JP2014054569A - ラバーマット及び一体化ラバーマット - Google Patents
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Abstract
【課題】ラバーマットの廃材などの加硫済ラバーを用いたラバーマットでありながら、バージンゴムで作製したラバーマットと同等又はそれ以上の強度を有するラバーマットを提供する。
【解決手段】加硫済ラバーを粉砕して得られる、粒度が0.2〜0.8mmであり、形が不揃いのラバーチップの含有量が50質量%以下である加硫性ラバー組成物を加熱、加硫してなるラバーマット。加硫済ラバーのラバーとしては、ブタジエン−アクリロニトリルラバーであることが好ましい。
【選択図】なし
【解決手段】加硫済ラバーを粉砕して得られる、粒度が0.2〜0.8mmであり、形が不揃いのラバーチップの含有量が50質量%以下である加硫性ラバー組成物を加熱、加硫してなるラバーマット。加硫済ラバーのラバーとしては、ブタジエン−アクリロニトリルラバーであることが好ましい。
【選択図】なし
Description
本発明は、ラバーマット及び一体化ラバーマットに関し、より詳細には、廃棄されるラバーマットなどの加硫済ラバーを用いて作製されるラバーマット、及び該ラバーマットと原反とを一体化した一体化ラバーマットに関する。
従来、靴底等に付着した戸外のダスト類を屋内に侵入するのを防止するため、ダストコントロール用マット、すなわちレンタル用マットが広く使用されている。レンタル用マットには、ラバー製の型押しマット、パイルのあるマットの裏側にラバーシートを固着させた一体化型のものが多く使用されおり、店舗や事務所等の出入口付近で使用された後、回収、洗濯等により再生され、再び需要者に貸与されるというシステム、すなわちレンタルシステムが採られている。
レンタル用マットは、需要者の使用により土砂、汚水、油等の汚物が付着し、回収後の洗濯では強固に付着したそれら汚物を十分に除去するために、洗濯機中で洗剤洗い、水洗、脱水等が繰り返し行われる。このような強い洗濯の繰り返しにより、ラバーシート面に亀裂が生じたり、ラバーシートが通水性でないことから、洗濯時の脱水圧力によりパイル面とラバーシート接着面が剥離、破裂したりしてしまい、ダストコントロールマットが本来持つ玄関口等のアクセントを損なって、規格外となり、マットの寿命がなくなって廃棄せざるを得なく、ひいては産業廃棄物の増大につながっていた。
上記洗濯時の脱水圧力によるパイル面とラバーシート接着面との剥離、破裂を防止するために、ラバーシート面に機械的に微細な孔を設けたり、ラバーシートに連続発泡により微細な孔を発現させたりして、ラバーシートを通水性にしたラバーマットも実用されているが、強い洗濯の繰り返しにより、ラバーシートが屈曲してそのような微細な孔が亀裂し、マット寿命の大幅な延長には至っていない。
そこで、本出願人は、加硫性ラバーを粉砕して得られる、粒度が0.3〜1.2mmであり、形が不揃いのラバーチップを5〜35重量%含有する加硫性ラバー組成物を加熱、加硫してなる通水性ラバーマットを提案した(特許文献1参照。)。これによって、上記の問題点は解消された。
しかしながら、特許文献1に記載のラバーマットは、通水性を付与するために連続した空隙を生成したものであり、通水性がない一般的なラバーマットは対象とされておらず、またバージンゴムで作製したマットと比較すると強度の点で劣っており、改善の余地が残されていた。
本発明は、ラバーマットの廃材などの加硫済ラバーを用いて作製されたラバーマットでありながら、バージンゴムで作製されたラバーマットと同等又はそれ以上の強度を有するラバーマット、及び該ラバーマットと原反とを一体化した一体化ラバーマットを提供することを目的とする。
前記課題を解決する手段は以下の通りである。
(1)加硫済ラバーを粉砕して得られる、粒度が0.2〜0.8mmであり、形が不揃いのラバーチップの含有量が50質量%以下である加硫性ラバー組成物を加熱、加硫してなるラバーマット。
(1)加硫済ラバーを粉砕して得られる、粒度が0.2〜0.8mmであり、形が不揃いのラバーチップの含有量が50質量%以下である加硫性ラバー組成物を加熱、加硫してなるラバーマット。
(2)前記加硫済ラバーのラバーがブタジエン−アクリロニトリルラバーであることを特徴とする前記(1)記載のラバーマット。
