JP2013161203A - タッチパネルセンサー基板およびそれを備える表示装置 - Google Patents

タッチパネルセンサー基板およびそれを備える表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】前面板一体型のタッチパネルセンサー基板の表示領域における透明電極パターンを視認され難くすることにより、表示装置に貼り合わせて使用する場合の表示品位を従来より高めるタッチパネルセンサー基板を、製造工程上の負荷を増大させることなく提供すること。
【解決手段】透明な前面板と、前面板の一面上に区画して設けた所定の領域の加飾部層と表示領域と、加飾部層と表示領域とに積層した絶縁性保護膜層と、絶縁性保護膜層に積層した透明導電膜を有するセンサー層と、を備え、前面板、絶縁性保護膜層、透明導電膜のそれぞれの可視域屈折率をn、n、n、とする時、n<n<n であり、かつ、0.95√(n)<n<1.05√(n)である。
【選択図】図1

Description

本発明は、前面板と一体化して形成したタッチパネルセンサー基板に関する。
タッチパネルは、表示画面上の透明な面を操作者が指またはペンでタッチすることにより、接触した位置を検出してデータ入力できる入力装置の構成要素となるものであって、キー入力より直接的、かつ直感的な入力を可能とする。このため、近年、携帯電話機や、携帯情報端末、カーナビゲーションシステムを始め、様々な電子機器の操作部に多用されるようになってきた。
前記タッチパネルは、液晶パネルや有機EL等の平面型表示装置の表示画面上に、入力装置として貼り合わせて使用することができる。タッチパネルの入力画面に相当するタッチパネルセンサー基板は、入力指示等に利用する定型画像や額縁等の装飾と表面保護とを兼ねて加飾ガラスを用いた透明な前面板に一体化して形成されるものも開発されている。
タッチパネルの検出方式には、抵抗式、静電容量式、超音波式、光学式等多種あり、その構造は多様となる。抵抗式は、製造コストと検出精度の点で比較的優れており、広く使用されているが、2枚の透明導電膜の間に空気層を設ける構造を有する抵抗式タッチパネルは、光学特性(透過率)が低く、耐久性や動作温度特性においても充分とは言えないため、改良が求められてきた。また、可動部分を有しない静電容量式タッチパネルは、光学特性(透過率)が高く、耐久性や動作温度特性においても抵抗式より優れているため、特に車載用を始めとする高信頼性用途に向けて開発が進んでいる。
静電容量式タッチパネルは、表面型と投影型とに大別でき、10型(画面対角25.4cmサイズ)以上の大型品に表面型が、携帯機器向けの6型以下の小型品に投影型が使われることが多い。静電容量式タッチパネルセンサー基板は、複雑なパターンが不要で構造が単純な表面型においては、透明基板と透明導電膜と簡単な端子電極パターンと絶縁膜とから成り、大型化し易いが、2点以上の接触点を同時に検知することは困難である。これに対して、投影型の静電容量式タッチパネルセンサー基板の構造は、透明基板に第一の透明電極パターン層と第一の絶縁層と第二の透明電極パターン層と端子電極を含む配線パターンとなる金属電極パターン層と第二の絶縁層との積層構造で、各層が一般にこの順に形成される。投影型は、構造が複雑になるため、製造品質面では小型用に適するが、2点以上の接触点を同時に検知することが可能な優れた機能を有するため、大面積化に向けても開発が急がれている。
投影型静電容量式のタッチパネルセンサー基板には、使用する基板材料により、フィルムタイプとガラスタイプがある。フィルムタイプには、軽量で割れにくい、というメリットがあるものの、高精細の配線パターンの形成が困難なため、配線を覆う額縁等の加飾部層が広くなり、表示領域が狭くなるという問題や、表面の平滑性がガラスより劣るため、ガラスタイプより見栄えが悪いという問題がある。このため、スマートフォンやタブレットコンピュータのような最新の携帯情報端末に用いる表示装置では、ガラスタイプが採用されることが多く、今後は、ガラスタイプの普及が見込まれる。
また、投影型の静電容量式タッチパネルセンサー基板を表示装置の表示画面上に重ねて使用する形態は、図3のタッチパネル付き液晶表示装置の構成分解模式図に示すとおり、図3(a)の前面板独立型とは別に、図3(b)の前面板一体型もあり、後者は、簡易な構成によりタッチパネルセンサー基板全体を薄型化することができる。すなわち、図3(a)では、液晶23、TFT素子基板22、カラーフィルタ基板24と、偏光板21、2
