JP2014066347A - 解放弁および油圧式ダンパ - Google Patents

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Yuji Kotake
祐治 小竹
Takayuki Suzuki
隆之 鈴木
Takumi Niida
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Abstract

【課題】 温度上昇により作動油が大きく膨張する場合でも、装置の破損を防ぐことが可能であり、通常時には作動油の漏れ出しを防止することができる解放弁およびこれを用いた油圧式ダンパを提供する。
【解決手段】 弁体49はスプール弁の形状を有し、流出孔47の先端は流出孔47に嵌められる。弁体49と流出孔47との摺動面には、シール部材であるOリング51が設けられる。弁体49の後端側にはフランジ部63が設けられる。フランジ部63には、孔61が設けられる。フランジ部63は、解放室55の内周面に対して摺動する。通常時においては、弁体49は、ばね57によって流出孔47方向に押し付けられて、流出孔47を塞ぐ。この際、Oリング51によって、弁体49と流出孔47との隙間をシールすることができる。すなわち、弁体49と流出孔47との隙間から、流路45からの作動油が外部(解放室55)に漏れることがない。
【選択図】図3

Description

本発明は解放弁およびこれを用いた油圧式ダンパに関する。
従来、地震や風等による建築物の揺れを低減させるために、制震用油圧式ダンパが用いられていた。制震用油圧式ダンパは、油の流体抵抗を利用して、建築物の揺れに対する抵抗力(減衰力)を発生させ、建築物の揺れを吸収して耐震性、居住性を向上させる。
即ち、油圧式ダンパのシリンダ内に充填された作動油が、調圧部を通過する際の流体抵抗により減衰力を発生させて建築物の揺れを吸収する。ピストンは、作動油が充填されたシリンダを2つの圧力室に区分する。油圧式ダンパは、シリンダ内のピストンがいずれの方向に移動しても減衰力が発生するように、調圧部を装備している。
作動油が流通する流路には、アキュムレータが設けられる。アキュムレータは、作動油を流路に対して給排する。これにより、ピストンの往復運動により作動油の温度が上昇したことに伴う作動油の体積増加分を吸収したり、油圧式ダンパの性能を安定させたりする。
近年、装置を小型化する必要があることや、外観上の問題から、調圧部やアキュムレータをピストン等の内部に設けた油圧式ダンパがあり、特許文献1に示すようなものが知られている。
特開2006−349021号公報
しかしながら、例えば長周期地震など起こった場合に超高層ビル等が長時間揺れる等、様々な理由により油圧式ダンパの作動油が大きく温度上昇して体積増加が大きくなる場合が考えられる。このとき、作動油の体積増加分がアキュムレータの容量を超え、装置に過度の油圧が生じ油圧式ダンパを破損させる問題がある。
したがって、アキュムレータの容量を超えて、油圧式ダンパ内部の圧力が所定以上となった場合には、作動油を外部に放出する必要がある。しかし、通常の弁は、弁座と線接触しており、わずかに弁体が動作した場合にも、作動油の漏れ出しがある。特に、弁体と弁座とは金属であるため、長期の使用において、接触部から作動油が漏れだす恐れがある。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、温度上昇により作動油が大きく膨張する場合でも、装置の破損を防ぐことが可能であり、通常時には作動油の漏れ出しを防止することができる解放弁およびこれを用いた油圧式ダンパを提供することを目的とする。
前述した目的を達するために第1の発明は、解放室に設けられるばねと、前記ばねの先端に設けられる弁体と、前記弁体が挿抜可能な流出孔と、前記流出孔の内面と前記弁体の外周面との摺動面に設けられるシール部材と、を具備し、前記弁体の先端縁部または前記流出孔の内面縁部が面取り加工されることを特徴とする解放弁である。