(3)パイル糸が基布に植毛された原反と、加硫済ラバーを粉砕して得られる、粒度が0.2〜0.8mmであり、形が不揃いのラバーチップの含有量が50質量%以下である加硫性ラバー組成物とを加熱、加硫により一体化してなる一体化ラバーマット。
本発明によれば、ラバーマットの廃材などの加硫済ラバーを用いて作製されたラバーマットでありながら、バージンゴムで作製されたラバーマットと同等又はそれ以上の強度を有するラバーマット、及び該ラバーマットと原反とを一体化した一体化ラバーマットを提供することができる。
また、本発明で用いられるラバーチップ(加硫済ラバー)は、廃棄されるか廃棄された型押しマットのラバーシートや一体化レンタルマットのバッキング材を粉砕することによって作製することができるので、それら廃材を有効利用することができ、産業破棄物の減少に少なからず貢献することができる。
また、本発明で用いられるラバーチップ(加硫済ラバー)は、廃棄されるか廃棄された型押しマットのラバーシートや一体化レンタルマットのバッキング材を粉砕することによって作製することができるので、それら廃材を有効利用することができ、産業破棄物の減少に少なからず貢献することができる。
<ラバーマット>
本発明のラバーマットは、加硫済ラバーを粉砕して得られる、粒度が0.2〜0.8mmであり、形が不揃いのラバーチップの含有量が50質量%以下である加硫性ラバー組成物を加熱、加硫してなることを特徴としている。
以下に、本発明のラバーマットについて詳述する。
本発明のラバーマットは、加硫済ラバーを粉砕して得られる、粒度が0.2〜0.8mmであり、形が不揃いのラバーチップの含有量が50質量%以下である加硫性ラバー組成物を加熱、加硫してなることを特徴としている。
以下に、本発明のラバーマットについて詳述する。
本発明で用いられる加硫済ラバーとは、ラバー材に加硫剤や加硫促進剤等を配合して加熱、加硫されたラバーのことであり、加硫されたラバーであればどのようなものでもよいが、特に既にラバー製の型押しマットや一体化レンタルマットのバッキング材に使用され、廃棄されるものや廃棄されたものが低コストであるため好適である。このラバー材としては、天然ゴム、合成ゴム等、加硫剤や加硫促進剤等で加硫が可能なものならばどのようなものでもよい。合成ゴムとしては、ブタジエンラバー(BR)、スチレン−ブタジエンラバー(SBR)、クロロプレンラバー(CR)、ブタジエン−アクリロニトリルラバー(NBR)、イソブチレン−イソプレンラバー(IIR)、エチレン−プロピレンラバー(EPR、EPDM)等が挙げられるが、本発明における加硫性ラバー組成物の加硫性ラバーと同種のものが好ましいこと、また、上記ラバー製の型押しマットや一体化レンタルマットのバッキング材に使用されているラバーが、耐久性の点からNBRが多く用いられていることから、特にNBRが好適である。
本発明では、加硫済ラバーを粉砕して得られる、粒度が0.2〜0.8mmであり、形が不揃いのラバーチップが用いられる。ラバーチップは、形が不揃いでその大きさも粒度が0.2〜0.8mmの範囲にあり、ばらばらの大きさで不均一であることが重要である。すなわち、粒度が0.2〜0.8mmの範囲にあり、シャープな粒度分布を有するものが好ましい。粒度が0.2mm未満では微粉になりすぎる為に成型後のラバー強度が出にくくなり、0.8mmを超えるとラバーのシート加工時に破れ等が発生し 生産できない状態となる。
本発明において、上記粒度範囲のラバーチップは、粉砕した加硫済ラバーを0.8mm程度のメッシュサイズの篩を通過させることで得ることができる。
本発明において、上記粒度範囲のラバーチップは、粉砕した加硫済ラバーを0.8mm程度のメッシュサイズの篩を通過させることで得ることができる。
ラバーチップは、加硫済ラバー、望ましくは規格外品や使用済みの廃棄する若しくは廃棄した型押しマットのラバーや一体化レンタルマットのバッキンング材を粉砕することにより得られるが、バッキンング材を含む廃一体化レンタルマットを粉砕したものでもよい。その場合、パイル糸が植毛された原反も同時に粉砕され、繊維状物が混入されることになる。繊維状物の混入によりラバーシートの強度を若干上昇させる効果を示すこともあるが、混入量が多過ぎるとラバーチップを加硫性ラバーと混合させる際、両者が混合しにくくなるので、繊維状物の混入率を10質量%以下にするのが好ましい。
