JP2014065697A - 新規カルボン酸誘導体およびプロドラッグ - Google Patents

新規カルボン酸誘導体およびプロドラッグ Download PDF

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剛行 岩渕
Yasuhiro Yoshino
泰裕 吉野
Saho Miyata
幸帆 宮田
Hiroshige Kato
宏茂 加藤
Junichiro Amada
淳一郎 雨田
Yuko Ooka
祐子 大岡
Yosuke Watanabe
洋祐 渡邉
Nobuhide Kawasaki
伸英 川崎
Naoki Kurita
直樹 栗田
Osamu Nagata
治 永田
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Abstract

【課題】
プロスタグランジンE(PGE)受容体サブタイプEP3に対する拮抗作用を有し、EP3受容体の作動が関連する各種疾患の予防及び/又は治療に有効な化合物の提供。
【解決手段】
Figure 2014065697

上記一般式(1)[上記式中、R、R、R、R、R、Aの定義は明細書記載のとおり]で表される化合物、その医薬上許容される塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物。

Description

本発明は、優れたプロスタグランジンE(PGE)受容体サブタイプEP3に対する拮抗作用を有する医薬の有効成分として有用な新規カルボン酸誘導体およびプロドラッグに関する。
PGEは、アラキドン酸カスケードにより産生される生理活性物質であり、発熱、痛覚伝達、胃液分泌抑制、平滑筋収縮、血管拡張、卵胞成熟、免疫抑制、骨代謝、利尿などの作用を有することが知られている。
PGEにはEP1、EP2、EP3、EP4の4つの受容体サブタイプが存し、そのうちEP3受容体は発熱、痛覚伝達、胃液分泌抑制、平滑筋収縮、脂肪分解抑制などに関与するとされている(非特許文献1)。また、最近EP3拮抗作用を有する化合物が血小板凝集抑制作用(非特許文献2)、子宮収縮抑制作用(非特許文献3)や抗頻尿作用(非特許文献4)を示すことが報告されている。
このような知見から、EP3拮抗作用を有する医薬は、EP3受容体の作動が関連する各種疾患の予防、又は治療に有用であると考えられ、例えば、特許文献1〜3に当該作用を有する化合物が開示されているが、末だ満足すべき、実用可能なEP3拮抗作用薬の開発には至っていない。
特許第4529119号 特許第4929472号 国際公開WO2004/069788号パンフレット
NEW薬理学,田中千賀子,加藤隆一編集,改訂第4版,2002 Singh J et al.,ACS Chem Biol.,14,115−126,2009 Asada M et al.,Bioorg Med Chem.,18,3212−3223,2010 Jugus MJ et al.,Br J Pharmacol.,158,372−381,2009
本発明の課題は、優れたEP3拮抗作用を有する医薬の有効成分として有用な新規カルボン酸誘導体およびプロドラッグを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、新規カルボン酸誘導体構造を有する化合物が、優れたEP3拮抗作用を有すること、及びそのプロドラッグ体が優れたインビボ活性を有することを見出し、本発明の完成に至った。
即ち、本発明は下記一般式(1)
Figure 2014065697
[上記式中、Aは水素、C1−6アルキル(ここでC1−6アルキルは、炭素原子上を1以上のハロゲン原子またはヒドロキシにより置換されていてもよい)、または式
Figure 2014065697
(式中、R、Rは、独立に、水素原子、C1−6アルキルおよびC1−6アルキルカルボニルから選択され、XはO、NR、メチレンを示し、nは0〜2から選択される整数である)を表し、R、R、R、Rは独立して選択された水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、−NR、−S(O)1−6アルキル(ここでnは0〜2から選択される整数である)およびC1−6アルキルカルボニルから選択され、ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシおよび−S(O)1−6アルキルは、炭素原子上を1以上のハロゲン原子またはヒドロキシにより置換されていてもよく;Rは水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ、C1−6アルコキシから選択される。]で表される新規カルボン酸誘導体およびプロドラッグ、その医薬上許容される塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物に関する。
一般式(1)で表される本発明の化合物又はその医薬上許容される塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物は、強力なEP3拮抗作用を有するため、各種疾患の予防及び/又は治療に有効である。
以下、本発明を具体的に説明する。
一般式(1)で表される、本発明の化合物又はその医薬上許容される塩、水和物、溶媒和物は、置換基の種類により二重結合に基づく幾何異性体や互変異性体が存在する場合、あるいは不斉炭素原子の存在により光学異性体やジアステレオマーが存在しうる場合がある。本発明においては、これら異性体を単離したもの、あるいは混合物すべて包含する。
