JP2014066139A - ウォータージャケット用スペーサ - Google Patents
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Abstract
【課題】ヒケを発生させることなく外形寸法を拡大できるウォータージャケット用スペーサを提供する。
【解決手段】シリンダブロック20のウォータージャケット23内に配置される合成樹脂製のスペーサ10(ウォータージャケット用スペーサ)は、ウォータージャケット23内の冷却水Fから隔絶された気泡17(気密室)と、気泡17を包囲する中実部18とを備えている。
【選択図】図1
【解決手段】シリンダブロック20のウォータージャケット23内に配置される合成樹脂製のスペーサ10(ウォータージャケット用スペーサ)は、ウォータージャケット23内の冷却水Fから隔絶された気泡17(気密室)と、気泡17を包囲する中実部18とを備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、ウォータージャケット用スペーサに関するものである。
特許文献1には、水冷式エンジンのシリンダブロックに形成したウォータージャケット内に、冷却水の流量を調整するための合成樹脂製のスペーサを収容する技術が記載されている。エンジンの始動時は、燃費向上のためにシリンダボア壁の温度を早く昇温させることが好ましい。シリンダボア壁の早期昇温のためには、スペーサを厚くしてウォータージャケット内の冷却水の水量を減らすことが有効である。
しかし、合成樹脂製のスペーサを単純に厚くしようとすると、金型成形の冷却過程でスペーサにヒケが生じ、スペーサの表面に不正な変形が生じる虞がある。ヒケによる変形は、スペーサの表面に沿った冷却水の流量制御に影響を及ぼすため、ヒケの発生は好ましくない。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、ヒケを発生させることなく外形寸法を拡大できるウォータージャケット用スペーサを提供することを目的とする。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、ヒケを発生させることなく外形寸法を拡大できるウォータージャケット用スペーサを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、本発明は、
シリンダブロックのウォータージャケット内に配置される合成樹脂製のウォータージャケット用スペーサであって、
前記ウォータージャケット内の冷却水から隔絶された気密室と、
前記気密室を包囲する中実部とを備えているところに特徴を有する。
シリンダブロックのウォータージャケット内に配置される合成樹脂製のウォータージャケット用スペーサであって、
前記ウォータージャケット内の冷却水から隔絶された気密室と、
前記気密室を包囲する中実部とを備えているところに特徴を有する。
この構成によれば、ウォータージャケット用スペーサを金型成形する際に、中実部の厚さを薄くできるので、ヒケが発生する虞はない。中実部の厚さを薄くしても、気密室の容積を確保することで、ウォータージャケット用スペーサの外形寸法を大きくすることができる。本発明のウォータージャケット用スペーサは、ヒケを発生させることなく外形寸法を拡大できる。
本発明のウォータージャケット用スペーサは、
内部に多数の気泡を有する多孔質材料からなっていてもよい。
多孔質材料からなるウォータージャケット用スペーサは、発泡剤が溶解されている溶融樹脂を金型に充填して、溶融樹脂内で気泡を成長させるコアバック法等により成形できる。このウォータージャケット用スペーサは、個別に製造した複数の部品を組み立てたものに比べると、製造工程が少なくて済む。
内部に多数の気泡を有する多孔質材料からなっていてもよい。
多孔質材料からなるウォータージャケット用スペーサは、発泡剤が溶解されている溶融樹脂を金型に充填して、溶融樹脂内で気泡を成長させるコアバック法等により成形できる。このウォータージャケット用スペーサは、個別に製造した複数の部品を組み立てたものに比べると、製造工程が少なくて済む。
<実施例1>
以下、本発明を具体化した実施例1を図1〜図3を参照して説明する。本実施例1のウォータージャケット用スペーサ10(以下、単に「スペーサ10」という)は、自動車の内燃機関である4気筒エンジンに用いられるものである。スペーサ10が取り付けられるシリンダブロック20内には、4つ(便宜上、図1に示すのは1つだけである)のシリンダボア21が一列に並んで形成されている。シリンダブロック20には、4つのシリンダボア21の内壁に沿ったシリンダライナ22が形成されているとともに、このシリンダライナ22を包囲するようにほぼ同形状のウォータージャケット23が形成されている。ウォータージャケット23は、複数の円弧状溝部を連ねて構成され、ウォータージャケット23内には、冷却水Fが充填されているとともに、スペーサ10が収容されている。
