JP2014065752A - 放射線遮蔽性シート - Google Patents

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【課題】放射線遮蔽性を有し、かつ、機械的強度、柔軟性、シール性に優れ、ガスケットやシール材に適した、放射線遮蔽性シート材を提供する。
【解決手段】少なくとも繊維状材料および結合剤樹脂からなるシート材であって、該シート材が、原子番号が40以上の元素からなる単体または化合物からなる無機粒子の少なくとも一種を、該シート材の全重量を基準として50〜96重量%含有することを特徴とする放射線遮蔽性シート材とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、少なくとも繊維状材料および結合剤樹脂からなる放射線遮蔽性シート材に関するものである。さらに詳しくは、放射線遮蔽性を有し、機械的強度、柔軟性、シール性に優れた、ガスケットまたはシール材に適した放射線遮蔽性シート材に関するものである。
ガスケットは種々のシール材として広範な範囲で用いられている。その基本組成は繊維材料と充填材、ゴムや樹脂などの結合剤からなる。特に、工業プラントなどに使用されるガスケットは、非常に高い耐熱性と耐薬品性、シール性が求められており、これまでそういった用途には耐熱性、耐薬品性に優れ、また低コストであるアスベストを繊維材料として用いたガスケットが多く用いられていた。しかしながら、昨今のアスベストに対する人体への影響が社会問題となっていることを背景に、アスベストを用いず、かつ耐熱性や耐薬品性に優れたガスケットの開発が精力的に行われている。
例えば、特公平4−5053号公報などでは、繊維材料にアスベストの代わりに芳香族ポリアミド繊維および/またはフィブリル化した芳香族ポリアミド繊維を用い、ゴム材料などのバインダー成分と充填材、ポリオレフィン重合体を含むことを特徴とするジョイントシートが開示されている。
一方、放射線の産業利用とその重要性が増している中で、放射線取扱施設や放射性廃棄物貯蔵施設などが今後も拡大していくことが予想される。なかでも、放射線の漏えいをいかに防止するかは大きな課題であり、特に原子力発電プラントなど放射線を扱うプラントにおいては、配管からの放射線の漏えいを防ぐために、ガスケットやシール材などに放射線遮蔽性能を持たせることが要求される。
そのような要求を満たすガスケット、シール材としては金属製のものが例として挙げられるが、柔軟性や弾性に乏しく、接面との馴染み性をよくするために高い締め付け力を必要とし、それにより、食い込みが起こるなど、長期使用に際し、安定したシール性が確保できない問題点があった。このように、放射線遮蔽性を有し、機械的強度、柔軟性、シール性を両立させたガスケットやシール材の開発が強く望まれている。
特公平4−5053号公報
本発明は、かかる従来技術の問題点の解決を目的とするものであり、放射線遮蔽性を有し、かつ、機械的強度、柔軟性、シール性に優れ、ガスケットやシール材に適した、放射線遮蔽性シート材を提供するものである。
本発明者が検討した結果、繊維状材料と結合剤樹脂とを巧みに組み合わせたシート材とすることにより、例えばタングステン等の無機粒子を重量割合で50%以上配合することができ、高い放射線遮蔽性能を持つだけでなく、同時に優れた機械的強度、柔軟性を有するガスケット、またはシール材が得られることを見出した。
かくして本発明によれば、少なくとも繊維状材料および結合剤樹脂からなるシート材であって、該シート材が、原子番号が40以上の元素からなる単体または化合物からなる無機粒子の少なくとも一種を、該シート材の全重量を基準として50〜96重量%含有していることを特徴とする放射線遮蔽性シート材が提供される。また、上記の放射線遮蔽性シート材から構成されるガスケットまたはシール材が提供される。
本発明のシート材は、高い放射線遮蔽性能を有しながら、機械的強度、柔軟性、シール性に優れており、ガスケットまたはシール材等に好適に用いることができる。
