(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[構成および基本動作]
(交通情報取得システムの構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る交通情報測定装置を含む交通情報取得システムを説明するための図である。
図1を参照して、交通情報取得システム100は、交通情報測定装置10、中央処理装置11と、制御装置12A,12Bと、信号灯器13A,13Bとを備える。
中央処理装置11は、たとえば警視庁の交通管制センターに設けられ、制御装置12A,12Bへ制御情報を送信する。この制御情報とは、たとえば、信号灯器13A,13Bの点灯タイミングまたは点灯色を制御するための制御パラメータ信号であり、交通管制センターなどにおいて設定される。
制御装置12Aは、信号灯器13Aに対応して設けられている。また、制御装置12Bは、信号灯器13Bに対応して設けられている。制御装置12A,12Bは、それぞれ中央処理装置11から受信した制御情報に従って、対応の信号灯器13A,13Bの点灯制御を行う、すなわち点灯タイミングまたは点灯色を制御する。
交通情報測定装置10は、本体部20と、アンテナ部21とを含み、アンテナ部21がたとえば信号灯器13Aの近傍に設けられている。交通情報測定装置10は、複数の検知可能領域の中から1または複数の検知対象領域を選択して、選択した検知対象領域の交通情報を測定する。この交通情報とは、たとえば、検知対象領域に位置する歩行者の有無、車両から落下した積載物等の障害物の有無、歩行者の数、歩行者の進行方向または歩行者の移動速度などである。そして、交通情報測定装置10は、測定した交通情報を、車両の運転手などの利用者に対して通知する。
たとえば、検知可能領域は、信号灯器13A,13Bが設けられた交差点周辺の横断歩道および当該横断歩道を渡るための待機領域のうち少なくとも一方を有する歩道領域を含む。すなわち、検知可能領域は、歩道領域そのものであってもよいし、または、歩道領域および他の領域により構成されていてもよい。図1に示す例では、歩道領域Ea,Ebが検知可能領域である。
交通情報測定装置10は、中央処理装置11または制御装置12A,12Bから信号灯器13A,13Bの点灯制御のための制御情報を受信する。そして、交通情報測定装置10は、歩道領域Ea,Ebの中から信号灯器13A,13Bの点灯により歩行者の通行が許可された歩道領域を選択する。
具体的には、信号灯器13Aが青信号を点灯し、信号灯器13Bが赤信号を点灯していることにより、歩道領域Eaにおける歩行者の通行が許可され、歩道領域Ebにおける歩行者の通行が許可されていない状況においては、交通情報測定装置10は、歩道領域Eaを選択する。そして、交通情報測定装置10は、歩道領域Eaに位置する歩行者または障害物に関する情報を交通情報として測定する。
一方、信号灯器13Aが赤信号を点灯し、信号灯器13Bが青信号を点灯していることにより、歩道領域Ebにおける歩行者の通行が許可され、歩道領域Eaにおける歩行者の通行が許可されていない状況においては、交通情報測定装置10は、歩道領域Ebを選択する。そして、交通情報測定装置10は、歩道領域Ebに位置する歩行者または障害物に関する情報を交通情報として測定する。
交通情報測定装置10は、たとえばアンテナ部21の指向性を調整することにより無線信号の送信方向を変更することができる。交通情報測定装置10は、複数の検知可能領域の中から選択した検知対象領域に向けて無線信号を送信し、送信した無線信号が反射した無線信号を受信することにより、検知対象領域の交通情報を測定する。また、交通情報測定装置10は、反射した無線信号を受信しないことにより、対象物が存在する等、検知対象領域の交通情報を測定することも可能である。なお、交通情報測定装置10は、無線信号の送受信に限らず、画像センサまたは遠赤外線式センサ等を用いることにより検知対象領域の交通情報を測定することも可能である。
また、交通情報測定装置10は、たとえばブロードキャストによって、測定した交通情報を交差点周辺の車両に搭載された車載器または交差点周辺の歩行者が有する携帯端末等へ送信する。これにより、たとえば歩道領域Eaに位置する歩行者または障害物に関する情報が、図1に示す車両14A,14Bへ通知されるため、車両14Aが交差点で右折することによって歩道領域Eaを横断する場合、または、車両14Bが交差点で左折することによって歩道領域Eaを横断する場合、歩行者または障害物との接触等を防ぎ、運転者は安全な運転を行うことができる。
なお、図1に示す例では、検知可能領域が歩道領域Ea,Ebであり、信号灯器13A,13Bの点灯により歩行者の通行が許可される歩道領域は、歩道領域Eaまたは歩道領域Ebのいずれか一方であるため、交通情報測定装置10は、いずれか一方の歩道領域を選択する。しかしながら、検知可能領域が3つ以上である場合などには、交通情報測定装置10は、信号灯器の点灯により歩行者の通行が許可された領域であれば、2つ以上の検知対象領域を選択することが可能である。
