JP2014061642A - タイヤ加硫用モールドの製造方法およびタイヤ加硫用モールド - Google Patents

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Abstract

【課題】排気用の微小すき間を、排気に有効な位置に簡便な構成でタイヤ成形面に設けたモールドを製造できるタイヤ加硫用モールドの製造方法およびタイヤ加硫用モールドを提供する。
【解決手段】石膏鋳型12の表面12aに突設されたサイプ用ブレード7に、ブレード表面から裏面に貫通するとともに、この表面12aから突出している根元部分7aから石膏鋳型12に埋設されている部分にまで延びる微細なスリット8が形成され、この状態の石膏鋳型12の表面12aに溶融金属Mを流し込んで、表面12aの形状を転写するとともにサイプ用ブレード7の根元部分7aを鋳込んだモールドを鋳造した後、根元部分7aの微細なスリット8をモールドの外部に通じる排気孔と連通させる。
【選択図】図7

Description

本発明は、タイヤ加硫用モールドの製造方法およびタイヤ加硫用モールドに関し、さらに詳しくは、排気用の微小すき間を、排気に有効な位置に簡便な構成でタイヤ成形面に設けたモールドを製造できるタイヤ加硫用モールドの製造方法およびタイヤ加硫用モールドに関するものである。
タイヤ加硫用モールドには、グリーンタイヤとモールドとの間に残留したエアや加硫の際に発生するガスを、モールド外部に排出させる排気機構が設けられている。従来、排気機構としてはベントホールが多用されていたが、加硫の際にゴムがベントホールに流入してスピューが発生するため、スピューが発生しない排気機構が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、金属薄板を重ね合わせて構成した積層ブレードをタイヤ成形面に突設させたモールドが提案されている。このモールドでは、加硫時のエアやガスが積層ブレードの金属薄板どうしの微小すき間を通じてモールド外部に排出される。しかしながら、この微小すき間は、タイヤ加硫時にグリーンタイヤの未加硫ゴムが近接してくる方向に突出して開口している。加硫時に排気が最も必要な位置は、グリーンタイヤの未加硫ゴムが最後に当接する部分およびその周辺である。即ち、このモールドでは、排気に有効な位置に微小すき間が形成されていないため、十分な排気を確保するためには改善の余地があった。
特開平8−323771号公報
本発明の目的は、排気用の微小すき間を、排気に有効な位置に簡便な構成でタイヤ成形面に設けたモールドを製造できるタイヤ加硫用モールドの製造方法およびタイヤ加硫用モールドを提供することにある。
上記目的を達成するため本発明のタイヤ加硫用モールドの製造方法は、石膏鋳型の表面に溶融金属を流し込み、この溶融金属を固化させることにより石膏鋳型の表面形状を転写したモールドを製造するタイヤ加硫用モールドの製造方法において、前記石膏鋳型の表面に突設されたサイプ用ブレードに、ブレード表面から裏面に貫通するとともに、石膏鋳型の表面から突出している根元部分から石膏鋳型に埋設されている部分にまで延びる微細なスリットが形成され、この状態の石膏鋳型の表面に溶融金属を流し込んで、石膏鋳型の表面の形状を転写するとともに前記サイプ用ブレードの根元部分を鋳込んだモールドを鋳造した後、前記根元部分の微細なスリットをモールドの外部に通じる排気孔と連通させることを特徴とする。
また、本発明のタイヤ加硫用モールドは、石膏鋳型の表面に溶融金属を流し込み、この溶融金属を固化させることにより石膏鋳型の表面形状を転写したモールドを製造するタイヤ加硫用モールドの製造方法において、前記石膏鋳型の表面に突設されたサイプ用ブレードに、ブレード表面から裏面に貫通するとともに、石膏鋳型の表面から突出している根元部分から石膏鋳型に埋設されている部分にまで延びる微細なスリットが形成され、この状態の石膏鋳型の表面に溶融金属を流し込んで、石膏鋳型の表面の形状を転写するとともに前記サイプ用ブレードの根元部分を鋳込んだモールドを鋳造した後、前記根元部分の微細なスリットをモールドの外部に通じる排気孔と連通させることを特徴とする。
