JP2014051388A - エレベータシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】電力不足の状況にあるときに消費電力を極力抑えて運転を継続すると共に、計画提案が予定されている場合には安全に運転を休止する。
【解決手段】エレベータ制御装置11は、監視センタ31から通信ネットワーク30を介して現在の電力使用量に関する情報を取得するための通信部11aと、通信部11aにより得られた現在の電力使用量に基づいて乗りかごの運転に消費される電力を段階的に抑える段階的省電力制御部11bとを備える。また、エレベータ制御装置11は、通信部11aを通じて計画停電の情報を受信した際に、計画停電の開始時間より前に乗りかご15の運転を段階的に停止する段階的運転停止制御部11cを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】エレベータ制御装置11は、監視センタ31から通信ネットワーク30を介して現在の電力使用量に関する情報を取得するための通信部11aと、通信部11aにより得られた現在の電力使用量に基づいて乗りかごの運転に消費される電力を段階的に抑える段階的省電力制御部11bとを備える。また、エレベータ制御装置11は、通信部11aを通じて計画停電の情報を受信した際に、計画停電の開始時間より前に乗りかご15の運転を段階的に停止する段階的運転停止制御部11cを備える。
【選択図】 図1
Description
本発明の実施形態は、省電力および計画的な停電(以下、計画停電と称す)に対応したエレベータシステムに関する。
近年の電力不足により省電力対策が強く求められる中、エレベータの運転で消費される電力についてもできるだけ削減する必要がある。特に、ピーク時の電力使用量が予め設定された許容量を上回ると予測される場合、地域毎に計画停電が実施されることがある。計画停電中は電力が供給されないため、建物に設置されたエレベータの運転はすべて停止してしまい、利用することはできない。
大地震等の影響で電力不足の問題が深刻化しており、エレベータでも省電力対策に積極的に協力する必要がある。また、計画停電が実施される場合には、停電による閉じ込め事故を防いでエレベータの運転を安全に休止させる必要がある。
本発明が解決しようとする課題は、電力不足の状況にあるときに消費電力を極力抑えて運転を継続すると共に、計画提案が予定されている場合には安全に運転を休止することのできるエレベータシステムを提供することである。
本実施形態に係るエレベータシステムは、現在の電力使用量に関する情報を取得する電力使用量取得手段と、この電力使用量取得手段によって得られた現在の電力使用量に基づいて乗りかごの運転に消費される電力を段階的に抑える段階的省電力制御手段とを具備する。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
図1は本実施形態に係るエレベータシステムの構成を示すブロック図である。
エレベータ制御装置11は、図示せぬ建物の機械室やエレベータの昇降路12内に巻上機13と共に設置されている。このエレベータ制御装置11は、コンピュータによって構成され、所定のプログラムに基づいてエレベータの運転を制御する。
巻上機13にはロープ14が巻回されており、そのロープ14の一端に乗りかご15が連結され、他端にカウンタウェイト16が連結されている。これにより、巻上機13の回転に伴い、乗りかご15とカウンタウェイト16がロープ14を介してつるべ式に昇降動作する。
また、乗りかご15の底部にはテールコード17と呼ばれる伝送ケーブルが取り付けられており、エレベータ制御装置11に接続されている。このテールコード17を介してエレベータ制御装置11と乗りかご15との間で各種信号がやり取りされる。
乗りかご15のかご室内には、かご呼び登録装置18と表示装置19が設置されている。かご呼び登録装置18は複数の行先階ボタンを有する。この行先階ボタンの押下操作により、利用者の行先階を示すかご呼びがエレベータ制御装置11に登録される。表示装置19は、例えばLED(light emitting diode)やLCD(Liquid Crystal Display)などからなり、かご位置や運転方向などの運転状態を表示すると共に各種メッセージを表示する。
また、乗りかご15の底部には、かご室内の積載荷重を検出するための荷重センサ20が設けられている。この荷重センサ20によって検出された荷重信号や、かご呼び登録装置18に登録されたかご呼びの信号などは、テールコード17を介してエレベータ制御装置11に送られる。
