JP2013193435A - タイヤ加硫用モールドの製造方法およびタイヤ加硫用モールド - Google Patents

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Abstract

【課題】モールド表面に開口する排気機構となる微小すき間を、設定した寸法に精度よく、簡便に形成できるタイヤ加硫用モールドの製造方法およびタイヤ加硫用モールドを提供する。
【解決手段】1本のシャフト部材7bに外挿される少なくとも1本のパイプ部材7aを有し、これら部材の周方向に隣り合う外側の部材の内周面と内側の部材の外周面とが微小すき間8を有するユニット体7を、石膏鋳型12の表面12a上に立設させた状態にして、この表面12aに溶融金属Mを流し込んで、表面12aの形状を転写するとともにユニット体7を鋳込んだピース3を鋳造した後、微小すき間8をピース3の外部に連通させる
【選択図】図8

Description

本発明は、タイヤ加硫用モールドの製造方法およびタイヤ加硫用モールドに関し、さらに詳しくは、モールド表面に開口する排気機構となる微小すき間を、設定した寸法に精度よく、簡便に形成できるタイヤ加硫用モールドの製造方法およびタイヤ加硫用モールドに関するものである。
タイヤ加硫用モールドには、グリーンタイヤとモールドとの間に残留したエアや加硫の際に発生するガスを、モールド外部に排出させる排気機構が設けられている。従来、スピューが発生しない排気機構が種々提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許文献1では、十分な排気を確保するために、薄板を折り曲げて一端部を重ね合わせ、他端部に大きな隙間を確保した積層ブレードが用いた排気機構が提案されている。この積層ブレードはブロックで保持され、このブロックをモールドのタイヤ成形面の凹状のポケットに嵌入させることにより、ポケットとブロックとで囲まれた排気室を形成している。エアやガスは、積層ブレードの一端部の微小隙間および他端部の大きな隙間を通じて排気室に排出される。しかしながら、この排気機構では、鋳造したモールドのタイヤ成形面にポケットを形成する工程、ブロックに積層ブレードを保持させた組立体を製造する工程、この組立体をポケットに嵌入させる工程が必要になるので、加工工程が多くなり製造に要する時間が長くなるという問題があった。
特許文献2に記載の発明では、石膏鋳型の表面に突設されたサイプ用ブレードの石膏鋳型の表面から突出している根元部分を、易崩壊性耐火材料製の被覆層で被覆した状態にして、石膏鋳型の表面に溶融金属を流し込んでモールドを鋳造する。その後、被覆層を除去することによりサイプ用ブレードの根元部分にスリットを形成し、このスリットを排気孔と連通させる。したがって、微小すき間となるスリットを、設定した寸法に精度よく形成するには、被覆層の厚さを精密にコントロールする難しい作業が必要であった。
特開2008−260135号公報 特開2012−24992号公報
本発明の目的は、モールド表面に開口する排気機構となる微小すき間を、設定した寸法に精度よく、簡便に形成できるタイヤ加硫用モールドの製造方法およびタイヤ加硫用モールドを提供することにある。
上記目的を達成するため本発明のタイヤ加硫用モールドの製造方法は、石膏鋳型の表面に溶融金属を流し込み、この溶融金属を固化させることにより石膏鋳型の表面形状を転写したモールドを製造するタイヤ加硫用モールドの製造方法において、1本のシャフト部材に外挿される少なくとも1本のパイプ部材を有し、これら部材の周方向に隣り合う外側の部材の内周面と内側の部材の外周面とが微小すき間を有するユニット体を、前記石膏鋳型の表面上に立設させた状態にして、この状態の石膏鋳型の表面に溶融金属を流し込んで、石膏鋳型の表面の形状を転写するとともに前記ユニット体を鋳込んだモールドを鋳造した後、前記微小すき間をモールドの外部に連通させることを特徴とする。
