以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、ゲーム装置及び当該ゲーム装置によって実行されるプログラム又はサーバシステムに対し、本発明に係るプログラム、記憶媒体、ゲーム装置及びサーバシステムを適用した場合の実施形態である。
1.ゲーム装置の構成
次に、図1及び図2を用いて本実施形態におけるゲーム装置10の機能ブロック構成について説明する。なお、図1は、本実施形態におけるゲーム装置10の機能ブロック構成を示すブロック図である。また、本実施形態のゲーム装置10は、図1の構成に限定されず、その一部の構成要素を省略すること、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
撮像部30は、物体から発した光をレンズなどの光学系によって撮像素子の受光平面に結像させ、その像の光による明暗を電荷の量に光電変換し、それを順次読み出して電気信号に変換する。そして、撮像部30は撮像画像(入力画像)を撮像画像記憶部173に出力する処理を行う。例えば、撮像部30は、RGB、YUV、HSVなどの色空間(フォーマット)で定義された色画像を、撮像画像記憶部173に出力する処理を行う。
なお、本実施形態の撮像部30は、第1の撮像部31、第2の撮像部32を備えていてもよい。かかる場合は、例えば、第1の撮像部31において撮像された第1の撮像画像と
、第2の撮像部32において撮像された第2の撮像画像とを撮像画像記憶部173に記憶する。 そして、撮像部30は、撮像位置に応じて撮像部が受光する光の成分が変化するシンボルを含む対象物を撮像する。すなわち、撮像部30は、見る角度に応じて反射光の成分が変化するシンボルを含む対象物を撮像する。また、別の言い方をすれば、撮像部30は、光源の設定に応じて撮像部が受光する光の成分が変化するシンボルを含む対象物を撮像する。
なお、撮像部30は、対象物の一部を撮像してもよい。例えば、シンボルが記録されている領域(所定領域)を撮像してもよいし、対象物を含むように撮像してもよい。
一方、被写体となる対象物(印刷媒体、表示媒体等)のシンボルから受光する光の成分は、見る角度に応じて、第1の成分から第2の成分に変化する。また、被写体となる対象物は、いずれの方向からも視認可能な識別マークが記録されている。例えば、対象物には、いずれの方向からも視認可能な複数の識別マークそれぞれが、各所定位置に記録されている。
なお、本実施形態の対象物のシンボルから受光する光の成分(反射光の成分)は、見る角度に応じて、第1の成分から第2の成分に変化してもよい。例えば、本実施形態の対象物のシンボルから受光する光の成分(反射光の成分)は、第1のシンボルからの反射光の第1の成分から第2のシンボルからの反射光の第2の成分に変化してもよい。
また、撮像部30は、対象物のシンボルからの第1の成分を少なくとも受光する第1の撮像位置から対象物を撮像し、対象物のシンボルからの第2の成分を少なくとも受光する第2の撮像位置から対象物を撮像してもよい。例えば、第1の成分は、対象物に記録されたシンボル(例えば、コード)からの光の成分であり、第2の成分は、対象物に記録された当該シンボルではない光の成分とすることができる。
なお、撮像部30は、同じタイミングで第1、第2の撮像位置から対象物を撮像してもよいし、異なるタイミングで第1、第2の撮像位置から対象物を撮像してもよい。また、第1の撮像部31が、第1の撮像位置から対象物を撮像し、第2の撮像部32が、第1の撮像位置から対象物を撮像する場合において、第1の撮像部31と第2の撮像部32とが、所定の撮像位置関係及び所定の撮像方向関係を有するようにしてもよい。
そして、撮像部30は、第1の光源設定時に対象物を撮像し、第2の光源設定時に対象物を撮像してもよい。例えば、撮像部30は、第1の光源(可視光の光源)の照射時に対象物の反射光の第1の成分を少なくとも受光する位置であって、第2の光源(可視光の光源)の照射時に対象物の反射光の第2の成分を少なくとも受光する位置を撮像位置として配置してもよい。
本実施形態の入力部160は、プレーヤ(操作者)からの特定入力を含む操作入力を入力情報として入力するための入力機器(コントローラ)であり、プレーヤの入力情報を処理部に出力する。入力部160は、プレーヤの入力情報(入力信号)を検出する検出部162を備える。入力部160は、例えば、レバー、ボタン、ステアリング、マイク、タッチパネル型ディスプレイなどがある。また、入力部160は、振動信号に基づいて振動させる処理を行う振動部を備えていてもよい。
また、入力部160は、3軸の加速度を検出する加速度センサや、角速度を検出するジャイロセンサ、撮像部30を備えた入力機器でもよい。例えば、入力部160は、プレーヤが把持して動かすものであってもよいし、プレーヤが身につけて動かすものであっても
よい。また、入力部160は、プレーヤが把持する刀型コントローラや銃型コントローラ、あるいはプレーヤが身につける(プレーヤが手に装着する)グローブ型コントローラなど実際の道具を模して作られた入力機器でもよい。また入力部160は、携帯電話、携帯型通信端末装置、スマートフォン、携帯型ゲーム装置、タブレット型コンピュータ)そのものであってもよい。
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶することができる。
表示部190は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。
音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
通信部196は外部(例えば他の通信端末装置、図示しないサーバ装置)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
なお、本実施形態では、図示しないサーバ装置が有する情報記憶媒体や記憶部に記憶されている本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムやデータを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを情報記憶媒体180や記憶部170に記憶してもよい。このようにプログラムやデータを受信して端末を機能させる場合も本発明の範囲内に含む。
処理部100(プロセッサ)は、入力部160からの入力データやプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。
この処理部100は、記憶部170内の主記憶部171をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は、各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
処理部100は、認識処理部111、ゲーム処理部130、決定部114、表示制御部115、通信制御部119、描画部120、音処理部130を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
認識処理部111は、撮像部30で撮像された撮像画像の認識処理を行う。例えば、認識処理部111は、第1の撮像位置から撮像された第1の撮像画像の認識処理を行い、第2の撮像位置から撮像された第2の撮像画像の認識処理を行う。
認識処理部111は、第1の光源設定時に対象物を撮像した第1の撮像画像の認識処理
と、第2の光源設定時に対象物を撮像した第2の撮像画像の認識処理とを行うようにしてもよい。また、例えば、認識処理部111は、第1の光源の照射時に撮像された第1の撮像画像の認識処理を行い、第2の光源の照射時に撮像された第2の撮像画像の認識処理を行うようにしてもよい。
ゲーム処理部130は、種々のゲーム演算処理を行う。例えば、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、ゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などがある。具体的には、ゲーム処理部130は、特定入力を含む操作入力を受け付ける受付処理部131と、本実施形態において用いられる抽出範囲特定処理部132、キャラクタ抽出処理部133及びゲーム制御部134を少なくとも含む。
また、ゲーム処理部130は、プレーヤキャラクタ、建物、球場、車、樹木、柱、壁、マップ(地形)などの表示物を表す各種オブジェクト(ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェスなどのプリミティブで構成されるオブジェクト)をオブジェクト空間に配置設定する処理を行うようにしてもよい。
ここでオブジェクト空間(すなわち、ゲーム空間)とは、仮想空間であり、2次元空間、3次元空間の両方を含む。2次元空間とは、例えば2次元座標(X,Y)においてオブジェクトが配置される空間であり、3次元空間とは、例えば3次元座標(X,Y,Z)においてオブジェクトが配置される空間である。例えば、ゲーム処理部130は、オブジェクト空間を3次元空間とした場合には、ワールド座標系にオブジェクトを配置する。また、例えば、ワールド座標系でのオブジェクトの位置や回転角度(向き、方向と同義であり、例えば、ワールド座標系でのX、Y、Z軸の各軸の正方向からみて時計回りに回る場合における回転角度)を決定し、その位置(X、Y、Z)にその回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)でオブジェクトを配置する。
また、ゲーム処理部130は、オブジェクト空間において、プレーヤキャラクタを移動させる処理を行うようにしてもよい。すなわち入力部160によりプレーヤが入力した入力情報や、プログラム(移動・動作アルゴリズム)や、各種データ(モーションデータ)などに基づいて、プレーヤキャラクタをオブジェクト空間内で移動させたり、オブジェクトを動作(モーション、アニメーション)させたりする処理を行う。具体的には、プレーヤキャラクタの移動情報(位置、回転角度、速度、或いは加速度などの移動パラメータ)や動作情報(オブジェクトを構成する各パーツの位置、或いは回転角度)を、1フレーム(例えば、1/60秒)毎に順次求める処理を行うようにしてもよい。なお、フレームは、プレーヤキャラクタの移動・動作処理や画像生成処理を行う時間の単位である。
特に、本実施形態のゲーム処理部130は、操作入力に基づいて、プレーヤキャラクタのゲーム空間内の移動を制御する第1移動制御処理、プレーヤキャラクタの第1移動制御処理時にプレーヤキャラクタと異なる味方キャラクタのゲーム空間内の移動を制御する第2移動制御処理、及び、特定の操作入力である特定入力が入力された際に、プレーヤキャラクタ及び味方キャラクタに対して特定処理を実行する特定制御処理を実行する。
