JP2014060305A - 熱処理装置及びこのリークチェック方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】予め装置に既設されている水素ガス供給系と窒素ガス供給系とを用いてリークチェックガスを形成することにより、安全で且つ設備コストの上昇を抑制することが可能なリークチェックを行うことができる熱処理装置を提供する。
【解決手段】常圧で被処理体に対して熱処理を施す熱処理装置において、処理容器と、保持手段と、被処理体を加熱する加熱手段と、下流側が処理容器のガス導入部に接合された水素ガス供給系と窒素ガス供給系とを少なくとも有するガス供給手段と、上流側が処理容器の排気口に接合されると共に下流側が工場ダクト側に接続される排気系と、接合された箇所のリークチェック時に水素ガスの濃度が所定の濃度範囲内になされた水素ガスと窒素ガスとの混合ガスをリークチェックガスとして形成するようにガス供給手段を制御するガス制御部とを備えたことを特徴とする熱処理装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリコン基板等よりなる半導体ウエハ等に酸化処理や拡散処理等を施す熱処理装置及びこのリークチェック方法に関する。
一般に、IC等の半導体集積回路を形成するには、シリコン基板等よりなる半導体ウエハに対して、成膜処理、エッチング処理、酸化拡散処理、アニール処理等の各種の処理が行われる。
上記各種の処理を熱処理装置で行う場合、装置のメンテナンス後等においては実際に熱処理を行う前に熱処理装置の内部にガスの漏れが存在しないことを確認するためにリークチェックが行われる。このリークチェックは、熱処理装置のプロセス圧力が真空雰囲気に設定されるような場合には、処理容器は耐圧性容器として設計されているので、処理容器内の圧力を減圧雰囲気、或いは加圧雰囲気状態として、この時の圧力変動を観察することでリークの有無をチェックすることができる(特許文献1)。
しかし、酸化処理や拡散処理等を行う熱処理装置は、これらの熱処理は一般的には常圧雰囲気、すなわち大気圧雰囲気又はこれに近い圧力の雰囲気下で行われるので、処理容器自体は耐圧性を考慮しない設計となっており、上述したような加圧、或いは減圧によるリークチェックを行うことができない。
従って、この場合には、酸化処理や拡散処理等を行う熱処理装置に予め装備されている塩素系ガス供給系から塩素ガスを処理容器内に流してガス漏れのリークチェックを行ったり、或いはHe等のガス源を別途に用意してこのHeを処理容器内へ流してガス漏れのリークチェックを行うようにしている(例えば特許文献1等)。
特開2010−245363号公報(段落0061−0066)
ところで、上述したようなリークチェックにおいて、塩素ガスを用いる場合には、実際にリークが発生した時にはオペレータが体調不良を生ずる危惧があるので好ましくない。また、He等のガスを用いる場合には、この熱処理装置に備わっていないガス供給系を別途用意しなければならず、コスト上昇を余儀なくされる、という問題点があった。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明は、予め装置に既設されている水素ガス供給系と窒素ガス供給系とを用いて水素ガスの濃度が所定の濃度範囲内になされた水素ガスと窒素ガスとの混合ガスをリークチェックガスとして形成することにより、安全で且つ設備コストの上昇を抑制することが可能なリークチェックを行うことができる熱処理装置及びこのリークチェック方法を提供することにある。
請求項1に係る発明は、常圧で被処理体に対して熱処理を施す熱処理装置において、前記被処理体を収容する処理容器と、前記被処理体を保持する保持手段と、前記被処理体を加熱する加熱手段と、下流側が前記処理容器のガス導入部に接合されると共に水素ガスを供給する水素ガス供給系と窒素ガスを供給する窒素ガス供給系とを少なくとも有するガス供給手段と、上流側が前記処理容器の排気口に接合されると共に下流側が工場ダクト側に接続される排気系と、前記接合された箇所のリークチェック時に水素ガスの濃度が所定の濃度範囲内になされた水素ガスと窒素ガスとの混合ガスをリークチェックガスとして形成するように前記ガス供給手段を制御するガス制御部と、を備えたことを特徴とする熱処理装置である。