一方、各階の乗場21には乗場呼び登録装置22と表示装置23が設置されており、これらは伝送ケーブル24を介してエレベータ制御装置11に接続されている。乗場呼び登録装置22は上下の方向ボタンを有する。この方向ボタンの押下操作により、利用者の行先方向を示す乗場呼びがエレベータ制御装置11に登録される。表示装置23は、例えばLEDからなり、かご位置や運転方向などの運転状態を表示すると共に各種メッセージを表示する。
エレベータ制御装置11は、巻上機13の駆動制御を含むエレベータ全体の制御を行う。本実施形態において、エレベータ制御装置11には、通信部11a、段階的省電力制御部11b、段階的運転停止制御部11cが備えられている。
通信部11aは、通信ネットワーク30を介して外部との間でデータ通信を行う。外部とは、ここでは監視センタ31のことである。監視センタ31は、各地域に点在するエレベータの運転を通信ネットワーク30を介して遠隔監視しており、何らかの異常を検出すると、保守員を現場に派遣するなどして対処する。
また、監視センタ31は、例えばインターネット等を介して電力会社32にアクセスし、現在の電力使用量に関する情報と計画停電に関する情報を取得して、管理対象物件である各地域のエレベータに配信する。この場合、上記エレベータ制御装置11に設けられた通信部11aは、監視センタ31から現在の電力使用量の情報を取得する電力使用量取得手段と、計画停電の情報(実施予定日,開始時間,終了時間)を取得する計画停電情報取得手段として用いられる。
段階的省電力制御部11bは、通信部11aによって得られた現在の電力使用量に応じて乗りかご15の運転に消費される電力を段階的に抑える。
詳しくは、段階的省電力制御部11bは、電力使用量に対する第1の閾値P1と、この第1の閾値P1よりも高く設定された第2の閾値P2を有する。段階的省電力制御部11bは、電力使用量が第1の閾値P1を超えた場合に、乗りかご15の運転動作に関連した各種機器の中で予め省電力対象として指定された機器の電源を切り、電力使用量が第2の閾値P2を超えた場合に、乗りかご15の停止階周辺の呼びの登録を制限する。
また、段階的省電力制御部11bは、第2の閾値P2よりもさらに高く設定された第3の閾値P3を有し、電力使用量が第3の閾値P3を超えた場合に、予め決められた人数分の荷重を超えるまで乗りかご15の出発を禁止する。第1の閾値P1を85%とすると、第2の閾値P2は90%、第3の閾値P3は95%といったように、段階的に閾値が高く設定される。
段階的運転停止制御部11cは、通信部11aによって得られた計画停電の開始時間より前に乗りかご15の運転を段階的に停止する。
詳しくは、段階的運転停止制御部11cは、計画停電の開始時間の第1の時間T1前になったときに、乗りかご15の運転動作に関連したオプション機能を無効とし、第1の時間T1よりも計画停電の開始時間に近い第2の時間T2前になったときに、新たな呼びの登録を禁止する。
また、段階的運転停止制御部11cは、第2の時間T2よりもさらに計画停電の開始時間に近い第3の時間T3前になったときに、乗りかご15の運転を休止する。第1の時間T1を15分前とすると、第2の時間T2は10分前、第3の時間T3は5分前といったように、段階的に時間が短く設定される。
次に、上記構成によるエレベータシステムの動作について説明する。
夏期などに電力が不足すると、電力会社32では、現在の電力使用量を公表して節電を促し、さらにピーク時の電力使用量が予め設定された許容量を上回ると予測される場合には地域毎に計画停電を実施する。
夏期などに電力が不足すると、電力会社32では、現在の電力使用量を公表して節電を促し、さらにピーク時の電力使用量が予め設定された許容量を上回ると予測される場合には地域毎に計画停電を実施する。
本システムでは、現在の電力使用量に対して段階的省電力制御を行う機能を備え、計画停電に対して段階的省電力制御を行う機能を備えている、以下では、(a)段階的省電力制御の動作と、(b)段階的運転停止制御の動作に分けて説明する。
(a)段階的省電力制御
図2は本システムの段階的省電力制御を説明するためのフローチャートである。なお、このフローチャートで示される処理は、コンピュータであるエレベータ制御装置11によって実行される。
図2は本システムの段階的省電力制御を説明するためのフローチャートである。なお、このフローチャートで示される処理は、コンピュータであるエレベータ制御装置11によって実行される。
監視センタ31では、電力会社32で公表される現在の電力使用量に関する情報を定期的にチェックしており、その情報を通信ネットワーク30を介してエレベータ制御装置11に配信している。
エレベータ制御装置11では、監視センタ31から現在の電力使用量に関する情報通信部11aにて受信すると(ステップA11)、段階的省電力制御部11bを起動して以下のような処理を実行する。