また、本発明のタイヤ加硫用モールドは、1本のシャフト部材と、このシャフト部材に外挿される少なくとも1本のパイプ部材とを有するユニット体が、タイヤ成形面上に突出せずに埋設されて、溶融金属を固化させることにより製造されたタイヤ加硫用モールドであって、前記ユニット体の部材の周方向に隣り合う外側の部材の内周面と内側の部材の外周面との間に微小すき間が形成され、この微小すき間とモールドの外部とが連通していることを特徴とする。
本発明のタイヤ加硫用モールドの製造方法によれば、1本のシャフト部材に外挿される少なくとも1本のパイプ部材を有し、これら部材の周方向に隣り合う外側の部材の内周面と内側の部材の外周面とが微小すき間を有するユニット体を使用することにより、予め、設定した寸法どおりの微小すき間を確保できる。そして、このユニット体を、前記石膏鋳型の表面上に立設させた状態にして、この状態の石膏鋳型の表面に溶融金属を流し込んで、石膏鋳型の表面の形状を転写するとともに前記ユニット体を鋳込んだモールドを鋳造した後、前記微小すき間をモールドの外部に連通させるだけで、モールド表面に開口する排気機構となる微小すき間を、設定した寸法に精度よく、簡便に形成することが可能になる。
この製造方法によって、周方向に隣り合う外側の部材の内周面と内側の部材の外周面との間に微小すき間が形成された前記ユニット体が、タイヤ成形面上に突出せずに埋設されて、この微小すき間とモールドの外部とが連通している本発明のタイヤ加硫用モールドを簡便に得ることができる。
本発明のタイヤ加硫用モールドを例示する平面図である。 図1のセクターを例示する平面図である。 図2の正面図である。 図3のピースの左半分を例示する平面図である。 図4の正面図である。 ユニット体を埋設したゴム型の表面に石膏を流し込む工程を例示する説明図である。 石膏鋳型の表面にユニット体を立設させた状態を例示する説明図である。 ユニット体を立設させた状態の石膏鋳型の表面に溶融金属を流し込む工程を、正面視で例示する説明図である。 図8の工程を平面視で示す説明図である。 石膏鋳型の表面に立設させたユニット体の変形例を示す説明図である。 図10に例示したユニット体を用いて鋳造したピースから、微小すき間に充填した易崩壊性耐火材料を除去する工程を例示する断面図である。 石膏鋳型の表面に立設させたユニット体の変形例を示す説明図である。 石膏鋳型の表面に立設させたユニット体の変形例を示す説明図である。 石膏鋳型の表面に立設させたユニット体の変形例を示す説明図である。 外周面に軸方向に延びる溝が形成されたシャフト部材と、パイプ部材とからなるユニット体の組立て図である。 図15に例示したユニット体を石膏鋳型の表面に立設させた状態を例示する説明図である。 図16に例示したユニット体を用いて鋳造されたピースの正面図である。 石膏鋳型の表面に立設させたユニット体の変形例を示す説明図である。 図18に例示したユニット体を用いて鋳造したピースから、ピースの表面に突出したユニット体の部分を除去する工程を例示する断面図である。 図19に例示したピースから、ユニット体に当接させて設けた易崩壊性耐火材料を除去する工程を例示する断面図である。 外周面にローレット加工されたシャフト部材と、パイプ部材とからなるユニット体の組立て図である。 図21に例示したユニット体の上面図である。
以下、本発明のタイヤ加硫用モールドの製造方法およびタイヤ加硫用モールドを、図に示した実施形態に基づいて説明する。図面に記載されているC矢印、R矢印、W矢印は、それぞれ、加硫用モールドに挿入して加硫されるグリーンタイヤの周方向、半径方向、幅方向を示している。