このように、予め装置に既設されている水素ガス供給系と窒素ガス供給系とを用いて水素ガスの濃度が所定の濃度範囲内になされた水素ガスと窒素ガスとの混合ガスをリークチェックガスとして形成することにより、安全で且つ設備コストの上昇を抑制することが可能なリークチェックを行うことができる。
請求項14に係る発明は、処理容器内に水素ガスを供給する水素ガス供給系と窒素ガスを供給する窒素ガス供給系とを少なくとも有するガス供給手段を備えて、常圧で被処理体に対して熱処理を施す熱処理装置のリークチェック方法において、水素ガスの濃度が所定の濃度範囲内になされた水素ガスと窒素ガスの混合ガスをリークチェックガスとして用いるようにしたことを特徴とする熱処理装置のリークチェック方法である。
本発明に係る熱処理装置及びこのリークチェック方法によれば、次のような優れた作用効果を発揮することができる。
予め装置に既設されている水素ガス供給系と窒素ガス供給系とを用いて水素ガスの濃度が所定の濃度範囲内になされた水素ガスと窒素ガスとの混合ガスをリークチェックガスとして形成することにより、安全で且つ設備コストの上昇を抑制することが可能なリークチェックを行うことができる。
本発明に係る熱処理装置の一例を示す概略構成図である。 切替弁機構の変形例を示す図である。 酸化装置の第1変形実施例のガス供給手段の一部を示す部分構成図である。 熱処理装置の一例であるシンター装置の一例を示す概略構成図である。
以下に、本発明に係る熱処理装置及びこのリークチェック方法の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。図1は本発明に係る熱処理装置の一例を示す概略構成図である。
ここでは熱処理装置として水素ガスと酸化ガスとを用いて酸化処理を行う酸化装置を例にとって説明する。図示するように、この熱処理装置の一例である酸化装置2は、被処理体である半導体ウエハWを収容する処理容器4を有している。
具体的には、上記処理容器4は、下端が開口されて石英により有天井の筒体状に成形されている。この処理容器4は、図示例のように単管構造でもよいし、内筒と同心円状に配置された外筒とよりなる2重管構造でもよい。この処理容器4内には、石英により形成された保持手段としてのウエハボート6が挿脱可能に設けられる。上記ウエハボート6に多段に支持された複数枚の半導体ウエハWが収容されている。
この処理容器4は、プロセス圧力がほぼ常圧なので厚さは非常に薄くなされており、耐圧性は低く設定されている。この処理容器4の下端の開口は、例えばステンレススチールよりなる蓋部8によりOリング等のシール部材10を介して気密に接合されて閉じられている。上記ウエハボート6は、上記蓋部8上に保温筒12を介して回転可能に支持されており、この蓋部8とウエハボート6は、昇降機構14により一体的に昇降可能になされ、処理容器4に対してウエハWをロード及びアンロードできるようになっている。
また処理容器4の周囲には、これを囲むようにしてカーボンワイヤヒータ等を内蔵する円筒状の加熱手段16が設けられており、ウエハWを加熱して温度制御できるようになっている。また処理容器4の下部側壁には、排気口18が設けられており、この排気口18には排気系20が接合されて、処理容器4内の雰囲気を排気できるようになっている。この排気系20は、上記排気口18にOリング等のシール部材22を介して接合された排気通路24を有している。
上記排気通路24には、その上流側から下流側に向けて蛇腹状の流路26、液溜めダクト28、冷却機構30を有する凝縮器32及び圧力調整弁34が順次介設されており、最下流は工場排気を行う工場ダクト36に接続されている。上記凝縮器32は、排気ガス中に含まれるウエハ酸化用の水蒸気を冷却して凝縮させるものである。従って、上記凝縮器32は、上記液溜めダクト28に対して垂直方向に起立させて設けられており、凝縮器32で凝縮した水分を流下させて上記液溜めダクト28内に一時的に貯留するようになっている。
