JP2014055256A - 組成物および光電変換素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】開放端電圧が高い光電変換素子を製造するための新規な組成物を提供する。
【解決手段】式(1)で表される電子受容性化合物と、電子供与性化合物とを含む組成物。
Figure 2014055256

(式中、Fはフラーレン環を、R、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、(置換)アルキル基、(置換)アルコキシ基、(置換)アリール基、(置換)アリールオキシ基、(置換)アルコキシカルボニル基、(置換)アシル基又は(置換)アシルオキシ基を、nは1〜10の整数を、Arは(置換)アリール基、(置換)複素環基、(置換)アルケニル基又は(置換)アルキニル基を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、フラーレン誘導体を含有する組成物、該組成物を用いた光電変換素子および電子素子に関する。
電荷(電子又は正孔)の輸送性を有する有機半導体材料は、太陽電池、光センサーといった光電変換素子等への適用が検討されており、例えばフラーレン誘導体を用いた太陽電池が検討されている。
このようなフラーレン誘導体としては、例えば、[6,6]−フェニルC61−酪酸メチルエステル(以下、「[60]−PCBM」という場合がある。)が知られている(非特許文献1参照)。
Advanced Functional Materials, Vol.13,p.85,2003.
しかし、[60]−PCBMを含む光電変換素子は、開放端電圧が必ずしも十分でないという問題があった。
そこで、本発明は、開放端電圧が高い光電変換素子を製造するための新規な組成物を提供することを目的とする。
本発明は第一に、式(1)で表される電子受容性化合物と、電子供与性化合物とを含む組成物を提供する。
Figure 2014055256
(式中、Fはフラーレン環を表す。R、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアシル基又は置換基を有していてもよいアシルオキシ基を表す。nは1〜10の整数を表す。Rが複数個存在する場合、それらは互いに同じであっても異なっていてもよい。Rが複数個存在する場合、それらは互いに同じであっても異なっていてもよい。Arは置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有していてもよいアルケニル基又は置換基を有していてもよいアルキニル基を表す。)
本発明は第二に、式(1)中のArが下記式(1−1)で表される基であることを特徴とする前記組成物を提供する。
Figure 2014055256
(式中、R、R、R、RおよびRそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、水酸基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアシル基、置換基を有していてもよいアシルオキシ基又は置換基を有していてもよい複素環基を表す。)
本発明は第三に、式(1)中のFがC60フラーレンまたはC70フラーレンであることを特徴とする前記組成物を提供する。
本発明は第四に、電子供与性化合物が共役系高分子である前記組成物を提供する。
本発明は第五に、前記共役系高分子がチオフェン環を含有することを特徴とする前記組成物を提供する。
本発明は第六に、前記組成物と溶媒とを含むインクを提供する。
本発明は第七に、第1の電極と、第2の電極と、該第1の電極および該第2の電極の間に設けられる活性層とを有し、該活性層は前記組成物を含む光電変換素子を提供する。
本発明は第八に、前記式(1)で表される電子受容性化合物を含む電子素子を提供する。
本発明の新規な組成物によれば、該組成物を光電変換素子に適用することにより、開放端電圧を向上させることができるため、極めて有用である。
本明細書において、基の直前に付されている「置換基を有していてもよい」という用語は、該基の水素原子が置換基で置換されていない場合、及び該基の水素原子の一部又は全部が置換基で置換されている場合の双方を意味する。「置換基」に関しては、後述する。
本明細書において、「Cm〜Cn」(m及びnは正の整数であり、m<nを満たす。)という用語は、この用語の直後に記載された有機基の炭素原子数がm〜nであることを表す。例えば、「C1〜C12アルコキシフェニル基」は、該基中のアルコキシ基部分の炭素原子数が1〜12であることを表し、「C1〜C12アルキルフェニル基」は、該基中のアルキル基部分の炭素原子数が1〜12であることを表す。
<組成物>
本発明の組成物は、式(1)で表される電子受容性化合物と、電子供与性化合物とを含むことを特徴とする。
Figure 2014055256
式(1)中、Fはフラーレン環を表す。フラーレン環としては、例えば、炭素原子数60のフラーレン(以下、「C60フラーレン」という場合がある。)、炭素原子数70のフラーレン(以下、「C70フラーレン」という場合がある。)、炭素原子数76のフラーレン(以下、「C76フラーレン」という場合がある。)、炭素原子数84のフラーレン(以下、「C84フラーレン」という場合がある。)等が挙げられる。入手の容易さの観点から、フラーレン環としては、炭素原子数60のフラーレン又は炭素原子数70のフラーレンが好ましい。
、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアシル基又は置換基を有していてもよいアシルオキシ基を表す。
、RおよびRで表されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、好ましくはフッ素原子、塩素原子である。
、RおよびRで表されるアルキル基は、直鎖状であっても分岐状であってもよく、環状であってもよい。該アルキル基の炭素原子数は、通常1〜30であり、好ましくは1〜20、より好ましくは1〜10である。該炭素原子数には置換基の炭素原子数は含まれない。該アルキル基は置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えば、ハロゲン原子が挙げられる。置換基を有していてもよいアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル墓、ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、1−メチルブチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、2−エチルヘキシル基、3,7−ジメチルオクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル墓、オクタデシル基、エイコシル基、1−(2’−エチルヘキシル)−3−エチルヘプチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基及びアダマンチル基等が挙げられる。
