JP2014069485A - 熱可塑性樹脂フィルムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロールフィルムに発生するゲージバンドと呼ばれる厚みムラに起因する外観不良のない熱可塑性樹脂フィルムの製造方法を提供することを目的とする。更に本発明の他の目的は、ゲージバンドを防止しつつ、同時にフィルム幅変動、フィルム流れ方向の厚み変動をも抑制した熱可塑性樹脂フィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】溶融製膜方法により連続してフィルムを製造する際に、キャストロール3上でフィルム2の幅方向端部から5mm以上、180mm以下の範囲内にエッジピニングを行うことを特徴とする熱可塑性樹脂フィルムの製造方法を提供した。
【選択図】図2

Description

本発明は、溶融押出法に基づく熱可塑性樹脂フィルムの製造方法に関するものである。
熱可塑性樹脂の製膜方法として溶融製膜方法が知られている。本方法に於いて巻き取ったロールフィルムには、ゲージバンドと呼ばれる幅方向に厚みムラのあるフィルムを巻き取った際に生じる外観不良が発生する。
ロールフィルムに発生するゲージバンドを解決するため、従来はフィルムの側端部にナーリング加工と呼ばれる微小な凹凸を型付ける加工が施されていた。前記、ナーリング加工としては、例えば、凹凸面を有する一対のエンボスロールの間にフィルムを挟み込んで押圧する方法が挙げられる(下記特許文献1、2)。
しかし、エンボスロールを用いた方法であると、フィルムの厚みが薄い(例えば、20〜55μm)場合や、材料によってフィルムが脆い場合は、ナーリング加工時にフィルムが破断するという問題がある。また、ナーリング加工後もフィルムを屈曲させた場合に、ナーリング加工部が破断し易いという問題がある。
特開2007−91784号公報 特開2002−211803号公報
本発明は前記問題に鑑みなされたものであり、その目的は、ロールフィルムに発生するゲージバンドと呼ばれる厚みムラに起因する外観不良のない熱可塑性樹脂フィルムの製造方法を提供することにある。
更に本発明の他の目的は、ゲージバンドを防止しつつ、同時にフィルム幅変動、フィルム流れ方向の厚み変動をも抑制した熱可塑性樹脂フィルムの製造方法を提供することにある。
本発明者は従来技術が有する上記課題を解決すべく、製造方法について検討した。その結果、溶融製膜法において、静電密着法であるエッジピニングを、その配置をフィルム端部から内側の特定の範囲とすることによって上記課題を解決できることを見出した。
溶融製膜法では、フィルム状に吐出した溶融樹脂を、静電ピニングによりキャストロールに押圧することがあるが、本発明は、特に溶融製膜方法により連続してフィルムを製造する際に、キャストロール上でフィルムの幅方向端部から5mm以上、180mm以下の範囲内にエッジピニングを行うことを特徴とする熱可塑性樹脂フィルムの製造方法に関するものである。この様にエッジピニングをフィルム端部より5mm以上、180mm以下の範囲内に配置することにより、フィルム端部の収縮がエッジピニング配置位置まで起り、エッジピニング部の厚みを任意にコントロールできることとなる。その為、そのままロールフィルムとして巻き取ることで、ナーリング加工同様に厚くなったフィルム端部が拘束されフィルム中央部に厚みムラがあってもゲージバンドが発生しない効果が得られる。
本発明に係る熱可塑性樹脂フィルムの製造方法では、ロールフィルムに発生するゲージバンドと呼ばれる厚みムラに起因する外観不良を低減することが可能となり、光学フィルム等の外観が問題となり易い用途のフィルムの製造に好適に利用できる。
また、ゲージバンドを防止しつつ、同時にフィルム幅変動、フィルム流れ方向の厚み変動をも抑制することが可能であり、製造工程をより簡略化することが可能となる。
本発明の実施形態を示すものであり、熱可塑性樹脂フィルムの製造装置を、フィルムの流れ方向に対し垂直方向から見た側面概略図である。 本発明の実施形態を示すものであり、熱可塑性樹脂フィルムの製造装置を図1における左側より見た側面概略図である。
本発明は、溶融製膜方法により連続してフィルムを製造する際に、フィルムの幅方向端部から5mm以上、180mm以下の範囲内にエッジピニングを行うことを特徴とする熱可塑性樹脂フィルムの製造方法に関するものである。フィルムの溶融製膜方法では、フィルム状に吐出した溶融樹脂を、静電ピニングによりキャストロールに押圧してフィルムを製造することがあるが、本発明では、静電ピニングとしてエッジピニングを使用し、特にフィルムの幅方向端部から5mm以上、180mm以下の範囲内に配置して行うことを特徴としている。尚、ここで溶融製膜法とは、押出機等を使用し、樹脂に対して加熱や混練を行って溶融、可塑化し、例えばスリット上のダイ穴から吐出されることにより溶融フィルムを得て、この溶融フィルムをロール等(温調された)に接せさせることにより冷却固化し、フィルムを得るものである。