以下に本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明のシート材は、少なくとも繊維状材料および結合剤樹脂からなるシート材であり、該シート材が、原子番号が40以上の元素からなる単体または化合物からなる無機粒子の少なくとも一種を、該シート材の全重量を基準として50〜96重量%含有していることが肝要である。これにより、高い含有量で上記の無機粒子を強固に保持し、高い放射線遮蔽性を有するだけでなく、同時に機械的特性、柔軟性にも優れたシート材とすることができる。
上記無機粒子の例としては、バリウム、ジルコニウム、ニオブ、銀、銅、インジウム、スズ、ランタン、セリウム、ネオジウム、タンタル、タングステン、モリブデン等の単体元素や、その酸化物、水酸化物、塩化物、ハロゲン化物、硫酸化物等、各種化合物が挙げられ、これらの無機粒子を含有させることで高い放射線遮蔽性を実現できる。特に、硫酸バリウム、タングステンが安全性と放射線遮蔽性の両方の点から好ましい。
また、上記無機粒子の含有量は、該シート材の全重量を基準として、50〜96重量%であり、好ましくは55〜90重量%、より好ましくは60〜85重量%、さらに好ましくは65〜85重量%である。上記含有量が50重量%より多いと十分な放射線遮蔽性は発揮できず、一方、96重量%を超えると無機粒子がシート材から脱落し易くなり好ましくない。
上記無機粒子の一次粒子径は、好ましくは0.1〜10.0μm、より好ましくは0.5〜5.0μmである。本発明に用いられる無機粒子の具体例としては、日本新金属社製のW−1kD、W−3kD、W−4kD(1次粒子径:0.6〜0.9μm、1.5〜2.0μm、2.0〜4.0μm)などが挙げられる。
また、上記無機粒子が繊維状材料および結合剤樹脂からなる基材中に均一に分散していることが好ましく、一部凝集していたり、無機粒子が偏在している場合には、十分な放射線遮蔽性が得られない可能性がある。
なお、本発明においては、物性を損なわない範囲で、上記無機粒子以外の充填剤(フィラー等)を含有させることができる。該充填剤としては、板状、鱗片状、粒状、不定形状、破砕品など非繊維状の充填剤が挙げられ、具体的には例えば、カーボン、チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、ほう酸アルミニウム、窒化ケイ素、マイカ、層状粘土鉱物、タルク、カオリン、シリカ、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラスマイクロバルーン、クレイ、二硫化モリブデン、グラファイト、膨張黒鉛、ウォラストナイト、二酸化チタン、酸化亜鉛、ポリリン酸カルシウム、金属粉、金属フレーク、金属リボン、金属酸化物など一般に公知の充填材を単一または複数種組み合わせて用いることができ、その種類や粒径、形状、組合せ、配合比率等は特に限定されるものではない。またシートを着色する目的で各種顔料を適宜適量添加することもできる。
本発明に用いる繊維状材料としては、ガラス繊維、セラミック繊維、アルミナ繊維、チタン酸カリウム繊維、ロックウール、炭素繊維、スチール繊維などの無機繊維や、芳香族ポリアミド繊維(アラミド繊維)、アクリル繊維、セルロース繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、全芳香族ポリエステル繊維、ポリフェニレンスルフィド繊維などの有機繊維などであり、好ましくはこれらの短繊維、より好ましくは後述するフィブリッドやフィブリル化したパルプが挙げられる。特に芳香族ポリアミド(アラミド)フィブリット、フィブリル化した芳香族ポリアミド(アラミド)パルプ、中でもパラ型芳香族ポリアミドフィブリットや、フィブリル化したパラ型芳香族ポリアミドパルプが挙げられる。上記繊維は、単一または複数種組み合わせて用いることができ、その種類や組合せ、配合比率等は特に限定されるものではない。
本発明においては、繊維状材料がフィブリルを有していることが特に望ましく、ポリマー溶液を水系凝固液に導入して得られるフィブリッドが好ましく、例えば、WO2004/099476A1により製造されるフィブリットなどを例示することができる。また、離解機(パルパー)、ビーター、リファイナー、またはミキサーなどを用いてフィブリル化させたパルプを例示することができる。