図1に例示するように、本発明のタイヤ加硫用モールド1(以下、モールド1)は、複数のセクター2を環状に組み付けて構成されるセクショナルタイプになっている。それぞれのセクター2は、図2、図3に例示するように複数のピース3とバックブロック4で構成され、隣り合うピース3どうしが密着した状態でバックブロック4に取付けられている。この実施形態では、1つのセクター2に、平面視で4個の長方形のピース3が固定されている。それぞれのピース3の内周側表面がタイヤ成形面5になる。ピース3は、アルミニウムやアルミニウム合金等の金属材料を溶融させた溶融金属Mを固化させることにより形成されている。
図2〜図5に例示するように、タイヤ成形面5には、タイヤの溝を形成する溝成形突起6がピース3と一体となって設けられている。また、ユニット体7が、タイヤ成形面5上に突出せずに鋳込まれて埋設されている。
この実施形態では、ユニット体7は、1本のシャフト部材7bと、このシャフト部材7bに外挿される1本のパイプ部材7aとで構成されている。そして、パイプ部材7aの内周面とシャフト部材7bの外周面との間に微小すき間8が形成されている。この微小すき間8は、ピース3(モールド1)の外部に通じる排気孔9と連通している。
シャフト部材7bおよびパイプ部材7aは、例えば、ステンレス鋼、鉄、アルミニウム、アルミニウム合金等で形成されている。両者を同じ材質にすることもでき、異なる材質にすることもできる。微小すき間8の寸法は、十分な排気を確保しながらスピューの発生を防止するために0.01mm〜0.10mm、さらに好ましくは0.02mm〜0.04mmにする。尚、本願の図面では微小すき間8を誇張して大きく図示している。
シャフト部材7bおよびパイプ部材7aは、機械加工で製造されるので、その寸法(外径、内径、長さなどの寸法)が設定したどおりに高精度で製造されている。それ故、適切な寸法のシャフト部材7bに適切な寸法のパイプ部材7aを外挿するだけで、所望の設定した寸法どおりの微小すき間8をユニット体7に確保できる。
本発明では、ユニット体7は、1本のシャフト部材7bと、シャフト部材7bに外挿される少なくとも1本のパイプ部材7aとを有している。即ち、パイプ部材7aは複数であってもよい。複数のパイプ部材7aを有する場合は、最内周側のパイプ部材7aの外周側に、順次、パイプ部材7aが外挿される状態で配置される。そして、ユニット体7を構成する部材の周方向に隣り合う外側の部材の内周面と内側の部材の外周面との間に微小すき間8が形成され、この微小すき間8とピース3(モールド1)の外部とが連通した構造となる。
このピース3を製造する本発明のタイヤ加硫用モールドの製造方法の手順を以下に例示する。
図6に例示するように、ユニット体7がゴム型14に埋設されて、その一部だけがゴム型14の表面に突出している。ゴム型14はマスター型の表面形状を転写して形成されたものである。ユニット体7のゴム型14の表面から突出している部分は、ユニット体7を石膏鋳型12の表面12a上に載置する際に、所望の位置に固定させるために機能するものであり、後工程においてユニット体7から除去される。
この実施形態では、微小すき間8に何も充填されていないが、水に溶解し易い、或いは、衝撃で容易に壊れる易崩壊性耐火材料10を予め充填しておくこともできる。微小すき間8の寸法は0.01mm〜0.10mm程度なので、後述する工程で流し込む溶融金属Mが入り込み難いが、予め充填しておくと、確実に溶融金属Mの入り込みを防止できる。
易崩壊性耐火材料10としては、石膏、塗型材や黒鉛系離型材を含有した固形物等を例示できる。塗型材は、鋳造金型の溶湯に接触する部分に塗布されて鋳造金型の断熱材や保護材として機能するものである。塗型材の成分は、水、ケイ酸ソーダ、バーミキュライト、マイカ、ベントナイトである。また、黒鉛系離型材の成分は、黒鉛、n−ヘキサン、ジメチルエーテル等である。