前記弁体の後端には、フランジ部が設けられ、前記フランジ部は、前記解放室の内面に対して摺動し、前記弁体のガイド機構として機能し、前記フランジ部には、孔が形成されることが望ましい。
前記弁体の先端の端面には、前記弁体の側面と連通する孔が形成されてもよい。
前記弁体はスプール弁であることが望ましい。
第1の発明によれば、弁体が孔に挿入され、孔内においてシール部材で摺動される。したがって、通常時において、作動油が解放室に流出することがない。
また、弁体の後端にフランジ部を設け、フランジ部を解放室内の内周面に対して摺動させることで、弁体が傾くことを防止することができる。この際、フランジ部に孔が形成されるため、解放弁が開いた際に、作動油をフランジ部の後方に流出させることができる。したがって、油圧式ダンパ内の作動油の圧力が過剰に上昇した際には、作動油を外部に流出させ、油圧式ダンパの破損を防止することができる。
このような、解放弁としては、弁体がスプール弁であることが望ましい。スプール弁であれば、弁体は、孔内を摺動可能であるため、弁体の僅かな移動によっても、シール部材によって、確実に作動油をシールすることができる。したがって、通常時に、作動油が漏れだすことがない。
第2の発明は、第1の発明に係る解放弁を用い、シリンダと、前記シリンダ内で往復移動可能に設けられたピストンと、前記シリンダ内で前記ピストンの両側に形成され、作動油が充填された2つの圧力室と、2つの前記圧力室を結び、前記作動油を流通させる流路と、前記流路における前記作動油の圧力又は流量を制御するための調圧部と、前記作動油の流通経路または前記圧力室に対し前記作動油の給排を行うアキュムレータと、を具備する油圧回路において、前記油圧回路には前記解放弁が設けられ、前記解放弁が、前記作動油の圧力が設定値を超えた場合に前記弁体が前記流出孔から抜ける方向に移動し、前記作動油が前記流出孔から流出することを特徴とする油圧式ダンパである。2つの前記圧力室を結び、前記作動油を流通させる他の流路において、一対の固定絞りが設けられ、前記アキュムレータおよび前記解放弁は、一対の前記固定絞りの間で前記他の流路に対して接続されてもよい。
第2の発明によれば、通常使用時において、作動油の漏れ出しがなく、油圧式ダンパ内の圧力が過剰に上昇した場合に、作動油を外部に放出し、油圧式ダンパの破損を防止することができる。
本発明によれば、温度上昇により作動油が大きく膨張する場合でも、装置の破損を防ぐことが可能であり、通常時には作動油の漏れ出しを防止することができる解放弁およびこれを用いた油圧式ダンパを提供することができる。
油圧式ダンパ1の構造を示す図。 油圧式ダンパの油圧回路を示す図。 解放弁37を示す図。 油圧式ダンパ1aの構造を示す図。 解放弁37aを示す図。
以下、図面を参照しながら、本発明の油圧式ダンパについて詳細に説明する。図1は、油圧式ダンパ1の構造を示す図であり、図2は、油圧式ダンパ1の回路図である。油圧式ダンパ1は、主に、シリンダ3、ピストンロッド5a、5b、ピストン7、調圧弁13a、13b、アキュムレータ23、解放弁37等から構成される。
円筒状のシリンダ3内には、ピストン7が移動可能に設けられる。ピストン7の両側には、円柱状のピストンロッド5a、5bが設けられる。シリンダ3にはジョイント25aが連結される。また、ピストンロッド5bにはジョイント25bが連結される。ジョイント25a、25bは、建築物のブレースや基台に固定される。
シリンダ3内は、第1圧力室9と第2圧力室11とに区分される。第1圧力室9と、第2圧力室11には作動油が充填される。シリンダ3、ピストン7、ピストンロッド5a、5b等は金属で構成される。
シリンダ3の外部には、弁ブロック33およびアキュムレータブロック35が設けられる。弁ブロック33の内部には、流路39a、39b、41a、41b、43a、43bが設けられる。流路39aは、第1圧力室9に接続される。流路39bは第2圧力室11に接続される。流路39bから分岐する流路41aには、調圧弁13bが設けられ、さらに流路41bを介して流路39aに接続される。また、流路39aから分岐する流路43aには、調圧弁13aが設けられ、さらに流路43bを介して流路39bに接続される。
