JP2014062596A - ベルト式無段変速機の油圧制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ベルト式無段変速機におけるベルト挟圧力とその無段変速機に作用するトルクを係合圧に応じて変化させることのできる油圧式摩擦係合装置の油圧とを相互に関連させて適正に制御できる。
【解決手段】 内燃機関とベルト式無段変速機との間に設けられたクラッチを係合制御するとともに、ベルト式無段変速機に入力されるトルクに応じるように伝動ベルトを挟み付けるベルト挟圧力を制御するように構成され、クラッチを解放状態から係合させ、かつ内燃機関を駆動させる係合過渡期に、クラッチの油圧指令値を補正する補正制御を実施するように構成されたベルト式無段変速機の油圧制御装置において、補正制御を実施する場合、補正制御により補正される前のクラッチの油圧指令値を入力値としてベルト挟圧力を制御する挟圧制御手段(ステップS3)を備えている。
【選択図】図1
【解決手段】 内燃機関とベルト式無段変速機との間に設けられたクラッチを係合制御するとともに、ベルト式無段変速機に入力されるトルクに応じるように伝動ベルトを挟み付けるベルト挟圧力を制御するように構成され、クラッチを解放状態から係合させ、かつ内燃機関を駆動させる係合過渡期に、クラッチの油圧指令値を補正する補正制御を実施するように構成されたベルト式無段変速機の油圧制御装置において、補正制御を実施する場合、補正制御により補正される前のクラッチの油圧指令値を入力値としてベルト挟圧力を制御する挟圧制御手段(ステップS3)を備えている。
【選択図】図1
Description
この発明は、油圧により摩擦係合装置の作動を制御する装置に関し、特に、クラッチを係合制御するとともにベルト挟圧力を制御するベルト式無段変速機の油圧制御装置に関するものである。
従来、一対のプーリに動力を伝達するベルトが巻き掛けられたベルト式無段変速機における変速動作やベルト挟圧力などを制御するための油圧制御装置が種々開発されている。例えば、特許文献1には、自動変速機におけるクラッチやブレーキ、もしくはベルト式無段変速機の出力側可変プーリなどの油圧によって動作する油圧式摩擦係合装置の実際のトルク容量が目標トルク容量に一致するように供給油圧を制御する装置が開示されている。その車両用油圧制御装置は、油圧式摩擦係合装置への供給油圧指令値と、その油圧式摩擦係合装置に発生するトルク容量との間の予め定められた過渡的な関係を表すトルク容量モデルを用い、実際の供給油圧指令値に基づいてモデルトルク容量を算出し、そのモデルトルク容量を用いて算出された供給油圧指令値により油圧式摩擦係合装置の油圧を制御するように構成されている。
ところで、油圧制御には不可避的な遅れが伴う場合がある。その遅れの一例として、クッションプレートを有する油圧式摩擦係合装置を係合させる場合、指令油圧に基づいてピストンが摩擦板を押圧するときの油圧式摩擦係合装置内の実際の油圧(実内圧)は、クッションプレートが押し潰される過程では、そのクッションプレートを押し潰す油圧分と、摩擦板を押圧する油圧分(トルク容量を増加させる油圧分)とに分けられる。そうすると、実内圧を上昇させていく過程、特にクッションプレートが完全に潰れ切るまでは、クッションプレートの形状変化によって摩擦板を押圧する油圧分の制御性(指令油圧に対する追従性)が低下する可能性がある。つまり、クッションプレートが完全に潰れ切るまでは、指令油圧を大きくして実内圧を増大させも、実内圧はクッションプレートを押し潰す油圧分に取られてしまい摩擦板を押圧する油圧分が増加せず、その指令油圧と摩擦板を押圧する油圧分との乖離が大きくなる可能性がある。
そのような指令油圧と摩擦板を押圧する油圧分との乖離により生じる油圧式摩擦係合装置内での油圧応答遅れを解決するため、指令油圧にその乖離を補正するための油圧分(実内圧を補正する補正量)を追加した補正指令油圧を最終出力値として算出することが提案されている。これによれば、クッションプレートの形状変化によって油圧応答が遅くなる係合過渡期でも摩擦板を押圧する油圧分の制御性を向上させることができる。特に、その形状変化が大きくなり油圧応答がより悪化するような係合過渡期においても、その補正量を大きくさせることによって摩擦板を押圧する油圧分の十分な制御性を維持できるようになる。
一方、油圧によりベルト式無段変速機のベルト挟圧力を制御する場合、ベルト式無段変速機の入力側に設けられた油圧式摩擦係合装置への指令油圧を用いてベルト挟圧力を算出することが提案されている。例えば、その油圧式摩擦係合装置としてクラッチが設けられている場合、クラッチへの指令油圧に基づいてクラッチトルクを算出し、そのクラッチトルクに基づいて算出されるベルト式無段変速機でのトルク容量を用いてベルト挟圧力を算出するように構成される。
この種の装置において、上述した油圧式摩擦係合装置の係合制御中にベルト式無段変速機のベルト挟圧力制御を実施させることが考えられ、この場合の油圧制御では、補正指令油圧に基づいてベルト挟圧力が算出されるように構成される。しかしながら、その係合制御中には、補正指令油圧が摩擦板を押圧する油圧分よりも大きな値となるため、その補正指令油圧に基づいて算出されるベルト挟圧力は、適切な摩擦力を生じさせてトルク伝達させるための適正値よりも大きくなってしまう可能性がある。特に、指令油圧の補正量が大きな場合には、ベルトの耐久性を悪化させ、あるいはベルトの伝達効率の悪化させるような過大なベルト挟圧力が算出されてしまう可能性がある。さらに、そのような過大なベルト挟圧力を生じさせるためには、ライン油圧を上昇させる必要があり、それによる燃費の悪化を招く可能性もある。
この発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであって、ベルト式無段変速機におけるベルト挟圧力とその無段変速機に作用するトルクを係合圧に応じて変化させることのできる油圧式摩擦係合装置の油圧とを相互に関連させて適正に制御できる油圧制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために請求項1に係る発明は、内燃機関と一対のプーリに伝動ベルトが巻き掛けられたベルト式無段変速機との間に設けられたクラッチを係合制御するとともに、前記ベルト式無段変速機に入力されるトルクに応じるように前記プーリが前記伝動ベルトを挟み付けるベルト挟圧力を制御するように構成され、前記クラッチを解放状態から係合させ、かつ前記内燃機関を駆動させる係合過渡期に、前記クラッチの油圧指令値を補正する補正制御を実施するように構成されたベルト式無段変速機の油圧制御装置において、前記補正制御を実施する場合、前記補正制御により補正される前の前記クラッチの油圧指令値を入力値として前記ベルト挟圧力を制御する挟圧制御手段を備えていることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1の発明において、前記補正される前のクラッチの油圧指令値を用いて前記ベルト挟圧力を発生させるための油圧指令値を算出する算出手段をさらに備え、前記挟圧制御手段は、前記算出手段により算出された油圧指令値に基づいて前記ベルト挟圧力を制御することを特徴とするベルト式無段変速機の油圧制御装置である。