特に、我々は、上記のフィブリッドやフィブリル化したパルプ、特にフィブリッドが1ミクロン以下の細かいフィブリル繊維を多く含み、これを水に分散させ、抄造することにより得られたシート状物を乾燥・熱プレスすることにより、非常に高強度で、また平滑性に富んだ紙が得られることに着目した。これは物理的に細かいフィブリル同士が絡み合って強度を発現すると考えられ、特に乾燥時に収縮することにより、その絡み合いがさらに強まると考えられる。したがい、シート材の繊維状材料として用いた場合には、シート材の補強材としての役割を果たし、機械的強度に優れたシート材が得られる。
さらに、無機粒子やさらに充填材を同時に抄き込んだ際には、フィブリットやフィブリル化したパルプの細かいフィブリル繊維が無機粒子等を保持し、該無機粒子等を高い混率で、しかも均一に配合することができる。これは、細かいフィブリルに無機粒子等が物理的に吸着するだけでなく、乾燥時フィブリル同士が絡み合い、バインダー性能が発現することにより、無機粒子等が保持されると考えられる。また、シート材とした場合には、シート材の面方向や厚み方向などの方向を選ばずに、無機粒子等を均一に分散することが可能である。
本発明においては、繊維状材料のショッパーリーグラー濾水度が、好ましくは20〜80°SR、より好ましくは25〜80°SR、さらに好ましくは40〜80°SRである。該濾水度が小さすぎても無機材料を高含有率で保持することが難しくなり、大きすぎても濾水時間が長くなり生産性が劣るため、上記範囲とすることが好ましい。
また、繊維状材料の水分率としては、好ましくは10〜99%、より好ましくは20〜99%であり、繊維中に水分が多く存在することにより、乾燥時、水が除去された際の収縮の度合いが大きくなる傾向にあり、繊維やフィブリル同士の絡み合いが強まると考えられる。したがい、機械的強度に優れ、かつシール性の高いシート材が得られる。
以上の繊維状材料のショッパーリーグラー濾水度や水分率とする観点からは、フィブリッドまたはフィブリル化したパルプ、中でもフィブリル化した芳香族ポリアミドパルプまたは芳香族ポリアミドフィブリット、特に芳香族ポリアミドフィブリットを用いることが好ましい。
本発明における結合剤樹脂としては、例えば、ニトリルブタジエンゴム、スチレンブタ
ジエンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、シリコンゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴム、イソプレンゴム、天然ゴムなど一般に公知のゴムのラテックスを、単一または適宜複数組み合わせて用いることができる。また、このようなゴムを加硫させるために、硫黄やイソシアネート、過酸化物などの加硫剤を適宜適量使用することができる。また、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラニン樹脂、尿素樹脂などの樹脂エマルションを用いることもできる。特に、耐熱性や耐薬品性に優れることからフッ素樹脂が好ましく、前記のフィブリッドまたはフィブリル化したパルプ、中でもフィブリル化した芳香族ポリアミドパルプまたは芳香族ポリアミドフィブリット、特に芳香族ポリアミドフィブリットと併用することによって、耐熱性、耐薬品性に加え、無機粒子を前記の高含有量で無機粒子を保持することができ、高い放射線遮蔽性能を発揮するシート材が得られることがわかった。
上記のフッ素樹脂としては、例えば、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP)、四フッ化エチレン−エチレン共重合樹脂(ETFE)、フッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、三フッ化塩化エチレン樹脂(PCTFE)などが挙げられ、中でも前記観点から四フッ化エチレン樹脂(PTFE)が好ましい。
本発明においては、繊維状材料:結合剤樹脂の重量比は、10:90〜80:20の範囲であることが好ましい。繊維状材料が少なすぎても機械的強度が低下する傾向にあり、結合剤樹脂が少なすぎても繊維状材料や無機粒子との結合や保持を十分に行うことが難しくなる傾向にある。
以上に説明した本発明のシート材の製造方法としては、例えば、木質パルプを抄紙する従来から用いられている方法をそのまま適用することができる。また、その際、各種の離解機(パルパー)、ナイヤガラビーター等の各種ビーター、あるいはシングルディスクリファイナー等の各種リファイナー等を用いてもよい。