本発明のタイヤ加硫用モールドの製造方法によれば、石膏鋳型の表面に突設されたサイプ用ブレードに、ブレード表面から裏面に貫通するとともに、石膏鋳型の表面から突出している根元部分から石膏鋳型に埋設されている部分にまで延びる微細なスリットが形成されているので、サイプ用ブレードの根元部分を鋳込んだモールドを鋳造すると、タイヤ成形面に鋳込まれたサイプ用ブレードの表面から裏面に貫通するとともに、タイヤ成形面から突出した部分からタイヤ成形面に埋設された部分にまで延びる微細なスリットが形成される。したがって、根元部分の微細なスリットをモールドの外部に通じる排気孔と連通させることにより、この微細なスリットを排気用の微小すき間として、タイヤ成形面の排気に有効な位置に配置した簡便な構成の本発明のタイヤ加硫用モールドを容易に得ることができる。
ここで、前記スリットをワイヤー放電加工により形成することもできる。或いは、前記サイプ用ブレードを複数の分割体により構成し、この分割体を互いの側面どうしを対向させて前記石膏鋳型の表面に突設して、分割体の対向する側面のすき間を前記スリットにすることもできる。
前記モールドを機械加工によって削孔することにより、前記排気孔を形成することもできる。または、鋳造用耐火材からなる紐状の排気孔形成部材を、前記石膏鋳型の表面に突設されたサイプ用ブレードに対して、前記スリットに接触させて取り付けるとともに、前記溶融金属を流し込んでモールドを鋳造した際にモールドから一部が露出するように配置し、この状態の石膏鋳型の表面に溶融金属を流し込んで、前記紐状の排気孔形成部材を鋳込んだモールドを鋳造した後に、前記紐状の排気孔形成部材を除去することにより前記排気孔を形成することもできる。或いは、易崩壊性耐火材料からなる棒状の排気孔形成部材を、前記石膏鋳型の表面に突設されたサイプ用ブレードに対して、前記スリットに接触させ、かつ、直立させて取り付け、この状態の石膏鋳型の表面に溶融金属を流し込んで、前記棒状の排気孔形成部材を鋳込んだモールドを鋳造した後、前記棒状の排気孔形成部材を除去することにより前記排気孔を形成することもできる。
前記サイプ用ブレードの根元部分に貫通孔を設け、前記溶融金属を流し込んだ際にこの貫通孔にも流入させて充填することもできる。これにより、貫通孔をサイプ用ブレードの抜け止め手段として機能させることができる。
本発明のタイヤ加硫用モールドを例示する平面図である。 図1のセクターを例示する平面図である。 図2のセクターの正面図である。 図3のピースの左半分を例示する平面図である。 図4のピースの正面図である。 ブレードを突設したゴム型の表面に石膏を流し込む工程を例示する説明図である。 ブレードに紐状の排気孔形成部材を取り付けた石膏鋳型の表面に溶融金属を流し込む工程を、正面視で例示する説明図である。 図7の工程を平面視で示す説明図である。 図7のブレードと排気孔形成部材を拡大して例示する正面図である。 図9のブレードの変形例を示す正面図である。 鋳造したピースに鋳込まれた紐状の排気孔形成部材を除去する工程を例示する説明図である。 グリーンタイヤの未加硫ゴムが鋳造したピースのタイヤ成形面に押圧される状態を例示する説明図である。 ブレードの変形例を示す説明図である。 図13のブレードが石膏鋳型に突設された状態を例示する説明図である。 図14のブレードが鋳造されたピースに突設された状態を例示する説明図である。 ブレードの別の変形例を示し、図16Aは正面図、図16Bは図16AのA−A断面図である。 別の実施形態のピースの左半分を例示する平面図である。 図17のピースの正面図である。 図17のピースを鋳造する工程を例示する説明図である。 図18の排気孔を形成する別の工程を例示する説明図である。 図20の工程を平面視で示す説明図である。 鋳造したピースに鋳込まれた棒状の排気孔形成部材を除去する工程を例示する説明図である。