請求項3に係る発明は、内燃機関と一対のプーリに伝動ベルトが巻き掛けられたベルト式無段変速機との間に設けられたクラッチを係合制御するとともに、前記ベルト式無段変速機に入力されるトルクに応じるように前記プーリが前記伝動ベルトを挟み付けるベルト挟圧力を制御するように構成されたベルト式無段変速機の油圧制御装置において、前記クラッチの油圧指令値に基づくクラッチトルクと実際のクラッチトルクとが乖離している場合、推定される前記クラッチトルクに基づいて前記ベルト挟圧力を制御する挟圧制御手段を備えていることを特徴とするものである。
請求項4に係る発明は、請求項3の発明において、前記クラッチの油圧指令値に基づくクラッチトルクと実際のクラッチトルクとが乖離していると判断された場合、前記実際のクラッチトルクを推定する推定手段と、前記推定手段により推定されたクラッチトルクを用いて前記ベルト挟圧力を発生させる油圧指令値を算出する算出手段とをさらに備え、前記挟圧制御手段は、前記算出手段により算出された油圧指令値に基づいて前記ベルト挟圧力を制御することを特徴とするベルト式無段変速機の油圧制御装置である。
請求項1の発明によれば、ベルト式無段変速機におけるベルト挟圧力を発生させる油圧と、ベルト式無段変速機に入力されるトルクを係合圧に応じて変化させることのできるクラッチの油圧とを相互に関連させて適正に制御できる。そのため、ベルト式無段変速機に入力されるトルクに応じた適正なベルト挟圧力に制御されるので、伝動ベルトの耐久性およびベルト式無段変速機の伝達効率を向上させることができる。さらに、そのベルト挟圧力を発生させる油圧が適正に制御されているので、その油圧を供給する油圧回路においてライン油圧が適正に制御されているので、燃費を向上させることができる。
請求項2の発明によれば、補正制御前の油圧指令値を用いてベルト挟圧力を発生させる油圧を算出するので、クラッチの油圧と相互に関連した挟圧制御を実施することができるとともに、ベルト式無段変速機に実際に入力されるトルクに応じたベルト挟圧力に制御することができる。
請求項3の発明によれば、実際のクラッチトルクを推定し、その推定された伝達トルク容量を用いてベルト挟圧力を制御するので、ベルト式無段変速機に入力されるトルクに応じたベルト挟圧力に制御することができるのでベルト滑りを抑制することができる。また、ベルト式無段変速機におけるベルト挟圧力を発生させる油圧と、ベルト式無段変速機に入力されるトルクを係合圧に応じて変化させることのできるクラッチの油圧とを相互に関連させて適正に制御できる。
請求項4の発明によれば、実際のクラッチトルクとして推定されるトルク容量を用いてベルト挟圧力を発生させるための油圧を算出するので、ベルト式無段変速機に入力されるトルクに応じたベルト挟圧力に制御することができる。また、クラッチトルクを推定するように構成されているため、例えばクラッチ圧センサなどを用いて実際のクラッチ圧を計測しなくても、ベルト滑りを抑制できるベルト挟圧力を発生させる油圧を算出することができる。
以下、この発明に係るベルト式無段変速機の油圧制御装置を具体例に基づいて説明する。まず、図4を参照して、この発明が適用される車両Veにおける動力源から駆動輪までの動力伝達経路およびその構成について説明する。走行用の動力源として内燃機関であるエンジン1を備え、そのエンジン1から出力された動力は、トルクコンバータ3から前後進切換装置7を介してベルト式無段変速機9に入力され、ベルト式無段変速機9によりトルクの増減が行われて、減速歯車機構14を介して差動歯車装置15に伝達され、ドライブシャフトに連結された左右の駆動輪16へ分配される。なお、この発明を説明する際に、「油圧を供給する」という場合は、「油圧を作用させ」あるいは「その油圧に制御された作動油を供給する」ことを意味することとする。
エンジン1は、吸入空気量を電気的に調整する電気式スロットル弁を備えており、運転者の出力要求量を表すアクセル開度Accなどに応じて電子制御装置200により電気式スロットル弁の開閉制御や燃料噴射制御等のエンジン出力制御が行われることにより、エンジン1の出力が増減制御される。また、エンジン1の吸気管にはブレーキブースタが接続され、吸気管内の負圧によってフットブレーキペダルの踏込み操作力(ブレーキ力)を助勢するようになっている。
トルクコンバータ3は、エンジン1によって回転駆動される流体式伝動装置であり、エンジン1のクランク軸2に連結されたポンプ翼車3pと、タービン軸6を介して前後進切換装置7に連結されたタービン翼車3tと、図示しない一方向クラッチにより一方向の回転が阻止されているステータ翼車3sとを備え、流体を介して動力伝達を行うように構成されている。また、トルクコンバータ3は、エンジン1の動力を流体を介することなくタービン軸6に直接伝達するロックアップ機構としてのロックアップクラッチ4を備えている。このロックアップクラッチ4は、ポンプ翼車3pとタービン翼車3tとの間に設けられ、係合側油圧室内の油圧と解放側油圧室内の油圧との差分により摩擦係合させられる油圧式摩擦係合装置であり、これが完全係合させられることにより、エンジン1の動力がタービン軸6に直接伝達されるように構成されている。さらに、ポンプ翼車3pには、エンジン1により回転駆動されることにより、ベルト式無段変速機9を変速させ、ベルト式無段変速機9のベルト挟圧力を発生させ、ロックアップクラッチ4の作動させ、クラッチC1,ブレーキB1を作動させるための元圧となる油圧を発生する機械式のオイルポンプ5が連結されている。
前後進切換装置7は、発進用クラッチであるクラッチC1と、後進用ブレーキであるブレーキB1と、ダブルピニオン型の遊星歯車装置とを主体として構成されている。前後進切換装置7は、クラッチC1を介してトルクコンバータ3のタービン軸6に連結される入力要素であるサンギヤ7sと、ブレーキB1を介して非回転部材としてのハウジングに選択的に固定される反力要素であるリングギヤ7rと、ベルト式無段変速機9の入力回転部材である入力軸8に連結された出力要素であるキャリア7cとを備えている。そして、キャリア7cとサンギヤ7sとはクラッチC1を介して選択的に連結されるため、そのクラッチC1が係合させられると、前後進切換装置7は一体回転させられてタービン軸6が入力軸8に直結されるので、駆動輪16には前進方向の動力が伝達される。また、ブレーキB1が係合させられるとともにクラッチC1が解放されると、入力軸8はタービン軸6の回転方向に対して逆回転させられるので、駆動輪16には後進方向の動力が伝達される。あるいは、クラッチC1とブレーキB1とが共に解放されると、前後進切換機構7は空転するので、エンジン1とベルト式無段変速機9との間の動力伝達が遮断される。
また、クラッチC1およびブレーキB1は、例えば多板式の摩擦クラッチやブレーキなどにより構成され、油圧室内の油圧によって係合制御される油圧式摩擦係合装置である。そして、図3に例示するように、油圧制御回路100内のリニアソレノイドバルブSL1,SL2の励磁、非励磁や電流制御により、クラッチC1およびブレーキB1の係合もしくは解放状態が切り換えられると共に、その際の過渡係合油圧などが制御される。なお、クラッチC1は、エンジン1とベルト式無段変速機9との間の動力伝達経路を遮断できる断続装置に相当する。
