JP2014048620A - 焦点調節装置、その制御方法、および制御プログラム - Google Patents

焦点調節装置、その制御方法、および制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】低照度環境においても、精度よくコントラストAFを行う。
【解決手段】信号強度検出部105は撮像素子103からの各色信号について信号強度を検出する。輝度信号処理部106は信号強度の全てが所定の閾値以上であると信号強度に応じた係数を各色信号に乗じて輝度信号を生成し、信号強度の少なくとも1つが閾値未満であると所定の定数係数を各色信号に乗じて輝度信号を生成する。AF評価値演算処理部107は輝度信号から特定周波数成分を抽出しAF評価値を算出する。AF制御部108は焦点光学系を光軸に沿って駆動制御しつつ前記AF評価値が極大となる焦点光学系の位置を極大位置として検出し、極大位置に対して信号強度に応じた撮像光学系の特性によって定まる所定量ずらした合焦位置に焦点光学系を駆動制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、デジタルカメラなどの撮像装置で用いられる焦点調節装置、その制御方法、および制御プログラムに関し、特に、被写体像に応じた画像信号を用いて焦点調節を行う自動焦点調節装置に関する。
一般に、自動焦点調節を行う際の手法として、画像のコントラスト情報を用いる所謂コントラストAF方式が知られており、このコントラストAF方式は、コンパクトデジタルカメラなどの撮像装置で広く用いられている。コントラストAF方式においては、バンドパスフィルタ処理によってCCD又はCMOSセンサなどの撮像素子から得られた画素信号から特定周波数成分のみを抽出する。そして、当該特定周波数成分をAF評価値として用いて、撮像装置の合焦状態を検出する。
コントラストAF方式を用いた自動焦点調節においては、撮像素子で得られたRGBの色信号を、ホワイトバランス処理を行った輝度信号に変換した後、バンドパスフィルタ処理を行うことがある。このような処理は、例えば、色毎に信号強度差がある場合に強度の低い色信号を増幅して補完し、色の偏りをなくして評価を行うために行われる。
上記の手法では、撮像装置の光学系の性能によって生じる軸上色収差が大きい場合に、複数の色成分を有する被写体の合焦状態を検出する際に、単純に強度の強い色のみを評価して生じるピント位置のズレなどを低減することができる。
ところで、画像信号に対してホワイトバランス処理を行う際に用いられるホワイトバランス係数は、AF評価領域の全信号強度の平均(AveYi)と各色の信号強度の平均(AveR、AveG1、AveG2、AveB)との比を含んでいるので、各色の信号強度の差が補完されて、色の偏りをなくしてAF評価を行うことができる(特許文献1参照)。
特開2007−329687号公報
ところが、特許文献1に記載の手法を、低照度環境において適用すると、信号強度が極小である色の信号に対して、極めて大きなホワイトバランス係数を乗算することになる。この結果、元の信号が重畳されたノイズ成分が不要に増幅されてしまい、画像の劣化の原因となってしまう。
つまり、特許文献1に記載の手法を低照度環境で用いると、不可避的にコントラストAFを精度よく実行することができない。
従って、本発明の目的は、低照度環境においても、精度よくコントラストAFを行うことのできる焦点調節装置、その制御方法、および制御プログラムを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明による焦点調節装置は、被写体像の合焦状態を調節するため焦点光学系を有する撮像光学系と、前記撮像光学系を介して前記被写体像を受け、前記被写体像が複数色のカラーフィルタによって色分離された各色信号に応じた画像信号を出力する撮像素子とを有する撮像装置で用いられる焦点調節装置であって、前記各色信号の各々についてその信号強度を検出する信号強度検出手段と、前記信号強度検出手段で検出された各色信号の信号強度の全てが所定の閾値以上であると前記各色信号の信号強度に応じた係数を各色信号に乗じて輝度信号を生成し、前記各色信号の信号強度の少なくとも1つが前記所定の閾値未満であると所定の定数係数を前記各色信号に乗じて前記輝度信号を生成する輝度信号生成手段と、前記輝度信号から所定の周波数成分を特定周波数成分として抽出し、該特定周波数成分に応じてAF評価値を算出するAF評価値算出手段と、前記