JP2014051038A - スクリーン印刷機およびスクリーン印刷方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷ペーストへの加圧に起因した加圧ヘッドの浮き上がりを抑制して高品質の厚膜パターンを容易に印刷可能とする。
【解決手段】加圧カートリッジヘッド2の内部に貯留された印刷ペースト3を加圧しながら加圧カートリッジヘッド2をスクリーンマスク1上で摺動させることにより、印刷ペースト3をスクリーンマスク1に設けられたスリット状マスク開口部1cを介してスクリーンマスク1の他面側に配置された被印刷物6上に押し出して印刷するスクリーン印刷機であって、加圧カートリッジヘッド2は、印刷時のスクリーンマスク1の面方向における加圧カートリッジヘッド2の摺動方向と直交する方向において、スクリーンマスク1との対向面におけるスリット状マスク開口部1cに対応する部分に印刷ペースト3を吐出するスリット状吐出開口部5aを有するとともにスリット状マスク開口部1cに対応しない部分の少なくとも一部には吐出開口部が形成されない。
【選択図】図1

Description

本発明は、印刷ペーストを印刷するスクリーン印刷機およびスクリーン印刷方法に関する。
基板に厚膜ペーストの印刷を行う場合、代表的な凹版印刷法であるスクリーン印刷法が用いられることが多い。スクリーン印刷法の原理は、スキージと呼ばれるヘラ状の部材を用いて、パターン部が開口したスクリーンマスクを通して印刷するものである。このため、実際の印刷においては印刷ペーストの粘弾性特性が印刷に及ぼす影響が大きく、理想どおりの厚膜印刷を実現することは困難である。
そこで、厚膜印刷を実現するために、印刷ペーストの粘弾性特性の影響をできるだけ小さくするために、印刷ペースト自体に圧力を印加し、強制的にスクリーンマスクの開口部内に印刷ペーストを圧入するスキージヘッドを用いた加圧印刷方法が提案されている(たとえば、特許文献1,2,3,4,5,6参照)。
特開2006−264007号公報 特開2006−264008号公報 特開2006−264009号公報 特開2006−272566号公報 特開2001−347633号公報 特開2001−347636号公報
しかしながら、例えば、特許文献1〜6のいずれの文献に開示された方法においても、スキージヘッドの底面部(先端部)の全域から印刷ペーストが吐出される。これらの方法では、印刷ペーストには高充填圧が印加されるため、開口密度が低いスクリーンマスクを用いた場合には、スクリーンマスクの非印刷部(未開口部)が加圧され、その反力でスキージヘッドが浮き上がる現象が発生する。このため、効果的に印刷ペーストをスクリーンマスクの開口部に充填しつつスクリーンマスクに対してスキージヘッドを密着させるために必要な圧力が得られなくなり、本来の目的である厚膜印刷が困難になる。さらに、場合によっては印刷パターンのかすれや断線などのパターン異常が発生する、あるいはスクリーンマスクと被印刷物の被印刷部との間に間隙が発生することにより印刷パターンのにじみが発生する場合がある。
また、特許文献1〜6に開示された印刷装置の特徴として、スキージヘッド内に印刷ペーストの整流のための構造体が設けられている。しかしながら、これらのいずれもスキージヘッドからの印刷インクの吐出部であるスキージヘッドの底面部(先端部)は全域が開口しているため、高充填圧の印加時に上述したスキージヘッドの浮き上がりが発生する。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、印刷ペーストへの加圧に起因したヘッドの浮き上がりを抑制して高品質の厚膜パターンを容易に印刷可能なスクリーン印刷機およびスクリーン印刷方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるスクリーン印刷機は、ヘッドの内部に貯留された印刷ペーストを加圧しながら前記ヘッドをマスク上で摺動させることにより、前記印刷ペーストを前記マスクに設けられたマスク開口部を介して前記マスクの他面側に配置された被印刷物上に押し出して印刷するスクリーン印刷機であって、