、RおよびRで表されるアルコキシ基は、直鎖状であっても分岐状であってもよく、環状であってもよい。該アルコキシ基の炭素原子数は、通常1〜20であり、好ましくは1〜15、より好ましくは1〜10である。該炭素原子数には置換基の炭素原子数は含まれない。該アルコキシ基は置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えば、ハロゲン原子及びアルコキシ基(例えば、炭素原子数1〜20のアルコキシ基)が挙げられる。置換基を有していてもよいアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、パーフルオロブトキシ基、パーフルオロヘキシルオキシ基、パーフルオロオクチルオキシ基、メトキシメチルオキシ基及び2−メトキシエチルオキシ基等が挙げられる。
、RおよびRで表されるアリール基は、無置換の芳香族炭化水素から芳香環に結合している水素原子1個を除いた基である。該アリール基の炭素原子数は、通常6〜60であり、好ましくは6〜20、より好ましくは6〜12である。該炭素原子数には置換基の炭素原子数は含まれない。該アリール基は置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、及びアルコキシ基が挙げられる。置換基として用いられるハロゲン原子、アルキル基、及びアルコキシ基の定義及び具体例は、前述のR、RおよびRで表されるハロゲン原子、アルキル基、及びアルコキシ基の定義及び具体例と同じである。置換基を有していてもよいアリール基の具体例としては、フェニル基、C1〜C12アルコキシフェニル基(好ましくはC1〜C8アルコキシフェニル基、より好ましくはC1〜C6アルコキシフェニル基である。C1〜C12アルコキシ基、C1〜C8アルコキシ基及びC1〜C6アルコキシ基の具体例としては、前述のR、RおよびRで表されるアルコキシ基として説明し例示した基が挙げられる。以下も同様である。)、C1〜C12アルキルフェニル基(好ましくはC1〜C8アルキルフェニル基、より好ましくはC1〜C6アルキルフェニル基である。C1〜C12アルキル基、C1〜C8アルキル基及びC1〜C6アルキル基の具体例としては、前述のR、RおよびRで表されるアルキル基として説明し例示した基が挙げられる。以下も同様である。)、1−ナフチル基、2−ナフチル基及びペンタフルオロフェニル基が挙げられる。
、RおよびRで表されるアリールオキシ基は、その炭素原子数が通常6〜60であり、好ましくは6〜20、より好ましくは6〜12である。該炭素原子数には置換基の炭素原子数は含まれない。該アリールオキシ基は置換基を有していてもよく、該置換基としては、前述のR、RおよびRで表されるアリール基が有していてもよい置換基と同じ置換基が挙げられる。置換基を有していてもよいアリールオキシ基の具体例としては、フェノキシ基、C1〜C12アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基及びペンタフルオロフェニルオキシ基が挙げられる。
、RおよびRで表されるアルコキシカルボニル基は、そのアルコキシ基部分が直鎖状であっても分岐状であってもよく、環状であってもよい。該アルコキシカルボニル基のアルコキシ基部分の炭素原子数は、通常1〜20であり、好ましくは1〜15、より好ましくは1〜12である。該炭素原子数には置換基の炭素原子数は含まれない。該アルコキシカルボニル基は置換基を有していてもよく、該置換基としては、前述のR、RおよびRで表されるアルコキシ基が有していてもよい置換基と同じ置換基が挙げられる。置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基の具体例としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、トリフルオロメトキシカルボニル基、ペンタフルオロエトキシカルボニル基、パーフルオロプロポキシカルボニル基、メトキシメチルオキシカルボニル基及び2−メトキシエチルオキシカルボニル基等が挙げられる。
、RおよびRで表されるアシル基は、アルキルカルボン酸およびアリールカルボン酸等のカルボン酸から水酸基を除いた基である。該アシル基の炭素原子数は、通常2〜20であり、好ましくは2〜15、より好ましくは2〜10である。該炭素原子数には置換基の炭素原子数は含まれない。該アシル基は置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えば、ハロゲン原子が挙げられる。置換基として用いられるハロゲン原子としては、前述のR、RおよびRで表されるハロゲン原子が挙げられる。置換基を有していてもよいアシル基としては、例えば、アルキルカルボニル基、置換基としてハロゲン原子を有するアルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、置換基としてハロゲン原子を有するアリールカルボニル基が挙げられ、具体例としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ピバロイル基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基、ペンタフルオロベンゾイル基等が挙げられる。
、RおよびRで表されるアシルオキシ基は、その炭素原子数が通常2〜20であり、好ましくは2〜15、より好ましくは2〜10である。該炭素原子数には置換基の炭素原子数は含まれない。該アシルオキシ基は置換基を有していてもよく、該置換基としては、前述のR、RおよびRで表されるアシル基が有していてもよい置換基と同じ置換基が挙げられる。置換基を有していてもよいアシルオキシ基としては、例えば、アルキルカルボニルオキシ基、置換基としてハロゲン原子を有するアルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、置換基としてハロゲン原子を有するアリールカルボニルオキシ基が挙げられ、具体例としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、トリフルオロアセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、ペンタフルオロベンゾイルオキシ基等が挙げられる。
およびRは、好ましくは水素原子、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基又は置換基を有していてもよいアシルオキシ基であり、より好ましくは水素原子である。
は、好ましくは水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基又は置換基を有していてもよいアシルオキシ基であり、より好ましくは水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基であり、さらに好ましくは水素原子である。
