JP2014058890A - 過給機用のコンプレッサハウジング - Google Patents
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Abstract
【課題】安価で生産性に優れ、さらには部品の組付性にも優れた過給機用のコンプレッサハウジングを提供すること。
【解決手段】コンプレッサハウジング1は、吸気口11を形成する筒状の吸気口形成部21と、シュラウド面221及びディフューザ面222を形成するシュラウド部22と、スクロール室12を形成するスクロール室形成部23とを有するハウジング本体部2と、スクロール室形成部23内に挿入配置され、スクロール室12における外周側内壁面121aの一部を形成する環状のスペーサ部3とを備えている。スペーサ部3は、キャビティ及びそのキャビティに連通するゲートを有する成形型を用い、成形材料をゲートからキャビティ内に充填して成形してなるものであり、かつ、成形時に形成されたゲート残り部31をハウジング本体部2のスクロール室形成部23に形成された係合部24に係合させている。
【選択図】図1
【解決手段】コンプレッサハウジング1は、吸気口11を形成する筒状の吸気口形成部21と、シュラウド面221及びディフューザ面222を形成するシュラウド部22と、スクロール室12を形成するスクロール室形成部23とを有するハウジング本体部2と、スクロール室形成部23内に挿入配置され、スクロール室12における外周側内壁面121aの一部を形成する環状のスペーサ部3とを備えている。スペーサ部3は、キャビティ及びそのキャビティに連通するゲートを有する成形型を用い、成形材料をゲートからキャビティ内に充填して成形してなるものであり、かつ、成形時に形成されたゲート残り部31をハウジング本体部2のスクロール室形成部23に形成された係合部24に係合させている。
【選択図】図1
Description
本発明は、複数のブレードを有するインペラを収容可能に構成された過給機用のコンプレッサハウジングに関する。
自動車のターボチャージャー等の過給機に用いられるコンプレッサ(圧縮機)は、複数のブレードを有するインペラを収容可能に構成されたコンプレッサハウジングを有する。
コンプレッサハウジングは、インペラに向けて空気を吸い込む吸気口、インペラの外周側において周方向に形成され、インペラから吐き出された空気を外部へ導くスクロール室等を備えている(特許文献1参照)。
コンプレッサハウジングは、インペラに向けて空気を吸い込む吸気口、インペラの外周側において周方向に形成され、インペラから吐き出された空気を外部へ導くスクロール室等を備えている(特許文献1参照)。
また、図7に示すごとく、コンプレッサ98の性能向上を目的とし、複雑な形状のスクロール室912にも対応可能なコンプレッサハウジング91として、吸気口911を形成する筒状の吸気口形成部921と、インペラ95に対向配置されるシュラウド部922と、バックプレート94との間にスクロール室912を形成するスクロール室形成部923とを有するハウジング本体部92とを備え、そのハウジング本体部92のスクロール室形成部923内にスクロール室912における外周側の内壁面913の一部を形成する円環状のスペーサ部93を挿入配置したものがある。
そして、スペーサ部93は、成形型を用いた射出成形等の方法により成形する。具体的には、加熱溶融した樹脂等の成形材料を成形型のスプル、ランナ等を介してゲートからキャビティ内に充填し、冷却・固化させる。その後、成形型から成形品を取り出し、その成形品をゲート部分で切断・分離する。これにより、スペーサ部93を成形する。
しかしながら、上記のコンプレッサハウジング91では、次のような問題があった。
すなわち、円環状のスペーサ部93を成形する際には、成形材料をゲートからキャビティ内に充填するため、その成形性の観点から最終的にスペーサ部93の外周面931となる部分にゲートを設けることが望ましい。この場合、成形品をゲート部分で切断・分離することにより、スペーサ部93の外周面931にゲート残りが発生する。
すなわち、円環状のスペーサ部93を成形する際には、成形材料をゲートからキャビティ内に充填するため、その成形性の観点から最終的にスペーサ部93の外周面931となる部分にゲートを設けることが望ましい。この場合、成形品をゲート部分で切断・分離することにより、スペーサ部93の外周面931にゲート残りが発生する。