なお、流路41aは調圧弁13bの流入側であり、流路41bは調圧弁13bの流出側である。また、流路43aは調圧弁13aの流入側であり、流路43bは調圧弁13aの流出側である。
流路39a、39bは、それぞれ固定絞り31a、31bを介してアキュムレータブロック35の流路45と接続される。アキュムレータブロック35は、弁ブロック33に接合される。作動油が流れる流通経路である流路45にはアキュムレータ23が接続される。また、流路45には、解放弁37が接続される。解放弁37は外部に連通する。すなわち、解放弁37は、シリンダ3、ピストンロッド5a、5b、ピストン7、調圧弁13a、13b、アキュムレータ23および各流路等で構成される油圧回路に設けられる。ここで、外部とは通常作動時に作動油が流通している部分以外の部分を指す。尚、上記流路や弁等は、ピストン7やピストンロッド5a、5b内に設けてもよい。
アキュムレータ23は、作動油の熱膨張を吸収する機能を有する。また、低圧側圧力室に作動油を補給し作動油が負圧になることを防止して油圧式ダンパの性能を安定化させる機能を有している。
次に、図2を用いて、油圧式ダンパ1の動作について詳細に説明する。図2は、建築物に地震・風などの力が働き、ピストン7に外力が働く場合を示す。ピストン7がE方向に移動すると、第2圧力室11に充填された作動油が圧縮される。第2圧力室11で圧縮された作動油は、流路39bから流路41aに流入する。
所定圧力以上の作動油が調圧弁13bに流入すると、作動油は調圧弁13bを介して流路41bに流出する。調圧弁13bから流出した作動油は、流路39aを介して第1圧力室9へ流入する。
なお、流路43aの作動油の圧力よりも流路43bの方が高圧なので、調圧弁13aが開くことはない。また、固定絞り31bが設けられるため、アキュムレータ23への作動油の流入には、抵抗が付与される。したがって、流路39bを流れる作動油は、調圧弁13bから直ちに第1圧力室9に流出する。
このように、ピストン7が、E方向に移動する速度に対し、調圧弁13bに収装するばね等を調整することで、ピストン7にはE方向の力を打ち消す方向に、減衰力が発生する。すなわち、調圧弁13bを調整することで、油圧式ダンパ1の減衰力特性を調整することができる。
次に、建築物に働く地震や風などの力の方向が、反転した場合について説明する。ピストン7がF方向に移動すると、第1圧力室9に充填された作動油が圧縮される。第1圧力室9で圧縮された作動油は、流路39aから流路43aに流入する。
所定圧力以上の作動油が調圧弁13aに流入すると、作動油は調圧弁13aを介して流路43bに流出する。調圧弁13aから流出した作動油は、流路39bを介して第2圧力室11へ流入する。
なお、流路41aの作動油の圧力よりも流路41bの方が高圧なので、調圧弁13bが開くことはない。また、固定絞り31aが設けられるため、アキュムレータ23への作動油の流入には、抵抗が付与される。したがって、流路39aを流れる作動油は、調圧弁13aから直ちに第2圧力室11に流出する。
このように、ピストン7が、F方向に移動する速度に対し、調圧弁13aに収装するばね等を調整することで、ピストン7にはF方向の力を打ち消す方向に、減衰力が発生する。すなわち、調圧弁13aを調整することで、油圧式ダンパ1の減衰力特性を調整することができる。
油圧式ダンパ1の通常作動時には、流路45における油圧はアキュムレータ23内のばねによりほぼ一定の圧力に保持される。その圧力はアキュムレータ23内の油圧とほぼ同等である。
アキュムレータ23は、例えばアキュムレータ23内を移動するピストンと、ピストンを支持するばねとを有するばね式のものを用いることができる。アキュムレータ23内の作動油の油圧と、ピストンを支持するばねの弾性力の釣り合いに応じて、ピストンが移動して作動油が流路45に給排される。