以下、結合剤樹脂の分散液(ディスパージョン又はエマルジョン等と呼ばれることがある)を用いる方法を説明する。結合剤樹脂の分散液は、アニオン系、カチオン系、またはノニオン系の界面活性剤を含む水中に結合剤樹脂粉末を安定に分散させて作製する。一般的には、1種類以上の界面活性剤の存在下で結合剤樹脂の原料のモノマーを水系重合させることによって同様な結合剤樹脂粉末の分散液を調整することもできる。また、市販されている結合剤樹脂のディスパージョンをそのまま利用することも可能である。例えば、フッ素樹脂粉末の水分散液として、旭硝子(株)、ダイキン工業(株)等から市販されているフッ素樹脂のディスパージョンを挙げることができる。
本発明においては、結合剤樹脂粉末を水中での分散を不安定化させる作用を持つ凝集剤を用いることが好ましく、これにより結合剤樹脂を繊維状材料の表面に沈着させる役割を果たす。適用する凝集剤の種類、及び添加量は、結合剤樹脂粉末を分散させるのに用いている界面活性剤の種類、及び繊維状材料の比表面積により決定される。また、結合剤樹脂、特にフッ素樹脂の凝集剤として、ポリヒドロキシ芳香族カルボン酸とグルコース類との縮合物及び多価の金属塩を併用することは、使用する界面活性剤の種類に係わらず、特に有効である。縮合物の例としては、タンニン酸、没食子酸等が挙げられる。金属塩の例として、硫酸アルミニウム、塩化カルシウム等が挙げられる。この時、系に水酸化カルシウムやアンモニア等のアルカリ成分を加えて系のpHを3.5から6.0の範囲に調整することは、結合剤樹脂粉末の実質上総てを繊維状材料に沈着させるので有効である。
結合剤樹脂及び無機粒子を繊維状材料表面に沈着させる方法としては、繊維状材料、無機粒子、及び結合剤樹脂粉末が水中に分散した分散液を調整し、該分散液に凝集剤を添加
することができる。しかし、繊維状材料が水中に分散した分散液に予め凝集剤を加え、次に水中に結合剤樹脂粉末及び無機粒子が分散した分散液を添加する手順が好ましい。結合剤樹脂粉末及び無機粒子が沈着した繊維状材料を常法に従って抄造した後、必要に応じて脱水し、ついで乾燥してシート材を得ることができる。
本発明においては、抄造は一般的に利用されている長網式や丸網式の抄造機をそのまま適用して行うことができる。抄造されたシートは結合剤樹脂粉末及び無機粒子を水中で分散させるために用いた界面活性剤や凝集時に用いた薬剤を含有する場合がある。これらの成分は、プレフォームの焼成時にガス化して、割れや膨れ等の欠陥の原因となることがあるため、これらの成分をシート材より除去する必要がある。除去方法は、結合剤樹脂や、界面活性剤、凝集剤の種類によって異なるが、結合剤樹脂がフッ素樹脂の場合、200℃からフッ素樹脂の融点未満の温度、より好ましくは220℃からフッ素樹脂の融点より20℃下の範囲で加熱することが好ましい。
以上により得られた、繊維状材料、結合剤樹脂、及び無機粒子からなるシートは、そのままシート材とすることができる。
なお、結合剤樹脂がフッ素樹脂の場合は、必要に応じて積層した状態で型内に装填した後、加圧して、シート材のプレフォームを作製する。さらに、このプレフォームを、例えば、窒素中で350〜400℃で0.5〜1.5時間保持して焼成を行い、シート材を作成することができる。この際、該シート材からなるガスケットやシール材とするには、前記の抄造したシートの大きさや積層枚数を任意に調整してプリフォームを作成し、さらに前記条件で焼成を行い、任意の形状に切り出して、ガスケットやシール材を成形すればよい。
(1)繊維状材料のショッパーリーグラー濾水度
JIS P 8121に準拠した方法により、測定を行った。
(2)繊維状材料の水分率
JIS L 1013に準拠して測定し下記の式で算出した。
繊維状材料の水分率=(W−W)/W×100
ここで、Wは繊維状材料の乾燥前重量、Wは繊維状材料の乾燥後重量をそれぞれ表す。
(3)シート材料の厚み、目付
JIS L 1096に準拠した方法により、測定を行った。厚みは、ディジマティック厚さ試験機を用いて織物測定用荷重(240g/m)にて測定を行った。
(4)シート材の引張強度
JIS K 7137に準拠した方法により、測定を行った。
(5)シート材の放射線遮蔽性能
シート材の厚み方向における鉛当量をJIS Z 4501に準じ、測定した。
