JP2014066552A - 採液管 - Google Patents

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高寛 千田
Kyota Kimura
恭大 木村
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yoichiro Kuwano
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Abstract

【課題】尿もしくは血液その他の液体を、円滑に、また短時間のうちに速やかに採取することのできる採液管を提供する。
【解決手段】本発明の採液管1は、一端側に開口部2aを有し、且つ他端側を密閉する底2b付きの管状部材2の一端側部分に、前記開口部2aを密閉する栓部材3を取り付けてなるものであって、前記栓部材3を、前記管状部材2の一端側部分に気密に取り付けるとともに、該栓部材3に、該栓部材3の外表面3aおよび内表面3bのうちの少なくとも外表面3aに開口して前記管状部材2の軸線方向と直交して延びるスリット5を形成し、管内部の気密性を確保して管内部を負圧雰囲気としてなることを特徴とするものである。
【選択図】図3

Description

本発明は、一端側に開口部を有し、且つ他端側を密閉する底付きの管状部材の一端側部分に、前記開口部を密閉する栓部材を取り付けてなる採液管、とくには、シリンジ、コネクタその他の接続器具に接続されて、尿もしくは血液等の液体を採取するための採液管に関するものである。
採尿管もしくは採血管等としてのこの種の採液管は、尿の色調、混濁確認、粘度等の目視による観察や、ぶどう糖、ビリルビン、pH、ケトン、白血球、亜硝酸塩、ウロビリノーゲン、タンパク質、尿潜血、尿中の細菌混入の確認を行う尿定性検査等の試験に供するための尿、血液その他の液体を患者等から直接的ないし間接的に採取して、その液体を管内部に収容するものである。
ところで、たとえば、泌尿器の機能の低下により自己の意思で排尿することが困難な患者は、導尿カテーテルを介して膀胱とつなげられた、いわゆる蓄尿バッグを用いて排尿行為を行う場合があるが、従来は、試験に供するための所定量の新鮮な尿を、このような患者の膀胱や、いつの時点から貯留されているか不明確な蓄尿バッグからから直接的に採取することが難しく、それ故に、泌尿器の機能の低下した患者であっても、円滑かつ速やかに尿を採取できる採尿管が望まれていた。
本発明は、従来技術が抱えるこのような問題を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、尿もしくは血液その他の液体を、円滑に、また短時間のうちに速やかに採取することのできる採液管を提供することにある。
本発明の採液管は、一端側に開口部を有し、且つ他端側を密閉する底付きの管状部材の一端側部分に、前記開口部を密閉する栓部材を取り付けてなるものであって、前記栓部材を、前記管状部材の一端側部分に気密に取り付けるとともに、該栓部材に、該栓部材の外表面および内表面のうちの少なくとも外表面に開口して前記管状部材の軸線方向と直交して延びるスリットを形成し、管内部の気密性を確保して管内部を負圧雰囲気としてなることを特徴とするものである。
本発明のこの採液管では、前記スリットを、前記栓部材の外表面および内表面のそれぞれに開口するとともに、該外表面から該内表面まで貫通するものとし、前記スリットの延在方向に沿うスリット長さを、前記栓部材の内表面側の部分よりも外表面側の部分で、たとえば、前記スリットの延在方向に沿う段差を介して短くすることが好ましい。
また、本発明の採液管では、前記スリットの延在方向に沿うスリット長さを、前記栓部材の内表面側に向かうに従い漸減させるとともに、該内表面に達する手前で消失させて、該スリットが、前記栓部材の外表面および内表面のうちの外表面だけに開口するものとすることが好ましい。
あるいは、前記スリットを、前記栓部材の外表面に開口するとともに、該スリットの延在方向に沿うスリット長さを、前記栓部材の内表面側に向かうに従い漸減させてなる外側スリット部分と、前記内表面に開口するとともに、該スリットの延在方向に沿うスリット長さを、前記外表面に向かうに従い漸減させてなる内側スリット部分とで構成し、前記スリットの前記外側スリット部分と前記内側スリット部分とのそれぞれのスリット長さをともに、該外側スリット部分および該内側スリット部分の相互が繋がる手前で消失させることが好ましい。
なお、本発明の採液管では、前記栓部材の内表面の周縁部に、該周縁部の内周側の、前記スリットを形成した中央部よりも管内部側に突出する内側環状リブを設けることが好ましい。