5とからなる液晶表示装置の表示面側となる視認側10にエアギャップ26を介して、前面板独立型のタッチパネルセンサー基板12を貼り合わせ、さらにその前面に額縁等の加飾部層16を有して表面を保護するためのカバーガラス等の透明カバーシートに代表される前面板15を設ける。
一方、図3(b)に示す前面板一体型では、前者と同様の構成からなる液晶表示装置の表示面側となる視認側10に同様のエアギャップ26を介して、前面板一体型のタッチパネルセンサー基板13を貼り合わせる。
前述のタッチパネルセンサー基板を重ねた表示装置の最表面に使用する前面板(カバーガラス)には周辺部の配線などを隠すための遮光性の高い材料からなる額縁等の加飾部層16が形成される。この加飾部層には、機器のデザインに応じて様々な色や模様を施すことができる。加飾部層に色や模様を施す場合、スクリーン印刷で加飾部層を形成することが一般的であるが、フォトリソグラフィー法により形成することも可能である。ただし、加飾部層に多種類の色や模様を施すとコストアップに繋がるため、加飾部層は黒色とするのが主流である。
この黒色の加飾部層を形成するときに使用するインキやレジストとしては、一般的には、カーボンやチタンを顔料として分散させた材料が使用される。前面板一体型タッチパネルセンサー基板において、後述のタッチパネル機能を与えるセンサー層を構成する透明電極パターンとその接続部分以外では絶縁性を確保したいが、カーボンやチタンを分散させた加飾部層の材料は一般的に比抵抗値が低く、絶縁性を満足しない。このため、カーボン粒子を樹脂で被覆させることで、比抵抗値を1×1011Ω/cmまで高抵抗化した材料も採用されている。しかし、この程度の絶縁性では、タッチパネルセンサー基板用の材料として充分とは言えない。
また、タッチパネルセンサー基板に設けるセンサー層を構成する透明電極パターンとして、一般にインジウム錫酸化物(ITO)の透明導電膜からなる薄膜パターンが、スパッタリング法や真空蒸着法等による真空成膜工程後に、フォトリソグラフィー法とエッチング法によるパターニング工程を経て、形成される。タッチパネルセンサー基板の表示領域全体に形成される透明電極パターンの表面からの見え方は、表示品位として重要である。この事情を考慮して、タッチパネルセンサー基板に形成される透明電極パターンのいわゆる“骨見え”を防ぎ、視認され難さの程度を向上する工夫により、表示装置に貼り合わせて使用する場合の表示品位を従来より高めるための各種の提案がなされている(特許文献1〜3参照)。
上述の前面板一体型のタッチパネルセンサー基板において、所定の絶縁性を確保することと後述するその他の目的のために、加飾部層を絶縁性保護膜層で覆うことが必要になる。加飾部層を構成する黒色材料として、スクリーン印刷インキ化した顔料系着色有機物や、フォトリソグラフィー法による形成のための感光性を有する顔料系レジストを使用する。上記材料をパターン形成、硬化後、加飾部層からの出ガスが抑制され、加飾部層表面の平坦性が良好で、絶縁性が良好であることが、前面板一体型のタッチパネルセンサー基板に要請されるため、絶縁性保護膜層を加飾部層に被せることが効果的である。
図2は、従来の絶縁性保護膜層を有する前面板一体型のタッチパネルセンサー基板の一例の構成を説明するための模式図であって、(a)は、主要部の一部を拡大した平面図を示し、(b)は、(a)における構成の一断面図を示す。
図2(a)において、前面板一体型のタッチパネルセンサー基板1は、前面板2の一面上に周辺の配線部6等の所定の領域を視認側から隠蔽する加飾部層7を設け、センサー層3を設けて図の中央部分を占める表示領域9を区画する。また、加飾部層7を絶縁性保護膜層8で覆い、絶縁性保護膜層8上に配線部6を設ける。センサー層3を、投影型の静電容量式の電極構造例で示す。電極構造を簡略化するための改良が進み、前面板2の同一平
面上に2次元配置したセンサー層3である複数の透明導電膜パターンと、透明導電膜パターン間を電気的に接続するジャンパ部4と、ジャンパ部での層間の電気的短絡を防ぐ絶縁部5が配置され、センサー層3の透明導電膜パターンから配線を導いて端子部に至る配線部6に繋がる。上記構成部分の内、表示装置の表示画面の有効領域に重ねて使用するタッチパネルの操作平面領域である表示領域9は、できるだけ透明であることが望ましいので、前記ジャンパ部4と絶縁部5には透明材料を用いる。例えば、ジャンパ部4をセンサー電極3と同じITO(インジウム錫酸化物)等の透明導電膜を用い、透明絶縁部形成後に別途形成する。一方、表示有効領域外に配線を導いて端子部に至る配線部6は、透明性より導電性を重視するので、ITOより導電性の良好なモリブデン膜/アルミニウム膜/モリブデン膜の3層構成からなる薄膜積層材料等の金属材料を用いる。