前記ヘッドは、印刷時の前記マスクの面方向における前記ヘッドの摺動方向と直交する方向において、前記マスクとの対向面における前記マスク開口部に対応する部分に前記印刷ペーストを吐出する吐出開口部を有するとともに前記マスク開口部に対応しない部分の少なくとも一部には前記吐出開口部が形成されないこと、を特徴とする。
本発明によれば、印刷ペーストへの加圧に起因したヘッドの浮き上がりを抑制して高品質の印刷ペーストパターンを容易に印刷可能である、という効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態1にかかるスクリーン印刷機の概略構成を示す模式図である。 図2は、従来のスクリーン印刷機の概略構成を示す模式図である。 図3は、従来のスクリーン印刷機における印刷原理を示す模式図である。 図4は、実施の形態1にかかるスクリーン印刷機における整流板の変形例を示す模式平面図である。 図5は、加圧カートリッジヘッドの底面にスリット状吐出開口部を用いた場合の残留ペーストの発生原理を示す模式図である。 図6は、加圧カートリッジヘッドの底面に穴状の吐出開口部を用いた場合の残留ペーストの低減原理を示す模式図である。 図7は、マスク開口部と整流板との組み合わせの変形例を示す模式平面図である。 図8は、マスク開口部と整流板との組み合わせの他の変形例を示す模式平面図である。
以下に、本発明にかかるスクリーン印刷機およびスクリーン印刷方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。また、平面図であっても、図面を見易くするためにハッチングを付す場合がある。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかるスクリーン印刷機の概略構成を示す模式図である。図1(a)は、実施の形態1にかかるスクリーン印刷機の概略断面構成を示す。図1(b)は、実施の形態1にかかるスクリーン印刷機の加圧カートリッジヘッド2の底面をスクリーンマスク1との接触面側から見た平面構造を示す。図1(c)は、実施の形態1にかかるスクリーン印刷機のスクリーンマスク1を加圧カートリッジヘッド2との接触面側から見た平面図である。
スクリーンマスク1は、版枠1aにマスクプレート1bが装着されて構成されている。マスクプレート1bには、印刷時にスクリーンマスク1の他面側(下面側)に近接配置される被印刷物6に対する印刷パターンに対応した複数のスリット状マスク開口部1cが設けられている。実施の形態1では、印刷時における加圧カートリッジヘッド2の移動方向(摺動方向)Aに沿った方向に延在する細長形状の複数のスリット状マスク開口部1cが設けられたスクリーンマスク1を示す。本実施の形態では、スリット状マスク開口部1cの開口幅、開口長さは全て同じである。なお、図1(a)〜図1(c)においては、マスクプレート1bの幅方向(印刷時のスクリーンマスク1の面方向において加圧カートリッジヘッド2の移動方向Aと略直交する方向)におけるスリット状マスク開口部1cの中心位置およびこれに対応する位置を破線で示している。
加圧カートリッジヘッド2は、細長形状に構成されて上面が開口された略ブロック状形状を呈する。印刷時には、細長形状の長手方向がマスクプレート1bの幅方向に対応する。加圧カートリッジヘッド2の長手方向の寸法は、例えば図1(a)に示されるように、少なくともマスクプレート1bの幅方向において全てのスリット状マスク開口部1cをカバーするように設定される。加圧カートリッジヘッド2の内部は、被印刷物6に印刷する印刷用ペースト3(以下、ペースト3と呼ぶ)が貯留されるペースト貯留部とされている。
