JP2014069921A - シート排出装置、シート排出方法、シート排出制御プログラム、及び該シート排出装置を備えた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シート排出装置100は、シートが積載されるトレイ11と、シートを1枚づつ排出する排出機構と、排出されるシート又はトレイ11上のシートによって持ち上げられる錘20と、錘20が基準位置より低いときに第1の信号を発信し、錘20が基準位置以上のときに第2の信号を発信するセンサSEと、時間間隔を空けて連続して排出される2枚のシートに持ち上げられて基準位置以上の高さを維持する時間間隔の最大値を、所定時間として格納したメモリと、排出機構を制御する制御部とを備えている。制御部は、連続して排出される2枚のシート間の時間間隔が所定時間を越えるように排出機構を制御する。
【選択図】図2
Description
本発明の目的は、シートが連続してシート排出口から排出される場合において、シートの排出間隔が短い状態でも、トレイ内のシートの満載状態を正確に検出することにある。
連続して排出される2枚のシート間の時間間隔を求める工程と、
該時間間隔が前記所定時間を越えるように前記排出機構のシート排出速度を制御する工程とを備えている。
連続して排出される2枚のシート間の時間間隔を求める工程と、
該時間間隔が前記所定時間を越えるように前記排出機構のシート排出速度を制御する工程とを前記制御部に実行させる。
図1に示すように、インクジェット記録装置1は直方体状の筐体10を有し、該筐体10の天板上部には、トレイ11が設けられている。筐体10内には、上方から下方に向かって、ヘッド4、搬送ユニット5、給紙ユニット6、タンク群7が配置されている。ヘッド4は、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの各インクの液滴をシートPに吐出する。搬送ユニット5は、シートPを水平に搬送した後にトレイ11に送る。給紙ユニット6は、搬送ユニット5にシートPを供給する。タンク群7は、各色のインクを貯蔵したタンク70を複数水平に並べて構成される。給紙ユニット6の下流側であって、ヘッド4の上流側には、インクの吐出に先立ち、処理液をシートPに吐出する処理液ヘッド4aが設けられている。ここで、処理液とは、インクをシートPに吐出する前に、シートPに塗布されて、インクの成分を凝集又は析出させるものであり、これにより高い印刷品質を維持し又は画質を向上させる。前記タンク群7には、処理液を貯蔵した処理液タンク70aも含まれる。
搬送ユニット5は、図1中のシートPを左から右に搬送する機構である。以下の記載では、印刷領域においてシートPを搬送する方向を副走査方向、水平面内において該副走査方向と直交する方向を主走査方向と呼ぶ。
前記給紙ユニット6は、給紙トレイ60と給紙ローラ61を有し、該給紙ローラ61と前記搬送ユニット5との間には、2つのガイド62及び送りローラ63が配置されている。給紙ローラ61は給紙トレイ60内の最上位のシートPを取り出し、取り出された該シートPは該ガイド62及び送りローラ63によって搬送ユニット5の上流側に搬送される。給紙トレイ60に収納されるシートPには、排出方向の長さが短い(例えば、B5サイズ)シートと、排出方向の長さが長い(例えば、リーガルサイズ)シートがある。シートPの長さが違えば、給紙トレイ60の外形サイズが異なるから、使用すべきシートPの排出方向の長さに応じた給紙トレイ60が筐体10に装着される。
尚、一定枚数のシートPにインクを吐出した後は、ヘッド4のノズル面40にはキャップ(図示せず)が被さり、ノズル面40の液体吐出口に付着したインクを強制的に吐出させてノズル面40の目詰まりを防止する。これをフラッシング動作と呼ぶ。
該トレイ11と送りローラ53と振り子機構2とコントローラ8にて、シート排出装置100を構成する。振り子機構2は筐体10上に位置する箱体22と、該箱体22からトレイ11に向かって斜め下向きに傾いた振り子21とを備える。振り子21の自由端部、即ち先端部には錘20が設けられており、該振り子21は基端部を中心として第1領域K1及び第2領域K2内を回動自在に設けられている。箱体22には、振り子21の回転角度、即ち錘20の高さ位置に応じた信号を発する角度センサSEが接続されている。筐体10の内側には、シートPの排出路に対向して、通過するシートPを検出する光学式のシート検知センサSKが設けられている。例えば、シート検知センサSKはシートPが通過すれば、オン信号を発し、連続する2枚のシートPの間ではオフ信号を発する。勿論、これとは逆の信号を発してもよい。
