JP2014052009A - 配管支持具及び該配管支持具を用いる配管支持方法 - Google Patents

配管支持具及び該配管支持具を用いる配管支持方法 Download PDF

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Abstract

【課題】配管の着脱性及び配管の高さ位置と勾配の調整を容易にするために作業性を一層高めるとともに、従来方法では両立が困難であった配管の支持及び保持を堅固にできる高強度の配管支持具及び該配管支持具を用いる配管支持方法を提供する。
【解決手段】床下配管を基台に固定し、固定溝を有する一対のスライド軸と、前記固定溝に歯合する爪を有する固定用つまみを備え、配管を支持及び保持するための支持部及び少なくとも片側が着脱可能なサドルバンドを有するスライド架台と、前記の基台と当接され、前記スライド軸と連接される底板とを備え、前記固定用つまみが、前記固定溝に歯合する爪と連結するつまみ部と、前記の爪を前記の固定溝から離すときの支点となるために前記スライド軸に連接するつまみ部と、つまみ部間の中間に配置される連結部とからなることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、形状や大きさの異なる配管の着脱が容易で、配管の高さ位置と勾配の調整が可能であり、特に、高い配管保持強度を有する配管支持具、及び該配管支持具を用いて異なる径を有する配管の複数を並行に保持することができる配管支持方法に関する。
住宅やアパート等の床下配管は、概ね床下転がし配管を行っている。その際、配管材の支持は、通常、排水管の場合は金属製フロアーバンドが用いられている(例えば、特許文献1を参照)。また、給水管及び給湯管では金属製サドルバンドで支持される場合が多く、排水管と給水管及び給湯管は、それぞれ個別にバラバラで配管されている。
また、住宅やアパート内において排水管等の配管を設置するときは、排水がスムーズに流れるようにするために、配管に勾配をつける場合が多い。これは、洗面所、配管に勾配をつけなければ、トイレ、風呂場等で使用される使用済排水を下水管まで導くことができなくなる場合が多いためである。そのため、配管を設置するときは、配管支持具等を用いて配管の位置の高さを調整して、配管の勾配をつけることが行われている。
しかしながら、前記の特許文献1に記載の従来方法では、配管の勾配をつけるために、支柱ボルトに螺合されたロックナットを回転して配管の高さを調整する必要があるため、作業が煩雑で時間がかかっていた。特に、ベースプレートに起立配設したボルト体に螺合されたロックナットにおいて配管を支持する側に配置された下側ナットは、壁等の障害物がある場合は操作がしにくく、作業性の大幅な低下が問題となっていた。そのため、配管材の配設する際の作業性を高める目的を以て、特許文献2〜5には様々な構造を有する配管支持具が提案されている。
前記の特許文献2には、配設部に配備されたボルト体に螺合される規制ナットを、配管の受け部がある側とは反対側から回転操作させて、配管の支持体をボルト体の軸心に沿って移動させることにより、配線・配管材の位置調整を行う配線・配管材配設具が開示されている。この配設具は、前記の特許文献1に記載されている下側ナットの操作性低下による作業性悪化という問題を解決するためのものである。また、前記の特許文献2に記載の配線・配管材配設具は、配線・配管材を挟持するために第2支持部を有することも記載されている。
前記の特許文献3に記載の配管支持具は、固定側支柱に当該支柱の長さ方向にスライド自在に連結された可動側支柱と、該可動側支柱を任意の位置で固定する固定手段とを具備するものである。この配管支持具は、ワンタッチ作業で管を容易に装着脱できるだけでなく、配管支持具の上端部側が配管の背側を超えない構造であるために、家屋の狭い床下において配管の作業性を高めるという効果を奏する。
また、前記の特許文献4及び5には、ベースと、櫛歯を備えた一対の支柱を有する配管支持具と、支持側バンドと、固定側バンドとを備える配管支持具が開示されている。ここで、支持側バンドと固定側バンドとの固定は、それぞれ次のようにして行われる。前記の特許文献4に記載の方法においては、固定側バンドに備えられた押さえ部の一端を、支持側バンドに備えられ、貫通孔が形成された連結部に突設された係止片に係止することによって、両者のバンドが固定される。このとき、固定側バンドを下端部側へ付勢させるために、板バネ等の付勢手段が前記の連結部の内周側に嵌合される。また、前記の特許文献5に記載の方法では、支持側バンドに装着され、嵌合方向へ回転自在であるストッパーの嵌合部を、支柱に備えられた櫛歯に嵌合した後、固定側バンドで配管を押えることによって、両者のバンドが固定される。これら両者の方法は、配管を押えている固定側バンドの中央部に位置する連結部を解除するときに初めて、固定側バンドをフリーの状態で動かすことができるという特徴を有する。