加圧カートリッジヘッド2の上面の開口には、加圧カートリッジヘッド2の開口寸法と略同一の外形寸法を有して加圧カートリッジヘッド2の内部のペースト3を加圧するための加圧蓋4がはめ込まれている。加圧蓋4は、図示しない昇降機構と結合されており、該昇降機構を駆動することにより、加圧カートリッジヘッド2内において上下動可能とされている。この昇降機構は、例えばエア源等の圧力付加部を備えており、所定の圧力設定指示に従って加圧蓋4を加圧カートリッジヘッド2内において下降させることにより加圧カートリッジヘッド2内のペースト3を所定の圧力で加圧して押し下げるようになっている。すなわち、昇降機構および加圧蓋4により、加圧カートリッジヘッド2内のペースト3を加圧するペースト加圧手段が構成されている。
加圧カートリッジヘッド2の底面(先端部)は、加圧カートリッジヘッド2内に貯留されたペースト3が押し出されるペースト押し出し面であり、印刷時にはマスクプレート1bの表面に当接される。加圧カートリッジヘッド2の底面は、マスクプレート1bの幅方向おいて、マスクプレート1bに設けられた複数のスリット状マスク開口部1cに対応する位置に、該スリット状マスク開口部1cに対応するパターンの複数のスリット状吐出開口部5aを有し、印刷時のペースト3の流れを所定の流れに整流して制限する整流板5とされている。すなわち、スリット状吐出開口部5aは、加圧カートリッジヘッド2の底面においてスリット状マスク開口部1cと略同等の間隔で設けられている。また、個々のスリット状吐出開口部5aの幅は、スリット状マスク開口部1cの幅に対して若干太く設けられている。
このような構成の加圧カートリッジヘッド2において、加圧蓋4を昇降機構により下方に押圧することにより、加圧カートリッジヘッド2内のペースト3が加圧され、スリット状吐出開口部5aを介して下方に押し出される。
また、印刷時には、図示しない水平移動手段が、加圧カートリッジヘッド2を所定の移動方向(移動方向A)、すなわちスリット状マスク開口部1cの長手方向に沿って、スリット状マスク開口部1cの長手方向における一端部上から他端部上まで摺動させる。
次に、実施の形態1にかかるスクリーン印刷機による印刷方法について説明する。まず、被印刷物6が図示しない保持部に載置されて、スクリーンマスク1に対する適切な位置に配置される。このとき、被印刷物6は、被印刷面がスクリーンマスク1の下面とわずかに離間した状態とされる。
次に、ペースト3が内部に貯留された加圧カートリッジヘッド2が、スクリーンマスク1上の所定の位置に配置される。すなわち、マスクプレート1bの幅方向において、加圧カートリッジヘッド2における複数のスリット状吐出開口部5aのそれぞれがスクリーンマスク1の複数のスリット状マスク開口部1c上に重なるように、加圧カートリッジヘッド2の底面(整流板5)をマスクプレート1bに当接させた状態でマスクプレート1bのスリット状吐出開口部5aの長手方向における一端部上に配置される。
この状態で、加圧カートリッジヘッド2に対して図示しない加圧手段により所定のヘッド圧11をスクリーンマスク1側に加圧しつつ、加圧カートリッジヘッド2からペースト3を押し出してスリット状マスク開口部1c内に充填するための充填圧12を加圧蓋4に対してペースト加圧手段により印加することにより、加圧カートリッジヘッド2内のペースト3を上方から加圧して押し下げる。
これにより、加圧カートリッジヘッド2の底面自体がマスクプレート1bに密着して、さらにマスクプレート1bが被印刷物6の被印刷面に密着する。また、加圧カートリッジヘッド2内のペースト3が加圧され、ペースト3がスリット状吐出開口部5aを介して下方に押し出されてマスクプレート1bのスリット状マスク開口部1cに充填される。このとき、スリット状マスク開口部1c内に充填されたペースト3が被印刷物6の表面に接触する圧力で、ペースト3が加圧される。
