JP2004529251A - スラックワックスからの基油の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、スラック(slack)ワックス含有供給原料を水素の存在下、非晶質担体に第VIB族金属及び第VIII族非貴金属を担持してなる触媒と接触させることにより、該スラックワックス含有供給原料から基油を製造する方法に向けたものである。
【背景技術】
【0002】
GB−A−1493620には、水素化異性化による基油の製造方法が記載される。このような方法で一般に使用される公知の触媒は、水素化成分及び酸成分を含んでいる。GB−A−149362は、アルミナ触媒上に水素化成分としてニッケル及びタングステンを担持してなる触媒を開示している。触媒に必要な酸性度は、弗素の存在で供給される。
【0003】
弗素のない水素化異性化触媒を得るため多くの努力がなされてきた。例えばWO−A−9941337には、スラックワックス含有原料を弗素のない触媒と接触させる水素化異性化方法が記載される。この開示された触媒は、シリカ−アルミナ担体上に白金又はパラジウム金属を担持してなる。この刊行物によれば、貴金属含有水素化異性化触媒の失活を回避するため、水素化異性化工程の前に水素化処理工程を行なって硫黄及び窒素の含有量を2ppm未満に低下させることが好ましいとしている。
【0004】
US−A−5370788には、任意に弗素を含有する水素化異性化触媒が記載される。US−A−5370788には、シリカ−アルミナ担体上に弗素化していないニッケル−モリブデンを担持した触媒を使用するスラックワックスの水素化異性化方法が記載される。この触媒は、殆どが径60〜130Å、合計表面積249m2/g、合計細孔容積0.5cc/gだけの細孔であって、孔径が500Åよりも大きいものの細孔容積は0.05cc/gである細孔を有する。この触媒は硫黄許容性と云われる。この刊行物で報告されたスラックワックスに対する基油の最高収率は約38重量%で、水素化異性化方法を約70バール及び370℃で行なった時に得られる。
【0005】
EP−A−537969には、任意に弗素を含有する水素化異性化触媒が記載される。シリカ−アルミナ担体上に担持したニッケル−モリブデン触媒を用いるスラックワックスの水素化異性化方法が記載される。この触媒は、殆どが径100Å未満、合計表面積100〜250m2/gだけの細孔を有する。この触媒は、硫黄許容性と云われる。この刊行物には、スラックワックスに対する最高の基油収率は、水素化異性化方法を約70バール及び約400℃の温度で行なった時であると報告されている。この刊行物によれば、UV安定性を改善するため、生成物には水素化仕上げ工程を必要とする。
【0006】
EP−A−666894には、弗素を含まない水素化異性化触媒が記載される。シリカ−アルミナ担体上にニッケル−モリブデンを担持した特定の大多孔度を有する触媒を使用するスラックワックスの水素化異性化方法が開示されている。大多孔度は、細孔のかなりの部分が100nmよりも大きい径を有するものと定義されている。合計細孔容積は、0.6〜1.2ml/gである。この刊行物で報告されたスラックワックスに対する最高の基油収率は、約42重量%で、水素化異性化方法を140バール及び391℃で行なった時に得られる。
【0007】
US−A−5292989には、担体表面にシリカを沈着したシリカ−アルミナ担体上にコバルト、ニッケル及びモリブデンを担持してなる触媒を用いたワックスの水素化異性化方法が記載される。その説明によれば、スラックワックスは、使用可能な原料である。このスラックワックス原料中の硫黄及び窒素含有量は、水素化異性化前に2ppm未満に低下させることが好ましい。
【特許文献1】
GB−A−1493620
【特許文献2】
WO−A−9941337
【特許文献3】
US−A−5370788
【特許文献4】
EP−A−537969
【特許文献5】
EP−A−666894
【特許文献6】
US−A−5292989
【特許文献7】
US−A−3536605
【特許文献8】
US−A−3130007
【特許文献9】
US−A−4859311
【特許文献10】
WO−A−9718278
【特許文献11】
US−A−5053373
【特許文献12】
US−A−5252527
【特許文献13】
US−A−4574043
【特許文献14】
US−A−5157191
【特許文献15】
WO−A−0029511
【特許文献16】
EP−B−832171
【非特許文献1】
Kishan G.,Coulier L.,de Beer V.H.J.,van Veen J.A.R.,Niemantsverdriet J.W,,Journal of Catalysis 196,180−189(2000)
【非特許文献2】