焦点光学系を光軸に沿って駆動制御しつつ前記AF評価値が極大となる前記焦点光学系の位置を極大位置として検出して、前記極大位置に対して前記各色信号の信号強度に応じた前記撮像光学系の特性によって定まる所定量ずらした合焦位置に前記焦点光学系を駆動制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明による制御方法は、被写体像の合焦状態を調節するため焦点光学系を有する撮像光学系と、前記撮像光学系を介して前記被写体像を受け、前記被写体像が複数色のカラーフィルタによって色分離された各色信号に応じた画像信号を出力する撮像素子とを有する撮像装置で用いられる焦点調節装置の制御方法であって、前記各色信号の各々についてその信号強度を検出する信号強度検出ステップと、前記信号強度検出ステップで検出された各色信号の信号強度の全てが所定の閾値以上であると前記各色信号の信号強度に応じた係数を各色信号に乗じて輝度信号を生成し、前記各色信号の信号強度の少なくとも1つが前記所定の閾値未満であると所定の定数係数を前記各色信号に乗じて前記輝度信号を生成する輝度信号生成ステップと、前記輝度信号から所定の周波数成分を特定周波数成分として抽出し、該特定周波数成分に応じてAF評価値を算出するAF評価値算出ステップと、前記焦点光学系を光軸に沿って駆動制御しつつ前記AF評価値が極大となる前記焦点光学系の位置を極大位置として検出して、前記極大位置に対して前記各色信号の信号強度に応じた前記撮像光学系の特性によって定まる所定量ずらした合焦位置に前記焦点光学系を駆動制御する制御ステップと、を有することを特徴とする制御方法。
本発明による制御プログラムは、被写体像の合焦状態を調節するため焦点光学系を有する撮像光学系と、前記撮像光学系を介して前記被写体像を受け、前記被写体像が複数色のカラーフィルタによって色分離された各色信号に応じた画像信号を出力する撮像素子とを有する撮像装置の焦点調節装置で用いられる制御プログラムでであって、前記焦点調節装置が備えるコンピュータに、前記各色信号の各々についてその信号強度を検出する信号強度検出ステップと、前記信号強度検出ステップで検出された各色信号の信号強度の全てが所定の閾値以上であると前記各色信号の信号強度に応じた係数を各色信号に乗じて輝度信号を生成し、前記各色信号の信号強度の少なくとも1つが前記所定の閾値未満であると所定の定数係数を前記各色信号に乗じて前記輝度信号を生成する輝度信号生成ステップと、前記輝度信号から所定の周波数成分を特定周波数成分として抽出し、該特定周波数成分に応じてAF評価値を算出するAF評価値算出ステップと、前記焦点光学系を光軸に沿って駆動制御しつつ前記AF評価値が極大となる前記焦点光学系の位置を極大位置として検出して、前記極大位置に対して前記各色信号の信号強度に応じた前記撮像光学系の特性によって定まる所定量ずらした合焦位置に前記焦点光学系を駆動制御する制御ステップと、を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、低照度環境においても精度よくコントラストAFを行うことができる。
本発明の第1の実施形態による焦点調節装置を備える撮像装置の一例を示すブロック図である。 図1に示す撮像装置で行われるフォーカスレンズの合焦位置を検出する際の処理(合焦位置検出処理)を説明するためのフローチャートである。 図1に示す撮像素子を説明するための図であり、(a)は画素配列を示す図、(b)は基本ブロックを示す図である。 横軸を色評価値Cxとし縦軸を色評価値Cyとした際の色空間を示す図である。 図1に示す信号強度検出部および輝度信号処理部で行われる処理を説明するためのフローチャートである。 フォーカスレンズを駆動制御しつつBPFを用いてAF評価値を取得した際のフォーカスレンズ位置とAF評価値との関係の一例を示す図である。 被写体の空間周波数および色成分とBP補正量との関係の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態による焦点調節装置を備える撮像装置の一例を示すブロック図である。 図8に示す信号強度検出部および輝度信号処理部で行われる処理を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態による焦点調節装置の一例について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態による焦点調節装置を備える撮像装置の一例を示すブロック図である。