ゲーム処理部130は、認識処理結果に基づいてゲーム処理を行う。例えば、第1の所定情報と第2の所定情報とを認識した場合には、第1の所定情報と第2の所定情報とに基づいて、ゲーム処理を行う。
決定部114は、第1の撮像画像の認識処理結果と、第2の撮像画像の認識処理結果とに基づいて、ゲーム処理で用いられるゲーム情報を決定する処理を行う。例えば、決定部114は、第1の撮像画像から認識した情報と、第2の撮像画像から認識した情報とに基
づいて、ゲーム処理で用いられるゲーム情報を決定する処理を行う。なお、決定部114は、対象物が真と判定された場合に、第1の撮像画像から認識した情報と、第2の撮像画像から認識した情報とに基づいて、ゲーム処理で用いられるゲーム情報を決定する処理を行うようにしてもよい。
また、表示制御部115は、ゲーム処理部130によるゲーム処理内容を表示させる表示制御や、描画部120において生成された画像を表示部190に表示させる表示制御を行う。
また、表示制御部115は、図示しないサーバ装置から受信した認識処理結果、例えば、撮像画像から認識した情報を表示してもよい。また、図示しないサーバ装置から、Webページ(インターネット上で提供されるハイパーテキスト記述言語で記載されたデータ。例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)データなど)や、ゲーム結果等を表示させる処理を行ってもよい。
通信制御部119は、他の通信端末装置又は図示しないサーバ装置とデータを送受信する処理を行う。例えば、通信制御部119は、サーバのIPアドレスやポート番号を指定してデータを送受信する処理を行う。また、通信制御部119は、図示しないサーバ装置から受信したデータを記憶部170に格納する処理、受信したデータを解析する処理、その他のデータの送受信に関する制御処理等を行う。
なお、通信制御部119は、図示しないサーバ装置の宛先情報(IPアドレス、ポート番号)を情報記憶媒体180に記憶し、管理する処理を行うようにしてもよい。また、通信制御部119は、ユーザからの通信開始の入力情報を受け付けた場合に、図示しないサーバ装置との通信を行うようにしてもよい。
特に、通信制御部119は、図示しないサーバ装置にユーザの識別情報を送信して、ユーザ情報に関するデータ(ゲームデータ、或いは、ユーザのWebページ等)を図示しないサーバ装置から受信する処理を行う。例えば、通信制御部119は、ユーザとフレンド関係にある他のユーザの情報(他のユーザ名、他のユーザの掲示情報など)を含むデータを、図示しないサーバ装置から受信する処理を行うようにしてもよい。
なお、通信制御部119は、画像を描画するフレームレートに応じてデータを含むパケットを生成し、図示しないサーバ装置に生成したパケットを送信する処理を行ってもよい。具体的に説明すると、例えば、フレームレートが60fpsである場合には、1/60秒毎に、図示しないサーバ装置にパケットを送信する処理を行ってもよい。
また、通信制御部119は、撮像部30で撮像した撮像画像を、ネットワークを介して図示しないサーバ装置や他の通信端末装置に送信してもよい。また、通信制御部119は、入力情報、ゲーム情報、ゲーム結果などを図示しないサーバ装置や他の通信端末装置に送信するようにしてもよい。
描画部120は、オブジェクトをオブジェクト空間(仮想的3次元空間又は2次元空間)に配置する処理を行う。例えば、オブジェクト配置部は、建物、球場、車、樹木、柱、壁、マップ(地形)などの表示物を、オブジェクト空間に配置する処理を行う。ここでオブジェクト空間とは、仮想的なゲーム空間であり、例えば、ワールド座標系、仮想カメラ座標系のように、3次元座標(X,Y,Z)2次元座標においてオブジェクトが配置される空間である。
例えば、3次元空間の場合には、オブジェクト配置部は、ワールド座標系にオブジェク
ト(ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェスなどのプリミティブで構成されるオブジェクト)を配置する。また、例えば、ワールド座標系でのオブジェクトの位置や回転角度(向き、方向と同義)を決定し、その位置(X、Y、Z)にその回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)でオブジェクトを配置する。
描画部120は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部190に出力する。すなわち、描画部120は、オブジェクト空間において、仮想カメラから見える画像を生成する。
例えば、描画部120は、オブジェクト(モデル)の各頂点の頂点データ(頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)を含むオブジェクトデータ(モデルデータ)が入力され、入力されたオブジェクトデータに含まれる頂点データに基づいて、頂点処理(頂点シェーダによるシェーディング)が行われる。なお頂点処理を行うに際して、必要に応じてポリゴンを再分割するための頂点生成処理(テッセレーション、曲面分割、ポリゴン分割)を行うようにしてもよい。
頂点処理では、頂点処理プログラム(頂点シェーダプログラム、第1のシェーダプログラム)に従って、頂点の移動処理や、座標変換、例えばワールド座標変換、視野変換(カメラ座標変換)、クリッピング処理、透視変換(投影変換)、ビューポート変換等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、オブジェクトを構成する頂点群について与えられた頂点データを変更(更新、調整)する。
そして、頂点処理後の頂点データに基づいてラスタライズ(走査変換)が行われ、ポリゴン(プリミティブ)の面とピクセルとが対応づけられる。そしてラスタライズに続いて、画像を構成するピクセル(表示画面を構成するフラグメント)を描画するピクセル処理(ピクセルシェーダによるシェーディング、フラグメント処理)が行われる。ピクセル処理では、ピクセル処理プログラム(ピクセルシェーダプログラム、第2のシェーダプログラム)に従って、テクスチャの読出し(テクスチャマッピング)、色データの設定/変更、半透明合成、アンチエイリアス等の各種処理を行って、画像を構成するピクセルの最終的な描画色を決定し、透視変換されたオブジェクトの描画色を画像バッファ172(ピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ。VRAM、レンダリングターゲット、フレームバッファ)に出力(描画)する。すなわち、ピクセル処理では、画像情報(色、法線、輝度、α値等)をピクセル単位で設定あるいは変更するパーピクセル処理を行う。これにより、オブジェクト空間内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像が生成される。
なお、頂点処理やピクセル処理は、シェーディング言語によって記述されたシェーダプログラムによって、ポリゴン(プリミティブ)の描画処理をプログラム可能にするハードウェア、いわゆるプログラマブルシェーダ(頂点シェーダやピクセルシェーダ)により実現される。プログラマブルシェーダでは、頂点単位の処理やピクセル単位の処理がプログラム可能になることで描画処理内容の自由度が高く、従来のハードウェアによる固定的な描画処理に比べて表現力を大幅に向上させることができる。
そして、描画部120は、オブジェクトを描画する際に、ジオメトリ処理、テクスチャマッピング、隠面消去処理、αブレンディング等を行う。
ジオメトリ処理では、オブジェクトに対して、座標変換、クリッピング処理、透視投影変換、或いは光源計算等の処理が行われる。そして、ジオメトリ処理後(透視投影変換後)のオブジェクトデータ(オブジェクトの頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ(輝度データ)、法線ベクトル、或いはα値等)は、記憶部170に保存される。
テクスチャマッピングは、記憶部170に記憶されるテクスチャ(テクセル値)をオブジェクトにマッピングするための処理である。具体的には、オブジェクトの頂点に設定(付与)されるテクスチャ座標等を用いて記憶部170からテクスチャ(色(RGB)、α値などの表面プロパティ)を読み出す。そして、2次元の画像であるテクスチャをオブジェクトにマッピングする。この場合に、ピクセルとテクセルとを対応づける処理や、テクセルの補間としてバイリニア補間などを行う。
隠面消去処理としては、描画ピクセルのZ値(奥行き情報)が格納されるZバッファ(奥行きバッファ)を用いたZバッファ法(奥行き比較法、Zテスト)による隠面消去処理を行うことができる。すなわちオブジェクトのプリミティブに対応する描画ピクセルを描画する際に、Zバッファに格納されるZ値を参照する。そして参照されたZバッファのZ値と、プリミティブの描画ピクセルでのZ値とを比較し、描画ピクセルでのZ値が、仮想カメラから見て手前側となるZ値(例えば小さなZ値)である場合には、その描画ピクセルの描画処理を行うとともにZバッファのZ値を新たなZ値に更新する。
αブレンディング(α合成)は、α値(A値)に基づく半透明合成処理(通常αブレンディング、加算αブレンディング又は減算αブレンディング等)のことである。
例えば、αブレンディングでは、これから画像バッファ172に描画する描画色(上書きする色)C1と、既に画像バッファ172(レンダリングターゲット)に描画されている描画色(下地の色)C2とを、α値に基づいて線形合成処理を行う。つまり、最終的な描画色をCとすると、C=C1*α+C2*(1−α)によって求めることができる。
なお、α値は、各ピクセル(テクセル、ドット)に関連づけて記憶できる情報であり、例えば色情報以外のプラスアルファの情報である。α値は、マスク情報、半透明度(透明度、不透明度と等価)、バンプ情報などとして使用できる。
音処理部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部192に出力する。
なお、本実施形態のゲーム装置10は、1人のプレーヤのみがプレイできるシングルプレーヤモード、或いは、複数のプレーヤがプレイできるマルチプレーヤモードでゲームプレイできるように制御してもよい。例えば、マルチプレーヤモードで制御する場合には、ネットワークを介して他のゲーム装置とデータを送受信してゲーム処理を行うようにしてもよいし、1つのゲーム装置が、複数の入力部からの入力情報に基づいて処理を行うようにしてもよい。また、ゲーム装置は、図示しないサーバ装置から受信したゲームプログラムに基づいて、ゲーム処理を行うようにしてもよい。
2.ゲーム装置の説明