(交通情報測定装置の構成)
図2は、本発明の実施の形態に係る交通情報測定装置の構成を示す図である。
図2を参照して、交通情報測定装置10は、上述のとおり、本体部20と、アンテナ部21とを含む。また、本体部20は、サーキュレータ22と、受信部23と、信号処理部24と、送信部25と、アンテナ駆動部26とを有する。
アンテナ部21は、複数のアンテナ素子を有する。アンテナ部21は、送信部25からサーキュレータ22経由で出力された無線信号を各アンテナ素子により送信する。また、アンテナ部21は、当該無線信号が検知対象領域において反射すると、この反射した無線信号を各アンテナ素子により受信し、受信した無線信号をサーキュレータ22経由で受信部23へ出力する。
サーキュレータ22は、アンテナ部21により受信された無線信号を受信部23へ出力し、かつ、送信部25から出力された無線信号をアンテナ部21へ出力する。
受信部23は、サーキュレータ22から受けた無線信号をベースバンド信号またはIF(Intermediate Frequency)信号に周波数変換し、この周波数変換した信号をデジタル信号に変換して信号処理部24へ出力する。
信号処理部24は、受信部23から受けた無線信号に基づいて、複数の検知可能領域の中から1または複数の検知対象領域を選択する。そして、信号処理部24は、選択結果に基づいて、アンテナ制御信号をアンテナ駆動部26へ出力する。このアンテナ制御信号とは、信号処理部24により選択された領域に向けてアンテナ部21から無線信号が送信され、かつ、当該領域において反射した無線信号がアンテナ部21により受信されるように、アンテナ部21の各アンテナ素子の向きの調整を指示するための信号である。
アンテナ駆動部26は、信号処理部24から受けたアンテナ制御信号に従って、たとえばモータ駆動によってアンテナ部21の各アンテナ素子の向きを調整する。すなわち、アンテナ駆動部26は、信号処理部24により選択された検知対象領域へ各アンテナ素子が向くように、各アンテナ素子の向きを調整する。そして、アンテナ駆動部26は、アンテナ部21の向きの調整が完了すると、たとえば調整完了信号を信号処理部24へ出力する。
そして、信号処理部24は、アンテナ駆動部26から調整完了信号を受けると、検知対象領域における交通情報の測定用のデジタル信号を、送信部25へ出力する。
送信部25は、信号処理部24から受けたデジタル信号をアナログ信号に変換し、変換したアナログ信号を無線信号に周波数変換してサーキュレータ22へ出力する。そして、当該無線信号が、サーキュレータ22を経由して、信号処理部24により選択された検知対象領域に向けてアンテナ部21により送信される。
図3は、図2に示す信号処理部の詳細な構成を示す図である。
図3を参照して、信号処理部24は、制御情報取得部31と、選択部32と、センサ部33とを有し、センサ部33は、交通情報受信部34と、交通情報送信部35と、測定信号送信部36とを有する。
制御情報取得部31は、中央処理装置11または制御装置12A,12Bから制御情報を受信する。この制御情報には、信号灯器13A,13Bの点灯色が切り替えられるタイミングに関するタイミング情報が含まれる。そして、制御情報取得部31は、受信した制御情報を選択部32へ出力する。
選択部32は、制御情報取得部31から受けた制御情報に基づいて、複数の検知可能領域の中から1または複数の検知対象領域の選択を行う。この選択部32による選択は、制御情報に含まれるタイミング情報に基づいて定まる所定のタイミングで行われる。
たとえば、選択部32は、取得した制御情報に含まれるタイミング情報に基づいて、信号灯器13A,13Bの点灯色が切り替えられるタイミングから所定時間T1経過後に、検知対象領域の選択を行う。この所定時間T1とは、たとえば、横断歩道の通行に比較的多くの時間を要する歩行者が横断歩道の中央に到達するのに要する時間である。
図4は、本発明の実施の形態1に係る交通情報測定装置により検知対象領域が選択されるタイミングと、信号灯器の点灯色が切り替えられるタイミングとの関係の一例を示す図である。
具体的には、図4に示すように、選択部32は、制御情報に基づいて、信号灯器13A,13Bが赤信号に切り替わるタイミングを示すタイミング情報を取得する。そして、選択部32は、信号灯器13Aが赤信号に切り替わるタイミングt11から所定時間T1経過後のタイミングt12に、検知対象領域の選択を行い、歩道領域Ebを選択する。
なお、図4に示す例のように、タイミングt12において信号灯器13Bが既に青信号を点灯させている場合、センサ部33は、歩道領域Ebの交通情報の測定を開始する。一方、タイミングt12において信号灯器13Bがいまだ赤信号を点灯させている場合、センサ部33は、信号灯器13Bが青信号を点灯させるのを待ってから歩道領域Ebの交通情報の測定を開始するか、または、信号灯器13Bが青信号を点灯させる前から歩道領域Ebの交通情報の測定を開始する。
