JP2014050838A - 水素化脱硫触媒の再生方法 - Google Patents

水素化脱硫触媒の再生方法 Download PDF

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Abstract

【課題】使用済みの水素化脱硫触媒を未使用の水素化脱硫触媒の触媒活性と同等程度まで再生する固定床の水素化脱硫触媒の再生方法の提供。
【解決手段】(1)使用済みの水素化脱硫触媒を焼成し、該水素化脱硫触媒に付着する炭素質を除去して焼成処理触媒を得る第1工程と、該焼成処理触媒に、キレート剤を添加して、活性金属成分を担持させる第2工程とを有する固定床の水素化脱硫触媒の再生方法。
(2)前記第2工程において、キレート剤の添加量が、焼成処理触媒から炭素質を実質的に完全に除去した触媒の質量を基準として、0.1〜10質量%である(1)に記載の固定床の水素化脱硫触媒の再生方法。
(3)水素化脱硫触媒が重質油の水素化脱硫触媒である(2)に記載の固定床の水素化脱硫触媒の再生方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、使用済みの固定床の水素化脱硫触媒を未使用の水素化脱硫触媒の触媒活性と同等程度まで再生する方法に関する。
従来、アスファルテンや残炭等の炭素質や金属不純物の含有量が少ない軽質油(例えば、ナフサ、ケロセン、軽質軽油、重質軽油、減圧軽油等)の水素化脱硫に使用された水素化脱硫触媒(以下、単に「使用済み触媒」ともいう。以下同様)を焼成して、表面に付着する炭素質を除去して再生する方法が知られている。
また、重質油(例えば、常圧残油、減圧残油等)の水素化脱硫に使用された水素化脱硫触媒は、重質油に多く含まれるアスファルテン分等の炭素質及びバナジウム、鉄、ニッケル等の金属不純物の付着やシンタリング(sintering)によって、比表面積の低下が起こり、活性(例えば、脱硫活性、脱金属活性等。以下同様)が低下するので、この使用済み触媒を焼成して、付着した炭素質を除去して再生する方法が開発されている(例えば、特許文献1参照)。更に、焼成して炭素質を除去した使用済み触媒を洗浄し、付着した金属不純物を除去する水素化脱硫触媒の再生方法も知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2006−61845号公報 特許第3715893号公報
しかしながら、軽質油を処理した使用済み触媒を焼成した再生触媒の活性は、未使用(新品)の水素化脱硫触媒(以下、単に「未使用触媒」ともいう。)の活性の95%程度にとどまるという問題があった。
また、重質油を処理した使用済み触媒を焼成して炭素質を除去する方法では、使用済み触媒に付着している金属不純物を除去できないため、再生触媒の活性が未使用触媒の活性の80%程度にとどまるという問題があった。焼成後に洗浄する方法では、付着している金属不純物を除去可能であるが、水素化脱硫触媒に担持されているモリブデンやニッケル等の活性金属成分も除去される場合があるという問題があった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、使用済みの水素化脱硫触媒を未使用の水素化脱硫触媒の触媒活性と同等程度まで再生する固定床の水素化脱硫触媒の再生方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係る固定床の水素化脱硫触媒の再生方法は、使用済みの水素化脱硫触媒を焼成して該水素化脱硫触媒に付着する炭素質を除去し、焼成処理触媒を得る第1工程と、該焼成処理触媒に活性金属成分を担持させる第2工程とを有する。