Von Bremer H.,Jank M.,Weber M.,Wendlandt K.P.,Z.anorg.allg.Chem.505,79−88(1983)
【非特許文献3】
Leonard A.J.Ratnasamy P.,Declerck F.D.,Fripiat J.J.,Disc.of the Faraday Soc.1971,98−108;Toba M.等、J.Mater.Chem.,1994,4(7),1131−1135
【非特許文献4】
W.M.Meier及びD.H.Olson,“ATLAS OF ZEOLITE STRUCTURE TYPES”第3編、Butterworth−Heinemann,1992
【非特許文献5】
Lubricant Base Oil and Wax Processing,Avilino Sequeira,Jr,Marcel Dekker Inc.,New York,1994,Chapter 7
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、比較的低圧、即ち100バール未満で操作できるスラックワックスの水素化異性化方法を提供することである。このような低圧でも操作できる上記方法の利点は、比較的高温、即ち390℃よりも高い温度で操作されることである。このような高温の欠点は、生成物中のポリ芳香族(PCA)化合物の量が多すぎる、即ち10ミリモル超/生成物100gとなることである。しかも、これらPCA化合物を10ミリモル未満/100gの量まで飽和させるため、追加の水素化仕上げ工程を必要とする。
【0009】
本発明の目的は、低圧かつ低温で実施できるスラックワックスからの基油の製造方法を提供することである。更なる目的は、前記方法で得られる生成物中のポリ芳香族化合物の含有量が、好ましくは10ミリモル未満/100gと少ないことである。関連する目的は、得られる生成物に対し追加の水素化仕上げ工程を必要とせずにPCA含有量を低下させることである。更なる目的は、原料中の硫黄及び窒素含有量が多くても許容でき、したがって前水素化処理工程を必要としない方法を提供することである。本発明の更なる利点は、以下の説明から明らかとなろう。
【0010】
上記目的は、次の方法により達成される。
(a)スラックワックス含有供給原料を水素の存在下、酸非晶質シリカ−アルミナ担体にニッケル及びタングステンを担持してなる水素化脱硫用硫化触媒と接触させる工程、及び
(b)工程(a)の流出流に対し流動点低下工程を行なって基油を得る工程、
により、スラックワックス含有供給原料から出発して基油を製造する方法。
【0011】
出願人は、工程(a)において比較的高い水素化脱硫(HDS)活性及び酸非晶質シリカ−アルミナ担体を有するニッケル/タングステン含有触媒を用いることにより、許容量のポリ芳香族化合物を含む基油生成物が低温低圧において高収率で製造できることを見い出した。ここで比較的高い水素化脱硫活性とは、現状技術のニッケル/タングステン含有触媒に比べて高活性であることを意味する。更なる利点は、以下の説明から明らかとなろう。
【0012】
スラックワックス含有原料は、他のワックス供給源、例えばフィッシャー・トロプシュ誘導ワックスも含有してよい。原料中のスラックワックスの含有量は、好適には50重量%よりも多く、好ましくは80重量%よりも多く、かつ100重量%以下である。スラックワックスは、好適には溶剤脱蝋法で得られる。この溶剤脱蝋法は、基油製造方法の一部であってよい。こうして得られるスラックワックスの平均沸点は、好適には400〜600℃である。ワックス中の油分は、ASTM D721で測定して、好適には0〜50重量%である。スラックワックス原料は、硫黄を0〜1重量%及び窒素を0〜150ppm含んでいてよい。本発明方法で使用される触媒は、硫黄及び/又は窒素が原料の一部であると、比較的安定であることが見い出された。こうして、水素化処理工程とも云われる前(prior)脱硫工程が回避できるので有利である。
【0013】
例えば100℃で特定の動粘度を有する1つの基油グレードを一度で作る場合、スラックワックス原料の沸点範囲は、好ましくは若干狭く、更に好ましくは10重量%が回収される温度と90重量%が回収される温度との差は、好ましくは80〜160℃、好ましくは130℃未満である。異なる粘度特性を有する2つ以上の基油グレードを一度で作ろうとする場合、更に広範な沸点を有するスラックワックス原料を使用することが好ましい。このような更に広範な沸点を有するスラックワックス原料は、10重量%が回収される温度と90重量%が回収される温度との差が、好ましくは170〜300℃であり、更に好ましくは170〜250℃である。100℃での動粘度が2〜10cStで、低粘度グレードに対しては17重量%以下と優れたNoack揮発度特性を有し、高粘度グレードに対しては更に低い揮発度特性を有する異なる基油グレードは、これらのグレードを好ましくは工程(a)の流出流から蒸留工程により単離することにより有利に製造できる。
