JP2014055519A - 形状記憶合金アクチュエータ制御装置および光学部品駆動ユニット - Google Patents

形状記憶合金アクチュエータ制御装置および光学部品駆動ユニット Download PDF

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Abstract

【課題】形状記憶合金(SMA)を利用したアクチュエータ制御装置において、可動機構を始点位置から目標位置に移動させる際に、正確な位置制御を実現する技術を提供する。
【解決手段】SMAアクチュエータ制御装置CTは、可動機構の指令位置に応じた通電をSMAに対して行うとともに、当該SMAの抵抗値に対応した検出値を用いてサーボ制御を行う。そして、可動機構を始点位置P0から目標位置Pnに移動させる際に、少なくとも1つの中間位置P1,P3を付加してそれを中間段階での指令位置とすることによって、移動開始からの移動履歴に依存するヒステリシスの影響を低減し、正確な位置制御を実現することができる。
【選択図】図11

Description

本発明は、形状記憶合金を用いたアクチュエータの制御装置および、それを用いた光学部品駆動ユニットに関する。
携帯電話などに内蔵されるマイクロカメラユニット(MCU)は現在数多く生産されているが、近年、高画質化が進むとともに、画質とユーザ利便を求めるために、オートフォーカス(AF)機能が必須になりつつある。一方、携帯電話の部品としてのMCUには、小型、低価格に対する非常に強い要求がある。
また、温度変化による変形を駆動原理としたアクチュエータとして、Ni-Ti等の形状記憶合金(Shape Memory Alloy: SMA)を線材に加工したものが知られており、小型、大出力で十分な応答速度を実現できることから、上記のMCUのAF用のような用途向けとして有望視されている。
しかしながら、一般にSMAは、温度上昇過程と温度下降過程とで温度に対する歪み量が異なるヒステリシスをもつため、SMAのこのようなヒステリシスをもつアクチュエータでは、移動過程の履歴が異なると位置制御精度の低下を引き起こしてしまう問題がある。
そこで、このようなヒステリシスが制御応答に与える悪影響を改善するために、例えば、特許文献1で開示されている技術では、アクチュエータの移動量と駆動制御値に基づいた、応答遅れの補正を導入している。また、特許文献2で開示されている技術では、予め記憶された補正値を元に、ヒステリシスを補正し位置精度を向上させることが提案されている。
特開2010−133350号公報 特開2008−276090号公報
しかしながら、特許文献1の技術は応答遅れの補正であって、ヒステリシスが位置精度に与える悪影響は低減できない。また、特許文献2の技術では、補正値をテーブルなどの形で予め記憶し、これを逐次参照しながら制御することになり、システムが複雑化するとともに、補正値を、例えば、製品個別に測定して記憶するため製造上のコスト増要因にもなる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、可動機構を始点位置から目標位置に移動させる際に、システムの複雑化やコストアップを抑制しつつ、移動開始からの移動履歴に依存するヒステリシスの影響を低減し、正確な位置制御を実現する形状記憶合金アクチュエータ制御装置およびそれを用いた光学部品駆動ユニットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、形状記憶合金の温度変化による形状復元力を利用して対象物の移動を行う可動機構を備えたアクチュエータの制御装置であって、前記可動機構の指令位置に応じた通電を前記形状記憶合金に対して行うとともに、前記形状記憶合金の抵抗値に対応した検出値を用いてサーボ制御を行うサーボ制御手段と、前記可動機構の移動の始点位置と目標位置との間に少なくとも1つの中間位置を付加することによって、前記目標位置と前記少なくとも1つの中間位置とを含んだ複数の指令位置を設定し、前記始点位置に近い側から順に前記複数の指令位置を前記サーボ制御手段に順次に与えて、前記可動機構を前記始点位置から前記目標位置まで複数段階に分けて段階的に移動させる段階的移動手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の形状記憶合金アクチュエータ制御装置であって、前記始点位置と前記目標位置との間を前記少なくとも1つの中間位置によって分割して形成される複数の分割区間のうち、前記目標位置を終点とする最終分割区間が、前記複数の分割区間のうちで最も短い幅を持つことを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1に記載の形状記憶合金アクチュエータ制御装置であって、前記始点位置と前記目標位置との間を前記少なくとも1つの中間位置によって分割して形成される複数の分割区間のうち、少なくとも1つの分割区間の幅を、前記始点位置と前記目標位置との差に応じて可変に設定する分割区間幅可変設定手段、をさらに備えることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1または請求項3に記載の形状記憶合金アクチュエータ制御装置であって、前記始点位置と前記目標位置との間を前記少なくとも1つの中間位置によって分割して形成される複数の分割区間のうち、前記目標位置を終点とする最終分割区間の幅が、前記始点位置と前記目標位置との距離差に拘わらず、固定値として設定されることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の形状記憶合金アクチュエータ制御装置であって、前記始点位置からの移動先の最初の指令位置として前記目標位置を設定することにより、前記始点位置から前記目標位置までの前記可動機構の移動を1段階で行わせる単一段階移動手段と、前記始点位置と前記目標位置との差が所定の閾値を超える場合には前記段階的移動手段を選択的に能動化し、前記差が前記閾値以下の場合には前記単一段階移動手段を選択的に能動化する選択的能動化手段と、をさらに備えることを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の形状記憶合金アクチュエータ制御装置であって、前記段階的移動手段が、ひとつの指令位置までの前記可動機構の移動制御が行われた後、所定の静定期間を経てから次の指令位置への前記可動機構の移動を開始させる静定期間設定手段、を備えることを特徴とする。