ここで、第1工程では、まず、使用済み触媒を、例えば、180〜220℃の窒素気流中で処理して付着する油分をほぼ除去した後、焼成するのが好ましい。焼成操作においては、空気気流中(酸素濃度約21容量%)又は酸素濃度が21容量%を超える雰囲気(すなわち、空気よりも酸素濃度が高い気流中)で、350〜700℃、好ましくは、450〜550℃、かつ、60〜300分間、好ましくは、120〜240分間行い、付着している炭素質を燃焼除去することができる。これにより、焼成処理触媒に対して炭素質が3質量%以下、好ましくは1質量%以下含有された焼成処理触媒を得ることができる。なお、重質油を処理した使用済み触媒には、多くの炭素質が付着しており、焼成処理によってこの炭素質を完全に除去しなくてもよく、例えば、焼成処理触媒に対して0.1質量%程度の炭素質が残存していてもよい。また、活性金属成分としては、通常水素化脱硫触媒に用いられるものであって、例えば、モリブデン、ニッケル、コバルト、パラジウム、白金等が使用できる。
本発明に係る固定床の水素化脱硫触媒の再生方法において、前記第2工程では、前記焼成処理触媒を活性金属成分含有溶液で含浸した後、乾燥及び/又は焼成してもよい。
ここで、焼成処理触媒に活性金属成分を含浸する方法としては、減圧含浸法、ポアフィリング法(pore filling method)、浸漬法、平衡吸着法等の周知の方法を用いることができる。
本発明に係る固定床の水素化脱硫触媒の再生方法において、前記活性金属成分は、モリブデン(Mo)及びニッケル(Ni)のいずれか一方又は双方を含むのが好ましい。この場合、前記焼成処理触媒から炭素質を実質的に完全に除去した触媒の質量を基準として、前記モリブデンをモリブデン酸化物として0.5〜3質量%、好ましくは1〜2質量%、及び/又は、前記ニッケルをニッケル酸化物として0.2〜3質量%、好ましくは0.5〜1質量%を前記焼成処理触媒にそれぞれ新たに担持するのがよい。モリブデンがモリブデン酸化物として、0.5質量%未満の場合には、所定の活性が得られず、3質量%を超えると、活性が増加する割合が低くなるため経済的でない。また、ニッケルがニッケル酸化物として、0.2質量%未満の場合には、所定の活性が得られず、3質量%を超えると、活性が増加する割合が低くなるため経済的でない。ここで、モリブデンの供給源としては、三酸化モリブデン、モリブデン酸アンモニウム等が好適に使用でき、ニッケルの供給源としては、炭酸ニッケル、硝酸ニッケル等が好適に使用できる。
なお、本発明において、焼成処理触媒から炭素質を実質的に完全に除去した触媒とは、焼成処理触媒を600〜1200℃(例えば、1000℃)で焼成して、例えば、高周波燃焼式カーボン分析計で測定される炭素質を定量限界以下まで除去した触媒であり、この触媒の質量は、焼成処理触媒から付着する炭素質の質量を除いたものである。このように、炭素質を実質的に完全に除去した触媒の質量を基準として、焼成処理触媒に担持する活性金属成分の質量を決めるので、焼成処理触媒に残存する炭素質の質量に関わらず、所定量の活性金属成分を新たに担持することができる。
本発明に係る固定床の水素化脱硫触媒の再生方法において、前記第1工程は、酸素濃度が21容量%を超える雰囲気で行うこともできる。ここで、酸素濃度が21容量%を超えるとは、前記したように空気よりも酸素濃度が高いことを示す。
本発明に係る固定床の水素化脱硫触媒の再生方法において、前記水素化脱硫触媒は軽質油の水素化脱硫に使用されたものであってもよい。ここで、軽質油としては、例えば、ナフサ、ケロセン、軽質軽油(Light Gas Oil、LGO)、重質軽油(Heavy Gas Oil、HGO)、減圧軽油(Vacuum Gas Oil、VGO)等がある。