一般式(1)の好ましい態様としては、Aが水素原子、モルホリン‐4‐イルエチル基、[ビス(2‐ヒドロキシエチル)アミノ]エチル基、(1‐メチルピペリジン‐4‐イルオキシカルボニルオキシ)エチル基であり、R及びRがハロゲン、C1−6アルコキシ基、より好ましくはフッ素原子、メトキシ基であり、R及びRが水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基、シアノ基、C1−6アルキル基、より好ましくはメチル基、メトキシ基であり、Rは水素原子、ハロゲン原子、より好ましくは水素原子、フッ素原子である。
一般式(1)の特に好ましい態様としては、
3‐{4‐(2,5‐ジフルオロフェノキシメチル)‐2‐[(1R)‐3‐メチル‐1‐(2‐メチルピリジン‐4‐イル)ブタ‐3‐エニルカルバモイル]フェニル}プロピオン酸、
3‐{4‐(2,5‐ジフルオロフェノキシメチル)‐2‐[(1R)‐3‐メチル‐1‐(2‐メトキシピリジン‐4‐イル)ブタ‐3‐エニルカルバモイル]フェニル}プロピオン酸、
3‐{4‐(2,5‐ジフルオロフェノキシメチル)‐2‐[(1R)‐3‐メチル‐1‐(2‐メトキシ‐6‐メチルピリジン‐4‐イル)ブタ‐3‐エニルカルバモイル]フェニル}プロピオン酸、
3‐{4‐(2,5‐ジフルオロフェノキシメチル)‐2‐[(1R)‐3‐メチル‐1‐(2‐メチルピリジン‐4‐イル)ブタ‐3‐エニルカルバモイル]フェニル}‐3‐フルオロプロピオン酸、
3‐{4‐(2,5‐ジフルオロフェノキシメチル)‐2‐[(1R)‐3‐メチル‐1‐(2‐メチルピリジン‐4‐イル)ブタ‐3‐エニルカルバモイル]フェニル}プロピオン酸 2‐モルホリン‐4‐イルエチルエステル、
3‐{4‐(2,5‐ジフルオロフェノキシメチル)‐2‐[(1R)‐3‐メチル‐1‐(2‐メチルピリジン‐4‐イル)ブタ‐3‐エニルカルバモイル]フェニル}プロピオン酸 2‐[ビス(2‐ヒドロキシエチル)アミノ]エチルエステル、
3‐{4‐(2,5‐ジフルオロフェノキシメチル)‐2‐[(1R)‐3‐メチル‐1‐(2‐メトキシピリジン‐4‐イル)ブタ‐3‐エニルカルバモイル]フェニル}プロピオン酸 2‐モルホリン‐4‐イルエチルエステル、
3‐{4‐(2,5‐ジフルオロフェノキシメチル)‐2‐[(1R)‐3‐メチル‐1‐(2‐メチルピリジン‐4‐イル)ブタ‐3‐エニルカルバモイル]フェニル}プロピオン酸 1‐(1‐メチルピペリジン‐4‐イルオキシカルボニルオキシ)エチルエステル、等が挙げられる。
本発明の化合物及び医薬上許容される塩、水和物、溶媒和物の製造方法は、種々の公知技術により製造することが可能である。その際、官能基の種類によっては、当該官能基を原料若しくは中間体の段階で適当な保護基に置換することにより、製造技術上効果的な場合がある。このような官能基としてはアミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基等が挙げられる。当該官能基に保護基を導入して製造を行った場合、各製造段階において適時保護基を除去することにより、所望の化合物を得ることができる。このような保護基の種類、脱着方法としては、例えば「Protective Groups in Organic Synthesis(Third Edition)」(Greene、Wuts著)に記載の方法などが挙げられる。以下に本発明の化合物(1)の代表的な製造方法について説明する。
本発明の化合物の製造方法は特に限定されないが、例えば下記の製造方法に従って製造することが出来る。
〈製造方法1〉
Figure 2014065697
(式中、RはC1−6アルキル及びC2−6アルケニルを示し、他の記号は前記と同義であり、以下同様である)
化合物(5)は、化合物(2)と(R)‐(+)‐2‐メチル‐2‐プロパンスルフィンアミドを、例えばハロゲン系溶媒中、ピリジニウムp−トルエンスルホネート等による触媒的脱水縮合反応後、Grignard反応によりC1−6アルキル及びC2−6アルケニル基を導入し、脱保護することにより得ることができる。Grignard反応によって得られる生成される2種のジアステレオマーは、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等により単離することができる。Grignard反応は例えば Shirley,D.A.Org.React.1954,8,28.に準じて反応させることが出来る。
〈製造方法2〉
Figure 2014065697
(式中、RはC1−6アルキルを示し、R10は、式
Figure 2014065697
で表される基を示す。)
化合物(9)は、化合物(5)と(6)の縮合反応により化合物(7)とし、続いてエステルの加水分解後、R10OHとの縮合反応、又はR10Clを塩基存在下反応させることにより得ることができる。
〈製造方法3〉
Figure 2014065697
[式中、R11はトリC1−6アルキルシリル(C1−6アルキルは分枝していてもよく、またシリルには異なるC1−6アルキルが置換していても良い)を示し、R12はC1−6アルキルカルボニルを示す]
がハロゲン原子であるとき、化合物(14)で表される化合物は、化合物(5)と化合物(10)を縮合し、アルカリ加水分解後、酸化反応によりカルボン酸(12)とする。これをエステル化し、脱シリル化後、ハロゲン置換反応を行ない、加水分解により得ることができる。
一般式(1)の化合物は、塩として用いる場合、塩の種類は医学上許容される塩であれば特に限定されないが、例えば塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、酢酸、シュウ酸、フマール酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、酒石酸、安息香酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、乳酸、酪酸、アミノ酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、ナトリウムアルコキサイド、メグルミン、トロメタミン、オラミン、ジオラミン等と処理をすることにより、塩とすることができる。