また、選択部32は、信号灯器13Bが赤信号に切り替わるタイミングt13から所定時間T1経過後のタイミングt14に、検知対象領域の選択を行い、歩道領域Eaを選択する。
再び図3を参照して、選択部32は、選択結果に基づくアンテナ制御信号をアンテナ駆動部26へ出力する。たとえば、選択部32は、歩道領域Eaを選択すると、アンテナ部21が歩道領域Eaを向くように指示するためのアンテナ制御信号をアンテナ駆動部26へ出力する。
測定信号送信部36は、アンテナ駆動部26によるアンテナ部21の向きの調整が完了し、アンテナ駆動部26から調整完了信号を受けると、交通情報の測定用のデジタル信号を送信部25へ出力する。これにより、送信部25およびサーキュレータ22経由でアンテナ部21により検知対象領域に向けて測定用の無線信号が送信される。
なお、交通情報の測定用の無線信号としては、24GHz帯、または、波長が1mmから10mm、周波数が30GHzから300GHzのミリ波、たとえば周波数が79GHz帯のミリ波が使用されることが好ましい。このミリ波は、波長が小さいことから、周囲によるわずかな影響を受けた場合であっても信号の強弱に大きく差が生じるため、歩道領域に位置する歩行者または障害物等の比較的小さな対象物の測定に適している。すなわち、ミリ波を使用することにより、歩行者等の有無、歩行者等の位置、または、歩行者等の移動速度などの詳細な測定を行うことができる。
交通情報受信部34は、自己の交通情報測定装置10から送信された無線信号が検知対象領域において反射すると、反射した無線信号を、アンテナ部21、サーキュレータ22および受信部23経由で受信し、受信した無線信号に基づいて交通情報を測定する。
たとえば、交通情報受信部34は、アンテナ部21の各アンテナ素子により受信された無線信号の位相のずれに基づいて所定の演算処理を行うことにより、検知対象領域における歩行者等の有無、歩行者等が存在する場合には当該歩行者等のおよその位置および当該歩行者等の移動速度などのような交通情報を取得する。そして、交通情報受信部34は、取得したこれら歩行者等に関する情報を交通情報として交通情報送信部35へ出力する。
交通情報送信部35は、交通情報受信部34から出力された交通情報を受けて、当該交通情報のデジタル信号を送信部25へ出力する。これにより、送信部25およびサーキュレータ22経由で、アンテナ部21により交差点周辺の車両に向けて交通情報が送信される。
[動作]
次に、本発明の実施の形態に係る交通情報測定装置10による交通情報の測定動作について説明する。
図5は、本発明の実施の形態1に係る交通情報測定装置による交通情報の測定動作の手順を示すフローチャートである。
交通情報測定装置10は、フローチャートの各ステップを含むプログラムを図示しないメモリから読み出して実行する。このプログラムは、外部からインストールすることができる。このインストールされるプログラムは、たとえば記録媒体に格納された状態で流通する。
図5を参照して、まず、制御情報取得部31が、中央処理装置11または制御装置12A,12Bから制御情報を受信し、受信した制御情報を選択部32へ出力する(ステップS11)。
次に、選択部32が、制御情報取得部31から受けた制御情報に基づいて、信号灯器の点灯色が切り替えられるタイミングに関するタイミング情報、たとえば、信号灯器13A,13Bが赤信号に切り替わるタイミングに関するタイミング情報を取得する(ステップS12)。
そして、選択部32が、信号灯器13A,13Bが赤信号に切り替わるタイミングから所定時間T1経過後に、歩道領域Ea,Ebの中から信号灯器13Aまたは信号灯器13Bの点灯により通行が許可された歩道領域Eaまたは歩道領域Ebを選択する。そして、選択部32が、選択結果に基づくアンテナ制御信号をアンテナ駆動部26へ出力する(ステップS13)。
次に、アンテナ駆動部26が、選択部32からアンテナ制御信号を受けて、アンテナ部21が選択された歩道領域Eaまたは歩道領域Ebのいずれか一方に向くように、当該アンテナ制御信号に従ってアンテナ部21の向きを調整し、調整完了信号を測定信号送信部36へ出力する(ステップS14)。
次に、測定信号送信部36が、アンテナ駆動部26から調整完了信号を受けると、検知対象領域における交通情報の測定用のデジタル信号を送信部25へ出力する。そして、送信部25が、サーキュレータ22経由でアンテナ部21により検知対象領域に向けて無線信号を送信する(ステップS15)。
次に、交通情報受信部34が、検知対象領域において反射した無線信号を、アンテナ部21、サーキュレータ22および受信部23経由で受信する(ステップS16)。そして、交通情報受信部34が、受信した無線信号に基づいて検知対象領域の交通情報を取得し、取得した交通情報を交通情報送信部35へ出力する(ステップS17)。