本発明に係る固定床の水素化脱硫触媒の再生方法では、前記第2工程でキレート剤を添加する。これにより、前記水素化脱硫触媒として重質油の水素化脱硫に使用されたものを用いることもできる。キレート剤は、後述の活性金属成分含有溶液に添加してもよいし、別途キレート剤を含有する溶液を作って使用してもよい。ここで、キレート剤としては、例えば、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸等が使用でき、焼成処理触媒から炭素質を実質的に完全に除去した触媒の質量を基準として、0.1〜10質量%、好ましくは、0.3〜5質量%、より好ましくは0.4〜2質量%添加するのがよい。キレート剤が、0.1質量%未満では、後述する効果が得られ難くなると共に、活性金属成分の安定性が低くなり、10質量%を超えると、経済性が悪くなると共に、触媒の強度が弱くなる。ここで、重質油としては、例えば、常圧残油(Atmospheric Residue、AR)、減圧残油(Vacuum Residue、VR)等がある。
本発明の固定床の水素化脱硫触媒の再生方法は、使用済みの水素化脱硫触媒を焼成して付着する炭素質を除去した後、更に活性金属成分を担持させるので、担持されている活性金属成分を除去することなく、未使用触媒の活性と同等程度まで再生することができる。ここで、未使用触媒の活性と同等程度とは、未使用触媒の活性を100%としたときの再生触媒の相対脱硫活性が、軽質油を処理した水素化脱硫触媒においては、98〜110%程度、重質油を処理した水素化脱硫触媒においては、90〜110%程度のことをいう。
また、焼成処理触媒に活性金属成分含有溶液で含浸した後、乾燥及び/又は焼成する場合には、活性金属成分を簡単に担持することができる。活性金属成分が、モリブデン及び/又はニッケルを含む場合には、高い活性を得ることができる。焼成処理触媒から炭素質を実質的に完全に除去した触媒の質量を基準として、焼成処理触媒にモリブデンをモリブデン酸化物として0.5〜3質量%、及び/又は、ニッケルをニッケル酸化物として0.2〜3質量%をそれぞれ新たに担持した場合には、少量の担持で活性を得ることができる。
更に、焼成を酸素濃度が21容量%を超える雰囲気で行った場合には、炭素質を効率よく除去できる。また、活性金属成分を担持する際にキレート剤を添加して、凝集した付着金属(特に、バナジウム)を再分散させることにより、重質油の水素化脱硫に使用した水素化脱硫触媒の場合でも、効率よく触媒を再生することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る軽質油を水素化脱硫した水素化脱硫触媒の再生方法について説明する。
(第1工程)
ナフサ、ケロセン、軽質軽油、重質軽油、減圧軽油等の軽質油の水素化脱硫に使用した水素化脱硫触媒(使用済み触媒)を、例えば、180〜220℃の窒素気流中(空気よりも酸素濃度が低い状態、すなわち、窒素濃度が80容量%以上、好ましくは90容量%以上、より好ましくは95容量%以上である。以下同様)で処理して付着している油分(軽質油)をほぼ除去した後、更に空気気流中(酸素濃度約21容量%)で、350〜700℃、好ましくは450〜550℃、より好ましくは500℃を超え550℃以下、かつ、60〜300分間、好ましくは120〜240分間焼成し、付着している炭素質を燃焼して除去し焼成処理触媒を得る。ここで、焼成処理触媒に付着する炭素質が、焼成処理触媒に対して3質量%以下、好ましくは1質量%以下、例えば、焼成処理触媒に対して0.1質量%程度となるように焼成するのがよい。また、空気気流に酸素を添加して、焼成時の酸素濃度が21容量%を超える雰囲気としてもよい。なお、本実施の形態において、焼成処理触媒から炭素質を実質的に完全に除去した触媒の質量とは、焼成処理触媒を1000℃で焼成した後の触媒の質量であり、また、焼成処理触媒を1000℃で焼成した前後の質量の差を、該焼成処理触媒に付着している炭素質の質量として算出している(以下の実施の形態においても同様である)。なお、焼成処理触媒を1000℃で焼成した際に、炭素質が完全に除去されているか否かは、例えば、高周波燃焼式カーボン分析計による測定によって確認することができる。
