JP2014059365A - レンズ鏡筒およびそれを備えた撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 レンズバリアを搭載するレンズ鏡筒において、レンズ保持部の強度を確保しつつ小型化する必要があった。
【解決手段】 本発明のレンズ鏡筒(110)は、レンズが光軸方向に移動することで、繰り出し状態と沈胴状態とを変位するレンズ鏡筒であって、バリア羽根と、延出部(2b)を有するバリア駆動部材(2)と、バリア保持部材(1)と、前記レンズの外周部の一部で前記レンズを保持するレンズ保持部(8e)を有するレンズ保持部材(8)を備え、レンズ鏡筒の沈胴状態から繰り出し状態へ遷移する過程で前記レンズ保持部材が前記バリア保持部材に光軸方向に接近するレンズ鏡筒において、前記バリア羽根が閉状態の時、前記延出部と前記レンズ保持部は光軸方向から見て少なくとも一部が重なる位置関係となり、前記バリア羽根が開状態の時、前記延出部と前記レンズ保持部は光軸方向から見て重ならないことを特徴とする。
【選択図】 図9
【解決手段】 本発明のレンズ鏡筒(110)は、レンズが光軸方向に移動することで、繰り出し状態と沈胴状態とを変位するレンズ鏡筒であって、バリア羽根と、延出部(2b)を有するバリア駆動部材(2)と、バリア保持部材(1)と、前記レンズの外周部の一部で前記レンズを保持するレンズ保持部(8e)を有するレンズ保持部材(8)を備え、レンズ鏡筒の沈胴状態から繰り出し状態へ遷移する過程で前記レンズ保持部材が前記バリア保持部材に光軸方向に接近するレンズ鏡筒において、前記バリア羽根が閉状態の時、前記延出部と前記レンズ保持部は光軸方向から見て少なくとも一部が重なる位置関係となり、前記バリア羽根が開状態の時、前記延出部と前記レンズ保持部は光軸方向から見て重ならないことを特徴とする。
【選択図】 図9
Description
本発明は、特に光学レンズの前面を覆って保護するバリア装置を備えたレンズ鏡筒およびそれを備えた撮像装置に関するものである。
デジタルカメラ等の非使用時にレンズ鏡筒の開口部より混入する異物からレンズを保護するために、開口部を覆うバリア羽根を有するバリア装置が備えられている。このようなデジタルカメラでは、起動動作によりバリア駆動リングが回転し、バリア羽根がレンズ鏡筒の開口外へと移動させられる。
特許文献1では、バリア駆動リングの延出部の外周が、バリア駆動リング及び1群レンズを保持する1群枠のレンズ保持部の外側内周に径嵌合し、バリア駆動リングが回動することで、バリア羽根を開閉する構成が開示されている。
また、レンズの広角化のために、バリア保持枠とレンズ保持枠を別体とし、バリア羽根の開放位置において、バリア保持枠に対し、レンズ保持枠が相対的に繰り出されることで、1群レンズがバリア羽根の移動領域まで光軸方向に侵入する機構が提案されている。
しかしながら、特許文献1のようなバリア装置の構成に対し、バリア保持枠とレンズ保持枠を別体化した機構では、保持枠が増えるため、鏡筒径が大径化する恐れがある。一方、鏡筒径を小型にするために、例えば、レンズ保持枠のレンズ保持部の肉厚を薄くすると、レンズ保持部の強度が不足し、レンズの位置精度等に影響を及ぼす恐れがある。
そこで、本発明の目的は、レンズ保持部の強度の低下を防ぐとともに、小型のレンズ鏡筒を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、撮影光学系をなすレンズが前記撮影光学系の光軸方向に移動することで、撮影可能な状態である繰り出し状態と撮影不可能な状態である沈胴状態とを変位するレンズ鏡筒であって、前記光軸と交差する方向に開閉し、沈胴状態で閉状態となり繰り出し状態で開状態となるバリア羽根と、前記光軸方向に伸びた延出部を有し、光軸周り方向に回動するバリア駆動部材と、前記バリア駆動部材を保持するバリア保持部材と、前記レンズの外周の少なくとも一部で前記レンズを保持するレンズ保持部を有するレンズ保持部材を備え、前記バリア羽根が閉状態の時、前記延出部と前記レンズ保持部は光軸方向から見て、少なくとも一部が重なり、前記バリア羽根が開状態の時、前記延出部と前記レンズ保持部は光軸方向から見て、重ならないことを特徴とする。