そして、図示しない水平移動手段により加圧カートリッジヘッド2を所定の移動方向(移動方向A)、すなわちスリット状マスク開口部1cの長手方向に沿って、スリット状マスク開口部1cの長手方向における他端部上まで摺動させる。これにより、加圧カートリッジヘッド2を摺動させる間に、加圧カートリッジヘッド2内の加圧されたペースト3がスリット状吐出開口部5aを介して下方に押し出されてマスクプレート1bのスリット状マスク開口部1cに充填される。すなわち、加圧カートリッジヘッド2内の加圧されたペースト3は、スリット状吐出開口部5aから選択的に吐出されてスリット状マスク開口部1cに充填される。全てのスリット状マスク開口部1c内にペースト3が充填された後、保持部を下降させて被印刷物6をマスクプレート1bから離間させる版離れが行われる。これにより、スリット状マスク開口部1c内のペースト3は被印刷物6とともに下降してスリット状マスク開口部1cから分離され、被印刷物6へのペースト3のスクリーン印刷が終了する。
ここで、比較のため、従来のスクリーン印刷機について説明する。図2は、従来のスクリーン印刷機の概略構成を示す模式図である。図2(a)は、従来のスクリーン印刷機の概略断面構成を示す。図2(b)は、従来のスクリーン印刷機の加圧カートリッジヘッド102の底面部のペースト押し出し面をスクリーンマスクとの接触面側から見た平面構造を示す。図2(c)は、従来のスクリーン印刷機のスクリーンマスク1を加圧カートリッジヘッド102との接触面側から見た平面図である。なお、従来のスクリーン印刷機において、実施の形態1にかかるスクリーン印刷機と同じ部材については同じ符号を付すことで詳細な説明は省略する。
従来のスクリーン印刷機は、スクリーンマスク1と加圧カートリッジヘッド102とを備えている。加圧カートリッジヘッド102には、実施の形態1にかかる加圧カートリッジヘッド2における整流板5が設けられておらず、加圧カートリッジヘッド102の底面部の全体が吐出開口部102aとされている。したがって、従来のスクリーン印刷機では、加圧カートリッジヘッド102に所定のヘッド圧11を印加しつつペースト3に対して充填圧12を印加することにより、加圧カートリッジヘッド102の底面部の全ての箇所(吐出開口部102a)からペースト3が吐出される。
このように従来のスクリーン印刷機では、加圧カートリッジヘッド102の底面部の全体(吐出開口部102a)からペースト3が吐出され、スリット状マスク開口部1cへはペースト3による加圧力(マスク開口部押圧力13)として加圧カートリッジヘッド102内におけるペースト3の充填圧(内圧)が印加される。また、マスクプレート1bにおいてスリット状マスク開口部1cが設けられていない非開口部にも、ペースト3による加圧力(マスク非開口部押圧力14)として加圧カートリッジヘッド102内におけるペースト3の内圧が印加されることにより、図3に示されるように加圧カートリッジヘッド102全体を持ち上げる反力15が発生する。図3は、従来のスクリーン印刷機における印刷原理を示す模式図である。
このような反力15が発生した場合には、加圧カートリッジヘッド102を押圧する圧力が所定のヘッド圧11よりも低下して(ヘッド圧16)、加圧カートリッジヘッド102とスクリーンマスク1との密着性が低下して加圧カートリッジヘッド102が浮き上がる現象が発生する。加圧カートリッジヘッド102の浮き上がりが発生した場合には、スリット状マスク開口部1cの形状に沿ったペースト3の充填ができず、ペースト3の印刷パターンのかすれ、断線、膜厚のムラなどの印刷パターンの異常が発生する場合がある。また、被印刷物6の被印刷面とスクリーンマスク1との間の間隙に起因した印刷パターンのにじみが発生する場合がある。したがって、反力15による加圧カートリッジヘッド102の浮き上がりが発生した場合には、精度の良い高品質な印刷が困難になる場合がある。このような現象は、開口密度が低いスクリーンマスク1を用いる場合に特に顕著に発生する。