以下、本発明のタイヤ加硫用モールドおよびその製造方法を、図に示した実施形態に基づいて説明する。図面に記載されているC矢印、R矢印、W矢印は、それぞれ、加硫用モールドに挿入して加硫されるグリーンタイヤの周方向、半径方向、幅方向を示している。
図1に例示するように、本発明のタイヤ加硫用モールド1(以下、モールド1)は、複数のセクター2を環状に組み付けて構成されるセクショナルタイプになっている。それぞれのセクター2は、図2、図3に例示するように複数のピース3とバックブロック4で構成され、隣り合うピース3どうしが密着した状態でバックブロック4に取付けられている。この実施形態では、1つのセクター2に、平面視で4個の長方形のピース3が固定されている。それぞれのピース3の内周側表面がタイヤ成形面5になる。ピース3は、アルミニウムやアルミニウム合金等の金属材料を溶融させた溶融金属Mを固化させることにより形成されている。
図4、図5に例示するように、タイヤ成形面5には、タイヤの溝を形成する溝成形突起6がピース3と一体となって設けられている。また、タイヤ成形面5には、ステンレス鋼等からなるサイプ用ブレード7(以下、ブレード7という)が、根元部分7aがタイヤ成形面5に鋳込まれて突設されている。ブレード7の厚さは、0.4mm〜1.2mm程度である。
ブレード7には、ブレード表面から裏面に貫通する微細なスリット8が形成されている。このスリット8は、タイヤ成形面5の上方に突出した部分からタイヤ成形面5に埋設された部分(根本部分7a)にまで延びている。尚、図面ではスリット8を実際よりも誇張して大きく図示している。
このスリット8は、ピース3(モールド1)の外部に通じる排気孔9と連通している。この実施形態の排気孔9は、ピース3を鋳造した後に、後述する紐状の排気孔形成部11を除去することにより形成されたものである。排気孔9の大きさは、外径相当で1mm〜10mm程度である。図4では、排気孔9が屈曲しているが、直線状の排気孔9にすることもできる。
このピース3を製造する方法は以下のとおりである。
図6に例示するように、ゴム型14にはブレード7の根元部分7aが埋設されて、ブレード7がゴム型14の表面に突設されている。ゴム型14はマスター型の表面形状を転写して形成されたものである。
スリット8の幅Wは、十分な排気を確保しながらスピューの発生を防止するために、概ね0.03mm〜0.05mmにする。スリット8のピッチPは、例えば10mm〜15mm程度にする。この実施形態では、スリット8の一方端は開口せず、他方端がブレード7の根元部分7a側で開口している。そして、スリット8は、ブレード7のゴム型14に埋設された部分からゴム型14の表面から突出した部分にまで延びている。ブレード7の根元部分7aには、鋳造したピース3からブレード7の離脱を防止するために貫通孔7bを設けることが好ましい。
スリット8を形成するには、例えば、ワイヤー放電加工を用いる。線径が0.03mm程度の電極ワイヤーを用いるとよい。この加工によれば、スリット8の微細な幅Wを精度よく安定して形成することができる。
このゴム型14の表面に石膏Pを流し込んで、ゴム型14の表面形状を転写した石膏鋳型12を製造する。このように製造した石膏鋳型12の表面12aには、図7に例示するようにブレード7が突設される。ブレード7の根元部分7aは、石膏鋳型12の表面12aから突出して露出する。スリット8は、根元部分7aから石膏鋳型12に埋設されている部分にまで延びている状態になる。石膏鋳型12の溝12bは、モールド1の溝成形突起6に相当する部分である。