本発明者も、同じ目的を以て、前記の特許文献2〜5に開示されているものとは構造が異なる配管支持具を提案した(特許文献6を参照)。前記の特許文献6に記載の配管支持具は、配管を保持するための支持部及びサドルバンド固定部を有するスライド架台を備える点に特徴がある。それによって、支持部と所定の高さに調整してから配管を前記の支持部に配置した後、サドルバンド固定部によって配管を押えて保持するため、配管の配設作業を段取り良く行うことができ、作業性を大幅に向上できるという効果を奏する。
特開平08−145240号公報 特開2011−241977号公報 特開2007−192400号公報 特開2004−204967号公報 特開2003−156179号公報 特開2012−7721号公報
上記のように、配管材の配設する際の作業性を高めるために、従来から様々な構造や形状を有する配管支持具が提案されているが、現状では、作業性を向上させると配管支持具による配管の支持及び保持の強度が劣る傾向にあり、両者の機能を両立することが非常に難しい。配管材の配設作業性の向上はコスト低減には大きな効果があるものの、配設の作業中又は作業後において配管の支持及び保持の強度が低下する場合には、何らかの外因によって配管の破損や勾配変動が起きやすくなる。加えて、配管の配設作業後の使用中において、配管破損による漏水や配管の勾配変動による排水詰まり又は排水能力低下等の問題が発生する場合がある。そのため、作業性の向上と配管の堅固な支持及び保持とを両立できる配管支持具のニーズが非常に高い。また、配管材の配設する際の作業性についても、様々な環境や状況に対応できるようにするために、より一層の向上が求められている。
しかしながら、前記の特許文献2に記載の配線・配管材配設具は、配設部に配備されたボルト体に螺合される規制ナットを回転動作させて高さを調整するものであり、高さを大幅に変えて調整する必要がある場合には調整時間がかかるため、作業性を高める効果は期待したほど大きくない。
前記の特許文献3に記載の配管支持具は、配管の高さ位置の調整と装着は容易に行えるものの、配管の上部を押さえる固定治具を備えておらず、装着後の配管が脱着又は脱落しやすいという問題がある。また、配設するときの配管の形状や径が変わる場合は、その都度、管支持部の形状又は径を変更する必要があるため、汎用性に乏しく、加えて適用範囲も限られている。さらに、可動側支柱を任意の位置で固定する固定手段は、配管を支持及び保持するために十分な強度を有している構造とは言えず、例えば、重量物の配管の場合には配管の落下や高さの変動が起こりやすくなる。
前記の特許文献4及び5に記載の配管支持具は、配管を押えている固定側バンドの中央部に位置する連結部を解除するときに初めて、固定側バンドをフリーの状態で動かすことができるため、高さの微妙な調整を行う場合には多くの熟練を要し、配管材を配設する作業が煩雑になる場合がある。また、支持側バンドと固定側バンドの両者を固定するために利用する係止片又は回転自在のストッパーは、固定用治具として使用するには強度的に十分でなく、配管の配設作業中に簡単に落下したり回転する場合がある。さらに、作業後においても、配管の落下や位置変動が起こる可能性が高く、配管の堅固な支持及び保持を行うことが難しい。特に、大口径又は重量物の配管材の場合は、十分な注意が必要となる。
また、前記の特許文献6に記載の配管支持具は、配管を保持するための支持部及びサドルバンド固定部を有するスライド架台を備えるため、作業性を従来よりも大幅に向上できる。この配管支持具は、作業性の点から前記のスライド架台の移動と固定を容易に行えるような構造と形状を有するものの、固定用つまみの操作性向上と配管材の堅固な支持及び保持とを両立させるためには、さらに改良が必要であることが分かった。また、前記のスライド架台の移動と固定については、作業性の向上を一層進める必要があり、そのために配管支持具の構造と形状を最適化する必要がある。
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、今後、住宅やアパート内において排水管等の配管設置を行うときに、適用拡大が期待されている配管支持具について、配管の着脱性及び配管の高さ位置と勾配の調整を容易にするために作業性を一層高めるとともに、従来方法では両立が困難であった配管の支持及び保持を堅固にできる高強度の配管支持具を提供することにある。
また、本発明は、作業性と指示及び保持強度に優れる前記の配管支持具を用いて、異なる径を有する配管の複数を並行に保持することができる配管支持方法を提供することにある。
本発明は、配管支持具において、優れた配管配設作業性を有するために、固定溝に歯合するスライド軸と、配管を保持するための支持部及びサドルバンド固定部を有するスライド架台とを備える構成を基にして、配管材の支持及び保持を堅固に行うための方法について鋭意検討した結果、特に、固定溝に歯合する爪を有する固定用つまみの形状と構造を最適化することによって、上記の課題を解決できることを見出して本発明に到った。
すなわち、本発明の構成は以下の通りである。
(1)本発明は、床下配管を基台に固定する配管支持具であって、固定溝を有する一対のスライド軸と、前記固定溝に歯合する爪を有する固定用つまみを備え、配管を支持及び保持するための支持部及び少なくとも片側が着脱可能なサドルバンドを有するスライド架台と、基台と当接され、前記スライド軸と連接される底板とを備え、前記固定用つまみが、前記固定溝に歯合する爪と連結するつまみ部(A)と、前記の爪を前記の固定溝から離すときの支点となるために前記スライド架台に連結するつまみ部(B)と、前記の(A)及び(B)を連結するために前記の(A)と(B)との中間に配置される連結部(C)とからなることを特徴とする配管支持具を提供する。