すなわち、エレベータ制御装置11は、まず、現在の電力使用量が予め設定された第1の閾値P1を超えたか否かを判断する(ステップA12)。詳しくは、現在の電力使用量が第1の閾値P1を超え、かつ、第2の閾値P2以内であるか否かを判断する。第1の閾値P1は、例えば電力供給量に対して85%に設定されている。第2の閾値P2は、例えば電力供給量に対して90%に設定されている。
現在の電力使用量が第1の閾値P1(85%)を超えた場合(ステップA12のYes)、エレベータ制御装置11はエレベータの運転モードを通常運転モードから省電力運転モードに切り替え、予め電力対象機器として指定された機器の電源をOFFして乗りかご15の運転を継続する(ステップA13)。
ここで、上記省電力対象機器として、乗りかご15の運転に支障のない機器が指定されている。具体的には、例えばかご室内に設けられた装飾用の照明機器などである。また、冷房機器や後述する電気式ドアセフティなどを含めても良い。これらの機器の電源をOFFすることで、少しでも電力の消費を抑えて運転を継続することができる。
このとき、エレベータ制御装置11は、乗りかご15内の表示装置19や各階の表示装置23に図3に示すように「省電力運転中」のメッセージを表示する(ステップA14)。なお、省電力運転のために装飾用の照明機器などを含む各種機器の電源をOFFしていることは、乗りかご15の運転とは直接関係しないので、特に利用者に知らせる必要はない。
また、エレベータ制御装置11は、現在の電力使用量が予め設定された第2の閾値P2を超えたか否かを判断する(ステップA15)。詳しくは、現在の電力使用量が第2の閾値P2を超え、かつ、第3の閾値P3以内であるか否かを判断する。第3の閾値P3は、例えば電力供給量に対して95%に設定されている。
現在の電力使用量が第2の閾値P2(90%)を超えた場合(ステップA15のYes)、エレベータ制御装置11は、乗りかご15の停止階周辺の階床に対する行先階の呼び登録を禁止する呼び登録制限を行う(ステップA16)。
図6に呼び登録制限の一例を示す。
いま、乗りかご15が運転サービスを終えて5階に停止したとする。このとき、停止階を基準にして、例えば上下2階床分の各階を行先階として指定する呼び登録が禁止される。つまり、図6の例では、3−4階と6−7階を行先階とする呼び登録が禁止されることになる。
いま、乗りかご15が運転サービスを終えて5階に停止したとする。このとき、停止階を基準にして、例えば上下2階床分の各階を行先階として指定する呼び登録が禁止される。つまり、図6の例では、3−4階と6−7階を行先階とする呼び登録が禁止されることになる。
なお、このときの「呼び」とは、乗りかご15内に設けられたかご呼び登録装置18のボタン操作によって登録される「かご呼び」のことであるが、乗場にて行先階を登録可能な乗場行先階登録装置を各階に設置されている場合には、利用者が指定した行先階の情報を含む「乗場呼び」も対象となる。
このように、乗りかご15の停止階周辺の階床に対する行先階の呼び登録を禁止することで、停止階に近い階床への運転を制限して、少しでも電力の消費を抑えることができる。
このとき、エレベータ制御装置11は、乗りかご15内の表示装置19や各階の表示装置23に図4に示すように省電力運転中のために周辺階への運転を禁止している旨のメッセージを表示する(ステップA17)。なお、このメッセージは、利用者がボタン操作により呼び登録の禁止階(図6の例では3−4階と6−7階)を行先階として指定としたときに表示するようにしても良い。
また、エレベータ制御装置11は、現在の電力使用量が予め設定された第3の閾値P3を超えたか否かを判断する(ステップA15)。上述したように、第3の閾値P3は、例えば電力供給量に対して95%に設定されている。
現在の電力使用量が第3の閾値P3(95%)を超えた場合(ステップA18のYes)、エレベータ制御装置11は、予め決められた人数分の荷重を超えるまで乗りかご15の出発を禁止するスタート制限を行う(ステップA16)。乗りかご15の積載荷重は荷重センサ20によって検出される。
例えば乗りかご15の乗車可能人数が10人であり、スタート制限の荷重条件が乗車可能人数の半分であった。このような場合には、乗りかご15に5人乗車するまでは(一人60kgとした場合に300kgを超えるまで)、乗りかご15は出発せずに、その階に停止している。
このとき、エレベータ制御装置11は、乗りかご15内の表示装置19や各階の表示装置23に図5に示すように省電力運転中のために所定人数が乗車するまで出発を控えている旨のメッセージを表示する(ステップA17)。