次いで、この石膏鋳型12の表面12aに溶融金属Mを流し込んでピース3を鋳造する。その際、図7、図8に例示するように、紐状の排気孔形成部材11を、石膏鋳型12の表面12aに突設したブレード7に対して、スリット8に接触させて取り付ける。この時に、排気孔形成部材11の端部を型枠13に接するまで延設して、溶融金属Mを流し込んでピース3を鋳造した際に、排気孔形成部材11の一部がピース3から露出するように配置する。排気孔形成部材11を後工程で除去することにより、排気孔9が形成されるので、排気孔形成部材11の太さは、外径相当で1mm〜10mm程度にする。
図9に例示するようにブレード7の根元部分7aに突状部7cを設け、突状部7cに排気孔形成部材11を突き刺してブレード7に取り付けることもできる。或いは、図10に例示するようにブレード7の根元部分7aに切欠き部7dを設け、切欠き部7dに排気孔形成部材11を嵌合させてブレード7に取り付けることもできる。突状部7cや切欠き部7dを設けることにより、簡単かつ安定して排気孔形成部材11をブレード7に取り付けることができるので、注湯によって排気孔形成部材11がずれる不具合を防止することができる。
排気孔形成部材11は、鋳造用耐火材により形成されている。鋳造用耐火材は、アルミニウム溶解炉、鋳造枠表面等の溶湯と接触する部分に設置され、アルミニウム溶湯による侵食摩耗等を防止するように機能するものである。鋳造用耐火材としては、モールドシール、鋳造用断熱材を例示できる。
モールドシールの主成分は、カオリン、ベントナイト、タルク、鉱油である。鋳造用断熱材の主成分は、アルミナ、シリカである。モールドシールは柔軟性があって、任意の形状に容易に変形させることができる。そのため、排気孔形成部材11としてモールドシールを用いることにより、切削加工では形成できない屈曲した排気孔など、任意の形状の排気孔9を形成できる。
この状態の石膏鋳型12の表面12aに溶融金属Mを流し込み、溶融金属Mを固化させることにより石膏鋳型12の表面12aの形状を転写したピース3が鋳造される。鋳造されたピース3の表面(タイヤ成形面5)にはブレード7が突設され、ピース3の端面からは、排気孔形成部材11の一部が露出した状態になる。ブレード7の根元部分7aおよび排気孔形成部材11はピース3に鋳込まれた状態になる。溶融金属Mは貫通孔7bにも流入して充填された状態で固化するので、貫通孔7bはブレード7の抜け止め手段として機能する。
次いで、鋳造したピース3の内部にある排気孔形成部材11を除去する。例えば、図11に例示するように、噴射ノズル15から噴射した高圧水流を排気孔形成部材11に吹き付けることによって除去する。排気孔形成部材11が除去された所が排気孔9になる。排気孔形成部材11の一部は、ピース3の端面から露出しているので、形成された排気孔9は、ピース3の外部に通じた状態になる。また、排気孔形成部材11は、スリット8に接触させていたのでスリット8と排気孔9とは連通することになる。
尚、本発明におけるスリット8の幅Wは0.03mm〜0.05mm程度の微小すき間なので、溶融金属Mが入り込むことがないが、溶融金属Mの侵入を確実に防止するために、溶融金属Mを流し込む前に、予め、スリット8に易崩壊性耐火材料を充填しておくこともできる。そして、ピース3の鋳造後に、その易崩壊性耐火材料に高圧水流を吹き付けることによって除去する。
易崩壊性耐火材料としては、塗型材や石膏や黒鉛系離型材を含有した固形物等を例示できる。塗型材は、鋳造金型の溶湯に接触する部分に塗布されて鋳造金型の断熱材や保護材として機能するものである。塗型材の成分は、水、ケイ酸ソーダ、バーミキュライト、マイカ、ベントナイトである。また、黒鉛系離型材の成分は、黒鉛、n−ヘキサン、ジメチルエーテル等である。
図12に例示するように、このピース3を備えたモールド1を用いてグリーンタイヤを加硫すると、グリーンタイヤの未加硫ゴムGは、ブレード7の先端に当接した後、ブレード7の付根のタイヤ成形面5に近接してくる。グリーンタイヤの未加硫ゴムGが最後に当接する部分およびその周辺には、ガスやエアが溜まるので、スリット8はブレード7の付根にあると排気には有効である。