次に、交通情報送信部35が、交通情報受信部34から出力された交通情報を、送信部25へ出力し、送信部25が、サーキュレータ22経由でアンテナ部21により、信号灯器13A,13Bが設けられた交差点周囲の車両の車載器等に向けて送信する(ステップS18)。
ところで、上述した特許文献1に記載の情報中継装置によれば、情報元装置である車両感知器は、交差点および当該交差点に繋がる道路を感知領域とする。このため、複数の離れた領域を感知領域として特許文献1に記載の情報中継装置を用いる場合、感知領域ごとに車両感知器を設置する必要があり、設置コストが多くかかるという問題があった。
また、たとえば感知領域の広い車両感知器を用いることにより、1つの車両感知器によって複数の領域をまとめて感知対象とすることが考えられる。しかしながら、交差点のように複数の道路が直角に交わる状況では、交差点から離れるに従ってこれら複数の道路の間隔は広くなる。そして、互いに広い間隔が空いた複数の道路を同時に感知領域として設定するためには、極めて広い領域を感知対象として設定可能な車両感知器を用いる必要がある。
また、極めて広い領域を感知対象として設定可能な車両感知器を用いる場合であっても、感知領域が広すぎることが要因となって、車両感知器により取得される画像データまたは受信信号などに含まれるノイズが増加する可能性が高く、感知性能が低下するという問題がある。また、感知領域が広すぎる場合には、車両感知器により取得される情報が増加するため、情報の処理量が増加するという問題もある。
これに対して、本発明の実施の形態1に係る交通情報測定装置10では、制御情報取得部31が、信号灯器13A,13Bの点灯を制御するための制御情報を取得する。また、選択部32が、制御情報取得部31により取得された制御情報に基づいて、複数の検知可能領域の中から1または複数の検知対象領域を選択する。また、センサ部33が、選択部32により選択された検知対象領域の交通情報を測定する。
このように、交通情報測定装置10が複数の領域を検知可能領域とする構成により、検知可能領域ごとに測定装置を設置する場合と比較して設置コストを抑えることができ、複数の領域の交通情報を効率的に測定することができる。また、これら複数の検知可能領域の中から測定の対象となる領域を選択する構成により、検知可能領域が複数であっても、感知性能の低下を防ぐことができ、かつ、情報の処理量の増加を防ぐことができる。
また、本発明の実施の形態1に係る交通情報測定装置10では、センサ部33は、検知対象領域に向けて無線信号を送信し、送信した上記無線信号が反射した無線信号に基づいて検知対象領域の交通情報を測定する。
このような構成により、たとえば、天候が悪く周囲が全体的に暗い場合または道路の色と歩行者の服の色などとが似ている場合など撮像画像等に基づく検知が容易ではない状況であっても、周囲の明るさ等の影響を受けることなく交通情報を精度よく測定することができる。
また、本発明の実施の形態1に係る交通情報測定装置10では、複数の検知可能領域のうち少なくとも1つは、信号灯器13A,13Bの配置された交差点周辺の横断歩道および上記横断歩道を渡るための待機領域のうち少なくとも一方を有する歩道領域を含む。また、センサ部33は、交通情報として上記歩道領域に位置する歩行者に関する情報を測定する。
このような構成により、交差点周辺の歩行者に関する情報を当該交差点周辺の車両等へ通知することができ、安全運転に有用な情報を利用者に対して提供することができる。
また、本発明の実施の形態1に係る交通情報測定装置10では、選択部32は、歩道領域を含む検知可能領域の中から、信号灯器13A,13Bの点灯により歩行者の通行が許可された歩道領域を含む検知可能領域を検知対象領域として選択する。また、センサ部33は、選択部32により選択された検知対象領域における歩道領域の歩行者に関する情報を測定する。
このような構成により、たとえば、車両が交差点で右折または左折することによって歩道領域を横断する場合、当該歩道領域を通行する歩行者に関する情報をこの車両へ通知することができるため、当該歩道領域を通行する歩行者と車両との接触を防ぎ、運転者は安全な運転を行うことができる。
また、本発明の実施の形態1に係る交通情報測定装置10では、制御情報には、信号灯器13A,13Bの点灯色が切り替えられるタイミングに関するタイミング情報が含まれる。
このような構成により、交通情報測定装置10は、タイミング情報を用いることにより検知対象領域の選択を適切なタイミングで行うことができる。
また、本発明の実施の形態1に係る交通情報測定装置10では、選択部32は、信号灯器13A,13Bの点灯色が切り替えられるタイミングから所定時間経過後に検知対象領域の選択を行う。
このような構成により、たとえば、横断歩道の通行に比較的多くの時間を要する歩行者が横断歩道を通行中に信号灯器が赤信号に切り替わった場合であっても、未だ横断歩道を通行している歩行者の存在を交差点周辺の車両等へ通知することができるため、運転者は安全な運転を行うことができる。
(変形例1)
