JP2014055778A - 周辺監視装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 複数個の超音波センサが受信した受信信号に基づいて、監視対象物が存在する可能性が高い領域を算出する開口合成処理部と、上記複数個の超音波センサ及び上記監視対象物の位置関係に対応した誤差関数に基づいて、上記領域の誤差量を推定する誤差推定部と、上記誤差量に応じて、上記領域を修正する誤差修正処理部とを備える。
【選択図】 図1
Description
図1は、この発明の一実施の形態による周辺監視装置の構成を示すブロック図である。
図1において、超音波センサ101は、複数個備えられており、少なくとも1つの超音波センサ101が超音波を発信し、監視対象物に反射した超音波を複数個の超音波センサ101が受信する。監視対象物の位置や発信した超音波の強さ等の環境によって、設置された全ての超音波センサ101が反射した超音波を受信できる場合もあるが、いくつかの超音波センサ101が反射した超音波を受信でない場合もある。
図2は、超音波センサと観測領域との関係を示す説明図である。
図2において、超音波センサ201〜204は互いに独立した4個の超音波センサであり、監視対象物205は、観測領域206内に存在する。超音波センサ201が発信した超音波207は、監視対象物205で反射し、点線の経路208を通って各超音波センサ201〜204で受信される。
グラフ301〜304は、各々が超音波センサ201〜204の受信信号である。グラフの横軸は超音波を発信した時刻を0とした経過時間、縦軸は受信信号の波高値である。図3において監視対象物205からの反射波は高い波高値として現れる。例えばグラフ301において、時刻t1に波高値v1の反射波が観測される。同様にグラフ302では時刻t2に波高値v2、グラフ303では時刻t3に波高値v3、グラフ304では時刻t4に波高値v4を持つ反射波が観測される。音速を一定と考えた場合、時刻t1は超音波を発信した超音波センサ201から監視対象物205までの往復距離に比例する。また時刻t2は超音波を発信した超音波センサ201から監視対象物205までの距離と、監視対象物205から超音波センサ202までの距離の合計に比例する。
開口合成処理は、複数の異なる位置に配置した超音波センサで得られた反射波の到達時刻の差から、監視対象物の存在する位置を推定する方法である。例えば、超音波センサ201では時刻t1に反射波が検出されたことから、図4において曲線401上に監視対象物があることが分かる。同様に、超音波センサ202の反射波検出時刻t2から曲線402、超音波センサ203の反射波検出時刻t3から曲線403、超音波センサ204の反射波検出時刻t4から曲線404上に監視対象物があると分かる。その結果、曲線401〜404が交差した領域405付近に、監視対象物があると推定できる。
ここで観測領域内の各座標点(x, y)は、そこに監視対象物が存在する可能性の度合いを示す評価値V(x, y)を持つ。この観測領域内に存在する複数の座標点で求めた評価値V(x, y)の集合を距離情報と呼ぶ。すなわち、距離情報は、各座標点(x, y)において、上記監視対象物が存在する可能性の度合いを示す評価値V(x, y)で表されており、監視対象物がどの位置に存在する可能性が高いかを示す。
まず最初は評価値V(x, y)=0で初期化しておく。次に曲線401が通る座標点(x, y)に対し、曲線401が持つ波高値v1(図3の301を参照)を評価値V(x, y)に加算する。同様に曲線402〜404に対しても、同じ処理を行う。その結果、曲線が交差した領域405で評価値V(x, y)の値が大きくなる。最後に、距離情報の中から、評価値V(x, y)の値が所定の閾値を用いた条件を満たす座標点(x, y)に基づいて監視対象物が存在する可能性が高い領域を得る。例えば、ある閾値以上である座標値を取り出し、それを監視対象物が存在する可能性が高い領域(像)と判定する。
また、図6は、監視対象物が存在する可能性が高い領域(像)の例を示す説明図である。
図中の距離情報501の各升目は1個の座標点に対応する。升目内の数値は、その座標点(x, y)における評価値V(x, y)の値である(数値がない升目はV(x, y)=0である)。ここでv1=5、v2=5、v3=5、v4=5であった場合、曲線401〜405が全て重なった座標点ではV(x, y)=20、1個の曲線のみが通る座標点ではV(x, y)=5となる。この結果に対して所定の閾値として閾値=10を適用すると、曲線が重なりあった部分が残り、図6に示す監視対象物が存在する可能性が高い領域(像)601が得られる。