また、上記液溜めダクト28の底部には、ドレイン管38が内部に貫通させて設けられており、液溜めダクト28内の貯留水40をオーバーフローさせてその下方の貯留槽42に貯めるようになっている。上記蛇腹状の流路26、液溜めダクト28及び凝縮器32の上流側及び下流側の各接合部には、例えばOリング等よりなるシール部材44、46、48、50が介設されており、気密性を保持するようになっている。
そして、上記排気系20内を含めて工場ダクト36内の圧力は、常圧、すなわちほぼ大気圧となっている。ここで上記圧力調整弁34は、上記処理容器4内の圧力を僅かに調整するものであり、この圧力調整弁34を設けない場合もあるし、或いはこの圧力調整弁34に替えてバラスト用のN ガスを供給する場合もある。
また、処理容器4の下部側壁には、処理容器4内へ必要なガスを導入するガス導入部52が設けられる。このガス導入部52は、例えば図示しないガスノズル等を有している。そして、このガス導入部52には、ガス供給手段54の下流側が接続されている。
具体的には、このガス供給手段54は、窒素ガスを供給する窒素ガス供給系56と水素ガスを供給する水素ガス供給系58と酸素ガスを供給する酸素ガス供給系60と添加ガスを供給する添加ガス供給系62とを有している。ここで上記添加ガスとして塩素を含むガス、ここでは塩酸(HCl)が用いられているが、これに替えて他の塩素を含むガス、例えばトランス1,2−ジクロロエチレン等を用いることができる。
そして、上記ガス供給手段54は、上記酸素ガスと水素ガスとを反応(燃焼)させて水(水蒸気)を形成する燃焼器64を有している。上記燃焼器64は、第1と第2のガス入口64A、64Bとガス出口66とを有している。上記ガス出口66には、水蒸気通路68の一端がOリング等のシール部材70を介して接合されている。また、水蒸気通路68の他端はOリング等のシール部材72を介して処理容器4のガス導入部52に接合されている。
上記窒素ガス供給系56は、窒素ガス源(図示せず)に接合されたガス通路74を有しており、このガス通路74の下流側は、上記燃焼器64の第1のガス入口64AにOリング等のシール部材76を介して接合されている。このガス通路74には、その上流側より下流側に向けて開閉弁78及びマスフローコントローラのような流量制御器79が順次介設されており、必要に応じて窒素ガスを流量制御しつつ流すようになっている。
また上記水素ガス供給系58は、水素ガス源(図示せず)に接合されたガス通路80を有しており、このガス通路80の下流側は、上記燃焼器64の第2のガス入口64BにOリング等のシール部材82を介して接合されている。このガス通路80には、その上流側より下流側に向けて開閉弁84及びマスフローコントローラのような流量制御器86が順次介設されており、必要に応じて水素ガスを流量制御しつつ流すようになっている。
また上記酸素ガス供給系60は、酸素ガス源(図示せず)に接合されたガス通路90を有しており、このガス通路90の下流側は、上記窒素ガス供給系56のガス通路74の途中に接続されて、それ以降の下流側のガス通路は共用されている。この酸素ガスを流すガス通路90の途中には、その上流側より下流側に向けて開閉弁92及びマスフローコントローラのような流量制御器94が順次介設されており、必要に応じて酸素ガスを流量制御しつつ流すようになっている。
また上記添加ガス供給系62は、添加ガス源(図示せず)に接合されたガス通路96を有しており、このガス通路96の下流側は、上記窒素ガス供給系56のガス通路74の途中に接続されて、それ以降の下流側のガス通路は共用されている。この添加ガスを流すガス通路96の途中には、その上流側より下流側に向けて開閉弁98及びマスフローコントローラのような流量制御器100が順次介設されており、必要に応じて添加ガスとしてここでは塩化水素ガスを流量制御しつつ流すようになっている。
