JP2014057120A - 画像形成装置、画像形成方法、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

画像形成装置、画像形成方法、プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】原稿画像の特性(特にカラー領域の量)に合致したトナー消費量削減処理を適用することにより、画質を維持しつつトナー消費量を最大限に削減する。
【解決手段】有彩領域検出部201は、オブジェクトのRGB画像の各画素が有彩画素であるか否かを判定し、有彩画素数を計数する。全オブジェクトの有彩画素数の合計を計算し、原稿中のカラー領域の量として、カラー領域が少ない領域、中程度の領域、多い領域に分類する。画像処理部112は、分類されたカラー領域の量とオブジェクト属性に応じたトナー消費量の削減処理を実施する。
【選択図】図2

Description

本発明は、トナー消費量を削減した画像形成装置、画像形成方法、プログラムおよび記録媒体に関する。
トナー(インク)セーブモードによりトナー消費量を一律に低減させる技術や、出力画像中のオブジェクト情報に応じて原稿の内容が把握できる程度にトナー消費量を低減させる技術がある(例えば、特許文献1を参照)。
従来の画像処理装置におけるトナー消費量削減方式は、原稿全体として一種類のトナー消費量の削減処理を適用している。原稿全面に一律にトナー消費量を削減する簡便な処理もある。また、一原稿内を所定の方法で文字/写真など複数の領域に分割し、領域毎にトナー消費量の削減率を変更する技術があるが、これも原稿全体として、1つのルールに基づく処理であり、一画像処理装置において一種類のトナー消費量の削減処理を適用している。同様に、一種類のトナー消費量の削減処理として、原稿画像中のオブジェクトのうち、消費量が大きなオブジェクトを求め、大きい方から順番に、オブジェクトのトナー消費量を削減するような色変換処理を施し、合計消費量が所定の閾値よりも小さくなるまで、上記処理を繰り返すトナー消費量の削減処理がある。
しかし、上記した技術では、原稿画像の特性に応じてトナー消費量の削減処理を切り替えていないため、原稿画像に適したトナーセーブ方式が適用されていない。また、大きなオブジェクト領域やトナーが多量に付着している領域を見つけ、その領域を中心にトナー消費量を削減するように、トナー消費量削減の効果が高い領域で重点的にトナー消費量を削減する処理では、以下のような問題がある。
すなわち、原稿画像データの特性として特にカラー情報(有彩領域)に着目した場合、ユーザーが原稿中でカラー情報を多く使っているのは、本来それらのカラー情報を必要としていると考えるのが自然である。また、カラー領域が多い場合には、写真画像などの可能性も高く、全体としてユーザーは高画質を望んでいると考えられる。それにも関わらず、トナー消費量の削減を最大限に実施し、カラー情報を削減することはユーザーの意図に反する。
一方、カラー領域が少ない場合、ユーザーは、その部位が他のモノクロで示した部分と異なることを示せば良い(区別できれば良い)、というレベルでカラーを使っていて、メリットがあまりないにも関わらず、カラートナーを無駄に使っていると考えられる。カラー領域が少ない場合に、画質維持を考慮したトナーセーブと同様に処理すれば、それ相当のトナーセーブ量しか得られない。より一層、トナー消費量の削減ができるにも関わらず、カラー領域が多い場合と同様の処理を実施することで、トナーを無駄に消費することになる。
すなわち、上記した従来の技術では、ユーザーの所望する画質レベルを満たし、かつその範囲でトナー消費量を最大限に削減していない。これは、原稿画像の特性を考慮することなく、全体として一種類のトナー消費量の削減処理を実施しているからである。
また、画像形成装置の一般的な技術では、自動的に原稿種別としてモノクロ原稿/カラー原稿を判別し、モノクロ原稿と判断された場合は画像をモノクロに変換して出力する。この場合は、多少のカラー領域があっても、モノクロ原稿と判断し、フルカラー画像を輝度情報などからグレースケール変換して出力する。さらに、トナー消費量を削減するために、トナーセーブモードにおいて、モノクロ/カラー判断基準を、モノクロと判断されやすいように設定し、モノクロ原稿として処理されやすくする技術もあるが、この場合は、原稿のカラー情報が完全に失われてしまい、元々モノクロ領域であったのか、カラー領域であったのか、出力画像を見ただけでは分からないという問題がある。
本発明は上記した課題に鑑みてなされたもので、
本発明の目的は、原稿画像の特性(特にカラー領域の量)に最適なトナー消費量の削減処理を適用することにより、画質を維持しつつトナー消費量を最大限に削減した画像形成装置、画像形成方法、プログラムおよび記録媒体を提供することにある。
本発明は、画像データ中のオブジェクト毎にカラー領域であるか否かを判定する判定手段と、前記判定されたオブジェクトのカラー領域の量を算出する算出手段と、トナー消費量を削減するモードが設定されているとき、前記算出されたカラー領域の量と前記オブジェクトの属性に応じたトナー消費量の削減処理を実行する処理手段を備えたことを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、原稿画像の特性(特にカラー領域の量)に最適なトナー消費量の削減処理を適用しているので、画質を維持しつつトナー消費量を最大限に削減(従来よりも効果的に削減)することができる。