【0014】
工程(a)で使用される触媒は、好ましくはニッケルを2〜10重量%及びタングステンを5〜30重量%含有する。
工程(a)で使用される水素化脱硫用硫化触媒は、比較的高い水素化脱硫活性を有する。ここで比較的高い活性とは、シリカ−アルミナ担体を基材とする現状技術のニッケル/タングステン含有触媒に比べてかなり高い活性であることを意味する。触媒の水素化脱硫活性は、好ましくは30%よりも高く、更に好ましくは40%未満であり、最も好ましくは35%未満である。ここで水素化脱硫活性は、チオフェンを標準水素化脱硫条件下で触媒と接触させた時のC4−炭化水素分解生成物の重量%収率として表す。この標準条件は、全ガス原料において水素速度が54ml/分で、チオフェン濃度が6容量%である水素/チオフェン混合物を30〜80メッシュの硫化触媒200mgと1バール、350℃で接触させることからなる。
【0015】
この試験で使用される触媒粒子は、まず圧潰してから、30〜80メッシュのふるいでふるい分けする。次いでこの触媒は、300℃で少なくとも30分乾燥した後、乾燥触媒200mgをガラス反応器に装填する。次にこの触媒は、H2Sの速度が8.6ml/分で、H2の速度が54ml/分であるH2S/H2混合物と約2時間接触させることにより、予備硫化する。予備硫化処理中の温度は、10℃/分の割合で20℃の室温から270℃まで上昇させ、270℃で30分保持した後、10℃/分の割合で350℃まで上昇させる。予備硫化中、ニッケル及びタングステンの酸化物は、活性金属硫化物に転化される。予備硫化後、H2S流は停止し、またH2は、チオフェンを入れた2つの恒温ガラス容器中に54ml/分の速度で泡立たせる。第一のガラス容器の温度は25℃に維持し、第二のガラス容器の温度は16℃に維持する。16℃でのチオフェンの蒸気圧が55mmHgになると、このガラス容器に入る水素ガスは、6容量%のチオフェンで飽和される。この試験は、1バール、350℃の温度で行なう。ガス状生成物は、オンラインガス液体クロマトグラフで30分毎に4時間分析する。
【0016】
水素化脱硫活性について再現性のある値を得るため、上記方法で得られた試験値は、基準触媒の水素化脱硫活性に対応するように修正する。基準触媒は、Criterion Catalyst Company(Houston)の申込日(the date of filing)に得られる市販のC−454触媒で、その基準水素化脱硫活性は、上記試験で22重量%である。基準触媒(“試験C−454”)及び試験触媒(“測定値”)の両方を試験すれば、上記試験によるばらつきのない実際の水素化脱硫活性は、下記式に従って容易に計算できる。
実活性=“測定値”+((22−“試験C−454”)/22)*“測定値”
【0017】
ニッケル/タングステン触媒の水素化脱硫活性は、例えばKishan G.,Coulier L.,de Beer V.H.J.,van Veen J.A.R.,Niemantsverdriet J.W,,Journal of Catalysis 196,180−189(2000)に記載されるように、触媒製造時の含浸段階でキレート化剤を使用することにより向上できる。キレート化剤の例は、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)及び1,2−シクロヘキサンジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸である。
【0018】
触媒用の担体は、非晶質シリカ−アルミナである。用語“非晶質”は、特定の短かい範囲の規則(ordering)は存在してもよいが、X線回折で定義されるような結晶構造の欠落を示す。触媒担体の製造に使用するのに好適な非晶質シリカ−アルミナは、市販品として入手できる。或いはこのようなシリカ−アルミナは、当業界で周知のように、アルミナとシリカヒドロゲルとを沈殿させ、次いで得られた材料を乾燥し、焼成することにより製造してもよい。この担体は、非晶質シリカ−アルミナ担体である。非晶質シリカ−アルミナは、アルミナを、担体単独を基準として、好ましくは5〜75重量%、更に好ましくは10〜60重量%の範囲で含有する。触媒担体の製造に使用される極めて好適な非晶質シリカ−アルミナ生成物は、シリカを45重量%、アルミナを55重量%含有し、市販品として入手できる(例えば米国Criterion Catalyst Company)。
【0019】
触媒の合計表面積測定値は、好ましくは100m2/gを超え、更に好ましくは200〜300m2/gである。合計細孔容積は、好ましくは0.4ml/gを超える。上限の細孔容積は、必要とする最小表面積により決定される。合計細孔容積の5〜40容量%は、350Åよりも大きい孔径を有する細孔として存在する。合計細孔容積とは、ASTM D 4284−88のStanderd Test Method for Determining Pore Volume Distribution of Catalysts by Mercury Intrusion Porosimetryを用いて測定した細孔容積を云う。
