JP2014055442A - 舗装地、舗装方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】大型車両や大型設備を現場まで持ち込まなくても、透水性能を維持することのできる舗装地及び舗装方法を実現する。
【解決手段】 地盤11の上層に形成された路盤層12と、路盤層12の上層に形成されたコンクリート層13と、少なくともコンクリート層13を完全に貫通して埋設された複数の透水性コンクリート部材10と、を有し、透水性コンクリート部材10は、透水性コンクリート部材10の径D2以上の径D1を有して少なくともコンクリート層13を完全に貫通する開口穴20に挿入されることで埋設され、開口穴20から外部への取り出し及び開口穴20の内部への再挿入が可能に構成されている。
【選択図】 図2C

Description

本発明は舗装地に関し、特に排水処理を高めた舗装地に関する。また、本発明は、排水性能を高める舗装方法に関する。
現在の電力需給システムにおいては、遠隔地に立地された発電所で発電された電力は、超高圧変電所にて昇圧された後、送電線を介して二次変電所に送られ、当該二次変電所にて所定の電圧に降圧された後、配電網を介して需要家に配電されるのが一般的である。送電線は、分散して配置された鉄塔によって支持されており、鉄塔は電力を需要家に届ける上で欠くことのできない建設物の一つである。
鉄塔は、山中など住宅があまり密集していない地域に多く建設される。しかし、変電所の近くや、その他の事情により、止むを得ず住宅密集地の近隣に建設される場合がある。このような場合、鉄塔に支持される送電線には非常に高い電圧の潮流が発生しているため、作業員以外が敷地内にみだりに立ち入ることができないよう、柵で囲うなどの処置が施されている。
鉄塔敷地は、高い鉄塔を支える必要性と安全面を鑑みて、百坪から数百坪といった広さを占有することがある。このような広い敷地が柵で囲われており、通常は誰も立ち入ることがない。
山間部などの鉄塔敷地は土壌で構成される場合が多いのに対し、住宅密集地の近隣に設けられた鉄塔敷地では、土壌で構成することが難しい場合がある。これは、通常時において鉄塔敷地内に作業員が入ることはほとんどないため、敷地を土壌で実現するとその箇所に雑草などの植物が生い茂ってしまい美観上の問題が発生したり、この植物に虫が生息し、この虫を狙って鳥が多く来るようになることで糞害などの問題も発生するためである。
このような事情もあり、住宅密集地の近隣に土壌からなる鉄塔敷地を設けた場合には、近隣住民からの苦情が来ることがある。このため、かかる箇所では、専ら鉄塔敷地をコンクリート舗装地で実現しているのが現状である。
しかし、コンクリート舗装地で敷地を実現した場合には、土壌と違って排水能力が低い。敷地に排水性能を持たせないと、雨後に敷地内に溜まった雨水が排出できず、水の溜まった状態が持続してしまう。特に梅雨や台風などの雨季においては、自然的な蒸発を待っているだけでは水が完全に引くのにかなりの日数を要してしまう。この結果、特に住宅密集地の近隣における敷地では、同様に美観上の問題や安全面の懸念が生じる。
このため、鉄塔敷地をコンクリート舗装地とする場合、敷地外の排水路に向けて敷地に一定の斜度を設け、また排水路が敷地から少し離れた場所にある場合には、更に塩ビ管などを設けることで、敷地内に降り注いだ雨水を排水路へと自動的に排出できるような仕組みがなされている。
しかしながら、鉄塔敷地の付近に適当な排水路が存在しない場合には、上記のような方法を採用することができない。特に、住宅密集地の近隣においては、適当な排水路が近くに存在しない場合も少なくない。このような事情を受け、近年、鉄塔敷地に透水性コンクリート舗装が採用される場合がある。
透水性コンクリートとは、粒径数mm〜10数mm程度の骨材が所定の方法で固められて形成されたものであり、骨材間に形成される空隙を介して水を浸透させることが可能なコンクリート材である。このような透水性コンクリートによる舗装を鉄塔敷地に適用することで、敷地内に降り注いだ雨水が自然と透水性コンクリートを介して地盤へと浸透するため、敷地内に水溜りが継続的に形成される事態を防ぐことができる。