ピストン7の往復運動に伴って作動油が温度上昇した場合、温度上昇に伴って増加した体積分の作動油が流路45を介してアキュムレータ23に給油される。一方、作動油の温度が低下して作動油の体積が減少すると、作動油がアキュムレータ23から流路45に排出される。このように、アキュムレータ23により作動油の体積変動が吸収される。
また、アキュムレータ23は、油圧式ダンパ1の作動時に低圧側の圧力室に作動油を供給し、作動油が負圧になることを防止して油圧式ダンパ1の性能を安定させる機能等を有する。
次に、解放弁37の動作について説明する。図3(a)は、解放弁37の構造を示す拡大断面図であり、図3(b)は、弁体49の正面図である。解放弁37は、流路45と連通する流出孔47と、弁体49と、弁体49の後端に設けられるフランジ部63と、弁体49を流出孔47に対して押し付けるばね57等から構成される。
弁体49はスプール弁の形状を有し、弁体49の先端は流出孔47に嵌められる。弁体49と流出孔47との摺動面には、シール部材であるOリング51が設けられる。Oリング51は、流出孔47の内面に設けられた溝に嵌められ、弁体49と流出孔47との隙間をシールする。
弁体49の後端側にはフランジ部63が設けられる。フランジ部63には、孔61が設けられる。フランジ部63は、解放室55の内周面に対して摺動する。すなわち、弁体49の移動に対して、フランジ部63と解放室55の内面は、ガイド機構として機能する。したがって、弁体49が解放室55内で傾くことを防止することができる。
通常時においては、弁体49は、ばね57によって流出孔47方向に押し付けられて、流出孔47を塞ぐ。この際、Oリング51によって、弁体49と流出孔47との隙間をシールすることができる。すなわち、弁体49と流出孔47との隙間から、流路45(図1、図2)からの作動油が外部(解放室55)に漏れることがない。
前述のように、アキュムレータ23(図1、図2)は、作動油の体積が増加することで流路内の油圧が上昇すると、作動油がアキュムレータ23内に流れ込み、流路内のそれ以上の圧力上昇を抑制する。しかし、作動油の体積増加に対してアキュムレータ23の容量を超えると、装置に過度の油圧が生じ油圧式ダンパ1を破損させる恐れがある。
本発明では、アキュムレータ23の容量を超えて、油圧式ダンパ1の内部の圧力が所定以上となった場合には、解放弁37を動作させ、作動油を外部に放出する。
図3(c)は、弁体49が、作動油の圧力によってばね57による力に対抗して後方(解放室55側であって図中矢印A方向)に移動した状態を示す図である。弁体49が流出孔47から抜けると、流路45(図1、図2)の作動油の一部が流出孔47から解放室55へ流れ込む(図中矢印B方向)。すなわち、作動油は、フランジ部63の孔61を介して、解放室55の後方に流出し、外部に作動油を流出させることができる。このように、解放弁37は、油圧式ダンパ1の内部の圧力が所定以上となった場合に、油圧式ダンパ1の油圧回路から作動油を外部に放出するものである。したがって、解放室55は、油圧回路の外部となるため、完全に密閉された空間である必要はない。
作動油の一部を外部に流出させることで、油圧式ダンパ1内の圧力を下げ、油圧式ダンパ1の破損を防止することができる。なお、油圧式ダンパ1内の圧力が下がると、ばね57によって、弁体49は再び流出孔47に嵌り込み、流出孔47から作動油が漏れだすことを防止する。この際、前述したように、フランジ部63は弁体49の動作のガイド機構として機能するため、弁体49はまっすぐに流出孔47に嵌り込む。
また、弁体49の先端には、面取り部59が設けられる。したがって、弁体49が再び流出孔47に嵌り込む際に、Oリング51の損傷を抑制することができる。なお、Oリング51を弁体49側に配置することもできる。この場合には、流出孔47の縁部に面取り部59を形成することで、弁体49の動作に伴うOリング51の破損を抑制することができる。
このような効果を得るためには、弁体49が移動する圧力を、アキュムレータ23の圧力よりも大きく設定し、油圧式ダンパ1の耐圧強度よりも小さくするように設定すればよい。