図6に例示するように、このゴム型14の表面に石膏Pを流し込んで、ゴム型14の表面形状を転写した図7に例示する石膏鋳型12を製造する。この実施形態では、ユニット体7の軸方向一方端部(シャフト部材7bの一方端部のみ)の1mm〜5mm程度が石膏鋳型12に埋設されることにより、ユニット体7が石膏鋳型12の表面12a上に立設した状態になる。即ち、シャフト部材7bの軸方向一方端部をパイプ部材7aから突出させ、この突出させたシャフト部材7bの軸方向一方端部を、石膏鋳型12に埋設するとともにパイプ部材7aの軸方向一方端面を石膏鋳型12の表面12aに当接させて、ユニット体7を、石膏鋳型12の表面12a上に立設させた状態にする。
この状態の石膏鋳型12を図8、図9に例示するように型枠13で囲んで、この表面12aに、溶融金属Mを流し込み、溶融金属Mを固化させることにより石膏鋳型12の表面12aの形状を転写したピース3が鋳造される。石膏鋳型12の溝12bは、モールド1の溝成形突起6に相当する部分である。
鋳造されたピース3にはユニット体7が埋設され、ユニット体7の軸方向一方端部のみがピース3の表面(タイヤ成形面5)上に1mm〜5mm程度突出した状態になる。シャフト部材7aの外周面とパイプ部材7bの内周面との間には微小すき間8が形成されている。そこで、ピース3の表面から突出したシャフト部材7aの部分を切断装置や研削装置等の工具を使用して除去する。この部分を除去することにより、ユニット体7の上端はピース3の表面と同じレベルになる。ピース3の表面から突出しているのがシャフト部材7aの軸方向一方端部だけなので除去加工が容易に行なえる。また、ピース3の表面に開口している微小すき間8を潰す危険性も低くなる。
次いで、ピース3の背面側を適宜切断することによりピース3の適切な厚さにして、その背面側から排気孔9を削孔して微小すき間8と連通させる。これにより、微小すき間8がピース3(モールド1)の外部に連通した図3に例示したピース3(モールド1)が完成する。
尚、図10に例示するように、ユニット体7の微小すき間8に易崩壊性耐火材料10を充填してピース3を鋳造した場合は、図11に例示するように、噴射ノズル15から噴射した高圧水流を易崩壊性耐火材料10に吹き付けることによって除去する。易崩壊性耐火材料10が除去されると微小すき間8が確保される。
この場合も先の実施形態と同様に、鋳造したピース3の表面から突出しているユニット体7の軸方向一方端部を、切断装置や研削装置等の工具を使用して除去する。この部分を除去することにより、ユニット体7の上端はピース3の表面と同じレベルになる。
上記のとおり本発明では、ユニット体7を立設させた状態の石膏鋳型12の表面12aに溶融金属Mを流し込んで固化させて、微小すき間8をピース3の外部に連通させるだけで、ピース3の表面に開口する微小すき間8を簡便に形成することができる。しかも、微小すき間8は設定したどおりの寸法に精度よく形成されている。また、本発明では、ユニット体7を石膏鋳型12の表面12a上の所望の位置に載置して固定すれば、微小すき間8をピース3の表面の所望の位置に形成できる。
このピース3を組付けたモールド1を用いてグリーンタイヤを加硫すると、不要なエアやガスは微小すき間8を通じてセクター2の端面等を経由してモールド1の外部に排出される。このようにして加硫中に適切な排気を確保できるので、タイヤの加硫故障が防止される。
石膏鋳型12の表面12a上に立設させた状態にするユニット体7は、様々な形態を採用することができる。例えば、図12に例示するように、ユニット体7の軸方向一方端面を石膏鋳型12に当接させて、ユニット体7を石膏鋳型12の表面12a上に立設させた状態にする。
この場合は、ユニット体7の軸方向一方端面と石膏鋳型12の表面12aとの間には、例えば、シリカ系やアルミナ系の耐熱性に優れた接着剤11を介在させておく。この形態のユニット体7を採用すると、鋳造したピース3の表面からユニット体7が突出しないので後処理工程の工数を削減できる。