なお、下記特許文献1には、透水性コンクリート舗装に関する開示がある。
ところで、透水性コンクリートは、前述のように、骨材間の空隙を介して水を浸透させる構成であるため、透水性能を維持するためにはこの空隙の存在が重要となる。しかしながら、一方で、このような透水性コンクリートは敷地に用いられ、通常は外に晒されている状態であるため、経年と共に塵や埃が付着、堆積する。この塵や埃が一定期間にわたって敷地に付着、堆積すると、骨材間の空隙が塵や埃で埋められてしまうことがある。このような事態を招くと、透水性能が低下してしまう。この結果、通常のコンクリート舗装がされているのと同様に、鉄塔敷地内に水溜りが継続的に形成されてしまうおそれがある。
特許文献2には、透水性コンクリートの透水性能を維持するための方法が開示されている。具体的な方法としては、コンプレッサーと高圧水ポンプを備えたトラックを、対象となる透水性コンクリート敷地の現場に運搬し、コンプレッサーより高圧空気を、高圧水ポンプより高圧水をそれぞれ敷地表面に噴射することで、敷地表面を洗浄し、これによって透水性コンクリートに付着、堆積した塵や埃を排出させる。
特許第4856922号明細書 特許第3228715号明細書
上述したように、特許文献2に記載の方法を用いるためには、コンプレッサーや高圧水ポンプといった大型の設備を備えた大型車両を現場まで持ってくる必要がある。しかし、住宅密集地の近隣においては、このような大型車両が入り込めない狭い路地を経由しなければ対象となる鉄塔敷地に辿りつけない場合もある。
また、大型車両を現場まで到着させることができる場合であっても、作業が完了するまでの間、大型車を敷地周辺に停車させておく必要があり、近隣住民や自動車の通行を妨げるおそれがある。更には、コンプレッサーや高圧水ポンプを使った現場作業は、作業時に大きな音の発生を伴うことがある。これらの事情より、作業に対して近隣住民からの苦情が来ることがある。
このような課題に鑑みて、本発明は、大型車両や大型設備を現場まで持ち込まなくても、透水性能を維持することのできる舗装地及び舗装方法を実現することを目的とする。
本発明の舗装地は、
地盤の上層に形成された路盤層と、
前記路盤層の上層に形成されたコンクリート層と、
少なくとも前記コンクリート層を完全に貫通して埋設された複数の透水性コンクリート部材と、を有し、
前記透水性コンクリート部材は、
当該透水性コンクリート部材の径以上の径を有して少なくとも前記コンクリート層を完全に貫通する開口穴に挿入されることで埋設され、前記開口穴から外部への取り出し及び前記開口穴の内部への再挿入が可能に構成されていることを特徴とする。
本発明の舗装地は、コンクリート層に複数の透水性コンクリート部材が埋設されており、これらはそれぞれ外部への取り出し、及び内部への再挿入が可能に構成されている。この透水性コンクリート部材は、少なくともコンクリート層を完全に貫通して埋設されている。このため、雨天時に降り注いだ雨水は、埋設された複数の透水性コンクリート部材を介して路盤層及び地盤へと浸透する。これによって、雨後において舗装地の上面に水溜りが継続して形成されるということはない。
透水性コンクリート部材は、透水性コンクリート舗装と同様に、骨材間の空隙を水が浸透することによって透水性能を実現しているものとしてよい。この場合、背景技術の項で上述したのと同様、透水性コンクリート部材においても、経年と共に塵や埃が付着、堆積して透水性能が低下することが考えられる。しかし、このような場合、透水性コンクリート部材を外部に取り出し、取り出し後に当該箇所に形成される開口穴に新しい(すなわち、透水性能の高い)透水性コンクリート部材を再挿入して埋設することで、容易に透水性能を復活させることができる。また、主に透水性コンクリート部材の上面付近に塵や埃が付着、堆積するため、取り出した透水性コンクリート部材を上下反転して再挿入することでも透水性能を復活させることができる。