ベルト式無段変速機9は、変速比γを連続的に変化させる無段変速機であり、互いに平行に配置された一対の回転軸である入力軸8と出力軸13とを備え、その入力回転部材である入力軸8に設けられたプライマリプーリ10と、その出力回転部材である出力軸13に設けられたセカンダリプーリ11と、その一対のプーリ10,11に巻き掛けられた無端状の伝動ベルト12とを備えている。そして、プーリ10,11のそれぞれと伝動ベルト12との間に生じる摩擦力によりトルク伝達が行われる。すなわち、プーリ10,11は、伝動ベルト12との間に生じる摩擦力によりトルク容量(シーブトルク)をそれぞれ発生する。
プライマリプーリ10は、入力軸8に一体化された固定シーブ10aと、入力軸8と一体回転するとともに軸方向に移動可能に設けられた可動シーブ10bとを備え、それら固定シーブ10aと可動シーブ10bとにより断面V字状の溝(V溝)が形成されているとともに、油圧により可動シーブ10bが軸方向に移動するための推力を生じさせ、かつその推力を可動シーブ10bに付与するように構成されたプライマリ油圧シリンダ10cを備えている。そのプライマリ油圧シリンダ10cは、油圧室内が圧油で液密状態に充満されるピストン構造に形成され、プライマリ油圧室内の容積が変化させられるとともにプライマリ油圧室内に充満された圧油量を変化させられるように構成されている。また、プライマリ油圧シリンダ10cは、図3に例示するように、油圧制御回路100に接続されており、その油圧制御回路100から供給される油圧(供給油圧)Pin1によりプライマリ油圧シリンダ10cの油圧P1が調節されるように構成され、その油圧P1により生じた推力を可動シーブ10bに付与するように構成されている。そのため、可動シーブ10bが軸方向に移動することによりV溝の溝幅(V溝幅)が変化すると、V溝に巻き掛けられた伝動ベルト12の巻き掛かり径(有効径)が変化させられる。
セカンダリプーリ11は、出力軸13に一体化された固定シーブ11aと、出力軸13と一体回転するとともに軸方向に移動可能に設けられた可動シーブ11bとを備え、それら固定シーブ11aと可動シーブ11bとによりV溝が形成されているとともに、油圧により可動シーブ11bを軸方向に押すための推力を生じさせ、かつその推力を可動シーブ11bに付与するように構成されたセカンダリ油圧シリンダ11cを備えている。そのセカンダリ油圧シリンダ11cは、油圧室内が圧油で液密状態に充満されるピストン構造に形成され、油圧室内の容積が変化させられるとともに油圧室内に充満された圧油量を変化させられるように構成されている。また、セカンダリ油圧シリンダ11cは、図3に例示するように、油圧制御回路100に接続され、油圧制御回路100からの供給油圧Pin2によりセカンダリ油圧シリンダ11cの油圧P2が調節されるように構成されている。そのセカンダリ油圧シリンダ11cの油圧P2により生じた推力を付与された可動シーブ11bが固定シーブ11a側へ押されることにより、セカンダリプーリ11が伝動ベルト12を挟み付ける力(ベルト挟圧力)を発生するように構成されている。このベルト挟圧力により各プーリ10,11と伝動ベルト12との間の摩擦力が生じる。
したがって、プライマリプーリ10のプライマリ油圧シリンダ10cの油圧P1が油圧制御回路100によって制御されることにより、両プーリ10,11のV溝幅が変化して伝動ベルト12の巻き掛かり径(有効径)が変化され、変速比γ(入力軸回転速度Nin/出力軸回転速度Nout)が連続的に変化させられる。なお、入力軸回転速度Ninとは、入力軸8の回転速度であり、出力軸回転速度Noutとは、出力軸13の回転速度である。すなわち、入力軸8の回転速度はプライマリプーリ10の回転速度と同一であり、出力軸13の回転速度はセカンダリプーリ11の回転速度と同一である。
さらに、油圧制御回路100によってセカンダリプーリ11のセカンダリ油圧シリンダ11cの油圧P2が増大するように制御されると、可動シーブ11bを固定シーブ11a側へ押す推力が増大されてベルト挟圧力が増大され、両プーリ10,11のそれぞれと伝動ベルト12との間に生じる摩擦力が増大される。また、入力軸8からベルト式無段変速機9に入力されたトルク(入力トルク)Tinは、変速比γに応じてベルト式無段変速機9により増減されて、出力トルクToutとして出力軸13から出力される。すなわち、入力トルクTinは入力軸8と一体回転するプライマリプーリ10のトルク容量(シーブトルク)であり、出力トルクToutは出力軸13と一体回転するセカンダリプーリ11のトルク容量(シーブトルク)である。したがって、両プーリ10,11のそれぞれと伝動ベルト12との間に生じる摩擦力により、各シーブトルクが伝動ベルト12に伝達され、その伝動ベルト12を介した動力の伝達およびトルクの増減を行うように構成されている。
つぎに、エンジン1やベルト式無段変速機9などを制御するために車両Veに設けられた電子制御装置200について説明する。その電子制御装置200は、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えたマイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより各種の制御処理を実施するように構成されている。例えば、電子制御装置200は、エンジン1の出力制御やベルト式無段変速機9の変速制御と挟圧力制御等を実施するように構成されており、必要に応じてエンジン制御用のエンジン制御装置や油圧制御回路100内の電磁弁を制御する変速制御用の油圧制御装置や挟圧力制御用の油圧制御装置等に分けて構成される。
その電子制御装置200には、例えば作動油温センサにより検出された油圧制御回路100内の作動油(例えば公知のATF)の温度である作動油温を表す信号、アクセル開度センサにより検出された運転者による車両Veに対する要求量(ドライバ要求量)としてのアクセルペダルの操作量であるアクセル開度Accを表す信号、エンジン回転速度センサにより検出されたエンジン1の回転速度であるエンジン回転速度Neを表す信号、冷却水温センサにより検出されたエンジン1の冷却水温を表す信号、吸入空気量センサにより検出されたエンジン1の吸入空気量Qを表す信号、スロットル弁開度センサにより検出された電子スロットル弁の開度であるスロットル弁開度θthを表す信号、車速センサにより検出された車速Vに対応する出力軸13の回転速度である出力軸回転速度Noutを表す信号、ブレーキスイッチにより検出された常用ブレーキであるフットブレーキの作動中(踏込操作中)を示すフットブレーキペダルの操作を表す信号、レバーポジションセンサにより検出されたシフトレバー31のレバーポジション(操作位置、シフトポジション)PSHを表す信号、タービン回転速度センサにより検出されたトルクコンバータ3のタービンの回転速度であるタービン回転速度Ntを表す信号などがそれぞれ入力されるように構成されている。なお、この具体例では、クラッチC1が係合されている場合、タービン軸6は入力軸8に直結されているので、タービン回転速度Ntは入力軸回転速度Ninと等しくなる。