(第2工程)
次に、得られた焼成処理触媒に、活性金属成分として、例えば、モリブデン(Mo)及びニッケル(Ni)のいずれか一方又は双方を含む溶液(活性金属成分含有溶液。以下、「含浸液」ともいう)を、減圧含浸法、ポアフィリング法、浸漬法、平衡吸着法等の周知の方法によって含浸した後、室温から300℃まで、好ましくは室温から270℃まで、更に好ましくは室温から250℃まで昇温乾燥し、更に空気気流中で400〜700℃、好ましくは500〜600℃、かつ、30〜120分間、好ましくは45〜90分間焼成して、焼成処理触媒に活性金属成分を担持した再生触媒を製造する。ここで、焼成処理触媒に新たに担持されるモリブデン(Mo)及びニッケル(Ni)の量は、焼成処理触媒から炭素質を実質的に完全に除去した触媒の質量を基準として、それぞれモリブデン酸化物(MoO)として0.5〜3質量%、好ましくは1〜2質量%、また、ニッケル酸化物(NiO)として0.2〜3質量%、好ましくは0.5〜1質量%がよい。ここで、モリブデンの供給源としては、三酸化モリブデン、モリブデン酸アンモニウム等が使用でき、ニッケルの供給源としては、炭酸ニッケル、硝酸ニッケル等が使用できる。前記したポアフィリング法とは、予め秤量した焼成処理触媒の全細孔容積に相当する量の活性金属含有溶液を作製し、この活性金属含有溶液を減圧条件下で脱気された該焼成処理触媒の細孔に取り込むことにより、活性金属成分を細孔内に含浸させる方法である。なお、焼成処理触媒の全細孔容積は、水滴定法、水銀圧入法等の周知の方法によって求めることができる。
本発明の実施の形態に係る重質油を水素化脱硫した水素化脱硫触媒の再生方法について詳しく説明する。
(第1工程)
常圧残油、減圧残油等の重質油の水素化脱硫に使用した水素化脱硫触媒(使用済み触媒)を、例えば、180〜220℃の窒素気流中で処理して付着している油分をほぼ除去した後、空気気流中で、350〜700℃、好ましくは、450〜550℃、かつ、60〜300分間、好ましくは、120〜240分間焼成し、付着している炭素質が、焼成処理触媒に対して3質量%以下、好ましくは1質量%以下、例えば、焼成処理触媒に対して0.1質量%程度となるように燃焼除去して焼成処理触媒を得る。また、焼成時の酸素濃度は、21容量%を超える雰囲気で行ってもよい。
(第2工程)
次に、得られた焼成処理触媒に、前記した活性金属成分及びキレート剤(例えば、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸等)を含む含浸液を、減圧含浸法、ポアフィリング法、浸漬法、平衡吸着法等の周知の方法によって含浸した後、室温から300℃まで、好ましくは室温から270℃まで、更に好ましくは室温から250℃まで昇温乾燥し、更に空気気流中で400〜700℃、好ましくは500〜600℃、かつ、30〜120分間、好ましくは45〜90分間焼成して、焼成処理触媒に所定量の活性金属成分(モリブデン及びニッケル)を担持した再生触媒を製造する。ここで、含浸液には、焼成処理触媒から炭素質を実質的に完全に除去した触媒の質量を基準として、例えば、0.1〜10質量%、好ましくは0.3〜5質量%、より好ましくは0.4〜2質量%となる量のキレート剤が含有されている。なお、この際に、キレート剤が0.1質量%未満の場合には、活性金属成分が析出し、沈殿を生成することがある。なお、活性金属成分、すなわち、モリブデン及びニッケルの供給源やその添加量は、第1の実施の形態の第2工程における条件と同様である。
〔軽質油の水素化脱硫に使用した水素化脱硫触媒の再生〕
(実施例1)
