JP2014064038A - 半導体発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の実施形態は、遠赤外領域の光を放射する高出力の半導体発光装置を提供する。
【解決手段】実施形態に係る半導体発光装置は、複数の量子井戸のサブバンド間における電子のエネルギー緩和により発光光を放射する半導体発光装置であって、前記発光光の放射方向に対して平行な方向に延在するストライプ状に設けられ、前記複数の量子井戸を含む活性層と、前記ストライプ状の活性層の長辺に沿って前記活性層の上下に設けられ、前記発光光の波長とは異なる波長帯に光吸収ピークを有する1対のクラッド層と、を備え、前記活性層は、InPに格子整合する材料を含み、前記1対のクラッド層の少なくとも一方は、GaAsを含む。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、半導体発光装置に関する。
赤外領域の光を放射する半導体発光装置は、環境測定など広い分野に応用されている。中でも、量子カスケードレーザなどのコヒーレント光を放射する半導体発光装置は、小型で利便性が高く、高精度の測定を可能とする。
例えば、波長4〜10μmの赤外光を放射する量子カスケードレーザは、GaInAsとAlInAsとを交互に積層した量子井戸を含む活性層を有し、その活性層をInPクラッド層が取り囲む構造を有している。
一方、波長10μmを超える波長領域では、InPの格子振動(フォノン)による光吸収があり、活性層から放出される光がInPクラッド層で吸収される。このため、発光効率が低下し、高出力の量子カスケードレーザを得ることが難しい。そこで、波長10μmを超える遠赤外領域の光を放射する高出力の半導体発光装置が必要とされている。
特開2005−39045号公報
本発明の実施形態は、遠赤外領域の光を放射する高出力の半導体発光装置を提供する。
実施形態に係る半導体発光装置は、複数の量子井戸のサブバンド間における電子のエネルギー緩和により発光光を放射する半導体発光装置であって、前記発光光の放射方向に対して平行な方向に延在するストライプ状に設けられ、前記複数の量子井戸を含む活性層と、前記ストライプ状の活性層の長辺に沿って前記活性層の上下に設けられ、前記発光光の波長とは異なる波長帯に光吸収ピークを有する1対のクラッド層と、を備え、前記活性層は、InPに格子整合する材料を含み、前記1対のクラッド層の少なくとも一方は、GaAsを含む。
第1の実施形態に係る半導体発光装置を示す模式図である。 InPの吸収スペクトルを示すグラフである。 第1の実施形態に係る半導体発光装置の製造過程を示す模式断面図である。 図3に続く製造過程を示す模式図である。 図4に続く製造過程を示す模式図である。 第2の実施形態に係る半導体発光装置の端面を示す模式図である。 GaInAsの格子定数と組成との関係を示すグラフである。 第2の実施形態に係る半導体発光装置の製造過程を示す模式断面図である。 図8に続く製造過程を示す模式図である。 図9に続く製造過程を示す模式図である。 第3の実施形態に係る半導体発光装置を示す模式断面図である。 第3の実施形態に係る半導体発光装置の製造過程を示す模式断面図である。 図12に続く製造過程を示す模式図である。 図13に続く製造過程を示す模式図である。 図14に続く製造過程を示す模式図である。 第4の実施形態に係る半導体発光装置を示す模式断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態では、図面中の同一部分には同一番号を付してその詳しい説明は適宜省略し、異なる部分について適宜説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る半導体発光装置100を示す模式図である。半導体発光装置100は、例えば、複数の量子井戸のサブバンド間における電子のエネルギー緩和により、波長10μm以上のレーザ光を放射する量子カスケードレーザである。
図1(a)は、半導体発光装置100を模式的に示す斜視図である。半導体発光装置100は、半導体基板2と、半導体基板2の上に設けられたリッジ部(レーザストライプ)10とを備える。
図1(b)は、リッジ部10の一方の端面10aを示す模式図である。リッジ部10は、10μm以上の波長の発光光を放射する活性層5と、その周りに設けられたクラッド層4、6および8と、を含む。