以上のように、本実施形態では、油圧式ダンパ1の作動油が温度上昇によって体積膨張した場合でも、油圧回路内の作動油の圧力が予め定めた設定値に達すると、解放弁37が外部と連通し、体積膨張分の作動油を逃がすことができる。したがって、油圧式ダンパ1の破損を防止することができる。
また、フランジ部63に孔61が設けられるため、作動油を解放室55に流出させることができる。なお、解放室55は外部に連通するため、作動油を外部に流出させることができる。
ここで、通常の弁は、弁体と弁座との間にOリング等を設けることは困難である。このような接触部では、Oリングが破損する恐れがあるためである。したがって、通常の弁では、弁体と弁座とを線接触させることで、面圧を高め、接触部からの作動油の漏れを防止する。しかし、このような従来型の弁では、わずかに弁体が動作した場合にも、作動油の漏れ出しがある。特に、弁体と弁座とは金属であるため、長期の使用において、接触部から作動油が漏れだす恐れがある。
これに対し、本発明では、弁体49をスプール弁とし、流出孔47との摺動面にOリング51を配置することで、弁体49と流出孔47との隙間を確実にシールすることができるとともに、弁体49のわずかな動作によって、作動油が外部に漏れだすことがない。
なお、本発明での解放弁37は、常に弁体49が動作を繰り返すものではなく、異常時にのみ解放弁37が解放するものである。したがって、弁体49が動作する頻度は低く、これに伴うOリング51の破損の可能性は低い。さらに、弁体49の先端部に面取り部59を設けることで、弁体49が動作した後に、Oリング51が破損することを防止することができる。
このように、従来Oリング等を用いることが困難であった弁に対して、本発明の解放弁37は、弁体49が異常時にのみ動作するものであるため、Oリング51を設けても、その劣化の可能性が低く、停止時における作動油の漏れ出しを確実に防止することができる。
次に、第2の実施の形態について説明する。図4は、第2の実施の形態にかかる油圧式ダンパ1aを示す図である。なお、以下の説明において、油圧式ダンパ1と同様の機能を有する構成については、図1等と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。油圧式ダンパ1aは、油圧式ダンパ1と略同様の構成であるが、各流路や調圧弁等がピストンロッド5aまたはピストン7内に収装される点で異なる。
図に示す例では、アキュムレータ23は、ピストンロッド5a内に設けられる。アキュムレータ23のピストン内には、解放弁37が設けられる。すなわち、本実施形態では、解放弁37は、アキュムレータブロックではなく油圧回路の一部を構成するピストンロッド5aに設けられる。
油圧式ダンパ1aでは、解放弁37は、アキュムレータ23の弾性部材が配置される室内に連通する。したがって、アキュムレータ23の容量以上の作動油がアキュムレータ23内に流入すると、作動油の一部が、アキュムレータ23のばね側に流出して、圧力を低下させる。
以上のように、第2の実施形態にかかる油圧式ダンパ1aによっても、油圧式ダンパ1と同様の効果を得ることができる。
次に、解放弁の他の実施形態について説明する。図5(a)は、解放弁37aを示す図であり、図5(b)は弁体49aを示す正面図である。解放弁37aは、解放弁37と略同様であるが、形状が異なる弁体49aが用いられる点で異なる。弁体49aには、先端側に孔65が設けられる。孔65は、弁体49aの端面と、端面から所定長さ後方の側面(外周面)とに連通する。すなわち、孔65は、弁体49aの端面から弁体49aの移動方向(図5(a)の左右方向)に所定深さ設けられ、さらに、弁体49aの移動方向に垂直な方向(図5(a)の上下方向)に向けて形成される。
アキュムレータ23内が所定圧力以上となると、図5(c)に示すように、弁体49aが移動する(図中矢印C方向)。この際、弁体49aの外周面に形成された孔65が解放室55側に露出すると、作動油は、孔65を介して解放室55に流出する。すなわち、解放弁37aでは、弁体49aは、流出孔47から完全に抜けることがない。