一般式(1)の化合物の医薬上許容しうる水和物としては、1/2水和物、1水和物、2水和物などが例として挙げられる。また、一般式(1)の化合物は溶媒和物として存在することもあるので、溶媒和物も包含される。
上記のように製造された本発明である一般式(1)である化合物は、遊離のまま、あるいはその塩として、通常の化学操作である抽出、濃縮、留去、結晶化、濾過、再結晶、各種クロマトグラフィー等により単離、精製することが出来る。化合物(1)が、光学異性体、立体異性体、位置異性体を含有する場合は、分別再結晶法、キラルカラム法、ジアステレオマー法などにより、それぞれを単離できる。
一般式(1)で示される化合物又はその医薬上許容される塩、水和物を含んでなる医薬組成物を前記医薬製剤として用いる場合、製剤用添加物の種類は特に限定されないが、基剤、賦形剤、滑沢剤、コーティング剤、糖衣剤、湿潤剤、結合剤、崩壊剤、溶剤、可溶化剤、溶解剤、溶解補助剤、懸濁化剤、分散剤、乳化剤、界面活性剤、等張化剤、緩衝剤、pH調節剤、無痛化剤、防腐剤、保存剤、安定化剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤等単独で又は適宜組み合わせて用いることができる。
本発明の新規カルボン酸誘導体およびプロドラッグは、薬理試験において優れたEP3拮抗作用を有する為、種々の炎症、疼痛、発熱、免疫疾患、感染症、癌、糖尿病合併症、産婦人科領域疾患、神経変性疾患、ストレス性疾患、循環器疾患、血液疾患、腎疾患、泌尿器疾患等のEP3受容体の作動が起因及び/又は悪化の原因となるすべての疾患の治療及び/又は予防のための医薬として有用である。これらの疾患としては特に限定されないが、リウマチ、インフルエンザ又は他のウイルス感染症、風邪、背部又は頚部の痛み、腰痛、頭痛、歯痛、捻挫、筋炎、神経痛、神経因性疼痛、アロディニア、掻痒、滑膜炎、慢性関節リウマチを含む関節炎、変性関節疾患又は変形性関節症、痛風、強直性脊椎炎、滑液包炎、やけど、外傷後又は外科的もしくは歯科的処置後の炎症及び疼痛、消化性潰瘍、胃炎、限局性腸炎、潰瘍性大腸炎、自己免疫疾患、臓器移植、喘息、好酸球関連障害、種々のアレルギー疾患、癌形成、癌増殖、転移性腫瘍増殖に関連した疾患及び状態、糖尿病性網膜症又は腫瘍脈管形成、神経障害、月経困難症、月経過多、早産、切迫流産、子宮内膜症、不妊、骨量減少、骨粗鬆症、パジェット病、学習障害、アルツハイマー病、うつ、心身症、パニック障害、不眠症、心疾患、脳血管疾患、血栓症、アテローム性動脈硬化症、低プロトロンビン血症、血友病、腎不全、腎症、腎炎、電解質異常、下部尿路症状(昼間頻尿、夜間頻尿、尿意切迫感、尿失禁等の蓄尿症状、膀胱痛症候群、過活動膀胱、膀胱出口閉塞を示唆する下部尿路症状等の下部尿路機能障害を示唆する症状症候群等を含む)、膀胱炎(急性単純性膀胱炎、慢性膀胱炎、複雑性膀胱炎、間質性膀胱炎、その他各種膀胱炎を含む)、前立腺炎(急性前立腺炎及び慢性前立腺炎を含む)、前立腺肥大症、尿道下憩室炎、尿路感染症、男性性機能障害等を例示することができる。
本発明の化合物又は該化合物を含有する医薬組成物の投与量及び投与回数は症状、年齢、性別、剤形、併用薬剤の種類などによって適時選択できるが、通常0.1〜1000mg/day/人、好ましくは1〜500mg/day/人の範囲で、1日1回あるいは数回に分けて投与することができる。また、本発明の医薬組成物は、単独投与のみならず、同じ薬効を有する他の医薬及び/又は別の薬効を有する他の医薬と併用してもよい。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例により限定されることはない。
実施例、参考例における略号の意味は以下の通りである。H−NMR:プロトン核磁気共鳴スペクトル、CDCl:重水素クロロホルム、Hz:ヘルツ、J:カップリング定数、s:シングレット、d:ダブレット、t:トリプレット、m:マルチプレット、dd:ダブルダブレット、br:ブロード、brd:ブロードダブレット、ddd:ダブルダブルダブレット、M:モル濃度。尚、NMRは270MHz核磁気共鳴スペクトルを示し、内部標準物質としてTMS(テトラメチルシラン)を用いた。MSは質量分析を示し、イオン化法がESI(エレクトロスプレーイオン化法)である測定機器を用いた。
参考例1 2‐メチルプロパン‐2‐スルフィン酸[(1R)‐1‐(2‐メチルピリジン‐4‐イル)‐3‐メチルブタ‐3‐エニル]アミド
工程1:アルゴン雰囲気下、2‐メチルピリジン‐4‐カルボアルデヒド(0.70g)とクロロホルム(10ml)を混合し、(R)‐(+)‐2‐メチル‐2‐プロパンスルフィンアミド(1.05g),ピリジニウムp‐トルエンスルホナート(0.07g)及び無水硫酸マグネシウム(3.48g)を加え、50℃で41時間攪拌した。反応液を室温まで放冷し、セライトろ過後,減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製することにより、2‐メチルプロパン‐2‐スルフィン酸 2‐メチルピリジン‐4‐イルメチレンアミド(1.12g,88%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ:1.28(9H,s),2.65(3H,s),7.49(1H,d,J=5.0Hz),7.53(1H,s),8.56(1H,s),8.66(1H,d,J=5.0Hz).