活性層5は、複数の量子井戸を含むストライプ状に設けられ、端面10aから放射される発光光(レーザ光)に平行な方向に延在する。そして、クラッド層4、6および8は、活性層5の長辺に沿って設けられる。
活性層5には、例えば、InPと格子整合するGaInAs井戸層とAlInAs障壁層とを積層した多重量子井戸を用いる。そして、半導体基板2をInP基板とし、クラッド層4を介して、活性層5およびクラッド層6を設ける。クラッド層4および6は、共にInP層である。一方、活性層5の側面には、GaAs層であるクラッド層8が設けられる。
ここで、格子整合するとは、2つの結晶の格子定数が一致する場合だけでなく、両者の格子定数の差が、例えば、0.5%以内であることを含む。
半導体基板2の表面、および、リッジ部10の側面、さらに上面には、絶縁膜7が設けられ、その上に表面電極3が形成される。リッジ部10の上面に設けられた絶縁膜7には、活性層5の上方にコンタクトホール7aが設けられ、表面電極3がクラッド層6にコンタクトする。そして、表面電極3と裏面電極9との間に駆動電圧を印加し、クラッド層6から活性層5およびクラッド層4を介して半導体基板側へ駆動電流を流すことにより、活性層5からレーザ光を放射させることができる。
一方、クラッド層8の側面および上面は絶縁膜7で覆われており、クラッド層8を介して半導体基板側へ流れる電流を低減する。これにより、活性層5に流れる電流を増やし発光効率を向上させることができる。さらに、半絶縁性のGaAsを用いてクラッド層8を形成することにより、クラッド層8を介して流れる電流を低減することができる。
図2は、InPの吸収スペクトルを示すグラフである。横軸に光の波数を採り、縦軸に光の吸収率を示している。InPの場合、同図に示すように、波長16μm(波数:628cm−1)の近傍にフォノンの吸収ピークがある。そして、活性層5から放射される光の波長が16μmの場合、InP層であるクラッド層4および6は、活性層5から放射される光を吸収する。
一方、GaAsにおける光学フォノンの吸収ピークは、光波長17μm近傍にある。このため、GaAs層であるクラッド層8における波長16μmの光に対する吸収率は、クラッド層4および6よりも低い。
すなわち、波長16μmのレーザ光を放射する半導体発光装置において、活性層5の周りのクラッド層のすべてをInP層とする場合に比べ、活性層5を囲むクラッド層の少なくとも一部に相対的に光吸収が低い材料であるGaAsを用いることにより、発光効率を向上させることが可能である。本実施形態に係る半導体発光装置100では、クラッド層8をGaAs層とすることにより、発光効率の向上を図り光出力を高くすることができる。
次に、図3〜図5を参照して、半導体発光装置100の製造過程を説明する。図3〜図5は、半導体基板2の断面の一部を模式的に示している。
図3(a)は、半導体基板2の上にクラッド層4および活性層5、クラッド層6を順に積層した状態を示している。半導体基板2は、例えば、InP基板である。そして、InP基板上に設けられるクラッド層4および活性層5、クラッド層6の具体例を表1に示す。クラッド層4および6と、活性層5と、の間には、ガイド層(図示しない)を設けることができる。
Figure 2014064038
活性層5の材料であるGaIn1−xAsおよびAlIn1−yAsには、それぞれInPに整合する格子定数を持つ組成xおよびyが用いられる。これにより、InP基板上に積層される各層の結晶欠陥を低減し、発光効率を向上させることができる。
表1に示すように、クラッド層4および6には、活性層5よりも屈折率が低い材料を用いる。これにより、ストライプ状に設けられる活性層5に発光光を閉じこめ、ストライプ方向に導波することができる。活性層5が、GaInAsとAlInAsとを組み合わせた量子井戸を含む場合、クラッド層として、例えば、InPおよびGaAsを用いることができる。半導体装置100では、クラッド層4および6にInPを用いる。さらに、活性層5の光閉じこめを強化するために、GaInAsを材料とするガイド層を設けることができる。
各半導体層の厚さの例を表1に示す。なお、活性層5の全体の厚さは、例えば、1〜5μmであり、活性層5に含まれる量子井戸の幅(厚さ)は、所望の発光波長に適合するサブバンドが形成されるように調整する。
次に、図3(b)に示すように、クラッド層6の表面にエッチングマスク12を形成し、例えば、RIE(Reactive Ion Etching)法を用いて、クラッド層6および活性層5、クラッド層4をメサ構造にエッチングする。これにより、ストライプ状の活性層5を形成することができる。