以下各工程および樹脂について説明する。
[押出工程]
本発明において、フィルム状に吐出した溶融樹脂を形成する為に押出機を好適に使用することができるが、その種類として、例えば単軸押出機、同方向噛合型2軸押出機、同方向非噛合型2軸押出機、異方向非噛合型2軸押出機、多軸押出機等の各種押出機を用いることができる。その中でも、単軸押出機が押出機内における樹脂滞留部が少ないため押出中における樹脂の熱劣化を防ぐことが可能になること、また設備費が安価になることから好ましい。また、樹脂中の残存揮発分、押出機における加熱発生物を除去するために、ベント機構を有する押出機を使用することが好ましい。
また、押出機に投入する熱可塑性樹脂の原料の形態としては、固体状態の樹脂、好ましくは約3mm角のペレット形状を用いることが好ましい。このペレット形状の樹脂は、一般に押出機の原料供給口に取り付けられたホッパーを介して押出機内に供給される。
更に、押出機に供給される樹脂は、樹脂の加水分解や酸化劣化を生じさせないために事前に加熱乾燥された状態とすることが好ましい。樹脂中の水分量としては200ppm以下が好ましく、乾燥条件としては、樹脂にもよるが100℃で3時間以上が好ましい。また、乾燥の際には乾燥される雰囲気中の酸素を取り除き、樹脂中の酸素を除去することが好ましく、窒素等不活性ガス雰囲気とすることが好ましい。尚、乾燥は必要乾燥時間、樹脂消費時間を鑑みて、押出機にペレットを供給するホッパーに乾燥機構を設けるホッパー型乾燥機を用いる方法や、ホッパーに樹脂を供給する前に乾燥機を用いて乾燥し、吸湿しないようホッパーに供給する方法や、またはその両方を用いる方法などを好適に使用することができる。このうち、ホッパー型乾燥機を用いる方法が押出機に樹脂を供給される直前まで水分量を確実に抑えることができるため好ましく、さらにホッパー前にも乾燥機を用いることでホッパー前の乾燥機で高温で迅速に乾燥し、ホッパー型乾燥機では水分が入らない様除湿雰囲気とすれば低温でも水分が混入しないためさらに好ましい。因みに、ホッパーにおいて高温とするとブロッキングの問題や押出機供給部における変動が生じるため、避けることが好ましい。具体的にはホッパー前の乾燥機で120℃で3時間以上乾燥させた後、ホッパー型乾燥機内は40〜100℃とすることで、水分量を抑え、押出安定性も両立することができる。
一方、単軸押出機などで使用するスクリュとしては、ベント無しまたは有り押出機用の圧縮比2〜3程度の一般的なフルフライト構成のものを用いることができるが、未溶融物が存在しないようにバリアフライト等の特殊な混練機構を持たせてもよい。
また、本発明において溶融手段として押出機を使用する際の押出条件は、使用する熱可塑性樹脂に応じて調整する必要があるが、例えば粘度平均分子量12000〜20000のポリカーボネート樹脂を使用する場合には、押出機出口に於ける樹脂温度が220〜280℃となるように各シリンダー部の温度を設定することが好ましく、240〜270℃であることがさらに好ましい。樹脂温度が220℃未満であると、溶融粘度が非常に大きくなり押出機のトルクオーバーやフィルム成形が困難となることがあり、280℃以上では樹脂熱劣化が生じ、フィルムに欠陥となって現れてしまう可能性がある。また、一方で押出機のシリンダー部の温度は、後述するダイ吐出時の樹脂温度に対して20℃以下の差、好ましくは10℃以下の差、さらに好ましくは5℃以下の差となるようにすることが好ましい。これらの差が20℃より大きい場合、押出機を通過した後に所望の樹脂温度へとライン内で変更していくときに、流動樹脂全体の温度を均一に変更することが困難であり好ましくない(特に、フィルム状に吐出する際に温度が不均一となると、フィルムの均一性を低下することとなる。)。
また、押出機などの溶融手段により得られた溶融樹脂は、次いでギアポンプを用いてダイに供給することが好ましい。ギアポンプを用いることで押出機における吐出量変動を吸収し、供給定量性が著しく向上し、径時的なフィルム厚みの安定性向上に効果がある。ギアポンプより定量的に供給された溶融樹脂、或いは押出機から直接供給された溶融樹脂は、例えば管状の流路を通りダイに供給され、ダイからフィルム状に吐出される。