なお、閑散時間帯や利用者が少ない階床では、上記荷重条件として設定された人数に達せずに乗りかご15が出発できないことがある。そこで、このような状況を考慮して、乗りかご15の着床後、かご呼び登録装置18の操作により最初に行先階が呼び登録されてからの経過時間をカウンする。そして、所定時間(例えば1分)が経過したときには、所定人数に達していなくても乗りかご15を出発させるようにしても良い。
現在の電力使用量が閾値P1〜P3を超えていない場合、つまり、現在の電力使用量が85%以下の状態であった場合には(ステップA18のNo)、そのまま通常運転が継続される(ステップA21)。
このように、現在の電力使用量に基づいて段階的な省電力制御を行うことで、エレベータの運転サービスを止めることなく、少しでも消費電力を抑えて省電力対策に貢献することができる。
(b)段階的運転停止制御
図7は本システムの段階的運転停止制御を説明するためのフローチャートである。なお、このフローチャートで示される処理は、コンピュータであるエレベータ制御装置11によって実行される。
図7は本システムの段階的運転停止制御を説明するためのフローチャートである。なお、このフローチャートで示される処理は、コンピュータであるエレベータ制御装置11によって実行される。
監視センタ31では、電力会社32で公表される各地域の計画停電に関する情報を定期的にチェックしており、その情報を通信ネットワーク30を介してエレベータ制御装置11に配信している。
エレベータ制御装置11では、監視センタ31から当該地域の計画停電に関する情報を通信部11aにて受信すると(ステップB11)、段階的運転停止制御部11cを起動して以下のような処理を実行する。
すなわち、エレベータ制御装置11は、まず、計画停電の開始時間を確認し、現在の時刻と計画停電の開始時間を比較して、第1の時間T1前になったか否かを判断する(ステップB12)。現在の時刻は、エレベータ制御装置11内に設置されている図示せぬ内部クロックによって計時されている。第1の時間T1は、例えば計画停電の開始時間の15分前に設定されている。
計画停電の開始時間の第1の時間T1前(15分前)になったとき(ステップB12のYes)、エレベータ制御装置11は、乗りかご15の運転動作に関連したオプション機能を無効にする(ステップB13)。
上記オプション機能として、例えば電気式ドアセフティの機能がある。図11に示すように、電気式ドアセフティは、乗りかご15の出入口に2軸あるいは多光軸の赤外線センサ25を設けておき、戸閉時に利用者を赤外線センサ25にて検知することにより、閉じかけたドアを開く機能である。図11の例は、床面から所定の高さまでに張り巡らせた複数本の光軸で利用者を検知する多光軸式のドアセフティを示している。このような電気式ドアセフティが乗りかご15に設置されていると、利用者にドアがぶつかる前に開くことができる。
なお、通常、乗りかご15にはドアに利用者がぶつかったときに開く機械式ドアセフティが標準設置されており、電気式ドアセフティはオプション機能として設置されることが多い。計画停電の15分前には、運転休止の準備段階として、このような電気式ドアセフティを含むオプション機能をOFFしておくものとする。
このとき、エレベータ制御装置11は、乗りかご15内の表示装置19や各階の表示装置23に図8に示すように計画停電の15分前で一部の機能をOFFしている旨のメッセージを表示する(ステップB14)。
また、計画停電の開始時間の第2の時間T2前(10分前)になったとき(ステップB15のYes)、エレベータ制御装置11は、計画停電が近付いているため、新たな呼び(かご呼び/乗場呼び)の登録を禁止し、既に登録済みの呼び(かご呼び/乗場呼び)のみ応答する(ステップB16)。
このとき、エレベータ制御装置11は、乗りかご15内の表示装置19や各階の表示装置23に図9に示すように計画停電の10分前で新たな呼びの登録を禁止する旨のメッセージを表示する(ステップB17)。
また、計画停電の開始時間の第3の時間T3前(5分前)になったとき(ステップB15のYes)、エレベータ制御装置11は、エレベータ(乗りかご15)の運転を休止する(ステップB19)。なお、乗りかご15が走行中であった場合には、最寄階で停止して、戸開して利用者を降ろした後に運転休止とする。
このとき、エレベータ制御装置11は、乗りかご15内の表示装置19や各階の表示装置23に図10に示すように計画停電の5分前で運転休止とする旨のメッセージを表示する(ステップB20)。計画停電が開始されると、表示装置19や表示装置23の電源も遮断されるので、このときのメッセージも消える。
なお、時間T1−T3前に該当しない場合には、つまり、計画停電の15分より前の時間であれば(ステップB18のNo)、そのまま通常運転が継続される(ステップB21)。