(2)本発明は、前記の(C)が、前記(A)及び(B)が有する断面幅よりも小さい断面積を有することを特徴とする前記(1)に記載の配管支持具を提供する。
(3)本発明は、前記の(C)が、前記の(B)の断面と前記スライド架台の断面との当接線を基準線としたときに、前記基準線と平行な線に対して前記スライド軸側に0度を超え45度以下の角度で傾けて、前記の(A)と(B)とを連結することを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の配管支持具を提供する。
(4)本発明は、前記固定溝が、前記スライド架台の移動方向に断面略鋸歯形状の溝を左右2列備え、該左右2列の溝には前記固定用つまみがそれぞれ個別に2個設置されており、一方の溝は前記固定用つまみの下降防止のための水平部と備え、他の溝は前記固定用つまみの上昇防止のための水平部を備えることを特徴とする前記(1)〜(3)の何れかに記載の配管支持具を提供する。
(5)本発明は、前記スライド架台の移動方向に左右2列に分けて断面略鋸歯形状の溝を備える前記固定溝において、前記固定用つまみの下降防止のための水平部と前記固定用つまみの上昇防止のための水平部が、前記の一対のスライド軸の外方側壁において、それぞれ点対称の位置になるように設けられることを特徴とする前記(4)に記載の配管支持具を提供する。
(6)本発明は、前記底板が、他の配管支持具と連結可能な連結用爪を両端の少なくとも一方の端部に備える取付部を有することを特徴とする前記(1)〜(5)の何れかに記載の配管支持具を提供する。
(7)本発明は、前記(6)に記載の配管支持具と、給水管又は給湯管を固定するスライド溝を有する樹脂バンド、前記スライド溝の挿入孔、前記樹脂バンドを固定する固定用つまみ、前記基台へ固定するための取付部、及び前記取付部の両端に前記取付部同士を連結可能な、ジョイント穴と該ジョイント穴に掛止可能な連結用爪を有する樹脂製管支持架台とを用いて、前記配管支持具及び前記樹脂製管支持架台に備わる取付部同士を複数連結し、連結した少なくとも両端を前記の基台に固着することにより、給水管、給湯管及び排水管の群から選ばれる配管において、径が異なる前記配管の少なくとも2以上を並行に保持することを特徴とする配管支持方法を提供する。
本発明によれば、配管を保持するための支持部及びサドルバンド固定部を有するスライド架台とともに、一対のスライド軸に設けられた固定溝に歯合する爪を有する固定用つまみが上記の(A)〜(C)の構成を有するため、爪の固定溝への噛み合わせ及び固定溝からの取外しが容易となってスライド架台の上下移動を簡単に行うことができ、作業性の大幅な向上が図れる。それだけでなく、爪の固定溝への食い込みが強くなって、配管の支持及び保持のための強度を従来よりも高めることができる。その場合、仮に作業者が配管部分に乗るような大きな荷重が負荷される場合でも、配管の高さ位置の変動が起きない程の強度を確保することが可能である。
また、スライド架台の移動方向に断面略鋸歯形状の溝を、下降防止と上昇防止の機能に分けて左右に2列備え、それぞれの列の溝に個別の固定用つまみを備えることによって、スライド架台の上下移動を楽に行うことができ、配管材の配設する際の作業性が大幅に高まる。加えて、固定用つまみの下降防止のための溝の水平部と前記固定用つまみの上昇防止のための溝の水平部を、前記の一対のスライド軸の外方側壁において、それぞれ点対称の位置に配置することによって、スライド架台の移動を行う際に力を均等に負荷させることができるため、スライド架台の移動作業を従来よりも容易に行うことができるという効果を奏する。
さらに、本発明の配管支持具を用いる配管支持方法によれば、異なる径を有する配管の複数を並行に保持するときの作業性が向上するだけでなく、配管の支持及び保持のための強度を高くすることができるため、施工性と耐久性に優れる配管支持方法の構築が図れる。
本発明による配管支持具の(a)正面図及び(b)上面図である。 配管支持具に適用する固定用つまみの形状を示す断面図であり、(a)〜(c)は本発明の固定用つまみ、並びに(d)及び(e)は従来の固定用つまみを示す図である。 本発明による配管支持具を卵形管に適用した場合の断面図である。 本発明による配管支持具のサドルバンドによって円形管を保持する方法の例を示す図である。 本発明の別に実施形態による配管支持具の(a)正面図、(b)上面図、及び(c)側面図であり、(d)と(e)はそれぞれ側面図における固定溝部分のイ−イ断面図及びロ−ロ断面図である。 本発明による配管支持具を円形管及び給水、給湯管の支持及び保持に適用する場合の正面図である。 本発明による配管支持方法によって、配管支持具を円形管及び給水、給湯管とともに並行に支持及び保持した例を示す正面図である。