式(1)中、nは1〜10の整数を表す。Rが複数個存在する場合、それらは互いに同じであっても異なっていてもよい。Rが複数個存在する場合、それらは互いに同じであっても異なっていてもよい。nは、好ましくは1〜3であり、より好ましくは1又は2であり、さらに好ましくは1である。
式(1)中、Arは置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有していてもよいアルケニル基又は置換基を有していてもよいアルキニル基を表す。
Arで表されるアリール基は、無置換の芳香族炭化水素から芳香環に結合している水素原子1個を除いた基である。該アリール基の炭素原子数は通常6〜60であり、好ましくは6〜20、より好ましくは6〜12ある。該炭素原子数には置換基の炭素原子数は含まれない。該アリール基は置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えば、ハロゲン原子、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基及び複素環基が挙げられる。置換基として用いられるハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基の定義及び具体例は、前述のR、RおよびRで表されるハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基の定義及び具体例と同じである。置換基として用いられる複素環基は、後述するArで表される複素環基と同じである。該置換基はさらに置換基(以下、「二次置換基」という場合がある。)を有していてもよく、二次置換基としては、前述のArで表されるアリール基が有していてもよい置換基と同じ置換基が挙げられる。置換基を有していてもよいアリール基の具体例としては、フェニル基、C1〜C12アルコキシフェニル基(好ましくはC1〜C8アルコキシフェニル基、より好ましくはC1〜C6アルコキシフェニル基である。)、C1〜C12アルキルフェニル基(好ましくはC1〜C8アルキルフェニル基、より好ましくはC1〜C6アルキルフェニル基である。)、1−ナフチル基、2−ナフチル基及びペンタフルオロフェニル基が挙げられる。
Arで表される複素環基は、複素環式化合物から複素環に結合している水素原子を1個除いた基である。複素環としては、例えば、フラン、チオフェン、ピロール、ピロリン、ピロリジン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾール、ピラゾリン、プラゾリジン、フラザン、トリアゾール、チアジアゾール、オキサジアゾール、テトラゾール、ピラン、ピリジン、ピペリジン、チオピラン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペラジン、モルホリン、トリアジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、イソインドール、インドリジン、インドリン、イソインドリン、クロメン、クロマン、イソクロマン、ベンゾピラン、キノリン、イソキノリン、キノリジン、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、インダゾール、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、キナゾリジン、シンノリン、フタラジン、プリン、プテリジン、カルバゾール、キサンテン、フェナントリジン、アクリジン、β-カルボリン、ペリミジン、フェナントロリン、チアントレン、フェノキサチイン、フェノキサジン、フェノチアジン、フェナジン等が挙げられる。該複素環基の炭素原子数は、通常2〜60であり、好ましくは3〜20、より好ましくは3〜12である。該炭素原子数には置換基の炭素原子数は含まれない。該複素環基は置換基を有していてもよく、該置換基としては、前述のArで表されるアリール基が有していてもよい置換基と同じ置換基が挙げられる。該置換基はさらに二次置換基を有していてもよく、該二次置換基としては、前述のArで表されるアリール基が有していてもよい置換基と同じ置換基が挙げられる。Arで表される複素環基としては、芳香族複素環基が好ましい。
Arで表されるアルケニル基は、その炭素原子数が通常2〜20であり、好ましくは2〜15、より好ましくは2〜10である。該炭素原子数には置換基の炭素原子数は含まれない。該アルケニル基は置換基を有していてもよく、該置換基としては、前述のArで表されるアリール基が有していてもよい置換基と同じ置換基が挙げられる。該置換基はさらに二次置換基を有していてもよく、該二次置換基としては、前述のArで表されるアリール基が有していてもよい置換基と同じ置換基が挙げられる。置換基を有していてもよいアルケニル基としては、置換基を有していてもよいアルケン中のビニル基から水素原子1個を除いた基が好ましい。置換基を有していてもよいアルケニル基の具体例としては、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、α−スチリル基、β−スチリル基、α−アクリロイル基、β−アクリロイル基、クロコニル基等が挙げられる。
Arで表されるアルキニル基は、その炭素原子数が通常2〜20であり、好ましくは2〜15、より好ましくは2〜10である。該炭素原子数には置換基の炭素原子数は含まれない。該アルキニル基は置換基を有していてもよく、該置換基としては、前述のArで表されるアリール基が有していてもよい置換基と同じ置換基が挙げられる。該置換基はさらに二次置換基を有していてもよく、該二次置換基としては、前述のArで表されるアリール基が有していてもよい置換基と同じ置換基が挙げられる。置換基を有していてもよいアルキニル基としては、置換基を有していてもよいアルキン中のエチニル基から水素原子1個を除いた基が好ましい。置換基を有していてもよいアルキニル基としては、例えば、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、2−フェニル−1−ブチニル基等が挙げられる。
Arは、好ましくは置換基を有していてもよいアリール基であり、より好ましくは下記式(1−1)で表される基である。
Figure 2014055256
(式中、R、R、R、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、水酸基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアシル基、置換基を有していてもよいアシルオキシ基又は置換基を有していてもよい複素環基を表す。)
、R、R、RおよびRで表されるハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基の定義及び具体例は、前述のR、RおよびRで表されるハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基の定義及び具体例と同じである。R、R、R、RおよびRで表される複素環基の定義及び具体例は、前述のArで表される複素環基の定義及び具体例と同じである。R、R、R、RおよびRで表されるハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基及び複素環基が有していてもよい置換基としては、Arで表されるアリール基が有していてもよい置換基と同じ置換基が挙げられる。