次に、図2を用いて本実施形態のゲーム装置10本体の外観構成について説明する。なお、図2は、本実施形態のゲーム装置10本体の外観図である。
本実施形態のゲーム装置は、図2(A)及び(B)に示すように、例えば携帯型ゲーム装置である。ゲーム装置は、本体上部2と本体下部4とがヒンジ部6により接合されており、本体上部2と本体下部4とがヒンジ軸回りに回動可能に形成されている。そして本体上部2には第1のディスプレイ11と、第1のディスプレイ11に立体視用画像を表示する際に立体度を調整するスライド型の3Dボリューム(立体視の奥行き度の調整機能)が設けられている。
そして、本実施形態のゲーム装置の本体上部2には、撮像部(カメラ)30(31、32)が設けられている。つまり、図2(B)に示すように、本体上部2の外側に2つの撮像部31、32と、図2(A)に示すように、本体上部2の内側に1つの図示しない撮像部が設けられている。
また、本実施形態のゲーム装置は、2つの撮像部31、32によって撮像された各撮像画像を合成することによって立体視用画像を生成することができる。そのため、2つの撮像部31、32が、本体上部2において、所定の位置、所定の方向を向くように配置設定されている。例えば、各撮像部31、32は、本体上部2の代表位置Pから所定距離Lだけ離れた位置CP1、CP2に配置され、本体上部においてのY軸、Z軸が揃うように配置されている。そして、撮像部31、32は、同じ方向Vを向くように配置される。そして、撮像部31、32は、同一の被写体である対象物を、入力部160からの入力情報を受け付けたタイミング(入力信号を検出したタイミング)で、撮像する。撮像部31、32によって撮像された各撮像画像は、撮像画像記憶部173に記憶される。そして、本実施形態のゲーム装置は、撮像画像記憶部173に記憶された各撮像画像を認識する処理を行う。
また、図2(A)に示すように、本体下部4には、第2のディスプレイ12が設けられている。また本体下部4には、スライドパッド13、十字キー14、電源ボタン15、ボタン16、セレクトボタン17、ホームボタン18、スタートボタン19、などの入力部(操作部)160が設けられている。なお、ゲーム装置は、操作者が音入力(音声入力)を行うための音入力装置(マイク)が設けられていてもよい。
また、本実施形態の第2のディスプレイ12は、液晶ディスプレイとタッチパネルとが積層されて構成されており、第2のディスプレイ12の表示領域に対する接触操作位置を検出できるようになっている。そして本実施形態では、操作者にタッチペン60あるいは指により第2のディスプレイ12に対して接触操作を行わせ、その接触操作位置を検出する。
3.本実施形態の手法
3.1 概要
次に、本実施形態の手法について説明する。
本実施形態のゲーム装置10は、2次元又は3次元のゲーム空間において、プレーヤの操作対象となるプレーヤキャラクタPのオブジェクト(以下、単に「プレーヤキャラクタ」という。)及びノンプレーヤキャラクタであってプレーヤキャラクタPの攻撃及び防御等のゲーム上の行動を支援する又は支援可能な味方キャラクタSのオブジェクト(以下、単に「味方キャラクタ」という。)Sを含む複数のキャラクタオブジェクト(以下、単に「キャラクタ」という。)に対する行動を制御してゲームを進行させるゲーム装置10である。
そして、ゲーム装置10は、ゲーム中に発生するゲームイベントに基づいて、プレーヤキャラクタPがゲーム空間内に存在する所与のキャラクタを味方キャラクタSとして収集しつつ、各種のゲームステージのクリア又はゲーム進行を行うゲーム装置10である。
また、ゲーム装置10は、ゲームステージを開始する際に、中断したゲームを再開する際に、新しい味方キャラクタSを収集した際に、又は、ゲーム中に所定の操作を実行した際に、収集した味方キャラクタSの中から(具体的には、収集することによって主記憶部171に記憶されている味方キャラクタSの中から)プレーヤキャラクタPとゲーム中に連動する複数の味方キャラクタSをゲームに使用するキャラクタとして登録し、プレーヤ
からの操作入力に従って、登録した味方キャラクタSとともに敵キャラクタEとの戦闘等に使用し、ゲームステージのクリア又は予め定められたゴールに到達するゲームを進行させるゲーム装置10である。
特に、本実施形態のゲーム装置10は、プレーヤキャラクタPに対して味方キャラクタ又はその他のキャラクタが常に一定の距離を保ちつつゲームを実行し、ゲームの状況にあっては、プレーヤの操作入力に従って味方キャラクタの移動又は攻撃等の所定の制御が実行されるゲームとは異なり、通常状態及び特定入力が入力された場合の味方キャラクタの移動制御に特徴を有するゲーム装置である。すなわち、本実施形態のゲーム装置10は、通常状態の場合には、味方キャラクタをノンプレーヤオブジェクトとして自動制御を実行し、攻撃(攻撃コマンド)若しくは防御(防御コマンド)を実行する場合に、又は、これらのための支援を必要とする制御(集合コマンド)を実行する場合に、操作入力(すなわち特定入力)に基づいて、特定の行動を制御する特定制御処理を実行する構成を有している。
そして、ゲーム装置10は、ゲーム空間上に設定された障害物又は敵キャラクタEに対して攻撃する場合であって、又は、敵キャラクタEからの攻撃を防御する場合であって、プレーヤキャラクタP及び味方キャラクタSに対する特定の操作入力(以下、「特定入力」という。)を受け付けた場合に、プレーヤキャラクタPの周辺(後述する抽出範囲内)に存在する味方キャラクタSに対して、プレーヤキャラクタPと共に、敵キャラクタEへの攻撃、又は、敵キャラクタEの攻撃からの防御を実行する特定コマンドに基づく処理(以下、「特定制御処理」という。)を実行する構成を有している。
また、ゲーム装置10は、敵キャラクタEへの攻撃、又は、敵キャラクタEの攻撃からの防御を実行する特定制御処理を実行する前に、多くの味方キャラクタSがプレーヤキャラクタPの周辺(すなわち、抽出範囲内)に存在させて攻撃又は防御の準備を行うために、味方キャラクタSに対してプレーヤキャクタ周辺に集合させるための特定コマンドに基づく特定制御処理を実行する構成を有している。
具体的には、ゲーム装置10は、
(1)ゲーム中にプレーヤの操作入力を受け付ける入力受付処理、
(2)受け付けたプレーヤの操作入力に基づいて、プレーヤキャラクタPの移動制御を行う第1移動制御処理、
(3)ノンプレーヤオブジェクトに対する移動制御処理の一つであって、味方キャラクタSに対してプレーヤキャラクタPの移動制御とは異なる移動制御を行う第2移動制御処理、
(4)第1特定入力(すなわち、特定コマンド、具体的には、集合コマンド)を受け付けた場合に、プレーヤキャラクタPの位置を基準に、所与の第1範囲(以下、「抽出範囲」ともいう。)を特定し、第1特定入力とは種別が異なる第2特定入力(すなわち、特定コマンド、具体的には、防御コマンド又は攻撃コマンド)を受け付けた場合に、前記第1オブジェクトの位置を基準に、当該第1範囲とはサイズが異なる所与の第2範囲(以下、「抽出範囲」又は「効果指示範囲」ともいう。)を特定する抽出範囲特定処理、
(5)第1特定入力が受け付けられた際に特定された所与の第1範囲内に存在する2以上の味方キャラクタSを抽出味方キャラクタとして抽出し、又は、第2特定入力が受け付けられた際に特定された2以上の第2範囲内に存在する味方キャラクタを抽出味方キャラクタとして抽出する抽出する抽出処理、及び、
(6)第1特定入力が受け付けられた際に、第1範囲に基づいて抽出された味方キャラクタS、又は、プレーヤキャラクタP及び味方キャラクタSに対して実行する第1特定制御処理を実行し、第2特定入力が受け付けられた際に、第2範囲に基づいて抽出された味方キャラクタS、又は、プレーヤキャラクタP及び味方キャラクタSに対して実行する第2
特定制御処理、
を実行する構成を有している。
本実施形態においては、特定コマンドには、味方キャラクタS又はプレーヤキャラクタP及び味方キャラクタSに対して特定の行動を実行する特定行動コマンド(第2特定入力)と、当該特定の行動を準備する行動を実行する準備コマンド(第1特定入力)を含むとともに、特定行動コマンドには、敵キャラクタEへの攻撃又はゲーム空間上に形成された障害物への攻撃を実行する攻撃コマンドと敵キャラクタEからの攻撃又はその他の外的要因によって発生するゲームイベントからプレーヤキャラクタPを防御する防御コマンドが含まれる。
また、攻撃コマンドには、抽出味方キャラクタが敵キャラクタEに向かって所定の弾を発射させる「射撃コマンド」及び抽出味方キャラクタが敵キャラクタEに向かって突撃する「突撃コマンド」を含むとともに、準備コマンドには、攻撃コマンド及び防御コマンドを実行するためのより多くの味方キャラクタSを抽出するためにプレーヤキャラクタPの周囲に味方キャラクタSを集合させるための「集合コマンド」を含む。
そして、例えば、攻撃コマンド又は防御コマンドは、本発明の第2特定入力を構成し、集合コマンドは、本発明の第1特定入力を構成する。
一方、ゲーム装置10は、攻撃コマンド及び防御コマンドが入力された場合には、プレーヤキャラクタPの位置に基づいてゲーム空間における所定の範囲(限定的な範囲)を抽出範囲(第2範囲)として設定し、集合コマンドが入力された場合には、第2範囲よりサイズが大きいゲーム空間の全範囲又は表示される範囲を抽出範囲(第1範囲)として設定するようになっている。
また、ゲーム装置10は、集合コマンドが入力された場合には、第1特定制御処理として、特定コマンドの入力に基づいて抽出された抽出味方キャラクタ(具体的には、そのときに登録されている全味方キャラクタS)がゲーム空間内に配置されている配置位置からプレーヤキャラクタPに近づける(具体的には、攻撃コマンド及び防御コマンドに対応する味方キャラクタSを抽出する抽出範囲内に近づける)移動制御を実行する構成を有している。
そして、ゲーム装置10は、集合コマンドにおける第1特定制御処理に基づく全味方キャラクタSの移動制御後に、攻撃コマンド又は防御コマンドが入力された場合には、各味方キャラクタSの移動位置に基づいて、攻撃コマンド又は防御コマンドに対応する第2特定制御処理を実行する。そして、ゲーム装置10は、攻撃コマンド又は防御コマンドに対応する特定制御処理を実行した後には、味方キャラクタSに対する制御を第2移動制御処理又は待機状態に切り換える構成を有している。
特に、ゲーム装置10は、集合コマンド、防御コマンド又は攻撃コマンドなど特定入力に対応する第2特定制御処理を実行した後には、味方オブジェクトSに対する制御を第2特定制御処理から第2移動制御処理等の他の制御処理に切り換える構成を有している。特に、ゲーム装置10は、集合コマンド、防御コマンド又は攻撃コマンドなど特定入力に対応する第2特定制御処理の開始時後に所定の期間経過した場合には、前記第2オブジェクトに対する制御を当該第2特定制御処理から他の制御処理に切り換える構成を有している。