【0020】
触媒は硫化する。触媒の硫化は、現場又は現場外(ex−situ)での硫化のような、当業界で公知のいかなる方法で行なってもよい。例えば触媒を、水素と硫化水素との混合物、水素と二硫化炭素との混合物又は水素とメルカプタン、例えばブチルメルカプタンとの混合物のような硫黄含有ガスと接触させることにより、硫化を行なうことができる。或いは触媒を水素と、硫黄含有ケロシン又は硫黄含有ガス油のような硫黄含有炭化水素と接触させることにより、硫化を行なうことができる。硫黄は、好適な硫黄含有化合物、例えば二硫化ジメチル又はtert−イオノニル(tertiononyl)ポリスルフィドの添加により炭化水素油に導入できる。
【0021】
触媒を硫化状態に維持するため、供給原料は最小量の硫黄を含有することが好ましい。原料中には、好ましくは少なくとも200ppm、更に好ましくは700ppmの硫黄が存在する。したがって、スラックワックスが低水準の硫黄を含むものであれば、工程(a)の原料に、例えばジメチルスルフィドのような追加用の硫黄又は硫黄含有補助(co−)原料を添加する必要があるかも知れない。低水準の硫黄を含む原料の例は、水素化分解法で得られたオイルから得られるスラックワックスである。このようなスラックワックスは、10〜200ppmの硫黄を含有する可能性がある。
【0022】
触媒の非晶質シリカ−アルミナ担体は、特定の最小酸性度、換言すれば最小分解(cracking)酸性度を有する。所要の酸性度を有する好適な担体の例は、WO−A−9941337に記載される。更に好ましくは触媒担体は、好適には400〜1000℃の温度で焼成した後、以下に更に詳細に説明するように、特定の最小n−ヘプタン分解活性を有する。
【0023】
n−ヘプタン分解性の測定には、まず焼成担体と白金0.4重量%とからなる標準触媒を作る。標準触媒は、40〜80メッシュの粒子として試験される。この粒子は、200℃で乾燥した後、試験反応器に装填する。反応は、長さと直径との比が10〜0.2の従来の固定床反応器中で行なわれる。標準触媒は試験する前に、水素の流速2.24Nml/分、圧力30バールにおいて400℃で2時間還元する。実試験の反応条件は、n−ヘプタン/H2モル比 0.25、全圧 30バール、ガスの時間当り空間速度 1020Nml/(g.h)である。温度は、0.22℃/分の割合で400℃から200℃まで低下させることにより変化させる。流出流は、オンラインガスクロマトグラフィーで分析する。転化率が40重量%に達した時の温度は、n−ヘプタン試験値である。n−ヘプタン試験値が低いほど、一層活性な触媒と相関する。
【0024】
好ましい触媒のn−ヘプタン分解温度は、上記試験法で測定して、360℃より低く、更に好ましくは350℃より低く、最も好ましくは345℃より低い。最小のn−ヘプタン分解温度は、好ましくは310℃より高く、更に好ましくは320℃より高い。
シリカ−アルミナ担体の分解活性は、当業者に一般に知られているように、例えば担体中のアルミナ分布の変化、担体中のアルミナの%割合の変化及びアルミナの種類により影響され得る。この点については、以下の論文参照:Von Bremer H.,Jank M.,Weber M.,Wendlandt K.P.,Z.anorg.allg.Chem.505,79−88(1983);Leonard A.J.Ratnasamy P.,Declerck F.D.,Fripiat J.J.,Disc.of the Faraday Soc.1971,98−108;Toba M.等、J.Mater.Chem.,1994,4(7),1131−1135。
【0025】
触媒は、大細孔モレキュラーシーブ、好ましくはアルミノシリケートゼオライトを8重量%以下含有してもよい。このようなゼオライトは、当業界で周知であり、例えばX、Y、超安定Y、脱アルミ化Y、ホウジャサイト、ZSM−12、ZSM−18、L、モルデナイト、ベータ、オフレタイト(offretite)、SSZ−24、SSZ−25、SSZ−26、SSZ−31、SSZ−33、SSZ−35、SSZ−37、SAPO−5、SAPO−31、SAPO−36、SAPO−40、SAPO−41及びVPI−5のようなゼオライトが挙げられる。大細孔ゼオライトは、一般に12−環の開孔口を有する大細孔ゼオライトとして同定されている。W.M.Meier及びD.H.Olson,“ATLAS OF ZEOLITE STRUCTURE TYPES”第3編、Butterworth−Heinemann,1992は、好適なゼオライトの例を同定し、纏めている。大細孔モレキュラーシーブを用いる場合は、例えばUS−A−3130007に記載されるような周知の合成ゼオライトYや、例えばUS−A−3536605に記載されるような超安定Yゼオライトは、好適なモレキュラーシーブである。その他の好適なモレキュラーシーブは、ZSM−12、ゼオライトベータ及びモルデナイトである。このようなモレキュラーシーブを0.1〜8重量%含有するモレキュラーシーブ含有触媒は、この触媒を入れた反応器を、中質蒸留物製造用水素化分解反応器として、また基油製造用反応器として、交互に使用する場合、特に利用される。