式(1)で表される電子受容性化合物は、下記式(1−A):
Figure 2014055256
(式中、R、R、Arおよびnは前述と同じ意味を表す。*は結合手を表す。)
で表される基が結合するフラーレン骨格上の炭素原子と、Rが結合するフラーレン骨格上の炭素原子とが、最短で数えて1結合介して位置するか、3結合介して位置する構造を有する。
好適な一実施形態において、式(1−A)で表される基と、Rで表される基とは、それぞれ、フラーレン骨格を構成する1つの六員環において、隣り合う2つの炭素原子(オルト位)または2個の炭素原子が介在する位置に存在する2つの炭素原子(パラ位)に結合する。
が水素原子である場合、式(1−A)で表される基と、Rで表される基とは、それぞれ、フラーレン骨格を構成する1つの六員環において、隣り合う2つの炭素原子(オルト位)に結合する。
が水素原子とは異なる場合、式(1)で表される電子受容性化合物は、下記化合物(A)と下記化合物(B)との混合物である。
化合物(A):式(1−A)で表される基およびRで表される基が、それぞれ、フラーレン骨格を構成する1つの六員環において、隣り合う2つの炭素原子(オルト位)に結合した化合物
化合物(B):式(1−A)で表される基およびRで表される基が、それぞれ、フラーレン骨格を構成する1つの六員環において、2個の炭素原子が介在する位置に存在する2つの炭素原子(パラ位)に結合した化合物
フラーレン環FがC60フラーレンであり、式(1−A)で表される基と、Rで表される基とが、それぞれ、フラーレン骨格を構成する1つの六員環において、隣り合う2つの炭素原子(オルト位)に結合している式(1)で表される電子受容性化合物としては、下記式(2)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2014055256
(式中、R、R、R、Arおよびnは前述と同じ意味を表す。)
フラーレン環FがC60フラーレンであり、式(1−A)で表される基と、Rで表される基とが、それぞれ、フラーレン骨格を構成する1つの六員環において、2個の炭素原子が介在する位置に存在する2つの炭素原子(パラ位)に結合している式(1)で表される電子受容性化合物としては、下記式(3)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2014055256
(式中、R、R、R、Arおよびnは前述と同じ意味を表す。)
フラーレン環FがC70フラーレンであり、式(1−A)で表される基と、Rで表される基とが、それぞれ、フラーレン骨格を構成する1つの六員環において、隣り合う2つの炭素原子(オルト位)に結合している式(1)で表される電子受容性化合物としては、例えば、下記式(4−1)、(4−2)で表される化合物およびそれらの異性体が挙げられる。
Figure 2014055256
(式中、R、R、R、Arおよびnは前述と同じ意味を表す。)
フラーレン環FがC70フラーレンであり、式(1−A)で表される基と、Rで表される基とが、それぞれ、フラーレン骨格を構成する1つの六員環において、2個の炭素原子が介在する位置に存在する2つの炭素原子(パラ位)に結合している式(1)で表される電子受容性化合物としては、例えば、下記式(5−1)、(5−2)で表される化合物及びそれらの異性体が挙げられる。
Figure 2014055256
(式中、R、R、R、Arおよびnは前述と同じ意味を表す。)
式(1)で表される電子受容性化合物としては、例えば、下記式1〜式69で表される化合物(フラーレン環FがC60フラーレンである化合物)および式101〜式169で表される化合物(フラーレン環FがC70フラーレンである化合物)が挙げられる。
Figure 2014055256
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式1〜式66、式101〜式166で表される化合物の中でも、好ましくは式1、式2、式3、式16、式17、式18、式31、式32、式33、式37、式38、式39、式64、式65、式66、式101、式102、式103、式116、式117、式118、式131、式132、式133、式137、式138、式139、式164、式165又は式166で表される化合物であり、より好ましくは式1、式2、式3、式16、式17、式18、式64、式65、式66、式101、式102、式103、式116、式117、式118、式164、式165又は式166で表される化合物であり、さらに好ましくは式1、式16、式17、式66、式101、式116、式117又は式166で表される化合物であり、特に好ましくは式66で表される化合物である。
式(1)で表される電子受容性化合物の一態様である式(6)で表される化合物の製造方法について説明する。
Figure 2014055256
(式中、F、R、R、Arおよびnは前述と同じ意味を表す。)
式(1)で表される電子受容性化合物の一態様である式(6)で表される化合物の製造方法は特に限定されないが、合成の容易さの観点から、C60フラーレン、C70フラーレンなどのフラーレンと下記式(1−1−1)で表される化合物を金属触媒の存在下で反応させる方法が好ましい。
Figure 2014055256
(式中、R、R、Arおよびnは前述と同じ意味を表す。Xはハロゲン原子を表す。)
式(1−1−1)で表される化合物としては、下記式(1−1−2)で表される化合物が好ましい。
Figure 2014055256
(式中、R、R、R、RおよびRは前述と同じ意味を表す。Xはハロゲン原子を表す。)
金属触媒としては、例えば、コバルト触媒、ニッケル触媒、鉄触媒、パラジウム触媒、イリジウム触媒、ロジウム触媒、ルテニウム触媒等が挙げられる。これらの中でも、コバルト触媒、ロジウム触媒、ニッケル触媒が好ましく、コバルト触媒がより好ましい。コバルト触媒としては、例えば、ジクロロビス(ジフェニルホスフィノエタン)コバルト、ジブロモビス(ジフェニルホスフィノエタン)コバルト、ジヨードビス(ジフェニルホスフィノエタン)コバルト、ジクロロビス(ジフェニルホスフィノフェロセン)コバルト、ジクロロビス(ジフェニルホスフィノメタン)コバルト等が挙げられ、好ましくはジクロロビス(ジフェニルホスフィノエタン)コバルト、ジブロモビス(ジフェニルホスフィノエタン)コバルト、ジヨードビス(ジフェニルホスフィノエタン)コバルトであり、より好ましくはジクロロビス(ジフェニルホスフィノエタン)コバルトである。
フラーレンと式(1−1−1)で表される化合物を金属触媒の存在下で反応させる際には助触媒を用いてもよい。助触媒としては、例えば、マンガン、鉄、亜鉛、銅等が挙げられ、好ましくはマンガン、鉄、亜鉛であり、特に好ましくはマンガンである。