また、請求項7の発明は、形状記憶合金の温度変化による形状復元力を利用して所定の光学部品の駆動を行うアクチュエータと、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の形状記憶合金アクチュエータ制御装置と、を備えることを特徴とする。
請求項1ないし請求項7の発明によれば、可動機構を始点位置から目標位置に移動させる際に、複数段階の移動過程を経ることで、移動開始からの移動履歴に依存するヒステリシスの影響を低減し、正確な位置制御を実現することができる。
特に請求項2の発明によれば、複数の分割区間のうち、最終分割区間が最も短い区間とされる。目標位置への可動機構の移動精度への影響は、最終分割区間でのヒステリシスの影響が主要であり、それよりも前の分割区間のヒステリシスの影響は相対的に小さい。このため、最終分割区間の幅(距離)を短くし、他の分割区間の幅はそれよりも長くすることによって、目標位置における位置精度の向上と、始点位置から目標位置までのトータルの変位時間の短縮との両立を図ることができる。
特に請求項3の発明によれば、可動機構の変位の始点位置と目標位置との差に応じて、最終分割区間以外の少なくとも1つの分割区間の幅を可変に設定することで、移動に要する時間と目標位置での位置精度の最適化を図ることが可能となる。
特に請求項4の発明によれば、始点位置と目標位置との距離差に拘わらず、最終分割区間の幅を固定値とすることにより、目標位置への移動位置精度を均質にすることができる。
特に請求項5の発明によれば、可動機構の始点位置と目標位置との差が所定の閾値以下のときには1段階の移動制御とする。始点位置と目標位置との差が小さいときには、段階的移動過程を経なくても位置誤差はあまり生じないため、目標位置へ直接に可動機構を移動させることによって、制御時間の短縮をも図ることができる。
特に請求項6の発明によれば、ひとつの指令位置までの移動制御が行われた後、所定の静定期間を経てから次の指令位置への移動を開始させるため、直前の分割区間での移動停止前の状態のばらつきが次の分割区間での移動過程に波及することがなく、各分割区間での移動が安定化する。
本実施形態に係るSMA駆動装置を使用したレンズ駆動ユニットの機構要部を概略的に示す平面図である。 図1のレンズ駆動ユニットの動作を示す側面図である。 SMAの抵抗値の温度依存性を特性曲線として示す図である。 SMAの抵抗値の温度依存性を特性曲線として示す図である。 SMAの抵抗値のレンズ変位依存性を特性曲線として示す図である。 SMAレンズ駆動ユニットの駆動応答を説明する図である。 SMAレンズ駆動ユニットの駆動応答を説明する図である。 本実施形態に係るSMAアクチュエータ制御装置の構成を示すブロック図である。 本実施形態に係るSMAレンズ駆動ユニットの駆動応答を説明する図である。 本実施形態に係るSMAアクチュエータ制御装置の動作を説明するフローチャートである。 本実施形態での区間分割と移動過程との説明図である。 本実施形態での判定閾値の設定に関する説明図である。
<1.レンズ駆動ユニットの機構部の概要および構成>
図1および図2は、この発明の実施の形態のSMAアクチュエータ制御装置を使用して構成したレンズ駆動ユニット100のうち、機構要部を概略的に示す図である。このうち、図1は、レンズ側から見た平面図(レンズ開口面)であり、図2は、図1における矢示A方向から見た側面図を示している。なお、図2(a)は、駆動前の状態を、図2(b)は、駆動後の状態を表している。
このレンズ駆動ユニット100は、例えば、携帯電話に組み込まれる小型カメラシステムなどにおいて使用されるものであり、SMAを用いたアクチュエータ(SMAアクチュエータ)を駆動源としてAF動作を行う。
具体的構成において、このレンズ駆動ユニット100は、主に、レンズユニット1(被駆動物)、このレンズユニット1を光軸AX方向(第1軸方向)に移動させるレバー部材2、SMAアクチュエータ3、ベース部材4、天板5、平行板バネ6a,6bおよびバイアスバネ7等を備え、ベース部材4に対してレンズユニット1等が組み付けられた構成となっている。天板5および平行板バネ6a,6bは、便宜上、図1では省略している。
ベース部材4は、レンズ駆動ユニット100の取り付け対象となる部材(例えば携帯電話機のフレームやマウント基板等)に固定されるものであり、レンズ駆動ユニット100の底辺を構成する不動の部材である。このベース部材4は、平面視正方形の板状に形成され、全体が樹脂材料等により構成されている。
レンズユニット1は円筒形を有し、撮像レンズ10と、この撮像レンズ10を保持するレンズ駆動枠12と、該レンズ駆動枠12が収納される鏡筒14とから構成されている。
撮像レンズ10は、対物レンズ、フォーカスレンズ、ズームレンズ等を有し、図外の撮像素子に対する被写体像の結像光学系を構成している。レンズ駆動枠12は、所謂玉枠であって、鏡筒14と共に光軸AX方向に移動する。レンズ駆動枠12の対物側先端の外周縁部には、周方向に180°の角度差を有して一対の支持部16が突設されている。
レンズユニット1は、天板5に形成される開口部分に挿入された状態でベース部材4上に配置されている。詳しくは、一対の支持部16がベース部材4の一対の対角の近傍に位置するように配置されている(図1参照)。
ベース部材4および天板5には、それぞれ平行板バネ6a,6bが固定されており、これら平行板バネ6a,6bにレンズユニット1が固定されている。これによってレンズユニット1がベース部材4等に対して変位可能に支持されると共に、その変位自由度が、光軸AXに沿った方向に規制されている。なお、天板5は、ベース部材4に対して図外の支柱等を介して固定しても良いし、ベース部材4と一体となる構造でも良い。
レバー部材2は、支持部16を介してレンズユニット1に係合することによってレンズユニット1に光軸AX方向の駆動力を付与するものである。
このレバー部材2は、レンズユニット1の側方、具体的には、ベース部材4の角部であってレンズユニット1の支持部16が位置する角部以外の一の角部に設置されている。このレバー部材2は、光軸AXと直交し、かつ一対の支持部16の並び方向(図1では上下方向)に延びる軸線回りに揺動可能に支持されている。
図2(a)に示すように、レバー部材2は、アーム部分21と、このアーム部分21の基端部分から光軸AX方向に延びる延設部分22とを有した側面視逆L字型の形状を有しており、アーム部分21と延設部分22との境となる屈曲部分が、ベース部材4に立設された支持脚8の先端で支持されることによってベース部材4上に支持されている。