図示の撮像装置1000は、例えば、コンパクトデジタルカメラである。撮像装置1000は撮像光学系101を有しており、この撮像光学系101にはフォーカスレンズ(焦点光学系)102が含まれている。撮像光学系101は被写体像を、フォーカスレンズ102を介してCCD又はCMOSセンサなどの撮像素子103に結像する。
撮像素子103の前面にはベイヤ配列の複数色のカラーフィルタ(図示せず)が配置されており、被写体像はベイヤ配列のカラーフィルタによってR、G1、G2、およびBの各色に色分離が行われて、撮像素子103に結像する。撮像素子103は被写体像(光学像)に応じた電気信号(アナログ信号)を出力する。そして、当該アナログ信号はA/D変換されて、光学像に応じたデジタル信号(画素信号)がCPU104に与えられる。
図示の例では、CPU104は、信号強度検出部105、輝度信号処理部106、AF評価値演算処理部107、およびAF制御部108を有しており、CPU104は後述するコントラストAF処理を行う。
信号強度検出部105は、カラーフィルタによって色分離された各色の画素信号の強度を、ユーザによって設定された焦点検出エリアにおいて色毎に検出して、色強度信号を得る。さらに、信号強度検出部105は色毎の色強度信号に応じて、後述するホワイトバランス係数を生成するとともに、信号強度平均値を生成する。
輝度信号処理部106は信号強度検出部105の出力を受けて、焦点検出エリアにおいてAF評価値演算のための輝度信号を生成する。AF評価値演算処理部107は、輝度信号処理部106から輝度信号を受けて、当該輝度信号から特定周波数成分を抽出する。そして、AF評価値演算処理部107は当該特定周波数成分に基づいてAF評価値を求める。
AF制御部108は、AF評価値および各色の信号強度に応じて設定された信号増幅係数に対応するピント補正量(BP補正量)を参照して、合焦状態となるフォーカスレンズ102の位置(合焦位置)を求める。そして、AF制御部108は当該合焦位置に基づいてフォーカスレンズ102を光軸方向に沿って駆動制御する。
なお、CPU104は撮影画像処理部109を有しており、撮像画像処理部109は画素信号(つまり、画像信号)の圧縮などを行って、ユーザによって選定された記録フォーマットに画像信号をデータ変換する。そして、撮影画像処理部109はデータ変換された画像信号を撮影画像として記憶部110に保存する。
図2は、図1に示す撮像装置で行われるフォーカスレンズの合焦位置を検出する際の処理(合焦位置検出処理)を説明するためのフローチャートである。
CPU104はシャッタボタンが半押し(SW1ON)されたか否かを判定する(ステップS101)、SW1がOFFであると(ステップS101において、NO)、CPU104は待機する。一方、ユーザが撮影を開始するシャッタボタンを半押しすると(ステップS101において、YES)、CPU104は合焦位置検出処理を開始する。
なお、ここでは、フォーカスレンズ102は初期位置である位置Pに停止した状態にあるものとする。
まず、フォーカスレンズ102が位置Pにある際の撮像光学系101による結像状態において得られる画素信号に応じて、CPU104はAF評価値を算出する(ステップS102)。つまり、AF評価値演算処理部107は、フォーカスレンズ102が位置P1にある際の画素信号から得られる輝度信号から特定周波数成分を抽出してAF評価値を得る(このAF評価値をAF評価値P1とする)。
なお、AF評価値が大きい程、撮像光学系101の結像状態は合焦により近い。よって、AF評価値は合焦状態を示す指標として用いられる。
AF制御部108は、AF評価値演算処理部107からAF評価値P1を受けて、フォーカスレンズ駆動制御ループを行う(ステップS103)。ここでは、AF制御部108は、予め定められた位置Pから位置P(ここでは、nは3以上の整数)までの区間についてフォーカスレンズ102を駆動制御する。
まず、AF制御部108はn=2(nは2〜Mまでの整数)とする(ステップS104)。そして、AF制御部108はフォーカスレンズ102を位置Pに駆動制御する(ステップS105)。そして、ステップS101と同様にして、AF評価値演算処理部107は、フォーカスレンズ102が位置Pにある際の画素信号から得られる輝度信号から特定周波数成分を抽出してAF評価値を得る(ステップS106)。このAF評価値をAF評価値P2とする。