また、このギアポンプからダイまでの樹脂流路中、或いはギアポンプなどを介さない場合は溶融手段からダイまでの樹脂流路中に異物除去装置を設けることが好ましい。これにより、原料樹脂中に含まれていた異物や押出機やギアポンプで発生した異物をトラップし、フィルム中の異物欠陥を低減することが可能となる。異物除去装置としては、スクリーンメッシュ、プリーツ型フィルター、リーフディスク型フィルター等を用いることができる。このうち、リーフディスク型フィルターが濾過精度および濾過面積、耐圧、異物によるフィルター目詰まりまでの時間の関係から好ましい。用いるフィルターの濾材は金属繊維の焼結不織布のものを用いることができ、フィルター濾過精度は光学用途の場合1〜20μmカット、好ましくは3〜10μmカットのものを選択することが好ましい。その上で、フィルターエレメントの枚数およびサイズを決定するが、その際に滞留時間を短くする目的で、耐圧に対して可能な限り枚数を少なくサイズを小さくすることが好ましい。また、各部の滞留をなくすようフィルター内の各隙間などの流路設計をすることが好ましい。
本発明において、フィルム状に吐出される溶融樹脂を形成する為に、各種構造のダイを使用することができるが、Tダイが好ましく、例えば一般的なコートハンガーダイを用いることができる。特に、幅方向の厚み調整機構としてボルト等の押し込みによりリップの幅方向任意部分の隙間を調整できるものが好ましい。更に、フィルムの厚みをオンラインで測定し、任意の厚みプロファイルとの偏差がある部分を自動で調整可能な、例えば熱作動式ボルトを用いて自動で厚みプロファイルの調整をすることが、径時的な変化を人の手を介さずに精度良く厚みを調整できるため好ましい。
[フィルム形成工程]
フィルム状に吐出された溶融樹脂は、一般にキャストロール上に着地後、冷却、固化されるが、本発明では、キャストロール上でフィルムの幅方向端部から5mm以上、180mm以下の範囲内にエッジピニングを行うことを特徴とする。更に、フィルムの幅方向端部から10mm以上、130mm以下、特に15mm以上、100mm以下の範囲内にエッジピニングを行うことが好ましい。エッジピニングの設置位置がフィルム端部から5mm以下ではフィルム収縮による端部の厚み影響が小さく、ナーリングと同様の効果が得られにくい。また、エッジピニングの設置位置がフィルム端部から180mm以上では、フィルムの収縮にムラが発生し、厚み変動が起るため巻き取ったロールフィルムに巻きズレが発生し、好ましくない。
また、エッジピニングのフィルムの流れ方向における設置位置は、フィルム状に吐出された溶融樹脂が、キャストロールに着地するまでの間が好ましく、より好ましくはTダイ樹脂吐出口とフィルムがキャストロール着地する点の中間点からフィルムがキャストロール着地する点までがよい。Tダイ樹脂吐出口とフィルムがキャストロール着地する点の中間点以前にエッジピニングを設置すると、電圧をかけた際にTダイに対して火花放電が発生し、エッジピニングの効果が得られないことと、Tダイが火花放電により破損するため好ましくない。また、フィルム着地点以降にエッジピニングを設置すると、Tダイ樹脂吐出口とフィルムがキャストロール着地する点までで発生するフィルムの幅変動を抑制できず、流れ方向のフィルム厚み変動も発生するため好ましくない。
また、フィルム表面からのエッジピニング設置位置までの距離は、1mmから10mmまでが好ましく、フィルム表面からのエッジピニング設置位置が1mm以下では生産時フィルムの揺れでエッジピニングにフィルムが接触するため好ましくなく、10mm以上ではエッジピニングが離れすぎ静電密着の効果が小さくなるため好ましくない。
エッジピニングの印加電圧については、フィルム表面からエッジピニング設置位置までの距離によるが、フィルムがキャストロールに密着することが確認できる電圧以上、火花放電が発生する電圧未満であれば良い。フィルムがキャストロールに密着することが確認できる電圧とは、放電により付与された電荷がたまり続けることのない電圧のことで、フィルムとキャストロールの間で静電密着が生じている状況である。一方、印加電圧を高くしていくとフィルム上に電荷が多く存在するようになり、フィルム状に電荷を蓄えられなくなる時に発生するのが火花放電であり、火花放電が起ることはそれ以上静電密着によりフィルムを密着させることが出来ないということである。また、火花放電はロール側に向けて発生するため、ロールの破損になり火花放電が発生する電圧未満であることがよい。