以下、本発明を具体化した実施例1を図1〜図3を参照して説明する。本実施例1のウォータージャケット用スペーサ10(以下、単に「スペーサ10」という)は、自動車の内燃機関である4気筒エンジンに用いられるものである。スペーサ10が取り付けられるシリンダブロック20内には、4つ(便宜上、図1に示すのは1つだけである)のシリンダボア21が一列に並んで形成されている。シリンダブロック20には、4つのシリンダボア21の内壁に沿ったシリンダライナ22が形成されているとともに、このシリンダライナ22を包囲するようにほぼ同形状のウォータージャケット23が形成されている。ウォータージャケット23は、複数の円弧状溝部を連ねて構成され、ウォータージャケット23内には、冷却水Fが充填されているとともに、スペーサ10が収容されている。
スペーサ10の平面形状は、ウォータージャケット23と同様、複数の円弧状周壁部11をシリンダライナ22(シリンダボア21の内壁面)に沿うように連ねた形状をなしている(図2を参照)。スペーサ10の外周面には、リブ状をなす整流部(図示省略)が突出形成されている。この整流部により、スペーサ10は、ウォータージャケット23内における冷却水Fの流量を調節する機能を発揮する。
スペーサ10は、冷却水Fの流量調整機能の他に、シリンダボア21(シリンダライナ22)の熱がウォータージャケット23の外周側(シリンダブロック20の外面側)へ逃げてしまうのを防止するための断熱材としての機能も兼ね備えている。スペーサ10の断熱機能により、エンジンの暖気運転時には、シリンダライナ22の温度上昇とウォータージャケット23内の冷却水Fの温度上昇が促進される。この冷却水Fの早期昇温により、燃費の向上を図ることができる。
さらに、スペーサ10は、内周面と外周面との間の厚さ寸法(外形寸法)が大きく確保されている。この厚さ寸法を大きく確保することは、ウォータージャケット23内の冷却水Fの水量(冷却水Fの熱容量)を減少させ、エンジンの暖気運転時に冷却水Fの早期昇温を図ることを目的としたものである。スペーサ10は、合成樹脂製であって、金型(図示省略)により形成されるのであるが、スペーサ10を中実形態のままで厚さ寸法を大きくしようとすると、スペーサ10の表面に、金型による樹脂成形品特有のヒケと称される不正な変形が生じる虞がある。ヒケによる変形は、スペーサの表面に沿った冷却水の流量制御に影響を及ぼすため、ヒケの発生は好ましくない。
そこで、本実施例1のスペーサ10は、ヒケを発生させることなくスペーサ10の厚さ寸法を拡大するための手段としてだけでなく、上記断熱機能を発揮させるための手段として、ウォータージャケット23内の冷却水Fから液密状に隔絶された多数の気泡17(本発明の構成要件である気密室)と、気泡17を包囲する中実部18とを備えた形態としている。具体的には、スペーサ10は、発泡プラスチック(本発明の構成要件である多孔質材料)を材料とし、射出成形用の金型(図示省略)を用いてコアバック法により成形された単一部品である。
発泡プラスチックは、原料合成樹脂と発泡剤とから構成されている。ウォータージャケット23内の環境温度が−30℃〜110℃であり、冷却水F(エチレングリコール50wt%+純水50wt%)に常時、浸漬されることを鑑みると、原料合成樹脂としては、ポリアミド(PA)やポリフェニレンサルファイド(PPS)が好適である。その上で、発泡剤との相性を勘案し、本実施例1では、原料合成樹脂として、ポリアミド(PA66)を用いた。また、発泡剤としては、化学発泡剤を用いた。化学発泡剤としては、有機系の熱分解型に分類されるアゾ化合物(ADCA)、ニトロソ(DPT)、ヒドラジン誘導体(OBSH)や、無機系の熱分解型に分類される重炭酸塩や炭酸塩(重曹)のいずれかを用いている。
金型は、スペーサ10の内周面を成形するための固定型と、スペーサ10の外周面を成形するための複数のスライドコアとを備えて構成されている。成形の際には、固定型とスライドコアとの間のキャビティに、ポリアミドに発泡剤を溶解して得られた所定量の溶融樹脂15を射出成形機により充填し、充填後に、スライドコアをコアバック(スライド)させてキャビティの容積を拡大させる。すると、溶融樹脂は、その内部に気泡17を発生させるとともに気泡17を成長させながら、厚さ寸法(体積)を拡大していく。コアバックが完了したら、溶融樹脂が冷却して固化するのを待ち、固化後に、型開きして成形済みのスペーサ10を金型から取り出す。