これに対して、上述した実施の形態1にかかるスクリーン印刷機においては、加圧カートリッジヘッド2の底面部は、スリット状マスク開口部1cに対応する位置にスリット状吐出開口部5aを有する整流板5とされている。また、スリット状マスク開口部1cに対応しない部分の少なくとも一部にはスリット状吐出開口部5aは形成されない。これにより、マスクプレート1bにおけるスリット状マスク開口部1cが設けられていない非開口部にはペースト3が吐出されることが無く、該非開口部へのペースト3の吐出に起因した反力15の発生を抑制することができる。この結果、所望のヘッド圧11を有効に印加して加圧カートリッジヘッド2の底面部をマスクプレート1bに密着させることができ、反力15による加圧カートリッジヘッド2の浮き上がりを抑制することが可能となる。これにより、実施の形態1にかかるスクリーン印刷機においては、高精度な印刷体の形成を実現することができ、特に、厚膜の高精度な印刷体の形成を容易に実現することができる。
(実施例)
つぎに、実施の形態1にかかるスクリーン印刷機の効果について、具体的な実施例に基づいて説明する。上述した実施の形態1にかかるスクリーン印刷機を使用し、被印刷物6として100mm□のシリコンウェハを用いて、ヘッド圧11を10×10−2[N/mm]、充填圧12を80×10−2[N/mm]、加圧カートリッジヘッド2の移動速度を50[mm/s]とした。また、スリット状マスク開口部1cの開口幅は30〜200[μm]の範囲とし、スリット状吐出開口部5aの個々の開口幅は30〜100[μm]の範囲として、銀(Ag)ペーストの印刷を行った。
また、比較のため、上述した従来のスクリーン印刷機を用いて銀(Ag)ペーストの印刷を行った。印刷条件は、実施の形態1にかかるスクリーン印刷機の場合と同じである。
印刷された銀ペーストのパターンを観察した結果、従来のスクリーン印刷機を用いて印刷された銀ペーストのパターンでは、断線箇所が50箇所以上認められた。一方、実施の形態1にかかるスクリーン印刷機を用いて印刷された銀ペーストのパターンでは、断線が認められず、スリット状マスク開口部1cへの銀ペーストの効果的な充填が実現されていることが確認された。
なお、スリット状吐出開口部5aのスリット幅Wは対応するスリット状マスク開口部1cの開口幅に対して、100μm以上太くすることが好ましい。これにより、反力15の発生を抑制しつつ、スクリーンマスク1と加圧カートリッジヘッド2との位置ずれ、すなわちスリット状吐出開口部5aとスリット状マスク開口部1cとの位置ずれをカバーしてスリット状マスク開口部1cへのペースト3の効果的な充填を実現できる。なお、スリット状吐出開口部5aの開口幅をスリット状マスク開口部1cの開口幅よりも太幅とする際の上限は、ペースト3の粘弾性特性の影響を大きく受けるため画一的な定義はできないが、ペースト3の内圧により加圧カートリッジヘッド2が浮き上がらない範囲内で決定するとよい。
上述したように、実施の形態1にかかるスクリーン印刷機は、ペースト3が吐出される加圧カートリッジヘッド2の底面部におけるスリット状マスク開口部1cに対応する位置に、該スリット状マスク開口部1cに対応する複数のスリット状吐出開口部5aが設けられ、加圧カートリッジヘッド2の底面部でのマスクプレート1bの幅方向におけるペースト3の吐出領域が制限されている。これにより、加圧カートリッジヘッド2内におけるペースト3の内圧に起因した反力15の発生を抑制して加圧カートリッジヘッド2の浮き上がりを抑制し、高精度な印刷体の形成を実現することができ、厚膜パターンを容易に印刷可能である。
実施の形態2.
図4は、実施の形態1にかかるスクリーン印刷機における整流板5の変形例を示す模式平面図である。図4(a)は、整流板5の第1の変形例である整流板51をスクリーンマスク1との接触面側から見た模式平面図である。図4(b)は、整流板5の第2の変形例である整流板52をスクリーンマスク1との接触面側から見た模式平面図である。