本発明の配管支持具を、図1を用いて説明する。図1は、本発明による配管支持具の(a)正面図及び(b)上面図であり、円形管2に適用した例である。配管支持具1は、樹脂製であり、スライド軸3と円形管用のスライド架台4から構成されるスライド型となっている。スライド軸3は底板5に固定されるが、その場合、スライド軸3の破損や変形を防止するために、補強板6を用いて固定を強固にすることができる。円形管用のスライド架台4は、スライド軸3の表面に形成されている固定溝7に歯合される固定用つまみ8(図中には、点線枠内に拡大図を示す)を備え、また、配管を支持及び保持するための支持部9及びサドルバンド10をそれぞれ備える。ここで、サドルバンド10は、端部に円形管用のスライド架台4と着脱可能に嵌合されるサドルバンドつまみ11を有し、他の端部にはサドルバンド固定爪12によって円形管用スライド架台4に固定される。底板5には、固定用穴13と他の配管支持具と連結可能な連結用爪14が備わる。円形管用スライド架台4は上下にスライド可能であり、固定用つまみ8の着脱によって望む高さに移動して固定することができる。円筒管用スライド架台4は、通常、10〜300mmの範囲で高さを調整することが可能であるが、配管支持具1のスライド架台4の高さと幅及び固定溝7の長さを変えることによって、大口径の配管の場合もその支持及び保持が可能となる。
図1に示す本発明の配管支持具において、特に特徴を有する構成は固定用つまみ8である。図2に、本発明の配管支持具に適用する固定用つまみの形状断面図を、従来の固定用つまみの形状断面図とともに示す。図2の(a)〜(c)に示す図は、本発明の固定用つまみ8の断面図であり、図1に示す管支持具の右側に配置されている固定用つまみ8、スライド軸3、及びスライド軸3の表面に形成する固定溝7を拡大した部分である。また、図2の(d)及び(e)には、従来から使用されている固定用つまみ15の断面図を示す。
図2の(d)及び(e)に示すように、従来の固定用つまみ15は、固定溝に歯合する爪と連結するつまみ部(A)と、前記の爪を前記の固定溝から離すときの支点となるために前記スライド架台に連接するつまみ部(B)とからなるものであった。それに対して、本発明で使用する固定用つまみ8は、図2の(a)に示すように、前記の(A)と(B)との中間に、前記の(A)及び(B)を連結するための連結部(C)(図中の点線で囲んだ部分)を配置することを特徴とする。前記のつまみ部(B)はスライド4と連結しており、両者は一体で射出成形されても良いし、接着剤による接着や熱溶着又はレーザ溶着等による接合によって連結しても良い。ここで、連結部(C)は、つまみ部(B)のスライド架台側当接面とつまみ部(A)とを垂直方向に、直接連結させないようにするために設けるものである。本発明において、発明の固定用つまみ部8は、次のような機能を有する。
固定用つまみ部8は、図2の(b)に示すように、例えば、↓で示す下方方向にスライド架台4を移動するときに、スライド架台4に連結するつまみ部(B)を支点にして、固定溝に歯合する爪と連結するつまみ部(A)を上方へ押し上げて固定溝から離間する。スライド架台4を所要の距離まで下方へスライドした後、図2の(c)に示すように、つまみ部(A)を、再度、固定溝7の溝に歯合させることによって、スライド架台4をスライド軸3に固定する。それによって、配管の設置場所を所要の高さに調整して固定することが可能となる。図2の(b)の工程において、つまみ部(A)及びつまみ部(B)を連結するための連結部(C)は、つまみ部(A)の変形を吸収することができる。また、つまみ部(A)の変形が連結部(C)によって適当な弾力性を有するようになり、図2の(c)の工程において、爪の固定溝への噛み合わせが良くなって食い込みが強くなり、配管の支持及び保持のための強度を従来よりも高めることができる。さらに、つまみ部(A)及びつまみ部(B)に負荷がかかるときの応力緩衝部としての機能を発揮することもできる。したがって、図2の(c)の工程後に、仮に、配管支持具に何らかの大きな荷重がかかった場合でも、配管支持具の破損防止や変形抑制に大きな効果を奏する。
それに対して、図2の(d)及び(e)に示す従来の固定用つまみ15を使用する場合は、前記の連結部(C)に相当する構成がないため、つまみ部(A)を固定溝から離間させるときに必要な変形を得るには大きな力が必要となり、スライド架台を上下に移動させるときの作業がしにくくなる。一方、つまみ部(A)の変形を容易にするために、固定用つまみ15の(A)と(B)と間で、接続部分の断面幅を小さくしたり、接続部分の剛性を小さくしたりすると、配管支持具に何らかの大きな荷重がかかったときに、配管支持具の破損や変形が顕著になるという問題がある。また、従来の固定用つまみ15の形状は、材料的に強度を高くすると、逆に、衝撃的な力によって破断が起こりやすいという構造的な面からも見直しが必要であった。このように、従来の固定用つまみ15は、配管の高さ位置の調整をおこなう際の作業性と配管の支持・保持強度との両立が困難であった。この問題を解決するために、本発明の配管支持具は、固定用つまみとして図2の(a)に示すような構成を採用する。