支持脚8の先端(以下、レバー支持部8aという)の形状は、光軸AX方向と直交する方向(図2(a)の紙面と直交する方向)に延びる略円柱形状とされている。これにより、レバー部材2が、当該レバー支持部8aを支点として光軸AX方向と直交する軸線回りに揺動可能に支持されている。
アーム部分21は平面視で円弧状に形成されている。詳しくは、図1に示すように、延設部分22からからレンズユニット1の両側に二股に分かれて当該レンズユニット1の外周面に近接してそれぞれ均等に延び、全体としてレンズユニット1の片側半分を包囲するように形成されている。アーム部分21の先端(両端)は、それぞれレンズユニット1の各支持部16の位置に達している。そして、延設部分22にSMAアクチュエータ3が架け渡され、この架け渡し位置(変位入力部2aという)に光軸AX方向と直交する方向(第2軸方向:図2(a)の左右方向)の移動力F1(図2(b)参照)が入力されることにより、レバー部材2が揺動する。この揺動に伴いアーム部分21の先端(変位出力部2bという)が光軸AX方向に変位し、当該変位出力部2bが各支持部16に係合してレンズユニット1に光軸AX方向の駆動力が付与されることとなる。
SMAアクチュエータ3は、レバー部材2に対して移動力F1(図2(b)参照)を付与するもので、例えばNi-Ti合金等のSMAワイヤで構成され、断面がほぼ円形の線状アクチュエータである。なお、この明細書では、SMAアクチュエータ3およびそれを構成するSMAワイヤを単に「SMA3」とも略称する。
このSMAアクチュエータ3は、低温で弾性係数が低い状態(マルテンサイト相)において張力を与えられることで伸長し、この伸長状態において熱が与えられると相変態して弾性係数が高い状態(オーステナイト相:母相)に移行し、伸長状態から元の長さに戻る(形状回復する)という性質を有している。
当実施形態では、SMAアクチュエータ3を通電加熱することで、上述の相変態(詳細は後述)を行わせる構成が採用されている。すなわち、SMAアクチュエータ3は有限の電気抵抗値を有する導体であることから、当該SMAアクチュエータ3自身に通電することでジュール熱を発生させ、該ジュール熱に基づく自己発熱によりマルテンサイト相からオーステナイト相へ変態させる構成とされている。このため、SMAアクチュエータ3の両端には、通電加熱用の第1電極30aおよび第2電極30bが固着されている。これら電極30a,30bはベース部材4に設けられる所定の電極固定部に固定されている。
SMAアクチュエータ3は、図1に示すように、レバー部材2の延設部分22に係合する部分を折り返し地点として、電極30aおよび30bの間に架け渡されている。かかる構成により、SMAアクチュエータ3が電極30a,30bを介して通電加熱され、作動(収縮)すると、レバー部材2に対して移動力F1(図2(b)参照)が付与され、この移動力F1によりレバー部材2が揺動することとなる。
なお、電極30a,30bは、ベース部材4のうちレンズユニット1の支持部16の近傍にそれぞれ配置されている。SMAアクチュエータ3のうち各電極30a,30bから折り返し地点までのそれぞれの長さは等しく設定されており、これによって変位入力部2a両側のSMAアクチュエータ3の伸縮量が等しくなってSMAアクチュエータ3作動時のレバー部材2とSMAアクチュエータ3との擦れが防止される。また、延設部分22にはV溝21a(上記変位入力部2aに相当する)が形成されており、当該V溝21aに嵌り込むようにSMAアクチュエータ3が架け渡されることにより、レバー部材2に対してSMAアクチュエータ3が安定的に懸架されている。
上記のレンズ移動装置では、通電加熱が行われていないSMAアクチュエータ3の停止(伸長)時には、バイアスバネ7の押圧力によりレンズユニット1がベース部材4側に押圧され、これによってレンズユニット1がホームポジションに保持される(図2(a)参照)。一方、SMAアクチュエータ3が作動(収縮)すると、この作動によりレバー部材2の変位入力部2aに移動力F1が付与されてレバー部材2が揺動し、この揺動により変位出力部2bが光軸AX方向に移動することとなる(図2(b)参照)。その結果、レンズユニット1に対物側への駆動力が付与され、レンズユニット1がバイアスバネ7の押圧力に抗して移動する。この際、SMAアクチュエータ3への通電電流が制御されて移動力F1の力量が調整されることで、レンズユニット1の変位量が調整されることとなる。
そして、SMAアクチュエータ3への通電が停止(若しくは電圧が所定値まで低下)され、SMAアクチュエータ3が冷却されてマルテンサイト相に復帰すると、前記移動力F1が消失し、バイアスバネ7の押圧力により、レンズユニット1が光軸AX方向に沿ってホームポジションに復帰する。このように、SMAアクチュエータ3への通電ON−OFFによって、レンズユニット1を光軸AX方向に沿って変位させることができ、また、SMAアクチュエータ3a,3bへの通電電流を制御して移動力F1の力量を調整することで、レンズユニット1の変位量を調整できるようになる。
このように、上記レンズ駆動ユニットによると、SMAアクチュエータ3の作動に応じ、レンズユニット1を光軸AX方向に沿って良好に移動させることができる。
<1−1.SMAの一般的性質>
この実施形態におけるSMAアクチュエータ制御装置CT(図8)の詳細を説明する準備として、この実施形態の前提となるSMAの物理特性の一般的性質について説明しておく。
図3から図5は、SMAの物理特性の一般的性質を示す図である。これらのうち、図3は、SMA線材の温度−抵抗値の関係を示す特性図である。Ni-TiまたはNi-Ti-CuなどのSMA線材に、適切なバイアス力を与えて記憶形状よりも引っ張り変形を与えた状態で架設しておき、温度変化させたときの一般的な特性曲線を示している。
温度を上昇させると、SMAの結晶相変態により、収縮方向に変形するとともに、抵抗値が通常の金属とは逆方向に変化する領域がある。具体的には、変態温度よりも十分に低温の領域では、通常の金属と同様に温度上昇とともに抵抗値が増加する方向に変化するが、低温相(一般にマルテンサイト相)から高温相(一般にオーステナイト相)に変態を開始するAs点を超えると、線材が記憶形状になるように収縮するとともに、抵抗値が急激に減少する方向に変化する。そして、高温相への変態を終了するAf点を超えると、また通常の金属と同様に抵抗値は増加方向に変化する。
また逆に温度を低下させる過程では、変態温度よりも十分に高温の領域では、温度低下とともに抵抗値が減少し、高温相から低温相への変態を開始するMs点以下の温度となると、SMA線材がバイアス力により伸長するとともに、抵抗値が温度低下に伴って急激に増加する。そして、低温相への変態を終了するMf点以下の温度になると、温度低下に伴ってまた抵抗値は減少する。なお、抵抗値は、Mf点よりも低い温度領域では温度上昇時と同じ軌跡を逆にたどる。