図13に例示するように、ユニット体7のシャフト部材7bおよびパイプ部材7aの軸方向一方端部を石膏鋳型12に埋設して、ユニット体7を石膏鋳型12の表面12a上に立設させた状態にすることもできる。この場合は、より安定してユニット体7を立設させた状態にできる。鋳造したピース3の表面からは、シャフト部材7bおよびパイプ部材7aの軸方向一方端部が突出するので、この部分を除去する。
図14に例示するように、ユニット体7のパイプ部材7aの軸方向一方端部のみを石膏鋳型12に埋設して、ユニット体7を石膏鋳型12の表面12a上に立設させた状態にすることもできる。この場合も、ある程度安定してユニット体7を立設させた状態にできる。鋳造したピース3の表面からは、パイプ部材7aの軸方向一方端部のみが突出するので、この部分を除去する。
図15に例示するように、外周面に軸方向に延びる溝7cが形成されたシャフト部材7bにパイプ部材7aを外挿してユニット体7を構成することもできる。溝7cは、シャフト部材7bの軸方向一方端まで延びていないが、反対側の軸方向他方端まで延びている。
このユニット体7は、図16に例示するように、シャフト部材7bがパイプ部材7aよりも長く、シャフト部材7bの軸方向他方端部がパイプ部材7aから突出している。このユニット体7の軸方向一方端部を石膏鋳型12に埋設して、石膏鋳型12の表面12a上に立設させた状態にする。溝7cには易崩壊性耐火材料10aを充填しておく。
このユニット体7を鋳込んだピース3を鋳造した後、ピース3の表面から突出したユニット体7の軸方向一方端部を除去する。また、溝12に充填した易崩壊性耐火材料10aを除去する。これにより、微小すき間8を溝7cを介してピース3(モールド1)の外部に連通させた図17に例示するピース3(モールド1)が製造される。
図18に例示するように、石膏鋳型12の表面12a上に立設させるユニット体7のパイプ部材7aの軸方向他方端面に、易崩壊性耐火材料10bを水平方向に延ばして当接させて設けることもできる。このユニット体7は、シャフト部材7bがパイプ部材7aよりも長く、シャフト部材7bの軸方向他方端部がパイプ部材7aから突出している。易崩壊性耐火材料10bは、ユニット体7の微小すき間8に当接させて設置する。
図19に例示するように、このユニット体7を鋳込んだピース3を鋳造した後、ピース3の表面から突出したシャフト部材7bの軸方向一方端部を除去する。また、ピース3の背面側を適宜切断することによりピース3の適切な厚さにして、その背面側から排気孔9を削孔する。排気孔9は、ピース3に鋳込まれている易崩壊性耐火材料10bに達する深さまで形成する。
次いで、図20に例示するように、噴射ノズル15から噴射した高圧水流を、排気孔9を通じて易崩壊性耐火材料10bに吹き付けることによって除去する。易崩壊性耐火材料10bが除去されると微小すき間8が排気孔9と連通する。これにより、微小すき間8がピース3(モールド1)の外部に連通したピース3(モールド1)が完成する。
易崩壊性耐火材料10bとして、鋳造用耐火材を用いることもできる。鋳造用耐火材は、アルミニウム溶解炉、鋳造枠表面等の溶湯と接触する部分に設置され、アルミニウム溶湯による侵食摩耗等を防止するように機能するものである。鋳造用耐火材としては、モールドシール、鋳造用断熱材を例示できる。
モールドシールの主成分は、カオリン、ベントナイト、タルク、鉱油である。鋳造用断熱材の主成分は、アルミナ、シリカである。モールドシールは柔軟性があるので任意の形状に容易に変形させることができる。
図21、図22に例示するように、外周面にローレット加工等により溝7cが形成されたシャフト部材7bにパイプ部材7aを外挿してユニット体7を構成することもできる。この溝7cは微小すき間8と同程度の微小な溝7cとなる。そして、シャフト部材7bの外径とパイプ部材7aの内径とは実質的に同じ寸法にする。この溝7cは、単数でも複数でもよく、シャフト部材7bの軸方向にストレートに延設した仕様、斜めに延設した仕様、斜めに延設した複数の溝7cを交差させた仕様にすることもできる。