続いて、図4(a)に示すように、エッチングマスク12を除去し、半導体基板2の表面に、メサ構造のクラッド層4および活性層5、クラッド層6を埋め込んだGaAs層13を形成する。
次に、図4(b)に示すように、例えば、CMP(Chemical Mechanical Polish)法によりGaAs層13の表面を平坦化し、その後、GaAs層13の表面エッチングしてクラッド層6の表面を露出させる。さらに、クラッド層4および活性層5、クラッド層6を含むメサ構造の両側に、クラッド層8となる部分を残してGaAs層13をエッチングする。
続いて、図5(a)に示すように、半導体基板2およびクラッド層6、8の表面を覆う絶縁膜7を形成する。絶縁膜7には、例えば、スパッタ法を用いて形成するシリコン酸化膜(SiO膜)を用いることができる。そして、クラッド層6の表面にコンタクトホール7aを形成する。
次に、絶縁膜7の上に表面電極3を形成し、コンタクトホール7aを介してクラッド層6に電気的に接続させる。続いて、半導体基板2の裏面に裏面電極9を形成し、半導体発光装置100を完成させる。
上記の製造過程において、クラッド層4、6、活性層5およびGaAs層13は、例えば、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法を用いて形成することができる。
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態に係る半導体発光装置200の端面を示す模式図である。前述した半導体発光装置100と同じように、半導体発光装置200は、例えば、波長10μm以上のレーザ光を放射する量子カスケードレーザである。
図6に示すように、半導体発光装置200は、活性層5の上に設けられたクラッド層8がGaAs層である点で、半導体発光装置100と相違する。さらに、活性層5と、クラッド層8との間に、緩衝層14が設けられている点でも相違する。
例えば、InPの格子定数と、GaAsの格子定数と、の間には、約3.7%の格子不整合がある。したがって、InPに格子整合したGaInAsおよびAlInAsを含む活性層5の表面にGaAs層を直接形成すると、GaAsと活性層5との間の格子不整合に起因する結晶欠陥が発生する。そこで、InPの格子定数とGaAsの格子定数との間の中間の格子定数を有する緩衝層14を挿入することにより、GaAs層に生じる結晶欠陥を低減することができる。
図7は、GaIn1−xAsの格子定数を、その組成xに対して示したグラフである。例えば、InPの格子定数は、約5.87Åであり、組成xを0.47とした場合に、GaIn1−xAsがInPに格子整合することがわかる。一方、GaAsは、組成xを1としたGaIn1−xAsである。したがって、組成xが0.47と1との間のGaIn1−xAsは、InPの格子定数とGaAsの格子定数との間の中間の格子定数を有する。
すなわち、緩衝層14として、組成xが、0.47<x<1の範囲にあるGaIn1−xAsを用いることができる。例えば、図7中にBで示す組成xが約0.73のGaIn1−xAs層を、緩衝層14として挿入しても良い。
さらに、緩衝層14は、格子定数が異なる複数の層を含むことができる。例えば、InPに格子整合する活性層5の側から、図7に示すA、BおよびCの組成を有するGaIn1−xAs層を順に挿入することができる。
次に、図8〜図10を参照して、半導体発光装置200の製造過程を説明する。図8〜図10は、半導体基板2の断面の一部を模式的に示している。
図8(a)に示すように、InP基板である半導体基板2の上にクラッド層4および活性層5を順に積層する。活性層5は、InPに格子整合するGaIn1−xAsおよびAlIn1−yAsを含む。続いて、図8(b)に示すように、活性層5の表面にエッチングマスク12を形成し、活性層5およびクラッド層4をメサ構造にエッチングする。
次に、図9(a)に示すように、エッチングマスク12を除去し、半導体基板2の表面、および、クラッド層4の側面、活性層5の表面に緩衝層14を形成する。緩衝層14には、組成xが0.47〜1の間にあるGaIn1−xAsを用いることができる。また、格子定数の異なる複数のGaIn1−xAs層を、InPに近い格子定数を有する層から順に積層しても良い。
続いて、図9(b)に示すように、緩衝層14の表面に、メサ構造のクラッド層4および活性層5を埋め込んだGaAs層13を形成する。