そこで、本発明の目的は、レンズバリアを搭載するレンズ鏡筒において、レンズ保持部の強度低下を防ぐとともに、小型のレンズ鏡筒を提供することである。
以下、本発明の実施例について、図1〜9を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明を実施したレンズ鏡筒を有する撮像装置としてのデジタルカメラ100を説明する図である。図1は、撮影可能な状態の一例である電源オン状態を示している。この状態では、レンズ鏡筒110は繰り出し状態(撮影可能状態)となる。電源オフ状態や画像を再生する再生モードに設定した時には、レンズ鏡筒110は沈胴状態(撮影不可能状態)となる。
デジタルカメラ100には、カメラ本体101に沈胴式のレンズ鏡筒110が設けられている。レンズ鏡筒110は撮影光学系をなすレンズ群がレンズの光軸方向に移動することで、撮影可能な状態である繰り出し状態と撮影不可能な状態である沈胴状態とを変位する。カメラ本体101には、メインスイッチ102、撮影スイッチ103(レリーズスイッチ)、ズームレバー107が配置されている。
メインスイッチ102は、電源のオン及びオフを切り替えるスイッチである。撮影スイッチ103は、半押し操作(SW1押下)によって測光、オートフォーカス(AF)などの撮影準備動作を行わせ、全押し操作(SW2押下)によって画像の撮影動作(いわゆる本露光)及び記録動作を行わせるスイッチである。フラッシュ部104は、暗いときに発光させるフラッシュである。さらに、カメラ本体101内には、レンズ鏡筒110の撮影光学系により形成された被写体像を光電変換するCCDやCMOSセンサなどの撮像素子が搭載されている。
図2は、デジタルカメラ100のレンズ鏡筒110のうち、バリア機構および1群レンズ鏡筒周辺の部材の分解斜視図である。本実施形態では、光軸方向被写体側を前側、光軸方向撮像素子側を後側あるいは像面側と記載する。
レンズ鏡筒110は、バリア保持枠1(バリア保持部材)、第1レンズ保持枠8(レンズ保持部材)、1群レンズとしての第1レンズ9、カム筒10、バリア駆動リング2(バリア駆動部材)、バリア羽根3〜5、付勢部材6、バリアカバー7を備える。第1レンズ9は、第1レンズ保持枠8に保持されていれば、レンズ群であっても1枚のレンズであっても良い。バリア羽根3,4,5はそれぞれ第1のバリア羽根3、第2のバリア羽根4、第3のバリア羽根5からなる。また、第1のバリア羽根3、第2のバリア羽根4、第3のバリア羽根5、ばねなどの付勢部材6は、それぞれ、1群レンズである第1レンズ9の光軸を中心に点対称に一対が配置される。
付勢部材6の付勢力によって、バリア駆動リング2はバリア羽根3〜5が閉じる方向に付勢されており、またバリア羽根3〜5が閉状態ではカム筒10の作動壁10cと当接した状態となっている。第1〜3のバリア羽根3〜5は、光軸と交差する方向に開閉し、レンズ鏡筒110の沈胴状態で閉状態となりレンズ鏡筒110の繰り出し状態で開状態となる。なお、本実施例においては、小型化の観点から第1〜3のバリア羽根3〜5は光軸と直交する方向に開閉するものとするが、設計によっては光軸に対して所定の角度傾いて開閉しても良い。
バリアカバー7は、レンズ鏡筒110の最も前側(光軸方向被写体側)に配置され、バリア保持枠1に固定されて、バリア羽根3〜5を保護している。また、バリアカバー7は、1群レンズである第1レンズ9を介して撮像素子に入射する光束を遮らないように開けられた光入射開口7aを有する。
図3は、バリア駆動リング2の斜視図である。図3(a)は光軸方向被写体側(前側)から見た図で、図3(b)は光軸方向撮像素子側(像面側)から見た図である。