本発明の実施例の画像形成装置を示す。 本発明の画像処理部の構成を示す。 本発明の全体的な処理フローチャートを示す。 実施例1の処理フローチャートを示す。 色相分割と各色相に対応した装飾例、パターン例を示す。 赤色相の図形に対応するモノクロパターンを示す。 墨生成のLUTを示す。 不要色消去部への入出力例を示す。 有彩画素数と濃度低下率の関係を示す。 イメージオブジェクトに使用する墨生成テーブルを示す。 実施例2の処理フローチャートを示す。 実施例3の第1の処理フローチャートを示す。 実施例3の第2の処理フローチャートを示す。
以下、発明の実施の形態について図面により詳細に説明する。本発明では、原稿画像の特性(カラー領域の量)に応じてトナー消費量の削減処理を切り替える。特に、ユーザーが比較的高画質を求めると考えられる、カラー領域が多い場合には、画質維持を考慮したトナー消費量削減処理を実施する。ユーザーが画質を求めないと考えられるカラー領域が少ない場合には、画質維持を最小限とし、原稿中の情報が区別できる範囲でカラー情報データを削減し、原稿のモノクロ領域と区別できつつ、トナー消費量を減らすような画像加工(特にモノクロ変換処理を含む)を行う。
図1は、本発明の実施例の画像形成装置を示す。本発明は、プリンタ、複写機、ファクス等の画像出力機能を有する画像処理装置に適用可能であるが、ここでは、図1に示すようなプリンタを例に本発明の実施例を説明する。
図1に示すプリンタは、CPU101、NVRAM102、ROM103、RAM104、エンジンインターフェース105、エンジン106、パネルインターフェース107、パネル装置108、ホストインターフェース109、ディスクインターフェース110、ディスク装置111、画像処理部112等から構成されている。
CPU101は、ROM102に格納されている制御プログラム、パネル装置108からのモード指示、ホストコンピュータ113からのコマンドによってプリンタ全体を制御する。NVRAM102は、パネル装置108からのモード指示の内容等のデータを記憶する不揮発性RAMである。RAM104は、CPU101のワークメモリ、入力データ用のバッファ、プリントデータ用のページバッファ、ダウンロードフォント用のメモリ等として使用される。エンジンインターフェース105は、エンジン106とコマンドおよびステータスや、印刷データの通信を行うインターフェースである。エンジン106はトナー等の色材を用いて用紙等に画像を印刷する機構である。パネルインターフェース107は、パネル装置108とコマンドおよびステータスの通信を行うインターフェースである。パネル装置108は、タッチパネル等の入出力装置であり、プリンタの状態等の表示、ユーザーからのモード指示等の入力に用いられる。プリンタは、通常動作モードとトナー消費量低減モードの2つのモードを有し、ユーザーによるモードの指定はこのパネル装置108を通じて実施され、NVRAM102に記憶される。ホストインターフェース109は、ホストコンピュータ113と通信を行うインターフェースである。ディスクインターフェース110は、ディスク装置111と通信を行うためのインターフェースである。ディスク装置111は、フォントデータ、プログラム、あるいは印刷データ等を記憶しておくディスク装置である。画像処理部112は、色変換処理、トナー消費量削減処理の色変換処理、γ変換処理等を行うもので、その詳細については後述する。
プリンタの動作を説明すると、ホストコンピュータ113からホストインターフェース109を通して送られてくる入力RGB画像データは、テキスト(文字)、グラフィックス(図形)、イメージの3種類のオブジェクトに分かれており、プリンタが解釈可能なデータ形式となっている。これらのオブジェクトデータは、それぞれデータ形式が解釈され、オブジェクト毎にRGBビットマップイメージに展開されるが、これらの処理はCPU101によって実行される。画像処理部112は、RGBビットマップイメージの有彩画素数を計数し、その全オブジェクトの合計計数値をもとに、画像処理部112は、オブジェクトごとに色変換処理および色材の消費量の削減処理を施し、CMYK画像オブジェクトを生成する。このCMYK画像オブジェクトは、CPU101によってCMYKビットマップイメージに展開され、RAM(ページバッファ)104に格納される。
最終的に、CPU101は1ページのビットマップイメージに展開するが、以上のようにしてRAM(ページバッファ)104に格納されたCMYKビットマップイメージは、CPU101によって、エンジン106に対応した中間調処理等を施されてからエンジンインターフェース105を介しエンジン106へ送出されて印刷される。
図2(a)は、本発明の画像処理部の構成を示す。画像処理部112は、有彩領域検出部201、エッジ検出部202、色変換処理部203、γ変換処理部204から構成される。有彩領域検出部201は、公知技術を用いて、RGB画像データから画素ごとに有彩/無彩判定を行う。例えば、各画素内のRGBデータのうち、最大値MAX(R,G,B)と最小値MIN(R,G,B)の差をΔRGBと定義し、ΔRGB>4の場合に有彩画素と判定する。これでは求められる精度を満たさない場合は、色相分割処理によりRGBCMYの6色相に分け、色相ごとに6種類のΔRGB比較用閾値(ThR,ThG,ThB,ThC,ThM,ThY)を設けるようにしても良い。例えば、ThR=6,ThG=3,ThB=3,ThC=4,ThM=4,ThY=7として、各画素における色相と対応する閾値比較を行い、それよりもΔRGBが大きい場合には有彩画素と判定する。ここで色相分割は、以下のようにして行う。
(1)R−Y色相領域境界(ry):R−2*G+B>0、(2)Y−G色相領域境界(yg):11*R−8*G−3*B>0、(3)G−C色相領域境界(gc):1*R−5*G+4*B<0、(4)C−B色相領域境界(cb):8*R−14*G+6*B<0、(5)B−M色相領域境界(bm):9*R−2*G−7*B<0、(6)M−R色相領域境界(mr):R+5*G−6*B<0、とし、