また、ゲーム装置10は、特定入力が繰り返し入力された場合には、当該特定入力が入力される毎に、
(1)プレーヤオブジェクトPの位置を基準に、抽出範囲を特定し、
(2)当該抽出範囲内に存在する2以上の味方キャラクタSを抽出し、
(3)抽出した味方キャラクタS、又は、プレーヤキャラクタP及び当該抽出した味方キャラクタSに対する各特定制御処理を実行する構成を有している。
なお、本実施形態においては、味方キャラクタS毎に設定された属性及びゲーム中に用いるパラメータの少なくともいずれか一方に応じて、全第2オブジェクトの移動制御後に実行される攻撃コマンドの第2特定制御処理の連続可能実行回数が設定されていてもよく、ゲーム装置10は、攻撃コマンドが繰り返し入力された場合に、連続可能実行回数を超えた第2オブジェクトに対しては、当該第2オブジェクトの制御を当該第2特定制御処理から他の制御処理に切り換える構成を有していてもよい。
他方、ゲーム装置10は、特定入力が入力された場合に、味方キャラクタSに対してゲームイベントとして発生する外的要因からプレーヤキャラクタPを防御するための制御、又は、味方キャラクタSに対して敵キャラクタE等の他のキャラクタやオブジェクトに攻撃するための制御のいずれかを実行する、構成を有している。
また、本実施形態においては、各味方キャラクタSが、属性及びゲーム中に用いるパラメータを有しており、ゲーム装置10は、各味方キャラクタSの属性及びパラメータに基づいて、第2移動制御処理及び各特定制御処理の少なくともいずれか一方を実行する構成を有している。
そして、ゲーム装置10は、特定された抽出範囲内に存在する2以上の味方キャラクタSの数に基づいて、当該味方キャラクタに対する各特定制御処理を実行する構成を有している。
さらに、ゲーム装置10は、ゲーム中に発生するゲームイベントに基づいて、所与のキャラクタを味方オブジェクトとして収集する構成を有している。
このような構成を有することによって、本実施形態のゲーム装置10は、プレーヤキャラクタPを操作するコマンドとは異なり、ゲーム上の特別なコマンドである特定コマンドを受け付けた場合に、プレーヤキャラクタPを支援する味方キャラクタSの抽出範囲を特定コマンドの種別に応じて変化させつつ、当該特定コマンドに従って味方キャラクタS又は味方キャラクタS及びプレーヤキャラクタPの特定制御処理を実行することができる。
したがって、本実施形態のゲーム装置10は、操作入力の種別に基づいて、味方キャラクタSの種類及びその数を変化させることができるので、ゲームの多様性及び意外性を向上させることができる。
3.2 キャラクタ
3.2.1 プレーヤキャラクタ
次に、図3を用いて本実施形態におけるプレーヤキャラクタPについて説明する。なお、図3は、本実施形態におけるプレーヤキャラクタPに設定されたパラメータ及び属性の一例である。
本実施形態のプレーヤキャラクタPは、ゲームの進行にあたり主人公となるキャラクタオブジェクトであって、プレーヤの操作の下、ゲームの進行させるための支援を行う又は支援可能な味方キャラクタSの収集を実行しつつ、複数のゲームステージにおいて戦闘を実行して各ゲームステージをクリアし、ゴールを目指すゲームにおいて中心的な役割を担うキャラクタである。
また、本実施形態のプレーヤキャラクタPは、プレーヤの操作入力に基づくゲーム処理部130の制御の下、ゲームが進行するに従って、例えば、図3に示すように、体力、攻撃力、防御力及び移動速度等の各種のパラメータを増加させつつ、当該ゲーム中に
(1)移動及びジャンプ等のゲーム空間内を移動する際の移動行動(すなわち、第1移動制御処理に基づく移動行動)、
(2)待機状態の維持(待機行動)、
(3)ダメージを受けた際又はゲームオーバーとなったときのダメージ状態(ダメージ行動)、
(4)通常攻撃及び特別攻撃等のプレーヤキャラクタPにおける単独攻撃行動、
(5)他のキャラクタへの掴み又は投げ等の単純行動、及び、
(6)味方キャラクタSと連動して行動する連動行動(すなわち、特定制御処理に基づく特定行動)
を実行する。
なお、第1移動制御処理に基づく移動行動及び特定制御処理に基づく特定行動の詳細について後述する。また、各パラメータは、ゲームの進行状況によって変化しつつ、かつ、ステージ毎又はゲームの状況に応じて登録される味方キャラクタSの種別に応じて変化するようになっている
具体的には、本実施形態のプレーヤキャラクタPは、ステージ毎にゲーム内において連動行動を実行するための複数の味方キャラクタSを登録し、登録した味方キャラクタSとともにゲームステージのクリア又はゴールへの到達を目指すようになっている。そして、本実施形態においては、ステージ毎に味方キャラクタSの各パラメータを用いて当該プレーヤキャラクタPの各パラメータが設定される。
なお、本実施形態におけるプレーヤキャラクタPには、例えば、図3に示すように、人間、動物又はロボット等のキャラクタ種別、通常攻撃の種類、特性等の属性が予め設定されて入れてもよいし、プレーヤの操作によって設定可能になっていてもよい。この場合には、属性に従って上記のパラメータの初期値又は増加量が決定されていてもよい。ただし、基本的には収集可能な味方キャラクタSは無限に可能であるが、各ゲームステージにおいては、登録可能な味方キャラクタSの数には制限がある。
3.2.2 味方キャラクタ
次に、図4を用いて本実施形態における味方キャラクタSについて説明する。なお、図4は、本実施形態における味方キャラクタS毎に設定されたパラメータ及び属性の一例である。
本実施形態の味方キャラクタSは、ゲームの進行時にプレーヤキャラクタPを支援し、通常状態時にはプレーヤの入力に寄らずにゲーム空間を移動するオブジェクトであって、ゲームステージを開始する際に、中断したゲームを再開する際に、新しい味方キャラクタSを収集した際に、又は、ゲーム中に所定の操作を実行した際に、登録されるキャラクタである。
また、味方キャラクタSは、ゲーム処理部130の制御の下、プレーヤキャラクタPの行動と連動して種々の行動し、又は、当該種々の行動に追従する行動を実行するとともに、ゲームの進行状況その他の状況によっては、プレーヤキャラクタPとは異なる行動を実行するキャラクタである。
特に、味方キャラクタSは、特定コマンドが入力された場合であって、プレーヤキャラクタPを基準に所定の範囲内に存在した場合には、プレーヤキャラクタPの行動の支援を
行うことができるようになっており、ゲームステージ又は所定のゲームイベントを効果的にクリアするために用いられるノンプレーヤオブジェクトである。
そして、各味方キャラクタSには、例えば、図4に示すように、体力、攻撃力、防御力及び移動速度等の各種のパラメータが設定されているとともに、第1移動制御処理時のタイプ、特定コマンドの実行時のタイプ、キャラクタの性格及びキャラクタの種別等の各属性が設定されている。
具体的には、レベル、体力、攻撃力、防御力及び移動速度の各パラメータは、予め設定されており、ステージ開始時のプレーヤキャラクタPのパラメータの算出に用いられる。なお、各パラメータは、ゲーム中のイベント又はゲームの進行状況によって変動してもよいし、ゲーム中において一定の固定値を維持し変動しなくてもよい。
一方、属性は、味方キャラクタS毎に予め設定されており、第2移動制御処理、又は、特定制御処理の際に規定される行動を特定するための情報であって、所定のタイミングにおいて読み出される情報である。また、属性には、第2移動制御処理時の行動を規定するための移動制御タイプ、特定コマンドの実行時の行動を規定するための特定制御タイプ、キャラクタの種別、その性格、及び、射撃コマンドに用いる弾の種別が含まれる。
第2移動制御処理時の移動制御タイプとは、第1移動制御処理時又は特定制御処理時以外の制御時に、各味方キャラクタSの移動制御を定めるための属性である。例えば、移動制御タイプには、図4に示すように、
(1)プレーヤオブジェクトの移動又は動作に追従しつつ、味方キャラクタSに設定された属性及びパラメータに基づいて、プレーヤオブジェクトと異なる動作を行う追従タイプ、
(2)ゲーム空間上の配置された位置から動かない不動タイプ、及び、
(3)プレーヤオブジェクトの移動又は動作とは全く異なる動きを行う暴走タイプ、
が含まれ、各味方キャラクタSは、これらのうち一のタイプが設定されている。
また、特定制御タイプとは、集合コマンド以外の特定コマンドについて実行の可否を定めるための属性である。例えば、特定制御タイプには、図4に示すように、
(1)防御コマンド及び各攻撃コマンドを実行するバランスタイプ(タイプA)
(2)防御コマンドのみ実行する専守防衛タイプ(タイプB)、
(3)各攻撃コマンドのみ実行する全攻撃タイプ(タイプC)、
(4)攻撃コマンドの突撃コマンドのみ実行する突撃特攻タイプ(タイプD)、
(5)攻撃コマンドの射撃コマンドのみ実行する射撃専門タイプ(タイプE)、
(6)防御コマンドと攻撃コマンドの突撃コマンドのみ実行する突撃防衛タイプ(タイプF)、及び、
(7)防御コマンドと攻撃コマンドの射撃コマンドのみ実行する射撃防衛タイプ(タイプG)、
が含まれ、各味方キャラクタSは、これらのうち一のタイプが設定されている。
なお、本実施形態の属性に基づく各味方キャラクタSの移動又は行動制御の詳細は、後述する。
キャラクタの種別は、味方キャラクタSをゲーム空間内に配置する際に形作る基礎となる属性で、ロボット、汚物、人間、動物などが含まれる。ゲーム処理制御部は、当該属性に基づいて主記憶部171からデータを読み出して味方キャラクタSを形成する。性格は、第2移動制御処理を実行するために用いる情報で有り、凶暴、おだやか、のんびりなどが含まれる。攻撃時の弾は、射撃コマンドの実行時に射撃の弾を示す属性で、その種別と
しては、かつら、汚物、爆弾などが含まれる。
3.3 第1移動制御処理
次に、本実施形態のゲーム処理部130におけるプレーヤの操作入力に基づくプレーヤキャラクタPの移動制御を行う第1移動制御処理について説明する。
ゲーム処理部130は、第1移動制御処理としては、ステージゲーム又はその他のゲーム等のゲーム中に、操作部を介して受け付けたプレーヤの操作入力に基づいて、プレーヤキャラクタPのゲーム空間内における移動制御を実行する。
具体的には、ゲーム処理部130は、操作部に設けられた十字キー、ジョイスティック、又は、操作パッド等の方向指示キーによって方向指示が入力された場合には、指示された方向にプレーヤキャラクタPを移動させる制御を実行する。また、ゲーム処理部130は、所定のボタンキーによって、ジャンプ等のプレーヤキャラクタPのゲーム空間内における所定のアクションに伴う空間移動を制御する。
特に、ゲーム処理部130は、プレーヤキャラクタPの属性又はパラメータに基づいて、指示された方向にプレーヤキャラクタPを移動制御し、又は、ゲーム空間内のアクションを実行する。