次に、図10(a)に示すように、例えば、CMP法によりGaAs層13の表面を平坦化する。さらに、クラッド層4および活性層5の側面、および、活性層5の上面に、クラッド層8となる部分を残してGaAs層13をエッチングする。
次に、図10(b)に示すように、半導体基板2およびクラッド層8の表面を覆う絶縁膜7を形成し、活性層5の上のクラッド層8の表面にコンタクトホール7aを形成する。続いて、絶縁膜7の上に表面電極3を形成し、コンタクトホール7aを介してクラッド層8に電気的に接続させる。さらに、半導体基板2の裏面に裏面電極9を形成し、半導体発光装置200を完成する。
上記の通り、本実施形態に係る半導体発光装置200では、活性層5とクラッド層8との間に緩衝層14を挿入し、GaAs層であるクラッド層8に生じる結晶欠陥を低減することができる。これにより、表面電極3からコンタクトホール7aを介して活性層に駆動電流を流す能動領域に設けられるクラッド層8にもGaAs層を用いることができる。そして、活性層5の両側面に沿って設けられたクラッド層8に加えて、活性層5の上面にGaAsを含むクラッド層8を設けることにより、活性層5が放射する発光光の吸収をさらに低減することができる。これにより、半導体発光装置200の発光効率を、半導体発光装置100よりも向上させることができる。
(第3の実施形態)
図11は、本実施形態に係る半導体発光装置300を示す模式断面図である。半導体発光装置300も、例えば、波長10μm以上のレーザ光を放射する量子カスケードレーザである。
図11に示すように、半導体発光装置300では、活性層5の周りにクラッド層8およびクラッド層18が設けられ、クラッド層8および18がGaAs層である点で、前述した半導体発光装置100および200と相違する。
例えば、InPに格子整合したGaInAsおよびAlInAsを含む活性層5は、格子定数が異なるクラッド層8、18に囲まれている。そして、活性層5から放射される発光光の波長と、クラッド層8および18に含まれるGaAsのフォノンによる光吸収ピークの波長とが相違する。
活性層5と、クラッド層8および18との間には、活性層5を囲んだ緩衝層14が設けられている。緩衝層14は、前述したようにInPの格子定数とGaAsの格子定数との間の中間の格子定数を有し、クラッド層8および18に生じる結晶欠陥を低減する。
さらに、半導体基板21とクラッド層8との間に、接合金属16が介在する点においても、半導体発光装置100および200と相違する。すなわち、半導体発光装置300では、その製造過程において、リッジ部10が半導体基板2から新たな半導体基板21に移載される。
以下、図12〜図15を参照して、半導体発光装置300の製造過程を説明する。
図12(a)は、半導体基板2の上に設けられたクラッド層4および活性層5が、メサ構造にエッチングされた状態を示している。すなわち、半導体発光装置200の製造過程における図8(b)に示した状態と同じである。
次に、図12(b)に示すように、エッチングマスク12を除去し、半導体基板2の表面、および、クラッド層4の側面、活性層5の表面に緩衝層14を形成した後、緩衝層14の表面に、メサ構造のクラッド層4および活性層5を埋め込んだGaAs層13を形成する。
次に、図13(a)に示すように、例えば、CMP法によりGaAs層13の表面を平坦化する。そして、図13(b)に示すように、表面に接合金属16を形成したGaAs層13と、同じく表面に接合金属16が形成された半導体基板21とを貼り合わせる。例えば、金(Au)を含む接合金属16を用いた熱圧着により、半導体基板21と、表面にGaAs層13が形成された半導体基板2と、を接合することができる。
図14(a)は、半導体基板2と半導体基板21とが接合された状態を、半導体基板21を下にして模式的に示している。半導体基板21には、例えば、GaAs基板もしくはInP基板を用いることができる。
次に、図14(b)に示すように、半導体基板2およびクラッド層4を選択的にエッチングして除去する。例えば、塩酸(HCl)をエッチング液として用いた場合、InPのエッチング速度は、GaInAsのエッチング速度よりも速い。したがって、半導体基板2がInP基板であり、クラッド層4がInPである場合、半導体基板2およびクラッド層4と、GaInAsを含む緩衝層14と、を選択エッチングすることが可能である。
次に、図15(a)に示すように、半導体基板2およびクラッド層4を除去した緩衝層14の上に、GaAs層15を成長する。