(1)かつNOT(2)ならばY色相とする。(2)かつNOT(3)ならばG色相とする。(3)かつNOT(4)ならばC色相とする。(4)かつNOT(5)ならばB色相とする。(5)かつNOT(6)ならばM色相とする。上記以外をR色相とする。
エッジ検出部202は、5×5のフィルタを用いて公知のエッジ検出を行う。画素単位で行われるエッジ検出結果を表す1bitデータ(0は非エッジ、1はエッジを表す)は、画像データに付帯して色変換処理部203、γ変換処理部204に送られる。色変換処理部203は、RGB画像データを用途に応じてCMYK画像データに変換し、モノクロパターンを含むグレースケール画像データなどに変換する。変換の詳細は後述する。γ変換処理部204は、トナー消費量の削減モードにおいて、色変換処理後の画像に対して濃度が薄くなるようなγ補正処理を実施し、トナー消費量を削減する。
図2(b)は、色変換処理部203の構成を示す。色空間変換部301は、RGB色空間にある画像データを、必要に応じて各種色空間に変換する。具体的には後述するが、エンジンの特性に合わせた色空間、C’(シアン)、M’(マゼンタ)、Y’(イエロー)で表現される色空間の画像データに変換し、あるいはHLS色空間に変換する。また、輝度情報を用いてグレースケール画像に変換する。墨処理部302は、色空間変換部301からの出力信号がC’M’Y’信号の場合に、画像データに応じてK信号を発生させ(墨生成)、C’M’Y’信号からKに応じた量を減ずる(下色除去(UCR))処理を行う。墨処理部302から出力されるCMYKはプリンタの色材色に対応している。色空間変換部301からの出力信号がC’M’Y’信号でない場合は、ここでは何も処理しないようにCPU101で制御される。不要色消去部303は、後述する所定の条件下において、高次色のCMYK信号に対して寄与率の低い版のデータを消去する。パターン生成部304は、後述する所定の条件下(原稿画像データ中のカラー領域が少なく、オブジェクト属性がグラフィックのとき)においてのみ処理が行われるようCPU101により制御され、RGB画像データをもとに、原稿中のカラー領域のカラー情報に応じたモノクロパターンを生成する。
図3は、ホストコンピュータ113からプリントアウトデータを受け取ったプリンタが、トナー消費量削減モードが設定されている際に、CMYK画像を作成する、全体的な処理フローチャートを示す。
図3に示す処理を実行する前に、CPU101はNVRAM102に保存されているデータを参照し、トナー消費量削減モードが設定されているか否か確認する。設定されてない場合には、図3の処理を実行せずに、RGBビットマップ画像に対して、出力エンジンデバイスに対応する、忠実色再現性を考慮した一般的な色変換処理を画像処理部112の色変換処理部203が行い、CMYK画像を生成する。このとき、画像処理部112のγ変換処理部204は、トナー消費量低減用のγ変換をする必要がないためリニアに設定されている。
図3の処理フローチャートを説明すると、まず、図2で説明したように、各オブジェクトのRGB画像に対して、有彩領域検出部201は、各画素が有彩画素であるか否かを判定し、有彩画素数ColPixを計数する(ステップ401)。次に、CPU101は全オブジェクトのColPixを合計してColPixAllを計算し(ステップ402)、続いてColPixAllと予め定めた所定の閾値ColThr1,ColThr2(ColThr<ColThr2)を比較し、原稿中のカラー領域の量として、カラー領域が「少ない」領域(ColPixAll<ColThr1のとき)、「中程度」の領域(ColThr1≦ColPixAll≦ColThr2のとき)、「多い」領域(ColThr2<ColPixAllのとき)の3種類に分類する(ステップ403)。閾値の設定値としては、例えば600dpi画像に対してColThr1=100000、ColThr2=5000000とする。ここでColThr1は、600dpi画像で4mm×40mm程度のカラー矩形領域に対応する。
ここでは閾値を2つ設けて3種類の領域に分けたが、閾値を4つ設けて5種類に分類し、あるいは、閾値を1つとして2種類に分ける等、その種類数は3に限定されない。図3では、有彩画素数の絶対値を閾値比較することで、量の多少を判断しているが、原稿全体の画素数に対して有彩画素の存在する割合で量の多少を判断するように変更しても良い。
次に、分類された原稿種類に応じて、オブジェクト種類に対応したトナー消費量削減処理を、画像処理部112で実施する(ステップ404)。この処理については、図4を用いて詳細に説明する。これらの処理を各オブジェクトに対して実行し、最後にCMYK画像をCPU101で合成し、ページ単位のCMYKビットマップ画像を生成する(ステップ405)。
図4は、図3のステップ404の詳細な処理フローチャートを示す。図4のステップ501における、カラー領域の量を3種類に分類する方法については、図3で説明した通りである。
(1)カラー領域の量が少ないとき(ステップ502以下)
この場合は、原稿中に、明らかなカラー領域が含まれているカラー原稿であってもモノクロ原稿に変換する。カラー領域が少ない場合、ユーザーの意図として、カラー領域の部位がモノクロ領域とは異なるデータであることを示せれば良い(区別が付けば良い)、というレベルでカラーを使っていると考えられる。原稿のオリジナルの状態を忠実に再現したいという要望は少ないため、カラーオブジェクトに対して大規模な変更を加えることが可能である。
カラーオブジェクトをモノクロ変換するには、単純にRGBデータから輝度相当の情報を作成してグレースケール変換する方法が知られている。例えば、(2*R+5*G+B)/8を輝度相当の情報として、RGBデータからグレースケールに変換する。但しこの変換においては、色味を表す情報が失われており、元々どのような色であったのか、そもそも元はカラー画像であったのかモノクロ画像であったのかも区別が付かなくなる。
