JP2014064723A - ドラム式洗濯乾燥機 - Google Patents

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好宏 矢田
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Abstract

【課題】乾燥効率を高め、乾燥運転全体の消費電力を低減させたドラム式洗濯乾燥機を提供する。
【解決手段】
衣類が収容され、回転中心が水平又は開口部側が高くなるように傾斜させたドラムと、このドラムを回転駆動するモータと、前記ドラムを支持する筐体を有し、前記ドラムの内周面にはリフターが設けられており、前記ドラムの回転と前記リフターにより前記衣類が持ち上がり重力で落下するような動きを繰り返しながら、洗濯及び乾燥を行なうドラム式洗濯乾燥機において、
前記ドラムの側面のうち開口部側の領域に形成される脱水孔の総面積を、前記ドラムの側面のうち底部側の領域に形成される脱水孔の総面積よりも、小さくした。
【選択図】 図15

Description

本発明は、ドラム式洗濯乾燥機に関するものである。
ドラム式洗濯乾燥機は、回転中心が水平又は開口部側が高くなるように傾斜させたドラム内に収容した衣類を、ドラム内周面に設けたリフターとドラムの回転による遠心力で持ち上げ、重力で落下するような動きを繰り返しながら洗濯、あるいは乾燥を行う。そして、一般のドラムは、ステンレス鋼板を円筒状に形成された胴体に、多数の脱水孔を備えている。例えば、下記特許文献1には、ドラムを絞り加工により形成し、前側端と後側端の径小部を除く、中央の径大部にのみ脱水孔を設けたドラム式洗濯乾燥機が記載されている。
特開2010−67788号公報
上述した従来のドラム式洗濯乾燥機では、ドラムの前側端には脱水孔を設けていないが、この前側端は絞り加工で形成された径小部に過ぎず、ドラムの回転軸方向のうち極僅かな部分である。そして、この従来のドラムの大部分を占める径大部は、開口部側から底部側にかけて略等間隔で多数の脱水穴が配設されている。したがって、乾燥運転時に、開口部側の吹き出し口から吹き出された風の一部が、脱水孔を通してドラムの外側へ漏れ出してしまう。その結果、衣類の乾燥効率が低下し、乾燥運転全体での消費電力量の上昇に繋がっていた。
本発明の目的は、乾燥効率を高め、乾燥運転全体の消費電力を低減させたドラム式洗濯乾燥機を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、衣類が収容され、回転中心が水平又は開口部側が高くなるように傾斜させたドラムと、このドラムを回転駆動するモータと、前記ドラムを支持する筐体を有し、前記ドラムの内周面にはリフターが設けられており、前記ドラムの回転と前記リフターにより前記衣類が持ち上がり重力で落下するような動きを繰り返しながら、洗濯及び乾燥を行なうドラム式洗濯乾燥機において、前記ドラムの側面のうち開口部側の領域に形成される脱水孔の総面積を、前記ドラムの側面のうち底部側の領域に形成される脱水孔の総面積よりも、小さくした。
本発明によれば、乾燥効率を高め、乾燥運転全体の消費電力を低減させたドラム式洗濯乾燥機が提供できる。
実施例1のドラム式洗濯乾燥機を示す外観図である。 ドラム式洗濯乾燥機の筐体の一部を切断して内部構造を示す斜視図である。 ドラム式洗濯乾燥機の内部構造を示す側面図である。 ドラム式洗濯乾燥機の背面カバーを外して内部構造を示す背面図である。 ドラムの寸法を示す断面図である。 脱水孔の総面積と洗濯〜脱水時の脱水度の関係を示す図である。 脱水孔の総面積と脱水度一定時の乾燥工程の消費電力量の関係を示す図ある。 脱水孔の総面積と洗濯〜乾燥の消費電力量の関係を示す図である。 ドラム直径Dとドラム奥行き寸法Ldの関係を示したグラフである。 回転ドラム、洗濯水を溜める外槽との位置関係を拡大して示した図である。 本発明の実施例に係るもので、回転ドラムを単体で示した外観斜視図である。 本発明の実施例に係るもので、回転ドラムを前側から内部を見た破断斜視図である。 本発明の実施例に係るもので、回転ドラムを後側から内部を見た破断斜視図である。 本発明の実施例に係るもので、図13の部分拡大斜視図である。 本発明の実施例に係るもので、回転ドラムの側周面を展開した胴体の拡大図。 本発明の実施例に係るもので、運転時の一連の工程を示すフローチャートである。