ニッケル及びモリブデンを担持した新品のアルミナ担体触媒(未使用触媒)を軽質油水素化脱硫装置に配置し、表1に示す性状の軽質軽油(軽質油の一例)を、表2に示す一般的な軽油脱硫条件で、16000時間通油して水素化脱硫を行って、使用済みの水素化脱硫触媒(使用済み触媒)を得た。次に、この使用済み触媒を200℃に保持された窒素気流中で通気し、表面に付着した油分を除去した後、500℃に保持された空気気流中で3時間焼成して炭素質等を除去し、焼成処理触媒αを得た。また、得られた焼成処理触媒αの一部を秤量した後、これを1000℃で焼成し、焼成処理触媒αから炭素質を実質的に完全に除去した触媒を作製し、この触媒と焼成処理触媒αとの質量の差から焼成処理触媒αに付着する炭素質の質量を求めた。ここで、焼成処理触媒αの性状を表3に示す。なお、焼成処理触媒αから炭素質を実質的に完全に除去した触媒を高周波燃焼式カーボン分析計によって測定し、炭素質が完全に除去されていることを確認した。
Figure 2014050838
Figure 2014050838
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次に、焼成処理触媒αから炭素質を実質的に完全に除去した触媒400gに相当する焼成処理触媒α400.2g(炭素質を0.2g含む)を秤取り、焼成処理触媒αの細孔容積に相当する容量である224mlの含浸液aを減圧含浸法によって含浸した後、空気気流中において500℃で60分間焼成し、再生触媒Aを得た。
ここで、含浸液aは、三酸化モリブデン2.0g(焼成処理触媒αから炭素質を実質的に完全に除去した触媒の質量、すなわち、400gを基準として、0.5質量%である。以下同様。)、及び炭酸ニッケル1.3g(NiOとして、0.2質量%)、及び、炭酸ニッケルを溶解させるためのリンゴ酸2.0g(0.5質量%。少なくともNiOの2.5倍質量%必要である。以下同様)を水に溶解して全量を224mlとして作製した。
(実施例2〜6)
実施例2〜6は、焼成処理触媒α400.2gに対して、以下に示す224mlの含浸液b〜fをそれぞれ減圧含浸法によって含浸した後、空気気流中において500℃で60分間焼成し、再生触媒B〜Fを作製した。
含浸液bは、三酸化モリブデン4.0g(1.0質量%)、炭酸ニッケル2.6g(NiOとして、0.4質量%)、及び、リンゴ酸4.0g(1.0質量%)を水に溶解して全量を224mlとした。含浸液cは、三酸化モリブデン8.0g(2.0質量%)、炭酸ニッケル6.5g(NiOとして、1.0質量%)、及び、リンゴ酸10.0g(2.5質量%)を水に溶解して全量を224mlとした。含浸液dは、三酸化モリブデン12.0g(3.0質量%)、炭酸ニッケル19.5g(3.0質量%)、及び、リンゴ酸30.0g(7.5質量%)を水に溶解して全量を224mlとした。含浸液eは、三酸化モリブデン12.0g(3.0質量%)を水に溶解して全量を224mlとした。含浸液fは、炭酸ニッケル19.5g(NiOとして、3.0質量%)、及び、リンゴ酸30.0g(7.5質量%)を水に溶解して全量を224mlとした。
(比較例1)
焼成処理触媒αに活性金属成分を含浸せず、再生触媒Gとして使用した。
(試験例1)
高圧反応が可能な内径1インチの固定床反応器に再生触媒A〜G及び未使用の触媒をそれぞれ充填し、前記した軽質軽油を表2の軽油脱硫条件で通油して各々水素化脱硫を行い再生触媒A〜Gの水素化脱硫活性を未使用の触媒の活性を100%として相対評価を行った。その結果を表4に示す。
Figure 2014050838
これらの結果から解るように、軽質油の水素化脱硫に使用した触媒を焼成して、付着した炭素質を除去した後、活性金属成分を担持することにより、未使用の水素化脱硫触媒の触媒活性と同等程度まで再生させることが可能となった。
〔重質油の水素化脱硫に使用した水素化脱硫触媒の再生〕
(実施例7〜13)