【0026】
工程(a)で使用される触媒は、当業界で公知のいかなる好適な方法によっても製造できる。担体の好ましい製造方法は、例えばEP−A−666894に記載されるように、非晶質シリカ−アルミナと好適な液体との混合物を磨砕し、この混合物を押し出し、次いで得られた押出物を乾燥、焼成するというものである。押出物は、当業界で公知のいかなる好適な形状、例えば円筒形、中空円筒形、多数突出形(multilobed)又は捻った多数突出形であってよい。触媒粒子の最も好適な形状は円筒形である。押出物の呼び径は、通常0.5〜5mm、好ましくは1〜3mmである。押し出し後、押出物は乾燥する。乾燥は、高温、好ましくは800℃以下、更に好ましくは300℃以下で行なうことができる。乾燥時間は、通常5時間以下、好ましくは30分〜3時間である。押出物は、乾燥後、焼成することが好ましい。焼成は、高温、好ましくは400〜1000℃で行なわれる。押出物の焼成は、通常5時間以下、好ましくは30分〜4時間行なわれる。いったん担体を作れば、この担体材料にニッケル及びタングステンを沈着してよい。当業界で公知のいかなる好適な方法、例えばイオン交換、競争的イオン交換及び含浸も採用できる。ニッケル及びタングステンは、前述のようなキレート化剤を用いる含浸法で添加することが好ましい。含浸後、得られた触媒は、好ましくは200〜500℃の温度で乾燥、焼成する。
【0027】
水素化異性化方法は、高温高圧で行なわれる。この方法に好適な操作温度は、290〜370℃の範囲、好ましくは320〜360℃の範囲である。好ましい全圧は、20〜100バール、更に好ましくは40〜90バールである。これらの条件下では、粘度指数が120〜150の基油が高収率に得られる。炭化水素原料は、通常、重量の時間当り空間速度 0.5〜1.5kg/l/hの範囲、好ましくは0.5〜1.2kg/l/hの範囲で処理される。
【0028】
原料は、純水素の存在下で触媒と接触させてよい。或いは水素含有ガス、通常、水素を50容量%よりも多く、更に好ましくは60容量%よりも多く含む水素含有ガスを用いると便利であるかも知れない。好適な水素含有ガスは、接触改質プラントで生じるガスである。他の水素処理操作から生じる水素に富むガスも使用できる。水素対オイル比は、水素の容量を1バール、0℃における標準リットルで表して、通常300〜5000リットル/kg、好ましくは500〜2500リットル/kg、更に好ましくは500〜2000リットル/kgの範囲である。
【0029】
工程(b)では、工程(a)の流出流に対し流動点低下処理を行なう。流動点低下処理とは、処理毎に基油の流動点が10℃より大きく、好ましくは20℃より大きく、更に好ましくは25℃より大きく低下する処理であると理解する。
流動点低下処理は、いわゆる溶剤脱蝋法又は接触脱蝋法により実施できる。溶剤脱蝋は、当業者に周知の方法で、1つ以上の溶剤及び/又はワックス沈殿剤を基油前駆体フラクションと添加混合し、この混合物を−10〜−40℃の範囲、好ましくは−20〜−35℃の範囲の温度に冷却して該油からワックスを分離するというものである。このワックス含有油は、通常、フィルタークロスでろ過する。フィルタークロスは、綿のような織物繊維、多孔質金属布、又は合成材料布で作ることができる。溶剤脱蝋法で使用できる溶剤の例としては、C3〜C6ケトン(例えばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びそれらの混合物)、C6〜C10芳香族炭化水素(例えばトルエン)、ケトンと芳香族との混合物(例えばメチルエチルケトンとトルエン)、液化した通常ガス状のC2〜C4炭化水素のような自己冷却性炭化水素、例えばプロパン、プロピレン、ブタン、ブチレン及びそれらの混合物が挙げられる。一般にメチルエチルケトンとトルエンとの混合物又はメチルエチルケトンとメチルイソブチルケトンとの混合物が好ましい。これら及び他の好適な溶剤脱蝋法の例は、Lubricant Base Oil and Wax Processing,Avilino Sequeira,Jr,Marcel Dekker Inc.,New York,1994,Chapter 7に記載される。
【0030】
溶剤脱蝋工程(b)で得られたワックスは、工程(a)に再循環することが好ましい。