以下、実施例を、図面を用いて説明する。本実施例では、ドラム式洗濯乾燥機の例を説明する。
図1は本実施例におけるドラム式洗濯乾燥機100の外観図である。図2は内部の構造を示すために筐体の一部を切断して示した斜視図、図3は内部の構造を示す側面図、図4は内部の構造を示すために背面カバーを取り外した背面図である。
本実施例のドラム式洗濯乾燥機100は、衣類を収容し洗濯及び脱水、乾燥を行うドラム3と、このドラム3を回転させるモータ4と、ドラム3を支持する筐体1を備えている。ここで、外郭を構成する筐体1は、ベース1hの上に取り付けられており、左右の側板1a,1b,前面カバー1c,背面カバー1d,上面カバー1e,下部前面カバー1fで構成されている。左右の側板1a,1bは、コの字型の上補強材(図示せず),前補強材37,後補強材(図示せず)で結合されており、ベース1hを含めて箱状の筐体1を形成し、筐体として十分な強度を有している。筐体1のサイズを横幅寸法Wb、奥行き寸法Db、高さ寸法Hbで表す。
また、衣類を出し入れするための投入口を塞ぐドア9が前面カバー1cの略中央に設けられ、前補強材に設けたヒンジ9cで開閉可能に支持されている。ドア開放レバー9bを引くことでロック機構(図示せず)が外れてドアが開き、ドアを前面カバー1cに押し付けることでロックされて閉じる。前補強材37は、後述する外槽の開口部と同心に、衣類を出し入れするための円形の開口部を有している。ドア9の外槽開口部を閉じる部分は、乾燥時の熱に耐えられるよう凹状のガラス9aでできている。
更に、筐体1の上部右側には、操作パネル6が設けられており、電源スイッチ11,操作スイッチ12,13,表示器14を備える。操作パネル6は、筐体1上部に設けた制御装置38に電気的に接続している。
図5に示すように、ドラム3は、回転可能に支持された円筒状で、その外周面の胴板3eおよび背面の底板3dに通水および通風のための多数の脱水孔3fを有し、前側端面に衣類を出し入れするための開口部3aを設けてある。胴板3eの前端部には胴板3eと同心状にドラム3と一体の流体バランサ3cを備えている。胴板3eの内側には軸方向に延びるリフター3bが複数個設けてあり、洗濯,乾燥時にドラム3を回転すると、衣類はリフター3bと遠心力で胴板3eに沿って持ち上がり、重力で落下するように動きを繰り返す。ドラム3の回転中心軸は、水平または開口部3a側が高くなるように傾斜している。ドラム3の胴板3eの直径をD、奥行き寸法をLdで表す。奥行き寸法Ldは胴板3eの前端面から底板3dまでの長さである。
また、洗濯水を溜めるための円筒状の外槽2が、筐体1に支持され、ドラム3を同軸上に内包し、前面は開口し、背面の外側中央にモータ4を取り付ける。モータ4の回転軸4aは、外槽2を貫通し、ドラム3の底板3dの中央部と結合している。外槽3の前面開口部には外槽カバー2dを設け、外槽内への貯水を可能としている。外槽カバー2dの前側中央には、衣類を出し入れするための開口部2cを有している。本開口部2cと前補強材37に設けた開口部は、ゴム製のベローズ10で接続しており、ドア9を閉じることでドア9のガラス9aがベローズ10のリップ部に接触し、外槽2を水封する。また、ドア9を閉じると、凹状のガラス9aの先端が外槽カバー2dの開口部2c及びドラム3の開口部3aを塞ぐようになる。この時、ガラス9aの先端とドラム3の前端(流体バランサ3cの前端部)との軸方向位置を略一致させており、ガラス9aの外周部と外槽カバー2dとのすき間に洗濯物が入り込まないように配慮してある。