工程2:アルゴン雰囲気下、参考例1‐工程1で得られた化合物(1.12g)と脱水テトラヒドロフラン(10ml)を混合し、−78℃冷却下、2‐メチルアリルマグネシウムクロリド溶液(0.5M,15ml)をゆっくりと滴下した。−78℃で1時間攪拌した後、水を加え、有機層を減圧除去した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:アセトン=2:1→クロロホルム:メタノール=10:1)で精製及びジアステレオマーを単離し、2‐メチルプロパン‐2‐スルフィン酸[(1R)‐1‐(2‐メチルピリジン‐4‐イル)‐3‐メチルブタ‐3‐エニル]アミド(0.92g,65%)を得た。
Rf値:0.2(クロロホルム:アセトン=3:1)
H−NMR(CDCl)δ:1.21(9H,s),1.70(3H,s),2.42(1H,dd,J=13.8,6.8Hz),2.56(3H,s),2.61(1H,dd,J=13.8,7.6Hz),3.56(1H,d,J=5.4Hz),4.40−4.49(1H,m),4.69(1H,s),4.82(1H,8),7.08(1H,d,J=5.2Hz),7.14(1H,s),8.46(1H,d,J=5.2Hz).
参考例2 2‐メチルプロパン‐2‐スルフィン酸[(1R)‐1‐(2‐メトキシピリジン‐4‐イル)‐3‐メチルブタ‐3‐エニル]アミド
2‐メトキシピリジン‐4‐カルボアルデヒド0.84gを用い参考例1と同様にして、表題化合物(0.82g、2工程収率 45%)を得た。
Rf値:0.2(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)
H−NMR(CDCl)δ:1.20(9H,s),1.70(3H,s),2.41(1H,dd,J=13.2,6.5Hz),2.61(1H,dd,J=13.2,7.6Hz),3.54(1H,d,J=5.4Hz),3.93(3H,s),4.37−4.50(1H,m),4.68(1H,s),4.81(1H,s),6.72(1H,d,J=1.6Hz),6.86(1H,dd,J=5.4,1.6Hz),8.13(1H,d,J=5.4Hz)
参考例3 2‐メチルプロパン‐2‐スルフィン酸[(1R)‐1‐(2‐メトキシ‐6‐メチルピリジン‐4‐イル)‐3‐メチルブタ‐3‐エニル]アミド
2‐メトキシ‐6‐メチルピリジン‐4‐カルボアルデヒド0.62gを用い参考例1と同様にして、表題化合物(0.73g、2工程収率 57%)を得た。
Rf値:0.2(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)
H−NMR(CDCl)δ:1.20(9H,s),1.70(3H,s),2.40(1H,dd,J=14.0,7.0Hz),2.44(3H,s),2.59(1H,dd,J=14.0,7.8Hz),3.51(1H,d,J=4.9Hz),3.91(3H,s),4.32−4.45(1H,m),4.68(1H,s),4.80(1H,s),6.51(1H,s),6.71(1H,s).
実施例1 3‐{4‐(2,5‐ジフルオロフェノキシメチル)‐2‐[(1R)‐3‐メチル‐1‐(2‐メチルピリジン‐4‐イル)ブタ‐3‐エニルカルバモイル]フェニル}プロピオン酸
工程1:参考例1で得られた化合物(0.92g)とメタノール(5ml)を混合し、氷冷下、4N塩酸‐ジオキサン溶液(5ml)を滴下した。室温で30分攪拌した後、反応液を減圧濃縮した。得られた残渣に水を加え、クロロホルムを加え分液した後、水層を1N水酸化ナトリウム溶液にて塩基性とし、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮することにより、(1R)‐3‐メチル‐1‐(2‐メチルピリジン‐4‐イル)ブタ‐3‐エニルアミン(0.49g、85%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ:1.77(3H,s),2.24(1H,dd,J=13.5,9.5Hz),2.35(1H,dd,J=13.5,4.6Hz),2.55(3H,s),4.05(1H,dd,J=9.5,4.6Hz),4.80(1H,s),4.88(1H,s),7.09(1H,d,J=5.2Hz),7.17(1H,s),8.42(1H,d,J=5.2Hz).