このように、計画停電が予定されている場合に、エレベータの運転を突然止めるのではなく、徐々に止めていくように計画停電の開始時間の少し前から段階的な運転停止制御を行うことで、利用者は計画停電が近付いていることを知らしめて安全に運転休止状態に移行できる。
なお、計画停電は電力使用状況によっては回避されることもある。計画停電が回避された場合には、その旨が監視センタ31を通じてエレベータ制御装置11に通知され、図7に示した処理は実行されない。
以上述べた少なくとも1つの実施形態によれば、電力不足の状況にあるときに消費電力を極力抑えて運転を継続すると共に、計画提案が予定されている場合には安全に運転を休止することのできるエレベータシステムを提供することができる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11…エレベータ制御装置、12…昇降路、13…巻上機、14…ロープ、15…乗りかご、16…カウンタウェイト、17…テールコード、18…かご呼び登録装置、19…表示装置、20…荷重センサ、21…乗場、22…乗場呼び登録装置、23…表示装置、24…伝送ケーブル、25…赤外線センサ、30…通信ネットワーク、31…監視センタ、32…電力会社。
本実施形態に係るエレベータシステムは、現在の電力使用量に関する情報を取得する電力使用量取得手段と、この電力使用量取得手段によって得られた現在の電力使用量に基づいて乗りかごの運転に消費される電力を段階的に抑える段階的省電力制御手段とを具備する。
上記段階的省電力制御手段は、上記電力使用量に対する第1の閾値と、この第1の閾値よりも高く設定された第2の閾値を有し、上記電力使用量が上記第1の閾値を超えた場合に、上記乗りかごの運転動作に関連した各種機器の中で予め省電力対象として指定された機器の電源を切り、上記電力使用量が上記第2の閾値を超えた場合に、上記乗りかごの停止階周辺の階床に対する行先階の呼び登録を禁止することを特徴とする。
また、本実施形態に係るエレベータシステムは、現在の電力使用量に関する情報を取得する電力使用量取得手段と、この電力使用量取得手段によって得られた現在の電力使用量に基づいて乗りかごの運転に消費される電力を段階的に抑える段階的省電力制御手段と、計画停電に関する情報を取得する計画停電情報取得手段と、この計画停電情報取得手段によって得られた計画停電の開始時間より前に上記乗りかごの運転を段階的に停止する段階的運転停止制御手段とを具備する。
上記段階的運転停止制御手段は、上記計画停電の開始時間の第1の時間前になったときに、上記乗りかごの運転動作に関連したオプション機能を無効にし、上記第1の時間よりも上記計画停電の開始時間に近い第2の時間前になったときに、新たな呼びの登録を禁止することを特徴とする。
上記段階的省電力制御手段は、上記電力使用量に対する第1の閾値と、この第1の閾値よりも高く設定された第2の閾値を有し、上記電力使用量が上記第1の閾値を超えた場合に、上記乗りかごの運転動作に関連した各種機器の中で予め省電力対象として指定された機器の電源を切り、上記電力使用量が上記第2の閾値を超えた場合に、上記乗りかごの停止階周辺の階床に対する行先階の呼び登録を禁止することを特徴とする。
また、本実施形態に係るエレベータシステムは、現在の電力使用量に関する情報を取得する電力使用量取得手段と、この電力使用量取得手段によって得られた現在の電力使用量に基づいて乗りかごの運転に消費される電力を段階的に抑える段階的省電力制御手段と、計画停電に関する情報を取得する計画停電情報取得手段と、この計画停電情報取得手段によって得られた計画停電の開始時間より前に上記乗りかごの運転を段階的に停止する段階的運転停止制御手段とを具備する。
上記段階的運転停止制御手段は、上記計画停電の開始時間の第1の時間前になったときに、上記乗りかごの運転動作に関連したオプション機能を無効にし、上記第1の時間よりも上記計画停電の開始時間に近い第2の時間前になったときに、新たな呼びの登録を禁止することを特徴とする。
また、エレベータ制御装置11は、現在の電力使用量が予め設定された第3の閾値P3を超えたか否かを判断する(ステップA18)。上述したように、第3の閾値P3は、例えば電力供給量に対して95%に設定されている。
現在の電力使用量が第3の閾値P3(95%)を超えた場合(ステップA18のYes)、エレベータ制御装置11は、予め決められた人数分の荷重を超えるまで乗りかご15の出発を禁止するスタート制限を行う(ステップA19)。乗りかご15の積載荷重は荷重センサ20によって検出される。
このとき、エレベータ制御装置11は、乗りかご15内の表示装置19や各階の表示装置23に図5に示すように省電力運転中のために所定人数が乗車するまで出発を控えている旨のメッセージを表示する(ステップA20)。