ここで、スペーサ部93の外周面931は、ハウジング本体部92のスクロール室形成部923内に挿入される部分であり、組付性の観点から高い寸法精度が求められる。そのため、スペーサ部93をハウジング本体部92のスクロール室形成部923内に挿入して組み付ける前に、ゲート残りを除去する加工が必要となり、生産性の低下、コスト増大等の問題が生じていた。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、安価で生産性に優れ、さらには部品の組付性にも優れた過給機用のコンプレッサハウジングを提供しようとするものである。
本発明の一の態様は、複数のブレードを有する過給機用のインペラを収容可能に構成されていると共に、上記インペラに向けて空気を吸い込む吸気口と、上記インペラの外周側において周方向に形成され、上記インペラから吐き出された空気を導入するスクロール室とを備えた過給機用のコンプレッサハウジングにおいて、
上記吸気口を形成する筒状の吸気口形成部と、上記インペラに対向するシュラウド面及び該シュラウド面から上記スクロール室に向かって延びるディフューザ面を形成するシュラウド部と、上記ディフューザ面に対向配置されるバックプレートとの間に上記スクロール室を形成するスクロール室形成部とを有するハウジング本体部と、
該ハウジング本体部の上記スクロール室形成部内に挿入配置され、該スクロール室形成部と上記バックプレートとに挟持された状態で両者の間に上記スクロール室における外周側の内壁面の一部を形成する環状のスペーサ部とを備えており、
該スペーサ部は、キャビティ及び該キャビティに連通するゲートを有する成形型を用い、成形材料を上記ゲートから上記キャビティ内に充填して成形されたものであり、かつ、成形時に形成されたゲート残り部を上記ハウジング本体部の上記スクロール室形成部に形成された係合部に係合させていることを特徴とする過給機用のコンプレッサハウジングにある(請求項1)。
上記吸気口を形成する筒状の吸気口形成部と、上記インペラに対向するシュラウド面及び該シュラウド面から上記スクロール室に向かって延びるディフューザ面を形成するシュラウド部と、上記ディフューザ面に対向配置されるバックプレートとの間に上記スクロール室を形成するスクロール室形成部とを有するハウジング本体部と、
該ハウジング本体部の上記スクロール室形成部内に挿入配置され、該スクロール室形成部と上記バックプレートとに挟持された状態で両者の間に上記スクロール室における外周側の内壁面の一部を形成する環状のスペーサ部とを備えており、
該スペーサ部は、キャビティ及び該キャビティに連通するゲートを有する成形型を用い、成形材料を上記ゲートから上記キャビティ内に充填して成形されたものであり、かつ、成形時に形成されたゲート残り部を上記ハウジング本体部の上記スクロール室形成部に形成された係合部に係合させていることを特徴とする過給機用のコンプレッサハウジングにある(請求項1)。
上記コンプレッサハウジングにおいて、上記スペーサ部は、キャビティ及びゲートを有する成形型を用い、成形材料をゲートからキャビティ内に充填して成形されたものである。そして、上記スペーサ部は、成形時に形成されたゲート残り部を上記ハウジング本体部の上記スクロール室形成部における上記ゲート残り部に対応する位置に形成された係合部に係合させている。
すなわち、上記スペーサ部の成形時に形成される上記ゲート残り部を除去することなく、積極的に残した状態にしている。そして、該ゲート残り部を上記ハウジング本体部に対して係合させる部分として利用している。そのため、従来のように、上記スペーサ部を上記ハウジング本体部に対して組み付ける前に、上記ゲート残り部を加工等により除去する必要がなくなる。これにより、生産性を向上させることができると共に、製造コストの低減を図ることができる。
また、上述したように、上記スペーサ部の上記ゲート残り部を上記ハウジング本体部の上記スクロール室形成部における上記ゲート残り部に対応する位置に形成された上記係合部に係合させる。そのため、上記スペーサ部を上記ハウジング本体部に対して組み付ける際に、上記スペーサ部の位置決めが容易となる。また、両者の係合により、組み付け後の上記スペーサ部の位置ずれ等を防止することができる。これにより、上記ハウジング本体部と上記スペーサ部との組付性を向上させることができる。
このように、安価で生産性に優れ、さらには部品の組付性にも優れた過給機用のコンプレッサハウジングを提供することができる。
上記コンプレッサハウジングにおいて、上記スペーサ部は、キャビティ及びゲートを有する成形型を用い、成形材料をゲートからキャビティ内に充填して成形されたものである。
上記スペーサ部は、例えば、成形型を用いた射出成形等の方法により成形することができる。具体的には、成形材料を成形型のスプル、ランナ等を介してゲートからキャビティ内に充填し、冷却・固化させる。その後、成形型から成形品を取り出し、その成形品をゲート部分で切断・分離する。これにより、上記スペーサ部を成形することができる。