外槽2底面最下部には、排水口2bが設けてあり、排水ホース26が接続されている。排水ホース26の途中には循環ポンプ22、糸屑フィルタ23、排水弁21が設けてあり、排水弁21を閉じて給水することで外槽2に水を溜め、排水弁21を開いて外槽2内の水を機外へ排出する。
筐体1内の上部左側には、洗剤容器7が設けられており、図1の二点鎖線で示すように開閉式のふた7aを開けて洗剤類を入れる。洗剤容器7は、粉末洗剤、液体洗剤、柔軟仕上げ剤などを別々に投入できるよう、内部が複数の部屋に区切られている。
筐体1内の上部後方には給水電磁弁16や風呂水給水ポンプ17,水位センサ18など給水に関連する部品を設けてある。上面カバー1eには、水道栓からの給水ホース接続口16a,風呂の残り湯の吸水ホース接続口17aが設けてある。給水電磁弁16や風呂水給水ポンプ17と洗剤容器7とは、給水パイプで接続されている。洗剤容器7は外槽2に接続されており、給水電磁弁16を開く、あるいは風呂水給水ポンプ17を運転することで、洗剤容器7を経由して外槽2に水道水あるいは風呂水を供給する。使用者が洗剤容器7に投入した洗剤類は、水とともに外槽2の底部に供給されるようになっており、未溶解の粉末洗剤や高濃度の液体洗剤、柔軟仕上げ剤などが直接ドラム3内の衣類にかかり、色落ちや色むらが発生しないようにしている。
循環ポンプ22は吐き出し口を2個有しており、循環ポンプ22の回転方向を切り替えることにより、吐き出し口の切り替えが可能である。これにより、洗剤溶かしと洗濯水の洗濯物への散布が可能となっている。洗剤を溶かす時は、循環ポンプ22を逆回転させる。外槽2の底部に供給された未溶解の粉末洗剤を含んだ少量の水は、排水口2bから糸屑フィルタ23を通り循環ポンプ22に入り、吐き出し口22bから循環水ホース25bを通り外槽2(槽カバー2d)の底部に戻るよう循環する。この時、循環ポンプ22内で未溶解の洗剤と水が強力に撹拌され、効率よく洗剤を溶かし、高濃度の洗剤液を生成することができる。一方、洗濯中は水循環ポンプ22を正回転させる。外槽2の底部に溜まった洗濯水は排水口2bから糸屑フィルタ23を通り循環ポンプ22に入り、吐き出し口22aから循環水ホース25aを通り槽カバー2dの上部に設けた散水口からドラム3内に散水され、外槽2の底部に戻るように循環する。これにより、洗濯水を洗濯物に万遍なく降りかけることができるため、高い洗浄力やすすぎ性能が得られるとともに、少ない洗濯水を循環ポンプ22で循環させ繰り返し使用するため節水が可能である。
糸屑フィルタ23は、下部前面カバー1fに設けた扉1gを開けることで容易に着脱できる。
外槽2の最下部にはエアトラップ24が設けてあり、チューブ18aで水位センサ18と接続し、外槽2内の水位を検出する。
外槽2は、下側をベース1hに固定されたサスペンション5(コイルばねとダンパで構成)で防振支持されている。また、外槽2の上側は上部補強部材に取り付けた補助ばね(図示せず)で支持されており、外槽2の前後方向への倒れを防ぐ。
乾燥ダクト29が、筐体1の背面内側に縦方向に設置されており、そのダクト下部は外槽2の背面下方に設けた吸気口2aにゴム製の蛇腹管29aで接続されている。乾燥ダクト29内には、水冷除湿機構(図示せず)を内蔵しており、給水電磁弁16から水冷除湿機構へ冷却水を供給する。冷却水は乾燥ダクト29の壁面を伝わって流下し、吸気口2aから外槽2に入り排水口2bから排出される。
乾燥ダクト29の上部は、筐体1内の上部右側後方に設置した乾燥フィルタ8に接続している。乾燥ダクト29から乾燥フィルタ8へ入った空気は、乾燥フィルタ8のメッシュフィルタで糸くずが除去される。乾燥フィルタ8の掃除は、図1の一点鎖線で示すように乾燥フィルタ8を上方に引き抜いて行う。また、乾燥フィルタ8は吸気ダクト33に接続されており、吸気ダクト33の他端は送風ユニット28の吸気口と接続している。
