JP2014048728A - 前面板および前面板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表示領域A1および非表示領域A2を含む前面板は、透明基板11と、透明基板11の表示領域A1に設けられ、電子ペンで読み取り可能な複数のドット21を含むコード化パターン20と、透明基板11の非表示領域A2に設けられた加飾部12と、を備えている。コード化パターン20の各ドット21は、加飾部12を構成する材料と同一の材料から構成されている。
【選択図】図1
Description
以下、図1乃至図4を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
まず図1および図2により、本実施の形態における表示装置60および前面板10全体について説明する。
図1は、表示装置60を示す平面図であり、図2は、表示装置60を図1のII−II方向から見た縦断面図である。図2に示すように、表示装置60は、LCD、PDP、有機ELなどの表示部25と、表示部25の観察者側に配置された前面板10と、を備えている。図2に示すように、表示部25と前面板10との間に、透光性を有する接着層30が介在されていてもよい。
前面板10は、表示部25を保護するために設けられるものである。この前面板10は、透明基板11と、透明基板11の表示部25側であって表示領域A1内に設けられたコード化パターン20と、透明基板11の表示部25側であって非表示領域A2内に設けられた加飾部12と、を有している。
透明基板11の材料は、表示部25からの光を外部に取り出すことができる限り特に限定されるものではない。例えば、透明基板11の材料として、透光性や耐久性等を考慮して、ガラスやポリマー等が用いられる。ポリマーとしては、例えば、アクリル樹脂やポリカーボネートが用いられる。また、アクリル樹脂とポリカーボネートとを組み合わせることによって透明基板11が構成されてもよい。例えば、ポリカーボネートからなる基板をアクリル樹脂からなる基板によって挟むことにより透明基板11が構成されていてもよい。また、透明基板11の表面には、擦り傷を防止するためのハードコート層が形成されていてもよい。ハードコート層は、例えば、アクリル系の多価モノマーから構成される。
加飾部12は、前面板10および表示装置60の意匠性を高めるために設けられるものであり、例えば図1に示すように、表示装置60の周縁部分を黒色で飾るよう形成された遮光部分13を含んでいる。遮光部分13は、後述するように、光を遮蔽する遮光性材料を含む遮光層から構成されている。また加飾部12は、光を部分的に透過させる半透光部分14をさらに含んでいてもよい。
コード化パターン20は、後述する電子ペンで読み取り可能な複数のドット21を含んでいる。各ドット21は、電子ペンを用いて複数のドット21を読み取ることによって各ドットの位置座標を算出することができるよう、所定の規則の下で配置されている。このようなコード化パターン20の一例として、アノト社の方式によるコード化パターンが知られている。アノト社の方式によるコード化パターンにおいて、各ドット21の位置は、仮想格子の基準位置から上下左右に、所定の規則に従って変位されている。このため、複数のドット21の相対的な位置関係を読み取ることにより、各ドット21の位置座標を算出することができるようになっている。各ドット21間の平均間隔は、電子ペンを用いた入力に求められる分解能に応じて設定されるが、例えば約300μmとなっている。
はじめに、透明基板11を準備する。次に、透明基板11の表示部25側に加飾部12を形成する加飾部形成工程を実施する。加飾部形成工程は、光を遮蔽する遮光性材料を用いて透明基板11の非表示領域A2に遮光層15を形成する遮光層形成工程を有している。以下、遮光層形成工程について説明する。
初めに図3(a)に示すように、透明基板11の表示部25側に遮光層15を設ける。例えば、遮光性材料を含む塗布液を透明基板11の全域にわたって塗布し、その後、塗布液を乾燥させることによって、透明基板11上に遮光層15を設ける。塗布液を塗布するための方法が特に限られることはなく、ダイコート法、スピンコート法またはディップコート法などのウェット法や、スクリーン印刷法などの印刷法が適宜用いられる。遮光層15の厚みt1は、例えば1.0〜2.5μmの範囲内となっている。なお、厚みt1のこの範囲は、少なくとも塗布液を乾燥させた後の遮光層15の厚みの範囲であり、例えば、最終的に前面板10が得られた際の遮光層15の厚みの範囲である。
次に、紫外線などの露光光を遮光層15に所定パターンで照射する。例えば図3(b)に示すように、露光光を透過させる開口領域18aと、露光光を遮蔽する遮光領域18bと、を有する露光マスク18を介して、露光光を遮光層15に照射する。
次に、前面板10の表示部25側に接着層30を設ける。その後、前面板10と表示部25とを接着層30を介して貼り合わせる。これによって、図3(d)に示すように、前面板10と表示部25とを備えた表示装置60が得られる。