バリア駆動部材としてのバリア駆動リング2は、バリア保持部材としてのバリア保持枠1に回転可能に保持される。バリア駆動リング2には、光軸方向の像面側に延出し、斜面形状(テーパ形状)にカットされたフォロアアーム2a(駆動部)が設けられる。駆動部としてのフォロアアーム2aが、カム筒10に設けられた回動当接部としての作動壁10c(図2に示されている)と接触する。そしてカム筒10が回動することで、作動壁10cと当接しているフォロアアーム2aが回転し、バリア駆動リング2全体が回転する仕組みとなっている。この動作については後述する。
図3(b)に示すように、バリア駆動リング2には、さらに、光軸方向の像面側に延出する延出部2bが複数設けられる。延出部2bの外周の一部にはバリア保持枠1との摺動面2b1が複数形成される。摺動面2b1は延出部2bの他の外周面に対し、凸形状となっている。また、延出部2bの像面側の端面には当接面2b2が形成されるが、当接面2b2の作用については後述する。
図4は、(a)が本発明の一実施の形態に係るバリア保持枠1の斜視図、及び(b)が像面側から見た図である。バリア保持枠1には、バリア駆動リング2に設けられたフォロアアーム2aが貫通する円弧孔1a、及び、バリア駆動リング2の摺動をガイドする突出部1bが設けられる。バリア駆動リング2に形成されている摺動面2b1が、バリア保持枠1の開口内周面に設けられた突出部1bに沿って摺動することにより、バリア駆動リング2が滑らかに回動できる。なお、本実施例においては、摺動面2b1が周方向に間隔が等しくなるように6箇所形成されている。また、バリア保持枠1には、第1のバリア羽根3の回動軸が挿通される穴1c、1d、及び、第3のバリア羽根5の回動穴を挿通する軸1e、1fが設けられる。
図5は、(a)が本実施の一実施の形態に係る第1レンズ保持枠8の斜視図、及び(b)が被写体側から見た図である。第1レンズ9は、第1レンズ保持枠8の加締め部8aを熱で加締めることにより保持される。また、第1レンズ9は、光軸中心の精度を出すために、レンズ保持部材である第1レンズ保持枠8の内周に略等間隔に複数箇所形成された(本実施例では3箇所形成されている)レンズ外周保持部8eにおいて、第1レンズ9の外周が保持される。レンズ外周保持部8e以外のレンズ非保持部8fでは、第1レンズ保持枠8と第1レンズ9は隙間を有している。また、レンズ外周保持部8eにおける第1レンズ保持枠8の剛性を高めるために、レンズ外周保持部8eにおける肉厚はレンズ非保持部8fにおける肉厚よりも厚く形成されている。すなわち、光軸中心からレンズ外周保持部8eの外周までの距離R1は光軸中心からレンズ非保持部8fの外周までの距離R2よりも大きく形成されている。また、第1レンズ保持枠8には、バリア駆動リング2に設けられたフォロアアーム2aが貫通する貫通部としての円弧孔8bが設けられている。
さらに、第1レンズ保持枠8には、侵入した異物(砂塵、ゴミなど)を像面側へと侵入させないための異物受け溝部8cが、第1レンズ保持部の外側円周上に光軸方向撮像素子側に深さをもって形成されている。また、異物受け溝部8cの一部には、異物受け溝部8cよりも光軸方向に突出している当接部8dが、周方向に間隔が等しくなるように複数形成されている(本実施例では3箇所形成されている)。また、当接部8dは、フォロアアーム2aが貫通する貫通部としての円弧孔8bよりも第1レンズ9の光軸中心に近い側に(鏡筒の径方向中心側に)複数形成されている。当接部8dの作用については後述する。
図6−8を用い、第1レンズ保持枠8及びバリア保持枠1の繰り出し機構について説明する。図6,7は鏡筒の光軸断面図である。図6(a),7(a)は鏡筒の沈胴状態の横断面図を示し、図6(b),7(b)は繰り出し状態(バリア羽根の開状態)の横断面図を示し、図6(c),7(c)は繰り出し状態(撮影可能状態)の横断面図を示す。図8はカム筒10の外周展開図であり、カム溝10a,10bの形状を表した図である。
バリア保持枠1は、レンズ鏡筒110の前端部(光軸方向被写体側)に配置される。バリア保持枠1の内周部には第1レンズ保持枠8が設けられ、第1レンズ保持枠8の内周部にはカム筒10が配置される。