従って、本構成によれば、最低限、交換用の複数の透水性コンクリート部材を現場に運搬すればよく、小型車両にて現場に向かうことが可能となる。また、既に埋設されている透水性コンクリート部材を取り出し、上下反転して埋め戻すだけでも、透水性能を回復することが可能である。つまり、透水性能確保のために、コンプレッサーや高圧水ポンプといった大型の設備が不要となり、これら大型設備を搭載した大型車両を現場まで持ち込む必要がない。よって、本発明の舗装地は住宅密集地の近隣における鉄塔敷地にも採用することが可能である。ただし、本発明の舗装地は、鉄塔敷地に限定されず、他の用途の敷地にも当然ながら利用可能である。
上記構成の舗装地は、既設のコンクリート舗装地に透水性能を付加することでも実現できるし、新設の敷地に透水性能を有したコンクリート舗装を行うことでも実現できる。前者の場合は、既に形成されているコンクリート舗装地に対して、また後者の場合はいったんコンクリート舗装地を形成した後、このコンクリート層を完全に貫通して路盤層又は地盤の上面が露出するように、所定の径の開口穴を複数形成する。その後、開口穴の径よりも小さい径を有する透水性コンクリート部材を複数の前記開口穴のそれぞれに埋設することで実現できる。
ここで、透水性コンクリート部材を挿入するコンクリート層は、透水性能の極めて低い一般的なコンクリート舗装用の層の他、透水性コンクリート舗装用の層であっても構わない。また、路盤層はクラッシャラン等の砕石層や粒子の細かい砂利層等から成るものとしても構わない。
背景技術の項で上述したように、透水性コンクリート舗装地は、通常のコンクリート舗装よりも透水性能が高いので、雨後に敷地内に水溜りが継続して形成されるというおそれは少ない。しかしながら、塵や埃を原因として透水性能が低下するため、上述したように、高圧空気及び高圧水を用いて敷地表面を洗浄する作業を行なって、透水性能を回復させる必要がある。この場合、コンプレッサーや高圧ポンプを備えた大型車両が必要となる。しかし、この透水性コンクリート舗装地に開口穴を空けて当該開口穴に透水性コンクリート部材を複数挿入しておけば、少なくともこの透水性コンクリート部材を交換又は上下反転させることで透水性能を回復することが可能である。よって、既設の透水性コンクリート舗装地に複数の透水性コンクリート部材を埋設する態様とした場合であっても、大型設備を用いることなく透水性能を確保することができるという効果が得られる。
ところで、この透水性コンクリート部材の大きさは自由に設定できるが、特別な大型工具を用いなくても取り出し/再挿入が可能な程度に小型化するのが好適である。
また、本発明の舗装地は、前記開口穴の内側面と前記透水性コンクリート部材の外側面の隙間のうち、少なくとも地表面に近い上部側の隙間を埋めるように形成された充填部材を有し、
前記充填部材は前記開口穴から外部への取り出しが可能に構成されていることを別の特徴とする。
上述したように、本発明の舗装地において、経年的に低下する透水性能を復活させるためには、透水性コンクリート部材の取り出し及び再挿入が必要となる。このため、埋設された透水性コンクリート部材が取り出せるように、透水性コンクリート部材の径以上の開口穴に透水性コンクリート部材が埋設される。従って、埋設状態において、透水性コンクリート部材の外側面と開口穴の内側面の間には隙間が形成された状態である。
この隙間は水の浸透経路を形成するという意味においては、形成されていても構わないが、一定以上の大きい隙間が形成されていると、下層の路盤層又は地盤に根を生やしてその隙間内に植物が生育する可能性もあるため、隙間はある程度狭い方が好ましい。
そこで、上記の構成のように、開口穴の内側面と透水性コンクリート部材の外側面の隙間のうち、少なくとも地表面に近い上部側の隙間を充填部材にて埋めることで、地表面には隙間が形成されなくなり、隙間内の植物の生育を防止することができる。もっとも、全ての隙間を完全に覆うように充填部材で充填させる構成としても構わない。