加硫性ラバー組成物は、上記ラバーチップ及び加硫性ラバーを少なくとも含むものであり、加硫性ラバーとしては、天然ゴム、合成ゴム等、加硫剤や加硫促進剤等で加硫が可能なラバーであればどのようなものでもよく、合成ゴムとしては、上記のラバー類から選択されるが、特に上記と同じ理由からNBRが好ましい。
本発明において、加硫性ラバー組成物におけるラバーチップの含有量は50質量%以下であり、好ましくは15〜35質量%である。ラバーチップの含有量が50質量%を超えると、加熱、加硫後におけるラバーマットの強度が低下する。
加硫性ラバー組成物は、ラバーチップ及び上記加硫性ラバー以外に、加硫剤、加硫促進剤、可塑剤、着色剤、老化防止剤、充填剤、滑剤、分散剤等の通常の添加剤、必要に応じて抗菌剤等が配合される。
本発明のラバーマットは、上記加硫性ラバー組成物を加熱、加硫したものである。加熱、加硫は、特に130〜170℃の温度範囲で行うのが好ましい。ラバーマットは、その厚さが0.5〜2.5mmの範囲のものが好ましい。
<一体化ラバーマット>
本発明の一体化ラバーマットは、パイル糸が基布に植毛された原反と、加硫済ラバーを粉砕して得られる、粒度が0.2〜0.8mmであり、形が不揃いのラバーチップの含有量が50質量%以下である加硫性ラバー組成物とを加熱、加硫により一体化してなることを特徴としている。
以下に、本発明の一体化ラバーマットについて詳述する。
本発明の一体化ラバーマットは、パイル糸が基布に植毛された原反と、加硫済ラバーを粉砕して得られる、粒度が0.2〜0.8mmであり、形が不揃いのラバーチップの含有量が50質量%以下である加硫性ラバー組成物とを加熱、加硫により一体化してなることを特徴としている。
以下に、本発明の一体化ラバーマットについて詳述する。
本発明の一体化ラバーマットは、既述の加硫性ラバー組成物と、パイル糸が基布に植毛された原反とを一体化して得られる。パイル糸を植毛する基布としては、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維等の合成繊維からなる織布若しくは不織布が使用されるが、マットがダストコントロール用マット、すなわちレンタル用マットの場合、耐熱性及び寸法安定性が求められるであることから、その構成繊維はポリエステル製であることが好ましい。また、織布の場合、その織り方については、平織り、綾織り等、通常のものでよく、特に限定されるものではない。
基布に植毛するパイル糸としては、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維、ビニロン繊維等の合成繊維製ならいずれでもよく、限定されるものではない。その太さは、通常1〜100デニール、好ましくは2〜80デニールの単糸が使用される。該パイル糸は、上記単糸の複数本からなるマルチフィラメントを撚ったものであり、その太さは、通常1,000〜4,000デニールである。この際、上記単糸の10倍ないし100倍の太さのモノフィラメントを1本若しくは複数本、該マルチフィラメントと撚ってパイル糸とすることもできる。
また、パイル糸は、廃ポリエチレンフタレート樹脂から再生された繊維径1〜70デニールの単糸を使用することができる。廃ポリエチレンフタレート樹脂として、代表的にはいわゆる使用済みペットボトルが挙げられる。しかし、ペットボトルを代表とする廃ポリエチレンフタレート樹脂から得られるパイル糸を用いた原反は、加硫性ラバー組成物と一体化する際にパイル糸が収縮し、マットの外観を損ねるので、パイル糸とする前のマルチフィラメントを180〜220℃で湿熱処理するのが好ましい。湿熱処理は、水蒸気の存在下、上記の温度範囲で30秒間〜3分間処理することにより行われる。
パイル糸を基布に植毛する方法としては、タフテッド、フック等の従来の手法等が採用される。又、その形状は、レベルカット、カットアンドループ、ハイカットローカット等が挙げられるが、レンタル用マットの場合は、ダストコントロールマット本来の性能であるダスト保持性能からはレベルカットが好ましい。更に、ダスト保持性能やボリューム感・風合いから、植毛密度は1インチ当りのゲージ数及びステッチ数が5〜12、パイル長さは4〜15mmが好ましい。