工程2:5‐(2,5‐ジフルオロフェノキシメチル)‐2‐(2‐メトキシカルボニルエチル)安息香酸(0.30g),実施例1‐工程1で得られた化合物(0.17g),1‐ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(0.14g)及びクロロホルム(3ml)を混合し、1‐エチル‐3‐(3‐ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.18g)を加えた。50℃で3時間攪拌した後、反応液を減圧濃縮した。得られた残渣に水及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(酢酸エテル)で精製することにより、3‐{4‐(2,5‐ジフルオロフェノキシメチル)‐2‐[(1R)‐3‐メチル‐1‐(2‐メチルピリジン‐4‐イル)ブタ‐3‐エニルカルバモイル]フェニル}プロピオン酸メチル(0.36g、83%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ:1.81(3H,s),2.43−2.64(2H,m),2.56(3H,s),2.67(2H,t,J=7.3Hz),3.05(2H,t,J=7.3Hz),3.62(3H,s),4.81(1H,s),4.90(1H,s),5.07(2H,s),5.22−5.35(1H,m),6.54−6.66(2H,m),6.67−6.78(1H,m),6.97−7.07(1H,m),7.09(1H,d,J=5.4Hz),7.16(1H,s),7.28(1H,d,J=8.1Hz),7.41(1H,d,J=8.1Hz),7.45(1H,s),8.46(1H,d,J=5.4Hz).
工程3:実施例1‐工程2で得られた化合物(0.36g)とテトラヒドロフラン(3.5ml)、水(3.5ml)及びメタノール(1ml)を混合し、水酸化リチウム水和物(0.06g)を加え、室温で2時間攪拌した。反応液に水を加え、有機層を減圧除去した。水層に5%クエン酸水溶液を加え、酸性とした後、析出した結晶をろ取した。得られた結晶を水で洗浄し、減圧下80℃で乾燥することにより、表題化合物(0.33g、93%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ:1.84(3H,s),2.44−2.68(2H,m),2.51(3H,s),2.69−3.08(3H,m),3.39−3.56(1H,m),4.81(1H,s),4.87(1H,s),4.99(2H,s),5.49−5.62(1H,m),6.47−6.58(1H,m),6.60−6.71(1H,m),6.88−7.00(1H,m),7.21−7.34(2H,m),7.36−7.54(3H,m),8.56(1H,d,J=5.4Hz),9.36(1H,d,J=8.6Hz).
MS m/z:493(M−H)
実施例2 3‐{4‐(2,5‐ジフルオロフェノキシメチル)‐2‐[(1R)‐3‐メチル‐1‐(2‐メトキシピリジン‐4‐イル)ブタ‐3‐エニルカルバモイル]フェニル}プロピオン酸
参考例2で得られた化合物72mgを実施例1と同様にして、表題化合物(67mg、3工程収率 54%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ:1.80(3H,s),2.48(1H,dd,J=13.5,9.7Hz),2.57(1H,dd,J=13.5,6.2Hz),2.73(2H,t,J=7.0Hz),2.92−3.17(2H,m),3.92(3H,s),4.80(1H,s),4.89(1H,s),5.06(2H,s),5.24−5.35(1H,m),6.54−6.66(1H,m),6.67−6.79(3H,.m),6.89(1H,d,J=5.4Hz),6.95−7.08(1H,m),7.29(1H,d,J=8,1Hz),7.41(1H,d,J=8.1Hz),7.45(1H,s),8.15(1H,d,J=5.4Hz).
MS m/z:509(M−H)
実施例3 3‐{4‐(2,5‐ジフルオロフェノキシメチル)‐2‐[(1R)‐3‐メチル‐1‐(2‐メトキシ‐6‐メチルピリジン‐4‐イル)ブタ‐3‐エニルカルバモイル]フェニル}プロピオン酸
参考例3で得られた化合物127mgを実施例1と同様にして、表題化合物(122mg、3工程収率 57%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ:1.79(3H,s),2.42(3H,s),2.44(1H,dd,J=14.3,10.0Hz),2.56(1H,dd,J=14.3,5.4Hz),2.70(2H,t,J=7.3Hz),3.05(2H,t,J=7.3Hz),3.89(3H,s),4.79(1H,s),4.88(1H,s),5.06(2H,s),5.17−5.29(1H,m),6.37(1H,d,J=7.8Hz),6.51(1H,s),6.55−6.66(1H,m),6.67−6.78(1H,m),6.71(1H,s),6.96−7.08(1H,m),7.29(1H,d,J=7.8Hz),7.41(1H,d,J=7.8Hz),7.44(1H,s).
MS m/z:523(M−H)
実施例4 3‐{4‐(2,5‐ジフルオロフェノキシメチル)‐2‐[(1R)‐3‐メチル‐1‐(2‐メチルピリジン‐4‐イル)ブタ‐3‐エニルカルバモイル]フェニル}プロピオン酸 2‐モルホリン‐4‐イルエチルエステル
実施例1で得られた化合物(0.14g)とクロロホルム(1.5ml)を混合し、N‐(2‐ヒドロキシエチル)モルホリン(0.1ml)、1‐ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(0.05g)及び1‐エチル‐3‐(3‐ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.06g)を加えた。50℃で18時間攪拌した後、反応液を減圧濃縮した。得られた残渣に水及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=10:1→クロロホルム:メタノール=10:1)で精製することにより、表題化合物(0.16g、92%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ:1.81(3H,s),2.44(4H,t,J=4.6Hz),2.46−2.64(4H,m),2.55(3H,s),2.69(2H,t,J=7.3Hz),3.05(2H,t,J=7.3Hz),3.65(4H,t,J=4.6Hz),4.16(2H,t,J=5.9Hz),4.81(1H,s),4.90(1H,s),5.07(2H,s),5.21−5.35(1H,m),6.54−6.66(2H,m),6.68−6.78(1H,m),6.96−7.12(2H,m),7.16(1H,s),7.29(1H,d,J=8.1Hz),7.41(1H,d,J=8.1Hz),7.45(1H,s),8.46(1H,d,J=4.9Hz).