或いは工程(b)は接触脱蝋法により行なわれる。このような方法は、例えば溶剤脱蝋法で得られるよりも低い流動点を所望する場合に好ましい。−30℃よりも充分に低い流動点が容易に得られる。接触脱蝋法は、触媒及び水素の存在下で基油前駆体フラクションの流動点が前記特定されるように低下するいかなる方法でも実施できる。好適な脱蝋触媒は、モレキュラーシーブ及び任意に第VIII族金属のような水素化機能を有する金属との組合せを含む不均質触媒である。モレキュラーシーブ、更に好適には中間細孔サイズのゼオライトは、接触脱蝋条件下での基油前駆体フラクションの流動点低下に良好な触媒能を示した。中間細孔サイズのゼオライトは、好ましくは0.35〜0.8nmの孔径を有する。好適な中間細孔サイズのゼオライトは、ZSM−5、ZSM−12、ZSM−22、ZSM−23、SSZ−32、ZSM−35及びZSM−48である。他の好ましいモレキュラーシーブ群は、シリカ−アルミナホスフェート(SAPO)材料である。これら材料のうち、SAPO−11は、例えばUS−A−4859311に記載されるように、最も好ましい。ZSM−5は、いずれの第VIII族金属が存在しなくても、そのHSMZ−5の形態で任意に使用できる。その他のモレキュラーシーブは、添加した第VIII族金属と組合せて使用することが好ましい。好適な第VIII族金属は、ニッケル、コバルト、白金及びパラジウムである。可能な組合せの例は、Ni/ZSM−5、Pt/ZSM−23、Pd/ZSM−23、Pt/ZSM−48及びPt/SAPO−11である。好適なモレキュラーシーブ及び脱蝋条件の更なる詳細及び例は、WO−A−9718278、US−A−5053373、US−A−5252527及びUS−A−4574043に記載される。
【0031】
脱蝋触媒は、好適にはバインダーも含有する。バインダーは、合成物質でも天然産の(無機)物質、例えば粘土、シリカ及び/又は金属酸化物であってもよい。天然産の粘土は、例えばモンモリロナイト族及びカオリン族である。バインダーは、多孔質バインダー材料、例えば耐火性酸化物が好ましく、耐火性酸化物の例としては、アルミナ、シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、シリカ−ジルコニア、シリカ−トリア、シリカ−ベリリア、シリカ−チタニアや、三元組成、例えばシリカ−アルミナ−トリア、シリカ−アルミナ−ジルコニア、シリカ−アルミナ−マグネシア及びシリカ−マグネシア−ジルコニアがある。更に好ましくは、本質的にアルミナを含まない低酸性度耐火性酸化物バインダー材料が使用される。これらバインダー材料の例としては、シリカ、ジルコニア、二酸化チタン、二酸化ゲルマニウム、ボリア及びこれらの2種以上の上記例のような混合物がある。最も好ましいバインダーはシリカである。
【0032】
好ましい種類の脱蝋触媒は、前述のような中間のゼオライト微結晶と、前述のような本質的にアルミナを含まない低酸性度耐火性酸化物バインダー材料とを含有するが、このアルミノシリケートゼオライト微結晶の表面は、表面脱アルミ化処理により変性したものである。好ましい脱アルミ化処理は、バインダー及びゼオライトの押出物を、例えばUS−A−5157191又はWO−A−0029511に記載されるようなフルオロシリケート塩の水溶液と接触させることによるものである。前述のような好適脱蝋触媒の例は、例えばWO−A−0029511やEP−B−832171に記載されるように、脱アルミ化されたシリカ結合Pt/ZSM−5、脱アルミ化されたシリカ結合Pt/ZSM−23、脱アルミ化されたシリカ結合Pt/ZSM−12及び脱アルミ化されたシリカ結合Pt/ZSM−22である。
【0033】
接触脱蝋条件は、当業界で公知であり、通常、操作温度は200〜500℃、好適には250〜400℃の範囲であり、水素圧は10〜200バールである。脱蝋工程では一般に40〜70バールの低圧が好ましいが、好適には圧力は、工程(a)と同じ範囲である。したがって、工程(a)を70バールを超える圧力で行なった場合は、脱蝋工程も70バールを超える圧力で行なうのが好適である。重量の1時間当り空間速度(WHSV)は1時間当り触媒1リットル当りオイル0.1〜10kg(kg/l/hr)、好ましくは0.2〜5kg/l/hr、更に好ましくは0.5〜3kg/l/hrの範囲であり、また水素/オイル比はオイル1リットル当り水素100〜2,000リットルの範囲である。
工程(a)で形成された硫化水素及びアンモニアは、接触脱蝋工程を行なう前に、工程(a)の流出流から除去することが好ましい。これは、例えばストリッピング、好ましくはストリップ用ガスとして水素を用いるストリッピングにより実施できる。
【0034】