このように、温度上昇過程と温度低下過程でのSMA線材の特性曲線はヒステリシスをもっている(図3参照)。
図4は、実施形態のレンズ駆動ユニット100においてAFレンズ駆動に利用されるSMAの温度−抵抗値の関係を示す特性図である。レンズの最大繰り出し量はマクロ端までであり、それ以上の領域は使用しないので、図4では、図3の曲線をマクロ端までの動作として示しており、実際に製品として使われる範囲を示す。
ここで、各過程での抵抗値を下記のように定義する。
・「初期抵抗値Rstart」の用語は、通電前の完全に放熱した状態での抵抗値、すなわち、通電加熱を開始するときの抵抗値を指し;
・「最大抵抗値Rmax」の用語は、低温領域から温度上昇する過程におけるオーステナイト相への変態が始まる付近での最大となる抵抗値を指し;
・「変位開始抵抗値Rinf」の用語は、温度が上がりレンズが無限端から動き出すときの抵抗値を指し;
・「マクロ端抵抗値Rmcr」の用語は、レンズがマクロ端にあるときの抵抗値を指すものとする。
最大抵抗値Rmaxとなる温度から、SMA線材の収縮は開始されるが、線の弛みや各部の弾性変形などがあるので、その状態ではまだレンズは動き出さず、収縮によるSMAの応力が増加し、バイアスバネ7による応力を超えると実際に撮像レンズ10が動き出すように、線材架設時の張力が適切に設定されている。したがって、最大抵抗値Rmaxとなる点からさらに温度が上がったところが変位開始抵抗値Rinfとなる。撮像レンズ10が無限端からマクロ方向に繰り出し始め、さらなる温度上昇に伴い、マクロ方向に撮像レンズ10が移動するに伴い抵抗値Rは減少してゆき、マクロ端抵抗値Rmcrに達する。逆に温度低下する過程では、無限方向に撮像レンズ10が移動するに伴い抵抗値Rは増加してゆく。
続いて、図5は、実施形態のレンズ駆動ユニット100に用いるSMAの抵抗値−レンズ変位の関係を示す特性図である。この特性図については、
・RT相関(図4参照):「抵抗値−温度」の間の相関(SMAが収縮する温度範囲で、温度上昇に伴い抵抗値が小さくなる)、
・TX相関(図示せず):「温度−SMAの伸縮量」の間の相関(温度が高いほど伸縮量が大きい)、
と定義すれば、RT相関とTX相関とを組み合わせることで、図5のような「抵抗値−SMA伸縮量(レンズ変位)(以下、「RX相関」と称する)」の相関を特定できる。このため、SMA3の抵抗値Rを測定することによってSMA3の伸縮量X(SMAの伸縮によるレンズ変位X)を知得するようにしている。
フィードバック制御によるSMA3への通電量は、目標位置と現在位置とを比較して決定される。簡易な制御方法である比例制御の場合には、目標位置と現在位置との差に比例するように通電量を決定する。
再び、図5を参照してRX相関について具体的に説明する。温度上昇過程におけるSMA3の抵抗値Rは、「初期抵抗値Rstart〜最大抵抗値Rmax〜変位開始抵抗値Rinf」と順に変化する領域では、変位は無限端で動かず、「変位開始抵抗値Rinf〜マクロ端抵抗値Rmcr」となる領域では、変位がマクロ端方向に増加する。
一方、温度低下過程におけるSMAの抵抗値Rは、「マクロ端抵抗値Rmcr〜変位開始抵抗値Rinf」となる領域では変位が減少し、「変位開始抵抗値Rinf〜最大抵抗値Rmax〜初期抵抗値Rstart」と順に変化する領域では、変位は無限端で動かない。
このように、RX相関特性曲線には、温度上昇過程と温度低下過程のヒステリシスが存在している(図5参照)。この原因には、SMA3の変態温度が温度ヒステリシスを持つことに加えて、図1および図2の支持部16とアーム部分21間の摩擦や、各部の弾性歪み、ガタなどによる機械的なヒステリシスも含まれている。
<1−2.SMAアクチュエータ制御装置の前提事情>
続いて、上述のSMAの物理特性の一般的性質に伴って生じるSMAアクチュエータ制御装置の前提事情を説明する。なお、SMAアクチュエータ制御装置では、定電流駆動を行うと、駆動対象物(レンズ)の変位が静定するまでに長時間がかかり、また周囲温度などの条件により変位も変化してしまうため、サーボ制御により高速にステップ駆動することを前提としている。周知のように、サーボ制御とは、現在の変位に関する情報を取得しつつ通電量をフィードバック制御して目標の変位に移動させる方法である。ここでSMAの変形に関する情報取得のためには、変位センサを設けておくという方法もあるが、この発明の実施形態では、SMA自身の抵抗値がSMAの変形量(伸縮量)と相関していることを利用して、SMAの抵抗値を検出し、その抵抗値をSMAの変位情報として用いる。
図6及び図7は、SMAアクチュエータ制御装置において、始点位置と目標位置との距離差が異なる場合の駆動応答の特性を説明する図であり、図6は当該距離差が小さい(以下、「小幅ステップ」と称する。)場合の駆動応答性を示し、図7は当該距離差が大きい(以下、「大幅ステップ」と称する。)場合における駆動応答性を示す。なお、図6(a)および図7(a)は、レンズ変位の時間変化を説明した図であり、図6(b)および図7(b)は、図6(a)および図7(a)のそれぞれに対応したヒステリシス曲線(図5参照)における移動過程を説明した図である。
図6(a)は、小幅ステップ駆動におけるレンズ変位の時間変化のグラフである。SMA3が時刻t0の始点位置P0にあるときに目標位置Pnが与えられ、この目標位置Pnに向かってレンズが移動を開始して時刻tnに、目標位置Pnに至り静定する。これは、図6(b)では、ヒステリシス曲線の加熱側の経路に沿って状態点S0から状態点Snへの移動する経路に相当する。
一方、図7は、従来の制御装置で大幅ステップ駆動を行った場合のグラフである。図7(a)で示されるように、始点位置P0から目標位置Pnに向かってレンズが移動するが、1回のステップ駆動により目標位置Pnを通り過ぎ、時刻tn1には状態点Sn1に相当する位置Pn1にまで至ってしまう。位置Pn1に至った後はサーボ制御が行われるため、目標位置Pnに向かう方向に戻りつつも、目標位置Pnからの変位誤差ΔDを残したまま時刻tn2には状態点Sn2に対応する位置Pn2(>Pn)で静定することになる。
この大幅ステップにおける現象は、小幅ステップの場合と同様にヒステリシス曲線の加熱過程の経路を経由するが、移動幅が大きいためサーボ制御による加速が大きくなり、大きな移動速度となることに起因する。すなわち、オーバーシュートが発生しやすい状態になる。