また、流出孔47の縁部からOリング51の位置までの長さは、弁体49aの端面から弁体49aの外周面の孔65までの長さ(弁体49aの軸方向長さ)よりも短いことが望ましい。このようにすれば、Oリング51は、常に弁体49aの外周面と接触し、Oリング51よりも後方(図中左側)に弁体49aが移動することがない。この場合には、面取り部は不要であり、弁体49aの先端縁部によって、Oリング51を傷つけることがない。
また、弁体49aは流出孔47から完全に抜けることがないため、流出孔47が弁体49aのガイド機構として機能する。したがって、フランジ部63は必ずしも必要ではない。
以上、解放弁37aによっても解放弁37と同様の効果を得ることができる。したがって、上述した油圧式ダンパ1、1aに解放弁37aを適用することもできる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る油圧式ダンパ等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、本発明の油圧式ダンパの例として図2の油圧回路を示したが、本発明の油圧式ダンパは上記示された油圧回路で表わされるものに限らない。
1、1a……油圧式ダンパ
3………シリンダ
5a、5b………ピストンロッド
7………ピストン
9………第1圧力室
11………第2圧力室
13a、13b………調圧弁
23………アキュムレータ
25a、25b………ジョイント
31a、31b………固定絞り
33………弁ブロック
35………アキュムレータブロック
37、37a………解放弁
39a、39b、41a、41b、43a、43b、45………流路
47………流出孔
49、49a………弁体
51………Oリング
55………解放室
57………ばね
59………面取り部
61、65………孔
63………フランジ部

Claims (5)

  1. 解放室に設けられるばねと、
    前記ばねの先端に設けられる弁体と、
    前記弁体が挿抜可能な流出孔と、
    前記流出孔の内面と前記弁体の外周面との摺動面に設けられるシール部材と、
    を具備し、
    前記弁体の先端縁部または前記流出孔の内面縁部が面取り加工されることを特徴とする解放弁。
  2. 前記弁体の後端には、フランジ部が設けられ、
    前記フランジ部は、前記解放室の内面に対して摺動し、前記弁体のガイド機構として機能し、
    前記フランジ部には、孔が形成されることを特徴とする請求項1記載の解放弁。
  3. 前記弁体の先端の端面には、前記弁体の側面と連通する孔が形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の解放弁。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の解放弁を用い、
    シリンダと、
    前記シリンダ内で往復移動可能に設けられたピストンと、
    前記シリンダ内で前記ピストンの両側に形成され、作動油が充填された2つの圧力室と、
    2つの前記圧力室を結び、前記作動油を流通させる流路と、
    前記流路における前記作動油の圧力又は流量を制御するための調圧部と、
    前記作動油の流通経路または前記圧力室に対し前記作動油の給排を行うアキュムレータと、
    を具備する油圧回路において、
    前記油圧回路には前記解放弁が設けられ、
    前記解放弁が、前記作動油の圧力が設定値を超えた場合に前記弁体が前記流出孔から抜ける方向に移動し、前記作動油が前記流出孔から流出することを特徴とする油圧式ダンパ。
  5. 前記解放弁は、前記流路において、前記アキュムレータの機能によって油圧ダンパの通常作動時に前記アキュムレータ内の油圧とほぼ同等の圧力に保たれる範囲に設けられることを特徴とする請求項4記載の油圧式ダンパ。
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