そして、上記水素ガス供給系58と窒素ガス供給系56との間には、この酸化装置2で使用するリークチェックガスを形成するための混合機構102が設けられている。具体的には、この混合機構102は、上記水素ガス供給系58と窒素ガス供給系56とを接続するバイパス通路104と、上記水素ガスの流れを切り替える切替弁機構106とを有する。このバイパス通路104の一端は、水素ガス供給系58のガス通路80に介設した流量制御器86の下流側に接続されてこのガス通路80より分岐され、他端は窒素ガス供給系56のガス通路74に介設した流量制御器79の下流側に接続されている。
そして、上記切替弁機構106は、上記バイパス通路104の途中に介設された第1の切替用開閉弁108と上記バイパス通路104の分岐点より直ぐ下流側の水素ガス用のガス通路80の途中に介設された第2の切替用開閉弁110とよりなる一対の切替用開閉弁を有している。
従って、上記第1及び第2の切替用開閉弁108、110を切り替え制御することにより、水素ガスをバイパス通路104内に流して窒素ガス供給系56のガス通路74の下流側へ合流させ、ここで水素ガスと窒素ガスとを混合させて水素ガスの濃度が所定の範囲内になされた混合ガスであるリークチェックガスを形成できるようになっている。ここで、上記各流量制御器79、86、94、100に対する流量の指示や開閉弁78、84、92、98、第1及び第2の切替用開閉弁108、110の開閉制御は、例えばコンピュータ等よりなるガス制御部112により行われる。
以上のように形成された酸化装置2の全体の動作は、例えばコンピュータ等よりなる装置制御部120により制御されるようになっている。上記装置制御部120は装置全体の動作の制御を行い、この動作を行うコンピュータのプログラムはフレキシブルディスクやCD(CompactDisc)やハードディスクやフラッシュメモリ等の記憶媒体122に記憶されている。具体的には、この装置制御部120からの指令により、各ガスの供給の開始、停止や流量制御、プロセス温度やプロセス圧力の制御、リークチェックの指示等が行われる。この際、ガス制御部112は、上記装置制御部120の支配下で動作する。
次に、以上のように構成された酸化装置を用いて行われる半導体ウエハの酸化処理について説明する。まず、この酸化処理の一般的な動作について簡単に説明する。まず、シリコン基板等よりなる半導体ウエハWを保持するウエハボート6は、処理容器4内より下方へ降下されて、すなわちアンロード状態になされて下方のローディングエリア内に待機状態になされている。
上記ウエハボート6には多段に複数、例えば50〜150枚程度の未処理の半導体ウエハWが保持される。そして、処理容器4はプロセス温度、或いはそれよりも低い温度に維持されており、ウエハボート6を上昇させてこれを処理容器4内へ挿入、すなわちロードし、蓋部8で処理容器4の下端開口部を閉じることにより処理容器4内を密閉する。
そして、処理容器4内を工場ダクト36の排気力により排気系20を介して排気すると共に、加熱手段16への投入電力を増大して内部の温度を上昇させ、所定のプロセス温度、例えば700℃程度に安定的に維持する。そして、ガス供給手段54の水素ガス供給系58及び酸素ガスガス供給系60から各ガスを流量制御しつつ供給し、この水素ガスと酸素ガスとを燃焼器64内で反応(燃焼)させて水蒸気(水)を発生し、この水蒸気を、水蒸気通路68を介して処理容器4内へ導入してウエハWの表面を酸化させて酸化膜を形成することになる。
ここでは切替弁機構106の第2の切替用開閉弁110を開状態とし、第1の切替用開閉弁108を閉状態としている。この際、添加ガス供給系62からは流量制御された添加ガスとして例えばHClガスが必要に応じて供給されており、HClガスのクリーニング作用によりウエハ表面が平滑化されつつ上記酸化膜が形成されることになる。この時、この処理容器4内のプロセス圧力はほぼ常圧に維持されている。尚、常圧とは大気圧に対して+1.33kPa〜−10.6kPa程度の圧力範囲内を指す。
以上のようにして、半導体ウエハWに対して酸化処理が行われるが、この酸化装置2のメンテナンスや部品交換や装置自体の組み付けが行われた場合には、上記したような成膜処理に先立って、この酸化装置2の構成部品の各接合された箇所に漏れが存在するか否かのリークチェックが行われる。このリークチェックは従来においては、添加ガスに用いるHClガスを実際に流して漏れの存否を確認していたが、このHClガスは人体に対して危険なガスのために好ましくなかった。