本発明において図2の(a)に示す固定用つまみ8は、つまみ部(A)及びつまみ部(B)を連結するための連結部(C)の断面幅Wを、つまみ部(A)の断面幅W及びつまみ部(B)の断面幅Wよりも小さくすることが好ましい。連結部(C)の断面幅Wが前記のW及び前記のWと同等か、又は大きい場合は、図2の(b)の工程において、つまみ部(A)の変形を吸収することが難しくなる。また、つまみ部(A)を変形させるために大きな力が必要となり、作業性の大幅な低下が起きる。本発明において、前記Wは、前記のW及びWのどちらか小さいものと比べて、その3/4以下がより好ましく、さらに1/2以下が特に好ましい。例えば、前記Wが前記Wより小さく、且つ、3.8mmに設定した場合には、前記Wcは2.85mm以下がより好ましく、さらに1.9mm以下が特に好ましい。また、前記のWcは、配管支持・保持強度を維持するために、前記のW及びWのどちらか小さいものと比べて1/4以上であることが好ましい。
さらに、図2に(a)に示す固定用つまみ8において、連結部(C)は、前記(B)の断面と前記スライド架台の断面との当接線を基準線としたときに、前記基準線と平行な線(図中の一点鎖線で示す縦線)に対して前記スライド軸側に0度を超え45度以下の角度で傾けて、前記の(A)と(B)とを連結することが好ましい。傾ける角度は、図2の(a)においてθで表しており、このθが0<θ≦45°の範囲で規定されるものである。これは、つまみ部(B)のスライド架台側当接面とつまみ部(A)との間に連結部(C)を介在させることによって、図2の(b)に示す工程において、つまみ部(A)が容易に変形できるようにするためである。角度θが0°では、つまみ部(A)の変形を起こさせるために大きな力が必要となり、作業性が大幅に低下する。また、角度θが45°を超える場合は、作業性の低下だけでなく、配管支持・保持強度の低下も顕著になる。本発明においてより好ましい角度θは5°〜30°の範囲である。
このようにして、本発明で使用する固定用つまみの形状と構造を最適化することによって、爪の固定溝への噛み合わせ及び固定溝からの取外しが容易となり、スライド架台の上下移動を簡単に行うことができるため、作業性の大幅な向上が図れる。さらに、爪の固定溝への食い込みが強くなって、配管の支持及び保持のための強度を従来よりも高めるという効果が得られる。それによって、仮に作業者が配管部分に乗るような大きな荷重が負荷される場合でも、配管の高さ位置の変動が起きない程の強度を確保することが可能となる。
本発明の配管支持具は、床下等の狭小スペースにおいて、作業性の効率化向上、作業上の安全性、施工上の容易性、配管作業のシステム化等を図ることができるため、図1に示すような円形管だけでなく、節水型便器に用いられる汚物の滞りを防止するための卵形型にも適用が可能である。図3は、本発明による配管支持具を卵形管に適用した場合の断面図である。図3に示す卵形管用の配管支持具は、スライド架台4において、卵形管16を支持するための支持部9の形状が異なるだけで、それ以外の構成は図1に示すものと基本的には同じである。卵形管は、同じ流量でも円形管と比べて管内の圧力を高くできる効果があるため、配管の勾配を付けづらい狭小箇所には、今後の適用が期待されている。図3に示す卵形管用配管支持具は、基本構成が同じであることから、配管設置の作業性及び配管の支持及び保持のための強度については図1に示す円形型のものと同等以上の性能が得られる。さらに、作製法はスライド架台の形状を変えるだけで済むので、その有用性が非常に高い。
次に、図1に示す配管支持具1において、サドルバンド10の取付け方法について説明する。図4は、本発明による配管支持具のサドルバンドによって円形管を保持する方法の例を示す図である。図4に示すサドルバンド10は、端部に円形管用スライド架台4と着脱可能に嵌合されるサドルバンドつまみ11を有し、他の端部にはサドルバンド固定爪12によって円形管用スライド架台4に固定される構造を有する。
円筒管の設置は次のようにして行われる。まず、スライド架台4を所要の高さ位置に移動して、固定つまみ8を用いて固定溝7に固定する。次いで、円形管2をスライド架台4の支持部9に設置する。その後、サドルバンド固定爪12を支点にしてサドルバンド10を用いて保持し、サドルバンドつまみ11によってスライド架台4に固定する。図4のサドルバンド10は、端部にサドルバンドつまみ11と、他の端部にはサドルバンド固定爪12とを有するものであるが、サドルバンド10の両側端に着脱可能なサドルバンドつまみ11が備えられても良い。その場合は、円形管等の配管を保持固定するときの作業を、配管設置作業とは別工程として一括で連続的に行うことができるようになる。このように、本発明の配管保持具に備えるサドルバンドは、少なくとも片側が着脱可能となるサドルバンドつまみを有する。
本発明の別の実施形態による配管支持具の形状と構造について、図5を用いて説明する。図5において、(a)、(b)及び(c)は、それぞれ正面図、上面図、及び側面図であり、(d)及び(e)はそれぞれ側面図における固定溝部分のイ−イ断面図及びロ−ロ断面図である。図1に示す配管支持具は、固定溝7と固定つまみ8がそれぞれ1種類から構成されており、1対のスライド軸3の両側で、同じ形状と構造のものが使用される。それに対して、図5に示す配管支持具は、固定溝7がスライド架台4の移動方向に断面略鋸歯形状の溝を左右2列備え、該左右2列の溝には固定用つまみ81、82がそれぞれ個別に2個が設置されている。固定溝7としてスライド架台4の左右2列に形成した断面略鋸歯形状の溝は、図5の(c)、(d)及び(e)において、それぞれ71、72で示されており、一方の溝71は前記固定用つまみの下降防止のための水平部を備え、他の溝72は前記固定用つまみの上昇防止のための水平部を備える。固定溝71、72は、例えば、1.8mmピッチで、水平部の奥行が0.5mmで切られている。