本実施例では、ドラム3内に風を吹きつける手段が、筐体1内であってドア9側から見てドラム3の回転軸に対し右上に設けられており、モータ4によりドラム3を右回りに回転させたり左回りに回転させたりを繰り返しているときに、ドラム3の回転によって持ち上げられた衣類に風を吹きつけて乾燥させる。ここで、上記風を吹きつける手段は、送風ユニット28と、この送風ユニット28の吐き出し側に設けられて風を加熱するヒータ31と、ヒータ31の下流に設けられた温風吹き出し口32と、これらを接続する風路とで構成されている。
送風ユニット28は、駆動用のファンモータ28a,ファン(図示せず),ファンケース28bで構成されている。ファンケース28bにはヒータ31が内蔵されており、ファンから送られる空気を加熱する。送風ユニット28の吐出口は温風ダクト30に接続されている。温風ダクト30は、ゴム製の蛇腹管30a,蛇腹管継ぎ手30bを介して外槽カバー2dに設けた温風吹き出し口32に接続している。
本実施例では、温風吹き出し口32の面積を乾燥ダクト29や温風ダクト30、乾燥フィルタ8などの風路面積に比べ小さくするとともに、ファンモータ28aを高速回転して高圧力の空気を発生させている。これにより、温風吹き出し口32から高速の風をドラム内に吹き出し、この高速の風を衣類に吹き付けて、風の力で衣類に発生するしわを伸ばすことができる。ここで、高速の風とは、例えば50m/s以上である。また、送風ユニット28が筐体1内の上部右側に設けてあるので、温風吹き出し口32は外槽カバー2dの右斜め上の位置に設け、温風吹き出し口32までの距離を極力短くするようにしてある。このため、圧力損失の増加を防ぐことができ、効率よく高速の風を衣類に吹きつけることが可能となる。
排水口2b,送風ユニット28の吸気口及び温風吹き出し口32の手前には温度センサ(図示せず)が設けてある。
乾燥運転時の風の流れは次のようになる。送風ユニット28を運転し、ヒータ31に通電すると、温風吹き出し口32からドラム3内に高速の温風が吹き込み(矢印41)、湿った衣類に当たり、衣類を温め衣類から水分が蒸発する。乾燥運転中は、ドラム3を正逆回転させているので、リフター3bにより衣類が温風吹き出し口32の付近まで持ち上がった状態で、衣類に高速の風が当たる。このとき温風吹き出し口32と衣類との距離が最も短くなるので、高速の風で衣類のしわを伸ばすことができる。高温多湿となった空気は、ドラム3に設けた脱水孔3fから外槽2に流れ、吸気口2aから乾燥ダクト29に吸い込まれ、乾燥ダクト29を下から上へ流れる(矢印42)。乾燥ダクト29の壁面には、水冷除湿機構からの冷却水が流れ落ちており、高温多湿の空気は冷却水と接触することで冷却除湿され、乾いた低温空気となり乾燥フィルタ8へ入る。乾燥フィルタ8に設けたメッシュフィルタを通り糸屑が取り除かれ、吸気ダクト33に入り、送風ユニット28に吸い込まれる(矢印43)。
そして、送風ユニット28で加圧された後ヒータ31へ流れ(矢印44)再度加熱され、ドラム3内に吹き込むように循環する。尚、空気を加熱する手段として、ヒータ31の代わりに、ヒートポンプを用いても良い。
以上のように構成されたドラム式洗濯乾燥機100において、洗濯物の質量6kgの条件下でドラム3に設けた脱水孔3fの総面積を変化させた場合の脱水度と消費電力量を測定した実験結果を説明する。なお、脱水穴3fの総面積は、脱水孔3fの径を一定にして脱水穴3fの個数を増減することで変化させる。また、脱水孔3fの総面積の調整は、ドラム3の側面を形成する略同径の胴板3e部分のうち開口部側の領域に形成される脱水孔3fを塞いで、脱水孔3fの密度を下げることにより行った。
図6は、脱水孔3fの総面積と脱水度の関係を示したものである。ここで、脱水度とは、洗濯物(6kg)の初期質量を洗乾コースの洗濯〜脱水までの質量で割った値である。図6によれば、脱水孔3fの総面積を増やすと脱水度が良くなる傾向にあるが、必要以上に脱水孔3fの総面積を増やしても、その効果は変わらないことが分かる。具体的には、洗濯物質量が6kgの場合、脱水孔穴3fの総面積は13200mm2程度であれば十分である。なお、最終脱水は、1500r/min程度の高速回転を行うものとする。