そこで、本発明では、上記HClガスに替えて、この酸化装置2自体に予め備えられているH ガスをN ガスとを用いてH ガス濃度を安全な濃度までN ガスで希釈して混合ガスを形成し、この混合ガスをリークチェックガスとして用いる。
具体的には、このリークチェック時には、窒素ガス供給系56と水素ガス供給系58からそれぞれ流量制御された窒素ガスと水素ガスを供給する。すなわち、窒素ガス供給系56の開閉弁78を開くと共に流量制御器79で流量制御しつつガス通路74に窒素ガスを流し、これと同時に水素ガス供給系58の開閉弁84を開くと共に、流量制御器86で流量制御しつつガス通路80の途中まで水素ガスを流す。この際、混合機構102の第2の切替用開閉弁110を閉状態にすると共にバイパス通路104に設けた第1の切替用開閉弁108を開状態にし、バイパス通路104側に水素ガスを流す。
このバイパス通路104内を流れた水素ガスは窒素ガス供給系56のガス通路74内を流れる窒素ガスと混合されて水素ガスが所定の濃度の混合ガスとなり、この混合ガスは燃焼器64内に流入することになる。この混合ガスは、水蒸気通路68を流れてガス導入部52より処理容器4内へ導入され、更に、排気口18より排出されて排気系20へ流れる。
排気系20の排気通路24内を流れる混合ガスは、蛇腹状の流路26、液溜めダクト28、凝縮器32等を通過した後に、ほぼ大気圧状態の工場ダクト36から排出されて行く。この時の処理容器4内の圧力は、大気圧よりも例えば98Pa程度低くなるように設定されている。
このように、水素ガスと窒素ガスとの混合ガスよりなるリークチェックガスを流している間に、オペレータは携帯用の水素検出器130を用いて各接合された箇所のリークチェックを行うことになる。このリークチェックを行う接合された箇所は、例えばOリングよりなるシール部材を用いて部品同士を接合させた箇所であり、具体的には、燃焼器64の第1及び第2のガス入口64A、64B、ガス出口66、処理容器4のガス導入部52、排気口18及び蓋部8と処理容器4の下端開口の接合箇所、蛇腹状の流路26と液溜めダクト28と凝縮器32の相互間の接合箇所等が挙げられる。これらのリークチェック箇所は、代表的な部分を一例として挙げただけであり、実際には更に多くの箇所のリークチェックが行なわれることになる。
このリークチェックガスの水素ガスの濃度の範囲は、0.5%〜5.7%未満(体積比)の範囲内である。この水素ガスの濃度が0.5%よりも小さくなると漏れ出た水素ガスの検出が困難になるので好ましくない。また、水素ガスの濃度が5.7%以上になると、漏れ出た水素ガスが爆発を生ずる危惧が生ずるので好ましくない。
このように、本発明によれば、予め装置に既設されている水素ガス供給系58と窒素ガス供給系56とを用いて水素ガスの濃度が所定の濃度範囲内になされた水素ガスと窒素ガスとの混合ガスをリークチェックガスとして形成することにより、安全で且つ設備コストの上昇を抑制することが可能なリークチェックを行うことができる。
尚、先の実施例では、切替弁機構106として第1と第2の切替用開閉弁108、110を用いたが、これに替えて、三方弁を用いるようにしてもよい。図2はこのような切替弁機構の変形例を示す図である。尚、図2では図1に示す構成部分と同一構成部分については同一参照符合を付してある。すなわち、ここでは水素ガス供給系58のガス通路80に対するバイパス通路104の分岐点に、切替用弁機構106として三方弁132を設けており、これにより、水素ガスの流れ方向の切り替えができるようになされている。この場合にも、先に説明した実施例と同様な作用効果を発揮することができる。
<第1変形実施例>
上記実施例では、リークチェックガスを形成するためにバイパス通路104と切替弁機構106とを設けたが、これらを設けないで図3に示す第1変形実施例のように構成してもよい。図3は酸化装置の第1変形実施例のガス供給手段の一部を示す部分構成図である。尚、図3では図1に示す構成部分と同一構成部分については同一参照符合を付してある。
