JP2009136055A - Dcモータ用永久磁石およびそれを用いたdcモータ - Google Patents

Dcモータ用永久磁石およびそれを用いたdcモータ Download PDF

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Abstract

【課題】角型DCモータのモータフレームの内側に装着する際に精度良く位置決めすることができる永久磁石を提供する。
【解決手段】DCモータ用永久磁石1は、所定の厚さを有し、断面が多角形の各辺の一部を残しながら角部を内側に押し潰した形状の筒状部を有するモータフレームの内側に密接させた中空筒状の永久磁石1であって、永久磁石1の角部3a、3bでの厚さが厚く、角部3a、3b同士を連結する連結部での厚さが薄く形成された永久磁石1において、永久磁石1の一方端側の端面9の角部3aに軸方向に突出する突起部6を一体に成形すると共に突起部6の端面に凹部7を形成し、凹部7の底面に射出成形時のゲート跡8を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、永久磁石に関し、特に角型DCモータのモータフレームの内側に密着配置させたDCモータ用永久磁石およびそれを用いたDCモータに関する。
従来、小型のDCモータにおいては、モータを容易に固定するために断面四角形の形状のモータフレームを備えた角型のDCモータが知られている。このような角型DCモータでは、モ−タフレームの角部で界磁マグネットを厚くすることにより、界磁マグネットのパーミアンス係数が大きくなって高トルクが得られると共に、あたかも正弦波状磁化曲線が得られてコギングトルクが低減できる。このような角型のDCモータに使用する永久磁石としては、モータフレームと同様に断面四角形の筒状体に形成してモータフレームの内側に密着配置したDCモータが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図7に特許文献1のマグネットを適用したモータの断面図を示す。界磁マグネット30はモ−タフレーム31の角部32での厚さが厚く、連結部33での厚さが薄くなった断面四角形の筒状体を構成している。このような筒状体に形成された界磁マグネット30をモータフレーム31の内側に装着する場合、軸方向で精度良く所定の位置に位置決めして装着する必要がある。このため、スペーサ機能を有する保持リングを装着して界磁マグネットの位置決めを行う構造(例えば、特許文献2参照)や、プレス加工にてモータフレームの内側に位置決め用の凸部を形成して界磁マグネットの位置決めを行う構造(例えば、特許文献3参照)が知られている。
また、上記特許文献2や特許文献3の構成では、プレス加工や別部品が必要となるため、安価にできないという問題がある。このため、安価で、且つ、界磁マグネットを精度良く位置決めすることができる小型DCモータが提案されている(例えば、特許文献4参照)。図8は、特許文献4において、ケーシング内にマグネットを装着した状態を示す断面図であり、図9は図8のマグネットの底面図である。マグネット41は、圧縮成形にて成形されたプラスチックマグネットで、マグネット41の軸方向下端面の周縁部には所定間隔を有して複数の凸部42が形成されている。凸部42は同一形状に形成され、マグネット41と一体に成形されている。そして、マグネット41は凸部42をケーシング40の底面43に載設してケーシング40内に装着され、精度良く位置決めされている。
特開2007−006688号公報 実開昭56−78681号公報 特開平6−245452号公報 特開2001−157388号公報
特許文献4における界磁マグネット41は、その厚さが等しい円筒状で構成されているため、圧縮成形でも形成できる。しかしながら、図7に示すような、角部32での厚さが厚く、連結部33での厚さが薄くなった断面四角形の筒状体からなる界磁マグネット30を圧縮成形にて作製する場合、界磁マグネット30における角部32と連結部33での厚さが異なるため、角部32と連結部33の箇所に流入する粉体にばらつきが生じて均一な成形体を作製することが難しく、その結果、連結部33の箇所にヒビや割れが生じ易いという問題がある。