続いて、図15(b)に示すように、活性層5の周りにクラッド層8およびクラッド層18となる部分を残して、GaAs層13および15をエッチングする。
次に、図5に示す半導体発光装置100の製造過程と同じように、半導体基板21の表面およびクラッド層8、18の表面を覆う絶縁膜7を形成し、活性層5の上のクラッド層18の表面にコンタクトホール7aを形成する。続いて、絶縁膜7の上に表面電極3を形成し、コンタクトホール7aを介してクラッド層8に電気的に接続し、半導体基板21の裏面に裏面電極9を形成して、半導体発光装置300を完成する。
本実施形態に係る半導体発光装置300では、活性層5の周りにGaAsを含むクラッド層8および18を設けることにより発光光の吸収を低減し、半導体発光装置100および200よりも発光効率を向上させることができる。
(第4の実施形態)
図16は、本実施形態に係る半導体発光装置400の端面を示す模式図である。半導体発光装置400もまた、波長10μm以上のレーザ光を放射する量子カスケードレーザである。
半導体発光装置400では、活性層5の上下にクラッド層4および8が設けられ、活性層5の側面にクラッド層が設けられていない点で、前述した半導体発光装置100〜300と相違する。そして、クラッド層4は、例えば、InP基板である半導体基板2の上に設けられたInP層であり、クラッド層8は、活性層5の上に緩衝層14を介して設けられたGaAs層である。
半導体発光装置400の放射するレーザ光の波長が、例えば、16μmであるとすれば、活性層5の上に設けられるクラッド層8をGaAsとすることにより、活性層5の放射する発光光の吸収を低減することができる。さらに、活性層5の両側にクラッド層を設けないことにより、その光吸収の影響を無くすることができる。これにより、半導体発光装置400の発光効率の向上を図ることができる。
上記の第1〜第4の実施形態では、波長16μmのレーザ光を放射する量子カスケードレーザを例に説明したが、本発明は、これに限定される訳ではない。例えば、赤外領域の光を放射する量子カスケードレーザでは、その材料となる半導体の光吸収は問題とされていなかった。しかしながら、波長10μmを超える遠赤外領域では、例えば、半導体のフォノン吸収などの作用を勘案し、活性層から放射される発光光に対する光吸収が低い材料を選択してクラッド層の少なくとも一部に用いることにより、半導体発光装置の高出力化を図ることが可能となる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
2、21・・・半導体基板、 3・・・表面電極、 4、6、8、18・・・クラッド層、 5・・・活性層、 7・・・絶縁膜、 7a・・・コンタクトホール、 9・・・裏面電極、 10・・・リッジ部、 10a・・・端面、 12・・・エッチングマスク、 13、15・・・GaAs層、 14・・・緩衝層、 16・・・接合金属、 100、200、300、400・・・半導体発光装置

Claims (5)

  1. 複数の量子井戸のサブバンド間における電子のエネルギー緩和により発光光を放射する半導体発光装置であって、
    前記発光光の放射方向に対して平行な方向に延在するストライプ状に設けられ、前記複数の量子井戸を含む活性層と、
    前記ストライプ状の活性層の長辺に沿って前記活性層の上下に設けられ、前記発光光の波長とは異なる波長帯に光吸収ピークを有する1対のクラッド層と、
    を備え、
    前記活性層は、InPに格子整合する材料を含み、
    前記1対のクラッド層の少なくとも一方は、GaAsを含む半導体発光装置。
  2. 前記活性層は、GaInAsとAlInAsとを含む請求項1記載の半導体発光装置。
  3. 前記活性層の対向する2つの側面に沿って設けられたGaAsを含む1対のクラッド層をさらに備えた請求項1または2に記載の半導体発光装置。
  4. 前記側面に沿って設けられた1対のクラッド層は、半絶縁層である請求項3記載の半導体発光装置。
  5. 前記活性層と、GaAsを含むクラッド層と、の間に、InPの格子定数とGaAsの格子定数との間の中間の格子定数を有する緩衝層を備えた請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導体発光装置。
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