上記ゲート残り部は、上記スペーサ部の成形時において、成形品をゲート部分で切断・分離する際に発生し、上記スペーサ部の本体から突出するように形成される。
上記スペーサ部は、例えば、成形型を用いた射出成形等の方法により成形することができる。具体的には、成形材料を成形型のスプル、ランナ等を介してゲートからキャビティ内に充填し、冷却・固化させる。その後、成形型から成形品を取り出し、その成形品をゲート部分で切断・分離する。これにより、上記スペーサ部を成形することができる。
上記ゲート残り部は、上記スペーサ部の成形時において、成形品をゲート部分で切断・分離する際に発生し、上記スペーサ部の本体から突出するように形成される。
また、上記ゲート残り部は、上記スペーサ部の外周面から突出するように形成されており、上記係合部は、上記ハウジング本体部の上記スクロール室形成部の内周面を凹ませて形成されていることが好ましい(請求項2)。
この場合には、上記スペーサ部の上記ゲート残り部を上記ハウジング本体部の上記スクロール室形成部の上記係合部に係合させることが容易となる。また、組み付け後の上記スペーサ部の位置ずれ、特に周方向への回転を防止することができる。
この場合には、上記スペーサ部の上記ゲート残り部を上記ハウジング本体部の上記スクロール室形成部の上記係合部に係合させることが容易となる。また、組み付け後の上記スペーサ部の位置ずれ、特に周方向への回転を防止することができる。
また、上記スペーサ部は、樹脂からなることが好ましい(請求項3)。
この場合には、キャビティ及びゲートを有する成形型を用い、成形材料となる溶融した樹脂をゲートからキャビティ内に充填することにより、所望の形状の上記スペーサ部を容易に成形することができる。
なお、上記スペーサ部を構成する樹脂としては、例えば、ナイロン66(登録商標)樹脂等を用いることができる。また、上記スペーサ部を構成する材料としては、樹脂以外にも、ゴム等を用いることができる。
この場合には、キャビティ及びゲートを有する成形型を用い、成形材料となる溶融した樹脂をゲートからキャビティ内に充填することにより、所望の形状の上記スペーサ部を容易に成形することができる。
なお、上記スペーサ部を構成する樹脂としては、例えば、ナイロン66(登録商標)樹脂等を用いることができる。また、上記スペーサ部を構成する材料としては、樹脂以外にも、ゴム等を用いることができる。
上記過給機用のコンプレッサハウジングにかかる実施例について、図を用いて説明する。
本例のコンプレッサハウジング1は、図5に示すごとく、自動車のターボチャージャー(過給機)に用いられるコンプレッサ(圧縮機)8の外殻を形成するものであり、複数のブレード52を有するインペラ5を収容可能に構成されていると共に、インペラ5に向けて空気A1を吸い込む吸気口11と、インペラ5の外周側において周方向に形成され、インペラ5から吐き出された空気A2を導入するスクロール室12とを有する。
本例のコンプレッサハウジング1は、図5に示すごとく、自動車のターボチャージャー(過給機)に用いられるコンプレッサ(圧縮機)8の外殻を形成するものであり、複数のブレード52を有するインペラ5を収容可能に構成されていると共に、インペラ5に向けて空気A1を吸い込む吸気口11と、インペラ5の外周側において周方向に形成され、インペラ5から吐き出された空気A2を導入するスクロール室12とを有する。
図1、図2に示すごとく、コンプレッサハウジング1は、インペラ5(図5)を内部に収容すると共に吸気口11やスクロール室12を形成するハウジング本体部2と、そのハウジング本体部2内に組み付けられた円環状のスペーサ部3とにより構成されている。
本例では、ハウジング本体部2は、アルミニウム材料からなる。また、スペーサ部3は、ナイロン66(登録商標)樹脂からなる。
本例では、ハウジング本体部2は、アルミニウム材料からなる。また、スペーサ部3は、ナイロン66(登録商標)樹脂からなる。
同図に示すごとく、ハウジング本体部2は、吸気口11を形成する筒状の吸気口形成部21と、インペラ5に対向するシュラウド面221及びそのシュラウド面221からスクロール室12に向かって延びるディフューザ面222を形成するシュラウド部22と、ディフューザ面222に対向配置されるバックプレート4(図5)との間にスクロール室12を形成するスクロール室形成部23とを有する。また、シュラウド部22内には、吸気口11と連通する吸気通路220が形成されている。
本例では、ハウジング本体部2は、吸気口形成部21、シュラウド部22及びスクロール室形成部23をダイキャストにより一体的に成形した一部品で構成されている。