排出口15からシートPが空間Kに排出されるときは、図3(b)に示すように、排出口15から水平に排出される。このときには、シートPは錘20を基準位置よりも少し高い位置に持ち上げる。この基準位置よりも少し高い位置は、第1領域K1内に含まれる。
前記の如く、基準位置の高さは、満載状態のシートPの最上位に対応するので、角度センサSEが第2の信号を発するのは、底板11aにシートPが満載状態である場合か、排出口15からシートPが空間Kに排出される場合の何れかである。尚、第1の信号又は第2の信号は、互いに電圧レベルが異なる信号であって、何れか一方の信号は0Vであってもよい。この場合の0Vとは無信号ではなく、0Vの電圧を出力するとの意味である。
角度センサSEからの信号は、制御部80に入力される。カウンタ82はシート検知センサSKが発信する信号から、トレイ11に排出されるシートPの枚数を数える。カウンタ82とシート検知センサSKにて、本発明の「カウンタ手段」を構成する。カウンタ82は制御部80に接続され、メモリ81にはシートPの一定枚数Nの値が格納されている。
制御部80は、1つのCPUで構成されるが、複数のCPUの組み合わせであってもよい。また、CPUとASIC(Application Specific Integrated Circuit)とを組み合わせて用いてもよい。制御部80は内部クロックを分周して、タイマーとして用いる。
メモリ81には更に、送りローラ53を停止させる時間である一定時間itの値も格納されている。従って、メモリ81には、図6に示すように、一定枚数N、所定時間t、一定時間itの値が格納されている。
具体的には、シートPの排出方向の長さを、送りローラ53の回転速度で除すれば、シートPの先端部が錘20に触れてから、シートPが錘20を通過するまでの時間(即ち、錘20が1枚のシートPに接し続けている時間)t1が求められる。また、1つの印刷ジョブ内に含まれる枚数M1のシートPを印刷する際の所要時間tsも定められている。従って、演算部84は、以下の式から、連続して排出される2枚のシートPの時間間隔t2の値を演算する。
インクジェット記録装置1は、1つの印刷ジョブ内に含まれる枚数M1のシートPを印刷した後は、次の印刷ジョブの先頭のシートPを印刷するまでに前記のフラッシング動作を実行し、ヘッド4へ供給する電圧を調整する。式(1)内の空き時間とは、このフラッシング動作及びヘッド4への供給電圧を調整するのに要する時間である。演算部84によって演算された時間間隔t2のデータは、制御部80に送られる。
送りローラ53が回転して、トレイ11にシートPを1枚ずつ連続して排出する際には、コントローラ8は図7乃至図9のフローチャートに示す動作を行う。排出口15からシートPが排出されるから、シートPが基準位置以上に錘20を持ち上げる。従って、角度センサSEからは第2の信号が発信される(S1)。演算部84は、上記の式(1)から2枚のシートPの時間間隔t2の値を演算し、制御部80に送信する(S2)。
次に、制御部80は、演算部84が演算した時間間隔t2の値と、メモリ81から読みだした所定時間tとを比較し、時間間隔t2が所定時間tを超えるか否かを判断する(S3)。時間間隔t2が所定時間tを超えていれば、トレイ11にシートPが満載されていない限り、錘20は基準位置より低い位置にまで落下する筈である。従って、時間間隔t2が所定時間tを超えていれば、制御部80は角度センサSEから第2の信号が所定時間tを超える時間だけ発信し続けているか否かを判断する(S4)。
前記の如く、シートPには排出方向の長さが長いタイプと短いタイプとがある。前記式(1)を用いて時間間隔T2を演算すると、両タイプのシートPを同じ時間間隔で排出することもあり得る。しかし、この場合は短いタイプのシートPは単位時間当りの排出枚数が多くなり、長いタイプのシートPは排出枚数が少なくなる。これでは短いタイプのシートPは直ぐにトレイ11内に満載となる。従って、単位時間当りに排出されるシートPの枚数が一定枚数N以上であれば、制御部80は前記の所要時間tsの値を無視し、送りローラ53の回転速度を減速して、連続して排出される2枚のシートPの時間間隔t2及び錘20が1枚のシートPに接し続けている時間t1を長くする。これにより、単位時間当りに排出されるシートPの枚数を一定枚数Nに近づけている。