また好ましくは、前記栓部材の外表面の周縁部に、該周縁部の内周側の、前記スリットを形成した中央部よりも管外部側に突出する外側環状リブを設ける。
ところで、本発明の採液管では、前記管状部材の一端側部分の内側面に、該内側面から内周側に迫り出すとともに前記開口部側に延びる落込み防止凸部を設け、前記開口部に嵌め込んだ前記栓部材の内表面に、前記落込み防止凸部が嵌り込む内側嵌合凹部を設けることが好ましい。
この場合においては、前記栓部材の内表面側の箇所の、前記内側嵌合凹部より内周側で前記落込み防止凸部の内周面に嵌り込む内周側嵌合部の外径を、前記栓部材を前記管状部材から取り外した状態で、前記落込み防止凸部の内径より大きくするとともに、前記栓部材の、前記内側嵌合凹部の底部分よりも前記開口部側に位置する中間嵌合部の外径を、前記栓部材を前記管状部材から取り外した状態で、前記管状部材の前記内側面の内径よりも大きくすることが好ましい。
また、本発明の採液管では、前記管状部材の一端側部分に、該一端側部分の周囲を取り囲む筒状の側壁部分と、該側壁部分に連続して内周側に延びて、前記管状部材と前記栓部材との接触域を全周にわたって覆う内向きフランジ部分とを有する環状シール部材を設け、前記環状シール部材の前記内向きフランジ部分に、該内向きフランジ部分から前記栓部材側に延びる抜け止め凸部を設け、前記開口部に嵌め込んだ前記栓部材の外表面に、前記抜け止め凸部が嵌り込む外側嵌合凹部を設けることが好ましい。
そして、本発明の採液管は、一方の端部にチューブが取り付けられるとともに、他方の端部に開口箇所を有する外筒と、前記外筒の内側で該外筒の軸線方向に沿って延びて、内部を流動する液体を外部に連通させる連通孔を形成した内筒と、前記外筒の内側に、前記内筒を取り囲んで配置されて、前記外筒の前記開口箇所を開閉する環状弁体と、該環状弁体を、前記外筒の前記一方の端部側から付勢する弾性部材とを具えるコネクタに嵌合可能なものとすることが好ましい。
本発明の採液管によれば、栓部材に、その栓部材の少なくとも外表面に開口して前記管状部材の軸線方向と直交して延びるスリットを形成し、管内部の気密性を確保して管内部を負圧雰囲気としたことにより、たとえば、シリンジや、一端を患者の膀胱内に留置した導尿カテーテルの他端に設けたコネクタ等の接続器具の先端部を、前記栓部材のスリットに挿入することで、尿、血液その他の液体を、管内部の負圧雰囲気に基いて接続器具から吸引して、そのような液体を管内部に、円滑かつ、短時間のうちに速やかに採取することができる。
本発明の採液管の一の実施形態を示す斜視図である。 図1の採液管を構成する各部材を示す分解斜視図である。 図1の採液管を、その採液管に接続可能な接続器具とともに示す、採液管の軸線方向に沿う断面図である。 図3の採液管と接続器具とを嵌め合わせた状態を示す、図3と同様の断面図である。 図1の採液管が具える栓部材の変形例を示す、栓部材に設けたスリットの延在方向に沿う要部拡大断面図である。 図1の採液管が具える栓部材および、その栓部材に設けるスリットの変形例を示す、スリットの延在方向に沿う要部拡大断面図である。 本発明の採液管の他の実施形態を示す、管状部材の軸線方向に沿う要部拡大断面図である。
以下に図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
図1に示す採液管1は、一端側(図1では右側)に開口部2aを有し、他端側(図1では左側)を密閉する底2b付きの、たとえば円管状をなす管状部材2と、図2に分解斜視図で示すように、管状部材2の一端側部分に取り付けられて、開口部2aを密閉する円盤状等の栓部材3とを具えてなる。
そしてこの採液管1では、管状部材2の、栓部材3を取り付けた一端側部分に、その一端側部分の周囲を取り囲んで配設されて、開口部2aへの栓部材3の取付け部分での気密性を確保する環状シール部材4を設けることにより、栓部材3の、管状部材2の一端側部分への気密な取付けを実現する。
またここでは、栓部材3に、管状部材2の軸線方向と直交する方向で、円盤状をなす栓部材3の半径方向に直線状に延びて、図3に断面図で示すように、たとえば、栓部材3の、管外部を向く外表面3aから、管内部を向く内表面3bまで貫通する一本のスリット5を設け、そして、管内部の内圧を大気圧よりも低くして、管内部を負圧雰囲気とする。なお、管内部の内圧は、事前に製造工程で減圧することが一般的であり、その手法としては、栓部材を管状部材に打栓する際に管状部材内の空気を減圧(吸引)させる方法が考えられる。