本発明の目的は上記の点に鑑み、角型DCモータのモータフレームの内側に装着する際に精度良く位置決めすることができる永久磁石を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、所定の厚さを有し、断面が多角形の各辺の一部を残しながら角を内側に押し潰した形状の筒状部を有するモータフレームの内側に密接させた中空筒状の永久磁石であって、前記永久磁石の角部での厚さが厚く、前記角部同士を連結する連結部での厚さが薄く形成された永久磁石において、前記永久磁石の一方端側の端面の角部に軸方向へ突出する突起部を一体に成形すると共に前記突起部の端面に凹部を形成し、前記凹部の底面に射出成形時のゲート跡を有することを特徴とするDCモータ用永久磁石である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記突起部を形成した側の端面部分に補強部を一体に成形したことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記角部で軸方向に突出する複数の突起部の端面のうち一つおきに前記凹部が形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記突起部の端面に形成される凹部の中心位置は、対角線に対して時計回りまたは反時計回りにずれていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、前記モータフレームは軟磁性材料で形成された筒状部を有し、前記筒状部内に請求項1から4のいずれか一項に記載の永久磁石を挿入し、前記永久磁石の突起部の端面を前記筒状部の端板部に当接させて装着したことを特徴とするDCモータである。
請求項1に記載の発明によれば、角部での厚さが厚く、角部同士を連結する連結部での厚さが薄く形成された中空筒状の永久磁石は、異なる肉厚を有する形状であるが、射出成形により形成されるため、均一な成形体として容易に作製される。また、この永久磁石の一方端の角部において軸方向に突出する突起部がスペーサの機能を有する結果、永久磁石はモータフレーム内に精度良く位置決めされて装着される。このため、モータフレームに永久磁石を位置決めするための追加工や、永久磁石を保持するための新たなスペーサ部材が不要となり、製造工程が簡略化されると共に安価なDCモータを作製することができる。
さらに、永久磁石をモータフレームに配置する設計上、射出成形後に永久磁石に形成されるゲート跡を除去する必要があるが、本発明に係る永久磁石の場合、その突起部の端面に凹部が形成され、射出成形機のゲートの先端部はこの凹部の中に配置されるため、ゲート跡が凹部の底面に形成される。このゲート跡は永久磁石の位置決めの設計上邪魔とならないため、射出成形の後工程としてゲート跡を取り除く必要はない。したがって、作業効率が更に向上するという効果を得ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、突起部を形成した側の端面部分に補強部が一体に形成されるため、この端面部分の半径方向における肉厚が厚くなり、永久磁石の強度が向上する。特に角部での厚さが厚く、角部同士を連結する連結部での厚さが薄く形成された中空筒状の永久磁石の場合、最も薄い連結部でヒビや割れ等が生じやすいため、小型化する上でこの補強部が重要となる。また、DCモータの組み立て時に受ける衝撃やDCモータを使用する際に受ける衝撃に対する耐久性も向上する。
請求項3に記載の発明によれば、永久磁石の角部に形成された複数の突起部の端面のうち一つおきに凹部が形成されていることにより、この凹部に形成されるゲート跡も一つおきに形成される態様となる。この態様によれば、射出成形により僅かなウェルドラインが形成された場合でも、ウェルドラインの形成される位置は肉厚が最も厚い角部となる。このため、最も薄い連結部にウェルドラインが形成される場合と比べて、ヒビや割れ等の損傷を低減させることが可能となる。なお、ウェルドラインとは、射出成形において、金型内で溶融樹脂の流れが合流して融着した部分に細い線が発生する現象のことをいう。