図5に示す配管支持具は、さらに、固定用つまみ4の下降防止のために形成した固定溝71の水平部と上昇防止のために形成した固定溝の水平部72が、配管支持具1に備わる一対のスライド軸3の外方側壁において、それぞれ点対称の位置になるように設けられている。同様に、固定用つまみ81、82も、固定溝71、72と位置を合わせるために、スライド架台4の両側壁において、それぞれ点対称の位置に配置されている。すなわち、図5の(a)及び(b)に示すように、固定用つまみ81及び82は、スライド架台4の右側壁において、それぞれ前方と後方に配置されるのに対して、スライド架台4の左側壁では、逆に、それぞれ後方と前方に配置される。また、固定用つまみ81、82の設置位置は、操作を容易にするために、図5の(a)及び(c)に示すように、上下方向で重ならないようにややずらしている。本発明において、固定溝と固定用つまみを図5に示す形状と構成にすることによって、次のような機能と効果が得られる。
スライド架台4の移動方向に断面略鋸歯形状の溝71、72を、下降防止と上昇防止の機能に分けて左右に2列備え、それぞれの列の溝に個別の固定用つまみ81、82を備えるため、スライド架台の上下の移動を楽に行うことができ、配管材を配設する際の作業性が大幅に高まる。また、固定用つまみ81、82のそれぞれの爪が固定溝71、72に確実に歯合することにより、配管材の反発による力が生じてもスライド架台4の高さを安定保持できる。加えて、固定用つまみ81の下降防止のための溝の水平部と前記固定用つまみ82の上昇防止のための溝の水平部を、前記の配管支持具に備わる一対のスライド軸3の外方側壁において、それぞれ点対称の位置に配置することによって、スライド架台の移動を行う際に力を均等に負荷させることができるため、スライド架台の移動作業を従来よりも容易に行うことができる。また、固定溝71及び固定用つまみ81と固定溝72及び固定用つまみ82とが、互いに点対称に配置されているため、スライド軸及びスライド架台の製造時に発生する成形応力を低減することができ、高い寸法精度を有する配管支持具の製造が容易となる。さらに、配管支持具として構造的に安定するものが得られるため、結果的に、作業性の向上と配管の支持及び保持のための強度を高めることができる。図5には例として円形管用配管支持具を示したが、配管を支持及び保持するための固定溝及び固定用つまみの構成については卵形用配管支持具にも適用することが可能である。このように、図5に示す配管支持具は、配管の支持及び保持のために図1及び図3に示す配管支持具と同等以上の強度が確保できるだけでなく、スライド架台の移動と固定を行うときの作業性が大幅に向上する。
引き続いて、本発明の配管支持具を実際の床下配管作業に適用する例について説明する。図6は、本発明の配管支持具1を円形管2及び給水、給湯管22の支持及び保持に適用する場合の正面図である。給水、給湯管22の支持及び保持には、給水給湯管用支持架台17を用いる。給水給湯管用支持架台17は、本発明の配管支持具1の底板5の両端部に備える連結用爪14によって、本発明の配管支持具1と連結される。図1、図3及び図5には、底板5の両端部に連結用爪14を備える配管支持具1の例を示しているが、配管支持具1の片側だけを他の配管支持具や給水給湯管用支持架台と連結する場合は、連結用爪14を底板5の両端の少なくとも一方の端部だけに備える構造としても良い。
上記の給水給湯管用支持架台17は、図6に示すように、少なくとも、給水管又は給湯管22を固定するスライド溝18を有する樹脂バンド23、スライド溝18の挿入孔25、樹脂バンド23を固定する固定用つまみ19、及び基台へ固定するための取付部24からなる構成である。さらに、給水給湯管用支持架台17の取付部24の一方の端にはジョイント穴20と、もう一方の端には、他の給水給湯管用支持架台17との連結のときに使用され、ジョイント穴20に掛止可能な連結用爪14が備えられている。ここで、スライド溝18をスライド溝の挿入孔25に挿入後、固定用つまみ19によって歯合して位置取りすることにより、径の異なる配管を固定することが可能である。また、本発明においては、異なる径の管材を支持及び保持する場合に、図6に示す樹脂バンド23の一端に設けたスライド溝18の代わりに爪を備え、該爪を掛止可能な差込部を複数備える取付部を有する給水給湯管用支持架台を使用しても良い。具体的には、特開2011−58546号公報に記載されている管支持具と同じ構成である。その場合、管材の径に応じて、爪を差し込む差込部の場所を変えることによって、複数の異なる径の配管を1つの給水給湯管用支持架台で行うことができる。