たとえば、尿、血液、腹水/胸水、胆汁、消化管液、術野浸出液、術野の洗浄液、脳脊髄液のドレナージ液、腹膜透析液その他の液体を採取するためのこのような採液管1は、図3に例示するような、接続器具としてのコネクタ50の先端部を、管状部材2の開口部2aに嵌め込んだ栓部材3のスリット5に挿入することにより、液体が、管内部の負圧雰囲気に基いて接続器具から吸引されることになるので、たとえば、この採液管1を、尿を採取する採尿管として用いた場合、泌尿器の機能の低下した患者であっても、尿を管内部に、円滑かつ速やかに採取することができる。
ここで、泌尿器の機能が低下した患者は、導尿カテーテルを介して膀胱に連結された蓄尿バッグを用いて排尿行為を行う場合があるが、この導尿カテーテルの途中には、患者が蓄尿バッグから離れて、いわゆるリハビリや入浴等をするための、相互に嵌合可能な一対のコネクタを設けることがある。
そして、上述した採液管1は、このような一対のコネクタのうちの、膀胱に留置したチューブ側の先端に設けるコネクタ50に嵌合可能とすることが、上記の患者からの尿の採取を容易に行うことができる点で好ましい。
ここにおいて、図3に断面図で例示するコネクタ50は、図3では右側に位置する一方の端部に、図示しないチューブが取り付けられるとともに、図3では左側に位置する他方の端部に開口箇所51aを有する外筒51と、前記外筒51の内側で該外筒51の軸線方向(図3では左右方向)に沿って延びて、内部を流動する液体を外部に連通させる連通孔52aを先端側に形成した円筒状の内筒52と、前記外筒51の内側に、前記内筒52を取り囲んで配置されて、前記外筒51の前記開口箇所51aを開閉する、弾性材料からなる環状弁体53と、該環状弁体53を、前記外筒51の前記一方の端部側から付勢する、コイルばね等の弾性部材54とを具えるものである。
なお、このようなコネクタ50は、図3に示すように、外筒51の内側で内筒52の外周側に、環状弁体53をその背面側からバックアップする剛性支持部材55を、環状弁体53の背面に沿って設け、この剛性支持部材55を介して、弾性部材54により環状弁体53を付勢させることができる。
また、図示のコネクタ50では、外筒51を、外筒51の他方の端部側の、前記開口箇所51aを形成した円筒状部材56、および、外筒51の一方の端部側に位置して前記円筒状部材56に取り付けられて、チューブの連結に供されるチューブ連結部材57で構成し、そして、そのチューブ連結部材57の、前記一方の端部側の小径部分の外面に、チューブの端部に挿入された際にその端部を摩擦係合させるための複数のテーパ状段差を形成している。
図3に例示するコネクタ50に採液管1を嵌め合わせるに当っては、図4に示すように、採液管1の管状部材2の一端側部分を、コネクタ50の外筒51の開口箇所51a内に入れ込むとともに、コネクタ50の内筒52の先端部52bを、採液管1の栓部材3のスリット5に挿入する。
それにより、管状部材2の一端側部分に設けた環状シール部材4が、コネクタ50の環状弁体53を、弾性部材54の付勢力に抗して外筒51の内側に押し込むとともに、栓部材3のスリット5内に入り込んだ内筒52の連通孔52aが、採液管1の内部に位置することになる。
その結果、管内部の負圧雰囲気に基いて、チューブを流動する液体が、内筒52および、その連通孔52aを介して、採液管1の管内部に吸引されることになって、コネクタ50のように閉じられた場合でも、管内部に当該液体を採取することができる。
ところで、上記の採液管1を、コネクタ50等の接続器具に接続する際には、コネクタ50の、略円筒状をなす先端部52bが、栓部材3のスリット5に挿入される際に、当該先端部52bによって直接的に押し広げられる、スリット5の延在方向の中央部分は大きく開く一方で、スリット5の延在方向の端部5a,5bは、それの周囲の縁部が先端部52bに接触しないが、前記中央部分に引き摺られて小さく開くことになり、それにより、スリット5の端部5a,5bで、先端部52bとの間に隙間が発生して、そこでの液漏れ、管内部の外気への連通が生じるおそれがある。
このような隙間の発生を防止するためには、図5に、スリットの延在方向に沿う拡大断面図で示すように、たとえば、管状部材2の一端側部分の内側に嵌め込んだ栓部材13に設けるスリット15の、栓部材13の外表面13a側の部分における、スリット15の延在方向のスリット長さLaを、栓部材の内表面13b側の部分における同様のスリット長さLbよりも短くすることが好ましい。
このことによれば、スリット15の、外表面13a側の部分の各端部に、内表面13b側の部分とのスリット長さの相違に起因して、弾性材料からなる栓部材13の一部をなす隙間充填部分13c,13dのそれぞれが形成されることになり、それらの隙間充填部分13c,13dが、スリット15への先端部52bの挿入に際し、スリット中央部分の変形に追従して、スリット端部で先端部52bとの周囲に発生する隙間を埋めるべく弾性変形することになるので、かかる隙間の発生が招く、そこでの液体の漏出および、管内部の、外気への連通をともに有効に防止することができる。その結果として、接続器具からの液体の吸引に際する、その接続部での液漏れを有効に防止するとともに、接続器具の接続後の、液体の吸引途中においても管内部の所要の気密性を確保することができる。