そこで、本発明では、カラー領域が少ない場合にカラー画像をモノクロ変換するに際して、一部オブジェクトについては元のカラー情報を残しながら変換する。同時に、トナー消費量についても、画質維持をある程度意識したトナー消費量削減処理と比較して大きく削減を図る。カラー原稿をモノクロ変換しただけでも大きくトナー消費量を削減できるが、特にグラフィックオブジェクトにおいては、カラーオブジェクトの塗りつぶし色に関する情報を、間隙のあるモノクロパターンに置き換えることで大きく削減できる。具体的には以下の通りである。
(1−1)テキストオブジェクト(ステップ505、506)
まず、元のRGB画像データを、画像処理部112の色変換処理部203の色空間変換部301でHLS色空間に変換する。HLS空間は、Hue=色相;Lightness=明度;Saturation=彩度を3軸とする色空間であり、以下の(a)〜(f)に示す式を用いてRGB空間から変換できる。
(a)MAX=max(R,G,B)(ただし、max演算は、RGBのうち最大の値を取得することを示す)。MIN=min(R,G,B)(ただし、min演算は、RGBのうち最小の値を取得することを示す)。
(b)L=(MAX+MIN)/2とする。
(c)MAX=MINの場合、S=0,H=0として、変換処理は完了となる。
(d)MAX=MIN以外の場合、
L≦0.5ならば、S=(MAX−MIN)/(MAX+MIN)とする。また、L>0.5ならば、S=(MAX−MIN)/(2−MAX−MIN)とする。
(e)Ci=(MAX−i)/(MAX−MIN)(ただし、添え字iは、R,G,Bのいずれかを示す)を求める。
そして、MAX=RならばH’=CB−CG、MAX=GならばH’=2+CR−CB、MAX=BならばH’=4+CG−CRとする。
(f)H=H’×60とする。なお、H<0であれば、H=H+360とする。
これにより、RGBからHLSが求められ、変換処理は完了となる。
テキストオブジェクトにおいては、HLSデータのHを用いて色相分割を行い、Lをグレースケール画像の明度情報と対応づける。色相分割の際には、図5(a)のようにして色文字を6種類の色相に割り当てる。これらの色相に対応する形で、モノクロテキストに対して下線、囲みなどの装飾を付加する。
図5(b)は、各色相に対応して装飾を付加した例である。レッド色相の場合は、テキストを囲む装飾を付加する。グリーン色相の場合は、テキストに二重波線を下線として付加する。ブルー色相の場合は、テキストに二重下線を付加する。シアン色相の場合は、点線を下線として付加する。マゼンタ色相の場合は、波線を下線として付加する。イエロー色相の場合は、下線を付加する。このとき、単純に文字へ装飾を付加してしまうと、トナー消費量削減モードであるにもかかわらず、トナー消費量が増えてしまう場合がある。特に、一次色であるシアン、マゼンタ、イエロー色相については、K単色化したとしてもテキスト部分でトナー消費量があまり変わらないため、装飾付加によるトナー消費量増加の効果が大きくなりやすい。消費量増加を防止する意味で、ホストコンピュータ113からの入力データ(元データ)に記載されているフォントサイズよりも、2ポイントずつ小さなフォントを使用することとする。但し、元データが5ポイント以下の非常に小さなフォントの場合は、視認性が非常に悪くなるため、元データよりも小さくする処理はしない。また、装飾を色相に割り当てる際には、図5(b)に示すように、一次色であるCMYよりも二次色であるRGBの方に、よりトナー消費量を要する装飾を割り当てることとする。二次色においては、もとのカラーテキストデータをモノクロ変換しただけで、大きくトナー消費量が削減されているため、多少の装飾を付加することによる消費量の増加効果は問題ないためである。
フォントサイズの変更及び装飾の付加に際しては、元データ及び色空間変換部301におけるHLS変換結果を基に、CPU101がグレースケールオブジェクトを生成する。生成されたオブジェクトに対して、γ変換処理部204においてトナーセーブ用のγ処理を実施し、HLS変換したときの明度L情報よりも、一律25%薄い(明るい)モノクロ画像データとなる。
(1−2)グラフィックオブジェクト(ステップ504、506)
グラフィックオブジェクトについても、(1−1)と同様に色変換処理部203の色空間変換部301は、RGBデータをHLS色空間に変換し、色相分割を行う。続いて、グラフィックの塗りつぶし色領域において、色相H、明度L、彩度Sの情報をもとに、画像処理部112のカラー変換部のパターン生成部304において、カラー情報を保持するモノクロパターンを生成する。
パターンの生成方法は、以下の通りである。色相情報Hについては、RGBCMYの6色相について、特定のパターンを割り当てる。図5(c)は、色相とパターン種類の割り当て関係を示す。パターンはこれに限るものではないが、できるだけトナー消費量が増加しないようなパターンを用いる。例えば、丸や三角形の場合は、中を塗りつぶすパターンは使用しない(黒丸は用いずに、白丸を用いる)。
明度情報Lについては、そのままグレースケール化したときのパターンの明度として対応づける。彩度情報Sについては、パターンの密度で表現する。具体的には以下のようにする。Sは0〜100[%]まで変化する値であるが、下式を用いて結果を小数点以下切り捨てることによりSL値を求める。
SL=S/2+10
SLは、10〜60まで線形に変化する。このSLを、モノクロパターンを生成する際の線数として対応づける。したがって、彩度Sが0であれば、10線のパターンを生成し、彩度Sが100であれば60線のパターンを生成する。