上記加硫性ラバー組成物とパイル糸が基布に植毛された原反との一体化は、両者を重ね合わせ、好ましくは145〜165℃の温度範囲で加熱することにより、加硫性ラバー組成物が加硫されラバーシートとなり、原反と一体化することにより達成される。得られるラバーシートの厚さは、0.5〜2.5mmの範囲となるようにするのが好ましい。また、得られるラバーシートと原反との間に、パイル糸の抜け防止層を設けてもよい。パイル糸の抜け防止層は、ラバーシートと原反との接着性を高め、パイル糸の抜けを防止する機能を有する。パイル糸の抜け防止層は、好ましくはラバーシートと同種のラバーからなる、例えばゴムラテックスを該基布に塗布した後、該基布と加硫性ラバー組成物との接着、すなわち加熱、加硫によって形成される。加熱、加硫は130〜170℃の温度範囲で行うのが好ましい。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(ラバーチップの作製)
使用され規格外になったレンタルマットの主としてNBRからなるバッキング材を粉砕機にて粉砕したラバーチップを、メッシュサイズ20mmの篩にかけ、粒度が0.4〜0.7mmのものを分別した。分別したラバーチップは形が不揃いであった。
(ラバーマットの作製)
NBR100kg及び上記分別したラバーチップ30kgに、酸化亜鉛(加硫促進剤)、ステアリン酸(滑剤)、カーボンブラック(着色剤)、DINP(可塑剤)、オクチル化ジフェニルアミン(老化防止剤)、2−メルカプトベンゾチアゾールシクロヘキシルアミン(加硫促進剤)、テトラメチルチウラムモノスルフィド(加硫促進剤)、硫黄(加硫剤)及び分散剤を添加し、全量を220kgの加硫性ラバー組成物を得た。当該加硫性ラバー組成物中のラバーチップの含有量は15質量%であった。十分に混合した加硫性ラバー組成物から、厚さ1.4mmのシートを作製し、150℃で15分間、490kPaの圧力でプレスすることにより加熱、加硫を行って、ラバーマットを作製した。
(ラバーチップの作製)
使用され規格外になったレンタルマットの主としてNBRからなるバッキング材を粉砕機にて粉砕したラバーチップを、メッシュサイズ20mmの篩にかけ、粒度が0.4〜0.7mmのものを分別した。分別したラバーチップは形が不揃いであった。
(ラバーマットの作製)
NBR100kg及び上記分別したラバーチップ30kgに、酸化亜鉛(加硫促進剤)、ステアリン酸(滑剤)、カーボンブラック(着色剤)、DINP(可塑剤)、オクチル化ジフェニルアミン(老化防止剤)、2−メルカプトベンゾチアゾールシクロヘキシルアミン(加硫促進剤)、テトラメチルチウラムモノスルフィド(加硫促進剤)、硫黄(加硫剤)及び分散剤を添加し、全量を220kgの加硫性ラバー組成物を得た。当該加硫性ラバー組成物中のラバーチップの含有量は15質量%であった。十分に混合した加硫性ラバー組成物から、厚さ1.4mmのシートを作製し、150℃で15分間、490kPaの圧力でプレスすることにより加熱、加硫を行って、ラバーマットを作製した。
[実施例2]
実施例1の「ラバーチップの作製」において、粒度0.2〜0.4mmのラバーチップを分別したこと以外は、実施例1と同様にしてラバーマットを作製した。
実施例1の「ラバーチップの作製」において、粒度0.2〜0.4mmのラバーチップを分別したこと以外は、実施例1と同様にしてラバーマットを作製した。
[実施例3]
実施例1の「ラバーチップの作製」において、粒度0.7〜0.8mmのラバーチップを分別したこと以外は、実施例1と同様にしてラバーマットを作製した。
実施例1の「ラバーチップの作製」において、粒度0.7〜0.8mmのラバーチップを分別したこと以外は、実施例1と同様にしてラバーマットを作製した。
[実施例4]
実施例1の「ラバーマットの作製」において、分別したラバーチップを75kgにし、全量を220kgとした以外は、実施例1と同様にしてラバーマットを作製した。なお、加硫性ラバー組成物中のラバーチップの含有量は35質量%であった。
実施例1の「ラバーマットの作製」において、分別したラバーチップを75kgにし、全量を220kgとした以外は、実施例1と同様にしてラバーマットを作製した。なお、加硫性ラバー組成物中のラバーチップの含有量は35質量%であった。
[実施例5]
分別したラバーチップを11kgにし、全量を220kgとした以外は、実施例1と同様にしてラバーマットを作製した。なお、加硫性ラバー組成物中のラバーチップの含有量は5質量%であった。