その電子制御装置200からは、エンジン1の出力制御のためのエンジン出力制御指令信号、例えばアクセル開度Accに応じて電子スロットル弁の開閉を制御するためのスロットルアクチュエータへの駆動指令信号や、燃料噴射装置から噴射される燃料噴射量を制御するための噴射指令信号や、イグナイタによるエンジン1の点火時期を制御するための点火時期指令信号などが出力される。また、油圧アクチュエータの油圧を制御するための油圧制御指令信号、例えば油圧制御回路100内のソレノイドバルブの励磁または非励磁などを制御するための油圧指令信号(油圧指令値、駆動信号)が油圧制御回路100へ出力される。具体的には、変速比γを制御するための変速制御指令信号、例えばプライマリ油圧シリンダ10cへ供給する作動油の油量を制御するソレノイドバルブDS1,DS2を駆動するための油圧指令信号が出力される。また、ベルト挟圧力を制御するための挟圧制御指令信号、例えばベルト挟圧力を発生さえるための油圧(挟圧)P2を調圧制御するリニアソレノイドバルブSLSを駆動するための油圧指令信号が出力される。さらに、クラッチC1およびブレーキB1の係合もしくは解放を制御するための係合指令信号、例えばクラッチC1を係合制御するリニアソレノイドバルブSL1を駆動するための油圧指令信号や、ブレーキB1を係合制御するリニアソレノイドバルブSL2を駆動するための油圧指令信号が出力される。加えて、ロックアップクラッチ3の係合もしくは解放、あるいはスリップ量を制御するためのロックアップ制御指令信号、例えば油圧制御回路100内のロックアップリレーバルブの弁位置を切り換えるリニアソレノイドバルブを駆動するための油圧指令信号や、ロックアップクラッチ3のトルク容量を調整するリニアソレノイドバルブを駆動するための油圧指令信号や、ライン油圧PL1,PL2を調圧するリニアソレノイドバルブSLTを駆動するための油圧指令信号などが出力される。なお、油圧指令信号とは、油圧指令値に調圧させるため信号であり、油圧指令値とは、油圧の制御上の指示値や目標値であるため、この発明を説明する際に、油圧指令信号と油圧指令値とを特に区別しないで記載する場合ある。
シフトレバー31は、例えば運転席の近傍に配設され、順次位置させられている5つの操作ポジション「P」、「R」、「N」、「D」、および「S」のうちの何れかへ手動操作されるようになっている。「P」ポジションは車両Veの動力伝達経路を解放し、すなわち車両Veの動力伝達が遮断されるニュートラル状態とし、かつメカニカルパーキング機構によって機械的に出力軸13の回転を阻止するための駐車ポジションであり、「R」ポジションは出力軸13の回転方向を逆回転とするための後進走行ポジションであり、「N」ポジションは車両Veの動力伝達が遮断されるニュートラル状態とするための中立ポジションであり、「D」ポジションはベルト式無段変速機9の変速を許容する変速範囲で自動変速モードを成立させて自動変速制御を実施させるための前進走行ポジションであり、「S」ポジションは強いエンジンブレーキが作用させるためのエンジンブレーキポジションである。このように、「P」ポジションおよび「N」ポジションは動力伝達経路をニュートラル状態とし車両を走行させないときに選択される非走行ポジションであり、「R」ポジション、「D」ポジション、および「S」ポジションは動力伝達経路を動力伝達経路の動力伝達を可能とする動力伝達可能状態とし車両Veを走行させるときに選択される走行ポジションである。
つぎに、図3を参照して、ベルト式無段変速機の油圧制御装置の一部を構成する油圧制御回路100のうち、ベルト式無段変速機9のベルト挟圧力制御および変速比制御に関する要部と、クラッチC1およびブレーキB1の係合制御に関する要部とを示す油圧制御回路について説明する。その油圧制御回路100は、エンジン1によって回転駆動される機械式のオイルポンプ5から発生する油圧を元圧として第1ライン油圧PL1を調圧するリリーフ型のプライマリレギュレータバルブ101と、そのプライマリレギュレータバルブ101から排出される油圧を元圧として第2ライン油圧PL2を調圧するセカンダリレギュレータバルブ102と、第1ライン油圧PL1を元圧としてモジュレータ油圧PMを一定値に調圧するモジュレータバルブ103とを備えている。なお、スロットル弁開度θthや吸入空気量Q等で表されるエンジン負荷等に応じた第1ライン油圧PL1および第2ライン油圧PL2が調圧されるためにプライマリレギュレータバルブ101およびセカンダリレギュレータバルブ102へ信号圧PSLTを供給するリニアソレノイドバルブSLTが油圧制御回路100に含まれてもよい。
また、油圧制御回路100は、シフトレバー31の操作に基づいて機械的あるいは電気的に油路が切り換えられるマニュアルバルブ104を備えている。このマニュアルバルブ104は、例えば、シフトレバー31が「D」ポジションあるいは「S」ポジションへ操作されたときには、入力されたモジュレータ油圧PMをドライブ油圧PDとして出力し、シフトレバー31が「R」ポジションへ操作されたときには、入力されたモジュレータ油圧PMをリバース油圧PRとして出力し、シフトレバー31が「P」ポジションあるいは「N」ポジションへ操作されたときには、油圧の出力を遮断する。
そのマニュアルバルブ104から出力された油圧を元圧として調圧した油圧をそれぞれに対応するクラッチC1とブレーキB1とに出力するリニアソレノイドバルブSL1,SL2が設けられている。このリニアソレノイドバルブSL1,SL2は、基本的には何れも同じ構成であり、電子制御装置200によりそれぞれ独立に励磁、非励磁や電流制御がなされてクラッチC1,ブレーキB1へ供給される油圧(供給油圧)Pinc1,Pinb1をそれぞれ独立に調圧制御するものである。具体的には、クラッチC1に対応するリニアソレノイドバルブSL1により、ドライブ油圧PDが電子制御装置200からの油圧指令信号に応じた供給油圧Pinc1に調圧されてクラッチC1に供給される。また、ブレーキB1に対応するリニアソレノイドバルブSL2により、ドライブ油圧PDが電子制御装置200からの油圧指令信号に応じた供給油圧Pinb1に調圧されてブレーキB1に供給される。すなわち、供給油圧Pinc1に応じてクラッチC1の油圧室内の油圧(内圧、クラッチ圧)Pcが調節され、供給油圧Pinb1に応じてブレーキB1の油圧室内の油圧(内圧、ブレーキ圧)Pbが調節されるように構成されている。なお、シフトレバー31が「P」あるいは「N」ポジションのときにマニュアルバルブ104で油圧の出力を遮断する場合、ドライブ油圧PDおよびリバース油圧PRは排出側へ導かれるように構成され、例えばリニアソレノイドバルブSL1,SL2の排出口を介して排出されてもよく、マニュアルバルブ104に設けられた図示しない排出口を介して排出されるように構成されてもよい。また、クラッチC1とリニアソレノイドバルブSL1との間の油路と、ブレーキB1とリニアソレノイドバルブSL2との間の油路にはそれぞれ図示しないアキュムレータが設けられてもよい。