第1レンズ保持枠8の繰り出し機構について説明する。第1レンズ保持枠8に圧入されているフォロアピン11がカム筒10のカム溝10aに係合する。フォロアピン11は、周方向に間隔が等しくなるように3箇所形成され、第1レンズ保持枠8に圧入されている。そして、不図示の駆動手段としてのズームモータにより、カム筒10が回転駆動されることで、フォロアピン11がカム溝10aをトレースして第1レンズ保持枠8がカム筒10に対して相対的に移動する。さらに、第1レンズ保持枠8は、カム筒10の内周に設けられた直進案内筒により回転方向の移動が規制されることで、光軸方向に直進移動する。
次に、バリア保持枠1の繰り出し機構について説明する。バリア保持枠1に圧入されているフォロアピン12がカム筒10のカム溝10bに係合する。フォロアピン12は、周方向に間隔が等しくなるように3箇所形成され、バリア保持枠1に圧入されている。そして、不図示の駆動手段としてのズームモータにより、カム筒10が回転駆動されることで、フォロアピン12がカム溝10bをトレースしてバリア保持枠1がカム筒10に対して相対的に移動する。さらに、バリア保持枠1は第1レンズ保持枠8に設けられた不図示の直進案内部により回転方向の移動が規制されることで光軸方向に直進移動する。
また、本実施例では、図7(a)〜(c)に示すように、何れの状態においても、バリア保持枠1の突出部1bが第1レンズ保持枠8の異物受け溝部8cに挿入される構成をとっている。このことにより、何れの状態においても、レンズ鏡筒の光入射開口7aなどから侵入する異物がバリア保持枠1の内周と第1レンズ保持枠8の外周の間に入り込みにくくしている。バリア保持枠1の内周と第1レンズ保持枠8の外周の間に異物が詰まると、図7(b)から図7(c)、または、図7(c)から図7(b)にかけて、第1レンズ保持枠8がバリア保持枠1に対し相対的に移動する際に、駆動負荷が大きくなる恐れがある。
そこで、本実施例のようにバリア保持枠1の内周と第1レンズ保持枠8の外周の間に異物が入りこみにくい構成をとることで、バリア保持枠1及び第1レンズ保持枠8の繰り出しの負荷の上昇も抑えることができる。
以上のように、第1レンズ保持枠8とバリア保持枠1が異なるカム溝に倣って光軸方向に直進移動する構成をとることにより、第1レンズ保持枠8とバリア保持枠1の相対位置を可変としている。
次に、カメラの電源がオフの状態から電源をオンした後の挙動について説明する。
まず、図6(a)から図6(b)または図7(a)から図7(b)に至る過程、すなわち、鏡筒の沈胴状態(バリア羽根の閉状態)から撮影可能状態(バリア羽根の開状態)へ至る過程について説明する。
図6(a),7(a)に示すように、カメラの電源がオフの状態では、レンズ鏡筒110は沈胴状態となっていて、バリア羽根3〜5は閉状態となっている。この状態からメインスイッチ102をオンすると、不図示のズームモータによってカム筒10が回転駆動され、バリア保持枠1は第1レンズ保持枠8に設けられた不図示の直進案内部により回転方向の移動が規制されることで光軸方向に直進移動する。
電源オフの状態では、付勢部材6で付勢されているバリア駆動リング2が、バリア駆動リング2のフォロアアーム2aと作動壁10cとが当接した状態となり、バリア駆動リング2の回転が規制されている。しかし、電源がオンされ、カム筒10が回転することで、バリア駆動リング2のフォロアアーム2aもばねなどの付勢部材6の力により追従して回転する。バリア駆動リング2の回転により、バリア羽根3〜5のすべてが開方向に回転移動する。バリアが開状態となるとバリア駆動リング2の回転が停止され、バリア羽根3〜5が開状態に維持される。
図8において、鏡筒の沈胴状態(バリア閉状態)からバリア開状態への移動区間を第1の区間S1とする。図8に示すように、第1の区間S1において、カム溝10a及び10bは略平行に形成される。そのため、第1の区間S1における第1レンズ保持枠8の光軸方向の移動量X1とバリア保持枠1の光軸方向の移動量Y1は同一であり、第1レンズ保持枠8とバリア保持枠1の相対位置は同一の状態が保持される。