図6は、この手法を用いて生成した、赤色相の図形に対応するモノクロパターンを示す。図6(a)は、彩度の低い赤色相の図形であり、(b)は次に彩度が高い図形であり、(c)は最も彩度が高い図形であることを表す。
グレースケール画像に対して、γ変換処理部204においてトナーセーブ用のγ処理が実施され、HLS変換したときの明度L情報に基づく濃度よりも一律25%薄いモノクロ画像データとなる。
上記した処理により、原稿と見た目は異なるが、元のカラー情報をある程度保持しつつ、トナー消費量を大きく削減する画像データを生成することができる。原稿全体としてカラー領域が少ない場合には、ユーザーは見た目の色味であること自体に大きな意味を持っていない場合が多く、ある程度モノクロ領域と区別できれば良い。ユーザーがカラーを使用している用途からすれば、トナー消費量削減モードにおいて上記のような処理を行うことは妥当である。トナーセーブモード時に単純なグレースケール変換をすると、輝度情報以外のカラー情報が失われてしまうが、それを防ぐことができ、また、トナー消費量を削減できる。
(1−3)イメージオブジェクト(ステップ503、506)
イメージオブジェクトについては、少量のカラー領域として用いられている場合には、画像内容のイメージが情報として伝われば良い。RGB画像データに対して、(2*R+5*G+B)/8を輝度相当の情報として、色変換処理部203においてグレースケール変換した後に、γ変換処理部204においてトナーセーブ用のγ処理が実施され、一律15%薄いモノクロ画像データとなる。
(2)カラー領域の量が中程度のとき(ステップ507以下)
この場合は、カラー領域が少ないときとは異なり、画像をモノクロ変換しない。ある程度のカラー領域を使用しているということは、ユーザーはそのカラー情報を必要としているためであり、むやみにモノクロ変換することはユーザーの意図に反する可能性がある。但し、本発明では、中程度ならば必ずモノクロ変換を実施しないということではなく、カラー領域が少ないほど、トナー消費量削減を優先的に実施するようなトナー削減方式を適用し、カラー領域が多いほど画質維持を考慮したトナー削減方式を適用するため、中程度であっても一部モノクロ変換を含むような実施形態であっても良い。
(2−1)テキストオブジェクト(ステップ508、511)
テキストオブジェクトについては、ユーザーが伝えたい情報は文字情報である。すなわち、文字として何が書いてあるのか伝われば良いと考えられる。したがって、テキストオブジェクトについては輪郭情報のみ抜き出して文字中についてはテキストに付随する画像情報を削除して中抜き文字とする。これを実現するには、まずテキストオブジェクトについて生成されたRGB画像データに対して公知のエッジ抽出技術を適用する(画像処理部112のエッジ検出部202で実施)。エッジ/非エッジの情報はγ変換部処理部204に1ビット付帯情報として画像データとともに伝達される。色空間変換部301は、RGB画像データを出力デバイスに依存するC’M’Y’データに変換し、墨処理部302はC’M’Y’データに応じてK信号を発生し(墨生成)、C’M’Y’からKに応じた量を減ずるUCR処理を行う(2−2と同じ)。CMYKはプリンタの色材色に対応している。CMYKデータはγ変換処理部204に送られ、エッジ/非エッジ情報をもとに、非エッジ部においては、必ず出力値が0になるようなγ変換処理がなされる。このとき、エッジ部においては一律10%濃度を下げるようなγ変換処理を実施する。
図5(d)、(e)は、上記処理を行った前後の文字データを示す。この結果、図5(d)のような文字データが、図5(e)のような中抜き文字データに変換される。但し、エッジ検出は5×5画素フィルタを用いるため、2画素幅で検出される。したがって、線幅が4画素未満のテキストデータに対しては、結果として文字中が抜けた文字が生成されない。それ以上の線幅を文字に対してのみ、文字中を抜くことによるトナー消費量削減の効果が発生する。
ここではエッジ抽出を用いて中抜き文字の生成を行ったが、CPU101によりフォント種類を変更し、ROM103に保存してあるフォント情報の中から、中抜き文字に相当するフォントに置換しても良い。
(2−2)グラフィックオブジェクト(ステップ509〜511)
グラフィックオブジェクトに対しては、エッジ抽出は行わず、色空間変換部301は、RGB画像データを出力デバイスに依存するC’M’Y’データに変換し、墨処理部302はC’M’Y’データに応じてK信号を発生し(墨生成)、C’M’Y’からKに応じた量を減ずるUCR処理を行う。墨生成、UCRともに式で行う方法、LUTで行う方法等があるが、本実施例では墨生成をLUTで行い、UCRを式で行う場合について説明する。
図7は、墨生成のLUTを示す。墨生成では、C’、M’、Y’(0が白、255が黒)の最小値Min(C’、M’、Y’)を算出し、これをLUTへ入力して出力値を得る。UCR処理は下式により行う。ここでαはUCR調整パラメータである。
C=C’−α×K
M=M’−α×K
Y=Y’−α×K
通常モードでは、墨生成テーブルBを使用し、UCR調整パラメータα=0.7とするが、トナー消費量削減モードにおいては、墨生成テーブルAを使用してMin(C’、M’Y’)をそのままKに置き換え、UCR調整パラメータα=1とすることにより高墨にする。高墨にしてUCR(下色除去)量を増やすことにより、トナー消費量が削減できる。但し、出力画像は全体として墨版が多くなるため、くすんで見えたり、ざらつきが目立ちやすくなる。
次に、不要色消去部303は、二次色以上の高次色で色味に対して寄与率が低い版のトナーを削減する。ここでは、CMYK画像データの各版について、全体における寄与率Xi(i=c,m,y,k)を以下のようにして計算する。
Xc=C/(C+M+Y+K),Xm=M/(C+M+Y+K),Xy=Y/(C+M+Y+K),Xk=K/(C+M+Y+K)
