JP2014049266A - 燃料電池の電解質膜の抵抗測定方法および測定装置 - Google Patents

燃料電池の電解質膜の抵抗測定方法および測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、電流遮断法にて、燃料電池の電解質膜の抵抗値を高い精度で測定する。
【解決手段】 電解質膜および該電解質膜の両面に配置された電極触媒層を有する燃料電池につき上記電解質膜の抵抗を測定する方法において、上記燃料電池に負荷を接続して電流を流した通電状態から上記負荷の電流を遮断し、該遮断した時点から読取時間が経過した時点における燃料電池の両端子間の電圧を測定することで、上記電解質膜の抵抗を測定する方法であり、上記電極触媒層の性状の違いにより生じる電圧降下分である電圧降下基準値を求め、燃料電池の駆動により上記電極触媒層に電圧降下を生じたときの電圧降下変動値を求め、上記電圧降下基準値と上記電圧降下変動値とに基づいて、上記読取時間を変化させて、上記電解質膜の抵抗を測定する。
【選択図】図9

Description

本発明は、燃料電池の電解質膜の抵抗を測定する方法および装置に関する。
燃料電池は、水素などの燃料ガスと酸素などの酸化剤ガスとを電気的に反応させて電気を生成する装置である。燃料電池においては、Hが電解質層において2Hと2eに分離し、2eがアノード電極から負荷を介してカソード電極に流れる。2Hはカソード電極側から供給された酸素及びアノード電極から供給された2eと結合して水となり系外に排出される。こうした燃料電池において、燃料電池を最適な運転条件にするために、燃料電池の内部抵抗(=含水量)を把握する必要がある。特に、燃料電池が氷点下から始動する場合には、燃料電池内の水分量が始動性に大きく影響を及ぼすことから、氷点下に晒される前に電解質膜の含水状態を把握することが必要である。
燃料電池の内部抵抗を計測する手段として、燃料電池に負荷を接続して一定の電流を流した通電状態から負荷電流を遮断し、燃料電池の正負端子間に発生する電圧差から燃料電池の内部抵抗を求める方法が知られている(特許文献1)。
また、燃料電池の状態を把握するための他の従来の技術として、周波数解析装置を用いて、燃料電池スタックの交流インピーダンスのバラツキに基づいて、燃料電池の内部の湿潤状態などを判定する手段が知られている(特許文献2)。
特開2004−348982号公報 特開2006−252864号公報
しかし、特許文献1の技術では、燃料電池の性能の経時変化により、燃料電池の内部抵抗を正確に測定できないという課題があった。
また、特許文献2の技術の周波数解析装置は、燃料電池の内部抵抗を精度よく測定することができるが、車両などに燃料電池とともに組み込むことは、構成の点から複雑になるとともに、コストアップとなるという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
(1) 本発明の態様として、電解質膜および該電解質膜の両面に配置された電極触媒層を有する燃料電池につき上記電解質膜の抵抗を測定する方法において、
上記燃料電池に負荷を接続して電流を流した通電状態から上記負荷の電流を遮断し、該遮断した時点から読取時間が経過した時点における燃料電池の両端子間の電圧を測定することで、上記電解質膜の抵抗を測定する方法であり、
上記電極触媒層の性状の違いにより生じる電圧降下分である電圧降下基準値を求め、燃料電池の駆動により上記電極触媒層に電圧降下を生じたときの電圧降下変動値を求め、上記電圧降下基準値と上記電圧降下変動値とに基づいて、上記読取時間を変化させて、上記電解質膜の抵抗を測定することを特徴とする燃料電池の電解質膜の抵抗測定方法に適用できる。本態様において、電極触媒層の性状の違いにより電圧降下分である電圧降下基準値と、燃料電池の駆動により生じる電圧降下変動値に基づいて、電流遮断後の読取時間を変更するので、燃料電池の電解質膜の正確な抵抗値を測定することができ、これにより、燃料電池の含水量を正確に把握することができる。