なお、閑散時間帯や利用者が少ない階床では、上記荷重条件として設定された人数に達せずに乗りかご15が出発できないことがある。そこで、このような状況を考慮して、乗りかご15の着床後、かご呼び登録装置18の操作により最初に行先階が呼び登録されてからの経過時間をカウントする。そして、所定時間(例えば1分)が経過したときには、所定人数に達していなくても乗りかご15を出発させるようにしても良い。
Claims (10)
- 現在の電力使用量に関する情報を取得する電力使用量取得手段と、
この電力使用量取得手段によって得られた現在の電力使用量に基づいて乗りかごの運転に消費される電力を段階的に抑える段階的省電力制御手段と
を具備したことを特徴とするエレベータシステム。 - 上記段階的省電力制御手段は、
上記電力使用量に対する第1の閾値と、この第1の閾値よりも高く設定された第2の閾値を有し、
上記電力使用量が上記第1の閾値を超えた場合に、上記乗りかごの運転動作に関連した各種機器の中で予め省電力対象として指定された機器の電源を切り、
上記電力使用量が上記第2の閾値を超えた場合に、上記乗りかごの停止階周辺の階床に対する行先階の呼び登録を禁止することを特徴とする請求項1記載のエレベータシステム。 - 上記段階的省電力制御手段は、
上記第2の閾値よりもさらに高く設定された第3の閾値を有し、
上記電力使用量が上記第3の閾値を超えた場合に、予め決められた人数分の荷重を超えるまで上記乗りかごの出発を禁止することを特徴とする請求項2記載のエレベータシステム。 - 上記段階的省電力制御手段は、
上記乗りかごの着床後、最初に行先階の呼び登録が行われたときの経過時間が一定時間を超えた場合に、上記予め決められた人数分の荷重に関係なく、上記乗りかごを出発させることを特徴とする請求項3記載のエレベータシステム。 - 上記乗りかご内または各階の乗場に設置され、上記段階的省電力制御手段によって実行される段階的な省電力制御に関するメッセージを表示する表示手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1記載のエレベータシステム。
- 計画停電に関する情報を取得する計画停電情報取得手段と、
この計画停電情報取得手段によって得られた計画停電の開始時間より前に上記乗りかごの運転を段階的に停止する段階的運転停止制御手段と
を具備したことを特徴とする請求項1記載のエレベータシステム。 - 上記段階的運転停止制御手段は、
上記計画停電の開始時間の第1の時間前になったときに、上記乗りかごの運転動作に関連したオプション機能を無効にし、
上記第1の時間よりも上記計画停電の開始時間に近い第2の時間前になったときに、新たな呼びの登録を禁止することを特徴とする請求項6記載のエレベータシステム。 - 上記段階的運転停止制御手段は、
上記第2の時間よりもさらに上記計画停電の開始時間に近い第3の時間前になったときに、上記乗りかごの運転を休止することを特徴とする請求項7記載のエレベータシステム。 - 上記段階的運転停止制御手段は、
上記乗りかごの運転動作に関連したオプション機能として、上記乗りかごに設けられた電気式ドアセフティの機能を無効にすることを特徴とする請求項7記載のエレベータシステム。 - 上記乗りかご内または各階の乗場に設置され、上記段階的運転停止制御手段によって実行される段階的な運転停止制御に関するメッセージを表示する表示手段をさらに具備したことを特徴とする請求項6記載のエレベータシステム。
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JP2017165542A (ja) * | 2016-03-16 | 2017-09-21 | 東芝エレベータ株式会社 | エレベータ制御装置及びエレベータ制御方法 |
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2012
- 2012-09-10 JP JP2012198797A patent/JP5496292B2/ja active Active
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JP2017100852A (ja) * | 2015-12-02 | 2017-06-08 | 東芝エレベータ株式会社 | エレベータ点検システム |
JP2017165542A (ja) * | 2016-03-16 | 2017-09-21 | 東芝エレベータ株式会社 | エレベータ制御装置及びエレベータ制御方法 |
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