これを、図7(b)のヒステリシス曲線上の抵抗値の時間変化の観点から説明する。大幅ステップ駆動のオーバーシュートにより目標位置Pnを通り過ぎて位置Pn1に至ったときの状態点Sn1の抵抗値Rn1は、目標抵抗値Rnよりも低い抵抗値を示すことになる。そのため、サーボ制御により逆向き(放熱過程)で駆動され、ヒステリシス曲線上の目標抵抗値Rnもしくはそれに近似する抵抗値に対応する状態点Sn2の抵抗値Rn2、すなわち、位置Pn2で静定する。しかしながら、この状態点Sn1はヒステリシス曲線の放熱側の経路上に移るため、検出された抵抗値Rn2が目標抵抗値Rnと一致するに至ったとしても、先述したように、位置Pn2は目標位置Pnから変位誤差ΔD(図7(a)参照)だけずれた位置となる。
このような変位誤差の原因となる具体的なオーバーシュート量は、移動体の質量、各部の弾性、フィードバックゲイン、摩擦部のすべり挙動など、多くのパラメータが関与している。このため、周波数応答特性(ボード線図)を測定し、位相余裕量を求めることで、ある程度の推定は可能である。しかしながら、正確なオーバーシュート量を予想し、それに応じて単に目標位置をずらせることのみによってオーバーシュート量を正確に打ち消すような制御を従来技術によって行うと、システムの複雑化や大幅なコストアップを招く。
以上の背景の下、この実施形態のSMAアクチュエータ制御装置CT(図8)では、図11(a)に概念的に示すように、レンズユニット1を始点位置P0から目標位置Pnに移動させる際に、一回で目標位置Pnまで移動させるのではなく、始点位置P0から目標位置Pnまでの区間Dを複数の区間Da,Dbに分割して、複数段階の移動過程を経るように構成されている。これによって、移動開始からの移動履歴に依存するヒステリシスの影響を低減し、正確な位置制御を実現することが、本発明の技術的思想に対応する実施形態の特徴的事項である。
以下では、実施形態について具体的に説明する。
<2.実施形態の具体的構成と動作>
<2−1.SMAアクチュエータ制御装置CTの概略>
以上説明した本発明の技術的思想に基づくSMAアクチュエータ制御装置CTは、線材状のSMA3の温度変化による形状復元力を利用してアクチュエータを制御する。具体的には、SMA3への通電量の制御を、目標位置Pnまでを分割した複数区間Da,Dbのそれぞれの移動ステップ幅(つまり分割区間Da,Dbのそれぞれの距離)に応じて可変に設定する。その設定された通電量を基準として、アクチュエータへの作動指令値に応じて制御信号を変化させ、SMA3への通電制御を行う。
図8(a)は、実施形態に係るSMAアクチュエータ制御装置CTの構成を示すブロック図であり、このSMAアクチュエータ制御装置CTは、レンズ駆動ユニット100のうち、図1および図2に示した機構系を制御するための制御系に相当する。図8(a)に示されるように、電源電圧Vを供給する電源ラインPLと接地ラインGLとの間に、電源ラインPL側から、トランジスタ106により、SMAアクチュエータ3に通電できるようになっている。ここで、SMAアクチュエータ3は、図1〜図2に示したレンズ駆動ユニット100のSMAアクチュエータ3に相当する。
SMAアクチュエータ3の両端は抵抗値検出部102に接続され、抵抗値検出部102が、オームの法則により、既知の電流値IとSMAアクチュエータ3の両端電圧Vとから抵抗値RSMAを検出する。電流値Iが既知であれば両端電圧Vは抵抗値RSMAに対して一対一の関係にある代用指標となるため、両端電圧Vを検出することは、抵抗値RSMAを検出することと物理的あるいは数学的に等価である。なお、図8では定電流回路や検出タイミング回路は省略している。
抵抗値検出部102により検出されたSMAアクチュエータの抵抗値RSMAは、比較部103の一つの入力端子に入力され、比較部103のもう一つの入力端子には、指令値分割制御部104から出力される指令位置(具体的には、指令位置に相当する目標抵抗値Rn)が入力される。なお、指令値分割制御部104には、マイコンなどから構成される上位制御部101から目標位置Pnが入力されるようになっている。ここでは、上述したSMAの抵抗値−レンズ変位の関係(図5参照)を利用して、変位センサを設ける代わりに抵抗値Rを検出する。この検出によって得た実測抵抗値と目標抵抗値との比較によって、間接的に、レンズ変位現在値とレンズ変位目標値との比較が行われる。すなわち、比較部103では、実測抵抗値RSMAと目標抵抗値Rnとの入力値を比較した結果を通電制御演算部105に出力する。そして、通電制御演算部105の出力結果(実測抵抗値RSMAと目標抵抗値Rnとの差)に伴い、通電制御値信号が決定されトランジスタ106に入力されることで、SMAアクチュエータ3に通電されジュール熱により加熱されるようになっている。
以上のように、SMAアクチュエータ制御装置CTは、レンズユニット1の指令位置に応じた通電をSMAアクチュエータ3に対して行うとともに、SMAアクチュエータ3の抵抗値に対応した検出値を用いてサーボ制御を行う。
<2−2.SMAアクチュエータ制御装置CTの機能構成>
SMAアクチュエータ制御装置CTでは、上述したオーバーシュートの問題を回避するため、以下のような機能を備えている。
すなわち、SMAアクチュエータ制御装置CTの指令値分割制御部104ではまず、レンズユニット1の移動の始点位置P0(図11(a))と目標位置Pnとの間の区間Dに中間位置P1を付加することによって、目標位置Pnと当該中間位置P1とを含んだ複数の指令位置P1,Pnを設定する。そして、始点位置P0に近い側から順に当該複数の指令位置を比較部103に順次に与えて、レンズユニット1を始点位置P0から目標位置Pnまで複数段階に分けて段階的に移動させる。これらの機能を達成するのが、指令値分割制御部104に含まれる段階的移動部110(図8(b)参照)である。なお、位置P2は第1段階の移動完了と第2段階の移動開始との間に設けられる静定期間に、オーバーシュート分の一部に相当する距離だけSMA3が戻った位置を示しており、これについては後に説明する。
ここで、SMAアクチュエータ制御装置CTの指令値分割制御部104は、この段階的移動部110のほか、さらに以下のような機能を備えている。
<2−2−1.最後のステップ幅の最小化>
始点位置P0と目標位置Pnとの区間Dを中間位置P1によって分割して形成される複数の分割区間Da,Dbのうち、目標位置Pnを終点とする最終分割区間Dbが、当該複数の分割区間Da,Dbのうちで最も短い幅を持つ。すなわち、複数の分割区間Da,Dbのうち、最終分割区間Dbが最も短い区間とされる(図11(a)参照)。