図2(b)は、図2(a)において一点鎖線A−A’で示した位置の断面模式図である。前面板2の視認側10とは反対側に、センサー層3と遮光性の加飾部層7を設け、加飾部層7上に絶縁性保護膜層8、配線部6を積層する。絶縁性保護膜層8は、感光性のアクリル系樹脂をフォトリソグラフィー法により選択的に形成し、積層することができる。
特開2010−152809号公報 特開2010−079734号公報 特開2010−061425号公報
前述の加飾部層を覆う、絶縁性保護膜層を省略して前面板一体型のタッチパネルセンサー基板の製造工程を簡略化することができれば、製造上の品質面コスト面共に望ましい。しかし、絶縁性保護膜層を不要とするまでには至らない。
一方、前面板一体型のタッチパネルセンサー基板の表示領域において、ITO等の透明導電膜からなる透明電極パターンが、表示装置にセンサー基板を貼り合わせて使用する場合に見えてしまう、いわゆる“骨見え”を防ぐ工夫が従来より行われてきた。しかし、いずれの方策も製造工程を複雑にするものであり、容易な手段は得られなかった。
本発明は、前記の問題点に鑑みて提案するものであり、本発明が解決しようとする課題は、前面板一体型のタッチパネルセンサー基板の表示領域における透明電極パターンを視認され難くすることにより、表示装置に貼り合わせて使用する場合の表示品位を従来より高めるタッチパネルセンサー基板を、製造工程上の負荷を増大させることなく提供することである。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、タッチパネル用前面板とセンサー層を一体化したタッチパネルセンサー基板であって、透明な前面板と、前面板の一面上に加飾部層を有する領域と表示領域とを区画して設け、加飾部層と表示領域とに積層した絶縁性保護膜層と、絶縁性保護膜層に積層した透明導電膜を有するセンサー層と、を備え、前面板、絶縁性保護膜層、透明導電膜のそれぞれの可視域屈折率をn、n、n、とする時、n<n<n であり、かつ、0.95√(n)<n<1.05√(n)であることを特徴とするタッチパネルセンサー基板である。
また、請求項2に記載の発明は、前面板が可視域屈折率1.45〜1.55のガラスからなり、透明導電膜が可視域屈折率1.85〜1.95のインジウム錫酸化物(ITO)からなることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネルセンサー基板である。
また、請求項3に記載の発明は、絶縁性保護膜層の可視域屈折率が1.64〜1.74であることを特徴とする請求項1または2に記載のタッチパネルセンサー基板である。
また、請求項4に記載の発明は、加飾部層が、カーボンブラックもしくは酸化チタンを含む顔料系レジストである樹脂ブラックレジスト材料の光硬化物からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタッチパネルセンサー基板である。
また、請求項5に記載の発明は、加飾部層が、2種以上の顔料混合型の顔料系レジストである擬似ブラックレジスト材料の光硬化物からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタッチパネルセンサー基板である。
また、請求項6に記載の発明は、加飾部層が、顔料系着色有機物のスクリーン印刷法で形成される硬化物からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタッチパネルセンサー基板である。
また、請求項7に記載の発明は、センサー層が、2次元のマトリクス状に配置したセンサー電極である複数の透明導電膜パターンからなり、投影型静電容量式タッチパネルの構成要素となることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のタッチパネルセンサー基板である。
また、請求項8に記載の発明は、表示装置の視認側に、請求項1〜7のいずれかに記載のタッチパネルセンサー基板の表示領域を相対して備えることを特徴とする表示装置である。