言い換えれば、クラッチC1のクラッチ圧Pcは、クラッチ圧Pcを制御するリニアソレノイドバルブSL1の励磁電流、すなわちリニアソレノイドバルブSL1へ出力する油圧指令信号における油圧指令値を制御することにより調整される。同様に、ブレーキB1のブレーキ圧Pbは、ブレーキ圧Pbを制御するリニアソレノイドバルブSL2の励磁電流、すなわちリニアソレノイドバルブSL2へ出力する油圧指令信号における油圧指令値を制御することにより調整される。特にクラッチC1の係合制御において、電子制御装置200によりエンジントルクTeや車速等の車両の走行状態に応じてクラッチC1のトルク容量の目標値(目標クラッチトルク容量)が逐次設定され、その目標クラッチトルク容量を達成するための供給油圧Pinc1が油圧指令値として逐次算出される。また、電子制御装置200は、その算出された油圧指令値とする油圧指令信号をリニアソレノイドバルブSL1に出力する。そして、リニアソレノイドバルブSL1は、油圧指令値に基づく供給油圧Pinc1を出力するための油圧指令信号を入力され、その油圧指令値に基づく油圧をクラッチC1へ供給するように制御されるように構成されている。
なお、クラッチC1の構造は、油圧室内の油圧(クラッチ圧)Pcにより互いに押圧させられる複数の摩擦板と、クラッチ圧Pcの作用により複数の摩擦板を押圧するように摺動可能に設けられているピストンと、そのピストンを係合側(摩擦板を押圧する方向)へ移動させる際そのピストンに推力を付与するための油圧が油路から供給される油圧室と、そのピストンを解放させる側へ付勢するリターンスプリングとを含むように構成されている。また、ここでの説明において、クラッチC1の油圧室内の油圧をクラッチ圧あるいは係合油圧と表現し、摩擦板を摩擦係合させる油圧すなわちクラッチC1のトルク容量を変化させるように作用する油圧を係合圧と表現して説明する場合がある。さらに、ピストンと摩擦板との間にはクッションプレートが設けられていてもよい。また、ブレーキB1の構造についても、上述したクラッチC1の構造と同様に構成されてもよい。
また、油圧制御回路100のうち変速比制御回路は、変速比γを制御するためのプライマリ油圧シリンダ10cへ供給する作動油の油量を制御し、変速比γを小さくさせるアップシフト用のソレノイドバルブDS1および変速比コントロールバルブ105と、変速比を大きくさせるダウンシフト用のソレノイドバルブDS2および変速比コントロールバルブ106とを備えている。
例えば、変速比γを小さくさせる場合、アップシフト用のソレノイドバルブDS1が電子制御装置200によりデューティ制御され、プライマリ油圧シリンダ10cには、第1ライン油圧PL1が電子制御装置200からソレノイドバルブDS1に出力された油圧指令信号に応じて調圧された供給油圧Pin1が供給される。具体的には、ソレノイドバルブDS1によりモジュレータ油圧PMを元圧として調圧された信号圧Ps1が変速比コントロールバルブ105に出力され、その信号圧Ps1に基づいて変速比コントロールバルブ105により第1ライン油圧PL1を元圧として調圧された供給油圧Pinがプライマリ油圧シリンダ10cに供給される。したがって、油圧制御回路100から供給される供給油圧Pin1に応じてプライマリ油圧シリンダ10cの油圧(内圧、変速圧)P1が調節されるように構成されている。言い換えれば、プライマリ油圧シリンダ10cの変速圧P1は、ソレノイドバルブDS1に出力する油圧指令信号、すなわち油圧指令値を制御することによりに変速圧P1が調節されるように構成されている。このように、プライマリ油圧シリンダ10cに供給される油量が制御され、プライマリプーリ10のV溝幅を連続的に狭くさせ、変速比γを連続的に小さくさせるように構成されている。
一方、変速比γを大きくさせる場合、ダウンシフト用のソレノイドバルブDS2が電子制御装置200によりデューティ制御され、ソレノイドバルブDS2によりモジュレータ油圧PMを減圧した信号圧Ps2が変速比コントロールバルブ105,106に出力され、その信号圧Ps2に応じて変速比コントロールバルブ106のドレーンポートEXが開かれて、プライマリ油圧シリンダ10c内の作動油が排出路から所定の流量分で排出される。このように、電子制御装置200からソレノイドバルブDS2へ出力される油圧指令信号に応じてプライマリ油圧シリンダ10cから排出される油量が制御され、プライマリプーリ9のV溝幅を連続的に広くさせ、変速比γを連続的に大きくさせるように構成されている。
また、運転者の加速要求量に対応するアクセル操作量Accをパラメータとして予め実験的に求められて記憶された車速と目標入力軸回転速度Nin*との関係(変速マップ)に従って算出された目標入力軸回転速度Nin*に実際の入力軸回転速度Nin(実入力軸回転速度Nin)が一致するように、それらの偏差ΔNin(Nin*−Nin)に応じて、例えばフィードバック制御によりベルト式無段変速機9が変速制御され、すなわちプライマリ油圧シリンダ10cに対する作動油の供給、排出によって供給油圧Pin1(変速圧P1)が制御され、変速比γが連続的に変化させられる。その変速マップは変速条件に相当するもので、車速Vが小さくアクセル開度Accが大きい程大きな変速比γになる目標入力軸回転速度Nin*が設定されるようになっている。また、車速Vは出力軸回転速度Noutに対応するため、入力軸回転速度Ninの目標値である目標入力軸回転速度Nin*は目標変速比に対応し、ベルト式無段変速機9の最小変速比γminと最大変速比γmaxの範囲内で定められている。
なお、ベルト式無段変速機9の変速比γを略一定に制御しプライマリ油圧シリンダ10cに作動油の供給する必要ない場合であっても、油漏れにより変速比γが変化することを防止するために、油圧制御回路100は、変速比コントロールバルブ105は所定の流通断面積でライン油圧PL1が供給される油路とプライマリ油圧シリンダ10cに連通する油路とを連通させ、所定の油圧が変速比コントロールバルブ105を介してプライマリ油圧シリンダ10c内の変速圧P1に作用させるように構成されている。
また、油圧制御回路100のうち挟圧力制御回路により、セカンダリ油圧シリンダ11c内の油圧(挟圧)P2は、伝動ベルト12が両プーリ10,11で滑らないようなベルト挟圧力をセカンダリプーリ11で生じさせるように調圧制御される。具体的には、リニアソレノイドバルブSLSによりモジュレータ油圧PMを元圧として調圧された信号圧Ps3が挟圧力コントロールバルブ107に出力され、その信号圧Ps3に応じて挟圧力コントロールバルブ107により第1ライン油圧PL1を元圧にして調圧された供給油圧Pいん2がセカンダリプーリ11のセカンダリ油圧シリンダ11cに供給されるように構成されている。
そのリニアソレノイドバルブSLSは、電子制御装置200によって励磁電流が連続的に制御されることによりモジュレータ油圧PMを連続的に調圧するように構成されている。すなわち、電子制御装置200によりリニアソレノイドバルブSLSへ入力される油圧指令信号に基づいて、その信号圧Ps3が調圧制御されるように構成されている。言い換えれば、リニアソレノイドバルブSLSに出力する油圧指令値を制御することによりセカンダリ油圧シリンダ11cの挟圧P2を調節するように構成されている。このため、挟圧力コントロールバルブ107からセカンダリ油圧シリンダ11cに供給される供給油圧Pin2は、信号圧Ps3が高くなるに従って上昇させられ、それに伴ってセカンダリ油圧シリンダ11cの挟圧P2が増大されるので、ベルト挟圧力すなわちプーリ10,11と伝動ベルト12との間の摩擦力が増大させられる。