MS m/z:608(M+H)
実施例5 3‐{4‐(2,5‐ジフルオロフェノキシメチル)‐2‐[(1R)‐3‐メチル‐1‐(2‐メチルピリジン‐4‐イル)ブタ‐3‐エニルカルバモイル]フェニル}プロピオン酸 2‐[ビス(2‐ヒドロキシエチル)アミノ]エチルエステル
実施例1で得られた化合物(50.0mg)とクロロホルム(1.5ml)を混合し、トリエタノールアミン(301.7mg)、N,N‐ジメチル‐4‐アミノピリジン(2.5mg)及び1‐エチル‐3‐(3‐ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(21.3mg)を加えた。50℃で18時間攪拌した後、反応液を減圧濃縮した。得られた残渣に水及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。得られた残渣を分取TLC(クロロホルム:メタノール=15:1)で精製することにより、表題化合物(44.0mg、70%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ:1.81(3H,s),2.42−2.81(12H,m),2.55(3H,s),2.95−3.19(2H,m),3.44(4H,t,J=5.1Hz),4.09(2H,t,J=3.8Hz),4.81(1H,s),4.89(1H,s),5.05(2H,s),5.19−5.33(1H,m),6.55−6.67(1H,m),6.68−6.81(1H,m),6.96−7.16(3H,m),7.18(1H,s),7.28(1H,d,J=8.1Hz),7.38(1H,d,J=8.1Hz),7.42(1H,s),8.45(1H,d,J=5.1Hz).
MS m/z:648(M+Na)
実施例6 3‐{4‐(2,5‐ジフルオロフェノキシメチル)‐2‐[(1R)‐3‐メチル‐1‐(2‐メトキシピリジン‐4‐イル)ブタ‐3‐エニルカルバモイル]フェニル}プロピオン酸 2‐モルホリン‐4‐イルエチルエステル
実施例2で得られた化合物50mgを実施例4と同様にして、表題化合物(54mg、89%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ:1.81(3H,s),2.39−2.64(2H,m),2.44(4H,t,J=4.6Hz),2.55(2H,t,J=5.9Hz),2.70(2H,t,J=7.3Hz),3.05(2H,t,J=7.3Hz),3.65(4H,t,J=4.6Hz),3.93(3H,s),4.16(2H,t,J=5.9Hz),4.80(1H,s),4.89(1H,s),5.07(2H,s),5.21−5.37(1H,m),6.54−6.67(2H,m),6.68−6.80(2H,m),6.88(1H,d,J=5.1Hz),6.96−7.10(1H,m),7.28(1H,d,J=7.8Hz),7.41(1H,d,J=7.8Hz),7.45(1H,s),8.13(1H,d,J=5.1Hz).
MS m/z:624(M+H)
実施例7 3‐{4‐(2,5‐ジフルオロフェノキシメチル)‐2‐[(1R)‐3‐メチル‐1‐(2‐メチルピリジン‐4‐イル)ブタ‐3‐エニルカルバモイル]フェニル}プロピオン酸 1‐(1‐メチルピペリジン‐4‐イルオキシカルボニルオキシ)エチルエステル
アルゴン雰囲気下、4‐ヒドロキシ‐N‐メチルピペリジン(518mg、4.5mmol)と塩化メチレン(5ml)を混合し、氷冷下でクロロぎ酸1‐クロロエチル(214mg,1.5mmol)を滴下し、室温で5時間攪拌した。反応液に飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧留去し、N‐メチルピペリジン‐4‐ぎ酸エステル1‐クロロエチル32mgを得た。
上記で得られた化合物(33mg,0.15mmol)、実施例1で得られた化合物(74mg、0.15mmol)、DMF(2ml)、炭酸カリウム(20mg,0.15mmol)を混合し、反応液を60℃で18時間攪拌した。室温まで冷却後、反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、減圧留去した。得られた残渣をヘキサン:クロロホルム混合溶液(10:1)で洗浄し、表題化合物(27mg、53%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ:1.46(3H,d,J=5.8Hz),1.73−1.88(5H,m),1.93−2.07(2H,m),2.29(3H,s),2.42−2.79(11H,m),2.99−3.10(2H,m),4.60−4.71(1H,m),4.81(1H,s),4.90(1H,s),5.07(2H,s),5.21−5.32(1H,m),6.56−6.61(1H,m),6.70−6.80(2H,m),6.83(1H,d,J=7.6Hz),7.01−7.18(3H,m),7.27−7.31(1H,m),7.51−7.40(2H,m),8.47(1H,d,J=4.9Hz).