これは、目標位置Pnへのレンズユニット1の移動精度への影響は、目標位置Pnに到達する直前の期間すなわち最終分割区間Daでのヒステリシスの影響が主要であり、それよりも前の分割区間Daのヒステリシスの影響は相対的に小さいことを考慮した結果である。このため、最終分割区間の幅(距離)を短くし、他の分割区間の幅はそれよりも長くすることによって、目標位置Pnにおける位置精度の向上と、始点位置P0から目標位置Pnまでのトータルの変位時間の短縮との両立を図ることができる。
このとき、最終分割区間Dbの幅は、始点位置P0と目標位置Pnとの距離差(区間Dの距離)に拘わらず、固定値として設定されることが好ましい。これは、始点位置Pnと目標位置Pnとの距離差に拘わらず、最終分割区間の幅を固定値とすることにより、目標位置Pnへの移動位置精度を均質にすることができるためである。
図11(b)には、始点位置P0と目標位置Pnとの区間Dに複数の中間位置P1,P3を設定して区間Dを複数の分割区間Da,Db,Dcに分割した場合を示しているが、この場合においても、同様に、分割区間Da,Db,Dcのうち最終分割区間Dcが最も短い区間とされるとともに、区間Dの距離が異なっても、最終分割区間Dcの幅は固定値とすることが好ましい。
図11(a)の場合と同様に、図11(b)の位置P2,P4は、各段階のステップ移動の境界の静定期間にオーバーシュート分と同程度だけ戻った位置を示している。
以下においては、包括的な説明を行う部分では、複数の分割区間を集合的に{Da,…,Dn}と書き、最終分割区間を記号「Dn」によって、それ以外の分割区間を記号「Di」によって、それぞれ表現することにする。また、初期位置P0から目標位置Pnへの移動制御における各中間位置を「Pi」で代表的に表現する。
<2−2−2.分割区間幅可変設定部>
図8(b)の指令値分割制御部104はまた、分割区間幅可変設定部120を備える。分割区間幅可変設定部120では、複数の分割区間{Da,…,Dn}のうち、最終分割区間Dn以外の少なくとも1つの分割区間Diの幅を、始点位置P0と目標位置Pnとの差(区間Dの距離)に応じて可変に設定する。
最もシンプルな例は、区間Dを2個の分割区間{Da,Db}に分割する図11(a)の場合であり、区間Dの幅に応じて、最終分割区間Db以外の分割区間Daの幅を可変とする。
また、図11(b)の例では、最終分割区間Dc以外の分割区間{Di}={Da,Db}のうち少なくとも1つの幅を可変とすることにより、トータル区間Dの幅の変化に対応してより細かなステップ移動制御が可能となる。
サーボ制御時のオーバーシュート量は、先述したように周波数応答特性から推定できるので、オーバーシュートで目標位置Pnを行き過ぎないように、分割区間幅可変設定部120が、各分割段階での位置指令値Pi,Pnを設定する。また、区間Dの分割数を可変にする場合には、幅Dが大きいほど分割数を増やすようにすることが好ましい。ただし、分割数が過剰であると目標位置Pnに到達するまでの時間の増大が無視できなくなるため、区間幅Dに応じて数種類の分割数を使い分ける程度の使い分けが好ましい。たとえば区間Dの幅が所定の閾値よりも小さいときには2分割、区間Dの幅が当該閾値を超えると3分割、というような選択である。具体的な分割区間幅は、目標位置Pnに到達するためのトータル時間と、目標位置Pnへの位置決め精度とがバランスするように選択することができる。
このように、レンズユニット1の変位の始点位置P0と目標位置Pnとの差(区間Dの幅)に応じて、最終分割区間Dn以外の少なくとも1つの分割区間Diの幅を可変に設定することで、移動に要する時間と目標位置Pnでの位置精度の最適化を図ることが可能となる。
<2−2−3.単一段階移動部と選択的能動化部>
図8(b)の指令値分割制御部104はまた、単一段階移動部140を備える。この単一段階移動部140では、始点位置P0からの移動先の最初の指令位置として目標位置Pnを設定することにより、始点位置P0から目標位置Pnまでのレンズユニット1の移動を1段階で行わせる。したがって、この単一段階移動部140は、従来の1段階移動と同様の移動制御を実現することができる。
単一段階移動部140と段階的移動部110とは状況に応じて選択的に利用されることが可能であり、そのような選択制御の目的で、指令値分割制御部104には選択的能動化部130が設けられる。具体的には、選択的能動化部130は、始点位置P0と目標位置Pnとの差(区間Dの幅)が所定の閾値を超える場合には段階的移動部110を選択的に能動化し、当該差が当該閾値以下の場合には単一段階移動部140を、それぞれ選択的に能動化する。また、選択的能動化部130は、前回のレンズユニット1の移動時に上部制御部101から与えられた目標値を記憶しており、これを現在位置である始点位置P0としている。なお、この現在位置(始点位置P0)は、抵抗値検出部102からの出力値に基づいて決めることも可能である。
すなわち、レンズユニット1の始点位置P0と目標位置Pnとの差が所定の閾値以下のときには1段階の移動制御とする。また、始点位置P0と目標位置Pnとの差が小さいときには、段階的移動過程を経なくても位置誤差ΔDはあまり生じないため、目標位置Pnへ直接にレンズユニット1を移動させることによって、制御時間の短縮を図ることができる。
<2−2−4.静定期間設定部>
段階的移動部110は、ひとつの指令位置までのレンズユニット1の移動制御が行われた後、所定の静定期間(ゼロでない有限期間)を経てから次の指令位置へのレンズユニット1の移動を開始させる静定期間設定部111を備える。
すなわち、ひとつの指令位置までの移動制御が行われた後、所定の静定期間を経てから次の指令位置への移動を開始させる。このため、直前の分割区間での移動停止前の状態のばらつきが次の分割区間での移動過程に波及することがなく、各分割区間での移動を安定化させることが目的である。静定期間は固定値であってもよく、静定期間を可変に設定できるようにしておいてもよい。
<2−3.SMAアクチュエータ制御装置CTの制御例>
以下では、レンズ駆動ユニット100が携帯電話に組み込まれている場合を例として、レンズ駆動ユニット100中のSMAアクチュエータ制御装置CTの動作を説明する。以下の各機能は、既述した図8(a)および図8(b)の各部の機能に対応するが、これらはマイクロコンピュータに事前にインストールされているプログラムの実行によって実現されてもよく、専用のハードウエア回路で実現されても良い。
また、変位制御の始点位置P0は、前回の目標位置への変位制御が完了して新たな目標位置Pnへの変位制御を開始する時点での位置であって、電源ON時による初期化位置とは限らない。従って、始点位置P0と目標位置Pnとの関係は任意である。