また、セカンダリ油圧シリンダ11cの挟圧P2を調圧する際に用いるベルト式無段変速機9の入力トルクTtinは、電子制御装置200により算出され、例えばエンジントルクTeにトルクコンバータ3のトルク比t(トルクコンバータ3の出力トルク(タービントルクTtr)/トルクコンバータ3の入力トルク(ポンプトルクTp))を乗じたトルク(Te×t)としている。このエンジントルクTeは、例えばエンジン1に対する要求負荷としての吸入空気量Qあるいはそれに相当するスロットル弁開度θth等をパラメータとして、エンジン回転速度NeとエンジントルクTeとの予め定められた関係(マップ、エンジントルク特性図)から吸入空気量Qおよびエンジン回転速度Neに基づいて推定エンジントルクとして電子制御装置200により算出される。あるいは、エンジントルクTeは、例えばトルクセンサなどにより検出されるエンジン1の実際の出力トルク(実エンジントルク)などが用いられても良い。また、トルクコンバータ3のトルク比tは、トルクコンバータ3の速度比e(トルクコンバータ3の出力回転速度(タービン回転速度Ntr)/トルクコンバータ3の入力回転速度(ポンプ回転速度Np(エンジン回転速度Ne)))の関数であり、例えば速度比eとトルク比t、効率η、および容量係数cとのそれぞれの予め定められた関係(マップ、トルクコンバータ3の所定の作動特性図)から実際の速度比eに基づいて電子制御装置200により算出される。なお、推定エンジントルクは、実エンジントルクそのものを表すように算出されるものであり、特に実エンジントルクと区別する場合を除き、推定エンジントルクを実エンジントルクとして取り扱うものとする。したがって、推定エンジントルクには実エンジントルクも含むものとする。
なお、リニアソレノイドバルブSLSは、図示しないカットバック弁からの調圧された信号圧を受け付けるように構成されていてもよい。この場合、リニアソレノイドバルブSLSのフィードバック室には、カットバック弁のON時に所定の信号圧が供給される一方、カットバック弁のOFF時にはその信号圧が遮断されてフィードバック室が大気に開放されるように構成され、カットバック弁のON時にはOFF時よりも信号圧、更には油圧の特性が低圧側へ切り換えられる。さらに、カットバック弁は、トルクコンバータ3のロックアップクラッチ4の係合時に、図示しないソレノイドバルブから信号圧が供給されることにより係合状態に切り換えられるように構成されていてもよい。
つぎに、図1を参照して、ベルト式無段変速機9のベルト挟圧力を制御するフローについて説明する。電子制御装置200は、クラッチC1を係合制御中であるか否かを判別する(ステップS1)。このステップS1で判定される係合制御は、例えばエンジン1とベルト式無段変速機9との間の動力伝達経路が遮断された状態から接続させる際の制御、すなわち解放状態にあったクラッチC1を完全な係合状態とするまでの係合過渡期に実施される制御のことをである。すなわち係合過渡期とは、クラッチC1に含まれる摩擦板が接触し始めてから完全係合するまでのことをいう。そのため、ステップS1における判別処理では、クラッチC1の摩擦板を接触させクラッチC1の伝達トルク容量(クラッチトルク)を増加させる際の係合制御が実施されているか否かを判別するように構成されている。
そのクラッチC1が解放状態にある、もしくはクラッチC1が完全係合状態にあるなど、クラッチC1の係合過渡期における係合制御を実施していないことによりステップS1で否定的に判断された場合、電子制御装置200は、この制御ルーチンを終了する。一方、係合過渡期のクラッチC1を係合制御していることによりステップS1で肯定的に判断された場合、係合過渡期におけるクラッチC1のクラッチ圧(係合油圧)Pcを補正する制御を実施しているか否かを判別する(ステップS2)。そのクラッチC1の係合油圧Pcを補正する制御には、例えば、クラッチC1の本来の油圧指令値に所定の補正量を追加して補正後の油圧指令値(補正油圧指令値)に基づいてクラッチC1を係合制御する内圧モデル補正制御が含まれる。
その内圧モデル補正制御の一例として、係合過渡期のうち特に係合開始時(係合初期)においてクラッチC1の油圧室内の油圧を急速充填すること、いわゆるファーストフィル時における油圧制御が含まれる。したがって、クラッチC1の係合油圧Pcを補正する制御では、クラッチC1の本来の指令油圧値よりも大きな値になるように補正された補正油圧指令値に基づく油圧指令信号(補正油圧指令信号)をリニアソレノイドバルブSL1へ出力するように構成されている。その内圧モデル補正制御を実施することにより、係合油圧Pcのうち摩擦板を押圧する油圧(係合圧)が増加せずに実際の係合圧とクラッチ圧Pcとが乖離することが起きる場合であっても、補正油圧指令値に基づいてクラッチC1を制御できるので、クラッチC1における油圧応答の遅れを低減することができる。したがって、そのステップS2の判別処理では、クラッチC1の係合初期において、クラッチC1の本来の油圧指令値を補正する制御を実施しているか否かを判別するように構成されている。なお、補正油圧指令値は、予め設定された所定のマップなどに基づいて電子制御装置200により算出され、例えばクラッチC1の係合初期に係合油圧Pcと実際の係合圧とが乖離する油圧分に応じた補正量を本来の油圧指令値に追加した補正油圧指令値を出力値として算出するように構成されている。また、本来の指令油圧値とは、内圧モデル補正制御により補正をする前の出力値ということもできる。
そのクラッチC1の係合油圧Pc(リニアソレノイドバルブSL1に出力する油圧指令値)を補正する制御を実施していることによりステップS2で肯定的に判断された場合、
内圧モデル補正制御により補正される前の油圧指令値を用いてベルト挟圧力を制御する(ステップS3)。具体的には、内圧モデル補正制御を適用する前の油圧指令値(クラッチ指示圧)を用いて挟圧制御用のリニアソレノイドバルブSLSに出力する油圧指令値を算出するように構成されている。すなわち、上述した補正をする前の油圧指令値を入力値としてベルト挟圧力を発生させる油圧(挟圧)を制御するように構成されている。言い換えれば、クラッチC1の実際の係合圧についての目標の油圧(目標圧)に基づいて、セカンダリプーリ11が伝動ベルト12を挟み付けるベルト挟圧力を発生させる油圧を制御するように構成されている。
内圧モデル補正制御により補正される前の油圧指令値を用いてベルト挟圧力を制御する(ステップS3)。具体的には、内圧モデル補正制御を適用する前の油圧指令値(クラッチ指示圧)を用いて挟圧制御用のリニアソレノイドバルブSLSに出力する油圧指令値を算出するように構成されている。すなわち、上述した補正をする前の油圧指令値を入力値としてベルト挟圧力を発生させる油圧(挟圧)を制御するように構成されている。言い換えれば、クラッチC1の実際の係合圧についての目標の油圧(目標圧)に基づいて、セカンダリプーリ11が伝動ベルト12を挟み付けるベルト挟圧力を発生させる油圧を制御するように構成されている。