図7は、配管支持具1を円形管2及び給水、給湯管22とともに並行に支持及び保持した本発明の配管支持方法の例を示す正面図である。図7に示すように、本発明の配管支持具1と、図6に示すものと同じ構成を有する樹脂製管支持架台17とを用いて、前記の配管支持具1及び樹脂製管支持架台17に備わる取付部同士を複数連結し、連結した少なくとも両端を基礎コンクリート等の基台26に固着することにより、給水管、給湯管及び排水管の群から選ばれる配管において、径が異なる前記配管の少なくとも2以上を並行に保持する。上記の給水、給湯管22としては、例えば、保温付架橋ポリエチレン管が使用される。
図7に示す本発明の配管支持方法においては、スライド架台4の高さ位置を変えることによって、円形管及び卵形管のいずれも支持でき、サドルバンド10によって配管の保持を行う。スライド架台4の高さ位置は配管の大きさや設置場所のスペースに応じて自由に調整できるが、通常は10〜300mmの範囲で調整する。配管経路に樹脂製管支持架台17をビス及びコンクリート釘等の固着具27で基礎コンクリート等の基台26に固定し、数系統配管が重なる場合は、連結して両端2箇所を留めるだけで支持及び工程ができる。従来工法では、配管一本につき2本の固着具で固定していたが、本発明の配管支持方法では、配管数が増えた場合でも、4本の固着具26で固定でき、工程数の削減が可能となる。
本発明を実施例によって具体的に説明する。
〈実施例1〜11、比較例1〜2〉
図1に示す形状を有する円形管用の配管支持具において、固定用つまみ8の形状と構造を変えて、配管材の配設する際の作業性及び配管の支持及び保持のための強度を検討した。スライド架台4は、支持部9及びサドルバンド10によって形成される円の径が約90mmとなるように形成した。そのため、本実施例の配管支持具は、径が約90mmの配管材を支持及び保持できるようになっている。一対のスライド軸3の高さは220mmとし、固定溝7は、スライド溝3の最上端から下部に向けて200mmの範囲で形成し、1.8mmピッチで、奥行が0.5mmでほぼ水平に切られた断面略鋸歯形状を有する。固定用つまみ8の形状と構造は図2の(a)に示すものを、また、比較例1及び2として、それぞれ図2の(d)及び(e)に示す形状を有する従来型の固定用つまみを使用した。
本実施例の固定用つまみは、高さ(H)、幅(W)及び長さ(L)がそれぞれ17mm、24mm及び18mmである。ここで、高さ(H)と幅(W)は、図2の(a)において、紙面の縦方向と横方向の寸法を示し、長さ(L)は紙面に垂直方向の寸法を意味する。固定用つまみ8の(A)部及び(B)部に形成したつかみ部分の厚さは両者とも同じ3mmである。本実施例の固定用つまみを特徴付ける物理量として、W、W及びW、並びに連結部(C)の設置角度θを規定する。比較例については、図2の(d)及び(e)に示すように、それぞれWA1とWB1、及びWA2とWB2で規定した。
配管材の配設する際の配管支持具としての作業性は、固定化つまみの上下移動における操作性を重点的に評価した。定性的な評価ではあるが、図2の(d)及び(e)に示す比較例1及び2の作業性を基準として、比較例1及び2と比べて作業がしやすかったものを(良)、作業が非常に楽であったものを(優)として表す。また、作業性の改善がほとんど見られなかったものは(変化なし)とした。
配管の支持及び保持のための強度については、スライド架台4の下端を底板5から100mmの高さで配置した後、径が約90mmの配管材をスライド架台4の支持部9に支持してからサドルバンド10を用いて前記の配管材を保持固定したものについて、上部から荷重を負荷して配管支持具及び損傷程度を評価した。強度評価は、荷重294N(30kgf)又は荷重588N(60kgf)をゆっくりと負荷したものと、荷重588N(60kgf)を200mm上方から落下させたものの3系統で行った。荷重負荷によって、配管支持具が破壊したり、又は配管そのものが落下したものは(×)、破壊はしないが亀裂が観測されたり、又は破壊、亀裂は見られないものの配管設置の高さ位置が変動したものは(△)、破壊、亀裂及び高さ位置の変動の何れも観測されなかったものを(○)として表す。
評価結果を表1に示す。表1には、固定用つまみの各寸法及び角度(θ)を合わせて示している。
Figure 2014052009
表1から、実施例1~11の配管支持具は、作業性及び配管を支持及び保持するための強度の少なくともどちらかが比較例1及び2と比べて向上することが分かる。これは、実施例の固定用つまみが、前記固定溝に歯合する爪と連結するつまみ部(A)と、前記の爪を前記の固定溝から離すときの支点となるために前記スライド架台に連結するつまみ部(B)とを連結するために両者の中間に配置される連結部(C)を有するためである。また、連結部(C)のつまみ部(A)及び(B)に対する断面幅の比が、作業性と配管を支持及び保持するための強度に影響を与えている。さらに、連結部(C)の断面幅の比と合わせて設置角度θを最適化することによって、従来よりも優れた作業性が得られるだけでなく、配管を強固に支持及び保持できる。このように、本発明の配管支持具は、従来方法では困難であった固定用つまみの操作性向上と配管材の堅固な支持及び保持との両立が可能となる。