キャストロール表面温度は、(Tg−50)℃≦T≦(Tg+20)℃(Tgはガラス転移温度)であることが好ましい。キャストロール表面温度がTg+20より高いと、キャストロールからフィルムが剥離する際に剥離紋が発生し好ましくなく、キャストロール表面温度が(Tg−50)℃より低いと、エッジピニングを行ってもキャストロールとの密着性が悪く、厚み変動が発生するため好ましくない。
[樹脂]
本発明では熱可塑性樹脂として、各種樹脂を使用することができるが、例えばノルボルネン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等が挙げられる。この中でも、特に透明性や加工性に優れるポリカーボネート系樹脂を用いるのが好ましい。
また、光記録媒体の光透過層として用いる場合は、その基板との寸法変化率の違いによる反りや歪みなどの発生を防ぐために、光透過層とそれを張り合わせる基板とは同一の材料であるのが好ましく、そのため光記録媒体の基板材料として広く使用されているポリカーボネートが好ましい。中でも特に生産されていて安価である、主たる構成成分が2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)から成る繰返し単位で構成される芳香族ポリカーボネートが好ましい。ここでいう主たる構成成分とは、ポリカーボネートの原料であるジヒドロキシ化合物のうち、50モル%以上を占める化合物から成る繰返し成分を示す。そのため、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)を単独で使用しても、また50モル%を超えない範囲で他のジヒドロキシ化合物を加えて共重合あるいは混合したものを用いることができる。共重合あるいは混合して用いるジヒドロキシ化合物としては特に限定されないが、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチルベンゼン、などのビス(ヒドロキシアリール)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンなどのビス(ヒドロキシルアリール)シクロヘキサン類、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンなどのフルオレン類、4,4’−ジヒドロキシフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルフェニルエーテルなどのジヒドロキシアリールエーテル類、4,4’−ジヒドロキシフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルフェニルスルフィドなどのジヒドロキシアリールスルフィド類、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルフェニルスルホキシドなどのジヒドロキシアリールスルホキシド類、及び上記化合物から誘導された化合物が挙げられる。これらのジヒドロキシ化合物はビスフェノールAから成る繰返し単位の主成分に対し、透明性を損なわれない範囲で1種類でも2種類以上組み合わせて用いることもできる。ただし、ビスフェノールAは安価で入手しやすい原料なので、ビスフェノールA成分を多く用いるほど、安価なフィルムを工業的に供給しやすくなるため好ましく、ビスフェノールAの繰返し単位は80モル%以上が好ましく、より好ましくは90モル%以上、特には100モル%が好ましい。
また、ポリメタクリル酸メチル系樹脂として、各種構造のものを使用することができるが、特に耐熱性の点から、主鎖に環構造を有するポリメタクリル酸メチル系樹脂を好適に使用することができる。尚、主鎖に環構造を有するポリメタクリル酸メチル系樹脂として、マレイミド系重合体、ポリグルタルイミド系重合体、ポリグルタル酸系重合体、無水マレイン酸系重合体、ラクトン環含有重合体などを挙げることができる。
[熱可塑性樹脂フィルムの用途]
本発明の熱可塑性樹脂フィルムの使用方法は、特に制限されるものではないが、例えば、自動車内外装、携帯電話の部材、AV機器の部材、パソコン機器の部材、家具製品、各種ディスプレイ、レンズ、窓ガラス、小物、雑貨等の外観意匠性の必要となる各種用途等に使用することができる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら特定の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例及び比較例で測定した各物性の測定方法は次の通りである。
(ガラス転移温度)