(2) 他の態様として、電解質膜および該電解質膜の両面に配置された電極触媒層を有する燃料電池につき上記電解質膜の抵抗を測定する燃料電池システムの測定装置において、上記燃料電池に負荷を接続して電流を流した通電状態から上記負荷の電流を遮断するスイッチ部と、燃料電池の両端子間の電圧を測定する電圧測定部と、上記スイッチ部により電流を遮断してから両端子間の電圧を計測する時点までの時間である読取時間を設定するとともに、該計測する時点における上記電圧測定部から出力される電圧を測定することで上記電解質膜の抵抗値を測定する制御部と、を備え、上記制御部は、上記電極触媒層の性状の違いにより生じる電圧降下分である電圧降下基準値と、燃料電池の駆動により電極触媒層に電圧降下を生じたときの電圧降下分である電圧降下変動値とに基づいて、上記読取時間を変化させて、上記電解質膜の抵抗を測定するように構成したこと、を特徴とする燃料電池システムの測定装置に適用できる。
(3) 他の態様として、上記電圧降下変動値は、燃料電池に流れる所定の電流値において検出された第1電圧値と、該第1電圧値を計測した後に所定時間経過した後に上記所定の電流値で検出された第2電圧値との差から求めた、燃料電池システムの測定装置に適用できる。
(4) また、他の態様として、上記電圧降下変動値は、上記触媒の劣化に伴う電極触媒層の電圧降下分を除いている、燃料電池システムの測定装置に適用できる。
燃料電池システムを構成する単セルの概略構成を表わす断面模式図である。 燃料電池の内部抵抗を測定する測定装置を説明する説明図である。 電流遮断法により測定される電流波形および電圧波形を説明する説明図である。 燃料電池の電池性能の劣化により電圧応答性の変化を説明する説明図である。 電極触媒層の性状が異なる複数の単セルについてのI−V特性を説明するグラフである。 各々の試料について電流遮断法により抵抗値を測定した結果を示す説明図である。 電流遮断法による読取時間と電極触媒層の電圧降下基準値との関係を説明する説明図である。 単セルの電極触媒層の電圧降下基準値に基づいて読取時間を変更した場合の各々の試料の抵抗値を説明する説明図である。 第1実施例にかかる電流遮断法による燃料電池の抵抗値を測定する処理を説明するフローチャートである。 第1実施例にかかる燃料電池のI−V特性を説明する説明図である。 第2実施例にかかる電流遮断法による燃料電池の抵抗値を測定する処理を説明するフローチャートである。 第2実施例にかかる燃料電池のI−V特性を説明する説明図である。
(1)燃料電池システムの概略構成:
図1は燃料電池システムを構成する単セル10の概略構成を表わす断面模式図である。燃料電池は、固体高分子型燃料電池であり、複数の単セル10を積層することにより構成されている。単セル10は、電解質膜20と、電解質膜20の各々の面上に形成された電極触媒層であるアノード21およびカソード22と、アノード21およびカソード22の両側から挟持するガス拡散層23,24と、ガス拡散層23,24のさらに外側に配設されたガスセパレータ25,26と、を備えている。
電解質膜20は、固体高分子材料、例えばパーフルオロカーボンスルホン酸を備えるフッ素系樹脂により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜(例えば、ナフィオン:登録商標)を用いることができる。アノード21およびカソード22は、触媒として、例えば白金、あるいは白金合金を備えている。より具体的には、アノード21およびカソード22は、上記触媒を担持したカーボン粒子と、電解質膜20を構成する高分子電解質と同様の高分子電解質と、を備えている。電解質膜20と、アノード21およびカソード22とは、MEA(膜−電極接合体、Membrane Electrode Assembly)30を構成している。
ガス拡散層23,24は、ガス透過性を有する導電性部材、例えば、カーボンペーパやカーボンクロス、あるいは金属メッシュや発泡金属によって形成することができる。このようなガス拡散層23,24は、電気化学反応に供されるガスの流路になると共に、集電を行なう。ガスセパレータ25,26は、ガス不透過な導電性部材、例えば圧縮カーボンやステンレス鋼から成る部材によって形成される。ガスセパレータ25,26は、それぞれ所定の凹凸形状を有している。この凹凸形状によって、ガスセパレータ25とガス拡散層23との間には、水素を含有する燃料ガスが流れる内燃料ガス流路27が形成される。また、上記凹凸形状によって、ガスセパレータ26とガス拡散層24との間には、酸素を含有する酸化ガスが流れる酸化ガス流路28が形成される。