本例では、ハウジング本体部2は、吸気口形成部21、シュラウド部22及びスクロール室形成部23をダイキャストにより一体的に成形した一部品で構成されている。
図1、図2に示すごとく、スペーサ部3は、ハウジング本体部2のスクロール室形成部23内に挿入配置されている。
図5に示すごとく、スペーサ部3は、ハウジング本体部2のスクロール室形成部23とバックプレート4とに挟持された状態で、両者の間にスクロール室12の内壁面121における外周側の内壁面(以下、外周側内壁面という)121aの一部を形成している。
図5に示すごとく、スペーサ部3は、ハウジング本体部2のスクロール室形成部23とバックプレート4とに挟持された状態で、両者の間にスクロール室12の内壁面121における外周側の内壁面(以下、外周側内壁面という)121aの一部を形成している。
具体的には、図4に示すごとく、スペーサ部3は、キャビティ61及びそのキャビティ61に連通するゲート62を有する成形型6を用い、成形材料300をゲート62からキャビティ61内に充填して成形されたものであり(図6参照)、周方向に連続して円環状に形成されている。スペーサ部3には、成形時に形成された3つのゲート残り部31が形成されている。ゲート残り部31は、スペーサ部3の外周面304から突出するように形成されている。
図3に示すごとく、ハウジング本体部2のスクロール室形成部23には、スペーサ部3のゲート残り部31を係合させるための係合部24が形成されている。係合部24は、ハウジング本体部2のスクロール室形成部23の外周側の内壁面231を凹ませて形成されている。また、係合部24は、スペーサ部3のゲート残り部31(図4)に対応する位置にそれぞれ形成されている。
図1、図2に示すごとく、スペーサ部3は、ハウジング本体部2のスクロール室形成部23に対して軸方向に挿入されており、スクロール室形成部23の外周側の内壁面231に沿って配置されている。そして、スペーサ部3は、その外周面304に形成されたゲート残り部31をハウジング本体部2におけるスクロール室形成部23の外周側の内壁面231に形成された係合部24に係合させている。
図5に示すごとく、ハウジング本体部2のシュラウド部22のディフューザ面222に対向する位置には、バックプレート4が配置されている。バックプレート4は、両面が平坦な板状であり、アルミニウム材料からなる。
また、ハウジング本体部2のシュラウド部22のディフューザ面222とバックプレート4のハウジング本体部2側の表面401との間には、インペラ5から吐き出された空気A2を昇圧させるディフューザ部13が形成されている。
また、ハウジング本体部2のシュラウド部22のディフューザ面222とバックプレート4のハウジング本体部2側の表面401との間には、インペラ5から吐き出された空気A2を昇圧させるディフューザ部13が形成されている。
同図に示すごとく、スペーサ部3のハウジング本体部2側の軸方向端面である第1端面301は、ハウジング本体部2のスクロール室形成部23の当接面232に対して軸方向に当接している。
また、スペーサ部3のバックプレート4側の軸方向端面である第2端面302は、バックプレート4のハウジング本体部2側の表面401によって軸方向に押圧された状態となっている。
また、スペーサ部3のバックプレート4側の軸方向端面である第2端面302は、バックプレート4のハウジング本体部2側の表面401によって軸方向に押圧された状態となっている。
また、スペーサ部3の内周面303は、スクロール室12の内壁面121のうち、外周側内壁面121aの一部を形成しており、インペラ5の回転中心軸Xを含む断面において凹状となる凹状曲面を有している。また、スペーサ部3の内周面303は、スクロール室形成部23が形成するスクロール室12の外周側内壁面121aとバックプレート4のハウジング本体部2側の表面401とを滑らかにつないでいる。
そして、ハウジング本体部2のスクロール室形成部23、スペーサ部3及びバックプレート4によって形成されたスクロール室12は、外部出口120(図1)に向かって外周側内壁面121aがインペラ5の回転中心軸Xから徐々に遠ざかるように(スクロール室12の外周側内壁面121aとインペラ5の回転中心軸Xとの間の距離L(図2)が徐々に大きくなるように)、かつ、断面積が徐々に大きくなるように構成されている。
同図に示すごとく、インペラ5は、ハウジング本体部2のシュラウド部22の内周側に配置されており、回転軸50を中心に回転可能に取り付けられている。また、インペラ5は、ハブ51の外周面から周方向に並ぶ複数のブレード52を突出させている。複数のブレード52は、ハウジング本体部2のシュラウド部22のシュラウド面221に対向して配置されている。