例えば、ゲーム処理部130は、ゲームが進行するに従って、プレーヤキャラクタPの移動速度を示すパラメータが増加した場合には、又は、ゲーム上の経験値を示すパラメータが増加した場合に、ゲーム空間内の移動速度を速くし、また、ジャンプの高さを高くする制御を実行し、体力パラメータが減少するに従って、移動速度又はジャンプによる高さを低くしてプレーヤキャラクタPの移動制御を実行する。また、ゲーム処理部130は、移動速度が速い属性を有するキャラクタをプレーヤキャラクタPに設定した場合には、他のキャラクタをプレーヤキャラクタPに設定した場合に比べてゲーム空間内における移動速度及びジャンプの高さを高くして移動制御を実行する。
3.4 第2移動制御処理
次に、図5〜図7を用いて本実施形態のゲーム処理部130における第1移動制御処理中の味方キャラクタSの移動制御を行う第2移動制御処理について説明する。なお、図5は、本実施形態のゲーム処理部130における追従タイプの味方キャラクタSに対する第2移動制御処理を説明するための図であり、図6は、本実施形態のゲーム処理部130における不動タイプ味方キャラクタSに対する第2移動制御処理を説明するための図である。また、図7は、本実施形態のゲーム処理部130における不動タイプ味方キャラクタSに対する第2移動制御処理を説明するための図である。
ゲーム処理部130は、第2移動制御処理としては、ステージゲーム又はその他のゲーム等のゲーム中であってプレーヤキャラクタPに対して第1移動制御処理を実行している際に、味方キャラクタSに対してプレーヤキャラクタPの移動制御とは異なる移動制御を実行する。
特に、ゲーム処理部130は、プレーヤキャラクタPの味方として設定された味方キャラクタSに対して、各味方キャラクタSの属性に基づいて定まる追従タイプ、不動タイプ及び暴走タイプの中から設定された一のタイプに従って、各パラメータを参照しつつ、各味方キャラクタSの移動制御を実行する。
なお、ゲーム処理部130は、特定コマンドが入力された場合には、該当する各味方キャラクタSに対して実行する制御処理を、第2移動制御処理から特定制御処理に切り換え
る。
(追従タイプ)
ゲーム処理部130は、追従タイプの味方キャラクタSに対しては、プレーヤキャラクタPの移動制御又は動作制御中に、プレーヤキャラクタPの背面側に設定された所定の領域内で一定距離を保ちつつ、追尾する移動制御を実行する。
また、ゲーム処理部130は、各味方キャラクタSの味方キャラクタSに登録された際のタイミング、パラメータ及び属性に基づいて、
(1)追尾する際のプレーヤキャラクタPとの位置関係、すなわち、プレーヤキャラクタPとの相対的な距離及び角度等の配置位置、
(2)追尾する際の移動速度、具体的には初速度、追尾速度、プレーヤキャラクタPが加速した際の又は停止した際の反応速度、及び、
(3)追尾する際の移動態様、具体的には、浮遊態様(上下に揺らぎつつ、すなわち、浮遊状態の移動制御を実行しつつ、追従する態様)、直線態様(プレーヤキャラクタPとの位置関係を維持しつつ、直線的に追従する態様)、又は、ランダム態様(所定のタイミングでプレーヤキャラクタPとの位置関係を変化させつつ、追従する態様)
を決定し、決定した配置位置、移動速度、及び態様に基づいて味方キャラクタSの移動制御を実行する。
例えば、ゲーム処理部130は、図5(A)に示すように、プレーヤキャラクタPが走っている場合には、その背面の予め定められた高い位置で浮遊しつつ、個々の味方キャラクタSの移動速度に基づいて各味方キャラクタS1、S2及びS3の追従移動を制御する。
また、ゲーム処理部130は、図5(B)に示すように、プレーヤキャラクタPの移動方向が転換された場合であっても、各味方キャラクタSの反応速度を参照しつつ、その方向転換に合わせて味方キャラクタS1、S2及びS3の追従移動を制御する。すなわち、ゲーム処理部130は、プレーヤキャラクタPの移動方向が転換された場合には、味方キャラクタSの反応速度のタイミングでそれぞれプレーヤキャラクタPと同様に方向転換しつつ、個々の移動速度に基づいて味方キャラクタS1、S2及びS3の追従移動を制御する。
なお、味方キャラクタSの移動速度のパラメータがプレーヤキャラクタPの移動速度パラメータより遅い場合には、該当する味方キャラクタSが追従してもプレーヤキャラクタPとのゲーム空間上の距離が離れ、上記の位置関係を保つことができなくなる場合もある。また、このような場合には、ゲーム処理部130は、該当する味方キャラクタSについては、表示画面領域外を移動させるように制御する場合もある。ただし、このような場合には、ゲーム処理部130は、プレーヤキャラクタPの移動が停止した場合に、又は、その方向転換が実行された場合に、予め定められた所定の位置に到達するまで移動制御を継続するようになっている。
(不動タイプ)
ゲーム処理部130は、不動タイプの味方キャラクタSに対しては、プレーヤキャラクタPの移動制御又は動作制御中に、プレーヤキャラクタPの移動に追従せずに、予め定められた画面位置において所定の動作を実行させる移動制御を実行する。
具体的には、ゲーム処理部130は、不動タイプの味方キャラクタSに対しては、プレーヤキャラクタPがゲーム空間内を移動して表示画面が左右又は上下にスクロールされた場合であっても、予め定められた座標位置に位置するととともに、浮遊動作又はその場の方向転換動作等の移動制御を実行する。
例えば、ゲーム処理部130は、図6に示すように、プレーヤキャラクタPがゲーム空間を移動している際に、表示画面の左上の位置を変化させずに、浮遊する味方キャラクタS1及びS2の移動制御を実行する。なお、他の味方キャラクタS3及びS4は、追従タイプであり、ゲーム処理部130は、プレーヤキャラクタPに追従させる移動制御を実行する。
なお、ゲーム処理部130は、不動タイプの味方キャラクタSに対しては、ゲーム空間上において固定の位置に配置し、プレーヤキャラクタPがゲーム空間内を移動して表示画面が左右又は上下にスクロールされた場合には、表示画面外になるように制御してもよい。
(暴走タイプ)
ゲーム処理部130は、暴走タイプの味方キャラクタSに対しては、プレーヤキャラクタPの移動制御又は動作制御中に、プレーヤキャラクタPの移動とは無関係に、動き回る移動制御を実行する。具体的には、ゲーム処理部130は、暴走タイプの味方キャラクタSに対しては、プレーヤキャラクタPの移動方向に対して所定の角度方向(例えば移動方向を0度とした場合に80度の方向又は130度の方向)に配置位置からランダムに所定の距離移動する移動制御を実行する。
なお、ゲーム処理部130は、予め定められていた移動アルゴリズムに従ってゲーム空間内を自動で移動するように制御してもよいし、表示されている画面領域内を移動するように制御してもよい。さらには、画面領域外へ移動するように制御してもよい。ただし、プレーヤキャラクタPの移動方向に対して逆方向とならない角度に移動制御する。また、ゲーム処理部130は、所定のタイミングでプレーヤキャラクタPに対する配置位置(初期位置)に戻るための移動制御を実行する。
例えば、ゲーム処理部130は、図7に示すように、プレーヤキャラクタPが移動している間に、ゲーム空間内において味方キャラクタS1をランダムに移動させる制御を行う。なお、図7においては、ゲーム処理部130は、味方キャラクタS1を常に表示画面内において移動しているが、表示画面外に移動制御してもよい。
3.5 特定制御処理
3.5.1 抽出範囲特定処理及び抽出処理を含む特定制御処理
次に、本実施形態のゲーム処理部130における抽出範囲特定処理及び抽出処理を含む特定制御処理について説明する。
ゲーム処理部130は、抽出範囲特定処理及び抽出処理を含む特定制御処理としては、集合コマンド、防御コマンド及び攻撃コマンドの各特定コマンドが入力された場合に、プレーヤキャラクタP及び各味方キャラクタSに対する制御を、第1移動制御処理及び第2移動制御処理から切り換えて、プレーヤキャラクタPと少なくとも一部の複数の味方キャラクタSとが連動し、移動又は行動を実行する制御処理を実行する。
具体的には、ゲーム処理部130は、特定コマンドが入力されると、
(1)プレーヤキャラクタPのゲーム空間上の現在位置の座標を基準座標として取得しつつ、当該基準座標を中心に、味方キャラクタSを抽出するためのゲーム空間内における抽出範囲を特定する抽出範囲特定処理を実行し、
(2)特定コマンドが入力された際にプレーヤキャラクタPの味方キャラクタS(すなわち、その時点で味方キャラクタSとして登録されているキャラクタ)のゲーム空間の位置座標を認識するとともに、抽出範囲内に存在する位置座標を有する味方キャラクタSを、抽出味方キャラクタとして特定する特定制御処理を実行し、
(3)入力された特定コマンドについて行動する属性を有する抽出味方キャラクタ及びプ
レーヤキャラクタPに対して当該特定コマンドに従った特定制御処理を実行する。
そして、ゲーム処理部130は、特定制御処理に基づく各動作の終了後に、特定制御処理の開始から所定の時間経過後に、他の種類の特定コマンドの入力によって、又は、各キャラクタの体力パラメータによって各特定制御処理を終了させる。
なお、ゲーム処理部130は、特定制御処理の終了後には、プレーヤキャラクタPの行動制御については第1移動制御処理に切り換えるとともに、抽出味方キャラクタの行動制御については、第2移動制御処理に切り換える。また、ゲーム処理部130は、抽出範囲に損存在しない味方キャラクタS、すなわち、抽出味方キャラクタでない非抽出味方キャラクタについては、特定制御処理の実行中においては、第2移動制御処理を実行する。
3.5.2 抽出範囲特定処理
次に、図8を用いて本実施形態のゲーム処理制御部における抽出範囲特定処理について説明する。なお、図8は、本実施形態のゲーム処理制御部において特定される抽出範囲を説明するための図である。
本実施形態ゲーム処理部130は、抽出範囲特定処理としては、特定コマンドが入力された場合に、当該入力された特定コマンドの種別によって抽出範囲のゲーム空間内のサイズ(大きさ)が異なるように、プレーヤキャラクタPのゲーム空間内の現在位置座標を中心に、抽出範囲を特定する。
具体的には、ゲーム処理部130は、集合コマンド等のプレーヤキャラクタPと味方キャラクタSとの行動を連動させるための準備コマンドに関し、登録された味方キャラクタSの全てに対して特定制御処理の対象にする特定コマンド(以下、単に「準備特定コマンド」という。)の場合には、ゲーム空間の全範囲を抽出範囲として特定する。すなわち、この場合には、ゲーム処理部130は、ゲーム空間全体を抽出範囲として特定する。