本発明は、透明な前面板と、前面板の一面上に加飾部層を有する領域と表示領域とを区画して設け、加飾部層と表示領域とに積層した絶縁性保護膜層と、絶縁性保護膜層に積層した透明導電膜を有するセンサー層と、を備え、前面板、絶縁性保護膜層、透明導電膜のそれぞれの可視域屈折率をn、n、n、とする時、n<n<n であり、かつ、0.95√(n)<n<1.05√(n)であるので、前面板一体型のタッチパネルセンサー基板の表示領域における透明電極パターンを視認され難くすることにより、表示装置に貼り合わせて使用する場合の表示品位を従来より高めるタッチパネルセンサー基板を、製造工程上の負荷を増大させることなく提供できる。
本発明のタッチパネルセンサー基板の一例の構成を説明するための模式断面図である。 従来のタッチパネルセンサー基板の一例の構成を説明するための模式図であって、(a)は、主要部の一部を拡大した平面図を示し、(b)は、(a)における構成の一断面図を示す。 2種類のタッチパネル付き液晶表示装置の構成を比較するための構成分解模式図であって、(a)は前面板独立型、(b)は前面板一体型を示す。
前面板一体型のタッチパネルセンサー基板に必要とされる絶縁性保護膜層を表示領域にも延長して、透明導電膜の下地として利用し、透明電極パターンの骨見え防止効果を得ることができれば、容易な手段により骨見えを防ぐ方策となるため、本願発明者は、その具体策を検討した。
以下、図面に従って、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明のタッチパネルセンサー基板の一例の構成を説明するための模式断面図である。
本発明は、タッチパネル用前面板2とセンサー層3を一体化したタッチパネルセンサー基板1であって、透明な前面板2と、前面板の一面上に加飾部層7を有する領域と表示領域9とを区画して設け、加飾部層と表示領域とに積層した絶縁性保護膜層8と、絶縁性保護膜層に積層した透明導電膜を有するセンサー層3と、を備え、前面板、絶縁性保護膜層、透明導電膜のそれぞれの可視域屈折率をn、n、n、とする時、n<n<n であり、かつ、0.95√(n)<n<1.05√(n)であることを特徴とするタッチパネルセンサー基板である。本発明により、透明導電膜を有するセンサー層3の透明電極パターンが視認側10から視認され易い“骨見え”現象を抑制することができる。また、加飾部層7上には絶縁性保護膜層8を介して配線部6を形成することができ、視認側10から配線部6を隠蔽することは、従来同様である。
本発明は、絶縁性保護膜層8を加飾部層7と表示領域9とに跨って積層することにより、加飾部層7からの出ガスが抑制され、加飾部層表面の平坦性が良好で、絶縁性が良好であるという従来からの要請が同様に満足されることは勿論であるが、さらに付け加えて、加飾部層7と表示領域9との段差を無くして平坦な面にセンサー層3を形成できるので、タッチパネルセンサー基板としての品質保証上も望ましい。また、本発明は、従来の前面板一体型のタッチパネルセンサー基板の製造工程の流れを何ら変更することなく、絶縁性保護膜層8を構成する材料とパターン形状の変更により、製造工程上の負荷を増大させることなく容易に提供できる。
前面板2は、液晶表示装置に用いる低膨張ガラス等の通常の厚さ0.7mmのガラスを用いることができる。可視域屈折率は、1.5程度のものが多く、1.45〜1.55であることが好ましい。
また、センサー層3としてパターン形成される透明導電膜は、通常のインジウム錫酸化物(ITO)が望ましく、可視域屈折率は、1.9程度のものが多く、1.85〜1.95であることが好ましい。ITOを25nmの厚さにスパッタリング成膜した後に、通常のフォトリソグラフィー法とエッチング法によりパターン形成することができる。
絶縁性保護膜層8は、チオウレタン樹脂等の高屈折率のウレタン樹脂や、ビスアリールフルオレン等を基本骨格とする高屈折率のエポキシ樹脂を使用することもできるが、タッチパネルセンサー基板の製造工程における処理条件の適合性を考慮して、アクリル系樹脂にフィラー添加等による通常の屈折率調整した材料を使用することが望ましい。調整した材料の屈折率の測定を市販のプリズムカプラにより行い、屈折率の妥当な範囲を求めることができる。
前面板の可視域屈折率nと透明導電膜の可視域屈折率nとは、n<nの関係であり、両値の相乗平均である√(n)程度の値を可視域屈折率nとして絶縁性保護膜層を形成する材料に与えることにより、前述の“骨見え”抑制効果が得られる。好ましくは、前記相乗平均値の±5%の範囲に絶縁性保護膜層の可視域屈折率nを制御し、概ね1.5μmの厚さの絶縁性保護膜層8を形成して平坦面を得る。