請求項4に記載の発明によれば、突起部の端面に形成される凹部の中心位置が、対角線に対して時計回りまたは反時計回りにずれているため、この凹部の底面に形成されるゲート跡も対角線に対してずれる態様となる。したがって、射出成形時に溶融した樹脂が合流する位置は、肉厚が最も薄い連結部からずれるため、射出成形により僅かなウェルドラインが形成された場合でも、最も薄い連結部にウェルドラインが形成される場合と比べて、ウェルドラインによるヒビや割れなどの損傷を低減させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1から4のいずれか一項に記載の永久磁石の突起部の端面をモータフレームの筒状部の端板部に当接させるという簡易な作製工程により、永久磁石が精度良く位置決めされたDCモータを作製することができる。また、軟磁性材料で形成された圧延鋼板のモータフレームの内面に永久磁石を位置決めする凸部を追加工する工程が不要であり、また永久磁石とは別に新たなスペーサ部材も不要であるため、作業効率が向上すると共に安価なDCモータを作製することができる。
(1)第1の実施形態
(DCモータ用永久磁石の構成)
以下、本発明の一実施形態について図面に基づいて説明する。図1は第1の実施形態に係るDCモータ用永久磁石の上面図であり、図2は第1の実施形態に係るDCモータ用永久磁石の図1におけるA−A断面図であり、図3は第1の実施形態に係るDCモータ用永久磁石の底面図である。
第1の実施形態に係る永久磁石1は、サマリウム−鉄−窒素(Sm−Fe−N)からなる希土類磁石粉末と樹脂バインダーとして熱可塑性樹脂(例えば、ナイロン6又はナイロン12などのポリアミド樹脂)とを含んだ混練物を溶融し、溶融した混練物を金型に射出成形した後、冷却、固化して作製された希土類ボンド磁石である。永久磁石1の形状は、例えば、一辺17mm×17mm×全高23mm、最厚部4の厚さW1が1.6mm、最薄部5の厚さW2が0.3mmであり、角部3a、3bがR面を形成し、断面が四角形で中空の筒状体である。そして、永久磁石1は、最厚部4が磁極を形成するようにN極、S極が交互に着磁され、磁極数は4極となる。
筒状体2は中空であって、一方端側の端面9(上面)の4箇所の角部3bが最厚部4を形成し、最厚部4同士を連結する箇所が最薄部5を形成する。そして、この一方端側の端面9の角部3aにはそれぞれ軸方向に突出する突起部6が一体に形成されており(図1では4個)、突起部6の高さは1.5mmである。突起部6の端面には少なくとも1つ以上の凹部7が形成されるが、本実施形態に係る永久磁石1は、全ての突起部6の端面に形成されている。この凹部7の中に射出成形機のゲート(ピンゲート)の先端部が配置(この場合、ピンゲートの数は4箇所)され、サマリウム−鉄−窒素(Sm−Fe−N)からなる希土類磁石粉末とナイロン6又はナイロン12を含んだ混練物が、シリンダ内で所定温度に加熱溶融される。溶融された混練物は、所定圧力にて4箇所のピンゲートから金型の内部に射出され、射出された混練物は、冷却、固化された後、金型から取り出される。このように射出成形機のピンゲートが、突起部6に形成された凹部7の中に配置され、溶融した混練物がこのピンゲートから金型内に射出されるため、凹部7の底面にゲート跡8が形成される。
永久磁石1は、その全長が他方端の端面10(底面)から突起部6の端面までの距離Lとして規定されて成形されるため、凹部7の底面にゲート跡8が形成されても後加工にてゲート跡8を取り除く必要がない。また、DCモータのモータフレーム内に永久磁石1を装着するとき、筒状体2の一方端の角部3aに形成された突起部6がスペーサとして機能するため、永久磁石1とは別のスペーサ部材が不要であると共に、永久磁石1を容易に精度良く位置決めすることができる。