図7において、超音波センサ201〜204の観測領域206の右端に監視対象物701が配置されている。超音波センサ204から発信された超音波702は、監視対象物701に反射し、その反射波703はそれぞれ超音波センサ203、204に到達する。一方、超音波センサは指向性を持つため、監視対象物701からの反射波は、左右方向に位置が離れた超音波センサ201や202に到達しない。同様な理由で、超音波センサ201や202から発信された超音波も監視対象物701に到達しない。
図9は、監視対象物が存在する可能性が高い領域(像)の例を示す説明図である。
前述の通り、指向性の影響で監視対象物701を観測可能な超音波センサは超音波センサ203と超音波センサ204の2個である。そのため、受信信号を解析して得られる監視対象物701の存在位置を示す曲線も曲線801と曲線802のみとなる。さらに、超音波センサの配置と監視対象物との位置関係の幾何学的な関係により、曲線同士の交差角度θが、監視対象物が中央に位置する場合に比べて相対的に小さくなる。交差角度θが小さい場合、曲線同士が一点で交差せず、ある大きさの領域803で交差する。そのため、抽出した監視対象物が存在する可能性が高い領域(像)は、図9の領域901に示すように、実際の監視対象物よりも大きくなる。この開口合成処理により算出される監視対象物が存在する可能性が高い領域(像)と実際の監視対象物の存在する領域との相違が誤差である。本実施の形態では、特にこのような誤差を除去することにより監視対象物が存在する可能性が高い領域(像)の抽出精度低下を抑える。
図10において、点線1001で囲まれた曲線は、それぞれ監視対象物をx2のライン上に置いた場合の誤差関数、点線1002で囲まれた曲線は、それぞれ監視対象物をx1のライン上に置いた場合の誤差関数を示す。観測領域206の右端部分(座標値x2)に監視対象物がある場合、その誤差関数は右下方向に凸な円弧状の形状を持つ(図10の点線1001で囲まれた曲線)。また観測領域206の中央部分(座標値x1)に監視対象物がある場合、誤差関数は下方向に凸な円弧状の形状を持つ(図10の点線1002で囲まれた曲線)。
1101は開口合成処理部103で算出された監視対象物が存在する可能性が高い領域(像)部分を含む任意の領域内の距離情報、1102は誤差関数から作成したフィルタであり、誤差関数に基づいて得られ、各座標点(x, y)において、誤差が含まれていた場合に監視対象物が存在すると判断される可能性の度合いを示す誤差評価値Ve(x, y)が設定されている。ここでは、誤差が含まれていた場合に監視対象物が存在すると判断される可能性のある誤差領域に対応して、誤差領域内の升目(各座標点(x, y))には値1が設定されている。距離情報1101とフィルタ1102において各升目内の数字が記載されていない部分は値0を持つ。
実施の形態1では、開口合成処理部で算出された領域を含む任意の領域の距離情報に対して誤差領域に基づくフィルタを畳み込んで、領域の誤差量を推定する場合について説明したが、監視対象物が存在する可能性が高い領域(像)の形状を表現する領域特徴量と誤差が含まれていた場合に上記監視対象物が存在すると判断される可能性のある誤差領域の形状を表現する誤差領域特徴量とを比較することで、誤差量の推定を行うようにしても良い。
実施の形態1では、開口合成処理部で算出された領域を含む任意の領域の距離情報を2次元フーリエ変換した結果に対して、誤差関数に基づいて得られ、各座標点(x, y)において、誤差が含まれていた場合に監視対象物が存在すると判断される可能性の度合いを示す誤差評価値Ve(x, y)で成るフィルタを2次元フーリエ変換した結果の逆フィルタを畳み込むことで、領域を修正する場合について説明したが、開口合成処理において用いる所定の閾値の値を変更し、変更された閾値を用いた条件を満たす座標点(x, y)に基づいて領域を修正するようにしても良い。
監視対象物が存在する可能性が高い領域(像)の周辺領域を削除することで、誤差を抑制するようにしても良い。
領域1301は、開口合成処理により算出された監視対象物が存在する可能性が高い領域(像)であり、誤差を含む領域(像)である。領域1302は領域1301を含む任意の領域である。
まず誤差修正処理部105は、誤差推定部104で得た誤差量が基準値よりも大きい場合に距離情報を修正する。基準値以下の場合は、修正を行わない。距離情報を修正する場合、領域1301を内包した領域1302の距離情報を取り出す。次に領域1302内を走査して、領域1301の重心位置 Gx, Gyを求める。次に重心位置Gx,Gyを中心として領域1301に内接した円を求め、その半径をR0とする。次にR0の値から、それよりも小さい半径R1を決める。ここでR0-R1の値は、誤差量の大きさに比例し大きくする。その後、半径R1の外にある監視対象物が存在する可能性が高い領域(像)に対応した距離情報の値を小さくする。これにより監視対象物が存在する可能性が高い領域(像)の大きさがR1に制限され、誤差が抑制される。