燃料電池は、このような単セル10を複数積層するとともに、単セル10の積層方向と平行であって燃料ガスあるいは酸化ガスが流通する複数のガスマニホールドを接続する構成をとることにより、ガスマニホールドを通じて、一方の通路に燃料ガスを、他方の通路に酸素を流すと、電気化学反応により外部抵抗に電気が流れる。
(2) 測定装置100および内部抵抗の測定
図2は燃料電池FCの内部抵抗を測定する測定装置100を説明する説明図である。測定装置100は、燃料電池FCから負荷装置Lに供給される負荷電流Iをオンオフするスイッチ部102と、その負荷電流Iを測定する電流測定部104と、燃料電池FCの端子間電圧を測定する電圧測定部106と、中央演算処理ユニットやマイクロコンピュータなどからなる制御部110と、を備える。電流測定部104は、通常の電流計を用いることができ、その電流測定値は、A/D変換器104aを介して制御部110に送られる。また、電圧測定部106は、通常の電圧計を用いることができ、その電圧測定値は、A/D変換器106aを介して制御部110に送られる。
燃料電池FCの内部抵抗は、等価回路で表わすと、オーミック抵抗Rsolと、反応抵抗Rctとで表わされる。オーミック抵抗Rsolは、主として、図1に示す燃料電池FCの電解質膜20や、アノード21、カソード22の電極触媒層、拡散層、セパレータなどによる電子抵抗である。反応抵抗Rctには、通常、キャパシタ成分Cdlが並列に存在しており、反応抵抗Rctにより、電極の反応状態を知ることができる。
次に、測定装置100による電流遮断法による燃料電池FCの抵抗値の測定について説明する。図3は電流遮断法により測定される電流波形および電圧波形を説明する説明図である。図2に示すスイッチ部102をオンとして燃料電池FCから負荷装置Lに負荷電流Iが流れると、図3に示すように、電圧Eが測定される。そして、時点t0にて、スイッチ部102をオフとし、負荷電流Iを遮断すると、電圧測定部106で測定される端子間電圧は、急激に上昇してΔE1の電圧上昇を生じ、その後の時点t1からΔE2で示される電圧上昇が徐々に生じた電圧Ecを示す。ここで、ΔE1は、オーミック抵抗Rsol(図2)に起因する電圧上昇である。オーミック抵抗Rsolは、ΔE1/Iにより求めることができる。また、ΔE2は、反応抵抗Rctに起因する電圧上昇であり、キャパシタ成分Cdlの影響により徐々に上昇する。したがって、時点t1におけるΔE1を測定することで、燃料電池FCのオーミック抵抗Rsolとしての電解質膜の抵抗を測定することができる。
図4は燃料電池FCの電池性能の劣化により電圧応答性の変化を説明する説明図である。図4に示すように、燃料電池FCは、その性能の低下とともに、電流遮断直後の電圧応答性が速くなり、つまり、初期の電圧Ec1がEc2、Ec3へと変化する。こうした電圧応答性が速くなると、時点t1で測定した電圧Ecは、キャパシタ成分Cdlの電圧を含むことになるから、Ec1<Ec2<Ec3として求められる。このため、時点t1において電圧Ecに基づいて算出した抵抗値が大きく算出されることになる。本実施例では、こうした燃料電池の電解質膜の抵抗値を正しく算出するために、電流遮断後で電圧Ecを読み取る読取時間t1(x)を変更するように、以下のような対策を講じている。
まず、読取時間t1(x)を設定するための前提として電極触媒層の性状の違いによる電圧抵抗値への影響について説明する。図5は電極触媒層の性状が異なる複数の単セルについてのI−V特性を説明するグラフである。図5において、横軸が電流密度を示し、縦軸が単セルの電圧を示す。ここで、単セルの性状を調べる複数の試料として、電解質膜を同一の仕様とし、各々の電解質膜の両面に、性状の異なる電極触媒層を積層したものを用いた。例えば、電極触媒層として、性質が異なるアイオノマーを用いることができる。図5の結果から分かるように、各々の試料は、電解質膜が同一の仕様であっても、セル電圧が異なった値を示した。
図6は各々の試料について電流遮断法により抵抗値を測定した結果を示す説明図である。図6において、横軸が電流密度を示し、縦軸が単セルの抵抗値を示す。単セルの電極触媒層の抵抗値は、実際に抵抗の測定をした場合には、電解質膜を含む内部抵抗値より小さいから、各々の試料の抵抗値は、同じ値を示すことが予測されるが、電流遮断法により測定した場合には、図6に示すように異なっている。各々の試料について、電流遮断法により測定した抵抗値を同一の値として得るために、以下の補正が行なわれる。