次に、図6(b),7(b)から図6(c),7(c)に至る過程、すなわち、バリア羽根の開状態からレンズ鏡筒の繰り出し状態(撮影可能状態)へ至る過程について説明する。
図6(b),7(b)に示すバリア羽根の開状態から、カム筒10が所定量回動することにより、図6(c),7(c)に示すように、バリア保持枠1と第1レンズ保持枠8は撮影可能位置まで繰り出される。図8において、バリア羽根3〜5の開位置から撮影可能位置への移動区間を第2の区間S2とする。第2の区間S2において、カム溝10aの光軸方向の変化量X2が、カム溝10bの光軸方向の変化量Y2よりも大きく形成されている。
これにより、第1レンズ保持枠8はバリア保持枠1に対し、光軸方向の繰り出し量が多くなり、第1レンズ9がバリア羽根3〜5の駆動軌跡まで侵入する。このような構成を取ることにより、撮影可能状態における第1レンズ9とバリアカバー7の光軸方向の間隔が少なくなるため、光入射開口7aにより遮蔽されない光線の角度を広くすることが出来る。すなわち、より広角の光学系を実現できるという効果が得られる。
ところで、バリア羽根の開放動作の際にユーザがバリア羽根3〜5を押さえるなどにより、バリア羽根3〜5の閉位置から開位置への移動が妨げられた場合には、第1レンズ保持枠8の繰り出し量によっては、第1レンズ9がバリア羽根3〜5に接触しうる。そこで、本実施例では、バリア羽根3〜5の閉位置から開位置への移動が妨げられた場合に、以下に述べるような第1レンズ9がバリア羽根3〜5に接触することを防ぐためのレンズ接触防止機構を採用している。
本発明の実施の形態に係る、第1レンズ保持枠8の当接部8dとバリア駆動リング2の当接面2b2で構成されているレンズ接触防止機構について、図6及び図9を用いて説明する。
図9は光軸方向被写体側から見たレンズ鏡筒の断面図である。図9(a)はレンズ鏡筒の沈胴状態を示し、図9(b)はレンズ鏡筒の繰り出し状態(撮影可能状態)を示す。ただし、バリア羽根3〜5に外力が加わっていないものとする。
図6(a)及び図9(a)に示すように、レンズ鏡筒の沈胴状態においては、第1レンズ保持枠8の当接部8dの前側(光軸方向被写体側)に、バリア駆動リング2の当接面2b2が位置している。本実施例においては、当接面2b2は周方向に間隔が等しくなるように3箇所配置されている。なお、バリア駆動リング2の当接面2b2と第1レンズ保持枠8の当接部8dの光軸方向の距離が、第1レンズ9と第1バリア羽根3の光軸方向の距離よりも小さく設定されている。
一方で、バリア駆動リング2が回転すると、バリア羽根3〜5に外力が加わっていない場合は、バリア羽根3〜5が閉状態から開状態になる。図9(b)に示すように、バリア駆動リング2が回転することで、バリア駆動リング2の当接面2b2の回転位置(光軸周り方向の位置)が変化し、当接面2b2が異物受け溝部8cへと収まる。そのため、この状態で第1レンズ保持枠8が直進して繰り出されても、当接部8dとの当接面2b2の接触は起こらない。つまり、バリア羽根3〜5が開状態の時、当接部8dとの当接面2b2は互いに対向しない位置関係となる。
一方で、外力が加えられるなどにより、バリア羽根3〜5の開閉が出来ない場合には、図9(a)の位置からバリア駆動リング2の回転が規制される。つまり、本来ならばバリア駆動リング2の当接面2b2が異物受け溝部8cへ収まる位置まで回転するはずが、外力によって回転が妨げられるので、回転が不十分になる。そのため、バリア駆動リング2の当接面2b2の位置が、第1レンズ保持枠8の当接部8dの位置と光軸方向から見て重なることになる。よってバリア羽根3〜5が閉状態もしくは開閉できない時、当接部8dとの当接面2b2は互いに対向する位置関係となる。
この状態で第1レンズ保持枠8が直進して繰り出されると、第1レンズ9とバリア羽根3が接触するよりも先に、第1レンズ保持枠8の当接部8dがバリア駆動リング2の当接面2b2に接触する。つまり、バリア駆動リング2の当接面2b2がストッパとなって、直進しようとする第1レンズ保持枠8の当接部8dに接触し、第1レンズ保持枠8の直進を妨げる。これによって、第1レンズ保持枠8の直進が妨げられ、第1レンズ9とバリア羽根3〜5の接触を防ぐことができる。