ここで、Xiが所定の閾値ThrXを下回った場合に、該当する色版のデータを消去する。下回った版が複数存在した場合は、Xiが最小である版のデータを消去する。所定の閾値は、色が何次色かにより異なる。例えば、二次色ではThrX=0.05,三次色ではThrX=0.08,四次色ではThrX=0.13とする。高次色になるほど閾値が大きくなっていて、色版が消去されやすくなっているのは、高次色ほど相対的に1つの色を消去したときの影響が小さいためである。二次色の場合は、簡単に一つの色を消去してしまうと、全て同一の色になってしまうため、少し閾値を低くしている。なお、色が何次色かは墨処理後のCMYK画像データの各版について、0でない値が含まれている版の合計で判断する。これらの処理を実施したときの、不要色消去部303への入出力例を図8に示す。ここで、CMYK画像データは、0が最も薄く、255が最も濃いことを表す。このように、トナーセーブモード時に色味への寄与率が低い色版データを消去することで、画質への影響を抑えつつ、トナーセーブ処理をすることができる。また、色版が少ないほど1つの版を削減したときの色味への影響が大きいため、その画質への影響を抑えつつ、トナーセーブ処理をすることができ、高次色ほど、色数を減らしやすくできる。
なお、ThrXを下回る版が複数存在し、同じ値でXiが最低になる場合、3次色については色消去を実行しない(実行すると1次色になるため)。4次色については、Xiの値が同じになる最低値が2つの場合は、2つとも消去する。最低値が3つの場合は、3つの合計がThrXよりも小さい場合(この例ではXiが0.04以下の場合)、3つとも消去する。それ以外については消去しない。
最後に、γ変換処理部204は、トナー消費量削減用のγ変換処理を実施する。ここでは、カラー領域が多いほど画質維持を考慮したトナー消費量削減処理を行う。カラー領域の量が多くなるほど、写真画像などの高画質のデータを必要としている可能性も高い。したがって、トナー消費量削減モードであったとしても、画質維持を考慮する必要がある。
具体的には、有彩画素数ColPixAllに依存したトナー消費量の削減を設定する。図9は、ColPixAllとトナーセーブ率の関係を示す。(2−2)グラフィックオブジェクトに該当するのは、ColThr1≦ColPixAll≦ColThr2のときだけであるが、グラフィックオブジェクトについて、ColPixAll<ColThr1、ColThr2<ColPixAllの場合も同時に示す。
このテーブルを参照してγ変換により何%画像を薄くするか決定する。すなわち、ColPixAll=ColThr1のときに25%、ColPixAll=ColThr2のときに5%薄い画像となる。
(2−3)イメージオブジェクト(ステップ509〜511)
(2−2)グラフィックオブジェクトと全く同じ処理をする。
(3)カラー領域の量が多いとき(ステップ512以下)
カラー領域の量が多い場合には、ユーザーがカラー情報を十分に必要としているためにカラーデータを大量に使用していると考えられる。また、写真画像などの高画質を求められるデータを必要としている可能性も高い。したがって、トナー消費量削減モードであったとしても、画質維持を考慮した処理を行う必要がある。本発明のカラー領域の量が少ないときのように、大きな画像加工を行わない。
(3−1)テキストオブジェクト(ステップ513)
前述した(2−1)と同様の処理を行うため、相違点を説明する。(2−1)では、テキストデータのエッジ部を抽出して、フォントの中を白く抜く処理を行ったが、ここではフォントの中を薄くする。すなわち、γ変換処理部204は、エッジ/非エッジ情報をもとに、非エッジ部においては出力値が入力値の70%になるようなγ変換処理を行う。このとき、エッジ部においてはγ変換処理を実施しない。
(3−2)グラフィックオブジェクト(ステップ514)
グラフィックオブジェクトに対しては、エッジ抽出は行わず、色空間変換部301は、RGB画像データを出力デバイスに依存するC’M’Y’データに変換し、墨処理部302はC’M’Y’データに応じてK信号を発生し(墨生成)、C’M’Y’からKに応じた量を減ずるUCR処理を行う。ここまでの処理は(2−2)と同じであり、高墨化処理を実施するが、その後の不要色消去処理やトナーセーブ用のγ変換処理は実施しない。
(3−3)イメージオブジェクト(ステップ515)
墨生成処理以外は、(3−2)と同一の処理を実施する。イメージオブジェクトに対して使用する墨生成テーブルを図10に示す。テーブルCが該当するテーブルである。墨生成の際に、ハイライト部で墨版が混じると、ざらつき感、くすみ感など画質を劣化させる。高墨にした方がトナー消費量は削減できるが、イメージオブジェクトにおける画質維持を考慮して、シャドウ部では高墨とするが、ハイライト部にはあまり多く墨が入らないように処理を行う。このように、トナーセーブモード時に画質維持を優先するような場合には、ハイライト部のくすみやざらつき感を低減する。
不要色消去処理やγ変換処理部によるトナーセーブ用のγ変換処理は実施しない。なお、原稿が複数ページにわたる場合は、ページごとにカラー領域の量を判断し、同様の処理をページごとに繰り返し処理する。
実施例1では、カラー領域の量が少ない場合に、モノクロ原稿として処理し、カラー領域を幾つかの方法でモノクロ変換して出力した。本実施例では、カラー領域の少ない場合にモノクロ変換していた部分を幾つかの方法で二色カラー変換して出力する。以下、実施例1との相違点を説明する。
図11は、実施例2の処理フローチャートを示す。図11において、図4と異なる点は、カラー領域の量が少ない場合である。この場合は、モノクロ出力ではなく、二色カラー出力となる。なお、ユーザーはトナー消費量削減モードのカラー領域が少ない場合に、二色カラーで出力する際に使用するブラック以外の色をパネル装置で予め指定しておく。例えば、本実施例ではマゼンタが指定されているとき、プリンタはマゼンタとブラックの二色で出力する。