図7は、脱水孔3fの総面積と消費電力量の関係を示したものである。洗濯乾燥コースでの消費電力量の結果であるが、脱水度のバラツキにより消費電力量が変化してしまうのを考慮し、洗濯から脱水までの脱水度を一定にし、洗濯から乾燥までのうちの乾燥工程の消費電力量を示している。この図7から、脱水孔3fの総面積を増やし過ぎると、消費電力量が上昇(悪く)することが分かる。この理由は、乾燥運転中にドラム3内へ送風する温風吹き出し口32が、ドラム3の開口部側に設けられているため、温風吹き出し口32から吹き出された風の一部が、脱水孔3fを通してドラム3の外側へ漏れ出してしまい、衣類の乾燥効率が低下し、洗濯から乾燥までの消費電力量の上昇に繋がっていると考えられる。また、ドラム3は開口部側が高くなるように傾斜しており、衣類が底部側に偏る傾向にあるため、開口部側の脱水孔3fが衣類で塞がり難いことも影響している可能性がある。したがって、ドラム3の側面のうち開口部側の領域に形成される脱水孔3fの総面積を、ドラム底部側の領域に形成される脱水孔3fの総面積よりも、小さくした方が良い。
図8も、脱水孔3fの総面積と消費電力量の関係を示したものである。図7では、洗濯から脱水までの脱水度を一定にしたときの結果を示したが、図8では、通常の洗濯乾燥の運転時(脱水回転数は正規の最大回転数まで上がるものとする)の消費電力量を示している。この図8から、図7と同様の結果が得られ、個々の脱水孔3fの大きさを一定とした場合、ドラム3の側面のうち開口部側の領域に形成される脱水孔3fの個数を、ドラム底部側の領域に形成される脱水孔3fの個数よりも、小さくした方が良いという結果を得た。より好ましくは、開口部側領域の脱水孔3fの総面積は、底部側の領域の脱水孔3fの総面積の10%以上20%以下とする。
ここで、開口部側の脱水孔3fをすべて無くしてしまうと、脱水工程でドラム3が高速回転しても衣類に含まれる水がこの部分から絞り出されず、外槽2内面に散水しなくなる。したがって、開口部側の脱水孔3fについても、最低限、回転軸方向にずらして隙間なく配置し(図15参照)、外槽2の回転軸方向に満遍なく水が当たり、外槽2の内面をムラなく洗浄できるようにする必要がある。
図9は、洗浄力指数0.8が得られるドラム直径Dとドラム奥行き寸法Ldの関係を示したものである。洗浄力指数は、値が大きいほど洗浄力が高く、JIS規格の家庭用電気洗濯機の性能測定法(JIS C9811)に規定された標準洗濯機の洗浄力を1とした値である。洗濯機としては洗浄力指数0.8以上必要である。設置性と使い勝手等を考慮すると、ドラム直径Dが530mm以下、ドラム奥行き寸法Ldが440mm以下にする必要がある。
洗濯機として最低限必要な洗浄力指数0.8を得るためには、図中のabcで囲まれた範囲にドラム直径Dとドラム奥行き寸法Ldを設定すればよい。具体的には、Dが530mmの場合はLdが350mmとなり、Ldが440mmの場合はDが477mmとなる。これらの値を(D/2)/Ldで表すと0.54以上0.76以下の範囲となる。
以上述べた(D/2)/Ldの範囲のドラム寸法、ドラム容積とすることで、限られたスペースに設置されるドラム式洗濯乾燥機でも、高い洗浄力を得られる。
次に、図10〜14を用いて、回転ドラム44、洗濯水を溜める外槽5に関して詳しく説明する。
回転ドラム44は、胴体52と、後側底板31と、前側補強リング32と、環状のバランスリング33を有する。胴体52は、ステンレス鋼板の帯板を円筒状に折り曲げて形成する。胴体52の後側端側に設ける後側底板31は、ステンレス鋼板で形成される。前側補強リング32もステンレス鋼板で形成される。
環状のバランスリング33は合成樹脂で形成される流体バランサで、5つの流体室33a、33b、33c、33d、33eを有する。
外槽5は、図10に示すように、合成樹脂で形成される胴体筒部35と、底部36と、前側部37を有する。胴体筒部35と、底部36は一体に形成されている。前側部37の筒部38と胴体筒部35の前側端は、嵌め合いによる結合になっている。