図3に示すように、ここでは図1に示す実施例で用いたバイパス通路104と切替弁機構106(第1及び第2の切替用開閉弁108、110)を設けていない。この場合には、水素ガスと窒素ガスとをそれぞれ個別に燃焼器64内へ導入して、リークチェックガス用の混合ガスをこの燃焼器64内で形成するようにしている。
この第1変形実施例の場合も、先の実施例と同様な作用効果を発揮することができる。また、この第1変形実施例の場合には、先の実施例で用いたバイパス通路104や切替弁機構106を不要にすることができるので、その分、設備コストを削減できる。
<第2変形実施例>
先の各実施例では、熱処理装置として酸化処理を行う酸化装置を例にとって説明したが、これに限定されず、熱処理装置としてシンター処理を行うシンター装置にも本発明を適用することができる。図4は熱処理装置の一例であるシンター装置の一例を示す概略構成図である。尚、図4では図1に示す構成部分と同一構成部分については同一参照符合を付して、その説明を省略する。このシンター処理では、水素ガスと窒素ガスの混合ガスであるフォーミングガスの雰囲気中で半導体ウエハWの熱処理するものであり、オーミックコンタクト等を確保するために行う。
上述のように、このシンター装置140では、窒素ガスと水素ガスとを用いるために、窒素ガス供給系56と水素ガス供給系58とを有している。そして、窒素ガス供給系56のガス通路74と水素ガス供給系58のガス通路80とは途中で接合されてそれ以降のガス通路は共用されている。すなわち、このガス通路の共用部分で水素ガスと窒素ガスとの混合ガスが形成されることになる。
そして、排気系20の排気通路24には圧力調整弁34が介設され、この下流側にはシンター処理時の高濃度の水素ガスを燃焼させて無害化するための燃焼室144が、Oリング等よりなるシール部材146、148を介して排気通路24に接合されている。そして、この排気通路24の下流側は工場ダクト36側に接続されている。このシンター装置140の場合にも、シンター処理のプロセス圧力は大気圧程度の圧力下で行われる。
シンター処理時には、水素ガスと酸素ガスとの混合ガス中の水素ガス濃度は、例えば4〜100%程度であって非常に濃度が高く、このため、排気ガス中の水素ガスは排気系20の燃焼室144内で燃焼された後に工場ダクト36から排出されることになる。
また、このシンター処理を行う前に行われることになるリークチェックでは、前述したと同様に水素ガス濃度が0.5%〜5.7%未満の範囲内になされた混合ガスよりなるリークチェックガスは、ガス通路74の共用部分142で形成され、先の実施例と同様に処理容器4内及び排気系20内へ順次流れて、Oリング等を用いて接合された箇所のリークチェックを行うことになる。
この第2変形実施例の場合にも、先の実施例と同様な作用効果を発揮することができる。尚、この第2変形実施例では、窒素ガス供給系56のガス通路74と水素ガス供給系58のガス通路80とを互いに途中で接合してガス通路を共用するようにしたが、これに限定されず、上記各ガス通路74、80の全体をそれぞれ別個独立に形成してそれぞれのガス通路74、80を処理容器40に接合させるようにしてもよい。この場合には、上記ガス通路74、80に、図1に示す第1及び第2の切替用開閉弁108、110よりなる切替弁機構106や図3に示すような三方弁132よりなる切替弁機構106を設けるようにする。尚、以上の各実施例で用いられる水素ガスには、重水素ガスも含まれる。
また、以上説明した各実施例では、熱処理として酸化処理又はシンター処理を行う場合を例にとって説明したが、これに限定されず、熱処理として常圧にてアニール処理、拡散処理等を行う場合にも本発明を適用することができる。
また、ここでは被処理体として半導体ウエハを例にとって説明したが、この半導体ウエハにはシリコン基板やGaAs、SiC、GaNなどの化合物半導体基板も含まれ、更にはこれらの基板に限定されず、液晶表示装置に用いるガラス基板やセラミック基板等にも本発明を適用することができる。
2 酸化装置(熱処理装置)
4 処理容器
6 ウエハボート(保持手段)
16 加熱手段
20 排気系
54 ガス供給手段