さらに好ましくは、絶縁性保護膜層の可視域屈折率を1.64〜1.74とする。例えば、絶縁性保護膜層の可視域屈折率nを1.67に調整して、可視域屈折率nを1.5とした前面板カバーガラスに積層し、絶縁性保護膜層の上に可視域屈折率nを1.9とした透明導電膜パターンをセンサー層として形成して、投影型静電容量式タッチパネルの構成要素となる前面板一体型のタッチパネルセンサー基板を作製したところ、良好な“骨見え”抑制効果が得られた。
本発明のタッチパネルセンサー基板の効果の確認は、前述の“骨見え”抑制効果を目視
で確認できる他、透過率、L表色系の黄色方向の着色レベルを表現するb値、および、反射率、のそれぞれの値を計測することにより、可能である。
例えば、前述の例で、市販の顕微分光測定機により、D65光源を用いて、前面板のガラスをレファレンスとした測定により、絶縁性保護膜層の可視域屈折率を1.52から1.67に変えた場合の、透明導電膜あり/なしの箇所差を確認したところ、透過率、b、反射率のいずれの数値も、可視域屈折率1.67の材料を用いた場合の方が箇所差が小さくなった。すなわち、“骨見え”抑制効果が得られたことと合致している。確認結果のデータを、それぞれ表1、表2、表3に示す。
加飾部層7は、種々の材料が可能であることを以下に述べる。いずれも、本発明のタッチパネルセンサー基板の構成要素として適合する。
本発明のタッチパネルセンサー基板を構成する加飾部層7が、カーボンブラックもしくは酸化チタンを含む顔料系レジストである樹脂ブラックレジスト材料の光硬化物からなることを特徴とする。
例えば、前面板2となる板厚0.7mmのガラス基板上に、カーボン樹脂ブラックレジスト材料を用い、公知のフォトリソグラフィー法により、膜厚1.25μmの加飾部層7の形成を行うことができる。その後、可視域屈折率が1.67に制御されたアクリル系レジスト材料を用いて、絶縁性保護膜層8を加飾部層と表示領域とに跨って、公知のフォトリソグラフィー法により、積層形成する。屈折率の測定は、Metricon社製のプリズムカプラを用いることができる。引き続き、モリブデン−アルミニウム−モリブデンの3層構成のパターンを形成して配線部6を、およびスパッタリング成膜とフォトリソグラフィー法とエッチング法によりセンサー層3の形成を従来と同様に行う。その後、タッチパネルセンサー基板全体の保護膜層としてJSR社製のNN901を公知のフォトリソグラフィー法により被覆形成し、タッチパネルセンサー基板を作製する。なお、加飾前面板一体型タッチパネルセンサー基板は、枚葉方式の多面付けにて製造するため、構成各層の加工工程後に、スクライブ断裁、レーザ断裁、もしくは、化学エッチング断裁等の手段により、単個のタッチパネルセンサー基板を得る。
また、本発明のタッチパネルセンサー基板を構成する加飾部層7が、2種以上の顔料混合型の顔料系レジストである擬似ブラックレジスト材料の光硬化物からなることを特徴とする。
例えば、前面板2となるガラス基板上に、赤色系顔料と青色系顔料とを混合させた擬似ブラックレジスト材料を用い、公知のフォトリソグラフィー法により、加飾部層7の形成を行う。その後、加飾部層にカーボン樹脂ブラックレジスト材料を用いた前述の場合と同様の工程で、タッチパネルセンサー基板を得る。擬似ブラックレジスト材料としては、赤色系顔料と青色系顔料とに加えて、黄色系顔料を加えてもよい。
加飾部層に2種以上の顔料混合型の顔料系レジストである擬似ブラックレジスト材料の光硬化物を使用する本発明のタッチパネルセンサー基板は、加飾部層単独での絶縁性をある程度は向上するだけでなく、他の効果もある。すなわち、携帯電話機などでは、他の携帯電話機などと赤外線通信するための赤外線通信部を備えていて、一般的に、前面板の加飾部層がある領域の下方(携帯電話機等の内方)に配置されるが、上記擬似ブラックレジスト材料を使用することにより、樹脂ブラックレジスト材料を使用する場合より加飾部層
自体の赤外線透過率を高くすることができ、赤外線通信のための窓を加飾部層中に特別に設けなくても、容易に赤外線通信に適合させることができる。
また、本発明のタッチパネルセンサー基板を構成する加飾部層7が、顔料系着色有機物のスクリーン印刷法で形成される硬化物からなることを特徴とする。