また、第1レンズ9とバリア羽根3〜5の接触をより高い精度で防ぐために、当接部8dは第1レンズ9から近い位置(第1レンズ9の外側周辺部)に形成される。また、当接部8dは、フォロアアーム2aが貫通する貫通部としての円弧孔8bよりも光軸に近い側に(鏡筒の径方向中心側に)複数形成している。
これによって、当接面2b2が第1レンズ9の光軸中心からの距離が遠い位置で当接部8dに接触するときよりも、駆動力がかかることによる部材の撓みなどの影響で第1レンズ9とバリア羽根3〜5が接触してしまう事態を高い確率で回避することができる。
次に、第1レンズ保持枠8のレンズ外周保持部8e及びレンズ非保持部8fとバリア駆動リング2の延出部2bとの配置関係について、図7及び図9を用いて説明する。
図7は鏡筒の光軸断面図である。図7(a)は鏡筒の沈胴状態の横断面図を示し、図7(b)は繰り出し状態(バリア羽根の開状態)の横断面図を示し、図7(c)は繰り出し状態(撮影可能状態)の横断面図を示す。また、図7の各図の上半分が第1レンズ保持枠8のレンズ非保持部8fを通る断面図であり、下半分が第1レンズ保持枠8のレンズ外周保持部8eを通る断面図である。
図9(a)に示すように、レンズ鏡筒の沈胴状態においては、第1レンズ保持枠8のレンズ外周保持部8eとバリア駆動リング2の延出部2bは光軸方向から見て一部が重なっている。すなわち、光軸中心からバリア駆動リング2の延出部2bの内周までの距離R3は、光軸中心からレンズ外周保持部8eの外周までの距離R1よりも小さく形成されている。ところが、図7(a)に示すように、レンズ外周保持部8eとバリア駆動リング2の延出部2bは光軸方向に一定の隙間を有しているため、衝突は起こらない。
一方で、バリア駆動リング2が回転し、バリア羽根3〜5が閉状態から開状態になると、バリア駆動リング2の延出部2bの回転位置(光軸周り方向の位置)が変化する。図9(b)に示すように、バリア羽根3〜5が開状態になると、バリア駆動リング2の延出部2bは第1レンズ保持枠8のレンズ非保持部8fの外周に収まる。これにより、第1レンズ保持枠8のレンズ外周保持部8eとバリア駆動リング2の延出部2bの光軸方向から見たときの重なりが解消される。そのため、図7(b)及び図7(c)に示すように、この状態で第1レンズ保持枠8が直進して繰り出されても、レンズ外周保持部8eとバリア駆動リング2の延出部2bとの接触は起こらない。
第1レンズ保持枠8(第1レンズ9)の光軸中心の精度を要求する上では、第1レンズ保持枠8のレンズ外周保持部8eは略等間隔で複数箇所(本実施例では3箇所)設けることが望ましい。さらに、バリア駆動リング2の回転精度を要求する上で、バリア駆動リング2の延出部2bも略等間隔で複数箇所(本実施例では6箇所)設けることが望ましい。また、バリア駆動リング2は回転するため、一つの延出部2bにつき、延出部2bの幅にバリア駆動リング2の回転角度を加えた空間が必要となる。そのため、バリアの開閉状態に関わらず第1レンズ保持枠8のレンズ外周保持部8eとバリア駆動リング2の延出部2bを光軸方向から見て重ねることなく配置するのは空間上困難である。
それに対し、本実施例では、上述した構成により、第1レンズ保持枠8のレンズ外周保持部8eとバリア駆動リング2の延出部2bを略等間隔で複数箇所設けたうえで、延出部2bをレンズ外周保持部8eの外径より内周に配置することを可能としている。これにより、レンズ外周保持部8eの外周に延出部2bを形成する場合に比べ、延出部2bを内周に配置することができ、レンズ鏡筒の小型化が実現できる。
また、レンズ外周保持部8eにおける肉厚は厚く形成されているため、レンズ外周保持部8eにおける第1レンズ保持枠8の剛性を確保することができ、レンズの位置精度を高く保つことができる。
また、本実施例では熱加締めによりレンズを保持するレンズ鏡筒について記したが、接着によりレンズを保持するレンズ鏡筒でもよい。その場合、レンズ保持枠の接着部の肉厚を厚くすることが望ましい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