一定時間itだけ送りローラ53を停止させた後も、角度センサSEが第2の信号を発し続けているときは、錘20が基準位置以上に持ち上がっているためと考えられる。従って、制御部80はトレイ11にシートPが満載された状態であると判断する(S12、S13)。その場合は、制御部80は給電部83を制御して、送りローラ53を停止させ(S16)、報知手段14を作動させて、トレイ11が満載状態である旨を使用者に報知する(S17)。制御部80は一定時間itだけ送りローラ53を停止させた後に、角度センサSEから第1の信号が発信されているときは、トレイ11にはシートPが未だ満載されていない状態であると判断する(S14)。従って、トレイ11には更にシートPが積載され得る。
1つの印刷ジョブ内のシートPを全て印刷し終えると、前記のフラッシング動作及びヘッド4への電圧調整を実行する。次の印刷ジョブ内のシートPを印刷する際には、ステップS1からの制御動作を繰り返す。
この場合のフローチャートは、図9に示すように、制御部80は時間間隔t2が所定時間tを超えるように、送りローラ53を減速させる(S20)。時間間隔t2が所定時間tを超えても、角度センサSEが第2の信号を発し続けているときは、錘20がシートPによって持ち上げ続けられないにも拘らず、錘20が基準位置以上に持ち上がっていると考えられるから、トレイ11にシートPが満載された状態であると判断できる(S21、S22)。その場合は、制御部80は給電部83を制御して、送りローラ53を停止させ(S24)、報知手段14を作動させて、トレイ11が満載状態である旨を使用者に報知する(S25)。一定時間itだけ送りローラ53を停止させた後に、角度センサSEから第1の信号が発信されているときは、トレイ11にはシートPが未だ満載されていない状態であると判断する(S23)。従って、トレイ11には更にシートPが積載され得る。
時間間隔をおいて排出口15から連続して排出される2枚のシートによって錘20を持ち上げ続けることができる時間間隔t2のうち最大値を所定時間tと設定する。連続した2枚のシートPが排出される時間間隔t2が、所定時間tを超える場合に、トレイ11内に積載されたシートPの高さが基準位置未満であると、錘20は基準位置よりも低い位置まで下降し、角度センサSEは第1の信号を発する筈である。従って、この場合に角度センサSEが第2の信号を発し続けていれば、制御部80は、トレイ11内に基準位置以上のシートPが積載されていると判断する。基準位置をトレイ11の満載量に等しく設定すれば、これにより、トレイ11内にシートPが満載まで積載されたか否かを正確に検出することができる。
更に、図7のフローチャートにて、トレイ11にシートPが満載状態であると判断されれば、送りローラ53を停止するが、この後にヘッド4のメインテナンス動作を行ってもよい。
2 振り子機構
4 ヘッド
5 搬送ユニット
6 給紙ユニット
80 制御部
100シート排出装置
Claims (8)
- シートを排出する排出口と、
前記排出口から排出される途中のシートが移動する第1領域と、この第1領域よりも下方に位置し前記排出口から排出されたシートが落下して積載されるための第2領域とを含む空間を画定するトレイと、
シートを搬送し前記排出口から1枚づつ排出させる排出機構と、
自由端部が前記トレイの前記空間内で変位可能であるように回動自在に設けられるとともに、前記自由端部を、前記排出口から排出される途中のシートまたは前記空間に積載されたシートによって持ち上げられる待機位置に位置付けるように構成された振り子機構と、
前記自由端部の高さが前記待機位置よりも高い位置に設定された基準位置より低いときに第1の信号を発信し、前記自由端部の高さが前記基準位置以上の高さのときに前記第1の信号とは異なる第2の信号を発信する信号発信手段と、
前記排出口から連続して排出される2枚のシート間の時間間隔であって、先のシートにより持ち上げられて一旦前記基準位置よりも高い位置に到達した前記自由端部が前記先のシートから離れてから後のシートに持ち上げられることで前記基準位置より低くならず前記基準位置以上の高さを維持することができる時間間隔の最大値を、所定時間として格納した記憶手段と、
少なくとも、前記排出機構を制御し前記信号発信手段により発信された信号を受信する制御部と、を備え、
前記制御部は、