56 窒素ガス供給系
58 水素ガス供給系
62 添加ガス供給系
102 混合機構
104 バイパス通路
106 切替弁機構
108 第1の切替用開閉弁
110 第2の切替用開閉弁
112 ガス制御部
130 携帯用の水素検出器
132 三方弁
140 シンター装置(熱処理装置)
W 半導体ウエハ(被処理体)

Claims (15)

  1. 常圧で被処理体に対して熱処理を施す熱処理装置において、
    前記被処理体を収容する処理容器と、
    前記被処理体を保持する保持手段と、
    前記被処理体を加熱する加熱手段と、
    下流側が前記処理容器のガス導入部に接合されると共に水素ガスを供給する水素ガス供給系と窒素ガスを供給する窒素ガス供給系とを少なくとも有するガス供給手段と、
    上流側が前記処理容器の排気口に接合されると共に下流側が工場ダクト側に接続される排気系と、
    前記接合された箇所のリークチェック時に水素ガスの濃度が所定の濃度範囲内になされた水素ガスと窒素ガスとの混合ガスをリークチェックガスとして形成するように前記ガス供給手段を制御するガス制御部と、
    を備えたことを特徴とする熱処理装置。
  2. 前記熱処理は酸化処理であり、前記ガス供給手段は、酸素ガスを供給する酸素ガス供給系を有すると共に前記水素ガスと前記酸素ガスとを反応させて水蒸気を発生させる燃焼器を有していることを特徴とする請求項1記載の熱処理装置。
  3. 前記ガス供給手段は、塩素を含むガスよりなる添加ガスを供給する添加ガス供給系を有することを特徴とする請求項2記載の熱処理装置。
  4. 前記水素ガス供給系と前記窒素ガス供給系との間には、前記リークチェックガスを形成するための混合機構が設けられることを特徴とする請求項2又は3記載の熱処理装置。
  5. 前記混合機構は、前記水素ガス供給系と前記窒素ガス供給系とを接続するバイパス通路と、前記水素ガスの流れを切り替える切替弁機構とを有することを特徴とする請求項4記載の熱処理装置。
  6. 前記切替弁機構は、前記バイパス通路の分岐点に設けられた三方弁又は前記バイパス通路の途中と前記水素ガス供給系の途中に設けた一対の切替用開閉弁を有することを特徴とする請求項5記載の熱処理装置。
  7. 前記リークチェックガスは、前記燃焼器内で形成されることを特徴とする請求項2又は3記載の熱処理装置。
  8. 前記熱処理は、シンター処理であることを特徴とする請求項1記載の熱処理装置。
  9. 前記水素ガス供給系と前記窒素ガス供給系とは途中で共用され、前記リークチェックガスは共用部分で形成されることを特徴とする請求項8記載の熱処理装置。
  10. 前記水素ガス供給系と前記窒素ガス供給系との間には、前記リークチェックガスを形成するための混合機構が設けられることを特徴とする請求項8記載の熱処理装置。
  11. 前記混合機構は、前記水素ガス供給系と前記窒素ガス供給系とを接続するバイパス通路と、前記水素ガスの流れを切り替える切替弁機構とを有することを特徴とする請求項10記載の熱処理装置。
  12. 前記切替弁機構は、前記バイパス通路の分岐点に設けられた三方弁又は前記バイパス通路の途中と前記水素ガス供給系の途中に設けた一対の切替用開閉弁を有することを特徴とする請求項11記載の熱処理装置。
  13. 前記所定の濃度範囲は、0.5%〜5.7%未満であることを特徴とする請求項1乃至12のいすれか一項に記載の熱処理装置。
  14. 処理容器内に水素ガスを供給する水素ガス供給系と窒素ガスを供給する窒素ガス供給系とを少なくとも有するガス供給手段を備えて、常圧で被処理体に対して熱処理を施す熱処理装置のリークチェック方法において、
    水素ガスの濃度が所定の濃度範囲内になされた水素ガスと窒素ガスの混合ガスをリークチェックガスとして用いるようにしたことを特徴とする熱処理装置のリークチェック方法。
  15. 前記所定の濃度範囲は、0.5%〜5.7%未満であることを特徴とする請求項14記載の熱処理装置のリークチェック方法。
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