ここで、スリット長さを長く確保し、かつ採液管の径も最小にするとの観点からは、スリット長さを、図5に示すように、栓部材13の内表面13b側の部分よりも外表面13a側の部分で、前記管状部材2の軸線方向に直交する方向に沿う90°の段差を介して短くすることが好ましいが、当該段差は、図示は省略するが、軸線方向に直交する方向に対して傾斜する一の直線形状、または、複数の直線を繋いでなる形状とし、あるいは、スリット15の、内表面13b側の部分と外表面13a側の部分とを滑らかに連結する曲線形状等の様々な形状とすることもできる。
また、スリットに入るコネクタの中筒の径を考えスリット長さを規定している関係で、段差が90°より浅くなると中筒が入らなくなる可能性があるため90°が望ましい。
なお、図5に示すところでは、栓部材13の内表面13bの周縁部に、その周縁部の内周側の、スリット15を形成した中央部よりも管内部側に突出する内側環状リブ16を設けているも、このような内側環状リブ16を配設することは、コネクタ50等の先端部52bの挿入および抜き取りを繰り返して行うことに伴う、スリット15の、内表面13b側の端部での亀裂の発生ないし進展を防止できる点で好ましい。
また、図示は省略するが、スリットの、栓部材の外表面側の端部での亀裂の発生・進展を防止するためには、栓部材の外表面の周縁部に、該周縁部の内周側の、前記スリットを形成した中央部よりも管外部側に突出する外側環状リブを設けることが好ましい。
またここで、栓部材に設けるスリットは、栓部材の外表面および内表面のうちの外表面だけに開口させて、栓部材の外表面から内表面まで貫通しないものとすることもでき、たとえば、図6(a)に示すところでは、スリット25の延在方向に沿うスリット長さLaを、前記栓部材23の外表面23aから内表面23b側に向かうに従い漸減させるとともに、その内表面23bに達する手前で消失させて、スリット25が、栓部材23の外表面23aおよび内表面23bのうちの外表面23aだけに開口するものとしている。
この場合、コネクタ50の先端部52bがスリット25に挿入された際に、スリット23が、栓部材23の内表面23bにも開口して、スリット25が外表面23aから内表面23bまで貫通することになり、先端部52bの挿入前においては、貫通しないスリット25での気密性を大きく高めることができる。
そしてまた、図6(b)に示すように、栓部材33の外表面33aに開口するとともに、スリット長さLaを、前記栓部材33の内表面33b側に向かうに従い漸減させてなる外側スリット部分35aと、内表面33bに開口するとともに、スリット長さLbを、外表面33aに向かうに従い漸減させてなる内側スリット部分35bとで構成されるスリット35とし、それらの外側スリット部分35aと内側スリット部分35bとのそれぞれのスリット長さLa,Lbをともに、外側スリット部分35aおよび内側スリット部分35bの相互が繋がる手前で消失させることができる。図6(b)に示すスリット35では、スリット35が外表面33aおよび内表面33bの両表面に開口するが、スリット35が貫通しないので、この場合においてもまた、コネクタ50との接続前の、管内部の負圧雰囲気を、長期間にわたって有効に確保することができる。
図7に示す他の実施形態は、管状部材の一端側開口部の密閉構造を変更したことを除いて、先に述べた実施形態と同様の構成を有するものである。
図7に示すところでは、管状部材42の一端側部分の内側に、略円盤状をなす、スリット45付きの栓部材43を圧縮状態で嵌め込んで取り付けるとともに、その一端側部分に、管状部材42と栓部材43との接触域での気密性を確保する環状シール部材44を、その一端側部分の周囲を取り囲んで設けている。
ここで、図7に示す環状シール部材44は、管状部材42の一端側部分を取り囲む円筒状の側壁部分44aと、側壁部分44aの、開口部42a側の端部から内周側に連続して延びて、開口部42aで管状部材42と栓部材43との接触域を全周にわたって覆う内向きフランジ部分44bとを有し、さらに、この内向きフランジ部分44bに、内向きフランジ部分44bの内周側先端から栓部材43に向けて延びる環状の抜け止め凸部44cを設けてなる。
そして、栓部材43の外表面43aには、環状シール部材44の上記の前記抜け止め凸部44cが嵌り込む外側嵌合凹部43cを設けている。