1 バリア保持枠
1b (第一の)延出部
2 バリア駆動リング
2b (第二の)延出部
8 第1レンズ保持枠
8c 異物受け溝部
8e レンズ保持部
9 第1レンズ
1b (第一の)延出部
2 バリア駆動リング
2b (第二の)延出部
8 第1レンズ保持枠
8c 異物受け溝部
8e レンズ保持部
9 第1レンズ
Claims (6)
- 撮影光学系をなすレンズが前記撮影光学系の光軸方向に移動することで、撮影可能な状態である繰り出し状態と撮影不可能な状態である沈胴状態とを変位するレンズ鏡筒であって、
前記光軸と交差する方向に開閉し、沈胴状態で閉状態となり繰り出し状態で開状態となるバリア羽根と、
前記光軸方向に伸びた延出部を有し、光軸周り方向に回動するバリア駆動部材と、
前記バリア駆動部材を保持するバリア保持部材と、
前記レンズの外周の少なくとも一部で前記レンズを保持するレンズ保持部を有するレンズ保持部材を備え、
前記バリア羽根が閉状態の時、前記延出部と前記レンズ保持部は光軸方向から見て、少なくとも一部が重なり、
前記バリア羽根が開状態の時、前記延出部と前記レンズ保持部は光軸方向から見て、重ならないことを特徴とするレンズ鏡筒。 - 前記レンズ保持部は、前記レンズ保持部材の周方向に等しい間隔で複数形成されていることを特徴とする請求項1記載のレンズ鏡筒。
- 前記延出部は、前記レンズの外側円周上に等しい間隔で複数形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のレンズ鏡筒。
- 撮影光学系をなすレンズが前記撮影光学系の光軸方向に移動することで、撮影可能な状態である繰り出し状態と撮影不可能な状態である沈胴状態とを変位するレンズ鏡筒であって、
沈胴状態で閉状態となり、繰り出し状態で開状態となるバリア羽根と、
バリア駆動部材と前記バリア駆動部材とを保持し、前記光軸方向に伸びた突出部を有するバリア保持部材と、
前記レンズを当該レンズの外周の少なくとも一部で保持するレンズ保持部と、該レンズ保持部よりも径方向の外側に溝部を有するレンズ保持部材を備え、
レンズ鏡筒の沈胴状態で前記突出部が前記溝部に挿入されることを特徴とするレンズ鏡筒。 - 前記バリア駆動部材は光軸方向に伸びた延出部を有し、当該延出部は前記突出部の内周を摺動することを特徴とする請求項4記載のレンズ鏡筒。
- 請求項1ないし5の何れか1項に記載のレンズ鏡筒を有する撮像装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012203014A JP2014059365A (ja) | 2012-09-14 | 2012-09-14 | レンズ鏡筒およびそれを備えた撮像装置 |
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JP2012203014A JP2014059365A (ja) | 2012-09-14 | 2012-09-14 | レンズ鏡筒およびそれを備えた撮像装置 |
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JP2014059365A true JP2014059365A (ja) | 2014-04-03 |
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ID=50615911
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2014059365A (ja) |
-
2012
- 2012-09-14 JP JP2012203014A patent/JP2014059365A/ja active Pending
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