解液を測定試料として用い、コールターカウンターマルチサイザー3を用いて実施例1のトナーの粒度分布を測定し、実施例1のトナーの体積平均粒子径を得た。
フロー式粒子像分析装置(FPIA−3000(シスメックス株式会社製))を用いて実施例1のトナーの平均円形度を測定した。23℃、60%RHの環境下において、円相当径0.60μm以上400μm以下の範囲の実施例1のトナー粒子について、トナー粒子像と同じ投影面積を持つ円の円周の長さ(L0)と、トナー粒子投影像の外周の長さ(L)とを測定し、下式に従って円形度を求めた。円相当径3μm以上10μm未満の実施例1の測定したトナー粒子の円形度の総和を、円相当径3μm以上10μm未満の測定した実施例1のトナー粒子数で除した値を平均円形度とした。
(円形度算出式)
円形度a=L0/L
フロー式粒子像分析装置(FPIA−3000(シスメックス株式会社製))を用いて実施例1のトナーの平均アスペクト比、及びアスペクト比分布を測定した。23℃、60%RHの環境下において、円相当径0.60μm以上400μm以下の範囲の実施例1のトナー粒子について、短径及び長径を測定し下式から実施例1の各トナー粒子のアスペクト比を求めた。得られた実施例1の各トナー粒子のアスペクト比から、円相当径3μm以上10μm未満の実施例1のアスペクト比を測定したトナー粒子のアスペクト比の総和を求め、得られた総和の値を円相当径3μm以上10μm未満のアスペクト比を測定した実施例1のトナー粒子数で除し、円相当径3μm以上10μm未満の実施例1のトナー粒子の平均アスペクト比を求めた。また、粒子径nμm以上n+1μm未満のトナー粒子の平均アスペクト比であるDn(nは3以上9以下の整数)について、D3〜D9の値を求めた。具体的には、例えば、D3の値については、円相当径3μm以上4μm未満のアスペクト比を測定した実施例1のトナー粒子のアスペクト比の総和を求めた。そして、得られた総和の値を円相当径3μm以上4μm未満のアスペクト比を測定した実施例1のトナー粒子数で除してD3を求めた。また、D3〜D9の値を用いて、D3〜D9の値の標準偏差Dσを求めた。
(アスペクト比算出式)
アスペクト比b=短径/長径
プリンター(FS−C5016(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製))用の現像剤に使用されているキャリアと実施例1のトナーとを、キャリア100質量部に対してトナー10質量部の割合で混合して2成分現像剤を得た。画像品質の評価には、プリンター(FS−C5016(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製))を用いた。実施例1の2成分現像剤をプリンターの現像器に充填し、また、実施例1のトナーをプリンターのトナーコンテナに充填した。そして、23℃60%RHの環境下において、印字速度16枚/分、印字率5%の条件にて5000枚連続して印字した。次に、画像評価パターンを出力した。画像評価パターンのベタ画像、50%ハーフ画像、及び現像器の現像ローラーのスリーブの状態を目視で観察し、以下の基準に従って画像品質を評価した。実用上許容できる評価結果は5、及び4である。
5:現像スリーブ上に付着物は見られず、ベタ画像、50%ハーフ画像共に良好である。
4:現像スリーブ上に少量の付着物が見られるが、ベタ画像、50%ハーフ画像共に良好である。
3:現像スリーブ上に多量の付着物が見られ、ベタ画像、50%ハーフ画像に周期性を有する画像欠損(スリーブ層ムラ)がわずかに発生している。
2:現像スリーブ上に多量の付着物が見られ、ベタ画像、50%ハーフ画像に周期性を有する画像欠損(スリーブ層ムラ)が多数発生している。また、5000枚の耐久印刷の途中から現像スリーブ上の付着物の影響に起因する画像不良が発生し始める。
1:現像スリーブ上に多量の付着物が見られ、ベタ画像、50%ハーフ画像に周期性を有する画像欠損(スリーブ層ムラ)が多数発生している。また、初期画像形成時から現像スリーブ上の付着物の影響に起因する画像不良が確認される。