そして、上記構成のコンプレッサハウジング1を有するコンプレッサ8においては、インペラ5の回転により、吸気口11から吸気通路220を介してインペラ5へと空気A1が吸い込まれる。インペラ5のブレード52によって加速され、インペラ5から吐き出された空気A2は、ディフューザ部13において昇圧され、スクロール室12へと送り込まれる。スクロール室12に導入された空気A3は、スペーサ部3の内周面303を含むスクロール室12の外周側内壁面121aに接触し、スクロール室12内を周方向に流れ、外部出口120(図1)から排出される。
次に、本例のコンプレッサハウジング1の製造方法について説明する。
本例のコンプレッサハウジング1を製造するに当たっては、その構成部品となるハウジング本体部2とスペーサ部3とをそれぞれ成形する。
ハウジング本体部2は、ダイキャストにより、吸気口形成部21、シュラウド部22及びスクロール室形成部23を有する一部品として一体的に成形する。
本例のコンプレッサハウジング1を製造するに当たっては、その構成部品となるハウジング本体部2とスペーサ部3とをそれぞれ成形する。
ハウジング本体部2は、ダイキャストにより、吸気口形成部21、シュラウド部22及びスクロール室形成部23を有する一部品として一体的に成形する。
スペーサ部3は、図6に示すごとく、成形型6を用いて射出成形により成形する。
具体的には、図6(a)に示すごとく、キャビティ61及びキャビティ61に連通するゲート62を有する成形型6を準備する。キャビティ61は、最終的に得ようとするスペーサ部3の形状と同一の形状を有する。
次いで、図6(b)に示すごとく、加熱溶融したナイロン66(登録商標)樹脂からなる成形材料300を成形型6のスプル、ランナ等を介してゲート62からキャビティ61内に充填し、冷却・固化させる。
具体的には、図6(a)に示すごとく、キャビティ61及びキャビティ61に連通するゲート62を有する成形型6を準備する。キャビティ61は、最終的に得ようとするスペーサ部3の形状と同一の形状を有する。
次いで、図6(b)に示すごとく、加熱溶融したナイロン66(登録商標)樹脂からなる成形材料300を成形型6のスプル、ランナ等を介してゲート62からキャビティ61内に充填し、冷却・固化させる。
次いで、図6(c)に示すごとく、成形型6を脱型することにより、成形型6から成形品30を取り出す。
次いで、図6(d)に示すごとく、その成形品30におけるゲート部分、すなわち成形型6のゲート62において成形された部分を切断し、分離する。このとき、成形品30の本体から例えば1〜3mm程度突出したゲート残り部31が形成される。これにより、ゲート残り部31を有するスペーサ部3が得られる。
次いで、図6(d)に示すごとく、その成形品30におけるゲート部分、すなわち成形型6のゲート62において成形された部分を切断し、分離する。このとき、成形品30の本体から例えば1〜3mm程度突出したゲート残り部31が形成される。これにより、ゲート残り部31を有するスペーサ部3が得られる。
次いで、ハウジング本体部2とスペーサ部3とを組み付ける。具体的には、ハウジング本体部2のスクロール室形成部23内にスペーサ部3を軸方向に挿入し、スクロール室形成部23の外周側の内壁面231に沿って配置する。このとき、スペーサ部3のゲート残り部31をハウジング本体部2のスクロール室形成部23の係合部24に係合させる。
以上により、コンプレッサハウジング1(図1、図2)を得る。
以上により、コンプレッサハウジング1(図1、図2)を得る。
次に、本例のコンプレッサハウジング1における作用効果について説明する。
本例のコンプレッサハウジング1において、スペーサ部3は、キャビティ61及びゲート62を有する成形型6を用い、成形材料300をゲート62からキャビティ61内に充填して成形されたものである。そして、スペーサ部3は、成形時に形成されたゲート残り部31をハウジング本体部2のスクロール室形成部23におけるゲート残り部31に対応する位置に形成された係合部24に係合させている。
本例のコンプレッサハウジング1において、スペーサ部3は、キャビティ61及びゲート62を有する成形型6を用い、成形材料300をゲート62からキャビティ61内に充填して成形されたものである。そして、スペーサ部3は、成形時に形成されたゲート残り部31をハウジング本体部2のスクロール室形成部23におけるゲート残り部31に対応する位置に形成された係合部24に係合させている。
すなわち、スペーサ部3の成形時に形成されるゲート残り部31を除去することなく、敢えて残した状態にしている。そして、ゲート残り部31をハウジング本体部2に対して係合させる部分として利用している。そのため、スペーサ部3をハウジング本体部2に対して組み付ける前にゲート残り部31を加工等により除去する必要がなくなり、生産性を向上させることができると共に、製造コストの低減を図ることができる。