分別したラバーチップを11kgにし、全量を220kgとした以外は、実施例1と同様にしてラバーマットを作製した。なお、加硫性ラバー組成物中のラバーチップの含有量は5質量%であった。
[実施例6]
分別したラバーチップを110kgにし、全量を220kgとした以外は、実施例1と同様にしてラバーマットを作製した。なお、加硫性ラバー組成物中のラバーチップの含有量は50質量%であった。
分別したラバーチップを110kgにし、全量を220kgとした以外は、実施例1と同様にしてラバーマットを作製した。なお、加硫性ラバー組成物中のラバーチップの含有量は50質量%であった。
[実施例7]
(一体化ラバーマットの作製)
目付重量120g/m2 のポリエステル製不織布に、ナイロン製パイルを、ゲージ:5/32インチ(3.97mm)、ステッチ:8本/インチ(2.54cm)、パイル長:10mmのカットパイルの条件でタフトした原反に、実施例1で調製した加硫性ラバー組成物から作製したシートを重ね合わせ、150℃で15分間、490kPaの圧力でプレスすることにより加熱、加硫を行って、一体化ラバーマットを作製した。
(一体化ラバーマットの作製)
目付重量120g/m2 のポリエステル製不織布に、ナイロン製パイルを、ゲージ:5/32インチ(3.97mm)、ステッチ:8本/インチ(2.54cm)、パイル長:10mmのカットパイルの条件でタフトした原反に、実施例1で調製した加硫性ラバー組成物から作製したシートを重ね合わせ、150℃で15分間、490kPaの圧力でプレスすることにより加熱、加硫を行って、一体化ラバーマットを作製した。
[実施例8]
(パイル糸の作製)
PETボトルを粉砕したペレットを用い、通常の溶融紡糸法で紡糸した5デニールの単糸を捲縮加工して2,000デニールのマルチフィラメントとした。このマルチフィラメントを2本用い、下撚180回、上撚180回を施し、200℃で60秒間湿熱処理を行い、パイル糸を作製した。
(一体化ラバーマットの作製)
ナイロン製パイルの代りに、上記で作製したパイル糸を用いた以外は、実施例7と同様にして一体化ラバーマットを作製した。
(パイル糸の作製)
PETボトルを粉砕したペレットを用い、通常の溶融紡糸法で紡糸した5デニールの単糸を捲縮加工して2,000デニールのマルチフィラメントとした。このマルチフィラメントを2本用い、下撚180回、上撚180回を施し、200℃で60秒間湿熱処理を行い、パイル糸を作製した。
(一体化ラバーマットの作製)
ナイロン製パイルの代りに、上記で作製したパイル糸を用いた以外は、実施例7と同様にして一体化ラバーマットを作製した。
[比較例1]
分別したラバーチップを用いない以外は、実施例1と同様にして調製した組成物を用いラバーマットを作製した。
分別したラバーチップを用いない以外は、実施例1と同様にして調製した組成物を用いラバーマットを作製した。
[比較例2]
実施例1の「ラバーチップの作製」において、粒度0.05mm〜0.2mmのラバーチップを分別したこと以外は、実施例1と同様にしてラバーマットを作製した。
実施例1の「ラバーチップの作製」において、粒度0.05mm〜0.2mmのラバーチップを分別したこと以外は、実施例1と同様にしてラバーマットを作製した。
[比較例3]
実施例1の「ラバーチップの作製」において、粒度0.9〜1.5mmのラバーチップを分別したこと以外は、実施例1と同様にしてラバーマットを作製した。
実施例1の「ラバーチップの作製」において、粒度0.9〜1.5mmのラバーチップを分別したこと以外は、実施例1と同様にしてラバーマットを作製した。
[比較例4]
分別したラバーチップを130kgにし、全量を220kgとした以外は、実施例1と同様にしてラバーマットを作製した。なお、加硫性ラバー組成物中のラバーチップの含有量は60質量%であった。
分別したラバーチップを130kgにし、全量を220kgとした以外は、実施例1と同様にしてラバーマットを作製した。なお、加硫性ラバー組成物中のラバーチップの含有量は60質量%であった。
[比較例5]
実施例7で用いたポリエステル製不織布に、ナイロン製パイルを、ゲージ:1/8インチ(3.175mm)、ステッチ:8本/インチ(2.54cm)、パイル長:10mmのカットパイルの条件でタフトして原反を作製した。この原反に、乾燥後の樹脂分が60g/m2 になるように、NBRラテックスを塗布、乾燥してパイル糸の抜け防止層を設けた。