また、クラッチC1の係合油圧Pc(油圧指令値)を補正する制御を実施していないことによりステップS2で否定的に判断された場合、係合油圧Pcを制御するリニアソレノイドバルブSL1へ出力する油圧指令値を用いてベルト挟圧力を制御する(ステップS4)。具体的には、クラッチC1の油圧指令値に基づいてベルト挟圧力を発生させる油圧を制御するように構成されている。例えば、ステップS4の処理では、クラッチ圧制御用のリニアソレノイドバルブSL1へ実際に出力する油圧指令値(クラッチ最終出力圧)を用いて、挟圧力制御用のリニアソレノイドバルブSLSへ出力する油圧指令値を算出するように構成されている。すなわち、クラッチC1の係合油圧Pcの目標値に基づいて、セカンダリ油圧シリンダ11cの油圧の目標値を算出するように構成されている。
この具体例によれば、ベルト式無段変速機におけるベルト挟圧力を発生させる油圧と、ベルト式無段変速機に入力されるトルクを係合圧に応じて変化させることのできるクラッチC1の油圧とを相互に関連させて適正に制御できる。また、補正量が追加されている補正油圧指令値を用いて算出されたセカンダリ油圧シリンダ11cの油圧指令値は、伝動ベルト12を必要以上に挟み付けてしまう過剰なベルト挟圧力を発生させる挟圧となる可能性があるが、この具体例によれば、その補正前の油圧指令値により挟圧が算出されるため、ベルト挟圧力すなわち摩擦力が適切に制御され伝動ベルト12の耐久性や伝動効率を向上させることができる。
特に、係合初期に作動油を急速充填する場合に、適切なベルト挟圧力に制御することができる。図2は、係合開始時におけるクラッチC1の油圧を例示しており、「実線A」はクラッチ圧Pcの目標値すなわちリニアソレノイドバルブSL1に出力される補正油圧指令値の推移を示し、「破線a」はクラッチC1の係合圧の目標値(目標圧)の推移を示し、「実線b」はクラッチC1の実際の係合圧の推移を示す。図2に例示するように、実際の係合圧よりも大きい値となる補正油圧指令値(実線A)に基づいてベルト挟圧力を制御すると、実際の係合圧(実線b)よりも大きな油圧(挟圧)を算出してしまい過剰なベルト挟圧力を発生させてしまうが、この具体例によれば、このような場合であっても、実際の係合圧に応じたベルト挟圧力に制御することができる。
さらに、この具体例によれば、適切な挟圧に制御されることでライン油圧を高出力にする必要がなくなるので、機械式のポンプ5のロストルクを低減できるので燃費を向上させることができる。加えて、補正油圧指令に基づいて係合圧が目標圧となるように実際のクラッチ圧を精度良く制御できるので、目標クラッチトルクとなるようクラッチトルクを精度良く制御することができる。そのため、ベルト式無段変速機9に入力されるトルクに応じたベルト挟圧力となるように制御できるので、ベルト滑りを防止することができる。
つぎに、この発明に係るベルト式無段変速機の油圧制御装置の他の具体例について説明する。ここでは、図5を参照して、この具体例における制御フローを説明する。なお、この具体例におけるベルト式無段変速機の油圧制御装置を説明する際、上述した具体例と同様の構成については説明を省略し、その参照符号を引用して説明する。
まず電子制御装置200は、クラッチC1を係合制御中であるか否かを判別する(ステップS11)。このステップS11の判別処理は、上述した図1のステップS1と同様の処理構成である。そのため、クラッチC1の係合過渡期における係合制御を実施していないことによりステップS11で否定的に判断された場合、電子制御装置200は、この制御ルーチンを終了する。
一方、係合過渡期のクラッチC1を係合制御していることによりステップS11で肯定的に判断された場合、係合過渡期におけるトルクコンバータ3の実際のタービン回転数(実タービン回転数)Ntrの回転変化(勾配)が、タービン回転数Ntrの目標値である目標タービン回転数Ntr*の回転変化(勾配)よりも下がり側で大きいか否かを判別する(ステップS12)。例えば、図6に例示するように、目標タービン回転数Ntr*に対して実タービン回転数Ntrがアンダーシュートしているか否かを判別するように構成されている。このタービン回転数の判別処理により、クラッチ圧Pcの目標値(油圧指令値)である目標クラッチ圧Pc*に対してクラッチC1の実際のクラッチ圧(実クラッチ圧)Pcがオーバーシュートしているか否かを判別することができる。仮に目標クラッチ圧Pc*に対して実クラッチ圧Pcがオーバーシュートしていると、目標値よりも大きなクラッチトルクとなり、その目標値から算出される計算値以上の入力トルクがベルト式無段変速機9に作用することとなる。そのため、クラッチC1の油圧指令値に基づいてベルト挟圧力を制御する場合であってもベルト滑りが生じてしまう可能性がある。したがって、このステップS12の判別処理は、目標値以上に大きな入力トルクがベルト式無段変速機9に入力されるか否かを判別するための処理構成として機能している。なお、電子制御装置200は、タービン回転速度センサにより検出されたタービン軸6の回転速度(タービン回転速度)に基づいてステップS12の判別処理を実施するように構成されてもよい。その実タービン回転数Ntrの回転変化が目標タービン回転数Ntr*の回転変化よりも下がり側で大きくないことによりステップS12で否定的に判断された場合、このルーチンを終了する。
また、実タービン回転数Ntrの回転変化が目標タービン回転数Ntr*の回転変化よりも下がり側で大きいことによりステップS12で肯定的に判断された場合、クラッチC1のトルク容量を推定する(ステップS13)。具体的には、ベルト式無段変速機9への入力トルクTinを用いて算出したクラッチC1のトルク容量(クラッチトルク)を推定クラッチトルクとして用いるように構成されている。例えば、入力トルクTinとタービン回転数Ntの回転変化とに基づいて算出されたクラッチトルクをクラッチC1の実際のク容量として推定するように構成されている。また、入力トルクTinは、クラッチトルクからクラッチC1の出力側かつベルト式無段変速機9の入力側のイナーシャトルクを減算することにより求まるので、その入力トルクTinとイナーシャトルクとに基づいて、推定クラッチトルクを算出するように構成されている。
そのステップS13の処理により推定されたクラッチトルクを用いてベルト挟圧力を制御する(ステップS14)。具体的には、推定クラッチトルクを用いてベルト挟圧力を発生させるための挟圧P2、すなわち挟圧制御用のリニアソレノイドバルブSLSへ出力する油圧指令値を算出するように構成されている。なお、クラッチC1への油圧指令値に基づいてクラッチトルクを算出し、その算出されたクラッチトルクを用いてベルト式無段変速機9のトルク容量(シーブトルク)を算出し、その算出されたシーブトルクを用いて、ベルト挟圧力を発生させる油圧(挟圧)を算出する処理構成は公知である。そのため、ステップS14における算出処理では、ステップS13の処理により算出された推定クラッチトルクを用いて挟圧を算出するように構成されている。また、ステップS14の処理により算出された挟圧を油圧指令値とする油圧指令信号がリニアソレノイドバルブSLSへ出力されるように構成されている。