ここで、充填部材は、開口穴から外部への取り出しが可能に構成されることが必要である。このように構成することで、作業員は埋設されている透水性コンクリート部材の交換(又は上下反転)するに際して、まず隙間に埋められた充填部材を外部へ取り出す。次に、この充填部材が取り出されることで形成された隙間を利用して、透水性コンクリート部材を外部へ取り出すことができる。
なお、充填部材としては、コーキング材、ゴムパッキン、塩ビ管などを利用することが可能である。
また、本発明の舗装地は、
地盤の上層に形成された路盤層と、
底面が前記路盤層と接触し、上面が前記路盤層の上層に突出するように埋設され、相互に隣接して配置された複数の透水性コンクリート部材と、を有し、
前記透水性コンクリート部材は、それぞれが外部への取り出し及び取り出し後に形成される穴状空間への再挿入が可能に構成されていることを別の特徴とする。
上記構成は、特に新設の敷地に透水性コンクリート舗装を行う場合に有用である。すなわち、路盤層の上層に、底面が当該路盤層と接触するように、複数の透水性コンクリート部材を隣接させて敷き詰めることで舗装地を形成する。このように構成したときにおいても、各透水性コンクリート部材をそれぞれ取り出して交換又は上下反転して再埋設することで、透水性能を長年にわたって維持することが可能となる。
なお、透水性コンクリート部材は、例えば所定の小型工具を引掛けるための取付部材を上面又は外側面に有する構成としても構わない。このように構成することで、埋設された透水性コンクリート部材の取り出し作業が更に容易化される。更に、充填部材を設ける構成においては、この充填部材の上面にも所定の小型金具を引掛けるための取付部材を設ける構成としても構わない。このように構成することで、充填部材の取り出し作業が容易化される。
本発明の舗装地又は舗装方法によれば、大型車両、大型設備を現場まで持ち込まなくても、透水性能を長年にわたって維持することが可能である。
本発明の舗装地の一例を模式的に示した上面図である。 本発明の舗装地の一例を模式的に示した断面図である。 一般的なコンクリート舗装地の一例を模式的に示した断面図である。 透水性コンクリート部材の一例を示す模式的な斜視図である。 コンクリート舗装がされた敷地に対して本発明の舗装地を形成するためのプロセスを示す概略工程図である。 コンクリート舗装がされた敷地に対して本発明の舗装地を形成するためのプロセスを示す概略工程図である。 コンクリート舗装がされた敷地に対して本発明の舗装地を形成するためのプロセスを示す概略工程図である。 コンクリート舗装がされた敷地に対して本発明の舗装地を形成するためのプロセスを示す概略工程図である。 本発明の舗装地の別の一例を模式的に示した上面図である。 本発明の舗装地の別の一例を模式的に示した断面図である。
図1A及び図1Bは、本発明の舗装地の一例を模式的に示したものであり、図1Aは上面図、図1Bは断面図に対応する。
本実施形態では、コンクリート舗装がされた敷地3の一部領域A2に本発明の舗装が施された態様を想定する。この場合、領域A2内の敷地3が本発明の舗装地に対応する。以下では、本発明の舗装が施された領域A2の敷地を適宜「舗装地1」と呼ぶ。
図1Bは、舗装地1の模式的断面図である。舗装地1は、地盤11の上層に路盤層12が形成され、更にこの路盤層12の上層にコンクリート層13が形成されている。そして、複数の透水性コンクリート部材10が、コンクリート層13及び路盤層12を貫通して地盤11に達している。なお、比較のために、図1Cに領域A1内の敷地3の模式的断面図を示している。
図1Dは、透水性コンクリート部材10の一例を示す模式的な斜視図である。透水性コンクリート部材10は、粒径の大きな骨材が結集されてなる透水性コンクリートを、所定の形状に成型することで形成される。一例として、直径10cmで高さ20cmの円柱形状とすることができるが、形状や寸法はこれに限られるものではない。ただし、後述するように、この透水性コンクリート部材10は、外部への取り出しや再埋設(再挿入)が予定されているため、作業員による取り出し作業/埋設作業が容易化されるよう、一個あたりの透水性コンクリート部材10は、透水性能が確保できる範囲内でなるべく小型化/軽量化されるのが好ましい。