フラーレンと式(1−1−1)で表される化合物を金属触媒の存在下で反応させる際には無溶媒で反応させてもよいが、溶媒を用いて反応させてもよい。溶媒としては、フラーレンと式(1−1−1)で表される化合物を溶解させるものであればよく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、トリメチルベンゼン、テトラリン、シクロヘキシルベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶媒、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、クロロナフタレンなどのハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒、二硫化炭素等が挙げられる。これらの中でもハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒が好ましく、o−ジクロロベンゼンがより好ましい。
フラーレンと式(1−1−1)で表される化合物を金属触媒の存在下で反応させる際の温度は、溶媒を用いる際には−50℃〜溶媒の沸点の範囲であり、好ましくは0℃〜50℃である。
フラーレンと式(1−1−1)で表される化合物を金属触媒の存在下で反応させる際の時間は、通常1分間〜1000時間程度であり、好ましくは1時間〜100時間であり、より好ましくは20時間〜70時間である。
上記反応で得られた反応生成物を通常の後処理(例えば、水を加えて希釈した後に有機溶媒で抽出し、有機層中の溶媒を留去する処理等)に付すことにより、式(6)で表される化合物を得ることができる。反応生成物の単離及び精製はクロマトグラフィーによる分取や再結晶などの方法により行うことができる。
上記で説明した方法により式(6)で表される電子受容性化合物を製造することができる。式(6)で表される化合物は、式(1)で表される電子受容性化合物において、Rが水素原子である化合物である。Rがハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基又はアシルオキシ基である化合物は、式(6)で表される電子受容性化合物を塩基と接触させた後、対応する求電子試薬と反応させることで製造することができる。
例えば、Rがアルキル基である式(1)で表される電子受容性化合物は、式(6)で表される電子受容性化合物を塩基と接触させた後、アルキルハライドと反応させることで製造することができる。
塩基としては、例えば、tert−ブトキシカリウム、tert−ブトキシリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド等が挙げられる。
式(6)で表される電子受容性化合物と塩基は無溶媒で接触させてもよいが、溶媒中で接触させることが好ましい。溶媒としては、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒等が好ましく用いられる。
式(6)で表される電子受容性化合物と塩基を接触させる際の温度は通常−100℃〜100℃であり、好ましくは−80℃〜0℃である。
式(6)で表される電子受容性化合物と塩基を接触させる際の接触時間は通常1分間〜10時間であり、好ましくは5分間〜5時間であり、より好ましくは30分間〜2時間である。
求電子試薬として用いられるアルキルハライドとしては、例えば、ヨードメタン、ヨードエタン、1−ヨードプロパン、2−ヨードプロパン、1−ヨードブタン、2−ヨードブタン、1−ヨードヘキサン、1−ヨード−2−エチルヘキサンなどのヨウ化アルカン、ブロモメタン、ブロモエタン、1−ブロモプロパン、2−ブロモプロパン、1−ブロモブタン、2−ブロモブタン、1−ブロモヘキサン、1−ブロモ−2−エチルヘキサンなどの臭化アルカン、クロロメタン、クロロエタン、1−クロロプロパン、2−クロロプロパン、1−クロロブタン、2−クロロブタン、1−クロロヘキサン、1−クロロ−2−エチルヘキサンなどの塩化アルカン等が挙げられる。
アルキルハライドと反応させる際には、無溶媒で反応させてもよいが、溶媒を用いて反応させることが好ましい。溶媒としては、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒等が好ましく用いられる。アルキルハライドを反応させる際の温度は通常−100℃〜100℃であり、好ましくは−80℃〜30℃である。アルキルハライドを反応させる際の反応時間は通常10分間〜100時間であり、好ましくは1時間〜50時間であり、さらに好ましくは2時間〜20時間である。
上記反応で得られた反応生成物を通常の後処理(例えば、水を加えて希釈した後に有機溶媒で抽出し、有機層中の溶媒を留去する処理等)に付すことにより、Rがアルキル基である式(1)で表される電子受容性化合物を得ることができる。反応生成物の単離及び精製はクロマトグラフィーによる分取や再結晶などの方法により行うことができる。
本発明の組成物に含まれる電子供与性化合物は、低分子化合物であってもよいし、高分子化合物であってもよい。なお、本発明において、「低分子化合物」とは分子量が3000未満の化合物をいい、「高分子化合物」とは(平均)分子量が3000以上の化合物をいう。
低分子化合物である電子供与性化合物としては、例えば、ポルフィリン錯体及びその誘導体、フタロシアニン及びその誘導体、チオフェン環を含有するオリゴチオフェン等が挙げられる。
高分子化合物である電子供与性化合物としては、例えば共役系高分子が挙げられる。共役系高分子としては、例えば、ポリカルバゾール及びその誘導体、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリピロール及びその誘導体、ポリフェニレンビニレン及びその誘導体、ポリチエニレンビニレン及びその誘導体、ポリフルオレン及びその誘導体等が挙げられる。
ポリカルバゾール誘導体とはカルバゾール構造を有する高分子化合物を意味する。ポリアニリン誘導体とはアニリン環を有する高分子化合物を意味する。ポリチオフェン誘導体とはチオフェン環を有する高分子化合物を意味する。ポリピロール誘導体とはピロール環を有する高分子化合物を意味する。ポリフェニレンビニレン誘導体とはフェニレンビニレン構造を有する高分子化合物を意味する。ポリチエニレンビニレン誘導体とはチエニレンビニレン構造を有する高分子化合物を意味する。ポリフルオレン誘導体とはフルオレン構造を有する高分子化合物を意味する。
電子供与性化合物として用いられる共役系高分子は、チオフェン環を含有することが好ましい。共役系高分子は、好ましくはポリチオフェン及びその誘導体であり、より好ましくはポリ(C4〜C20アルキルチオフェン)であり、さらに好ましくはポリ(3−ヘキシルチオフェン)、ポリ(3−ブチルチオフェン)、ポリ(3−オクチルチオフェン)であり、特に好ましくはポリ(3−ヘキシルチオフェン)である。