ニッケル及びモリブデンを担持したアルミナ担体触媒(未使用触媒)を重質油水素化脱硫装置に配置し、表5に示す性状の中東系の常圧残油(重質油の一例)を、表6に示す一般的な直接脱硫条件で、8000時間通油して水素化脱硫を行って、使用済みの水素化脱硫触媒(使用済み触媒)を得た。次に、この使用済み触媒を200℃に保持された窒素気流中で通気し、表面に付着した油分を除去した後、500℃に保持された空気気流中で3時間焼成して炭素質等を除去し、焼成処理触媒βを得た。また、焼成処理触媒βを1000℃で焼成し、焼成処理触媒βから炭素質を実質的に完全に除去した触媒を作製し、この触媒と焼成処理触媒βとの質量の差から焼成処理触媒βに付着する炭素質の質量を求めた。ここで、焼成処理触媒βの性状を表7に示す。なお、焼成処理触媒βから炭素質を実質的に完全に除去した触媒を高周波燃焼式カーボン分析計によって測定し、炭素質が完全に除去されていることを確認した。
Figure 2014050838
Figure 2014050838
Figure 2014050838
次に、焼成処理触媒βから炭素質を実質的に完全に除去した触媒400gに相当する焼成処理触媒β400.5g(炭素質を0.5g含む)を秤取り、焼成処理触媒βの細孔容積に相当する容量である240mlの含浸液a〜f(実施例1参照)及びnを減圧含浸法によってそれぞれ含浸した後、空気気流中において500℃で60分間焼成し、再生触媒H〜Nを得た。なお、含浸液nは、三酸化モリブデン12.0g(3.0質量%)、及び、リンゴ酸30.0g(7.5質量%)を水に溶解して全量を224mlとした。
(比較例2)
焼成処理触媒βに活性金属成分及びキレート剤(リンゴ酸)を含浸せず、再生触媒Oとして使用した。
(試験例2)
高圧反応が可能な内径1インチの固定床反応器に、再生触媒H〜O及び未使用の触媒をそれぞれ充填し、前記した常圧残油を表6の直接脱硫条件で通油して各々水素化脱硫を行い再生触媒H〜Oの水素化脱硫活性を未使用の触媒の活性を100%として相対評価を行った。その結果を表8に示す。
Figure 2014050838
これらの結果から解るように、重質油の水素化脱硫に使用した触媒を焼成して付着した炭素質を除去した後、活性金属成分を担持することにより、未使用の水素化脱硫触媒の触媒活性と同等程度まで再生させることが可能となった。また、再生触媒Lと再生触媒Nとを比較すると、リンゴ酸による効果が解る。
本発明は、前記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲での変更は可能であり、例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組み合わせて本発明の固定床の水素化脱硫触媒の再生方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
例えば、本実施の形態では、活性金属成分として、三酸化モリブデンを用いたが、モリブデン酸アンモニウムを使用してよく、また、炭酸ニッケルの替わりに、硝酸ニッケルを用いてもよい。特に、硝酸ニッケルは水に溶解するため、軽質油を処理した水素化脱硫触媒の再生に使用する活性金属成分として用いると、含浸液にリンゴ酸等を使用しなくてもよくなる。

Claims (3)

  1. 使用済みの水素化脱硫触媒を焼成し、該水素化脱硫触媒に付着する炭素質を除去して焼成処理触媒を得る第1工程と、該焼成処理触媒に、キレート剤を添加して、活性金属成分を担持させる第2工程とを有することを特徴とする固定床の水素化脱硫触媒の再生方法。
  2. 前記第2工程において、キレート剤の添加量が、焼成処理触媒から炭素質を実質的に完全に除去した触媒の質量を基準として、0.1〜10質量%であることを特徴とする請求項1に記載の固定床の水素化脱硫触媒の再生方法。
  3. 水素化脱硫触媒が重質油の水素化脱硫触媒である請求項2に記載の固定床の水素化脱硫触媒の再生方法。
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