接触脱蝋工程(b)の流出流には、接触脱蝋工程で形成されたオレフィンを飽和させるため、水素化仕上げ工程とも云われる追加の水素化工程(c)が任意に行なわれる。この水素化工程では、脱蝋油になお存在する(ポリ)芳香族化合物を飽和でき、及び/又は基油の酸化安定性を改善できる。この工程は、好適には温度230〜380℃、全圧10〜250バール、好ましくは100バールを超え、更に好ましくは120〜250バールで行なわれる。WHSV(重量の時間当り空間速度)は、1時間当り触媒1リットル当りオイル0.3〜2kg(kg/l.h)の範囲である。
【0035】
水素化触媒は、好適には第VIII族金属を分散してなる担持触媒である。使用可能な第VIII族金属は、コバルト、ニッケル、パラジウム及び白金である。コバルト及びニッケル含有触媒は、第VIB族金属、好適にはモリブデン及びタングステンを含有してもよい。好適な担体又は支持体は、低酸性度非晶質耐火性酸化物である。好適な非晶質耐火性酸化物としては、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、ボリア、シリカ−アルミナ、弗素化アルミナ、弗素化シリカ−アルミナ、及びこれらの2つ以上の混合物のような無機酸化物が挙げられる。 好適な水素化触媒の例は、KF−847及びKF−8010(AKZO Nobel)、M−8−24及びM−8−25(BASF)、並びにC−424、DN−190、HDS−3及びHDS−4(Criterion)のようなニッケル−モリブデン含有触媒、NI−4342及びNI−4352(Engelhard)、C−454(Criterion)のようなニッケル−タングステン含有触媒、KF−330(AKZO−Nobel)、HDS−22(Criterion)及びHPC−601(Engelhard)のようなコバルト−モリブデン含有触媒である。好ましくは白金含有触媒、更に好ましくは白金及びパラジウム含有触媒が使用される。これらパラジウム及び/又は白金含有触媒用の好ましい支持体は、非晶質シリカ−アルミナである。好適なシリカ−アルミナ担体の例は、WO−A−9410263に開示されている。好ましい触媒は、好ましくは非晶質シリカ−アルミナ担体上にパラジウムと白金との合金を担持してなるもので、その一例は、Criterion Catalyst Company (Houston,TX)の市販触媒C−624である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
本発明を以下の非限定的実施例により説明する。
【実施例1】
【0037】
実施例1
Criterion Catalyst Company (Houston)から得たLH−21触媒を反応器に装填し、固定床として保持した。LH−21触媒の水素化脱硫活性は、32%であった。この触媒の担体は、ヘプタン分解試験値が320〜345℃であった。
油分 34.7重量%(−27℃で溶剤脱蝋により測定)、窒素含有量 3mg/kg、硫黄含有量 10mg/kg及び沸点範囲:
【0038】
のスラックワックスを反応器中に、重量の時間当り空間速度 1kg/l/hで供給した。原料中の硫黄の合計含有量が0.1重量%となるように、原料を二硫化ジメチルでスパイクした。反応器に水素を入口圧 50バール、流速 1500Nl/hで供給した。反応温度は350℃である。
炭化水素生成物を蒸留して、生成物中の沸点370℃未満のフラクションを除去し、更に−27℃の温度での溶剤脱硫により精製した。残りのオイルを集めた。オイルの収率は、供給物の重量%として表して、45重量%であった。粘度指数は138であった。動粘度は、100℃で5.1cSt、40℃で25cStであった。ポリ芳香族を含む芳香族の含有量は、6ミリモル未満/生成物100gであった。
【実施例2】
【0039】
実施例2
90バール、354℃で実施例1を繰り返した。オイルの収率は、供給物の重量%として表して、40重量%であった。粘度指数は138、またポリ芳香族を含む芳香族の含有量は、6ミリモル未満/生成物100gであった。
【0040】
比較実験A
Criterion Catalyst Companyから得た市販の弗素化C−454触媒により390℃で実施例1を繰り返した。オイルの収率は、供給物の重量%として表して、47重量%であった。モノ芳香族の含有量が17.1ミリモル/100gで、ジ芳香族及びポリ芳香族の量が11.4ミリモル/100gの暗色の基油生成物が得られた。
Claims (26)
- (a)スラックワックス含有供給原料を水素の存在下、酸非晶質シリカ−アルミナ担体にニッケル及びタングステンを担持してなる水素化脱硫用硫化触媒と接触させる工程、及び
(b)工程(a)の流出流に対し流動点低下工程を行なって基油を得る工程、
により、スラックワックス含有供給原料から出発して基油を製造する方法。 - 前記水素化脱硫用硫化触媒の水素化脱硫活性(但し、該水素化脱硫活性は、チオフェンを標準水素化脱硫条件下で該触媒と接触させた時のC4−炭化水素分解生成物の重量%収率として表し、該標準水素化脱硫条件は、水素−チオフェン混合物において水素速度が54ml/分で、チオフェン濃度が6容量%である該水素−チオフェン混合物を30〜80メッシュの触媒200mgと1バール、350℃で接触させることからなる)が30%よりも高い請求項1に記載の方法。