本発明の組成物において、電子供与性化合物に対する式(1)で表される電子受容性化合物の割合は、電子供与性化合物100重量部に対して、10〜1000重量部であることが好ましく、20〜500重量部であることがより好ましい。
本発明の組成物において、式(1)で表される電子受容性化合物は一種単独で含まれてもよく二種以上の組み合わせで含まれてもよい。本発明の組成物において、電子供与性化合物は一種単独で含まれてもよく二種以上の組み合わせで含まれてもよい。
本発明の組成物は、式(1)で表される電子受容性化合物と電子供与性化合物に加えて、必要に応じて他の成分を含有していてもよい。他の成分としては、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、界面活性剤、吸湿剤、撥水剤からなる群から選択される一種以上が挙げられる。
本発明の組成物において、式(1)で表される電子受容性化合物と電子供与性化合物の合計含有量は、本発明の組成物100重量部に対して、好ましくは90重量部以上、より好ましくは95重量部以上、さらに好ましくは98重量部以上、特に好ましくは99重量部以上である。
<インク>
本発明のインクは、本発明の組成物と溶媒を含む。溶媒は、本発明の組成物を溶解させるものであればよく、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、デカリン、ビシクロヘキシル、ブチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン等の不飽和炭化水素系溶媒、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロブタン、ブロモブタン、クロロペンタン、ブロモペンタン、クロロヘキサン、ブロモヘキサン、クロロシクロヘキサン、ブロモシクロヘキサン等のハロゲン化飽和炭化水素系溶媒、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン化不飽和炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル系溶媒等が挙げられる。
成膜性の観点から、25℃における溶媒の表面張力が15mN/mより大きいことが好ましく、15mN/mより大きく100mN/mよりも小さいことがより好ましく、25mN/mより大きく60mN/mよりも小さいことがさらに好ましい。
本発明のインクにおいて、本発明の組成物の含有量は特に制限されないが、本発明のインク100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.3〜5重量部である。
<光電変換素子>
本発明の光電変換素子は、第1の電極と、第2の電極と、該第1の電極および該第2の電極の間に設けられる活性層とを有し、該活性層が式(1)で表される電子受容性化合物と電子供与性化合物を含有する組成物を含むことを特徴とする。本発明の光電変換素子において、第1の電極と第2の電極のうち、少なくとも一方は透明又は半透明である。
光電変換素子の動作機構を説明する。透明又は半透明の電極から入射した光エネルギーはフラーレン誘導体等の電子受容性化合物及び/又は電子供与性化合物により吸収され、電子と正孔が結合した励起子が生成される。生成した励起子は移動して、電子受容性化合物と電子供与性化合物が隣接している接合界面に達すると、界面でのそれぞれのHOMOエネルギー及びLUMOエネルギーの違いにより電子と正孔が分離し、独立に動くことができる電荷(電子と正孔)が発生する。発生した電荷は、それぞれ電極に移動することにより電気エネルギー(電流)として外部に取り出すことができる。
本発明の光電変換素子は、通常、基板上に形成される。基板は、電極を形成し、活性層等の有機層を形成する際に化学的に変化しないものであればよい。基板の材料としては、例えば、ガラス、プラスチック、高分子フィルム、シリコン等が挙げられる。不透明な基板を用いる場合、反対の電極(即ち、基板から遠い方の電極)が透明又は半透明であることが好ましい。
透明又は半透明の電極としては、例えば、導電性の金属酸化物膜、半透明の金属薄膜等が挙げられる。透明又は半透明の電極の材料としては、例えば、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、それらの複合体(例えば、インジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド(IZO)、NESA等)、金、白金、銀、銅等が挙げられ、ITO、IZO、酸化スズが好ましい。電極の作製方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法等が挙げられる。
電極の材料として、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体等の有機の透明導電膜を用いてもよい。
一方の電極は透明又は半透明でなくてもよい。該電極の材料としては、例えば、金属、導電性高分子等が挙げられ、具体例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウム等の金属;これら金属のうち2つ以上の合金;これらの金属のうち1種以上の前記金属と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン及び錫からなる群から選ばれる1種以上の金属との合金;グラファイト及びグラファイト層間化合物;ポリアニリン及びその誘導体;並びにポリチオフェン及びその誘導体が挙げられる。合金の具体例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金等が挙げられる。
本発明の光電変換素子は、光電変換効率を向上させるための手段として活性層以外の付加的な中間層を有してもよい。中間層の材料としては、例えば、フッ化リチウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属のハロゲン化物、酸化チタン等の酸化物、PEDOT(ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン)などが挙げられる。
(活性層)
活性層は、本発明の組成物を一種単独で含んでいても二種以上を組み合わせて含んでいてもよい。活性層のホール輸送性を高めるために、電子供与性化合物及び/又は電子受容性化合物として、本発明の組成物以外の化合物を活性層中に用いてもよい。なお、電子供与性化合物、電子受容性化合物は、これらの化合物のエネルギー準位のエネルギーレベルから相対的に決定される。
活性層において、本発明の組成物の含有量は、活性層100重量部に対して、好ましくは95〜100重量部であり、より好ましくは98〜100重量部である。
活性層の厚さは、通常、1nm〜100μmが好ましく、2nm〜1000nmがより好ましく、5nm〜500nmがさらに好ましく、20nm〜250nmが特に好ましい。
活性層の製造方法は特に限定されないが、例えば、本発明のインクからの成膜、真空蒸着法による成膜等が挙げられる。
<光電変換素子の製造方法>