図9は、本実施形態に係るSMAレンズ駆動ユニット100の駆動応答を説明する図である。グラフの縦軸、横軸および用いる記号などは、図6および図7と同様である。図9に示されるように、ここでは2回のステップ駆動によって始点位置P0から目標位置Pnにレンズを駆動させる例である。
以下、図10のフローチャートおよび図9を参照して、各過程における制御およびそれらにおけるSMA3の状況について説明する。
なお、以下では、「目標位置」、「現在位置」、「指令位置」のように、「位置」という用語を用いて説明するが、実際の制御回路上においては、それらの位置に対応するSMA3の抵抗値(ないしはSMA3に所定の定電流を流したときのSMA3の両端電圧)で定量的に表現される。
●ステップST1:
まず、ユーザが携帯電話の電源またはカメラモードをONとする初期操作に応答して、SMAアクチュエータ制御装置CTへの電源供給がONの状態になり、本動作フローが開始される。
たとえばユーザがズームボタン操作などを行って撮像レンズ10を変位させる必要が生じた時点で、撮像レンズ10の変位先位置に相当する目標位置Pnが上位制御部101で算出され、上位制御部101から指令値分割制御部104に入力される(図8参照)。そして、指令値分割制御部104が、目標位置Pnを目標抵抗値Rnに変換し保持する(図9(a)および図9(b)参照)。
●ステップST2:
一方、抵抗値検出部102で検出した現時点でのSMA3の抵抗値に関する情報が、比較部103を迂回して指令値分割制御部104に与えられ、現在の抵抗値に基づいてSMA3の現在位置Piが算出される。
●ステップST3:
選択的能動化部130は、目標位置Pnと現在位置Pとの差の絶対値:
│ΔP│=│Pn−P│
を算出して、これを判定用偏差とする。そして、判定用偏差│ΔP│が所定の閾値C1(ただしC1>0)を超えるかどうかを判断する。
後述するように、ステップST2は繰返しループによって繰り返して実行されるが、ステップST2の最初の実行時においては、時刻t0での現在位置Pは始点位置P0に該当するため、この判定用偏差│ΔP│は、図11の区間Dの距離に対応する。
この判定用偏差│ΔP│が閾値C1を超える場合には、選択的能動部130は段階的移動部110を選択的に能動化し、分割移動モードに入る。
●ステップST4
分割移動モードに相当するステップST4では、目標位置Pnと現在位置Pとのいずれが大きいかを判定する。これは、目標位置Pnと現在位置Pとの差ΔPの正負符号を判定することと等価である。
現在位置Piが目標位置Pnよりも小さい場合には、現在位置Pは目標位置Pnよりも手前にあることになるが、そのときには、目標位置Pnから所定の距離C2だけ小さな変位を持つ位置、すなわち目標位置Pnよりも少し手前の位置Pf2(図12)を移動指令値とする。現在位置Pが目標位置Pnよりも大きい場合には、現在位置Pは目標位置Pnよりも遠い側に存在することになるが、そのときには、目標位置Pnから所定の距離C2だけ大きな変位変数を持つ位置、すなわち目標位置Pnよりも少し先の位置Pr2を移動指令値とする。
したがって、図12から理解できるように、目標位置Pnからの距離が閾値距離C1よりも大きい領域Wf、Wrのいずれかに現在位置Piが存在しているときには、目標位置Pnをそのまま移動指令値とせず、目標位置Pnから距離C2だけ離れた位置Pf2,Pr2を中間位置として設定し、その中間位置を当面の指令位置とすることになる。
2つの閾値C1,C2は同じ値でもよく、互いに異なる値でもよい。ただし、後者の場合にはC1>C2とする。これによって、目標位置Pnから見たときに、中間位置Pf2,Pr2が現在位置Pよりも遠くに設定されてしまうという事態を防止する。好ましくは、C1:C2の比を、1〜3:1の範囲の中から選択する。このようにして決定された指令位置はそれに対応する抵抗値で表現されて、比較部103(図8(a))に出力され、その指令位置に移動するサーボ制御が行われる。サーボ制御での指令位置および現在位置はSMA3の抵抗値(さらに正確にはSMA3の両端電圧値)で表現されるが、以下では「指令位置」や「現在位置」のように「位置」として説明する。
●ステップST5:
指令位置への移動制御が完了すると、段階的移動部110に含まれる静定期間設定部111にあらかじめ設定されていた期間だけ駆動を停止し、SMA3を静定させる。この静定期間設定部111に設定される静定期間は可変である。
ここまでのステップによる具体的動作例を、図9を参照して説明すると以下のようになる。
すなわち、始点位置P0と目標位置Pnとの差が閾値C1を超える場合には、ステップSST4によって、時刻t0での始点位置P0を持つ始点S0から第1段階のステップ駆動として、目標位置Pnに至る手前の位置P1(P0<<P1<Pn:図11(a))に相当する抵抗値R1を、指令位置P1の代理指標として与える。
この第1段階のステップ駆動によって、最初の指令位置P1に向かっての移動制御が行われるが、この第1段階のステップ駆動では比較的大きな移動幅Daを持つため、オーバーシュートが発生し、それから不完全に戻って静定した時刻t2での位置P2は、当初の指令位置P1よりも始点位置P0に近い位置となる(P2<P1)。
図9(b)のヒステリシス曲線上で見ると、指令位置P1に相当する点S1をいったん超えた後にヒステリシス曲線の放熱側の経路(枝)に移って静定する。抵抗値ではR1<R2の関係にある。
●ステップST6〜ST8:
上記静定期間の経過した時点で、目標位置Pnが次の指示位置として設定されて、レンズユニット1の移動を再開する。また、その移動の終端で静定時間だけ経過させる。
このときの移動幅Dbは小さいため、オーバーシュートは発生しないか、発生してもわずかである。このため、SMA3は目標位置Pnまたはその近傍に、高精度で到達して停止する。
図9(b)上で見ると、ヒステリシス曲線の放熱側の経路にあった状態点は、この過程においては再び加熱側の経路に戻り、時刻tnに、目標位置Pnに対応する状態点Snに到達する。次の目標位置が与えられるまで、この状態点Snに留まるべく、SMA3の温度を維持するサーボ制御が行われる。
●ステップST3からステップST6への迂回:
一方、ステップST3において、現在位置Pと目標位置Pnとの差の絶対値である判定用偏差│ΔP│が閾値C1を超えていないと判断されたときには、ステップST4〜ステップST5は迂回されて、直接にステップST6に入る。したがって、このときには、中間位置P1をいったん指令位置とする中間移動段階を経ることなく、ただちに目標位置Pnが指令位置とされて移動制御が実行される。