例えば、前面板2となるガラス基板上に、感光性樹脂、顔料、および溶剤からなるUV硬化タイプのスクリーン印刷用インキを用い、スクリーン印刷法により、加飾部層の形成を行う。スクリーン印刷の実施形態として、良く撹拌した印刷用インキをポリエステル製の300メッシュのスクリーン版に供給して、焼成後膜厚が3μm〜10μmとなるように印刷を行う。その後、メタルハライドランプを光源として、積算光量500mJ/cmの硬化処理を行い、さらに下地との密着性を向上する目的で、150℃、10分間のオーブンによる焼成を行う。その後、加飾部層にカーボン樹脂ブラックレジスト材料や擬似ブラックレジスト材料を用いた前述の2例と同様の工程で、タッチパネルセンサー基板を得る。
また、本発明のタッチパネルセンサー基板を構成するセンサー層3が、2次元のマトリクス状に配置したセンサー電極である複数の透明導電膜パターンからなり、投影型静電容量式タッチパネルの構成要素となることができる。上記センサー層3の平面配置は、図2(a)に示す模式平面図と同様であり、本発明の投影型静電容量式タッチパネルセンサー基板の構成要素として適合する。
本発明のタッチパネルセンサー基板は、上述のように、構成要素の適合性を満たしつつ、前面板と絶縁性保護膜層と透明導電膜とのそれぞれの可視域屈折率の関係を規定することによって、前面板一体型のタッチパネルセンサー基板の表示領域における透明電極パターンを視認され難くすることにより、表示装置に貼り合わせて使用する場合の表示品位を従来より高めるタッチパネルセンサー基板を、製造工程上の負荷を増大させることなく提供できる。従って、本発明のタッチパネルセンサー基板の表示領域を表示装置の視認側に相対して備えることにより、優れた性能の表示装置を容易に提供できる。
1・・・タッチパネルセンサー基板
2・・・前面板
3・・・センサー層(透明導電膜)
4・・・ジャンパ部
5・・・絶縁部
6・・・配線部
7・・・加飾部層
8・・・絶縁性保護膜層
9・・・表示領域
10・・・視認側
12・・・前面板独立型タッチパネルセンサー基板
13・・・前面板一体型タッチパネルセンサー基板
15・・・カバーガラス(前面板)
16・・・額縁(加飾部層)
21、25・・・偏光板
22・・・TFT素子基板
23・・・液晶
24・・・カラーフィルタ基板
26・・・エアギャップ

Claims (8)

  1. タッチパネル用前面板とセンサー層を一体化したタッチパネルセンサー基板であって、透明な前面板と、
    前面板の一面上に加飾部層を有する領域と表示領域とを区画して設け、
    加飾部層と表示領域とに積層した絶縁性保護膜層と、
    絶縁性保護膜層に積層した透明導電膜を有するセンサー層と、
    を備え、
    前面板、絶縁性保護膜層、透明導電膜のそれぞれの可視域屈折率をn、n、n、とする時、n<n<n であり、
    かつ、0.95√(n)<n<1.05√(n)であることを特徴とするタッチパネルセンサー基板。
  2. 前面板が可視域屈折率1.45〜1.55のガラスからなり、透明導電膜が可視域屈折率1.85〜1.95のインジウム錫酸化物(ITO)からなることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネルセンサー基板。
  3. 絶縁性保護膜層の可視域屈折率が1.64〜1.74であることを特徴とする請求項1または2に記載のタッチパネルセンサー基板。
  4. 加飾部層が、カーボンブラックもしくは酸化チタンを含む顔料系レジストである樹脂ブラックレジスト材料の光硬化物からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタッチパネルセンサー基板。
  5. 加飾部層が、2種以上の顔料混合型の顔料系レジストである擬似ブラックレジスト材料の光硬化物からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタッチパネルセンサー基板。
  6. 加飾部層が、顔料系着色有機物のスクリーン印刷法で形成される硬化物からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタッチパネルセンサー基板。
  7. センサー層が、2次元のマトリクス状に配置したセンサー電極である複数の透明導電膜パターンからなり、投影型静電容量式タッチパネルの構成要素となることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のタッチパネルセンサー基板。
  8. 表示装置の視認側に、請求項1〜7のいずれかに記載のタッチパネルセンサー基板の表示領域を相対して備えることを特徴とする表示装置。
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