MS m/z:680(M+H)
実施例8 3‐{4‐(2,5‐ジフルオロフェノキシメチル)‐2‐[(1R)‐3‐メチル‐1‐(2‐メチルピリジン‐4‐イル)ブタ‐3‐エニルカルバモイル]フェニル}‐3‐フルオロプロピオン酸
工程1:2‐(3‐アセトキシ‐2‐トリイソプロピルシラニルオキシプロピル)‐5‐(2,5‐ジフルオロフェノキシメチル)安息香酸(216mg)をN,N‐ジメチルホルムアミド(4ml)に溶解し、実施例1‐工程1で得られた化合物(85mg)、1‐ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(61mg)、1‐エチル‐3‐(3‐ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(229mg)を加えた。室温で7.5時間攪拌した後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合わせて5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2)で精製することにより、酢酸3‐{4‐(2,5‐ジフルオロフェノキシメチル)‐2‐[(1R)‐3‐メチル‐1‐(2‐メチルピリジン‐4‐イル)ブタ‐3‐エニルカルバモイル]フェニル}‐3‐トリイソプロピルシラニルオキシプロピルエステル(97mg、35%)を単一のジアステレオマーとして得た。
Rf値:0.4(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)
H−NMR(CDCl)δ:0.83−1.07(21H,m),1.81(3H,s),1.88(3H,s),1.95−2.23(2H,m),2.43−2.64(2H,m),2.56(3H,s),4.06−4.18(2H,m),4.85(1H,s),4.92(1H,s),5.11(2H,s),5.15−5.29(1H,m),5.39(1H,t,J=4.9Hz),6.26(1H,br),6.58−6.69(1H,m),6.70−6.80(1H,m),7.00−7.13(1H,m),7.06(1H,dd,J=4.9Hz,1.6Hz),7.14(1H,d,J=1.6Hz),7.47(1H,s),7.48(1H,d,J=8.1Hz),7.74(1H,d,J=8.1Hz),8.46(1H,d,J=4.9Hz).
工程2:実施例8‐工程1で得られた化合物(232mg)をメタノール(4ml)に溶解し、炭酸カリウム(49mg)を加えた。室温で2時間攪拌した後、水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合わせて水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製することにより、5‐(2,5‐ジフルオロフェノキシメチル)‐2‐(3‐ヒドロキシ‐2‐トリイソプロピルシラニルオキシプロピル)‐N‐[(1R)‐3‐メチル‐1‐(2‐メチルピリジン‐4‐イル)ブタ‐3‐エニル]ベンズアミド(226mg)を得た。
上記で得られた化合物をアセトニトリル(2ml)に溶解し、5%クエン酸水溶液(2ml)を加えた後、水冷下80%次亜塩素酸ナトリウム(85mg)、1‐メチル‐2‐アザアダマンタン‐N‐オキシル(3mg)を添加した。室温で一晩攪拌した後、さらに80%次亜塩素酸ナトリウム(55mg)、1‐メチル‐2‐アザアダマンタン‐N‐オキシル(3mg)を添加し、室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合わせて5%チオ硫酸ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製することにより、3‐{4‐(2,5‐ジフルオロフェノキシメチル)‐2‐[(1R)‐3‐メチル‐1‐(2‐メチルピリジン‐4‐イル)ブタ‐3‐エニルカルバモイル]フェニル}‐3‐トリイソプロピルシラニルオキシプロピオン酸(132mg、60%)を単一のジアステレオマーとして得た。
H−NMR(CDCl)δ:0.79−1.07(21H,m),1.80(3H,s),2.49(3H,s),2.50−2.70(2H,m),3.12−3.34(2H,m),4.77(1H,s),4.83(1H,s),4.97(2H,s),5.52(1H,dd,J=16.2Hz,8.1Hz),5.51(1H,dd,J=8.1Hz,6.5Hz),6.43−6.54(1H,m),6.55−6.65(1H,m),6.86−6.97(1H,m),7.24(1H,s),7.41(1H,d,J=5.9Hz),7.48(1H,s),7.51(1H,d,J=8.1Hz),7.68(1H,d,J=8.1Hz),8.50(1H,d,J=5.9Hz),10.06(1H,brd,J=8.9Hz).
工程3:実施例8‐工程2で得られた化合物(74mg)をN,N‐ジメチルホルムアミド(1.5ml)に溶解し、炭酸カリウム(32mg)を加え、氷冷下クロロメチルメチルエーテル(13μl)を滴下した。室温で2時間攪拌後、反応液に5%クエン酸水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合わせて水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製することにより、3‐{4‐(2,5‐ジフルオロフェノキシメチル)‐2‐[(1R)‐3‐メチル‐1‐(2‐メチルピリジン‐4‐イル)ブタ‐3‐エニルカルバモイル]フェニル}‐3‐トリイソプロピルシラニルオキシプロピオン酸メトキシメチルエステル(66mg)を得た。
上記で得られた化合物をテトラヒドロフラン(2ml)に溶解し、酢酸(21μl)、テトラブチルアンモニウムフロリドのテトラヒドロフラン溶液(1.0M、0.18ml)を加え、室温で24時間攪拌した。反応溶液に酢酸エチルを加え、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製することにより、3‐{4‐(2,5‐ジフルオロフェノキシメチル)‐2‐[(1R)‐3‐メチル‐1‐(2‐メチルピリジン‐4‐イル)ブタ‐3‐エニルカルバモイル]フェニル}‐3‐ヒドロキシプロピオン酸メトキシメチルエステル(53mg,86%)を単一のジアステレオマーとして得た。
H−NMR(CDCl)δ:1.82(3H,s),2.41−2.66(2H,m),2.57(3H,s),2.78−2.99(2H,m),3.40(3H,s),4.84(1H,s),4.94(1H,s),5.12(2H,s),5.14−5.29(4H,m),6.59−6.78(3H,m),6.98−7.14(1H,m),7.11(1H,d,J=5.4Hz),7.18(1H,s),7.48−7.62(3H,m),8.49(1H,d,J=5.4Hz).