このような抜け止め凸部44cおよび外側嵌合凹部43cを設けることは、コネクタ50等の先端部52bをスリット45に挿入して、管内部に液体を採取した後、当該先端部52bをスリット45から引き抜く際に、栓部材43の、管状部材42からの抜け出しを防止することができる点で好ましい。
また、図7に示すこの実施形態では、管状部材42の一端側部分の内側面に、その内側面から内周側に迫り出すとともに、開口部42aに向けて延びる落込み防止凸部42bを設け、栓部材43の内表面43bに、この落込み防止凸部42bが嵌り込む内側嵌合凹部43dを設ける。
このことによれば、コネクタ50の先端部52bをスリット45に挿入した際の、栓部材43の、管内部への落込みを防止することができる。
ここにおいて、たとえば、管状部材42の軸線方向に直交する、栓部材43の半径方向に沿って延びるとともに、栓部材43の外表面43aから内表面43bまで貫通する一本のスリット45での気密性を高めるため、栓部材43の内表面43b側の箇所の、内側嵌合凹部43dより内周側で落込み防止凸部42bの内周面に嵌り込む内周側嵌合部43eの外径を、栓部材43を管状部材42から取り外した状態で、落込み防止凸部42bの内径D1よりも大きくするとともに、栓部材43の、内側嵌合凹部43dの底部分よりも開口部42a側に位置する中間嵌合部43fの外径を、栓部材43を管状部材42から取り外した状態で、管状部材42の内側面の内径D2よりも大きくすることが好ましい。
それにより、栓部材43が、内周側嵌合部43eおよび中間嵌合部43fの二箇所で、管状部材42により半径方向内向きに圧縮されて、当該栓部材43に設けたスリット45が、より気密に閉塞することになるので、スリット45での気密性を一層向上させることができる。その結果として、管内部の負圧雰囲気を、コネクタ50に接続されるまでの間、長期間にわたって確保することが可能になる。
なお、上述した採液管では、管状部材の材質として、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド、変性ポリフェニレンオキシド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ素系樹脂等の各種樹脂材料、あるいはこれらのうちの一種以上を含むブレンド体、ポリマーアロイ等を用いることができる。また、その他にも、各種ガラス材、セラミックス材料、金属材料で構成することも可能である。
また、環状シール部材の材質としては、薄肉アルミ箔、延伸ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、延伸ナイロンを用いることができる。
一方、栓部材の材質としては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、ヒドリンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムのような各種ゴム材料や、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマーが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を混合して用いることができる。
1,41 採液管
2,42 管状部材
2a,42a 開口部
2b 底
42b 落込み防止凸部
3,13,23,33,43 栓部材
3a,13a,23a,33a,43a 外表面
3b,13b,23b,33b,43b 内表面
13c,13d 隙間充填部分
43c 外側嵌合凹部
43d 内側嵌合凹部
43e 内周側嵌合部
43f 中間嵌合部
4,44 環状シール部材
44a 側壁部分
44b 内向きフランジ部分
44c 抜け止め凸部
5,15,25,35,45 スリット
5a,5b 端部
35a 外側スリット部分
35b 内側スリット部分
16 内側環状リブ
50 コネクタ
51 外筒
51a 開口箇所
52 内筒
52a 連通孔
52b 先端部
53 環状弁体
54 弾性部材
55 剛性支持部材
56 円筒状部材
57 チューブ連結部材
La,Lb スリット長さ
D1 落込み防止凸部の内径
D2 管状部材の内側面の内径

Claims (11)

  1. 一端側に開口部を有し、且つ他端側を密閉する底付きの管状部材の一端側部分に、前記開口部を密閉する栓部材を取り付けてなる採液管であって、
    前記栓部材を、前記管状部材の一端側部分に気密に取り付けるとともに、該栓部材に、該栓部材の外表面および内表面のうちの少なくとも外表面に開口して前記管状部材の軸線方向と直交して延びるスリットを形成し、管内部の気密性を確保して管内部を負圧雰囲気としてなることを特徴とする採液管。