次に、電子ペンを用いて前面板10のコード化パターン20を読み取る方法について、図4を参照して説明する。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。はじめに、第1の変形例について図5および図6を参照して説明する。
はじめに、透明基板11を準備する。次に、透明基板11の表示部25側に加飾部12を形成する加飾部形成工程を実施する。加飾部形成工程は、光を部分的に透過させる半透光性材料を用いて透明基板11の非表示領域A2に半透光層を形成する半透光層形成工程と、半透光層上に部分的に遮光層を形成する遮光層形成工程と、を有している。以下、半透光層形成工程および遮光層形成工程について説明する。
初めに図6(a)に示すように、透明基板11の表示部25側に半透光層16を設ける。例えば、半透光性材料を含む塗布液を透明基板11の全域にわたって塗布し、その後、塗布液を乾燥させることによって、透明基板11上に半透光層16を設ける。塗布液を塗布するための方法が特に限られることはなく、ダイコート法、スピンコート法またはディップコート法などのウェット法や、スクリーン印刷法などの印刷法が適宜用いられる。半透光層16の厚みt2は、例えば1.0〜2.5μmの範囲内となっている。なお、厚みt2のこの範囲は、少なくとも塗布液を乾燥させた後の半透光層16の厚みの範囲であり、例えば、最終的に前面板10が得られた際の半透光層16の厚みの範囲である。
次に図6(d)に示すように、非表示領域A2に設けられた半透光層16の上に遮光層15を設ける。この際、遮光層15は、非表示領域A2の一部に遮光層15が存在しない領域が形成されるよう、半透光層16上に設けられる。以下の説明において、非表示領域A2のうち遮光層15が存在しない領域を開口部15aとも称する。このように開口部15aが存在するよう遮光層15を半透光層16上に設けることにより、光を部分的に透過させる半透光部分14を形成することができる。また、非表示領域A2のうち半透光層16および遮光層15の両方を含む部分は、光を遮蔽する部分、すなわち遮光部分13として機能することができる。すなわち本変形例においては、半透光層16および遮光層15を所定のパターンで透明基板11上に設けることにより、光を部分的に透過させる半透光部分14と、光を遮蔽する遮光部分13とを同時に非表示領域A2に形成することができる。
次に、前面板10の表示部25側に接着層30を設ける。その後、前面板10と表示部25とを接着層30を介して貼り合わせる。これによって、図6(e)に示すように、前面板10と表示部25とを備えた表示装置60が得られる。図6(e)に示すように、表示部25のうち前面板10の半透光部分14と対向する部分には、半透光部分14と協働して所定の機能を発揮する光学素子26が設けられている。光学素子26の具体例については後述する。
さらに具体例を示せば、ピグメントレッド254(PR254)などのジケトピロロピロール系の赤色顔料、ピグメントレッド177(PR177)などのアントラキノン系の赤色顔料、ピグメントイエロー139(PY139)などのイソインドリン系の黄色顔料、ビグメントブルーPB15:6(PB15:6)などの銅フタロシアニン系の青色顔料、などを用いることができる。
また、紫色着色材としては、ビグメントバイオレット23(PV23)などのキナクリドン系の紫色顔料を用いることができる。また、これら以外の色、つまり色相を呈する、着色顔料を用いることもできる。
着色材の粒子の大きさは、平均粒径で1μm以下であり、好ましくは大よそ0.03〜0.3μmである。
互いに異なる色の着色材の組み合わせは、例えば、赤色着色材と黄色着色材と青色着色材との3種類の組み合わせを挙げることができる。この赤色と黄色と青色の3色の組み合わせは、各色の着色材の含有量を調整することで、黒色着色材を含ませないで黒色を表現できる上、任意の幅広い有彩色も表現できる点で好ましい組み合わせの一つである。
前記3色からなる3種類の着色材の組み合わせは、互いに異なる色であって黒色以外の着色材として2種類を用いた組み合わせでは表現できない色でも幅広く多様に表現できる点で好ましい。また、前記紫色着色材のように、例えば前記3色の組み合わせに対して、3色以外の色の着色材をさらに含有させると、より幅広い色を表現できる。例えば、紫色着色材をさらに含有させて4種類4色の組み合わせとする。
より具体的に示せば、例えば、アントラキノン系の赤色顔料として、ピグメントレッド177(PR177)、より好ましくは、ジケトピロロピロール系の赤色顔料として、ピグメントレッド254(PR254)を用い、イソインドリン系の黄色顔料としてピグメントイエロー139(PY139)を用い、銅フタロシアニン系の青色顔料としてビグメントブルーPB15:6(PB15:6)を用いる3色組み合わせである。
この3色組み合わせによって、カーボンブラックによる黒色に比べて、遜色のない黒色を表現することができる。
次に、第2の変形例について図9乃至図12を参照して説明する。