透水性コンクリート部材10は、材料や製造方法にもよるが、例えば体積の約1/4の保水性を有する構成を実現することが可能である。このような構成としたとき、前述の直径10cmで高さ20cmの寸法とすると、約400cmの水を一時に蓄えることが可能となる。
舗装地1に降り注いだ雨水は、一部は透水性コンクリート部材10に蓄えられ、またこの透水性コンクリート部材10を介して地盤11や路盤層12へと浸透する。このため、例えば雨が上がった後、舗装地1の上面に水溜りが継続的に形成されるということはない。なお、図1Bでは、矢印にて水の浸透方向を表している。
また、図1Aの構成において、領域A1から領域A2に向かう傾斜を設ける構成とするのが好ましい。領域A1内においては、通常のコンクリート舗装がされているため(図1C)、上面に降り注いだ雨水は地盤11にほとんど浸透せず、敷地上面に水が貯留する。しかし、上記のような傾斜を設けておくことで、この貯留した水が領域A1からA2に向かって自然と流れ出す。そして、この流れ出した水が領域A2内の敷地3、すなわち舗装地1に達すると、舗装地1に複数埋設された透水性コンクリート部材10を介して地盤11へと浸透する。従って、舗装地1が形成された領域A2内のみならず、通常のコンクリート舗装からなる領域A1内においても、水はけを良くすることが可能である。なお、図1Aでは、領域A1内の矢印にて水の移動方向を表している。
上記のように敷地3の全面に舗装地1を設けるのではなく、一部に舗装地1を設ける構成とすることで、舗装コストを抑制しながら敷地3全体の透水性を確保することが可能となる。無論、敷地3の全面に舗装地1と同様の舗装を行なっても構わない。この場合、必ずしも領域A1から領域A2に向かう傾斜を設ける必要はない。
図2A〜図2Dは、コンクリート舗装がされた敷地3に対して舗装地1を形成するためのプロセスを示す概略工程図である。まず、図2Aに示すように、コンクリート層13に対して所定の径D1を有する開口穴20を形成し、路盤層12の上面を露出させる。そして、図2Bに示すように、引き続き開口穴20の底面に位置する路盤層12の路盤材を取り出して、地盤11の上面を露出させる。そして、図2Cに示すように、形成されたそれぞれの開口穴20内に透水性コンクリート部材10を埋設する。
ここで、開口穴20の径D1は、埋設する予定の透水性コンクリート部材10の径D2以上とする。このとき、透水性コンクリート部材10を開口穴20内に埋設させることが可能である。
開口穴20の径D1と透水性コンクリート部材10の径D2にある程度の乖離がある場合、透水性コンクリート部材10の外側面と開口穴20の内側面の間には当該乖離に対応した寸法の隙間が形成されてしまう。そこで、図2Dに示すように、この隙間をコーキング材、ゴムパッキン又は塩ビ管等で構成される充填部材で充填する。なお、図2Dの(a)、(b)、(c)は、それぞれ説明のために異なる充填方法で充填した態様を図示したものであり、(d)は、充填部材による充填を行わない態様を比較のために図示したものである。
図2D(a)は、地表面に近い位置、すなわち上部側の隙間をコーキング剤41で充填した態様を図示している。図2D(b)は、隙間の全面をゴムパッキン42で充填した態様を図示している。図2D(c)は、上部側の隙間を塩ビ管43で充填した態様を図示している。いずれも、ほぼ円筒形状の充填部材40を隙間に充填させることで実現される。
隙間内に異物が混入するのは上方からであるので、少なくとも地表面に近い上部側を充填部材40で充填しておけば、異物混入を防止する効果が期待できる。無論、(b)に示すように、隙間の全面を充填部材40(ここではゴムパッキン42)で充填しても構わない。ただし、後述するように、透水性コンクリート部材10を交換又は上下反転させる際には、この充填部材40をまず外部に取り出す必要があるため、取り出し作業の容易性を鑑みた場合には、地表面に近い上部側の隙間にのみ充填部材40を充填させるのが好ましい。また、(b)では、ゴムパッキン42についてのみ隙間の全面を充填させる態様を図示しているが、当然ながら充填部材としてのゴムパッキン42を上部側の隙間にのみ充填させても構わない。同様に、コーキング剤41や塩ビ管43を、隙間の全面に充填させても構わない。