(4−1)テキストオブジェクト(ステップ605、606)
RGB画像データを、HLS変換して、図5(b)のように下線、囲みなどの装飾を付加するのは(1−1)と同じである。色相と装飾パターンの関係も図5(b)に示した通りである。但し、ここではカラー領域をモノクロ変換する代わりにマゼンタ単色に変換する。HLSデータのLをマゼンタ単色画像の明度情報と対応づける点のみ異なる。
本実施例の場合は、テキストオブジェクトについて、原稿のカラー領域である部分が、モノクロ領域である部分と区別することがさらに容易になる。原稿のモノクロ領域で下線の引いてあるテキストと、本発明によりカラー領域が変換された場合の区別を付けることも可能になる。カラー領域のうち、元々の色相が何であったかは、装飾の種類で区別する。
(4−2)グラフィックオブジェクト(ステップ604、606)
グラフィックオブジェクトについても、(1−2)と同じように色変換処理部203がRGBデータをHLS色空間に変換し、色相分割を行う。続いて、グラフィックの塗りつぶし色領域において、色相H、明度L、彩度Sの情報をもとに、画像処理部112の色変換処理部203のパターン生成部304は、カラー情報を保持する単色(ここではマゼンタ)パターンを生成する。パターンの生成方法は、(1−2)と同じであるが、HLSデータのLをマゼンタ単色画像の明度情報と対応づける点のみ異なる。
本実施例の場合は、グラフィックオブジェクトについて、原稿のカラー領域である部分が、モノクロ領域である部分と区別することがさらに容易になる。カラー領域のうち、元々の色相が何であったかは、パターンの種類で区別する。
(4−3)イメージオブジェクト(ステップ603、606)
公知の技術を用いて、単純にフルカラー画像を二色カラー(本実施例ではブラックとマゼンタ)画像に変換する(原稿の黒部分は黒、原稿の黒以外の部分はマゼンタ)。
図12は、実施例3の第1の処理フローチャート、図13は、実施例3の第2の処理フローチャートを示す。実施例3では、第1、第2のフローチャートについて、いずれか1つのみを採用するプリンタとしても良いが、どれを適用するかを、パネル装置を通じてユーザーが選べるようにしても良い。ここでは、トナー消費量削減モードのうち、トナー消費量削減優先の処理をユーザーが選択した場合には図12、画質維持優先の処理をユーザーが選択した場合には図13を採用する。ユーザーが中間を選んだ場合は、トナー消費量削減モードの標準フローである図4を採用する。
図12と図4との相違点を説明する。図12では、カラー領域の量が中程度のとき(ステップ707)、テキストオブジェクトについては、実施例1におけるカラー領域の量が少ないときのテキストオブジェクトと同じ処理を行う。すなわち、テキスト部はモノクロ変換され、色相は文字への装飾で示される。
また、カラー領域の量が多いとき(ステップ711)、グラフィックオブジェクトについては(ステップ713、714)、実施例1におけるカラー領域が中程度のときのグラフィックオブジェクトと同じ処理を行う。すなわち、高次色で影響の少ない色については消去される。トナー消費量削減用のγ変換を実施するケース(カラー領域が多いとき以外)では、実施例1よりも全て10%ずつ薄くなるように変換する。これらの処理により、全体として図4の処理よりもトナー消費量が削減される。
図13と図4との相違点を説明する。図13では、カラー領域の量が少ないとき(ステップ802)、全てのオブジェクトに対して(ステップ803〜805)、実施例1におけるカラー領域の量が中程度のときと、それぞれ同じ処理を行う。したがって、モノクロ変換は行わない。
また、カラー領域が中程度のとき(ステップ807)、グラフィック/イメージオブジェクトについては(ステップ808)、双方とも実施例1におけるカラー領域の量が多い時のグラフィックオブジェクトと同じ処理を行う。すなわち、高次色で影響の少ない色を消す色消去処理は実施しない。これらの処理により、全体として図4の処理よりもトナー消費量の削減量は減るが、出力画像の画質が維持される。
実施例1〜3では、原稿が複数ページにまたがる場合、ページ毎にカラー領域の量を判断し、ページごとに処理を繰り返し行っていた。この場合、テキスト/グラフィック/イメージの処理内容がページごとに異なる可能性がある。その場合、複数ページ原稿の異なるページ内で、同じ色の文字やグラフィックに対して異なる処理が施されて出力され、ユーザーが混乱する恐れがある。
そこで、本実施例では、複数ページにわたる原稿について、全ページ共通の処理を行う。ここでは、1ページ目について、実施例1〜3のようにカラー領域の量に関する判断を行い、それを全ページに適用する。これにより、全ページ共通のルールで処理されるため、ユーザーはページ間の処理の違いで混乱する恐れがなくなる。また、1ページ目のみで判断を行うため、全体として処理速度が速くなる。
上記した実施例4では、1ページ目の処理内容を全ページに反映したが、これでは全体として適切な処理がされない恐れがある。例えば、5ページ原稿で、1ページ目はカラー領域が少なく、2〜5ページ目はカラー領域が多い場合を考える。全ページに対して1ページ目の処理を適用すると、トナー消費量は大きく削減されるものの、画質が維持されない。逆に、1ページ目のみカラー領域が多い場合には、全ページにカラー領域が多い場合の処理を実行すると、よりトナー消費量を削減できたにも関わらず、無駄にトナーを消費したことになってしまう。