- 前記触媒の水素化脱硫活性が40%よりも低い請求項2に記載の方法。
- 前記水素化脱硫触媒が、キレート化剤の存在下に前記酸非晶質シリカ−アルミナ担体上にニッケル及びタングステンを含浸する方法で得られる請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記水素化脱硫触媒のアルミナ含有量が、担体単独を基準にして、10〜60重量%である請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記シリカ−アルミナ担体のn−ヘプタン分解試験値(但し、該分解試験値は、標準試験条件下でn−ヘプタンを前記担体と白金0.4重量%とからなる触媒と接触させた時、n−ヘプタンの40重量%が転化する温度を測定することにより得られる)が310〜360℃である請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 前記シリカ−アルミナ担体のn−ヘプタン分解試験値が、320〜350℃である請求項6に記載の方法。
- 前記触媒が、ニッケルを2〜10重量%及びタングステンを5〜30重量%含有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
- 前記水素化脱硫触媒の表面積が、200〜300m2/gである請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
- 前記水素化脱硫触媒の合計細孔容積が0.4ml/gを超える請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
- 前記水素化脱硫触媒の合計細孔容積の5〜40容量%が、350Åよりも大きい孔径を有する細孔として存在する請求項1〜10に記載の方法。
- 工程(a)の供給原料が、700ppmを超える硫黄を含有する請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
- 工程(a)の温度が、320〜370℃である請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
- 工程(a)の圧力が40〜90バールである請求項1〜13に記載の方法。
- 工程(b)が、溶剤脱蝋により行なわれる請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
- 溶剤脱蝋で得られたワックスが、工程(a)に再循環される請求項15に記載の方法。
- 工程(b)が、接触脱蝋により行なわれる請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
- 工程(b)の流出流に対し水素化工程(c)を行なう請求項17に記載の方法。
- 前記スラックワックスが、400〜600℃の平均沸点及び0〜50重量%の油分(ASTM D721で測定)を有する請求項1〜18に記載の方法。
- 前記スラックワックス含有供給原料の10重量%が回収される温度と前記スラックワックス含有供給原料の90重量%が回収される温度との差が、80〜160℃である請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
- 前記スラックワックス含有供給原料の10重量%が回収される温度と前記スラックワックス含有供給原料の90重量%が回収される温度との差が、170〜300℃である請求項1〜19に記載の方法。
- 2つ以上の基油が、工程(a)の流出流から2つ以上の中間フラクションを単離し、次いでこの単離したフラクションに対して工程(b)を行なって該異なる基油を得ることにより製造される請求項21に記載の方法。
- 工程(b)で得られる基油の粘度指数が120〜150である請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法。
- 工程(a)の触媒も、8重量%以下の大細孔モレキュラーシーブを含有してなる請求項1〜23のいすれか1項に記載の方法。
- 前記大細孔モレキュラーシーブが、Y、超安定Y、ZSM−12、ゼオライトベータ又はモルデナイトモレキュラーシーブである請求項24に記載の方法。
- 工程(a)の触媒が、請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法及び中質蒸留物燃料の製造方法に交互に使用される請求項24又は25に記載の方法。
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