連続して排出される2枚のシート間の時間間隔が前記所定時間を越えるように前記排出機構を制御する、シート排出装置。 - 更に、シートのサイズ情報を含む印刷ジョブが入力される入力部を備え、前記制御部は該入力部に接続されて、該印刷ジョブ内のシートのサイズ情報に基づいて、少なくとも連続して前記排出口から排出される2枚のシートの時間間隔を定めて、前記排出機構を該時間間隔となるように制御する、請求項1に記載のシート排出装置。
- 前記印刷ジョブには、シートへの印刷条件が含まれ、前記制御部は該シートへの印刷条件から、連続して前記排出口から排出される2枚のシートの時間間隔を求め、該時間間隔が前記所定時間以下の場合に、該時間間隔が前記所定時間を越えるように前記排出機構のシート排出速度を制御する、請求項2に記載のシート排出装置。
- 更に、前記制御部は、前記印刷ジョブ内のシートへの印刷条件に基づいて、単位時間当りに排出されるシートの枚数が所定枚数となるように、連続して前記排出口から排出される2枚のシートの時間間隔を設定し、
該時間間隔が前記所定時間以下の場合には、該時間間隔が前記所定時間を越えるように前記排出機構のシート排出速度を制御する、請求項3に記載のシート排出装置。 - 前記制御部は、前記検出手段が第2の信号を発し続けているときは、前記排出機構を停止させる、請求項1乃至4の何れかに記載のシート排出装置。
- 請求項1乃至5の何れかに記載のシート排出装置を備えた、画像形成装置。
- シートを排出する排出口と、
前記排出口から排出される途中のシートが移動する第1領域と、この第1領域よりも下方に位置し前記排出口から排出されたシートが落下して積載されるための第2領域とを含む空間を画定するトレイと、
シートを搬送し前記排出口から1枚づつ排出させる排出機構と、
自由端部が前記トレイの前記空間内で変位可能であるように回動自在に設けられるとともに、前記自由端部を、前記排出口から排出される途中のシートまたは前記空間に積載されたシートによって持ち上げられる待機位置に位置付けるように構成された振り子機構と、
前記自由端部の高さが前記待機位置よりも高い位置に設定された基準位置より低いときに第1の信号を発信し、前記自由端部の高さが前記基準位置以上の高さのときに前記第1の信号とは異なる第2の信号を発信する信号発信手段と、
前記排出口から連続して排出される2枚のシート間の時間間隔であって、先のシートにより持ち上げられて一旦前記基準位置よりも高い位置に到達した前記自由端部が前記先のシートから離れてから後のシートに持ち上げられることで前記基準位置より低くならず前記基準位置以上の高さを維持することができる時間間隔の最大値を、所定時間として格納した記憶手段と、を備えた画像形成装置におけるシート排出方法であって、
連続して排出される2枚のシート間の時間間隔を求める工程と、
該時間間隔が前記所定時間を越えるように前記排出機構のシート排出速度を制御する工程とを備えた、シート排出方法。 - シートを排出する排出口と、
前記排出口から排出される途中のシートが移動する第1領域と、この第1領域よりも下方に位置し前記排出口から排出されたシートが落下して積載されるための第2領域とを含む空間を画定するトレイと、
シートを搬送し前記排出口から1枚づつ排出させる排出機構と、
自由端部が前記トレイの前記空間内で変位可能であるように回動自在に設けられるとともに、前記自由端部を、前記排出口から排出される途中のシートまたは前記空間に積載されたシートによって持ち上げられる待機位置に位置付けるように構成された振り子機構と、
前記自由端部の高さが前記待機位置よりも高い位置に設定された基準位置より低いときに第1の信号を発信し、前記自由端部の高さが前記基準位置以上の高さのときに前記第1の信号とは異なる第2の信号を発信する信号発信手段と、
前記排出口から連続して排出される2枚のシート間の時間間隔であって、先のシートにより持ち上げられて一旦前記基準位置よりも高い位置に到達した前記自由端部が前記先のシートから離れてから後のシートに持ち上げられることで前記基準位置より低くならず前記基準位置以上の高さを維持することができる時間間隔の最大値を、所定時間として格納した記憶手段と、
少なくとも、前記排出機構を制御し前記信号発信手段により発信された信号を受信する制御部と、を備え、前記制御部にて実行されるシート排出制御プログラムであって、
連続して排出される2枚のシート間の時間間隔を求める工程と、
該時間間隔が前記所定時間を越えるように前記排出機構のシート排出速度を制御する工程とを前記制御部に実行させる、シート排出制御プログラム。
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