樹脂10mgを示差走査熱量系(DSC、株式会社島津製作所製のDSC−50型)を用い、窒素雰囲気下、昇温速度20℃/minの条件下にて測定を行った。次いで中点法によって、上記測定結果に基づいてガラス転移温度を決定した。
(フィルム厚み)
連続厚み計(アンリツ製KB601B)を用いてフィルム端部の厚みを測定した。
(ロールフィルム外観)
成形したフィルムの外観を目視により評価した。成形したフィルムにゲージバンド、巻きズレが発生していなければ○、発生していれば×、軽微であれば△とした。
(実施例1)
熱可塑性樹脂としてポリカーボネート樹脂(三菱ガス化学製ユーピロンH−4000、ガラス転移温度148℃)を用い、乾燥ホッパーにて100℃で4時間乾燥させ、φ65mm単軸押出機に供給した。押出機で樹脂温度280℃となるよう加熱溶融し、ギアポンプを介し、直径5インチ、濾過精度5μmカットのリーフディスクフィルター、Tダイへと溶融樹脂を押し出した。この時、各部材の間には両端に接続部を有する配管を配置させることで、押出機からダイまで各部材が接続されている。Tダイは1500mm幅のものを用い、樹脂Tg−20℃に温調されたキャストロールに着地後急冷し、キャストロール上で冷却固化した。
また、キャストロール上では静電ピニングとしてエッジピニングを行った。エッジピニングは春日電機株式会社製静電ピニング装置を使用した。エッジピニングの位置は、フィルムの流れ方向に対し、フィルムがキャストロール着地する点とし、フィルムの幅方向に対し、フィルムの幅方向端部より50mmとした。また、フィルム表面からのエッジピニング設置位置までの距離は2mmとした。
キャストロール上で冷却固化されたフィルムは、引取りロールにて10m/分で引取り、コア上に巻き取った(原反ロールフィルム)。この様にして作成したフィルムは、フィルムの幅方向中央部の厚みが70μm、端部の厚みが150μmであった。得られたロールフィルムの外観はゲージバンド、巻きズレがなく良好であった。
(実施例2)
フィルムの幅方向に対するエッジピニングの位置を、フィルムの幅方向端部より5mmとしたこと以外は、実施例1と同様の方法でロールフィルムを作成した。取得したフィルムの幅方向中央部の厚みは70μm、端部の厚みは100μmであった。得られたロールフィルムの外観は軽微なゲージバンドが発生しているものの、巻きズレがなく良好であった。
(実施例3)
フィルムの幅方向に対するエッジピニングの位置を、フィルムの幅方向端部より150mmとしたこと以外は、実施例1と同様の方法でロールフィルムを作成した。取得したフィルムの中央部の厚みは70μm、端部の厚みは200μmであった。得られたロールフィルムの外観はゲージバンド、巻きズレがなく良好であった。
(比較例1)
フィルムの幅方向に対するエッジピニングの位置を、フィルムの幅方向端部より200mmとしたこと以外は、実施例1と同様の方法でフィルムを作成した。作成したフィルムの中央部の厚みは70μm、端部の厚みは250μmであったが、フィルム巻取り中に巻きズレが発生しロールフィルムの取得が出来なかった。
(比較例2)
フィルムの幅方向に対するエッジピニングの位置を、フィルムの幅方向端部としたこと以外は実施例1と同様の方法でロールフィルムを作成した。作成したフィルムの中央部の厚みは70μm、端部の厚みは80μmであった。得られたロールフィルムは巻きズレはないものの、ゲージバンドが発生していた。
Figure 2014069485
1.Tダイ
2.熱可塑性樹脂
3.キャストロール
4.冷却ロール
5.フリーロール
6.エッジピニング
7.フィルム端部からのエッジピニングまでの距離

Claims (3)

  1. 溶融製膜方法により連続してフィルムを製造する際に、キャストロール上でフィルムの幅方向端部から5mm以上、180mm以下の範囲内にエッジピニングを行うことを特徴とする熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
  2. フィルム上のエッジピニングを行った部分をスリットすることなく巻き取ることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
  3. 熱可塑性樹脂がポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂から選ばれる1以上の樹脂であることを特徴とする請求項1又は2の何れか1項に記載の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
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