そして、不要なエアやガスはスリット8を通じて排気孔9に排出され、さらにセクター2の端面等を通じてモールド1の外部に排出される。このようにして加硫中に適切な排気を確保できるので、タイヤの加硫故障が防止される。
本発明では上記のとおり、排気用の微小すき間となるスリット8をタイヤ成形面5の排気に有効な位置に形成することができる。しかも、1枚のブレード7にスリット8が形成されているので簡便な構成になる。また、スリット8は硬いブレード7に形成されているので、潰れ難いというメリットもある。例えば、スリット8がアルミニウム製のタイヤ成形面5に形成されていると、モールド1(ピース3)をショットブラストにより洗浄した場合に潰れが生じることがあるが、本発明によるスリット8は潰れ難く耐久性に優れている。
図13に例示するように、ブレード7を複数の分割体7Aにより構成することもできる。分割体7Aにスペーサ突起7eを設けて、スペーサ突起7eを隣り合う分割体7Aの側面に当接させることにより、所定のスリット8の幅Wを確保することができる。そして、このブレード7を互いの側面どうしを対向させてゴム型に埋設し、上述した同じ手順により図14に例示する石膏鋳型12を形成する。石膏鋳型12では、分割体7Aが互いの側面どうしが対向して表面12aに突設される。次いで、この石膏鋳型12の表面12aに溶融金属Mを流し込んで図15のピース3を鋳造する。このピース3では、タイヤ成形面5に突設された分割体7Aの対向する側面のすき間がスリット8になる。
或いは、図16A、16Bに例示するように、分割体7Aの側面の角を円弧状のR加工や面取り加工をする。そして、隣り合う分割体7Aを側面どうしを当接させて配置することにより、スリット8を形成することができる。そして、分割体7Aを互いの側面どうしを対向させて石膏鋳型12の表面12aに突設してピース3を鋳造する。このピース3でも、タイヤ成形面5に突設された分割体7Aの対向する側面のすき間がスリット8になる。尚、このスリット8もミクロ的にはブレード表面から裏面に貫通したものといえる。
図17、図18に例示するように、ブレード7からピース3の背面側に延びる排気孔9にすることもできる。この排気孔9を形成するには図19に例示するように、上述下同じ手順により石膏鋳型12の表面12aにブレード7を突設して、スリット8が根元部分7aから石膏鋳型12に埋設されている部分にまで延びている状態にする。次いで、この状態の石膏鋳型12の表面12aに溶融金属Mを流し込んでピース3を鋳造する。その後、鋳造したピース3の背面側からブレード7に向かって機械加工によって削孔する。スリット8に連通するまで削孔を行なうことにより排気孔9が形成される。
或いは、図20、図21に例示するように、上述した同じ手順により石膏鋳型12の表面12aにブレード7を突設して、スリット8が根元部分7aから石膏鋳型12に埋設されている部分にまで延びている状態にする。次いで、易崩壊性耐火材料からなる棒状の排気孔形成部材16をブレード7に対して、スリット8に接触させ、かつ、直立させて取り付ける。この状態の石膏鋳型12の表面12aに溶融金属Mを流し込んでピース3を鋳造する。
鋳造したピース3には、ブレード7の石膏鋳型の表面から突出している部分(根元部分7a)および排気孔形成部材16が鋳込まれる。そこで、図22に例示するように、鋳造したピース3の内部にある排気孔形成部材16に、噴射ノズル15から噴射した高圧水流を吹き付けることによって除去する。排気孔形成部材16が除去された所が排気孔9になる。排気孔形成部材16は、スリット8に接触させていたのでスリット8と排気孔9とは連通することになる。
1 モールド
2 セクター
3 ピース
4 バックブロック
5 タイヤ成形面
6 溝成形突起
7 サイプ用ブレード
7A 分割ブレード
7a 根元部分
7b 貫通孔
7c 突状部
7d 切欠き部
7e スペーサ突起
8 スリット
9 排気孔