光電変換素子の好ましい製造方法は、第1の電極と、第2の電極と、該第1の電極および該第2の電極との間に設けられる活性層とを有する光電変換素子の製造方法であって、該第1の電極上に本発明のインクを塗布法により塗布して活性層を形成する工程、該活性層上に第2の電極を形成する工程を含む製造方法である。
本発明のインクを用いて成膜する場合、例えば、スリットコート法、ナイフコート法、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法等の塗布法を用いることができ、スリットコート法、キャピラリーコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコート法、バーコート法、ナイフコート法、ノズルコート法、インクジェット印刷法、スピンコート法が好ましい。
<有機薄膜トランジスタ>
本発明の組成物は、有機薄膜トランジスタに用いることもできる。有機薄膜トランジスタとしては、ソース電極及びドレイン電極と、これらの電極間の電流経路となる有機半導体層(活性層)と、この電流経路を通る電流量を制御するゲート電極とを備えた構成を有するものが挙げられ、有機半導体層が本発明の組成物を含む有機薄膜によって構成される。このような有機薄膜トランジスタとしては、例えば、電界効果型、静電誘導型等が挙げられる。
電界効果型有機薄膜トランジスタは、ソース電極及びドレイン電極、これらの電極間の電流経路となる有機半導体層(活性層)、この電流経路を通る電流量を制御するゲート電極、並びに、有機半導体層とゲート電極との間に配置される絶縁層を備えることが好ましい。特に、ソース電極及びドレイン電極が、有機半導体層(活性層)に接して設けられており、さらに有機半導体層に接した絶縁層を挟んでゲート電極が設けられていることが好ましい。電界効果型有機薄膜トランジスタにおいては、有機半導体層が、本発明の組成物を含む有機薄膜によって構成される。
静電誘導型有機薄膜トランジスタは、ソース電極及びドレイン電極、これらの電極間の電流経路となる有機半導体層(活性層)、並びに電流経路を通る電流量を制御するゲート電極を有し、このゲート電極が有機半導体層中に設けられていることが好ましい。特に、ソース電極、ドレイン電極及び有機半導体層中に設けられたゲート電極が、有機半導体層に接して設けられていることが好ましい。ここで、ゲート電極の構造としては、ソース電極からドレイン電極へ流れる電流経路が形成され、且つゲート電極に印加した電圧で電流経路を流れる電流量が制御できる構造であればよく、例えば、くし形電極が挙げられる。静電誘導型有機薄膜トランジスタにおいても、有機半導体層が、本発明の組成物を含む有機薄膜によって構成される。
<有機エレクトロルミネッセンス素子>
本発明の組成物は、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」という場合がある。)に用いることもできる。有機EL素子は、少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極間に発光層を有する。有機EL素子は、発光層の他にも、正孔輸送層、電子輸送層を含んでいてもよい。該発光層、正孔輸送層、電子輸送層のいずれかの層中に本発明の組成物が含まれる。発光層中には、本発明の組成物の他にも、電荷輸送材料(電子輸送材料と正孔輸送材料の総称を意味する。)を含んでいてもよい。有機EL素子としては、i)陽極と発光層と陰極とを有する素子、ii)さらに陰極と発光層の間に、該発光層に隣接して電子輸送材料を含有する電子輸送層を有する陽極と発光層と電子輸送層と陰極とを有する素子、iii)さらに陽極と発光層の間に、該発光層に隣接して正孔輸送材料を含む正孔輸送層を有する陽極と正孔輸送層と発光層と陰極とを有する素子、iv)陽極と正孔輸送層と発光層と電子輸送層と陰極とを有する素子等が挙げられる。
<素子の用途>
本発明の組成物を用いた光電変換素子は、透明又は半透明の電極から太陽光等の光を照射することにより、電極間に光起電力が発生し、有機薄膜太陽電池として動作させることができる。有機薄膜太陽電池を複数集積することにより有機薄膜太陽電池モジュールとして用いることもできる。
また、本発明の組成物を用いた光電変換素子は、電極間に電圧を印加した状態、あるいは無印加の状態で、透明又は半透明の電極から光を照射することにより、光電流が流れ、有機光センサーとして動作させることができる。有機光センサーを複数集積することにより有機イメージセンサーとして用いることもできる。
上述の有機薄膜トランジスタは、例えば電気泳動ディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ等のディスプレイの画素の制御や、画面輝度の均一性や画面書き換え速度を制御するために用いられる画素駆動素子等として用いることができる。
<太陽電池モジュール>
有機薄膜太陽電池は、従来の太陽電池モジュールと基本的には同様のモジュール構造をとりうる。太陽電池モジュールは、一般的には金属、セラミック等の支持基板の上にセルが構成され、その上を充填樹脂や保護ガラス等で覆い、支持基板の反対側から光を取り込む構造をとるが、支持基板に強化ガラス等の透明材料を用い、その上にセルを構成してその透明の支持基板側から光を取り込む構造とすることも可能である。具体的には、スーパーストレートタイプ、サブストレートタイプ、ポッティングタイプと呼ばれるモジュール構造、アモルファスシリコン太陽電池などで用いられる基板一体型モジュール構造等が知られている。本発明の組成物を用いて製造される有機薄膜太陽電池も使用目的や使用場所及び環境により、適宜これらのモジュール構造を選択できる。
代表的なスーパーストレートタイプあるいはサブストレートタイプのモジュールは、片側又は両側が透明で反射防止処理を施された支持基板の間に一定間隔にセルが配置され、隣り合うセル同士が金属リード又はフレキシブル配線等によって接続され、外縁部に集電電極が配置されており、発生した電力を外部に取り出される構造となっている。基板とセルの間には、セルの保護や集電効率向上のため、目的に応じエチレンビニルアセテート(EVA)等様々な種類のプラスチック材料をフィルム又は充填樹脂の形で用いてもよい。また、外部からの衝撃が少ない場所など表面を硬い素材で覆う必要のない場所において使用する場合には、表面保護層を透明プラスチックフィルムで構成し、又は上記充填樹脂を硬化させることによって保護機能を付与し、片側の支持基板をなくすことが可能である。
支持基板の周囲は、内部の密封及びモジュールの剛性を確保するため金属製のフレームでサンドイッチ状に固定し、支持基板とフレームの間は封止材料で密封シールする。また、セルそのものや支持基板、充填材料及び封止材料に可撓性の素材を用いれば、曲面の上に太陽電池を構成することもできる。
ポリマーフィルム等のフレキシブル支持体を用いた太陽電池の場合、ロール状の支持体を送り出しながら順次セルを形成し、所望のサイズに切断した後、周縁部をフレキシブルで防湿性のある素材でシールすることにより電池本体を作製できる。また、Solar Energy Materials and Solar Cells, 48,p383−391記載の「SCAF」とよばれるモジュール構造とすることもできる。更に、フレキシブル支持体を用いた太陽電池は曲面ガラス等に接着固定して使用することもできる。