プリンター(FS−C5016(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製))を用いて評価した。実施例1の2成分現像剤を現像器に充填し、初期画像として細線画像を形成した。細線画像上の中抜けの有無を、ルーペを用いて観察して、下記の基準に従って転写性を評価した。実用上許容できる評価結果は5、及び4である。
5:中抜け発生無し。
4:極わずかに中抜けが発生。
3:少量の中抜けが発生。
2:局所的に多くの中抜けが発生。
1:広範囲にわたり顕著に中抜けが発生。
プリンター(FS−C5016(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製))を用いて評価した。転写性評価に続き、ベタ画像を形成した直後に白紙画像を形成し、白紙画像を目視で観察してトナーのすり抜けの状態を評価した。実用上許容できる評価結果は3である。
3:白紙画像中にトナーのすり抜けに起因する黒筋は確認されない。
2:白紙画像中にトナーのすり抜けに起因する黒筋がわずかに確認される。
1:白紙画像中に多量のトナーのすり抜けに起因する黒筋が確認される。
プリンター(FS−C5016(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製))を用いて評価した。定着温度を180℃に設定し、20℃65%RH環境下にて定着パターンソリッド画像を連続5枚印字した後、測定用画像を得た。評価機は、電源を切った状態で10分間静置した後、電源を入れて用いた。得られた測定用画像の、摩擦前の画像濃度を、グレタグマクベススペクトロアイ(RD914(グレタグマクベス社製))を用いて測定した。
次いで、布帛で覆った1kgの黄銅製分銅を用いて、分銅の自重のみが画像にかかるように10往復させて摩擦し、摩擦後の評価画像の画像濃度を測定した。下式に従って、摩擦前後の画像濃度から定着率を算出した。算出した定着率から、下記基準に従って定着性を評価した。実用上許容できる評価は3である。
定着率(%)=(摩擦後画像濃度/摩擦前画像濃度)×100
3:定着率が95%以上。
2:定着率が90%以上、95%未満。
1:定着率が90%未満。
トナー10.0gを、23℃60%RHの環境下に12時間静置した。次いで、パウダーテスター(ホソカワミクロン株式会社製)を用い、振動条件を、振幅1mm、周波数60Hzとして、30秒間、目開き60μmの篩でトナーを篩別し、下式に従って残留率(%)を求め、下記基準に従って評価した。実用上許容できる評価は3である。
(残留率算出式)
残留率(%)=篩上に残留したトナー質量/篩別前のトナーの質量(10.0g)×100
3:残留率が20%未満。
2:残留率が20%以上、40%未満。
1:残留率が40%以上。
表1に記載の微粉砕回数で、各回の微粉砕において表1に記載される体積平均粒子径(D50)となるまで微粉砕を行う他は、実施例1と同様にして、実施例2〜5、及び比較例7のトナーを得た。実施例2〜5、及び比較例7のトナーについて、実施例1のトナーと同様に、画像品質、転写性、クリーニング性、定着性、及び流動性の評価を行った。体積平均粒子径、平均円形度及び平均アスペクト比を含む実施例2〜5のトナーの評価結果を表2に示し、比較例7のトナーの評価結果を表4に示す。
調製例2で得た結晶性ポリエステルA30質量部に変えて、調製例2で得た結晶性ポリエステルB30質量部を用い、表1に記載の微粉砕回数にて、各回の微粉砕において表1に記載される体積平均粒子径(D50)となるまで微粉砕を行う他は、実施例1と同様にして、実施例6のトナーを得た。実施例6のトナーについて、実施例1のトナーと同様に、画像品質、転写性、クリーニング性、定着性、及び流動性の評価を行った。体積平均粒子径、平均円形度及び平均アスペクト比を含む実施例6のトナーの評価結果を表2に示す。