  2. 前記スリットを、前記栓部材の外表面および内表面のそれぞれに開口するとともに、該外表面から該内表面まで貫通するものとし、
    前記スリットの延在方向に沿うスリット長さを、前記栓部材の内表面側の部分よりも外表面側の部分で短くしたことを特徴とする請求項1に記載の採液管。
  3. 前記スリット長さを、前記栓部材の内表面側の部分よりも外表面側の部分で、前記スリットの延在方向に沿う段差を介して短くしたことを特徴とする請求項2に記載の採液管。
  4. 前記スリットの延在方向に沿うスリット長さを、前記栓部材の内表面側に向かうに従い漸減させるとともに、該内表面に達する手前で消失させて、該スリットが、前記栓部材の外表面および内表面のうちの外表面だけに開口するものとしたことを特徴とする請求項1に記載の採液管。
  5. 前記スリットを、前記栓部材の外表面に開口するとともに、該スリットの延在方向に沿うスリット長さを、前記栓部材の内表面側に向かうに従い漸減させてなる外側スリット部分と、前記内表面に開口するとともに、該スリットの延在方向に沿うスリット長さを、前記外表面に向かうに従い漸減させてなる内側スリット部分とで構成し、
    前記スリットの前記外側スリット部分と前記内側スリット部分とのそれぞれのスリット長さをともに、該外側スリット部分および該内側スリット部分の相互が繋がる手前で消失させたことを特徴とする請求項1に記載の採液管。
  6. 前記栓部材の内表面の周縁部に、該周縁部の内周側の、前記スリットを形成した中央部よりも管内部側に突出する内側環状リブを設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の採液管。
  7. 前記栓部材の外表面の周縁部に、該周縁部の内周側の、前記スリットを形成した中央部よりも管外部側に突出する外側環状リブを設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の採液管。
  8. 前記管状部材の一端側部分の内側面に、該内側面から内周側に迫り出すとともに前記開口部側に延びる落込み防止凸部を設け、前記開口部に嵌め込んだ前記栓部材の内表面に、前記落込み防止凸部が嵌り込む内側嵌合凹部を設けたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の採液管。
  9. 前記栓部材の内表面側の箇所の、前記内側嵌合凹部より内周側で前記落込み防止凸部の内周面に嵌り込む内周側嵌合部の外径を、前記栓部材を前記管状部材から取り外した状態で、前記落込み防止凸部の内径より大きくするとともに、前記栓部材の、前記内側嵌合凹部の底部分よりも前記開口部側に位置する中間嵌合部の外径を、前記栓部材を前記管状部材から取り外した状態で、前記管状部材の前記内側面の内径よりも大きくしたことを特徴とする請求項8に記載の採液管。
  10. 前記管状部材の一端側部分に、該一端側部分の周囲を取り囲む筒状の側壁部分と、該側壁部分に連続して内周側に延びて、前記管状部材と前記栓部材との接触域を全周にわたって覆う内向きフランジ部分とを有する環状シール部材を設け、
    前記環状シール部材の前記内向きフランジ部分に、該内向きフランジ部分から前記栓部材側に延びる抜け止め凸部を設け、前記開口部に嵌め込んだ前記栓部材の外表面に、前記抜け止め凸部が嵌り込む外側嵌合凹部を設けたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の採液管。
  11. 一方の端部にチューブが取り付けられるとともに、他方の端部に開口箇所を有する外筒と、前記外筒の内側で該外筒の軸線方向に沿って延びて、内部を流動する液体を外部に連通させる連通孔を形成した内筒と、前記外筒の内側に、前記内筒を取り囲んで配置されて、前記外筒の前記開口箇所を開閉する環状弁体と、該環状弁体を、前記外筒の前記一方の端部側から付勢する弾性部材とを具えるコネクタに嵌合可能な、請求項1〜10のいずれかに記載の採液管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110455590A (zh) * 2019-08-20 2019-11-15 宋鸿碧 一种产科尿液检测仪器
JP2021524578A (ja) * 2018-05-22 2021-09-13 シー・アール・バード・インコーポレーテッドC R Bard Incorporated 尿サンプリングキット及びその方法

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