以下、本発明の実施の形態1の変形例1について図面を用いて説明する。上述した本発明の実施の形態1に係る交通情報測定装置10では、選択部32は、信号灯器13A,13Bの点灯色が切り替わるタイミングから所定時間T1経過後に検知対象領域の選択を行う。
これに対して、本発明の実施の形態1の変形例1に係る交通情報測定装置10では、選択部32は、信号灯器13A,13Bの点灯色が切り替わるタイミングより所定時間T2前に検知対象領域の選択を行う。
本発明の実施の形態1の変形例1に係る交通情報測定装置10において、選択部32を除く他の構成については、図2および図3に示す本発明の実施の形態1に係る交通情報測定装置10と同様であるため、ここでの詳細な説明を繰り返さない。
図6は、本発明の実施の形態1の変形例1に係る交通情報測定装置により検知対象領域が選択されるタイミングと、信号灯器の点灯色が切り替えられるタイミングとの関係の一例を示す図である。
具体的には、図6を参照して、選択部32は、受信された制御情報に基づいて信号灯器13A,13Bが青信号に切り替わるタイミングを示すタイミング情報を取得する。そして、選択部32は、信号灯器13Bの点灯色が青信号に切り替わるタイミングt22より所定時間T2前のタイミングt21に、検知対象領域の選択を行い、歩道領域Ebを選択する。
また、選択部32は、信号灯器13Aの点灯色が青信号に切り替わるタイミングt24より所定時間T2前のタイミングt23に、検知対象領域の選択を行い、歩道領域Eaを選択する。
上述のように、本発明の実施の形態1の変形例1に係る交通情報測定装置10では、選択部32は、信号灯器13A,13Bの点灯色が切り替えられるタイミングより所定時間T2前に検知対象領域の選択を行う。
このような構成により、たとえば、これから横断歩道を渡る状況にある歩行者の存在を前もって交差点周辺の車両等へ通知することができるため、運転者は安全な運転を行うことができる。
(変形例2)
以下、本発明の実施の形態1の変形例2について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
上述した本発明の実施の形態1に係る交通情報測定装置10では、アンテナ駆動部26は、たとえばモータ駆動によりアンテナ部21の向きを調整する。
これに対して、本発明の実施の形態1の変形例2に係る交通情報測定装置10では、アンテナ部21の各アンテナ素子から送信される無線信号の位相がそれぞれ調整されることにより、アンテナ部21から送信される無線信号の向きが調整される。
図7は、本発明の実施の形態1の変形例2に係る交通情報測定装置の構成を示す図である。
図7を参照して、本発明の実施の形態1の変形例2に係る交通情報測定装置10は、本体部20と、アンテナ部21とを含む。また、本体部20は、サーキュレータ22と、受信部23と、信号処理部24と、送信部25とを有する。これらは、図2に示す本発明の実施の形態1に係る交通情報測定装置10の各構成と同様であるため、ここでの詳細な説明は繰り返さない。
さらに、本発明の実施の形態1の変形例2に係る交通情報測定装置10の本体部20は、アンテナ部21の各アンテナ素子に接続された経路切替スイッチ27と、経路切替スイッチ27へスイッチ切替信号を出力するスイッチ制御部28とを有する。
経路切替スイッチ27は、たとえば長さの異なる複数の経路を有し、サーキュレータ22とアンテナ素子との間の経路の長さを変更可能に構成されている。
スイッチ制御部28は、信号処理部24の選択部32からアンテナ制御信号を受ける。そして、スイッチ制御部28は、このアンテナ制御信号に従って経路切替スイッチ27の制御を行う。すなわち、スイッチ制御部28は、各アンテナ素子とサーキュレータ22との経路長に差が生じるように経路切替スイッチ27を制御することにより、各アンテナ素子から送信される無線信号の位相にずれを生じさせる。
これにより、図7に示す矢印X1または矢印X2のようにアンテナ部21から送信される無線信号の向きを調整することができ、選択部32により選択された歩道領域Eaまたは歩道領域Ebのいずれか一方へ向けて測定用の無線信号を送信することができる。また、このように各アンテナ素子とサーキュレータ22との経路長を調整する構成により、たとえばモータなどを用いてアンテナ部21の向き調整する場合と比較して調整速度の迅速化およびコストの低減を図ることができる。
なお、スイッチ制御部28は、使用するアンテナ素子を適切に選択することにより、アンテナ部21のビーム幅を最適な幅に調整することも可能である。具体的には、アンテナ素子ごとにオンオフの切り替えを行うためのスイッチが設けられ、スイッチ制御部28は、各アンテナ素子のスイッチを切り替えることによってビーム幅を調整することができる。
(変形例3)
以下、本発明の実施の形態1の変形例3について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
上述した本発明の実施の形態1に係る交通情報測定装置10では、アンテナ駆動部26は、たとえばモータ駆動によりアンテナ部21の向きを調整する。