なお、本実施形態では、モータフレームの断面形状が四角形の場合を想定して、四角形の永久磁石について説明するが、これに限定されるものではなく、任意の多角形の構成も同様である。また、永久磁石1に用いる希土類磁石粉末はネオジム−鉄−ホウ素系(Nd−Fe−B系)磁石粉末であっても、サマリウム−コバルト(Sm−Co系)磁石粉末であっても勿論よく、高い磁気特性を必要としない用途であれば、フェライト磁石粉末を用いたフェライトボンド磁石であってもよいことは勿論である。
(DCモータ用永久磁石の製造方法)
次に、DCモータ用永久磁石の製造方法について簡単に説明する。まず、サマリウム−鉄−窒素(Sm−Fe−N)からなる希土類磁石粉末と樹脂バインダーとして熱可塑性樹脂であるナイロン6又はナイロン12とからなるコンパウンドが混練される。この際、適宜潤滑剤などの添加物を添加させてもよい。射出成形機は、金型のキャビティ内で溶融した混練物が合流する際に発生するウェルドラインを防止するため、ホットランナー方式が好適である。混練物はこの射出成形機のホッパーに投入され、シリンダ内で所定の温度に加熱されて溶融される。
一方、金型のキャビティ内への注入口であるピンゲートは、永久磁石1の突起部6に形成された凹部7の中に4箇所配置される。溶融した混練物は、ウェルドラインが形成され難い所定温度および所定圧力にて4箇所のピンゲートから金型のキャビティ内に射出される。そして、キャビティ内で混練物が冷却、固化され、希土類ボンド磁石が成形される。その後、冷却、固化した永久磁石1が突き出しピンにより突き出されて金型から取り出される。この際に形成される突き出しピン跡は、他方端側の端面10(底面)の最厚部4に形成されることが好ましい。この態様によれば、最薄部5が突き出される場合と比べて、永久磁石1のヒビや割れなどの損傷を防止することができる。一方、4箇所のピンゲートのゲート跡8は、突起部6に形成された凹部7の底面に形成される。永久磁石1は、その全長が他方端の端面10(底面)から突起部6の端面までの距離Lと規定されて成形されるため、ゲート跡8は設計上不都合とならならず、射出成形後の工程でゲート跡8を取り除く必要がない。このため、作業効率が向上し、安価なDCモータ用永久磁石が作製可能となる。
(DCモータの構成および組み立て)
以下、このDCモータ用永久磁石を利用したDCモータの構成およびその組み立てについて簡単に説明する。図4は第1の実施形態に係るDCモータの図1におけるA−A断面図である。
DCモータ11は、主にモータフレーム13と、永久磁石1と、アマチュアコア14と、巻線15と、シャフト16と、軸受17、18と、整流子19と、ブラシ20と、端子21と、エンドブロック22とを備えている。DCモータ11は、いわゆるブラシ付DCモータであり、ブラシ20および整流子19により巻線に流れる電流の向きが切り替えられ、磁界の向きが変化することで回転力が生成される。
モータフレーム13は、一定の厚さの軟磁性鋼板(例えば、冷間圧延鋼板(SPCC))により絞り加工にて形成され、軸方向Xに対する断面が四角形の各辺の一部を残しながら角部を内側に押し潰した形状の中空筒状部を有している。永久磁石1は、外周面に接着剤等が塗布され、その突起部6の端面を先頭にしてモータフレーム13の筒状部の内側に軸方向Xへ挿入される。そして、突起部6がモータフレーム13の筒状部の端板部12に当接した位置で、永久磁石1はモータフレーム13の内側に固着位置決めされる。一方、巻線15が巻回されたアマチュアコア14と整流子19とがシャフト16の所定の位置に圧入固定される。そして、シャフト16は、モータフレーム13の端板部12に固定された軸受17内に挿入位置決めされる。その後、軸受18、ブラシ20および端子21が取り付けられたエンドブロック22が、モータフレーム13の後部を塞ぐように取り付けられる。
以上により、永久磁石1は一体に成形された突起部6によってモータフレーム13の筒状部の内側に容易に位置決めされる。このため、軟磁性材料で形成された圧延鋼板のモータフレーム13の内面に永久磁石1を位置決めするための突起部を設ける追加工が不要であり、また、また永久磁石とは別に新たなスペーサ部材も不要であるため、作業効率が向上すると共に安価なDCモータを作製することができる。
(第1の実施形態の優位性)