また、ゲーム処理部130は、攻撃コマンド及び防御コマンド等の敵キャラクタEとの戦闘又は障害物への攻撃等の直接的に各プレーヤキャラクタP及び味方キャラクタSの行動を連動するための特定コマンドの場合には、ゲーム空間内のプレーヤキャラクタPの周辺の所定の範囲を抽出範囲として特定する。なお、本実施形態の攻撃コマンド及び防御コマンド等の直接的に各キャラクタの行動を連動するための連動特定コマンドの場合の抽出範囲は、ゲームステージ又はプレーヤキャラクタPの各種のパラメータに基づいて、その広狭を変化させることができるようになっている。
例えば、ゲーム処理部130は、図8に示すように、攻撃コマンド及び防御コマンド等の直接的に各キャラクタの行動を連動するための特定コマンドの場合には、プレーヤキャラクタPの座標位置PO(Xp,Yp)を中心に、半径Rの範囲を抽出範囲Aとして設定し、ゲームステージ、プレーヤキャラクタPの各種のパラメータ又は登録された味方キャラクタSの種別に基づいて最小半径Raから最大半径Rbまで変化させて抽出範囲Aを設定する。
なお、連動特定コマンドにおいて特定された抽出範囲は、連動特定コマンドに基づく特定制御処理を実行する際に、特定コマンドの効果が反映される味方キャラクタSの範囲(以下、「指示効果範囲」という。)を兼ねている。
3.5.3 抽出処理
次に、図9を用いて本実施形態のゲーム処理制御部における抽出処理について説明する。なお、図9は、本実施形態のゲーム処理制御部における味方キャラクタSの抽出処理を
説明するための図である。
本実施形態のゲーム処理部130は、抽出処理としては、特定コマンドが入力されて抽出範囲を特定した場合に、当該抽出範囲内に存在する味方キャラクタSを抽出味方キャラクタとして抽出する。
具体的には、登録された味方キャラクタSの全てに対して特定制御処理の対象にする準備特定コマンドの場合には、抽出範囲がゲーム空間において全範囲であるので、ゲーム処理部130は、登録されている全ての味方キャラクタSを抽出味方キャラクタとして抽出する。
なお、このため、ゲーム処理部130は、準備特定コマンドが入力された際に、たとえ、画面に表示されていない味方キャラクタSであっても、当該準備特定コマンドが入力されれば、抽出味方キャラクタとして抽出される。
一方、連動特定コマンドの場合には、ゲーム処理部130は、抽出範囲内に中心座標が属している味方キャラクタSを抽出味方キャラクタとして抽出する。例えば、図9に示すように、ゲーム処理部130は、抽出範囲Aを特定すると、味方キャラクタS1及びS2については抽出味方キャラクタとして抽出し、味方キャラクタS3及びS4については抽出味方キャラクタとしては特定しない。
また、抽出範囲は、プレーヤキャラクタPのゲーム空間内の座標位置に基づいて特定されるため、プレーヤキャラクタPの位置が変われば、すなわち、プレーヤキャラクタPが移動すれば、抽出範囲Aも変化するので、抽出される抽出味方キャラクタも変化する。特に、追従タイプ又は暴走タイプの味方キャラクタSは、上述のように第2移動制御処理によってゲーム空間内を移動しているので、特定コマンドの入力のタイミングによっては、抽出範囲外に存在する場合もある。
他方、集合コマンド等の準備特定コマンドに基づく特定制御処理を実行した後に、連動特定コマンドを実行した場合には、抽出範囲Aと指示効果範囲が同一なので、準備コマンドによって集合した全ての味方キャラクタSを抽出味方コマンドとして抽出することができるようになっている。
3.5.4 集合コマンド(準備コマンド)に基づく特定制御処理
次に、図10及び図11を用いて本実施形態のゲーム処理制御部における集合コマンド(準備コマンド)に基づく特定制御処理について説明する。なお、図10及び図11は、本実施形態のゲーム処理制御部における集合コマンドを説明するための図である。
本実施形態のゲーム処理部130は、抽出範囲A内に存在する味方キャラクタSを抽出味方キャラクタとして抽出すると(すなわち、ゲーム空間内の全ての味方キャラクタSに対して)、集合コマンドに基づく特定制御処理として、プレーヤキャラクタPのゲーム空間内の現在位置を基準に所定の範囲内に集合させる移動制御を実行する。そして、ゲーム処理部130は、味方キャラクタSが集合すると、特定制御処理を終了させ、集合させたその位置で各味方キャラクタSの制御を他の制御、具体的には、第2移動制御処理に切り換える。
具体的には、本実施形態においては、集合コマンドに基づく特定制御処理後に、攻撃コマンド又は防御コマンド等のプレーヤキャラクタPと味方キャラクタSを連動させる行動を制御する特定制御処理を実行するため、指示効果範囲(連動特定コマンドによって抽出味方キャラクタとして抽出可能な範囲)に集合させるために、ゲーム処理部130は、例
えば、図10に示すように、全味方キャラクタSを集合コマンドが入力された際のゲーム空間における所定の配置位置から指示効果範囲内に集合させてプレーヤキャラクタPに近づける移動制御を実行する。
また、ゲーム処理部130は、例えば、図11に示すように、表示画面内に表示されている味方キャラクタSについては直線的に指示効果範囲に移動(直接的に移動)させるとともに、表示画面内に表示されていない味方キャラクタSについては、一度、表示画面内に登場させた上で、指示効果範囲に移動(段階的に移動)させる移動制御を特定制御処理として実行する。
3.5.5 防御コマンド(連動特定コマンド1)に基づく特定制御処理
次に、図12を用いて本実施形態のゲーム処理制御部における防御コマンド(連動特定コマンド1)に基づく特定制御処理について説明する。なお、図12は、本実施形態のゲーム処理制御部における防御コマンドに基づく特定制御処理について説明するための図である。
本実施形態のゲーム処理部130は、抽出範囲内(指示効果範囲内)に存在する味方キャラクタSを抽出味方キャラクタとして抽出すると、抽出した抽出味方キャラクタのうち、特定コマンドの実行時のタイプに防御コマンドの実行に基づいて制御可能でプレーヤキャラクタPを支援する味方キャラクタ(以下、「支援味方キャラクタ」という。)Tによって、防御コマンドに基づく特定制御処理を実行する。
そして、ゲーム処理部130は、防御コマンドの入力時又は味方キャラクタSの防御効果を発揮してから所定の時間経過した場合に、特定制御処理を終了させ、プレーヤキャラクタP及び支援味方キャラクタTに対しては第1移動制御処理及び第2移動制御処理に切り換える。
具体的には、ゲーム処理部130は、図12に示すように、支援味方キャラクタTによって、プレーヤキャラクタPの周囲(指示効果範囲)をガードとして取り囲みつつ回転し、敵キャラクタE等の攻撃又はプレーヤが受ける外的要因から防御する特定制御処理を実行する。
特に、集合コマンドに基づく特定制御処理後に、又は、プレーヤキャラクタPがプレーヤの操作に基づいてゲーム空間内を移動している際に、防御コマンドが入力されて、抽出範囲内の味方キャラクタSが抽出されると、ゲーム処理部130は、当該味方キャラクタSのうち支援味方キャラクタTによってプレーヤキャラクタPの周囲をガードし、所定の期間(例えば3秒間)又は攻撃を受けた回数(例えば、3回で支援味方キャラクタTの数に基づいて変動可能な回数)、敵キャラクタE又は外的要因のダメージを無効化する特定制御処理を実行する。
そして、ゲーム処理部130は、操作入力に基づくプレーヤキャラクタPの移動に伴って、ガードしている全ての支援味方キャラクタTをその状態を維持しつつ、プレーヤキャラクタPの移動に追従して移動する移動制御を実行する。
また、ゲーム処理部130は、防御コマンドに基づく特定制御処理の終了後には、支援味方キャラクタTに対しては、プレーヤキャラクタPの背面の所定の範囲に移動し、第2移動制御処理に切り換える処理を行う。
なお、ゲーム処理部130は、敵キャラクタEの攻撃又は外的要因等の外部から攻撃がヒットする毎(ダメージを受ける毎)に、支援味方キャラクタTによる防御が徐々に破壊
され、かつ、プレーヤキャラクタPの防御パラメータを減少させるヒット処理を実行するとともに、一部の支援味方キャラクタTを、プレーヤキャラクタPを防御する位置から弾き飛ばされて抽出範囲外の予め定められた位置に移動する移動制御を実行してもよい。
このとき、プレーヤキャラクタPの防御パラメータの値は、特定制御処理を実行しているゲームステージにおいて登録された味方キャラクタSの防御パラメータの合計、プレーヤキャラクタPの防御パラメータの合計、又は、これら2つの防御パラメータの総計から開始され、ゲーム処理部130は、所定時間経過前に、プレーヤキャラクタPの防御のパラメータが「0」になった場合には、その時点で特定制御処理を終了させる。
そして、ゲーム処理部130は、プレーヤキャラクタPの防御のパラメータが「0」になり、特定制御処理を終了させると、プレーヤキャラクタPのダメージ処理(ゲームオーバー処理を含む)を実行する。
また、抽出された支援味方キャラクタTの数に基づいて、防御コマンドの特定制御処理が終了するまでの時間を変化させてもよい。すなわち、支援味方キャラクタSの数が多いほど、防御コマンドの特定制御処理が終了するまでの時間が長くなるようにしてもよい。例えば、10の支援味方キャラクタTによって、防御コマンドに基づく特定制御処理が制御される場合には、所定の時間に(一キャラクタ当たり0.3秒×10)秒が加算され、20の支援味方キャラクタTによって、防御コマンドに基づく特定制御処理が制御される場合には、所定の時間に(一キャラクタ当たり0.3秒×20)秒が加算されるようになる。
そして、ゲーム処理部130は、特定制御処理を終了させると、第1移動制御処理及び第2移動制御処理に代えて、操作入力に基づく他の特定制御処理又は操作入力を待機する待機状態にその制御を切り換えてもよい。
さらに、支援味方キャラクタTは、特定制御処理の終了後、プレーヤキャラクタPの背面の所定の領域に移動して第2移動制御処理が実行されるが、このとき、当該背面の領域の一部が抽出範囲に含まれ、ゲーム処理部130は、当該背面の領域にランダムに支援味方キャラクタTを移動させてもよい。この場合には、ゲーム処理部130は、抽出範囲内に移動した味方キャラクタSは、次の特定コマンドによっても支援味方キャラクタTとして抽出されるので、連続的に特定コマンドを実行させることができるようになっている。
3.5.6 攻撃コマンド(連動特定コマンド2)に基づく特定制御処理
次に、図13及び図14を用いて本実施形態のゲーム処理制御部における攻撃コマンド(連動特定コマンド2)に基づく特定制御処理について説明する。なお、図13は、本実施形態のゲーム処理制御部における攻撃コマンド(突撃コマンド)に基づく特定制御処理について説明刷るための図であり、図14は、本実施形態のゲーム処理制御部における攻撃コマンド(射撃コマンド)に基づく特定制御処理について説明するための図である。