本実施例1のスペーサ10は、その全体が、内部に多数の気泡17を有する多孔質材料からなる。スペーサ10のうち隣り合う2つの気泡17の間を区間する部分と、スペーサ10の外面と気泡17との間を区画する部分は、中実部18となっている。そして、複数の中実部18が互いに連続した形態となって、各気泡17を個別に包囲している。スペーサ10内には多数の独立した気泡17が点在しているので、スペーサ10は、厚肉にしなくても、高い断熱機能を発揮することができる。また、多孔質材料として、発泡プラスチックを用いているので、スペーサ10は、軽量で、断熱性に優れている。
また、全ての気泡17は、中実部18で包囲されることにより、ウォータージャケット23内の冷却水Fから隔絶された状態に保持されている。図3に示すように、隣り合う2つの気泡17の間を区間する中実部18の厚さ寸法d1、及びスペーサ10の外面と気泡17との間を区画する中実部18の厚さ寸法d2は、いずれも、スペーサ10の内周面から外周面までの厚さ寸法Dに比べて十分に小さい。したがって、隣り合う2つの気泡17の間を区間する中実部18と、スペーサ10の外面と気泡17との間を区画する中実部18には、ヒケが発生することは殆どない。これにより、スペーサ10の内周面と外周面に不正な変形が生じることが回避されるので、スペーサ10の表面に沿った冷却水Fの流量制御に支障が生じることはない。
本実施例1のスペーサ10は、ウォータージャケット23内の冷却水Fから隔絶された複数の気泡17と、気泡17を包囲する中実部18とを備えているところに特徴を有する。この構成によれば、スペーサ10を金型成形する際に、中実部18の厚さを薄くできるので、ヒケが発生する虞はない。そして、中実部の厚さを薄くしても、気泡17の容積が確保されているので、スペーサ10の厚さ寸法を大きくすることができる。したがって、本実施例1のスペーサ10は、ヒケを発生させることなく外形寸法を拡大できる。
また、スペーサ10は、内部に多数の気泡17を有する多孔質材料からなっている。この多孔質材料からなるスペーサ10は、発泡剤が溶解されている溶融樹脂を金型に充填して、溶融樹脂内で気泡を成長させるコアバック法等により成形できる。したがって、このスペーサ10は、個別に製造した複数の部品を組み立てたものに比べると、製造工程が少なくて済んでいる。
また、スペーサ10の材料を発泡プラスチックとする場合の製造方法の1つとして、ショートショット法があるが、この方法は、気泡の成長分布のムラが大きいため、成型精度が低く、スペーサ10の表面が粗くなり、スペーサ10に求められる冷却水Fの流量調節性能が不安定になることが懸念される。これに対し、本実施例1では、ショートショット法に比べて気泡の成長分布が安定しているコアバック法を用いたので、成型精度が高く、スペーサ10の表面が滑らかになり、スペーサ10に求められる冷却水Fの流量調節性能が安定する。
<実施例2>
次に、本発明を具体化した実施例2を図4を参照して説明する。上記実施例1のスペーサ10が単一部品であったのに対し、本実施例2のスペーサ30(本発明の構成要件であるウォータージャケット用スペーサ)は、個別に製造した3つの部品31,32,33を組み付けて構成されている。その他の構成については上記実施例1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
次に、本発明を具体化した実施例2を図4を参照して説明する。上記実施例1のスペーサ10が単一部品であったのに対し、本実施例2のスペーサ30(本発明の構成要件であるウォータージャケット用スペーサ)は、個別に製造した3つの部品31,32,33を組み付けて構成されている。その他の構成については上記実施例1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
本実施例2のスペーサは、合成樹脂製の本体31と、合成樹脂製の上部閉塞部材32と、合成樹脂製の下部閉塞部材33とからなる。本体31と上部閉塞部材32と下部閉塞部材33は、夫々、独立して製造されたものであり、個別に製造した後に組み付けられている。本体31と上部閉塞部材32と下部閉塞部材33の平面形状は、いずれも、スペーサと概ね同じ形状である。本体31を、スペーサの厚さ方向及び高さ方向の両方向と平行に切断したときの断面形状は、縦長のH形をなす。本体31は、上下方向に型開きされる金型(図示省略)によって成形されたものである。本体31の内部は、上部空間34と下部空間35とに区画されている。
上部閉塞部材32は、接着剤や溶着等により、本体31の上端縁部に全周に亘って固着されている。上部閉塞部材32で上部空間34の上端の開口部を液密状に閉塞することにより、上部気密室36(本発明の構成要件である気密室)が構成されている。下部閉塞部材33は、上部閉塞部材32と同様、接着剤や溶着等により、本体31の下端縁部に全周に亘って固着されている。下部閉塞部材33で下部空間35の下端の開口部を液密状に閉塞することにより、下部気密室37(本発明の構成要件である気密室)が構成されている。