軸受フレームベース40は、中央に軸受部41を有する。軸受部41はボールベアリング42を備える。この軸受フレームベース40は外槽5の底部36に取り付けられる。回転ドラム44の回転軸43は、ボールベアリング42に回転自在に支持される。
回転ドラム44は、図10、図12〜図14に示すように、前記後側底板31の外側に回転ドラム44を支持する支持ベース44を有する。支持ベース44は、アルミダイキャストで形成され、放射状の延びる複数の支持アーム45を有する。前記回転軸43は支持ベース44の中心に固定される。
前記後側底板34は全体的に平坦であるが、前記支持ベース44の支持アーム45に対向する箇所は内側(回転ドラム4の前側方向)に隆起する隆起部46になっている。この隆起部46に揃うように胴体52の内周にリフター47が設けられる。隆起部46は、下記で説明するリフター47と同様に回転ドラム4の回転時に洗濯物を持ち上げる機能を備えている。
図15は回転ドラム44の側周面(胴体52)の展開図である。図15に示すように胴体52には、回転ドラム4が回転するときに洗濯物を掻き揚げるため、大リフター47aと小リフター47bが設けられている。主に大リフター47aが洗濯物を持ち上げる力に大きく作用し、小リフター47bが補助的に作用する。リフター47は回転ドラム4の回転軸方向に沿って延在し、各リフター47同士の間隔が略均等となるように配置される。大リフター47aと小リフター47bは3つずつ(計6つ)設けられ、交互に配置している。
上記リフター47の構成は、回転ドラム4の直径に応じて変更することが考えられる。直径が小さければ小リフター47bを設ける必要はなく、もしくはリフター47全体の数を減らしてもよく、直径が大きくなればリフター47の数を増やすことが考えられる。
胴体52には、大リフター47aと小リフター47bを除く領域全体に脱水孔63を配置しているが、上述のように、ドラム3の側面のうち開口部側の領域に形成される脱水孔の総面積を、ドラム底部側の領域に形成される脱水孔の総面積よりも少なくして、乾燥効率を高め、洗濯から乾燥までの消費電力量を低減している。
次に、本実施形態のドラム式洗濯乾燥機の動作について、図16を用いて説明する。
本体電源投入後、まず、ユーザーによってコース選択がされる。そして、洗濯物が回転ドラム4に投入され、運転がスタートしたときに布量センシングを行い洗濯物の重量を測定する。このときの洗濯物の測定量により、その後の洗い・すすぎ・脱水時間を算出し決定する。
各工程の所要時間を決定した後、洗い、すすぎ、脱水、乾燥工程が順番に実施される。
以下に、各工程の制御について詳細に説明していく。
洗い工程では、まず始めに洗剤投入室に水道水が給水される。注水された水道水は、洗剤を溶かしながら外槽給水継手(図示せず)を介して外槽5へ注水される。回転ドラム4を回転させながら注水された洗濯水(高濃度の洗濯溶液)を衣類に散布しながら給水を行う。給水を終えたら、高濃度の洗濯溶液で洗濯物を洗う前洗いを行う。
前洗いを終了した後、外槽5に水を補給し、回転ドラム4を正逆回転させながら洗濯物を洗う本洗いを行う。なお、本洗い時の回転ドラム4の回転数は、例えば25r/minに設定される。
本洗いを終了すると、次に、すすぎ1工程に移る。すすぎ1工程では、まず本洗いで使用した外槽5に溜まっている洗濯水を排水する。排水後、洗濯物に含まれる洗濯水を排水するため、回転ドラム4を高速で回転させて脱水を行う。なお、脱水時の回転ドラム4の回転数は例えば、1000r/min以上に設定される。
脱水を終えると、洗濯物に残る洗濯水を洗い流すため、外槽5に水を補給し、すすぎ水を洗濯物に散布しながら回転ドラム4を回転させる。外槽5にすすぎ水を溜めた状態で洗濯物を攪拌させながらすすぐ。このときの回転ドラム4の回転数は35〜45rpmに設定される。そして、すすぎを終えた後、すすぎ水の排水を行い、再度脱水を行う。その後は、また同様に外槽5へ水を補給し、すすぎ水を洗濯物に散布しながら回転ドラム4を回転させてすすぎ運転を行う。