本実施形態のゲーム処理部130は、抽出範囲内(指示効果範囲内)に存在する味方キャラクタSを抽出味方キャラクタとして抽出すると、抽出味方キャラクタのうち、該当する攻撃コマンドを実行可能な支援味方キャラクタTに対して、突撃コマンド及び射撃コマンドを含む攻撃コマンドに基づく特定制御処理として、支援味方キャラクタTを敵キャラクタE又は障害物に突撃させ、又は、支援味方キャラクタTの敵キャラクタEへの射撃を制御する特定制御処理を実行する。
すなわち、集合コマンドに基づく特定制御処理後に、又は、プレーヤキャラクタPがプレーヤの操作に基づいてゲーム空間内を移動している際に、攻撃コマンドが入力されて、
抽出範囲内の味方キャラクタSが抽出されると、ゲーム処理部130は、当該抽出された味方キャラクタSのうち支援味方キャラクタTに対して、以下の特定制御処理を実行する。
(突撃コマンド)
突撃コマンドの場合には、ゲーム処理部130は、プレーヤキャラクタPが向いている方向において、各支援味方キャラクタTを、当該プレーヤキャラクタPから最も近い位置に存在する敵キャラクタE又は障害物に向かって直線的かつ連続的に飛ばし、支援味方キャラクタTを敵キャラクタE又は障害物に体当たりさせる行動制御を実行する。
例えば、ゲーム処理部130は、図13に示すように、プレーヤキャラクタPの向いている方向Dの敵キャラクタEに向かって直線的に支援味方キャラクタTを抽出された際のゲーム空間上の位置又は予め定められた位置から飛ばす移動制御を実行する。
また、ゲーム処理部130は、突撃した支援味方キャラクタTが敵キャラクタE等にヒットすると、ヒットした支援味方キャラクタTの属性又はパラメータに基づいて、敵キャラクタE又は障害物の体力パラメータ又は破壊パラメータを減少させるヒット処理を実行する。特に、ゲーム処理部130は、全ての支援味方キャラクタTが突撃するまで、又は、敵キャラクタEの体力パラメータ又は障害物の破壊パラメータが「0」となるまで、上述の行動制御、ヒット判定及びヒット処理を含む突撃コマンドに基づく特定制御処理を実行する。
そして、ゲーム処理部130は、図13に示すように、突撃させた支援味方キャラクタTをランダムに抽出範囲内(パターン1)、又は、抽出範囲外(パターン2)に移動させる移動制御を実行する。特に、ゲーム処理部130は、を抽出範囲内又は抽出範囲外に移動させた味方キャラクタSについては、第1移動制御処理及び第2移動制御処理に切り換える。
なお、抽出範囲内に実行可能キャラクタが移動した場合には、突撃コマンドの連続入力によって連続的に敵キャラクタE等に突撃させてゲームを有利に進めることができるようになっており、ユーザに興趣性を与える仕様となっている。
一方、ゲーム処理部130は、敵キャラクタE又は障害物がプレーヤキャラクタPの向いている方向に無い場合には、ヒット判定を含むヒット処理を実行せずに、突撃させた味方キャラクタSを抽出範囲の所定の位置、又は、抽出範囲外の所定位置に移動させる移動制御を実行する。
また、突撃コマンドに基づく特定制御処理の実行中であっても、敵キャラクタEからの攻撃は実行されるので、ゲーム処理部130は、全ての支援味方キャラクタTが突撃する前に、又は、敵キャラクタEの体力パラメータ又は障害物の破壊パラメータが「0」となる前に、プレーヤキャラクタPの防御のパラメータが「0」になった場合には、その時点で特定制御処理を終了させる。
なお、ゲーム処理部130は、敵キャラクタE等にヒットした後には、該当する味方キャラクタSの属性及びパラメータに基づいて予め定められた連続実行回数と、突撃コマンドが連続的に操作入力されて特定制御処理が連続的実行された際の回数と、によって、突撃させた味方キャラクタSを抽出範囲内に移動させるか(パターン1)、又は、抽出範囲外に移動させるか(パターン2)を判定し、当該判定に基づいて該当する支援味方キャラクタTの移動制御を実行してもよい。
また、ゲーム処理部130は、突撃させた味方キャラクタSをランダムに抽出範囲内又
は抽出範囲外に移動させる際に、各味方キャラクタSに設定された属性又はパラメータに基づいていずれの範囲に移動させるか判定してもよい。
さらに、ゲーム処理部130は、抽出範囲とは異なるゲーム空間内に形成され、かつ、抽出範囲と一部重畳する範囲(以下、「帰還範囲」又は「第3範囲」という。)を設け、当該帰還範囲内にランダムに突撃させた味方キャラクタSを移動させてもよい。この場合には、帰還範囲内であって、抽出範囲内に移動した味方キャラクタSは、次の特定コマンドによっても支援味方キャラクタTとして抽出されるので、連続的に特定コマンドを実行させることができるようになっている。
(射撃コマンド)
射撃コマンドの場合には、ゲーム処理部130は、プレーヤキャラクタPが向いている方向において、各支援味方キャラクタTから、属性に設定されている弾を、当該プレーヤキャラクタPから最も近い位置に存在する敵キャラクタE又は障害物に向かって直線に飛ばし、敵キャラクタE又は障害物を攻撃する行動制御を実行する。
例えば、ゲーム処理部130は、図14に示すように、プレーヤキャラクタPの向いている方向Dの敵キャラクタEに向かって、支援味方キャラクタTのゲーム空間上の位置から爆弾Zを発射し、当該敵キャラクタEを射撃する行動制御を実行する。
また、ゲーム処理部130は、射撃した弾が敵キャラクタE等にヒットすると、ヒットした支援味方キャラクタTの属性又はパラメータに基づいて、敵キャラクタE又は障害物の体力パラメータ又は破壊パラメータを減少させるヒット処理を実行する。特に、ゲーム処理部130は、全ての支援味方キャラクタTが射撃を終えるまで、又は、敵キャラクタEの体力パラメータ又は障害物の破壊パラメータが「0」となるまで、上述の行動制御及びヒット処理を含む射撃コマンドに基づく特定制御処理を実行する。
そして、ゲーム処理部130は、図14に示すように、射撃が終了した支援味方キャラクタTをランダムに抽出範囲内(パターン1)、又は、抽出範囲外(パターン2)に移動させる移動制御を実行する。特に、ゲーム処理部130は、抽出範囲内又は抽出範囲外に移動させた味方キャラクタSについては第2移動制御処理に切り換える。
なお、抽出範囲内に実行可能キャラクタが移動した場合には、射撃コマンドの連続入力によって連続的に敵キャラクタE等を射撃させてゲームを有利に進めることができるようになっており、ユーザに興趣性を与える仕様となっている。
一方、ゲーム処理部130は、敵キャラクタE又は障害物がプレーヤキャラクタPの向いている方向に無い場合には、ヒット判定を含むヒット処理を実行せずに、射撃が終了した味方キャラクタSを抽出範囲の所定の位置、又は、抽出範囲外の所定位置に移動させる移動制御を実行する。
また、射撃コマンドに基づく特定制御処理の実行中であっても、敵キャラクタEからの攻撃は実行されるので、ゲーム処理部130は、全ての支援味方キャラクタTが射撃する前に、又は、敵キャラクタEの体力パラメータ又は障害物の破壊パラメータが「0」となる前に、プレーヤキャラクタPの防御のパラメータが「0」になった場合には、その時点で特定制御処理を終了させる。
なお、ゲーム処理部130は、敵キャラクタE等にヒットした後には、該当する味方キャラクタSの属性及びパラメータに基づいて予め定められた連続実行回数と、突撃コマンドが連続的に操作入力されて特定制御処理が連続的実行された際の回数と、によって、突撃させた味方キャラクタSを抽出範囲内に移動させるか(パターン1)、又は、抽出範囲
外に移動させるか(パターン2)を判定し、当該判定に基づいて該当する支援味方キャラクタTの移動制御を実行してもよい。
また、ゲーム処理部130は、射撃が終了した味方キャラクタSをランダムに抽出範囲内又は抽出範囲外に移動させる際に、各味方キャラクタSに設定された属性又はパラメータに基づいていずれの範囲に移動させるか判定してもよい。
さらに、ゲーム処理部130は、抽出範囲とは異なるゲーム空間中に形成され、かつ、抽出範囲と一部重畳する帰還範囲を設け、当該帰還範囲内にランダムに射撃が終了した突撃させた味方キャラクタSを移動させてもよい。この場合には、帰還範囲内であって、抽出範囲内に移動した味方キャラクタSは、次の特定コマンドによっても支援味方キャラクタTとして抽出されるので、連続的に特定コマンドを実行させることができるようになっている。
上記に加えて、ゲーム処理部130は、複数の支援味方キャラクタTによって射撃動作を実行してもよい。この場合には、ゲーム処理部130は、特定の弾又はいずれかの支援味方キャラクタTの属性によって定まる弾を射撃処理に用いるとともに、ヒット処理として、複数の支援味方キャラクタTの攻撃パラメータの合計値を用いるようになっている。
また、ゲーム処理部130は、特定制御処理を終了させると、第1移動制御処理及び第2移動制御処理に代えて、操作入力に基づく他の特定制御処理又は操作入力を待機する待機状態にその制御を切り換えてもよい。
3.6 味方キャラクタの収集
次に、図15を用いて本実施形態のゲーム処理制御部における味方キャラクタSの収集について説明する。なお、図15は、本実施形態のゲーム処理制御部における味方キャラクタSの収集について説明するための図である。
本実施形態のゲーム処理部130は、ゲームステージ以外であってゲーム空間内の街等の所定のエリアの探索中(以下、「探索ステージ」という。)に、キャラクタオブジェクトと会話をし、又は、接触するなどの所与のゲームイベントを発生させた場合に、所定のキャラクタオブジェクトを味方キャラクタSとして収集する制御を実行する。
具体的には、ゲーム処理部130は、所定のゲームイベント時に、プレーヤの操作入力の下に、例えば、予め定めたオブジェクトを爆発させるなどのプレーヤキャラクタPに所定の行動を実行させた場合に、当該爆発によって出現したキャラクタオブジェクトOP、又は、当該爆発によって近づいてきたキャラクタオブジェクトOPを、味方キャラクタSとして収集し、プレーヤキャラクタPに対する味方キャラクタSとして登録する。
例えば、ゲーム処理部130は、図15(A)に示すように、プレーヤの操作入力の下に、プレーヤキャラクタPに対して所定のオブジェクトを攻撃する制御をすると、当該オブジェクトを爆発させ、その後に、図15(B)に示すように、キャラクタオブジェクトOPを登場させる。そして、ゲーム処理部130は、プレーヤの操作入力の下に、登場したキャラクタオブジェクトOPを味方キャラクタS(具体的には、味方キャラクタSの候補)として登録するための制御を実行する。
なお、上記の登録だけでは、登録したキャラクタオブジェクトOPを味方キャラクタSとしてゲームステージ等において用いることができず、ゲーム処理部130の制御及びプレーヤの操作入力に基づいて、所定の手順に従って、味方キャラクタSとして登録された場合に、ゲームステージ等において味方キャラクタSとして使用可能になっている。
3.7 その他
次に、本実施形態のゲーム処理部130におけるゲーム中に実行されるその他ゲーム制御処理について説明する。