続いて、AF制御部108はn=Mであるか否かを判定する(ステップS107)。n=Mでないと、つまり、n<Mであると(ステップS107において、NO)、AF制御部108はnをインクリメントして(ステップS108)、ステップS104の処理に戻って、フォーカスレンズ102を位置Pに駆動制御する。
このようにして、フォーカスレンズ102の位置P〜Pに対応するAF評価値P1〜PMが求められる。
n=Mであると(ステップS107において、YES)、AF制御部108はAF評価値Pnに基づいて所定のピーク値が存在するか否かを判定する(ステップS109)。所定のピークがあると判定すると(ステップS109)、AF制御部108はAF評価値を極大値となる位置Ppを求めて、位置PpにBP補正量を加えて位置Pfを得る。そして、AF制御部108はフォォーカスレンズ102を位置Pfに駆動制御する(ステップS110)。なお、位置Ppを算出する際には、既知の内挿計算が用いられる。
その後、CPU104は本撮影指示であるシャッタボタンの全押し(SW2ON)が行われたか否かを判定する(S111)、SW2がOFFであると(ステップS111において、NO)、CPU104は待機する。
一方、シャッタボタンが全押しされると(ステップS111において、YES)、CPU104は撮影動作に移行する。
ステップS109において、所定のピーク値が存在しないと(ステップS109において、NO)、処理はステップS102に戻って、再度A評価値の算出が行われることになる。
ここで、信号強度検出部105が行うホワイトバランス係数の算出手法について説明する。
図3は、図1に示す撮像素子103を説明するための図である。そして、図3(a)は画素配列を示す図であり、(b)は基本ブロックを示す図である。図1に示す撮像素子103から出力される画素信号の一例を示す図である。そして、図3(a)は画素信号を示す図であり、図3(b)は画素信号を構成する基本ブロックを示す図である。
ベイヤ配列のカラーフィルタを通して撮像素子103に入射した光は、撮像素子103において画像信号に変換される(図3(a)参照)。この画像信号はA/D変換によってデジタル化される。画像信号は色信号R、G1、G2、およびBを1つずつ含む基本ブロック単位で構成される(図3(b))。
信号強度検出部105は、これら基本ブロックの各々について次の式(1)〜式(3)に基づいて色評価値Cx、Cy、およびYiを算出する。ただしR、G1、G2、およびBは各画素における出力をあらわす。
Cx=[(R+G2)−(B+G1)]÷Yi (1)
Cy=[(R+B)−(G1+G2)]÷Yi (2)
Yi=(R+G1+G2+B)÷4 (3)
図4は、横軸を色評価値Cxとし縦軸を色評価値Cyとした際の色空間を示す図である。
図4においては、予め高色温度から低色温度までの白色を撮影して、色評価値CxおよびCyをプロットすることによって定められる白軸が示されている。実際の光源において、白色には若干のばらつきが存在する。
例えば、太陽光などの高色温度の光源下における白色の色評価値は、図4の領域Aに示すように分布する。一方、白色タングステンなどの低色温度の光源下における白色の色評価値は、図4の領域Bに示すように分布する。このため、白軸を中心として幅を有する範囲を白検出範囲(白と判断すべき領域)とする。
各基本ブロックについて求められた色評価値CxおよびCyは、図4に示す色空間にプロットされる。信号強度検出部105は、これら色評価値CxおよびCyのうち白検出範囲に含まれる色評価値を有する基本ブロックを白色であるとする。
そして、信号強度検出部105は白検出範囲に入った色画素の積分値SumR、SumG1、SumG2、およびSumBを算出し、サンプル数N(Nは2以上の整数)から式(4)〜式(8)に基づいて平均値AveR、AveG1、AveG2、AveB、およびAveYiを算出する。
AveR=SumR÷N (4)
AveG1=SumG1÷N (5)
AveG2=SumG2÷N (6)
AveB = SumB÷N (7)
AveYi=(SumR+SumG1+SumG2+SumB)÷4N (8)
続いて、信号強度検出部105は式(9)〜式(12)に基づいてホワイトバランス係数を算出する。ただし、kWB_R、kWB_G1、kWB_G2、およびkWB_Bはそれぞれ色信号R、G1、G2、およびBのホワイトバランス係数を示す。
kWB_R=AveYi÷AveR (9)
kWB_G1=AveYi÷AveG1 (10)
kWB_G2=AveYi÷AveG2 (11)