これは、始点位置P0が目標位置Pnに近い場合には、目標位置Pnを直接に指令位置としてもオーバーシュートは発生しないかあるいは発生してもごく小さなオーバーシュートであって、最終的な位置決め精度にほとんど影響しないという事実に基づく。
そして、ステップST3からステップST6へのこのような迂回は、図8(b)の選択敵能動化部130が単一段階移動指令部140を選択的に能動化して、単一段階のみで目標位置Pnに移動させる制御を行わせることに相当する。
なお、目標状態点Snに到達した以降は、目標位置Pnを維持するために、絶えずサーボ制御により駆動が行われることになる。
図9で示したように、始点位置P0から目標位置Pnまで複数段階に分けて段階的に移動させることで、ヒステリシスの影響を低減し正確な位置制御を実現することが可能となる。
以上の制御シーケンスでは、定数(固定あるいは可変の定数)としての閾値C1、C2といった設定値を用いた簡単な演算であるので、制御は複雑化せず、個々の製品ごとに補正テーブルを持たせる必要もない。このため、比較的小規模のデジタルロジック回路でも実現可能である。また、機構的に特別な要素の付加も必要としないので、システムの複雑化やコストアップ抑制しつつ、正確な位置制御を実現することができる。
<3.変形例>
始点位置P0から目標位置までの分割数が3以上の場合には、図9のステップST3〜ST5に相当する部分を多段階に組み合わせることによって、複数段階の移動制御が実現できる。
たとえば3分割の場合には、
C1>(または=)C2>C3>(または=)C4>0,
の関係にある定数C1〜C4を定めておき、定数C1、C2を用いたステップST3〜ST5のルーチンの後に、定数C3、C4を定数C1、C2の代わりにそれぞれ用いた同様のルーチンを設けることにより、図11(b)中の点線のような移動制御を実現する。この図11(b)において、位置P1〜P4はそれぞれ、目標位置Pnから定数C1〜C4に相当する距離だけ離れた位置であり、3つの分割区間のそれぞれについて、分割幅Da〜Dcに対応する指令位置が、始点位置P0に近い側から順に設定される。分割区間数が4以上の場合も同様である。
この発明のSMAアクチュエータ制御装置は、種々の駆動ユニットに利用できるが、特に、レンズ、ミラーなどの光学部品の駆動ユニットでSMAを用いる場合に特に好適である。
1 レンズユニット
2 レバー部材
2a 変位入力部
2b 変位出力部
3 形状記憶合金(SMA)アクチュエータ
4 ベース部材
8a レバー支持部
10 撮像レンズ
101 上位制御部
100 レンズ駆動ユニット
102 抵抗値検出部
103 比較部
104 指令値分割制御部
105 通電制御演算部
106 トランジスタ
CT SMAアクチュエータ制御装置
P0 始点位置
P1,P3 分割位置
Pn 目標位置
Rn 目標抵抗値
Da〜Dc 分割区間

Claims (7)

  1. 形状記憶合金の温度変化による形状復元力を利用して対象物の移動を行う可動機構を備えたアクチュエータの制御装置であって、
    前記可動機構の指令位置に応じた通電を前記形状記憶合金に対して行うとともに、前記形状記憶合金の抵抗値に対応した検出値を用いてサーボ制御を行うサーボ制御手段と、
    前記可動機構の移動の始点位置と目標位置との間に少なくとも1つの中間位置を付加することによって、前記目標位置と前記少なくとも1つの中間位置とを含んだ複数の指令位置を設定し、前記始点位置に近い側から順に前記複数の指令位置を前記サーボ制御手段に順次に与えて、前記可動機構を前記始点位置から前記目標位置まで複数段階に分けて段階的に移動させる段階的移動手段と、
    を備えることを特徴とする形状記憶合金アクチュエータ制御装置。
  2. 請求項1に記載の形状記憶合金アクチュエータ制御装置であって、
    前記始点位置と前記目標位置との間を前記少なくとも1つの中間位置によって分割して形成される複数の分割区間のうち、前記目標位置を終点とする最終分割区間が、前記複数の分割区間のうちで最も短い幅を持つことを特徴とする形状記憶合金アクチュエータ制御装置。
  3. 請求項1に記載の形状記憶合金アクチュエータ制御装置であって、
    前記始点位置と前記目標位置との間を前記少なくとも1つの中間位置によって分割して形成される複数の分割区間のうち、少なくとも1つの分割区間の幅を、前記始点位置と前記目標位置との差に応じて可変に設定する分割区間幅可変設定手段、
    をさらに備えることを特徴とする形状記憶合金アクチュエータ制御装置。
  4. 請求項1または請求項3に記載の形状記憶合金アクチュエータ制御装置であって、
    前記始点位置と前記目標位置との間を前記少なくとも1つの中間位置によって分割して形成される複数の分割区間のうち、前記目標位置を終点とする最終分割区間の幅が、前記始点位置と前記目標位置との距離差に拘わらず、固定値として設定されることを特徴とする形状記憶合金アクチュエータ制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の形状記憶合金アクチュエータ制御装置であって、
    前記始点位置からの移動先の最初の指令位置として前記目標位置を設定することにより、前記始点位置から前記目標位置までの前記可動機構の移動を1段階で行わせる単一段階移動手段と、
    前記始点位置と前記目標位置との差が所定の閾値を超える場合には前記段階的移動手段を選択的に能動化し、前記差が前記閾値以下の場合には前記単一段階移動手段を選択的に能動化する選択的能動化手段と、
    をさらに備えることを特徴とする形状記憶合金アクチュエータ制御装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の形状記憶合金アクチュエータ制御装置であって、
    前記段階的移動手段が、
    ひとつの指令位置までの前記可動機構の移動制御が行われた後、所定の静定期間を経てから次の指令位置への前記可動機構の移動を開始させる静定期間設定手段、
    を備えることを特徴とする形状記憶合金アクチュエータ制御装置。
  7. 形状記憶合金の温度変化による形状復元力を利用して所定の光学部品の駆動を行うアクチュエータと、
    請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の形状記憶合金アクチュエータ制御装置と、
    を備えることを特徴とする光学部品駆動ユニット。
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