<電子素子>
本発明の電子素子は、式(1)で表される電子受容性化合物を含む。電子素子としては、例えば、光電変換素子、有機薄膜トランジスタ、有機EL素子が挙げられる。各電子素子の構成は、先述のとおりである。
以下、本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
合成例1
(電子受容性化合物1の合成)
Figure 2014055256
アルゴン置換したフラスコにInorganic Chemistry,21巻,2051ページ(1982)に記載の方法で合成したジクロロビス(ジフェニルホスフィノエタン)コバルト36.7mg(0.069mmol)、粉末状のマンガン114mg(2.07mmol)、o−ジクロロベンゼン90mLを入れて懸濁液とし、25℃で1時間攪拌した。その後、C60フラーレン500mg(0.69mmol)、4−ブロモメチル−3−メトキシ安息香酸メチル536mg(2.07mmol)、水124mg(6.9mmol)を入れて25℃で48時間攪拌した。攪拌後、ろ過助剤としてフロリジル(Floridin社の登録商標)を用いてろ過し、溶媒をエバポレーターで除去した。得られた粗精製物をトルエンを溶出溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。エバポレーターで溶媒を除去した後、アセトン溶媒で生成物を洗い残留のトルエン溶媒を除去し、目的の電子受容性化合物1を373mg(0.414mmol)得た。
実施例1(有機薄膜太陽電池の作製、評価)
レジオレギュラーポリ(3−ヘキシルチオフェン)(Lumtec社製 LT−S909)を20mg/mLの濃度でo−ジクロロベンゼンに溶解させた。得られた液に、電子受容性化合物1をレジオレギュラーポリ(3−ヘキシルチオフェン)の重量に対して等倍重量加えインクを調製した。レジオレギュラーポリ3−ヘキシルチオフェンは電子供与性化合物として作用する。
ガラス基板にスパッタリング法によりITO膜を形成した。ITO膜のシート抵抗は10Ω/sqであった。ITO膜を形成したガラス基板をアセトンバスに浸して超音波洗浄し、次いでエタノールバスに浸して超音波洗浄した。次に、PEDOT:PSS溶液(H.C.スタルク社製 CLEVIOS P VP AI 4083)をスピンコートによりITO膜上に塗布し、大気中、110℃で10分間加熱することにより、膜厚40nmの正孔注入層を作製した。次に、前記インクをスピンコート法によりPEDOT:PSS膜が形成された基板に塗布し、有機薄膜太陽電池の活性層を得た。活性層の厚さは、約210nmであった。その後、窒素雰囲気下、110℃の条件で10分間ベークを行った。その後、真空蒸着機によりフッ化リチウム(厚さ1nm)、アルミニウム(厚さ80nm)を順次蒸着し有機薄膜太陽電池を得た。蒸着の際の真空度は、5x10−4Paであった。また、得られた有機薄膜太陽電池の形状は、2mm×2mmの正方形であった。得られた有機薄膜太陽電池の特性は、ソーラシミュレーター(Bunkoh−Keiki Co.製、商品名OTENTO−SUN III:AM1.5Gフィルター、放射照度100mW/cm)を用いて一定の光を照射し、発生する電流と電圧を測定して求めた。その結果、開放端電圧は0.63Vであった。
比較例1(有機薄膜太陽電池の作製、評価)
実施例1において、電子受容性化合物1の代わりに[6,6]−フェニルC61−酪酸メチルエステル([60]−PCBM)を用いた以外は同様にして有機薄膜太陽電池を作製して、得られた有機薄膜太陽電池の特性を求めた。その結果、開放端電圧は0.60Vであった。

Claims (8)

  1. 式(1)で表される電子受容性化合物と、電子供与性化合物とを含む組成物。
    Figure 2014055256
    (式中、Fはフラーレン環を表す。R、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアシル基又は置換基を有していてもよいアシルオキシ基を表す。nは1〜10の整数を表す。Rが複数個存在する場合、それらは互いに同じであっても異なっていてもよい。Rが複数個存在する場合、それらは互いに同じであっても異なっていてもよい。Arは置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有していてもよいアルケニル基又は置換基を有していてもよいアルキニル基を表す。)
  2. Arが下記式(1−1)で表される基であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
    Figure 2014055256
    (式中、R、R、R、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、水酸基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアシル基、置換基を有していてもよいアシルオキシ基又は置換基を有していてもよい複素環基を表す。)
  3. FがC60フラーレンまたはC70フラーレンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 電子供与性化合物が共役系高分子であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 共役系高分子がチオフェン環を含有することを特徴とする請求項4に記載の組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物と溶媒とを含むインク。
  7. 第1の電極と、第2の電極と、該第1の電極および該第2の電極の間に設けられる活性層とを有し、該活性層は請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物を含む光電変換素子。
  8. 式(1)で表される電子受容性化合物を含む電子素子。
    Figure 2014055256
    (式中、Fはフラーレン環を表す。R、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアシル基又は置換基を有していてもよいアシルオキシ基を表す。nは1〜10の整数を表す。Rが複数個存在する場合、それらは互いに同じであっても異なっていてもよい。Rが複数個存在する場合、それらは互いに同じであっても異なっていてもよい。Arは置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基、置換基を有していてもよいアルケニル基又は置換基を有していてもよいアルキニル基を表す。)
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