1 モールド
2 セクター
3 ピース
4 バックブロック
5 タイヤ成形面
6 溝成形突起
7 ユニット体
7a パイプ部材
7b シャフト部材
7c 溝
8 微小すき間
9 排気孔
10、10a、10b 易崩壊性耐火材料
11 接着剤
12 石膏鋳型
12a 表面
12b 溝
13 型枠
14 ゴム型
15 噴射ノズル
M 溶融金属
P 石膏

Claims (8)

  1. 石膏鋳型の表面に溶融金属を流し込み、この溶融金属を固化させることにより石膏鋳型の表面形状を転写したモールドを製造するタイヤ加硫用モールドの製造方法において、1本のシャフト部材に外挿される少なくとも1本のパイプ部材を有し、これら部材の周方向に隣り合う外側の部材の内周面と内側の部材の外周面とが微小すき間を有するユニット体を、前記石膏鋳型の表面上に立設させた状態にして、この状態の石膏鋳型の表面に溶融金属を流し込んで、石膏鋳型の表面の形状を転写するとともに前記ユニット体を鋳込んだモールドを鋳造した後、前記微小すき間をモールドの外部に連通させることを特徴とするタイヤ加硫用モールドの製造方法。
  2. 前記溶融金属を流し込む前に、前記微小すき間に予め易崩壊性耐火材料を充填しておき、前記ユニット体を鋳込んだモールドを鋳造した後、前記易崩壊性耐火材を除去する請求項1に記載のタイヤ加硫用モールドの製造方法。
  3. 前記ユニット体の軸方向一方端部を前記石膏鋳型に埋設することにより、ユニット体を、前記石膏鋳型の表面上に立設させた状態にして、前記ユニット体を鋳込んだモールドを鋳造した後、モールド表面から突出している前記ユニット体の一方の軸方向端部を除去する請求項1または2に記載のタイヤ加硫用モールドの製造方法。
  4. 前記シャフト部材の軸方向端部の少なくとも一方を前記パイプ部材から突出させ、この突出させた一方の軸方向端部を、前記石膏鋳型に埋設するとともに前記パイプ部材の軸方向一方端面を石膏鋳型の表面に当接させて、ユニット体を、石膏鋳型の表面上に立設させた状態にして、前記ユニット体を鋳込んだモールドを鋳造した後、モールド表面から突出している前記シャフト部材の一方の軸方向端部を除去する請求項3に記載のタイヤ加硫用モールドの製造方法。
  5. 前記ユニット体の軸方向一方端面を前記石膏鋳型に当接させて、ユニット体を前記石膏鋳型の表面上に立設させた状態にする請求項1または2に記載のタイヤ加硫用モールドの製造方法。
  6. 前記シャフト部材の外周面に軸方向に延びる溝が形成されていて、この溝に易崩壊性耐火材料を充填した前記ユニット体を、前記石膏鋳型の表面上に立設させた状態にして、前記ユニット体を鋳込んだモールドを鋳造した後、前記溝に充填した易崩壊性耐火材料を除去することにより、前記微小すき間をモールドの外部に連通させる請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤ加硫用モールドの製造方法。
  7. 1本のシャフト部材と、このシャフト部材に外挿される少なくとも1本のパイプ部材とを有するユニット体が、タイヤ成形面上に突出せずに埋設されて、溶融金属を固化させることにより製造されたタイヤ加硫用モールドであって、前記ユニット体の部材の周方向に隣り合う外側の部材の内周面と内側の部材の外周面との間に微小すき間が形成され、この微小すき間とモールドの外部とが連通していることを特徴とするタイヤ加硫用モールド。
  8. 前記シャフト部材に軸方向に延びる溝が形成されていて、この溝を介して前記微小すき間とモールドの外部とが連通している請求項7に記載のタイヤ加硫用モールド。
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