図4(a)に示す整流板51は、四角形状の複数の穴状吐出開口部5bを有する。図4(b)に示す整流板52は、円形状の複数の穴状吐出開口部5cを有する。すなわち、整流板51および整流板52は、整流板5のように印刷時における加圧カートリッジヘッド2の移動方向Aの全幅に延伸したスリット状ではなく、加圧カートリッジヘッド2の移動方向Aの一部に形成された穴状の吐出開口部を有する。
加圧カートリッジヘッド2の底面に、整流板5のように印刷時における加圧カートリッジヘッド2の移動方向Aの全幅に延伸したスリット状吐出開口部5aを有することにより、実施の形態1において説明したように反力15による加圧カートリッジヘッド102の浮き上がりを抑制でき、高精度な印刷体の形成を実現することができる。一方で、スリット状吐出開口部5aを用いた場合には、図5に示すようにペースト印刷の終端部、すなわちスリット状マスク開口部1cの端部21を超えた延長領域のスクリーンマスク1上に、加圧カートリッジヘッド2から吐出されてスリット状マスク開口部1cに充填されなかったペースト3が残留する場合がある(残留ペースト22)。残留ペースト22の発生量が多い場合には、ペースト3の使用量およびスクリーンマスク1のクリーニングの負荷が大きくなる。図5は、加圧カートリッジヘッド2の底面にスリット状吐出開口部5aを用いた場合の残留ペーストの発生原理を示す模式図である。
そこで、図6に示すように加圧カートリッジヘッド2の底面に穴状吐出開口部5bや穴状吐出開口部5c等の穴状の吐出開口部を設け、これらの開口部がスリット状マスク開口部1cの端部21上に位置する時点で加圧カートリッジヘッド2の摺動を停止することにより、残留ペースト22の発生を大幅に低減することができる。これにより、ペースト3の使用量およびスクリーンマスク1のクリーニングの負荷を低減することができる。図6は、加圧カートリッジヘッド2の底面に穴状の吐出開口部を用いた場合の残留ペーストの低減原理を示す模式図である。
また、穴状吐出開口部5bや穴状吐出開口部5c等の穴状の吐出開口部の穴径は、スリット状マスク開口部1cの開口幅に対して、100μm以上大きくすることが好ましい。これにより、残留ペースト22の発生を低減しつつ、スクリーンマスク1と加圧カートリッジヘッド2との位置ずれ、すなわちスリット状マスク開口部1cと穴状の吐出開口部との位置ずれをカバーしてスリット状マスク開口部1cへのペースト3の効果的な充填を実現できる。なお、穴状の吐出開口部の穴径をスリット状マスク開口部1cの開口幅よりも太幅とする際の上限は、ペースト3の粘弾性特性の影響を大きく受けるため画一的な定義はできないが、ペースト3の内圧により加圧カートリッジヘッド2が浮き上がらない範囲内で決定するとよい。
実施の形態3.
上述した実施の形態1および実施の形態2では、被印刷物6に対する印刷パターンに対応したマスク開口部として、加圧カートリッジヘッド2の移動方向Aにおいて連続した開口パターンを例示したが、マスク開口部のパターン(印刷パターン)は、これに限定されない。実施の形態3では、実施の形態1にかかるスクリーン印刷機におけるマスク開口部と整流板との組み合わせの変形例について説明する。
図7は、マスク開口部と整流板との組み合わせの変形例を示す模式平面図である。図7に示すように、加圧カートリッジヘッド2の移動方向Aにおいて不連続な分離パターンとされた複数の分離マスク開口部31をスクリーンマスク1に設けた場合には、例えば上述した整流板52を用いることが好ましい。この場合も、実施の形態1および実施の形態2の場合と同様に加圧カートリッジヘッド2の浮き上がりを抑制しつつ、高品質なペースト3の印刷が実現可能である。
また、この場合も整流板に設ける穴状吐出開口部5bの穴径は、対応する分離マスク開口部31の開口幅に対して100μm以上大きくすることが好ましい。これにより、残留ペースト22の発生を低減しつつ、スクリーンマスク1と加圧カートリッジヘッド2との位置ずれ、すなわち分離マスク開口部31と穴状吐出開口部5bとの位置ずれをカバーして分離マスク開口部31へのペースト3の効果的な充填を実現できる。
実施の形態4.