本体31のうち上部気密室36と下部気密室37とを区画する隔壁部分、本体31のうち上部気密室36とスペーサの内外両周面との間の壁状部分、上部閉塞部材32、本体31のうち下部気密室37とスペーサの内外両周面との間の壁状部分、及び下部閉塞部材33は、いずれも、気密室を包囲する中実部38となっている。これらの中実部38は、互いに連なった形態となり、上部気密室36と下部気密室37を個別に包囲している。上部気密室36と下部気密室37は、中実部38で包囲されることにより、ウォータージャケット23内の冷却水Fから隔絶された状態に保持されている。中実部38の最大厚さ寸法d3は、スペーサの内周面から外周面までの厚さ寸法Dに比べて十分に小さく、中実部38にヒケが発生することは殆どない。
<実施例3>
次に、本発明を具体化した実施例3を図5を参照して説明する。上記実施例1のスペーサ10が単一部品であったのに対し、本実施例3のスペーサ40(本発明の構成要件であるウォータージャケット用スペーサ)は、個別に製造した2つの部品41,45を組み付けて構成されている。その他の構成については上記実施例1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
次に、本発明を具体化した実施例3を図5を参照して説明する。上記実施例1のスペーサ10が単一部品であったのに対し、本実施例3のスペーサ40(本発明の構成要件であるウォータージャケット用スペーサ)は、個別に製造した2つの部品41,45を組み付けて構成されている。その他の構成については上記実施例1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
本実施例3のスペーサ40は、合成樹脂製の外周側部材41と、合成樹脂製の内周側部材45とからなる。外周側部材41と内周側部材45は、夫々、独立して製造されたものであり、個別に製造した後には、組み付けられている。外周側部材41と内周側部材45の平面形状は、いずれも、スペーサ40と概ね同じ形状である。外周側部材41は、スペーサ40の外周面を構成する周壁部42と、スペーサ40の上端縁部を構成する幅狭の上壁部43とスペーサ40の下端縁部を構成する幅狭の下壁部44とを一体に備えて構成されている。外周側部材41の内部は、内周側に開口する空間が形成されている。
内周側部材45は、スペーサ40の内周面を構成するものであり、スペーサ40の厚さ方向及び高さ方向の両方向と平行に切断したときの断面形状は、縦長のI形をなす。内周側部材45の上端部と下端部は、夫々、接着剤や溶着等により、外周側部材41の上壁部43の先端縁部(内周側端縁部)と下壁部44の先端縁部(内周側端縁部)とに全周に亘って固着されている。外周側部材41の内部空間の開口部は、内周側部材45によって液密状に閉塞され、これにより、気密室46が構成されている。
外周側部材41の周壁部42、上壁部43、下壁部44、及び内周側部材45は、いずれも、気密室46を包囲する中実部47となっている。これらの中実部47は、互いに連なった形態となり、気密室46を包囲している。気密室46は、中実部47で包囲されることにより、ウォータージャケット23内の冷却水Fから隔絶された状態に保持されている。中実部47の最大厚さ寸法d4は、スペーサ40の内周面から外周面までの厚さ寸法Dに比べて十分に小さく、中実部47にヒケが発生することは殆どない。
<実施例4>
次に、本発明を具体化した実施例4を図6を参照して説明する。上記実施例1のスペーサ10が単一部品であったのに対し、本実施例4のスペーサ50(本発明の構成要件であるウォータージャケット用スペーサ)は、個別に製造した2つの部品51,52を組み付けて構成されている。その他の構成については上記実施例1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
次に、本発明を具体化した実施例4を図6を参照して説明する。上記実施例1のスペーサ10が単一部品であったのに対し、本実施例4のスペーサ50(本発明の構成要件であるウォータージャケット用スペーサ)は、個別に製造した2つの部品51,52を組み付けて構成されている。その他の構成については上記実施例1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
本実施例4のスペーサ50は、合成樹脂製の本体51と、合成樹脂製の閉塞部材52とからなる。本体51と閉塞部材52は、夫々、独立して製造されたものであり、個別に製造した後に組み付けられている。本体51と閉塞部材52の平面形状は、いずれも、スペーサ50と概ね同じ形状である。本体51を、スペーサ50の厚さ方向及び高さ方向の両方向と平行に切断したときの断面形状は、下端のみが開放された縦長の略長方形をなす。本体51は、ブロー成形用の金型(図示省略)によって成形されたものである。閉塞部材52は、接着剤や溶着等により、本体51の下端縁部に全周に亘って固着されている。閉塞部材52で本体51内の空間の下端の開口部を液密状に閉塞することにより、気密室53が構成されている。