この具体例によれば、計算値以上の伝達トルクがベルト式無段変速機9に入力されたとしても、推定されたクラッチトルクを用いて挟圧を算出するので、ベルト式無段変速機9に実際に入力されたトルクに応じたベルト挟圧力を発生させることができるので、ベルト滑りを抑制することができる。また、例えばクラッチ圧センサを用いて実際のクラッチ圧を計測しなくても、クラッチC1のトルク容量を推定し、かつベルト滑りを抑制できる挟圧を算出することが可能になる。
以上、この発明に係るベルト式無段変速機の制御装置について具体例に基づいて説明したが、この発明はこれに限定されず、発明の目的を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
例えば、図1のステップS2の判別処理は、内圧モデル補正制御を実施しているか否かを判別するように構成されていることを説明したが、この発明はこれに限定されず、クラッチC1への油圧指令値とクラッチC1のトルク容量との過渡的な関係を表すトルク容量モデルを用いた制御(公知の制御)を実施しているか否かを判別するように構成されていてもよい。
また、上述した油圧制御回路についての具体例では、マニュアルバルブ104の下流側にクラッチC1あるいはブレーキB1を制御するリニアソレノイドバルブSL1,SL2それぞれに設ける構成について説明したが、この発明では、リニアソレノイドバルブSL1,SL2の代わりにリニアソレノイドバルブSL0(図示せず)をマニュアルバルブ104の上流側に一つ設ける構成であってもよい。すなわち、上述したリニアソレノイドバルブSL1,SL2の機能を発揮するリニアソレノイドバルブが油圧制御回路100内に設けられていればよく、その個数やそれがマニュアルバルブ104の上流側あるいは下流側に設けられているかを問わない。例えば、モジュレータ油圧PMを元圧として油圧を調圧するリニアソレノイドバルブSL0により調圧された供給油圧Pin0(Pinc1,Pinb1)がマニュアルバルブ104に入力され、その供給油圧Pin0の出力先をクラッチC1あるいはブレーキB1に切り換えるように構成され、クラッチC1およびブレーキB1を係合制御するように構成することができる。したがって、そのリニアソレノイドバルブSL0は電子制御装置200により、上述したリニアソレノイドバルブSL1,SL2における制御と同様の制御を受けるように構成され、電子制御装置200がリニアソレノイドバルブSL0に出力する油圧指令信号(油圧指令値)を制御するように構成されている。
1…エンジン(内燃機関)、 3…トルクコンバータ、 4…ロックアップクラッチ、 5…ポンプ、 7…前後進切換装置、 8…入力軸、 9…ベルト式無段変速機、 10…プライマリプーリ、 10c…プライマリ油圧シリンダ、 11…セカンダリプーリ、 11c…セカンダリ油圧シリンダ、 12…伝動ベルト、 13…出力軸、 100…油圧制御回路、 200…電子制御装置、 B1…ブレーキ、 C1…クラッチ。
Claims (4)
- 内燃機関と一対のプーリに伝動ベルトが巻き掛けられたベルト式無段変速機との間に設けられたクラッチを係合制御するとともに、前記ベルト式無段変速機に入力されるトルクに応じるように前記プーリが前記伝動ベルトを挟み付けるベルト挟圧力を制御するように構成され、前記クラッチを解放状態から係合させ、かつ前記内燃機関を駆動させる係合過渡期に、前記クラッチの油圧指令値を補正する補正制御を実施するように構成されたベルト式無段変速機の油圧制御装置において、
前記補正制御を実施する場合、前記補正制御により補正される前の前記クラッチの油圧指令値を入力値として前記ベルト挟圧力を制御する挟圧制御手段を備えていることを特徴とするベルト式無段変速機の油圧制御装置。 - 前記補正される前のクラッチの油圧指令値を用いて前記ベルト挟圧力を発生させるための油圧指令値を算出する算出手段をさらに備え、
前記挟圧制御手段は、前記算出手段により算出された油圧指令値に基づいて前記ベルト挟圧力を制御することを特徴とする請求項1に記載のベルト式無段変速機の油圧制御装置。 - 内燃機関と一対のプーリに伝動ベルトが巻き掛けられたベルト式無段変速機との間に設けられたクラッチを係合制御するとともに、前記ベルト式無段変速機に入力されるトルクに応じるように前記プーリが前記伝動ベルトを挟み付けるベルト挟圧力を制御するように構成されたベルト式無段変速機の油圧制御装置において、
前記クラッチの油圧指令値に基づくクラッチトルクと実際のクラッチトルクとが乖離している場合、推定される前記クラッチトルクに基づいて前記ベルト挟圧力を制御する挟圧制御手段を備えていることを特徴とするベルト式無段変速機の油圧制御装置。 - 前記クラッチの油圧指令値に基づくクラッチトルクと実際のクラッチトルクとが乖離していると判断された場合、前記実際のクラッチトルクを推定する推定手段と、
前記推定手段により推定されたクラッチトルクを用いて前記ベルト挟圧力を発生させる油圧指令値を算出する算出手段とをさらに備え、
前記挟圧制御手段は、前記算出手段により算出された油圧指令値に基づいて前記ベルト挟圧力を制御することを特徴とする請求項3に記載のベルト式無段変速機の油圧制御装置。
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JP2012208075A Pending JP2014062596A (ja) | 2012-09-21 | 2012-09-21 | ベルト式無段変速機の油圧制御装置 |
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JP (1) | JP2014062596A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019138339A (ja) * | 2018-02-07 | 2019-08-22 | トヨタ自動車株式会社 | 車両の制御装置 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1144359A (ja) * | 1997-07-25 | 1999-02-16 | Nissan Motor Co Ltd | 無段変速機の制御装置 |
JP2009092206A (ja) * | 2007-10-11 | 2009-04-30 | Honda Motor Co Ltd | 車両の制御装置 |
JP2011133012A (ja) * | 2009-12-24 | 2011-07-07 | Daihatsu Motor Co Ltd | アイドルストップ車の発進クラッチ制御装置 |
-
2012
- 2012-09-21 JP JP2012208075A patent/JP2014062596A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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