まず第1に、本発明に係る永久磁石は射出成形により形成される希土類ボンド磁石であるため、異なる肉厚を有する形状であっても、均一な成形体を容易に形成することができる。すなわち、第1の実施形態に係る永久磁石1は、角型DCモータ11のモータフレーム13の内側に密接配置させるものであるため、角部3a、3bでの厚さが厚く、角部3a、3b同士を連結する連結部での厚さが薄い中空筒状であるが、射出成形により形成されるため、このように肉厚の異なる形状であっても均一な成形体を容易に作製することができる。一方、圧縮成形にて作製する場合には、角部と連結部の箇所に流入する粉体にばらつきが生じて均一な成形体を作製することが難しく、その結果、厚さが薄い連結部の箇所にヒビや割れが生じ易いという問題がある。
第2に、永久磁石1の一方端側の端面9(上面)の角部4に軸方向に突出する突起部6がスペーサの機能を有する結果、永久磁石1がモータフレーム13内に精度良く位置決めして装着される。この突起部6は永久磁石1と同一材料で一体に射出成形されるため、モータフレーム13に永久磁石1を位置決めする凸部を追加工したり、新たなスペーサ部材が備える必要がなくなる。このため、作業効率が向上すると共に安価なDCモータを作製することができる。
第3に、第1の実施形態に係る永久磁石1によれば、その突起部6の端面に凹部7が形成され、この凹部7の中に射出成形機のピンゲートが配置されるため、ゲート跡8が凹部7の底面に形成される態様となる。このゲート跡8は、永久磁石1をモータフレームに配置する設計上邪魔とならないため、射出成形の後工程としてゲート跡8を取り除く必要がなくなる。したがって、作業効率が更に向上するという効果を得ることができる。
(2)第2の実施形態
(DCモータ用永久磁石の構成および優位性)
第2の実施形態に係るDCモータ用永久磁石は、図1〜図3に示す第1の実施形態に係るDCモータ用永久磁石の構成において、突起部6を形成した一方端側の端面9(上面)部分の内周面全周に亘って補強部23を備える。補強部23は永久磁石1と共に一体に射出形成され、突起部6を形成した一方端側の端面9部分における半径方向の肉厚を厚くするため、永久磁石1の強度を向上させることができる。特に角部3bが最厚部4を形成し、最厚部4同士を連結する箇所が最薄部5を形成する中空筒状の永久磁石1の場合、最薄部5の箇所でヒビや割れ等が生じやすいため、小型化する上で補強部23が重要となる。この補強部23によれば、DCモータ11の組み立て時に永久磁石1が受ける衝撃やDCモータ11を使用する際に永久磁石1が受ける衝撃に対する耐久性が向上する。
なお、永久磁石1は、他方端側の端面10(底面)部分に内周面全周に亘る補強部を備える態様でもよい。この際、補強部の形状は補強部23と同様の形状でもよいし、半径方向の肉厚を厚くする形状であれば異なっていてもよい。また、この補強部は永久磁石1と一体に成形されることが好ましい。この態様によれば、永久磁石1全体の強度を向上させることができると共に、永久磁石1は一方端側の端面9(上面)部分に形成された補強部23と磁気特性上の均衡を図ることができる。
(3)第3の実施形態
(DCモータ用永久磁石の構成および優位性)
図5は、第3の実施形態に係るDCモータ用永久磁石の上面図である。永久磁石2は、図1に示す永久磁石1において、角部3aに形成された複数の突起部6の端面のうち一つおきに凹部7が形成されている。この例において、永久磁石2は、右上および左下の凹部7が無い態様となっているが、左上および右下の凹部7が無い態様でも勿論よい。この場合、この凹部7に形成されるゲート跡8も一つおきに形成される態様となる。したがって、射出成形機のピンゲートが配置される数も少なくなるため、射出成形時の所要時間は図1に示す永久磁石1と比べて僅かに劣るが、図5に示す永久磁石2の態様によれば、射出成形により僅かなウェルドラインが形成された場合であっても、ウェルドラインが形成される位置Wは最厚部4となるため、最薄部5にウェルドラインが形成される場合と比べて、ヒビや割れ等の損傷を低減させることができる。