以上のように、本発明の配管支持具は、支持部を所定の高さに調整してから配管材を前記の支持部に配置した後、サドルバンド固定部によって配管を押えて保持するため、配管の配設作業を段取り良く行うことができ、作業性を大幅に向上できるという効果をすでに有するものである。さらに、一対のスライド軸に設けられた固定溝に歯合する爪を有する固定用つまみが上記の(A)〜(C)の構成を備えることによって、爪の固定溝への噛み合わせ及び固定溝からの取外しが容易となってスライド架台の上下移動を簡単に行うことができ、作業性の大幅な向上が図れる。それだけでなく、爪の固定溝への食い込みが強くなって、配管の支持及び保持のための強度を従来よりも高めることができる。また、スライド架台の移動方向に断面略鋸歯形状の溝を、下降防止と上昇防止の機能に分けて左右に2列備え、それぞれの列の溝に個別の固定用つまみを備えるともに、固定用つまみの下降防止のための溝の水平部と前記固定用つまみの上昇防止のための溝の水平部を、一対のスライド軸の外方側壁において、それぞれ点対称の位置に配置することによって、スライド架台の上下移動を楽に行うことができ、配管材を配設する際の作業性を大幅に高めることができるという効果を奏する。そして、異なる径を有する配管の複数を並行に保持する作業の際に、本発明による配管支持具を用いることによって、従来よりも簡便に作業を行うことができ、施工性と耐久性に優れる配管支持方法の構築が図れる。このように、本発明の配管支持具は、その有用性が極めて高い。
1・・・配管支持具、2・・・円形管、3・・・スライド軸、4・・・スライド架台、5・・・底板、6・・・補強板、7、71、72・・・固定溝、8、81、82・・・固定用つまみ、9・・・支持部、10・・・サドルバンド、11・・・サドルバンドつまみ、12・・・サドルバンド固定爪、13・・・固定用穴、14・・・連結用爪、15・・・従来の固定用つまみ、16・・・卵形管、17・・・給水給湯管用支持架台、18・・・スライド溝、19・・・固定用つまみ、20・・・ジョイント穴、21・・・固定用穴、22・・・給水・給湯管、23・・・樹脂バンド、24・・・取付部、25・・・スライド溝の挿入孔、26・・・基台、27・・・固着具。

Claims (7)

  1. 床下配管を基台に固定する配管支持具であって、
    固定溝を有する一対のスライド軸と、
    前記固定溝に歯合する爪を有する固定用つまみを備え、配管を支持及び保持するための支持部及び少なくとも片側が着脱可能なサドルバンドを有するスライド架台と、
    基台と当接され、前記スライド軸と連接される底板とを備え、
    前記固定用つまみが、前記固定溝に歯合する爪と連結するつまみ部(A)と、前記の爪を前記の固定溝から離すときの支点となるために前記スライド架台に連結するつまみ部(B)と、前記の(A)及び(B)を連結するために前記の(A)と(B)との中間に配置される連結部(C)とからなることを特徴とする配管支持具。
  2. 前記の(C)は、断面幅が前記(A)及び(B)が有する断面幅よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の配管支持具。
  3. 前記の(C)は、前記(B)の断面と前記スライド架台の断面との当接線を基準線としたときに、前記基準線と平行な線に対して前記スライド軸側に0度を超え45度以下の角度で傾けて前記の(A)と(B)とを連結することを特徴とする請求項1又は2に記載の配管支持具。
  4. 前記固定溝は、前記スライド架台の移動方向に断面略鋸歯形状の溝を左右2列備え、該左右2列の溝には前記固定用つまみがそれぞれ個別に2個設置されており、一方の溝は前記固定用つまみの下降防止のための水平部と備え、他の溝は前記固定用つまみの上昇防止のための水平部を備えることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の配管支持具。
  5. 前記スライド架台の移動方向に左右2列に分けて断面略鋸歯形状の溝を備える前記固定溝は、前記固定用つまみの下降防止のための水平部と前記固定用つまみの上昇防止のための水平部が、前記の一対のスライド軸の外方側壁において、それぞれ点対称の位置になるように設けられることを特徴とする請求項4に記載の配管支持具。
  6. 前記底板は、他の配管支持具と連結可能な連結用爪を両端の少なくとも一方の端部に備える取付部を有することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の配管支持具
  7. 請求項6に記載の配管支持具と、給水管又は給湯管を固定するスライド溝を有する樹脂バンド、前記スライド溝の挿入孔、前記樹脂バンドを固定する固定用つまみ、前記基台へ固定するための取付部、及び前記取付部の両端に前記取付部同士を連結可能な、ジョイント穴と該ジョイント穴に掛止可能な連結用爪を有する樹脂製管支持架台とを用いて、前記配管支持具及び前記樹脂製管支持架台に備わる取付部同士を複数連結し、連結した少なくとも両端を前記の基台に固着することにより、給水管、給湯管及び排水管の群から選ばれる配管において、径が異なる前記配管の少なくとも2以上を並行に保持することを特徴とする配管支持方法。
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