本体51の上壁部、本体51のうち気密室53とスペーサ50の内外両周面との間の壁状部分、、及び閉塞部材52は、いずれも、気密室53を包囲する中実部54となっている。これらの中実部54は、互いに連なった形態となり、1つの気密室53を包囲している。気密室53は、中実部54で包囲されることにより、ウォータージャケット23内の冷却水Fから隔絶された状態に保持されている。中実部54の最大厚さ寸法d5は、スペーサ50の内周面から外周面までの厚さ寸法Dに比べて十分に小さく、中実部54にヒケが発生することは殆どない。
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例1では、ウォータージャケット用スペーサの原料合成樹脂として、ポリアミド(PA66)を用いたが、原料合成樹脂は、ポリアミドに限らず、他の合成樹脂を用いてもよい。
(2)上記実施例1では、ウォータージャケット用スペーサを構成する多孔質材料として発泡プラスチックを用いたが、多孔質材料は、発泡プラスチックに限らず、発泡セラミックス、発泡ゴム、発泡金属であってもよい。
(3)上記実施例1では、ウォータージャケット用スペーサの全体を多孔質材料としたが、ウォータージャケット用スペーサの一部だけを多孔質材料とし、その他の部分を、気泡を有しないソリッド材料としてもよい。
(4)上記実施例1では、ウォータージャケット用スペーサを、コアバック法によって成形したが、ウォータージャケット用スペーサは、コアバック法に限らず、ショートショット法等の方法で成型してもよい。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例1では、ウォータージャケット用スペーサの原料合成樹脂として、ポリアミド(PA66)を用いたが、原料合成樹脂は、ポリアミドに限らず、他の合成樹脂を用いてもよい。
(2)上記実施例1では、ウォータージャケット用スペーサを構成する多孔質材料として発泡プラスチックを用いたが、多孔質材料は、発泡プラスチックに限らず、発泡セラミックス、発泡ゴム、発泡金属であってもよい。
(3)上記実施例1では、ウォータージャケット用スペーサの全体を多孔質材料としたが、ウォータージャケット用スペーサの一部だけを多孔質材料とし、その他の部分を、気泡を有しないソリッド材料としてもよい。
(4)上記実施例1では、ウォータージャケット用スペーサを、コアバック法によって成形したが、ウォータージャケット用スペーサは、コアバック法に限らず、ショートショット法等の方法で成型してもよい。
10…スペーサ(ウォータージャケット用スペーサ)
17…気泡(気密室)
18…中実部
20…シリンダブロック
23…ウォータージャケット
F…冷却水
30,40,50…スペーサ(ウォータージャケット用スペーサ)
36…上部気密室(気密室)
37…下部気密室(気密室)
46,53…気密室
38,47,54…中実部
17…気泡(気密室)
18…中実部
20…シリンダブロック
23…ウォータージャケット
F…冷却水
30,40,50…スペーサ(ウォータージャケット用スペーサ)
36…上部気密室(気密室)
37…下部気密室(気密室)
46,53…気密室
38,47,54…中実部
Claims (2)
- シリンダブロックのウォータージャケット内に配置される合成樹脂製のウォータージャケット用スペーサであって、
前記ウォータージャケット内の冷却水から隔絶された気密室と、
前記気密室を包囲する中実部とを備えていることを特徴とするウォータージャケット用スペーサ。 - 内部に多数の気泡を有する多孔質材料からなることを特徴とする請求項1記載のウォータージャケット用スペーサ。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016205177A (ja) * | 2015-04-17 | 2016-12-08 | マツダ株式会社 | エンジンの冷却装置 |
JP2017110501A (ja) * | 2015-12-14 | 2017-06-22 | マツダ株式会社 | エンジン構造 |
CN114278453A (zh) * | 2020-09-27 | 2022-04-05 | 深圳臻宇新能源动力科技有限公司 | 水套隔片、冷却装置和发动机 |
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- 2012-09-24 JP JP2012210017A patent/JP2014066139A/ja active Pending
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