なお、永久磁石が四角形ではなく、五角形、六角形、七角形などの多角形の場合も同様であり、角部に形成された複数の突起部の端面のうち一つおきに凹部を形成することにより、最厚部である角部にウェルドラインが形成され易くなる。
(4)第4の実施形態
(DCモータ用永久磁石の構成および優位性)
図6は、第4の実施形態に係るDCモータ用永久磁石の上面図である。永久磁石3は、図1に示す永久磁石1において、永久磁石3の突起部6の端面に形成される凹部24の中心位置が、永久磁石3の対角線B及びCに対して反時計回りにずれている。この場合、射出成形機の4箇所のピンゲートの位置もずれるため、射出成形後に形成されるゲート跡25の位置も対角線B及びCに対して反時計回りにずれる。この態様によれば、射出成形時に溶融した混練物が4箇所のピンゲートから射出されて合流する位置はおよそWとなる。したがって、射出成形時に僅かにウェルドラインが形成された場合であっても、ウェルドラインが形成される位置は、最薄部5の位置から厚みがある位置Wにずれる。このため、最薄部5にウェルドラインが形成される場合と比べて、ヒビや割れなどの損傷を低減させることができる。
なお、永久磁石3の凹部24の中心位置は、対角線B及びCに対して反時計回りではなく、時計回りにずれている態様でも勿論よい。この場合、凹部24に形成されるゲート跡25の位置も対角線B及びCに対して時計回りにずれる態様となり、上記と同様の効果を得ることができる。
本発明は、多角形の角型DCモータ、特に小型化が要求される角型DCモータに利用することができる。
第1及び第2の実施形態に係るDCモータ用永久磁石の上面図である。 第1及び第2の実施形態に係るDCモータ用永久磁石のA−A断面図である。 第1及び第2の実施形態に係るDCモータ用永久磁石の底面図である。 第1及び第2の実施形態に係る永久磁石を利用したDCモータの断面図である。 第3の実施形態に係るDCモータ用永久磁石の上面図である。 第4の実施形態に係るDCモータ用永久磁石の上面図である。 従来の一例を示す角型マグネットの断面図である。 従来の一例を示す下端面に凸部を有する円形マグネットの断面図である。 従来の一例を示す下端面に凸部を有する円形マグネットの底面図である。
符号の説明
1、26、27…永久磁石、2…筒状体、3a、3b…角部、4…最厚部、5…最薄部、6…突起部、7、24…凹部、8、25…ゲート跡、9…一方端側の端面、10…他方端側の端面、11…DCモータ、12…端板部、13…モータフレーム、14…アマチュアコア、15…電機子巻線、16…シャフト、17、18…軸受、19…整流子、20…ブラシ、21…端子、22…エンドブロック、23…補強部。

Claims (5)

  1. 所定の厚さを有し、断面が多角形の各辺の一部を残しながら角を内側に押し潰した形状の筒状部を有するモータフレームの内側に密接させた中空筒状の永久磁石であって、前記永久磁石の角部での厚さが厚く、前記角部同士を連結する連結部での厚さが薄く形成された永久磁石において、
    前記永久磁石の一方端側の端面の角部に軸方向へ突出する突起部を一体に成形すると共に前記突起部の端面に凹部を形成し、前記凹部の底面に射出成形時のゲート跡を有することを特徴とするDCモータ用永久磁石。
  2. 前記突起部を形成した側の端面部分に補強部を一体に成形したことを特徴とする請求項1に記載のDCモータ用永久磁石。
  3. 前記角部で突出する複数の突起部の端面のうち一つおきに前記凹部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のDCモータ用永久磁石。
  4. 前記突起部の端面に形成される凹部の中心位置は、対角線に対して時計回りまたは反時計回りにずれていることを特徴とする請求項2に記載のDCモータ用永久磁石。
  5. 前記モータフレームは軟磁性材料で形成された筒状部を有し、前記筒状部内に請求項1〜4のいずれか一項に記載の永久磁石を挿入し、前記永久磁石の突起部の端面を前記筒状部の端板部に当接させて装着したことを特徴とするDCモータ。
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