上述した実施の形態1〜実施の形態3では、被印刷物6に対する印刷パターンに対応したマスク開口部として、マスクプレート1bの幅方向において開口幅が同じパターンが複数設けられているため、整流板におけるスリット状吐出開口部5a、穴状吐出開口部5b、穴状吐出開口部5cのマスクプレート1bの幅方向における複数の開口部の開口幅が一定である。しかし、整流板における吐出開口部の開口幅はこれに限定されない。実施の形態4では、実施の形態1にかかるスクリーン印刷機におけるマスク開口部と整流板との組み合わせの他の変形例について説明する。
図8は、マスク開口部と整流板との組み合わせの他の変形例を示す模式平面図である。図8に示すように、加圧カートリッジヘッド2の移動方向Aにおいて不連続に分離し、且つ異なる幅を有する複数の異形分離マスク開口部32をスクリーンマスク1に設けた場合には、幅方向において異形分離マスク開口部32の幅に対応した異なる幅を有する複数の異形吐出開口部5dを備えた整流板53を用いることができる。この場合も、実施の形態1〜実施の形態3の場合と同様に加圧カートリッジヘッド2の浮き上がりを抑制しつつ、高品質なペースト3の印刷が実現可能である。
また、この場合も整流板に設ける異形吐出開口部5dの穴径は、対応する異形分離マスク開口部32の開口幅に対して100μm以上大きくすることが好ましい。これにより、残留ペースト22の発生を低減しつつ、スクリーンマスク1と加圧カートリッジヘッド2との位置ずれ、すなわち異形分離マスク開口部32と異形吐出開口部5dとの位置ずれをカバーして分離マスク開口部31へのペースト3の効果的な充填を実現できる。
以上のように、本発明にかかるスクリーン印刷機は、印刷ペーストを加圧しながら印刷するヘッド機構を有するスクリーン印刷機に有用であり、特に、プリント配線版、セラミックグリーンシートおよびウェハ等へのスクリーン印刷によるパターンの形成に適している。
1 スクリーンマスク、1a 版枠、1b マスクプレート、1c スリット状マスク開口部、2 加圧カートリッジヘッド、3 印刷用ペースト(ペースト)、4 加圧蓋、5 整流板、5a スリット状吐出開口部、5b,5c 穴状吐出開口部、5d 異形吐出開口部、6 被印刷物、11 ヘッド圧、12 充填圧、13 マスク開口部押圧力、14 マスク非開口部押圧力、15 反力、16 ヘッド圧、21 スリット状マスク開口部の端部、22 残留ペースト、31 分離マスク開口部、32 異形マスク開口部、51,52,53 整流板、102 加圧カートリッジヘッド、102a 吐出開口部、A 印刷時における加圧カートリッジヘッドの移動方向。

Claims (7)

  1. ヘッドの内部に貯留された印刷ペーストを加圧しながら前記ヘッドをマスク上で摺動させることにより、前記印刷ペーストを前記マスクに設けられたマスク開口部を介して前記マスクの他面側に配置された被印刷物上に押し出して印刷するスクリーン印刷機であって、
    前記ヘッドは、印刷時の前記マスクの面方向における前記ヘッドの摺動方向と直交する方向において、前記マスクとの対向面における前記マスク開口部に対応する部分に前記印刷ペーストを吐出する吐出開口部を有するとともに前記マスク開口部に対応しない部分の少なくとも一部には前記吐出開口部が形成されないこと、
    を特徴とするスクリーン印刷機。
  2. 前記吐出開口部の形状が、前記マスクとの対向面において前記ヘッドの摺動方向の全幅に延伸したスリット状であること、
    を特徴とする請求項1に記載のスクリーン印刷機。
  3. 前記吐出開口部の形状が、前記マスクとの対向面において前記ヘッドの摺動方向の一部に形成された穴形状であること、
    を特徴とする請求項1に記載のスクリーン印刷機。
  4. 前記マスク開口部が、前記ヘッドの摺動方向において不連続な分離パターンを有すること、
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のスクリーン印刷機。
  5. 前記マスク開口部が、前記ヘッドの摺動方向と直交する方向において幅の異なる複数のパターンを有すること、
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のスクリーン印刷機。
  6. 前記吐出開口部は、前記ヘッドの摺動方向と直交する方向において印刷時に対応する前記マスク開口部よりも100μm以上幅広とされること、
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のスクリーン印刷機。
  7. ヘッドの内部に貯留された印刷ペーストを加圧しながら前記ヘッドをマスク上で摺動させることにより、前記印刷ペーストを前記マスクに設けられたマスク開口部を介して前記マスクの他面側に配置された被印刷物上に押し出して印刷するスクリーン印刷方法であって、
    印刷時の前記マスクの面方向における前記ヘッドの摺動方向と直交する方向において、前記マスクとの対向面における前記マスク開口部に対応する部分から前記印刷ペーストを選択的に吐出すること、
    を特徴とするスクリーン印刷方法。
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