これに対して、本発明の実施の形態1の変形例3に係る交通情報測定装置10では、複数のアンテナ部を含み、各アンテナ部が異なる検知対象領域において反射した無線信号を受信することにより複数の検知可能領域の交通情報を測定するものである。
図8は、本発明の実施の形態1の変形例3に係る交通情報測定装置を含む交通情報取得システムを説明するための図であり、図9は、本発明の実施の形態1の変形例3に係る交通情報測定装置の構成を示す図である。
図8および図9を参照して、本発明の実施の形態1の変形例3に係る交通情報測定装置10は、本体部20と、アンテナ部21A,21Bとを含む。また、本体部20は、サーキュレータ22A,22Bと、受信部23A,23Bと、信号処理部24と、送信部25A,25Bとを有する。
アンテナ部21Aは、信号灯器13Aの近傍に設けられ、歩道領域Ebに向けて無線信号を送信し、歩道領域Ebにおいて反射した無線信号を受信する。また、アンテナ部21Bは、信号灯器13Bの近傍に設けられ、歩道領域Eaに向けて無線信号を送信し、歩道領域Eaにおいて反射した無線信号を受信する。
サーキュレータ22Aは、アンテナ部21Aにより受信された無線信号を受信部23Aへ出力し、かつ、送信部25Aから出力された無線信号をアンテナ部21Aへ出力する。また、サーキュレータ22Bは、アンテナ部21Bにより受信された無線信号を受信部23Bへ出力し、かつ、送信部25Bから出力された無線信号をアンテナ部21Bへ出力する。
受信部23Aは、サーキュレータ22Aから受けた無線信号をベースバンド信号またはIF(Intermediate Frequency)信号に周波数変換し、この周波数変換した信号をデジタル信号に変換して信号処理部24へ出力する。また、受信部23Bは、サーキュレータ22Bから受けた無線信号をベースバンド信号またはIF(Intermediate Frequency)信号に周波数変換し、この周波数変換した信号をデジタル信号に変換して信号処理部24へ出力する。
送信部25Aは、信号処理部24から受けたデジタル信号をアナログ信号に変換し、変換したアナログ信号を無線信号に周波数変換してサーキュレータ22Aへ出力する。また、送信部25Bは、信号処理部24から受けたデジタル信号をアナログ信号に変換し、変換したアナログ信号を無線信号に周波数変換してサーキュレータ22Bへ出力する。
図10は、図9に示す信号処理部の詳細な構成を示す図である。図10を参照して、信号処理部24は、制御情報取得部31と、選択部32と、センサ部33とを有し、センサ部33は、交通情報受信部34と、交通情報送信部35と、測定信号送信部36とを有する。
制御情報取得部31は、中央処理装置11または制御装置12A,12Bから制御情報を受信する。そして、制御情報取得部31は、受信した制御情報を選択部32へ出力する。
選択部32は、制御情報取得部31から受けた制御情報に基づいて、複数の検知可能領域の中から1または複数の検知対象領域を選択する。たとえば、上述した本発明の実施の形態1に係る交通情報測定装置10の選択部32と同様に、選択部32は、制御情報に含まれるタイミング情報に基づいて定まる所定のタイミングで検知対象領域の選択を行う。そして、選択部32は、選択結果を測定信号送信部36へ出力する。
測定信号送信部36は、送信部25A,25Bのうち、選択部32から出力された選択結果に対応する送信部を選択し、選択した送信部へ交通情報の測定用のデジタル信号を出力する。すなわち、測定信号送信部36は、選択部32により出力された選択結果が歩道領域Eaを示す場合にはデジタル信号を送信部25Aへ出力し、選択結果が歩道領域Ebを示す場合にはデジタル信号を送信部25Bへ出力する。
そして、送信部25A,25Bは、取得したデジタル信号に対してアナログ変換処理および周波数変換処理を行い、サーキュレータ22A,22B経由でアンテナ部21A,21Bにより検知対象領域に向けて無線信号を送信する。
交通情報受信部34は、自己の交通情報測定装置10から送信された無線信号が検知対象領域において反射すると、反射した無線信号を、アンテナ部21A,21B、サーキュレータ22A,22Bおよび受信部23A,23B経由で受信し、受信した無線信号に基づいて交通情報を測定する。そして、交通情報受信部34は、測定した交通情報を示すデジタル信号を交通情報送信部35へ出力する。
交通情報送信部35は、交通情報受信部34から出力された交通情報を受けて、当該交通情報のデジタル信号を送信部25Aおよび送信部25Bの少なくとも一方へ出力する。そして、交通情報のデジタル信号を受けた送信部25A,25Bは、サーキュレータ22A,22B経由でアンテナ部21A,21Bにより交差点周囲の車両に設けられた車載器等に向けて当該交通情報を送信する。