ゲーム処理部130は、プレーヤの操作入力に基づいて、ゲームステージにおいて、又は、探索ステージにおいて、会話、掴み、投げ、パンチ、キック、突撃(体当たり)などのプレーヤキャラクタPの単独攻撃を制御する。
また、本実施形態のゲーム処理部130は、プレーヤキャラクタPの体力パラメータが「0」になり、ゲームの継続が停止した場合に、ゲーム装置10の本体を揺らすなど所定の操作入力に基づく当該体力パラメータの復活を制御する。
さらに、本実施形態のゲーム処理部130は、プレーヤキャラクタPの体力パラメータが「0」になり、ゲームの継続が停止した場合であって、体力パラメータの復活ができない場合には、ゲーム終了のための制御を実行する。
4 本実施形態の特定制御処理の動作
次に、図16を用いて本実施形態のゲーム処理部130における特定制御処理の動作について説明する。なお、図16は、本実施形態のゲーム処理部130における特定制御処理の動作を示すフローチャートである。
本動作においては、所定のゲームステージにおける特定制御処理であって、ゲーム処理部130は、プレーヤキャラクタPに対しては第1移動制御を実行し、味方キャラクタSに対しては、第2移動制御を実行しているものとする。
まず、ゲーム処理部130が、操作部を介して特定入力を検出すると(ステップS101)、特定入力によって入力されたコマンドが、集合コマンドか否かを判定する(ステップS102)。このとき、ゲーム処理部130は、検出した特定入力が集合コマンドであると判定した場合には、ステップS111の処理に移行し、検出した特定入力が集合コマンドでないと判定した場合には、ステップS121の処理に移行する。
次いで、ゲーム処理部130は、検出した特定入力が集合コマンドであると判定した場合には、ゲーム空間内における全範囲を抽出範囲として特定し(ステップS111)、当該抽出範囲に存在する味方キャラクタSを抽出味方キャラクタとして抽出する(ステップS112)。
次いで、ゲーム処理部130は、プレーヤキャラクタPに対して該当する動作(ポーズ)を実行させるとともに、抽出した抽出味方キャラクタを指示効果範囲(具体的には、他の特定コマンドにおける抽出範囲)に移動させる集合コマンドに基づく特定制御処理を実行する(ステップS113)。
次いで、ゲーム処理部130は、プレーヤキャラクタPと、抽出味方キャラクタを含む味方キャラクタSと、に対して第1移動制御処理及び第2移動制御処理に移行して(ステップS114)本動作を終了させる。
一方、ゲーム処理部130は、ステップS102の処理において、検出した特定入力が集合コマンドでないと判定した場合には、ゲーム空間内における所定の範囲を抽出範囲(指示効果範囲)として特定し(ステップS121)、当該抽出範囲に存在する味方キャラクタSを抽出味方キャラクタとして抽出する(ステップS122)。
次いで、ゲーム処理部130は、特定入力によって入力されたコマンドが、防御コマンドか否かを判定する(ステップS123)。このとき、ゲーム処理部130は、検出した特定入力が防御コマンドであると判定した場合には、ステップS131の処理に移行し、検出した特定入力が防御コマンドでないと判定した場合には、ステップS141の処理に移行する。
次いで、ゲーム処理部130は、検出した特定入力が防御コマンドであると判定した場合には、各抽出味方キャラクタの属性を読み出し、防御コマンドを実行可能な味方キャラクタSを支援味方キャラクタTとしてさらに抽出する(ステップS131)。
次いで、ゲーム処理部130は、抽出した支援味方キャラクタTの数を検出するとともに、当該検出した味方キャラクタSの数に基づいて防御コマンドの効果時間を算出し(ステップS132)、防御コマンドに基づくプレーヤキャラクタPの動作制御及び支援味方キャラクタTの動作制御を開始する(ステップS133)。
具体的には、ゲーム処理部130は、プレーヤキャラクタPに所定の動作を実行させつつ、支援味方キャラクタTをプレーヤキャラクタPの周囲を回転させる動作を実行させる。また、ゲーム処理部130処理部は、当該動作開始後に敵キャラクタEからの攻撃については無効化する処理を実行する。
なお、防御コマンドにおいては、効果時間に代えて防御回数によって当該コマンドに基づく特定制御を実行する際には、ゲーム処理部130は、抽出した支援味方キャラクタTの数に基づいて防御回数を算出して防御コマンドに基づくプレーヤキャラクタPの動作制御及び支援味方キャラクタTの動作制御を開始する。
次いで、ゲーム処理部130は、効果時間の経過(又は防御回数の終了)を検出すると(ステップS134)、プレーヤキャラクタP及び抽出味方キャラクタにおける防御コマンドに関する動作を解除する(ステップS135)。
次いで、ゲーム処理部130は、プレーヤキャラクタPと、に対して第1移動制御処理及び第2移動制御処理に移行して(ステップS136)本動作を終了させる。
他方、ゲーム処理部130は、ステップS123の処理において、検出した特定入力が防御コマンドでないと判定した場合には(すなわち、攻撃コマンドであると判定した場合には)、各抽出味方キャラクタの属性を読み出し、該当する攻撃コマンド(突撃コマンド又は射撃コマンド)を実行可能な味方キャラクタSを支援味方キャラクタTとしてさらに抽出する(ステップS141)。
次いで、ゲーム処理部130は、抽出した支援味方キャラクタTの属性及びパラメータを読み出す(ステップS142)。
次いで、ゲーム処理部130は、読み出した各属性及びパラメータに基づいて、攻撃コマンドに基づく特定制御処理を実行する(ステップS143)。具体的には、ゲーム処理部130は、
(1)該当する属性及びパラメータに基づいて、支援味方キャラクタTを順次突撃させ、又は、支援味方キャラクタTの射撃を実行させ、
(2)ヒット判定処理を実行し、
(3)支援味方キャラクタT毎に抽出範囲内又は抽出範囲外に移動させるか否かを行う抽選処理等の所定の判定処理を実行し、
(4)判定処理の結果に基づいて、突撃又は射撃の実行が終了した支援味方キャラクタTを所与の位置に移動させる移動制御を実行する。
次いで、ゲーム処理部130は、プレーヤキャラクタPと、抽出味方キャラクタを含む味方キャラクタSと、に対して第1移動制御処理及び第2移動制御処理に移行して(ステップS144)本動作を終了させる。
5. 変形例
5.1 変形例1
次に、図17を用いて本実施形態の変形例について説明する。なお、図17は、変形例のゲームシステムの構成をシステム構成図である。
上記の実施形態においては、ゲーム装置10単体においてゲームにおける各種の制御及び処理を実行しているが、サーバ装置20においてゲームに関する各種の制御及び処理(以下、「ゲーム処理」という。)を実行するとともに、通信端末装置などのゲーム装置10において、操作入力及びゲーム処理の結果を表示させることによって、上記のゲームを実現するようにしてもよい。
具体的には、図17に示すように、ゲーム装置10と、及び、ネットワークを介して接続され、当該通信端末装置とデータの送受信を行うことによって第1オブジェクト及び第2オブジェクトを含む複数のオブジェクトに対する行動を制御し、所定のゲームを当該通信端末装置に提供するサーバ装置20によってゲームシステムを構築する。そして、サーバ装置は、上記の処理部100で行う一部又は全部の処理を実行する。
5.2 変形例2
また、上述の実施形態においては、ゲーム処理部130は、特定入力に基づく特定制御処理を実行する場合に、プレーヤキャラクタP及び味方キャラクタSを用いるようになっているが、プレーヤキャラクタPと、当該プレーヤキャラクタPに用いるアイテム用のオブジェクト(すなわち、第2オブジェクトであって、以下、単に「アイテム」という。)と、によって当該特定制御処理を実行してもよい。
この場合には、ゲーム処理部130は、特定入力が集合コマンドの場合には、抽出範囲として特定されるゲーム空間の全範囲又は表示範囲からプレーヤキャラクタPが用いることが可能なアイテムをプレーヤキャラクタPの位置を基準として特定された所与の範囲(例えば、他の特定コマンドにおける抽出範囲)に集めるように移動制御する。
また、ゲーム処理部130は、特定入力が防御コマンド又は攻撃コマンドの場合には、当該集めたアイテムを含めプレーヤキャラクタPの位置を基準として特定された抽出範囲内にあるアイテムを抽出し、当該抽出したアイテムを、防御コマンド又は攻撃コマンドに基づく特定制御処理に用いるように制御する。特に、ゲーム処理部130は、特定入力が防御コマンドの場合には、当該抽出したアイテム(プロテクター又は盾等)を装着することによって、上述の実施形態と同様に、一定期間において敵キャラクタ又は外的要因からの攻撃を防御し、特定入力が攻撃コマンドの場合には、抽出したアイテム(剣、銃又はプレーヤキャラクタの全部を覆う火の玉等)を装着して上述の実施形態と同様に、突撃又は射撃を実行する。
なお、防御コマンド又は攻撃コマンドの特定コマンドに基づく特定制御処理が終了すると、ゲーム処理部130は、装着していたアイテムをプレーヤキャラクタPから着脱させ、上述の実施形態と同様に、抽出範囲内に又は抽出範囲外に移動させて当該アイテムの制御をノンプレーヤオブジェクトとしての移動制御処理に切り換えるようになっている。ま
た、アイテムは、プレーヤキャラクタPに装着された場合に、プロテクター、盾又は剣等のプレーヤキャラクタと一体となってゲーム空間内を移動するものであってもよいし、ムチ、ヌンチャク又は魔法などのプレーヤキャラクタPと別体として移動可能なものであってもよい。
5.3 変形例3
また、本実施形態で行う第1移動制御処理、第2移動制御処理及び特定制御処理等の各種のゲーム処理等は、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、対戦ゲーム、レースゲーム、音楽ゲーム、格闘ゲーム、シューティングゲーム、フライトシューティングゲームなど種々のゲーム装置、ゲームを提供するサーバ装置で行うようにしてもよい。
以上、上述の実施形態においては、プレーヤキャラクタPを操作するコマンドとは異なり、ゲーム上の特別なコマンドである特定コマンドを受け付けた場合に、プレーヤキャラクタPを支援する味方キャラクタSの抽出範囲を特定コマンドの種別に応じて変化させつつ、当該特定コマンドに従って味方キャラクタS又は味方キャラクタS及びプレーヤキャラクタPの特定制御処理を実行することができる。
したがって、本実施形態のゲーム装置10は、操作入力の種別に基づいて、味方キャラクタSの種類及びその数を変化させることができるので、ゲームの多様性及び意外性を向上させることができる。
なお、本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。なお、本実施形態で説明した実施例は、自由に組み合わせることができる。