そこで、本実施例では、全ページのカラー領域の量をもとに、原稿のカラー領域の量の大小を判定する。この場合は、全ページの全オブジェクトについて、有彩画素数を合計したものをColPixAllとして計算する。続いて、ColThr1,ColThr2との比較演算に際しては、原稿のページ数Mとして、
ColPixAll<ColThr1×Mのときにカラー領域が少ない、
ColThr1×M≦ColPixAll≦ColThr2×Mのときにカラー領域が中程度、
ColThr2×M<ColPixAllのときにカラー領域が多いと判断する。
このように判断することで、全ページ共通のルールで処理されるため、ユーザーはページ間の処理の違いで混乱する恐れがなくなる。また、実施例4のように、1ページ目のカラー領域の量が原稿全体の平均から大きく離れている場合に発生する、不適切な判定も発生しなくなる。
本発明は上記した実施例に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、実施例2や実施例3の一部では、カラー領域が少ないときに、モノクロまたは2色カラーに変換して出力しているが、カラー領域が中程度のときに、モノクロまたは2色カラーに変換して出力しても構わない。実施例3で示したように、カラー領域が中程度のときにテキストのみモノクロ変換するなど、一部オブジェクトのみモノクロに変換しても良いし、他のオブジェクトは二色カラーに変換して異なるトナー消費量の削減処理を適用するようにしてもよいし、本実施例と異なる組合せで実施してもよい。
本発明は、前述した実施例の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになる。プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施例の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施例の機能が実現される場合も含まれる。さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施例の機能が実現される場合も含まれる。また、本発明の実施例の機能等を実現するためのプログラムは、ネットワークを介した通信によってサーバから提供されるものでも良い。
112 画像処理部
201 有彩領域検出部
202 エッジ検出部
203 色変換処理部
204 γ変換処理部
特許第3268712号公報

Claims (9)

  1. 画像データ中のオブジェクト毎にカラー領域であるか否かを判定する判定手段と、前記判定されたオブジェクトのカラー領域の量を算出する算出手段と、トナー消費量を削減するモードが設定されているとき、前記算出されたカラー領域の量と前記オブジェクトの属性に応じたトナー消費量の削減処理を実行する処理手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記処理手段は、前記カラー領域の量が所定の第1の閾値未満であるとき、前記カラー領域を前記オブジェクトの属性に応じたモノクロ画像に変換し、前記カラー領域の量が所定の第2の閾値(>第1の閾値)を超えているとき、前記トナー消費量の削減処理の前後の差が小さくなるように画質維持を優先した処理を実行し、前記カラー領域の量が前記所定の第1の閾値以上であり、かつ前記所定の第2の閾値以下のとき、テキストオブジェクトを輪郭のみの文字データに変換し、グラフィックオブジェクト、イメージオブジェクトの墨量を多くし、N次色(Nは2以上)における色味への寄与率が所定の閾値よりも低い色版のデータを消去することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記処理手段は、前記カラー領域の量が前記第1の閾値未満であるとき、テキストオブジェクトをモノクロテキストに変換し、前記テキストオブジェクトの色相に対応した装飾を付加し、イメージオブジェクトをグレースケールに変換し、グラフィックオブジェクトを、前記グラフィックオブジェクトの色相、彩度、明度に対応したモノクロパターンに変換することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記処理手段は、前記カラー領域の量が前記第2の閾値を超えているとき、テキストオブジェクトのフォント内部の濃度を低下させ、グラフィックオブジェクトの墨量を多くし、イメージオブジェクトの明度の低いシャドウ部の墨量を多くし、明度の高いハイライト部の墨量を低減することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  5. 前記N次色が高次色になるほど、前記所定の閾値を大きくすることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  6. 前記画像データが複数ページの原稿データであるとき、前記算出手段は1ページ目または全ページのカラー領域の量を算出することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  7. 画像データ中のオブジェクト毎にカラー領域であるか否かを判定する判定工程と、前記判定されたオブジェクトのカラー領域の量を算出する算出工程と、トナー消費量を削減するモードが設定されているとき、前記算出されたカラー領域の量と前記オブジェクトの属性に応じたトナー消費量の削減処理を実行する処理工程を備えたことを特徴とする画像形成方法。
  8. 請求項7記載の画像形成方法をコンピュータに実現させるためのプログラム。
  9. 請求項7記載の画像形成方法をコンピュータに実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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