上述のように、交通情報測定装置10がアンテナ部21A,21Bを含み、各アンテナ部21A,21Bが異なる検知対象領域において反射した無線信号を受信することにより、アンテナ部の向きの調整などを行うことなく迅速に検知対象領域の切り替えを行うことができる。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
上述した本発明の実施の形態1に係る交通情報測定装置10では、選択部32は、検知可能領域の中から信号灯器13A,13Bにより歩行者の通行が許可された歩道領域Eaまたは歩道領域Ebを選択する。
これに対して、本発明の実施の形態2に係る交通情報測定装置50では、選択部32は、検知可能領域の中から信号灯器により車両の通行が許可された車道領域を選択する。
図11は、本発明の実施の形態2に係る交通情報測定装置を含む交通情報取得システムを説明するための図である。
なお、本発明の実施の形態2に係る交通情報測定装置50の構成は、図2および図3に示す本発明の実施の形態1に係る交通情報測定装置10と概ね同様の構成であるため、ここでは異なる点についてのみ説明する。
図11を参照して、交通情報測定装置50は、複数の検知可能領域の中から1または複数の検知対象領域を選択して、選択した検知対象領域に位置する車両に関する情報を交通情報として測定する。そして、交通情報測定装置50は、測定した交通情報を、車両の運転手などの利用者に対して通知する。
たとえば、検知可能領域は、信号灯器13A,13Bが設けられた交差点に繋がる車道領域を含む。すなわち、検知可能領域は、車道領域そのものであってもよいし、または、車道領域および他の領域により構成されていてもよい。図11に示す例では、車道領域Ec,Edが検知可能領域である。
交通情報測定装置50は、中央処理装置11または制御装置12A,12Bから信号灯器13A,13Bの点灯制御のための制御情報を受信する。そして、交通情報測定装置50は、車道領域Ec,Edの中から信号灯器13A,13Bの点灯により車両の通行が許可された車道領域を選択する。
具体的には、信号灯器13Aが青信号を点灯し、信号灯器13Bが赤信号を点灯していることにより、車道領域Ecにおける車両の通行が許可され、車道領域Edにおける車両の通行が許可されていない状況においては、交通情報測定装置50は、車道領域Ecを選択する。そして、交通情報測定装置50は、車道領域Ecに位置する車両の有無、車両の速度および車両の進行方向などの情報が少なくとも1つ含まれる車両に関する情報を交通情報として測定する。
一方、信号灯器13Aが赤信号を点灯し、信号灯器13Bが青信号を点灯していることにより、車道領域Edにおける車両の通行が許可され、車道領域Ecにおける車両の通行が許可されていない状況においては、交通情報測定装置50は、車道領域Edを選択する。そして、交通情報測定装置50は、車道領域Edに位置する車両に関する情報を交通情報として測定する。
また、交通情報測定装置50は、たとえばブロードキャストによって、測定した交通情報を交差点周辺の1または複数の移動端末、すなわち交差点周辺の車両に搭載された車載器または交差点周辺の歩行者が有する携帯端末等へ送信する。これにより、たとえば、図11に示す車両14Cが交差点で右折する場合、この車両14Cの速度および車両14Cの進行方向等の情報などが交差点周辺の車両14D,14Eへ通知されるため、交差点を直進する車両14Dと交差点を右折する車両14Cとの接触等を防ぎ、運転者は安全な運転を行うことができる。
また、交通情報測定装置50は、車道領域Ecまたは車道領域Edのうち所定の領域に位置する車両に関する情報を測定し、測定した交通情報を制御装置12A,12Bまたは他の制御装置へ送信することも可能である。
たとえば、交通情報測定装置50は、信号灯器13A,13Bの点灯により車両の通行が許可された車道領域Ecまたは車道領域Edに位置し、かつ、信号灯器13A,13Bが設けられた交差点から離れる方向へ進行する下流車両に関する下流側車両情報を測定する。
図11に示す例では、信号灯器13Aが青信号を点灯し、車道領域Ecにおける車両の通行が許可されている場合、車両14Eが下流車両に相当する。
そして、交通情報測定装置50は、測定した下流側車両情報を、信号灯器13A,13Bが設けられた交差点から下流車両の向かう方向へ離れて設けられた信号灯器の点灯を制御する制御装置、たとえば図11に示す信号灯器13Cの点灯を制御する制御装置12Cへ送信する。
これにより、たとえば、制御装置12Cは、取得した下流側車両情報に基づいて、信号灯器13Cの配置された道路周辺に流入する車両の数に応じて信号灯器13Cの青信号の点灯時間を調整する等、交通状況に応じて信号灯器13Cの点灯を制御することができる。なお、交通情報測定装置50は、測定した下流側車両情報を、信号灯器13Cの周辺の車両に搭載された車載器または信号灯器13Cの周辺の歩行者が有する携帯端末等へ送信することも可能である。
また、交通情報測定装置50が測定した交通情報を制御装置へ送信する他の例として、たとえば、交通情報測定装置50は、信号灯器13A,13Bの点灯により車両の通行が許可された車道領域のうち右折車線または左折車線に位置する車両に関する右折車両情報または左折車両情報を測定することも可能である。