図7は電流遮断法による読取時間と電極触媒層の電圧降下基準値との関係を説明する説明図である。図5に示す各々の試料について、他の内部抵抗を測定する方法、例えば、周波数解析法(特許文献2を参照)により、内部抵抗を測定するのに適する読取時間を求めた。つまり、この方法は、図4に示す電圧Ecにキャパシタ成分による電圧上昇が始まる時点を波形変化により求める手法である。図7に示すように、各々の試料の読取時間を横軸に示し、最もセル電圧の大きい試料との電圧差、つまり電圧降下分を、電圧降下基準値として縦軸に示す。図7の読取時間が適しているかについて、各試料について、電流遮断法により内部抵抗値を求めることで検証した。その結果を図8に示す。図8は各々の試料について、電流遮断法により抵抗値を測定した場合において、左側の抵抗値が読取時間を変更しない比較例を示し、右側の抵抗値が読取時間を変更した実施例を示す。その結果、各試料の実施例について、図7の読取時間を設定することにより、同じ抵抗値を示すことが分かった。つまり、図7に示す読取時間を用いて電流遮断法により、単セルの内部抵抗値を測定すれば、図6に示すような電極触媒層の電圧降下値の違いによる測定誤差をなくして、正しい内部抵抗値を測定できることが分かった。
(3) 第1実施例
次に、燃料電池を実車に搭載した場合の実施例について説明する。図9は第1実施例にかかる電流遮断法による燃料電池FCの内部抵抗値を測定する処理を説明するフローチャートである。本処理は、図2の制御部110により、所定の走行距離を走行した場合や、所定の駆動時間毎に実行される。図9において、ステップS102にて、一定の電流値Icにおける初期の電圧値Vs(第1電圧値)が読み込まれる。電圧値Vsは、例えば、燃料電池の出荷時や最初の駆動時に設定される値である。図10に示す燃料電池のI−V特性において、曲線Aが初期の電圧値Vsを示し、曲線Bが経時変化後の電圧値Vxを示す。電圧値Vsは、一定の電流値Icにおいて検出され、制御部110の不揮発性メモリなどに保存されている。
ステップS104にて、所定時間経過Tの後における電圧値Vx(第2電圧値)が検出される。ここで、所定時間経過Tとして、経時変化により、電圧値の変動が見込まれる期間をとることができ、例えば、燃料電池の駆動時間が100時間経過したときに設定することができる。続くステップS106にて、ステップS102で読み込んだ電圧値VsとステップS104で検出した電圧値Vxとの差分としての電圧降下変動値ΔVxが算出される(図10参照)。
ステップS108にて、電流遮断法で用いられる読取時間t1(x)がマップなどを用いて求められる。すなわち、図7に示すセルの電極触媒層の電圧降下基準値と読取時間との関係を上述した工程により予め求めておき、これがマップや演算式としてROMなどに保存されている。そして、このマップなどに基づいて、ステップS106で求めた電圧降下変動値ΔVxに対応する読取時間t1(x)が求められる。続くステップS110にて、ステップS108で求めた読取時間t1(x)を用いて、電流遮断法により抵抗値の測定が実行される。すなわち、図4に示すように、読取時間t1(x)にて、ΔE1が求められ、さらに抵抗値が算出される。
本実施例の電流遮断法による測定において、電極触媒層の電圧降下変動値に対応して、読取時間を変更するので、図4に示すような、電圧波形の応答性が速くなる方向へ変動しても、高い精度で抵抗値を測定することができる。したがって、燃料電池の電解質膜の抵抗値を高い精度で測定することができることから、燃料電池の含水量を正確に把握することができる。
また、測定装置100は、周波数解析装置を用いていないから、車両などに燃料電池とともに組み込むことが容易であり、構成も簡単である。
(4) 第2実施例
図11は第2実施例にかかる電流遮断法による燃料電池の内部抵抗値を測定する処理を説明するフローチャートである。本実施例は、電圧降下変動値ΔVxに触媒の劣化による影響を考慮したステップS106A,106Bの処理に特徴を有する。図11において、ステップS102およびステップS104にて図9と同様な処理を実行した後に、ステップS106Aを実行する。ステップS106Aにて、電流値IcにおけるTafel式に基づいた電圧値を取得する。すなわち、Tafel式は、触媒活性をパラメータとし、その電圧値は、図12に示すように、曲線CのTafel plotとしてI−V特性を示す。ここで、Tafel plotは、物質移動量(酸素、水素、プロトン)の影響が少ない程度に、これらの物質の濃度が充分に確保されている条件にて、極低電流域(例えば、0.1A/cm)以下で設定することができる。