ただし、著しく広い隙間が形成されていない場合であれば、図2D(d)に示すように、隙間を残した状態で舗装を完了しても構わない。本来、この隙間が存在している場合には、当該隙間を介して地盤11へと流れ込む水の経路が形成されるため、水はけを良くするという意味においては効果的である。
次に、経年に伴う透水性能の低下に対するメンテナンスにつき説明する。
上述したように、通常の透水性コンクリート塗装の場合、経年によって骨材間の空隙に埃や塵が付着、堆積することで、隙間が埋められ、これによって透水性能が低下してしまう。舗装地1における透水性コンクリート部材10においても同様の現象が生じる。
しかし、舗装地1においては、透水性コンクリート部材10は、開口穴20に埋設されており、取り出し/再埋設が可能な構成である。このため、経年によって透水性コンクリート部材10の透水性能が低下した場合には、この透水性コンクリート部材10を新たなものと交換すればよい。これにより、骨材間の空隙に埃や塵が付着、堆積していない透水性コンクリート部材10が埋設され、透水性能を再び高めることができる。
透水性コンクリート部材10の交換作業を行うに際しては、図2D(d)のように充填部材40が充填されていない場合には、単に透水性コンクリート部材10を開口穴20から取り出して、新しい(透水性能の高い)透水性コンクリート部材10を再埋設すればよい。このとき、透水性コンクリート部材10と開口穴20の間の隙間を利用して、作業員の手や小型工具を隙間内に差し込むことで透水性コンクリート部材10を取り出すことができる。また、取り出し作業を簡易化するために、所定の小型工具(の先端)を引掛けるために、透水性コンクリート部材10の上面や外側面に取付部材(不図示)を設けておくのも好適である。この場合、当該取付部材に小型工具を引掛けて、小型工具を引っ張ることで、透水性コンクリート部材10を容易に外部に取り出すことができる。
また、図2D(a)〜(c)のように充填部材40が充填されている場合には、まず充填部材40を外部に取り出した後、もともと充填部材40が充填されていた箇所に隙間が形成されるので、例えばこの隙間を利用して、図2D(d)の場合と同様の方法で透水性コンクリート部材10を外部に取り出せばよい。なお、充填部材40の上面にも小型工具等を引っ掛けるための取付部材を設ける構成としても構わない。
なお、新たな透水性コンクリート部材10に交換する以外にも、埋設されている透水性コンクリート部材10をいったん取り出して、上下を反転して再埋設することでも、透水性能を回復させることが可能である。これは、露出している透水性コンクリート部材10の上面側に塵や埃が付着、堆積しているため、底面側は透水性能が依然として高いためである。
以上説明したように、本発明の舗装地1によれば、埋設している透水性コンクリート部材10を取り出して新たなものと交換して再埋設し、又は上下反転して再埋設することで、経年による透水性能の低下を回復させることができる。よって、従来の透水性コンクリート舗装地のように、コンプレッサーや高圧水ポンプといった大型の設備が不要となり、これら大型設備を搭載した大型車両を現場まで持ち込む必要がない。
[別実施形態]
以下、別実施形態について説明する。
〈1〉図3A及び図3Bは、別実施形態の舗装地の一例を模式的に示したものであり、図3Aは上面図、図3Bは断面図に対応する。図3Aでは、既設のコンクリート舗装地3Aに隣接して、新設の舗装地1Aを形成した場合を想定している。図3A及び図3Bに示す舗装地1Aは、地盤11の上層に路盤層12を形成した後、矩形柱形状の透水性コンクリート部材10を相互に隣接させて複数配置して構成されたものである。
透水性コンクリート部材10は、底面が路盤層12と接触し、上面が路盤層12の上層に突出して地表面に露出するような態様で埋設されている。すなわち、路盤層12の上面に、複数の透水性コンクリート部材10を配置させ、個々を隣接させて敷き詰めることで舗装地1Aが形成されている。このように構成したときにおいても、各透水性コンクリート部材10をそれぞれ取り出し、透水性能の高い新規のものに交換又は上下反転して、取り出し後に形成される穴状空間に再埋設(再挿入)することで、透水性能を長年にわたって維持することが可能となる。