NBR100kg及び発泡性マイクロカプセル(松本油脂製薬社製、商品名:マツモトマイクロスフェア F30D)7.5kgに、実施例1で用いた加硫剤、加硫促進剤、滑剤、可塑剤、着色剤、老化防止剤及び分散剤を添加し、全量を207.5kgとした。このものを十分に混合した後、厚さ1.0mmのラバーシートを得た。このラバーシートを上記原反の抜け防止層に重ね合わせ、150℃で15分間、245kPaの圧力でプレスすることにより加熱、加硫を行って、ラバーシート部が2倍発泡した一体化ラバーマットを作製した。
実施例7で用いたポリエステル製不織布に、ナイロン製パイルを、ゲージ:1/8インチ(3.175mm)、ステッチ:8本/インチ(2.54cm)、パイル長:10mmのカットパイルの条件でタフトして原反を作製した。この原反に、乾燥後の樹脂分が60g/m2 になるように、NBRラテックスを塗布、乾燥してパイル糸の抜け防止層を設けた。
NBR100kg及び発泡性マイクロカプセル(松本油脂製薬社製、商品名:マツモトマイクロスフェア F30D)7.5kgに、実施例1で用いた加硫剤、加硫促進剤、滑剤、可塑剤、着色剤、老化防止剤及び分散剤を添加し、全量を207.5kgとした。このものを十分に混合した後、厚さ1.0mmのラバーシートを得た。このラバーシートを上記原反の抜け防止層に重ね合わせ、150℃で15分間、245kPaの圧力でプレスすることにより加熱、加硫を行って、ラバーシート部が2倍発泡した一体化ラバーマットを作製した。
実施例1〜8及び比較例1〜5で得られたラバーマット(又は一体化ラバーマット)について、屈曲性試験、引張強度及び引裂強度の測定、及びオイル浸漬試験を下記の要領で行い、それらの結果を表1及び表2に示した。
(1)屈曲性試験
デマチヤ式試験機を用い、JIS K6301に基づいて常温で屈曲性試験を行い、ラバー面が破壊する回数を測定した。
(2)引張強度
東洋精機社製試験機を用い、JIS K 6251に準じて常温で引張り強度試験を行い、ラバーの破断する強度を測定した。
(3)引裂強度
東洋精機社製試験機を用いて、JIS K 6253に準じて常温で引裂き強度試験を行い、ラバーの引裂き強度を測定した。
(4)オイル浸漬試験
恒温乾燥器を用いて、JIS K 6258に準じて鉱物油を用いてオイル浸漬試験を行い、ゴムの形状変化を確認した。
(1)屈曲性試験
デマチヤ式試験機を用い、JIS K6301に基づいて常温で屈曲性試験を行い、ラバー面が破壊する回数を測定した。
(2)引張強度
東洋精機社製試験機を用い、JIS K 6251に準じて常温で引張り強度試験を行い、ラバーの破断する強度を測定した。
(3)引裂強度
東洋精機社製試験機を用いて、JIS K 6253に準じて常温で引裂き強度試験を行い、ラバーの引裂き強度を測定した。
(4)オイル浸漬試験
恒温乾燥器を用いて、JIS K 6258に準じて鉱物油を用いてオイル浸漬試験を行い、ゴムの形状変化を確認した。
表1及び2から明らかのように、実施例1〜8においては、全評価項目において良好な結果が得られた。これに対して、ラバーチップの粒度又は含有量が本発明で規定する範囲を外れた比較例2〜5は、屈曲性試験、引張強度及び引裂強度において劣っていた。
また、実施例1と比較例1との比較から、本発明のラバーマットはバージンゴムで作製したラバーマットとほぼ同等の強度が得られることが分かる。
また、実施例1と比較例1との比較から、本発明のラバーマットはバージンゴムで作製したラバーマットとほぼ同等の強度が得られることが分かる。
Claims (3)
- 加硫済ラバーを粉砕して得られる、粒度が0.2〜0.8mmであり、形が不揃いのラバーチップの含有量が50質量%以下である加硫性ラバー組成物を加熱、加硫してなるラバーマット。
- 前記加硫済ラバーのラバーがブタジエン−アクリロニトリルラバーであることを特徴とする請求項1記載のラバーマット。
- パイル糸が基布に植毛された原反と、加硫済ラバーを粉砕して得られる、粒度が0.2〜0.8mmであり、形が不揃いのラバーチップの含有量が50質量%以下である加硫性ラバー組成物とを加熱、加硫により一体化してなる一体化ラバーマット。
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