続くステップS106Bにて、電極触媒層の電圧降下分である電圧降下変動値ΔVxが求められる。すなわち、ステップS106Aで求めた電流値IcにおけるTafel plotの電圧値から、ステップS104で求めた電圧値Vx(第2電圧値)を減算して、電圧降下変動値ΔVxを求める。そして、ステップS108およびステップS110にて、図9と同様に読取時間t1(x)を設定する(ステップS108)。ステップS108で用いるマップとして、Tafel plotで求められる極低電流域において電極触媒層だけに起因する電圧降下分として求めた電圧降下基準値を用いる。そして、この読取時間t1(x)にて、ステップS110にて抵抗測定が実行される。
第2実施例によれば、第1実施例の効果の他に、触媒の劣化を考慮して読取時間を設定している。すなわち、触媒の劣化による電圧降下分は、電気的な抵抗値に影響を与えるパラメータではなく、これをキャンセルしているから、燃料電池の内部抵抗について、第1実施例より精度の高い測定を行なうことができる。
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。
例えば、第2実施例において、加速耐久試験などにより触媒の影響による電圧降下分を予め求めておき、この電圧降下分を第1電圧値と第2電圧値の差からキャンセルすることで電圧降下変動値を求めてもよい。
10…単セル
20…電解質膜
21…アノード
22…カソード
23,24…ガス拡散層
25,26…ガスセパレータ
27…内燃料ガス流路
28…酸化ガス流路
100…測定装置
102…スイッチ部
104…電流測定部
104a…A/D変換器
106…電圧測定部
106a…A/D変換器
110…制御部
FC…燃料電池

Claims (4)

  1. 電解質膜および該電解質膜の両面に配置された電極触媒層を有する燃料電池につき上記電解質膜の抵抗を測定する方法において、
    上記燃料電池に負荷を接続して電流を流した通電状態から上記負荷の電流を遮断し、該遮断した時点から読取時間が経過した時点における燃料電池の両端子間の電圧を測定することで、上記電解質膜の抵抗を測定する方法であり、
    上記電極触媒層の性状の違いにより生じる電圧降下分である電圧降下基準値を求め、燃料電池の駆動により上記電極触媒層に電圧降下を生じたときの電圧降下変動値を求め、上記電圧降下基準値と上記電圧降下変動値とに基づいて、上記読取時間を変化させて、上記電解質膜の抵抗を測定することを特徴とする燃料電池の電解質膜の抵抗測定方法。
  2. 電解質膜および該電解質膜の両面に配置された電極触媒層を有する燃料電池につき上記電解質膜の抵抗を測定する燃料電池システムの測定装置において、
    上記燃料電池に負荷を接続して電流を流した通電状態から上記負荷の電流を遮断するスイッチ部と、
    燃料電池の両端子間の電圧を測定する電圧測定部と、
    上記スイッチ部により電流を遮断してから両端子間の電圧を計測する時点までの時間である読取時間を設定するとともに、該計測する時点における上記電圧測定部から出力される電圧を測定することで上記電解質膜の抵抗値を測定する制御部と、
    を備え、
    上記制御部は、上記電極触媒層の性状の違いにより生じる電圧降下分である電圧降下基準値と、燃料電池の駆動により電極触媒層に電圧降下を生じたときの電圧降下分である電圧降下変動値とに基づいて、上記読取時間を変化させて、上記電解質膜の抵抗を測定するように構成したこと、を特徴とする燃料電池システムの測定装置。
  3. 請求項2に記載の燃料電池システムにおいて、
    上記電圧降下変動値は、燃料電池に流れる所定の電流値において検出された第1電圧値と、該第1電圧値を計測した後に所定時間経過した後に上記所定の電流値で検出された第2電圧値との差から求めた、燃料電池システムの測定装置。
  4. 請求項3に記載の燃料電池システムの測定装置において、
    上記電圧降下変動値は、上記触媒の劣化に伴う電極触媒層の電圧降下分を除いている、燃料電池システムの測定装置。
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