Claims (9)
- 複数個の超音波センサが受信した受信信号に基づいて、監視対象物が存在する可能性が高い領域を算出する開口合成処理部と、
上記複数個の超音波センサ及び上記監視対象物の位置関係に対応した誤差関数に基づいて、上記領域の誤差量を推定する誤差推定部と、
上記誤差量に応じて、上記領域を修正する誤差修正処理部と
を備えたことを特徴とする周辺監視装置。 - 上記誤差関数は、超音波が発信された位置と当該発信された超音波が上記監視対象物に反射して上記超音波センサに受信された位置とを焦点とし、上記監視対象物が存在する位置を通る複数の楕円曲線同士の交差角度が小さいほど誤差が大きくなるように設定された関数であることを特徴とする請求項1に記載の周辺監視装置。
- 上記誤差関数は、上記監視対象物に反射した超音波を受信した上記超音波センサの数が少ないほど誤差が大きくなるように設定された関数であることを特徴とする請求項1に記載の周辺監視装置。
- 上記誤差推定部は、上記誤差関数に基づいて得られ、誤差が含まれていた場合に上記監視対象物が存在すると判断される可能性のある誤差領域と、上記開口合成処理部で算出された領域とを比較して、上記領域の誤差量を推定することを特徴とする請求項1に記載の周辺監視装置。
- 上記開口合成処理部は、上記複数個の超音波センサが受信した受信信号に基づいて、各座標点(x, y)において上記監視対象物が存在する可能性の度合いを示す評価値V(x, y)の集合で成る距離情報を算出し、上記評価値V(x, y)が所定の閾値を用いた条件を満たす上記座標点(x, y)に基づいて上記領域を算出し、
上記誤差推定部は、上記開口合成処理部で算出された領域を含む任意の領域の上記距離情報に対して上記誤差領域に基づくフィルタを畳み込んで、上記誤差領域と上記開口合成処理部で算出された領域とを比較して、上記領域の誤差量を推定することを特徴とする請求項4に記載の周辺監視装置。 - 上記誤差推定部は、上記開口合成処理部で算出された領域内の任意の座標点(xp, yp)から任意の方向に向けて上記領域の端まで走査した座標の連続長に応じた領域特徴量と、上記誤差領域内の任意の座標点(xp, yp)から任意の方向に向けて上記誤差領域の端まで走査した座標の連続長に応じた誤差領域特徴量と比較し、上記領域の誤差量を推定することを特徴とする請求項4に記載の周辺監視装置。
- 上記開口合成処理部は、上記複数個の超音波センサが受信した受信信号に基づいて、各座標点(x, y)において上記監視対象物が存在する可能性の度合いを示す評価値V(x, y)の集合で成る距離情報を算出し、上記評価値V(x, y)が所定の閾値を用いた条件を満たす上記座標点(x, y)に基づいて上記領域を算出し、
上記誤差修正処理部は、上記開口合成処理部で算出された領域を含む任意の領域の上記距離情報を2次元フーリエ変換した結果に対して、上記誤差関数に基づいて得られ、各座標点(x, y)において、誤差が含まれていた場合に上記監視対象物が存在すると判断される可能性の度合いを示す誤差評価値Ve(x, y)で成るフィルタを2次元フーリエ変換した結果の逆フィルタを畳み込むことで、上記領域を修正することを特徴とする請求項1に記載の周辺監視装置。 - 上記開口合成処理部は、上記複数個の超音波センサが受信した受信信号に基づいて、各座標点(x, y)において上記監視対象物が存在する可能性の度合いを示す評価値V(x, y)の集合で成る距離情報を算出し、上記評価値V(x, y)が所定の閾値を用いた条件を満たす上記座標点(x, y)に基づいて上記領域を算出し、
上記誤差修正処理部は、上記所定の閾値を変更し、当該変更された閾値を用いた条件を満たす上記座標点(x, y)に基づいて上記領域を修正することを特徴とする請求項1に記載の周辺監視装置。 - 上記誤差修正処理部は、上記誤差量が大きいほど領域が狭くなるように、上記領域を修正することを特徴とする請求項1に記載の周辺監視装置。
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-
2012
- 2012-09-11 JP JP2012199112A patent/JP2014055778A/ja active Pending
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