工程4:実施例8‐工程3で得られた化合物(52mg)をジクロロメタン(1.5ml)に溶解し、氷冷下,三フッ化N,N‐ジエチルアミノ硫黄(14μl)を加え、氷冷下で2時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合わせて水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製することにより、3‐{4‐(2,5‐ジフルオロフェノキシメチル)‐2‐[(1R)‐3‐メチル‐1‐(2‐メチルピリジン‐4‐イル)ブタ‐3‐エニルカルバモイル]フェニル}‐3‐フルオロプロピオン酸メトキシメチルエステル(37mg)を3:2のジアステレオマー混合物として得た。
上記で得られた化合物をアセトニトリル(1ml)に溶解し、6M塩酸(1ml)を加え、室温で14時間攪拌した。反応溶液に5%炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml)を加えpH6とし、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合わせて水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、減圧濃縮した。得られた結晶をヘキサン:クロロホルム(10:1)で洗浄することにより、標題化合物(31mg、66%)を7:3のジアステレオマー混合物として得た。
H−NMR(CDCl+CDOD)δ:1.80(3Hx0.3,s),1.83(3Hx0.7,s),2.45−2.64(2H,m),2.56(3H,s),2.73−3.04(2H,m),4.65(1Hx0.3,s),4.72(1Hx0.3,s),4.80(1Hx0.7,s),4.92(1Hx0.7,s),5.14(2Hx0.7,s),5.19(2Hx0.3,s),5.20−5.31(1H,m),6.01(1Hx0.3,ddd,J=71.0Hz,8.4Hz,3.5Hz),6.11(1Hx0.7,ddd,J=106.7Hz,8.9Hz,3.5Hz),6.58−6.71(1H,m),6.72−6.84(1H,m),7.00−7.14(1H,m),7.21(1Hx0.7,d,J=5.1Hz),7.25(1H,s),7.29(1Hx0.3,d,J=5.4Hz),7.49−7.68(3H,m),8.36(1Hx0.3,d,J=5.4Hz),8.39(1Hx0.7,d,J=5.1Hz)
MS m/z:511(M−H)
試験例1:ラット血小板凝集を指標としたEP3拮抗作用
非特許文献2に記載の方法を一部改変して行った。一晩絶食した雄性ラットより採取した血液(クエン酸加)から3.5〜4.5×10血小板/μLとなるように多血小板血漿を調製した。スターラーの入ったキュベットに多血小板血漿を分注後、媒体(コントロール)又は媒体に溶解した検体を加えて3分間予備加温した後、最終濃度10μmol/Lのスルプロストン(EP3作動剤)溶液を加えて1分間予備加温し、最終濃度1〜3.5μg/mLのコラーゲン溶液を添加後6分間の凝集反応を自動血小板凝集能測定装置(ヘマトレーサー313 PAM―12C)にて測定した。測定により得られた最大凝集率から下式を用いて血小板凝集の抑制率を算出した(n=2以上)。
抑制率(%)=(1−検体の最大凝集率/コントロールの最大凝集率)×100
本発明化合物において、非特許文献2に記載の化合物(DG−041)と同等以上の優れたEP3拮抗作用が確認された(表1)。
Figure 2014065697
試験例2:スルプロストン誘発頻尿ラットに対する効果
特許文献3に記載の方法を一部改変して行った。雄性ラットを一晩絶食後に試験に供した。媒体又は媒体に懸濁した検体を経口投与後0.5時間に生理食塩液(30mL/kg)を経口負荷し、直後にスルプロストン(0.4mg/kg)を皮下投与して3時間の排尿行動を測定した。得られたデータから下式を用いて頻尿の改善率を算出した(n=5〜6)。
改善率(%)={(検体投与ラットの1回排尿量の平均値−媒体投与ラットの1回排尿量の平均値)/(スルプロストン無投与媒体投与ラットの1回排尿量の平均値−媒体投与ラットの1回排尿量の平均値)}×100
本発明化合物の実施例4は、非特許文献2に記載の化合物(DG−041)より強力な頻尿の改善効果を示した(表2)。
Figure 2014065697

Claims (1)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 2014065697
    [上記式中、Aは水素、C1−6アルキル(ここでC1−6アルキルは、炭素原子上を1以上のハロゲン原子またはヒドロキシにより置換されていてもよい)、または式
    Figure 2014065697
    (式中、R、Rは、独立に、水素原子、C1−6アルキルおよびC1−6アルキルカルボニルから選択され、XはO、NR、メチレンを示し、nは0〜2から選択される整数である)を表し、R、R、R、Rは独立して選択されたハロゲン原子、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシ、−NR、−S(O)1−6アルキル(ここでnは0〜2から選択される整数である)およびC1−6アルキルカルボニルから選択され、ここで前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルコキシおよび−S(O)1−6アルキルは、炭素原子上を1以上のハロゲン原子またはヒドロキシにより置換されていてもよく;Rは水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ、C1−6アルコキシから選択される。]で表される新規フェニルプロピオン酸誘導体、その医薬上許容される塩、並びにそれらの水和物及び溶媒和物。
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