10 被覆層
11 紐状の排気孔形成部材
12 石膏鋳型
12a 表面
12b 溝
13 型枠
14 ゴム型
15 噴射ノズル
16 棒状の排気孔形成部材
M 溶融金属
P 石膏

Claims (10)

  1. 石膏鋳型の表面に溶融金属を流し込み、この溶融金属を固化させることにより石膏鋳型の表面形状を転写したモールドを製造するタイヤ加硫用モールドの製造方法において、前記石膏鋳型の表面に突設されたサイプ用ブレードに、ブレード表面から裏面に貫通するとともに、石膏鋳型の表面から突出している根元部分から石膏鋳型に埋設されている部分にまで延びる微細なスリットが形成され、この状態の石膏鋳型の表面に溶融金属を流し込んで、石膏鋳型の表面の形状を転写するとともに前記サイプ用ブレードの根元部分を鋳込んだモールドを鋳造した後、前記根元部分の微細なスリットをモールドの外部に通じる排気孔と連通させることを特徴とするタイヤ加硫用モールドの製造方法。
  2. 前記スリットをワイヤー放電加工により形成する請求項1に記載のタイヤ加硫用モールドの製造方法。
  3. 前記サイプ用ブレードを複数の分割体により構成し、この分割体を互いの側面どうしを対向させて前記石膏鋳型の表面に突設して、分割体の対向する側面のすき間を前記スリットにする請求項1に記載のタイヤ加硫用モールドの製造方法。
  4. 前記モールドを機械加工によって削孔することにより、前記排気孔を形成する請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ加硫用モールドの製造方法。
  5. 鋳造用耐火材からなる紐状の排気孔形成部材を、前記石膏鋳型の表面に突設されたサイプ用ブレードに対して、前記スリットに接触させて取り付けるとともに、前記溶融金属を流し込んでモールドを鋳造した際にモールドから一部が露出するように配置し、この状態の石膏鋳型の表面に溶融金属を流し込んで、前記紐状の排気孔形成部材を鋳込んだモールドを鋳造した後に、前記紐状の排気孔形成部材を除去することにより前記排気孔を形成する請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ加硫用モールドの製造方法。
  6. 易崩壊性耐火材料からなる棒状の排気孔形成部材を、前記石膏鋳型の表面に突設されたサイプ用ブレードに対して、前記スリットに接触させ、かつ、直立させて取り付け、この状態の石膏鋳型の表面に溶融金属を流し込んで、前記棒状の排気孔形成部材を鋳込んだモールドを鋳造した後、前記棒状の排気孔形成部材を除去することにより前記排気孔を形成する請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ加硫用モールドの製造方法。
  7. 前記サイプ用ブレードの根元部分に貫通孔を設け、前記溶融金属を流し込んだ際にこの貫通孔にも流入させて充填する請求項1〜6のいずれかに記載のタイヤ加硫用モールドの製造方法。
  8. タイヤ成形面にサイプ用ブレードが突設され、溶融金属を固化させることにより製造されたタイヤ加硫用モールドにおいて、前記タイヤ成形面に鋳込まれたサイプ用ブレードに、その表面から裏面に貫通するとともに、タイヤ成形面から突出した部分からモールド内部に埋設された部分にまで延びる微細なスリットが形成され、このスリットがモールドの外部に通じる排気孔と連通していることを特徴とするタイヤ加硫用モールド。
  9. 前記スリットがワイヤー放電加工により形成されたものである請求項8に記載のタイヤ加硫用モールド。
  10. 前記サイプ用ブレードが複数の分割体により構成され、この分割体が互いの側面どうしを対向させて前記タイヤ成形面に鋳込まれていて、この分割体の対向する側面のすき間が前記スリットになっている請求項8に記載のタイヤ加硫用モールド。
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