また、上述したように、スペーサ部3のゲート残り部31をハウジング本体部2のスクロール室形成部23におけるゲート残り部31に対応する位置に形成された係合部24に係合させる。そのため、スペーサ部3をハウジング本体部2に対して組み付ける際に、スペーサ部3の位置決めが容易となる。また、両者の係合により、組み付け後のスペーサ部3の位置ずれ等を防止することができる。これにより、ハウジング本体部2とスペーサ部3との組付性を向上させることができる。
また、本例では、ゲート残り部31は、スペーサ部3の外周面304から突出するように形成されており、係合部24は、ハウジング本体部2のスクロール室形成部23の内周面231を凹ませて形成されている。そのため、スペーサ部3のゲート残り部31をハウジング本体部2のスクロール室形成部23の係合部24に係合させることが容易となる。また、組み付け後のスペーサ部3の位置ずれ、特に周方向への回転を防止することができる。
また、スペーサ部3は、樹脂により構成されている。そのため、キャビティ61及びゲート62を有する成形型6を用い、成形材料300となる溶融した樹脂をゲート62からキャビティ61内に充填することにより、所望の形状のスペーサ部3を容易に成形することができる。
このように、本例によれば、安価で生産性に優れ、さらには部品の組付性にも優れた過給機用のコンプレッサハウジング1を提供することができる。
1 コンプレッサハウジング
12 スクロール室
121a 外周側内壁面
2 ハウジング本体部
21 吸気口形成部
22 シュラウド部
221 シュラウド面
222 ディフューザ面
23 スクロール室形成部
24 係合部
3 スペーサ部
31 ゲート残り部
12 スクロール室
121a 外周側内壁面
2 ハウジング本体部
21 吸気口形成部
22 シュラウド部
221 シュラウド面
222 ディフューザ面
23 スクロール室形成部
24 係合部
3 スペーサ部
31 ゲート残り部
Claims (3)
- 複数のブレードを有する過給機用のインペラを収容可能に構成されていると共に、上記インペラに向けて空気を吸い込む吸気口と、上記インペラの外周側において周方向に形成され、上記インペラから吐き出された空気を導入するスクロール室とを備えた過給機用のコンプレッサハウジングにおいて、
上記吸気口を形成する筒状の吸気口形成部と、上記インペラに対向するシュラウド面及び該シュラウド面から上記スクロール室に向かって延びるディフューザ面を形成するシュラウド部と、上記ディフューザ面に対向配置されるバックプレートとの間に上記スクロール室を形成するスクロール室形成部とを有するハウジング本体部と、
該ハウジング本体部の上記スクロール室形成部内に挿入配置され、該スクロール室形成部と上記バックプレートとに挟持された状態で両者の間に上記スクロール室における外周側の内壁面の一部を形成する環状のスペーサ部とを備えており、
該スペーサ部は、キャビティ及び該キャビティに連通するゲートを有する成形型を用い、成形材料を上記ゲートから上記キャビティ内に充填して成形されたものであり、かつ、成形時に形成されたゲート残り部を上記ハウジング本体部の上記スクロール室形成部に形成された係合部に係合させていることを特徴とする過給機用のコンプレッサハウジング。 - 請求項1に記載のコンプレッサハウジングにおいて、上記ゲート残り部は、上記スペーサ部の外周面から突出するように形成されており、上記係合部は、上記ハウジング本体部の上記スクロール室形成部の内周面を凹ませて形成されていることを特徴とする過給機用コンプレッサハウジング。
- 請求項1又は2に記載のコンプレッサハウジングにおいて、上記スペーサ部は、樹脂からなることを特徴とする過給機用のコンプレッサハウジング。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012203782A JP2014058890A (ja) | 2012-09-17 | 2012-09-17 | 過給機用のコンプレッサハウジング |
Applications Claiming Priority (1)
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- 2012-09-17 JP JP2012203782A patent/JP2014058890A/ja active Pending
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