kWB_B=AveYi÷AveB (12)
式(9)〜式(12)に示すホワイトバランス係数は焦点検出エリアに存在する白領域と判定されるべき領域に含まれる各色の信号の存在比率に応じて変化する値である。存在比率が大きくなると、それに反比例してホワイトバランス係数は小さくなることがわかる。ここでは、色毎に算出されるホワイトバランス係数を色毎の信号強度に基づく係数として用いる。
図5は、図1に示す信号強度検出部104および輝度信号処理部106で行われる処理を説明するためのフローチャートである。
まず、信号強度検出部105は色毎の画素信号強度の平均値I、IG1、IG2、およびIの全てが被写体の低輝度を規定する閾値Ithよりも小さいか否かを判定する(ステップSD201)。平均値I、IG1、IG2、およびIの全てが閾値Ithよりも小さいと(閾値未満であると:ステップS201において、YES)、信号強度検出部105は全てのホワイトバランス係数を呼出して、所定の定数係数であるAveWB(各色のホワイトバランス係数の平均値)に置換する。ここで、AveWBは、ホワイトバランス係数kWB_R、kWB_G1、kWB_G2、およびkWB_Bの平均値である。
一方、平均値I、IG1、IG2、およびIの少なくとも1つが閾値Ith以上であると(閾値以上であると:ステップS201において、NO)、信号強度検出部105は全てのホワイトバランス係数を呼出す(ステップS203)。
ステップS202又はS203に続いてステップS204の処理が行われる。ステップS204では、輝度信号処理部106は焦点検出エリアの画素信号について、定数係数AveWB又は各色のホワイトバランス係数を乗算して輝度信号を生成する。そして、この輝度信号はAF評価値演算処理部107に送られて、AF評価値演算処理部107でAF評価値の算出が行われる。
ここで、図2に示すスッテプS110で行われる駆動制御の際に用いられるピント補正量(BP補正量)について説明する。
一般に、光学系に収差が生じると、被写体の周波数に応じてピント位置が異なる。互いに異なる特性を有する複数の被写体について高域の空間周波数を抽出するフィルタ(以下BPFという)を用いて、フォーカスレンズを駆動しながらAF評価値を取得する。
図6は、フォーカスレンズを駆動制御しつつBPFを用いてAF評価値を取得した際のフォーカスレンズ位置とAF評価値との関係の一例を示す図である。
図6において、符号Aはナイキスト周波数の10%でフィルタの透過率が最大となる特性を有するBPFを用いた際のフォーカスレンズ位置とAF評価値との変化を示す曲線である。また、符号Bはナイキスト周波数の20%でフィルタの透過率が最大となる特性を有するBPFを用いた際のフォーカスレンズ位置とAF評価値との変化を示す曲線である。そして、符号Cはナイキスト周波数の30%でフィルタの透過率が最大となる特性を有するBPFを用いた際のフォーカスレンズ位置とAF評価値との変化を示す曲線であり、符号Dはナイキスト周波数の40%でフィルタの透過率が最大となる特性を有するBPFを用いた際のフォーカスレンズ位置とAF評価値との変化を示す曲線である。
図6に示すように、フィルタの周波数特性が異なると、AF評価値が最大となる位置が異なる。BPFの透過率が最大となる周波数が高くなる程、左側(つまり、近いものにピントを合わせる側)にAF評価値が最大となる位置が移動する。
図示の曲線、つまり、分布はフォーカスレンズ102を含む撮像光学系101の特性によるものであり、必ずしも図6に示す分布になるとは限らない。逆の特性になる場合もあれば、その差が小さくほとんど同一の位置に、AF評価値の最大値が分布する場合もある。また、その値は光学系の変倍に伴う焦点距離および撮影距離などによっても異なることがある。
従って、自動焦点調節を行う際には、なるべく高い周波数においてフィルタの透過率が最大となるものを用いて、AF評価値が最大になる位置にフォーカスレンズ102を駆動する。これによって、ユーザがベストピント位置と感じるフォーカスレンズ102の位置を得ることができる。
つまり、空間周波数の高い被写体と低い被写体とが混在する場面を撮影した場合には、空間周波数の低い被写体は多少ベストピント位置からずれていても像がボケていると感じないが、空間周波数の高い被写体の場合は僅かなずれでも像がボケていると感じやすいからである。
しかしながら、低照度の場合などに高い周波数においてフィルタの透過率が最大となるBPFを用いると、AF評価値の信頼性が十分でないことが多い。この理由は、高域の信号には撮像素子および回路系において重畳されるノイズが含まれているので、偽の信号を発生させることがあるためである。