図11に示す例では、信号灯器13Aが青信号を点灯し、車道領域Ecにおける車両の通行が許可されている場合、車両14Cが位置する車線が上記右折車線に相当する。
そして、交通情報測定装置50は、測定した右折車両情報または左折車両情報を、たとえば信号灯器13Aに対向する信号灯器13Dの点灯を制御する制御装置12Dへ送信する。これにより、たとえば、制御装置12Dは、取得した右折車両情報に基づいて、右折車線に位置する車両の数に応じて信号灯器13Dの右折可を示す矢印の点灯時間を調整するなど、交通情報に応じて信号灯器13Dの点灯を制御することができる。
上述のように、本発明の実施の形態2に係る交通情報測定装置50では、複数の検知可能領域のうち少なくとも1つは、信号灯器13A,13Bの配置された交差点に繋がる車道領域を含む。また、センサ部33は、交通情報として車道領域Ecまたは車道領域Edに位置する車両に関する情報を測定する。
このような構成により、交差点周辺の車両に関する情報を当該交差点周辺の車両等へ通知することができ、安全運転に有用な情報を提供することができる。
また、本発明の実施の形態2に係る交通情報測定装置50では、選択部32は、車道領域を含む検知可能領域の中から、信号灯器13A,13Bの点灯により車両の通行が許可された車道領域を含む検知可能領域を検知対象領域として選択する。また、センサ部33は、選択部32により選択された検知対象領域における車道領域の車両に関する情報を測定する。
このような構成により、たとえば、車両が交差点で右折または左折する場合、この車両の速度および進行方向等の情報を交差点周辺の他の車両へ通知することができるため、右折または左折する車両と交差点周辺の他の車両との接触を防ぎ、運転者は安全な運転を行うことができる。
また、本発明の実施の形態2に係る交通情報測定装置50では、センサ部33は、選択部32により選択された検知対象領域における車道領域に位置する車両であって、信号灯器13A,13Bが設けられた交差点から離れる方向へ進行する下流車両に関する下流側車両情報を測定する。センサ部33は、下流車両の向かう方向へ離れて上記交差点から設けられた信号灯器13Cの点灯を制御する制御装置12C、および、下流車両の向かう方向へ上記交差点から離れて設けられた信号灯器13Cの周辺に位置する1または複数の移動端末のうち少なくとも一方へ下流側車両情報を送信する。
このような構成により、たとえば、下流側車両情報を受ける制御装置は、下流車両の数などに基づいて交通状況に応じた信号灯器の点灯の制御を行うことができるため、交通流の円滑化を図ることができる。
また、交通情報測定装置50が、交通情報の測定用の無線信号としてミリ波を使用する場合、下流車両に関する詳細な測定を行うことができるため、下流側車両情報を受ける制御装置12Cは、交通状況に応じて信号灯器13Cの点灯をより綿密に制御することができる。
また、本発明の実施の形態2に係る交通情報測定装置50では、センサ部33は、選択部32により選択された検知対象領域における車道領域のうち右折車線または左折車線に位置する車両に関する右折車両情報または左折車両情報を測定する。また、センサ部33は、右折車両情報または左折車両情報を上記交差点の周辺に設けられた信号灯器13Dの点灯を制御する制御装置12D、および、上記交差点の周辺に位置する1または複数の移動端末のうち少なくとも一方へ送信する。
このような構成により、右折車両情報または左折車両情報を受ける制御装置は、右折車線または左折車線に位置する車両の数などに基づいて、たとえば、右折可を示す信号灯器の矢印の点灯時間を調整するなどの制御を行うことができ、交通流の円滑化を図ることができる。
また、交通情報測定装置50が、交通情報の測定用の無線信号としてミリ波を使用する場合、右折車線に位置する車両または左折車線に位置する車両に関する詳細な測定を行うことができるため、右折車両情報または左折車両情報を受ける制御装置12Dは、交通状況に応じて信号灯器13Dの点灯をより綿密に制御することができる。
なお、上述した本発明の実施の形態1では、複数の検知可能領域がそれぞれ歩道領域を含む場合について説明し、上述した本発明の実施の形態2では、複数の検知可能領域がそれぞれ車道領域を含む場合について説明した。しかしながら、これらのような形態に限定されず、たとえば複数の検知可能領域が、歩道領域を含む検知可能領域と、車道領域を含む検知可能領域とにより構成されていても良い。
たとえば、検知可能領域が4つ存在し、その中の2つが歩道領域を含み、残りの2つが車道領域を含む場合、本発明の実施の形態に係る交通情報測定装置は、2つの歩道領域の歩行者に関する情報および2つの車道領域の車両に関する情報を測定することが可能である。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。