[実施例1]
繊維材料として、WO2004/099476A1の実施例1に準拠し、ポリ−p−フェニレンテレフタルアミドのフィブリッドを作製した。該フィブリッドを用い、結合剤樹脂としてPTFE粉末のディスパージョン(商品名「フルオンディスパージョンAD911E」、旭硝子株式会社製)、無機粒子として1次粒子径が2.5μmであるタングステン粒子(商品名「W−4kD」、日本新金属社製)をそれぞれ表1に示す組成で、シート材を作製した。
まず、アラミドフィブリット、PTFEディスパージョン、タングステン粒子を水に分散させ、これに定着剤(商品名「グレージンCF」、松本油脂株式会社製、タンニン酸/硫酸アルミ=60/40(重量比))及びアルミン酸ソーダ水溶液を添加してpHを調節
し、10分間攪拌して、フィブリッドにPTFEおよび無機粒子を定着させた。そして、抄紙機を用いて抄造し、脱水乾燥させた後、260℃で8時間乾燥させることにより、シート中に含まれる揮発成分を除去した。次に得られたシートを所定枚数重ね、面圧100Kgf/cmでプレスしてプレフォームを得た。このプレフォームを窒素中で380℃に1時間保持して焼成を行い、シート材を作成した。
[実施例2]
シート材の全重量に対する無機粒子の含有量を80%とした以外は、実施例1と同様に実施した。
[実施例3]
繊維状材料として、濾水度が80°SRであるフィブリッドを用いた以外は、実施例2と同様に実施した。
[実施例4]
繊維状材料として、ポリ−p−フェニレンテレフタルアミドをフィブリル化させたアラミドパルプ(商品名「トワロン1094」、帝人アラミドBV社製、長さ加重平均繊維長:0.91mm)を用いた以外は、実施例1と同様に実施した。
[実施例5]
繊維状材料として、実施例4の繊維状材料をミキサーにより叩解することにより、さらにフィブリル化させたアラミドパルプを用いた以外は、実施例1と同様に実施した。
[実施例6]
実施例1と同様に作製したポリ−p−フェニレンテレフタルアミドのフィブリッドを適度に乾燥し水分率が24.2%とした以外は、実施例1と同様に実施した。
[比較例1]
無機粒子を用いなかった以外は、実施例1と同様に実施した。
[比較例2]
シート材の全重量に対する無機粒子の含有量を40%とした以外は、実施例1と同様に実施した。
[比較例3]
シート材の全重量に対する無機粒子の含有量を94%とした以外は、実施例1と同様に実施した。
[比較例4]
繊維状材料として、ポリ−p−フェニレンテレフタルアミドをフィブリル化させたアラミドパルプ(商品名「トワロン1097」、帝人アラミドBV社製、長さ加重平均繊維長:1.34mm)を用いた以外は、実施例1と同様に実施した。
以上の結果を表1に示す。
Figure 2014065752
本発明のシート材は、高い放射線遮蔽性能を有しながら、機械的強度、柔軟性、シール性に優れており、ガスケットまたはシール材等に好適に用いることができる。

Claims (7)

  1. 少なくとも繊維状材料および結合剤樹脂からなるシート材であって、該シート材が、原子番号が40以上の元素からなる単体または化合物からなる無機粒子の少なくとも一種を、該シート材の全重量を基準として50〜96重量%含有することを特徴とする放射線遮蔽性シート材。
  2. 繊維状材料のショッパーリーグラー濾水度が20〜80°SRである請求項1に記載の放射線遮蔽性シート材。
  3. 繊維状材料がフィブリルを有する芳香族ポリアミドからなる請求項1または2に記載の放射線遮蔽性シート材。
  4. 繊維状材料が芳香族ポリアミド溶液を水系凝固液に導入して得られるフィブリッドであり、かつ該フィブリッドの水分率が10〜99%である請求項1〜3のいずれかに記載の放射線遮蔽性シート材。
  5. 結合剤樹脂がフッ素樹脂である請求項1〜4のいずれかに記載の放射線遮蔽性シート材。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の放射線遮蔽性シート材から構成されるガスケット。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の放射線遮蔽性シート材から構成されるシール材。
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