調製例1で得た非晶質ポリエステル樹脂70質量部、及び調製例2で得た結晶性ポリエステルA30質量部に変えて、調製例1で得た非晶質ポリエステル樹脂100質量部を用い、表1に記載の微粉砕回数にて、各回の微粉砕において表1に記載される体積平均粒子径(D50)となるまで微粉砕を行う他は、実施例1と同様にして、比較例1〜3、8、及び9のトナーを得た。比較例1〜3、8、及び9のトナーについて、実施例1のトナーと同様に、画像品質、転写性、クリーニング性、定着性、及び流動性の評価を行った。体積平均粒子径、平均円形度及び平均アスペクト比を含む比較例1〜3のトナーの評価結果を表3に示し、体積平均粒子径、平均円形度及び平均アスペクト比を含む比較例8、及び9のトナーの評価結果を表4に示す。
微粉砕工程に、衝突式粉砕機(ジェットミル(ホソカワミクロン株式会社製))を用いて、微粉砕工程を1回で行うことの他は、実施例1と同様にして、比較例4のトナーを得た。比較例4のトナーについて、実施例1のトナーと同様に、画像品質、転写性、クリーニング性、定着性、及び流動性の評価を行った。体積平均粒子径、平均円形度及び平均アスペクト比を含む比較例4のトナーの評価結果を表3に示す。
比較例4で得た外添剤を付着させる前のトナー母粒子を、サフュージョン(日本ニューマチック株式会社製)を用いて処理温度300℃にて球形化処理した。球形化処理されたトナー母粒子に、実施例1と同様に外添剤を付着させて、比較例5のトナーを得た。比較例5のトナーについて、実施例1のトナーと同様に、画像品質、転写性、クリーニング性、定着性、及び流動性の評価を行った。体積平均粒子径、平均円形度及び平均アスペクト比を含む比較例5のトナーの評価結果を表3に示す。
比較例4で得た外添剤を付着させる前のトナー母粒子を、サフュージョン(日本ニューマチック株式会社製)を用いて処理温度350℃にて球形化処理した。球形化処理されたトナー母粒子に、実施例1と同様に外添剤を付着させて、比較例6のトナーを得た。比較例6のトナーについて、実施例1のトナーと同様に、画像品質、転写性、クリーニング性、定着性、及び流動性の評価を行った。体積平均粒子径、平均円形度及び平均アスペクト比を含む比較例6のトナーの評価結果を表4に示す。
11 感光体
12 帯電部
13 露光部
14 現像部
15 無端ベルト
16 転写部
17 クリーニング部
18 磁気ローラー
19 現像ローラー
20 電源
22 電源
24 電源
26 規制ブレード
28 コンテナ
30 撹拌ミキサー
32 仕切板
36 枠体
Claims (7)
- 少なくとも、結着樹脂を含み、
前記結着樹脂は、結晶性ポリエステルを含み、
粒子径3μm以上10μm未満のトナー粒子の平均アスペクト比が0.825以上、0.900以下であり、
粒子径nμm以上n+1μm未満のトナー粒子の平均アスペクト比であるDn(nは3以上9以下の整数)の最大値であるDmaxと最小値であるDminとの差が0.07以下である、静電潜像現像用トナー。 - 粒子径3μm以上10μm未満のトナー粒子の平均円形度が0.967以上0.980以下である、請求項1に記載の静電潜像現像用トナー。
- 粒子径3μm以上10μm未満のトナー粒子の平均円形度が0.970以上0.980以下である、請求項2に記載の静電潜像現像用トナー。
- 体積平均粒子径が5μm以上10μm以下である、請求項1〜3の何れか1項に記載の静電潜像現像用トナー。
- 粒子径4.0μm以下の個数微粉率が8%以下である、請求項1〜4の何れか1項に記載の静電潜像現像用トナー。
- 粒子径の体積分布の標準偏差(SD)が1.25以下である、請求項1〜5の何れか1項に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記粒子径nμm以上n+1μm未満のトナー粒子の平均アスペクト比であるDn(nは3以上9以下の整数)の標準偏差が0.0190以上、0.0233以下である、請求項1〜6の何れか1項に記載の静電潜像現像用トナー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012218009A JP5868819B2 (ja) | 2012-09-28 | 2012-09-28 | 静電潜像現像用トナー |
Applications Claiming Priority (1)
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