特に、低照度の場合などにおいて、該撮像素子の出力である各色信号強度が低下すると、この傾向が顕著になる。また、AFを高速化するためには、撮像素子103の読み出しレートを上げてAF評価値を算出する際の画像信号の取得時間を短くする必要がある。そのために、撮像素子103の信号読み出しの際に、画素加算処理を行って読み出し画素数を減らし、撮像素子103の信号読み出し時間を短くすることがある。
この場合には、加算によって撮像素子103の出力信号における空間周波数が低下し、撮影の際の画像信号の空間周波数に対してAFの際の画像信号の空間周波数は加算された分低い周波数となる。このため、例えば、特開2004−347665号公報に記載のように、比較的低い周波数においてフィルタの透過率が最大となるBPFを用いて、AF評価値が最大になる位置からフォーカスレンズの特性により定まる所定の量(所定量)だけずらした位置に、フォーカスレンズ102を駆動する手法が用いられている。
つまり、撮像素子の出力である各色信号の強度差を補完するように強度の低い信号を増幅して、同一所定の量だけピント位置を補正するようにする。この場合には、光学系の変倍に伴う焦点距離および撮影距離毎に所定のBP補正量を準備すればよい。
しかし、ノイズ成分の不要の増幅を抑制するため、低照度の際に所定の定数係数であるAveWB(各色のホワイトバランス係数の平均値)を焦点検出エリアにおける画素信号に乗算して同一の増幅率とする場合は、AveWBの乗算と各色のホワイトバランス係数を画素信号に乗算した場合とを比べると、AveWBの乗算では色収差の影響を受けてしまい、AF評価値のピーク位置が異なってしまう。この結果、ベストピント位置を得るためのレンズ特性によって定まる所定の量が乗算した係数によって異なることになる。
図7は、被写体の空間周波数および色成分とBP補正量との関係の一例を示す図である。
撮像光学系101の色収差に起因して緑青赤の各色について、同一の距離にある被写体でもその結像位置が異なる。また、撮像光学系101の球面収差などによって、各色の高域および低域の周波数に関してその結像位置が異なる。
いま、光学収差の影響によって、AFの際に用いる周波数(低域)における緑青赤の各色の結像位置がそれぞれPGL、PBL、およびPRLであるとする。また、撮影画像(高域)における緑青赤の各色の結像位置がそれぞれPGH、PBH、およびPRHであるとする。なお、以下の説明では、図3に示すG1画素とG2画素は同一の色であるので、結像位置は同一であるとする。
照度に拘わらず、AFの際の増幅率に各色のホワイトバランス係数を用い、撮影の際もAFの際と同一のホワイトバランス係数を用いるとする。この場合、各色のAF評価値に対する寄与度は等しくなる。よって、AF評価値の極大値を与えるフォーカスレンズ103の位置PAFは、結像位置PGL、PBL、およびPRLに応じて、式(13)で求められる。
PAF=(2×PGL+PBL+PRL)÷4 (13)。
同様にして、撮影画像のベストピント位置についても各色の寄与度は等しいので、その位置PCaptは、式(14)で求められる。
PCapt=(2×PGH+PBH+PRH)÷4 (14)
従ってBP補正量は式(13)と式(14)との差分であるので、BP補正量は式(15)で表すことができる。
BP補正量=PCapt−PAF=[2×(PGH−PGL)+(PBH−PBL)+(PRH−PRL)]÷4 (15)
式(15)で示すBP補正量は各色の補正量(PGH−PGL)・(PBH−PBL)・(PRH−PRL)の加重平均であるので、この量を設計値から計算で求めるか又は製造時に同一のホワイトバランス係数を用いてAF時と撮影時とに相当する場合について結像位置の差を測定して、BP補正量を求めることができる。
そして、同一のホワイトバランス係数を用いているので、AF評価値およびベストピント位置に対する各色の寄与度は常に同一となり、当該数値を焦点距離・撮影距離毎のBP補正量とすることができる。
一方、所定の定数係数であるAveWB(各色のホワイトバランス係数の平均値)を焦点検出エリアにおける画素信号に乗算して同一の増幅率とすると、各色のAF評価値に対する寄与度が異なる。この寄与度は信号強度に依存して、信号強度の強い色の成分に関してはAFの際に用いる周波数(低域)の結像位置により近い位置がAF評価値の極大値を与えるフォーカスレンズ103の位置PAFとなる。