なお、この場合においても、図1Aと同様の理由により、コンクリート舗装地3Aから舗装地1Aに向かって傾斜を設けるのが好適である。
また、図3A及び図3Bでは、既設のコンクリート舗装地3Aに隣接して舗装地1Aを形成するものとしたが、敷地の全てを舗装地1Aとして実現しても構わない。
〈2〉上記実施形態では、透水性コンクリート部材10が路盤層12及びコンクリート層13を完全に貫通し、底面が地盤11にまで達する構成とした。しかし、透水性コンクリート部材10は少なくともコンクリート層13を完全に貫通していればよく、すなわち、底面が路盤層12に接する状態で埋設されていても構わない。このような構成であっても、透水性コンクリート部材10を介して路盤層12や地盤11へと水を浸透させることができるので、透水性が実現される。
〈3〉上記実施形態では、コンクリート舗装がされている敷地3に、開口穴を設けて透水性コンクリート部材10を埋設することで舗装地1を実現する構成について説明した。しかし、既に透水性コンクリート舗装がされている敷地に対しても、開口穴を設けて透水性コンクリート部材10を埋設することで舗装地1を実現しても構わない。
1,1A : 本発明の舗装地
3 : 敷地
3A : コンクリート舗装地
10 : 透水性コンクリート部材
11 : 地盤
12 : 路盤層
13 : コンクリート層
20 : 開口穴
40 : 充填部材
41 : コーキング剤
42 : ゴムパッキン
43 : 塩ビ管
A1 : 通常のコンクリート舗装がされた領域
A2 : 本発明の舗装がされた領域
D1 : 開口穴の径
D2 : 透水性コンクリート部材の径

Claims (5)

  1. 地盤の上層に形成された路盤層と、
    前記路盤層の上層に形成されたコンクリート層と、
    少なくとも前記コンクリート層を完全に貫通して埋設された複数の透水性コンクリート部材と、を有し、
    前記透水性コンクリート部材は、
    当該透水性コンクリート部材の径以上の径を有して少なくとも前記コンクリート層を完全に貫通する開口穴に挿入されることで埋設され、前記開口穴から外部への取り出し及び前記開口穴の内部への再挿入が可能に構成されていることを特徴とする舗装地。
  2. 前記開口穴の内側面と前記透水性コンクリート部材の外側面の隙間のうち、少なくとも地表面に近い上部側の隙間を埋めるように形成された充填部材を有し、
    前記充填部材は前記開口穴から外部への取り出しが可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の舗装地。
  3. 地盤の上層に路盤層が形成され、前記路盤層の上層にコンクリート層が形成された舗装地に対する舗装方法であって、
    少なくとも前記コンクリート層を完全に貫通して前記路盤層又は前記地盤の上面が露出するように、所定の径の開口穴を複数形成する工程(A)と、
    前記所定の径よりも小さい内径を有する透水性コンクリート部材を、複数の前記開口穴のそれぞれに埋設する工程(B)を有することを特徴とする舗装方法。
  4. 前記工程(B)の後、前記開口穴の内側面と前記透水性コンクリート部材の少なくとも上部の外側面の隙間に充填部材を充填させる工程(C)を有することを特徴とする請求項3に記載の舗装方法。
  5. 地盤の上層に形成された路盤層と、
    底面が前記路盤層と接触し、上面が前記路盤層の上層に突出するように埋設され、相互に隣接して配置された複数の透水性コンクリート部材と、を有し、
    前記透水性コンクリート部材は、それぞれが外部への取り出し及び取り出し後に形成される穴状空間への再挿入が可能に構成されていることを特徴とする舗装地。
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