次にタッチパネルセンサ50について説明する。タッチパネルセンサ50のタイプが特に限られることはなく、様々なタイプのタッチパネルセンサ50が適宜用いられ得る。例えば、被検出体からの圧力に基づいてタッチ箇所を検出する抵抗膜方式のタッチパネルセンサや、人体などの被検出体からの静電気に基づいてタッチ箇所を検出する静電容量方式のタッチパネルセンサが用いられ得る。ここでは、タッチパネルセンサ50が静電容量方式のタッチパネルセンサである場合について、図11A乃至図11Cを参照して説明する。図11Aは、静電容量方式のタッチパネルセンサ50を示す平面図であり、図11Bは,図11Aのタッチパネルセンサ50をXIB−XIB方向から見た断面図であり、図11Cは,図11Aのタッチパネルセンサ50をXIC−XIC方向から見た断面図である。
このようなタッチパネルセンサ50を備えた前面板10形成する方法が特に限られることはなく、様々な方法が適宜用いられ得る。例えば、はじめに図12(a)に示すように、遮光層15を有する加飾部12と、複数のドット21を含むコード化パターン20と、がその上に設けられた透明基板11を準備する。なお図12(a)においては、各ドット21が、遮光層15の遮光性材料と同一の材料から構成される例が示されている。しかしながら、これに限られることはなく、図7または図8に示す上述の第1の変形例の場合と同様に、加飾部12が半透光層16を有し、そして各ドット21が、半透光層16の半透光性材料と同一の材料から構成されていてもよい。
次に図13を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。
11 透明基板
12 加飾部
13 遮光部分
14 半透光部分
15 遮光層
16 半透光層
20 コード化パターン
21 ドット
25 表示部
26 光学素子
40 保護層
50 タッチパネルセンサ
60 表示装置
70 電子ペン
A1 表示領域
A2 非表示領域
Claims (12)
- 表示領域と、前記表示領域の周辺に位置する非表示領域と、を含む前面板において、
透明基板と、
前記透明基板の表示領域に設けられ、電子ペンで読み取り可能な複数のドットを含むコード化パターンと、
前記透明基板の非表示領域に設けられた加飾部と、を備え、
前記コード化パターンの各ドットは、前記加飾部を構成する材料と同一の材料から構成されている、前面板。 - 前記加飾部は、光を遮蔽する遮光性材料を含む遮光層を有し、
前記コード化パターンの各ドットは、前記遮光層の前記遮光性材料と同一の材料から構成されている、請求項1に記載の前面板。 - 前記加飾部は、光を部分的に透過させる半透光性材料を含む半透光層を有し、
前記コード化パターンの各ドットは、前記半透光層の前記半透光性材料と同一の材料から構成されている、請求項1に記載の前面板。 - 前記半透光層の前記半透光性材料は、赤外光を透過させるとともに可視光を遮蔽する赤外光透光性材料である、請求項3に記載の前面板。
- 前記半透光層の前記半透光性材料は、可視光を透過させるとともに赤外光を遮蔽する赤外光遮光性材料である、請求項3に記載の前面板。
- 前記透明基板上および前記加飾部上に設けられた保護層と、
前記保護層上に設けられたタッチパネルセンサと、をさらに備える、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の前面板。 - 表示領域と、前記表示領域の周辺に位置する非表示領域と、を含む前面板の製造方法において、
透明基板を準備する工程と、
前記透明基板の非表示領域に加飾部を形成する加飾部形成工程と、を備え、
前記加飾部形成工程と同時に、前記加飾部を構成する材料と同一の材料を用いて、電子ペンで読み取り可能なコード化パターンの複数のドットを前記透明基板の表示領域に形成する、前面板の製造方法。 - 前記加飾部形成工程は、光を遮蔽する遮光性材料を用いて前記透明基板の非表示領域に遮光層を形成する遮光層形成工程を有し、
前記遮光層形成工程と同時に、前記遮光性材料を用いて、前記コード化パターンの複数のドットを前記透明基板の表示領域に形成する、請求項7に記載の前面板の製造方法。 - 前記加飾部形成工程は、光を部分的に透過させる半透光性材料を用いて前記透明基板の非表示領域に半透光層を形成する半透光層形成工程を有し、
前記半透光層形成工程と同時に、前記半透光性材料を用いて、前記コード化パターンの複数のドットを前記透明基板の表示領域に形成する、請求項7に記載の前面板の製造方法。 - 前記半透光層の前記半透光性材料は、赤外光を透過させるとともに可視光を遮蔽する赤外光透光性材料である、請求項9に記載の前面板の製造方法。
- 前記半透光層の前記半透光性材料は、可視光を透過させるとともに赤外光を遮蔽する赤外光遮光性材料である、請求項9に記載の前面板の製造方法。
- 前記透明基板上および前記加飾部上に保護層を形成する保護層形成工程と、
前記保護層上にタッチパネルセンサを形成するタッチパネルセンサ形成工程と、をさらに備える、請求項7乃至11のいずれか一項に記載の前面板の製造方法。
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