続いて、すすぎ2工程に移る。すすぎ1工程の最後に使用したすすぎ水を排水し、脱水を行う。そして、外槽5に再度水を補給し、仕上げ剤を含んだすすぎ水を給水する。
すすぎ2工程を終えると、次に、脱水工程に移る。まず、すすぎ2工程で使用されたすすぎ水を排水する。水位センサの検出値に基づき、排水が完了したかを判断し、排水が完了していた場合には最終脱水に移る。
脱水運転は、すすぎ工程内の脱水も含めて計4回実施されることになるが、最終脱水で排水される水が最もきれいな水であり、外槽5洗浄に適している。回転ドラム4を高速回転させると、遠心力によって洗濯物が回転ドラム4の胴体52に張り付き、脱水孔63から外槽5に向かって水が搾り出される。脱水運転は、回転ドラム4の回転数を1500r/min等の高速回転で行う。
最終脱水の所要時間が経過した後、排水弁を閉じ乾燥工程へ移行する。
乾燥工程では、ヒータ31を通電し、ドラム3を低速回転(45r/min等)させながら送風ユニット28を駆動する。ヒータ31で温められた空気は、ファンによって送り出され、高速の温風となって洗濯物に当る。洗濯物全体の温度が上昇し洗濯物から水分が蒸発するとともに、洗濯物のしわを伸ばしながら乾燥が進行する。
このように乾燥工程時には、風速50m/s以上の高速の温風を吹きつけるので、ドラム奥行き寸法が大きくても、ドラム3の奥側にある衣類にまで温風を当てることが可能であり、乾きムラが抑制できる。特に、開口部側から底板3d領域内に向かって温風が流れるようにすれば、底板3d付近にある衣類にも温風が当たりやすくなるので、仕上りの向上が期待できる。また、ドラム3の径が小さくて上下方向に広がるスペースが小さくても、衣類が奥側に広がるスペースがあるため、高速の風の力で衣類のしわが伸ばされる効果もある。
1 筐体
2 外槽
2a 吸気口
2d 外槽カバー
3 ドラム
3b リフター
3c 流体バランサ
3d ドラム底板
3e ドラム胴板
4 モータ
6 操作パネル
8 乾燥フィルタ
9 ドア
16 給水電磁弁
22 循環ポンプ
28 送風ユニット
28a ファンモータ
28b ファンケース
29 乾燥ダクト
31 ヒータ
32 温風吹き出し口
33 吸気ダクト
38 制御装置

Claims (5)

  1. 衣類が収容され、回転中心が水平又は開口部側が高くなるように傾斜させたドラムと、このドラムを回転駆動するモータと、前記ドラムを支持する筐体を有し、前記ドラムの内周面にはリフターが設けられており、前記ドラムの回転と前記リフターにより前記衣類が持ち上がり重力で落下するような動きを繰り返しながら、洗濯及び乾燥を行なうドラム式洗濯乾燥機において、
    前記ドラムの側面のうち開口部側の領域に形成される脱水孔の総面積を、前記ドラムの側面のうち底部側の領域に形成される脱水孔の総面積よりも、小さくしたことを特徴とするドラム式洗濯乾燥機。
  2. 請求項1において、前記ドラムの側面に形成される脱水孔は、回転軸方向に隙間なく配置され、前記開口部側の領域に形成される脱水孔の密度は、前記底部側の領域に形成される脱水孔の密度よりも小さいことを特徴とするドラム式洗濯乾燥機。
  3. 請求項1において、乾燥運転中に回転ドラム内へ送風する吹出し口が、前記ドラムの開口部側に設けられていることを特徴とするドラム式洗濯乾燥機。
  4. 請求項1において、前記開口部側の領域は、回転軸方向について、前記底部側の領域の10%以上20%以下を占めることを特徴とするドラム式洗濯乾燥機。
  5. 請求項1において、前記ドラムの直径D(mm)と、前記ドラムの奥行き寸法Ld(mm)とが、0.54≦(D/2)/Ld≦0.76であることを特徴とするドラム式洗濯乾燥機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018099423A (ja) * 2016-12-21 2018-06-28 東芝ライフスタイル株式会社 洗濯機

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