当該位置PAFは信号強度の加重平均位置となるので、各色の画素信号強度の平均値をそれぞれI、IG1、IG2、およびIとすると、位置PAFは次の式(16)で表される。
PAF=(IG1+IG2)PGL+I・PBL+I・PRL)÷(I+I+、IG2+I) (16)
撮影画像については、そのベストピント位置はホワイトバランス係数を用いるためので、各色の寄与度は等しく、位置PCaptは、式(17)で表される。
PCapt=(2×PGH+PBH+PRH)÷4 (17)
BP補正量は式(16)と式(17)との差分であるので、BP補正量は次の式(18)で表すことができる。
BP補正量=PCapt−PAF=[(IG1+IG2)(PCapt−PGL)+I(PCapt−PBL)+I(PCapt−PRL)]÷(I+I+IG2+I) (18)
そこで、色毎のBP補正量(PCapt−PGL)、(PCapt−PBL)、および(PCapt−PRL)を予め求めておく。そして、AF評価値を求める際の各色の画素信号強度の平均値I、IG1、IG2、およびIに応じて式(18)を用いてBP補正量を求めればよい。
なお、BP補正量(PCapt−PGL)は緑色の画素(G1・G2画素)のBP補正量、BP補正量(PCapt−PBL)は青色の画素(B画素)のBP補正量、BP補正量(PCapt−PRL)は赤色の画素(R画素)のBP補正量である。
色毎のBP補正量については、設計値から計算で求めるか又は製造の際に色毎のAF時と撮影時とに相当する場合について結像位置の差を測定して求めることができる。
また、特定の色成分(例えば、緑色の画素)に対するBP補正量については、製造の際に測定を行って、他の色に関しては測定した色の測定値と設計値とに応じて求めるようにしてもよい。
ここで、BP補正量の算出について具体的に説明する。
まず、コントラストの高い所定の線幅のチャートを撮像装置1000から予め定められた距離に設置する。続いて、フォーカスレンズ102を駆動制御しつつ撮像素子103から出力された画素信号から高周波成分を抽出する。そして、当該高周波成分の極大位置を検出する。この極大位置をPCaptとする。
上記の測定においては、画面には複数の被写体は存在しないので、極大値は一つしか存在しないが、もし複数の極大値が存在する場合には、所定の信号レベル以上でフォーカスレンズ102の繰り出し側に存在する極大値が選択される。撮像素子103から出力された画素信号から高周波成分を抽出する際には、AF評価値演算処理部107で設定可能な最高周波数に設定して抽出が行われる。
続いて、チャートの設置をそのままとして、フォーカスレンズ102を駆動制御しつつAF評価値演算処理部107で求めた緑色の色信号の極大位置を検出する。この極大位置をPGLとする。この際には、AF評価値演算処理部107の設定は実際の製品で設定する周波数にする。
実際の製品におけるAFでは手振れを考慮して、極大位置PCaptを求める際よりも低めの周波数に設定する。また、輝度信号処理部106においては係数を緑色の画素からの信号のみが出力されるように設定する。
撮像素子103から出力された全ての色信号に関して上記の測定を行うと、測定時間が長くなるので、上述のように緑の画素からのみ出力されるように撮像素子103の色毎に乗じる係数を設定する。これによって、緑色の色信号について極大位置PGLを求めて、他の色信号(色成分)については設計値を用いて極大位置を求めるようにする。
緑色の色信号のBP補正量は上記の測定結果から(PCapt−PGL)となる。一方、青色の色信号のBP補正量については、緑色の色信号の極大値と色収差によって生じる緑色および青色の結像位置との差分ΔBLを設計値から求める。これによって、青色の色信号のBP補正量(PCapt−PBL)は次の式(19)となる。
(PCapt−PBL)=(PCapt−(PGL+ΔBL)) (19)
同様にして、赤色の色信号のBP補正量については、緑色の色信号の極大値と色収差によって生じる緑色および赤色の結像位置との差分ΔRLを設計値から求める。これによって、赤色の色信号のBP補正量(PCapt−PRL)は式(20)となる。
(PCapt−PRL)=(PCapt−(PGL+ΔRL)) (20)
上述のように、本発明の第1の実施形態では、各色の画素信号強度の平均値I、IG1、IG2、およびIの全てが被写体の低輝度を規定する閾値Ithに比べて小さいか否かに応じて、信号強度検出部105で算出される全てのホワイトバランス係数を用いるか否かを決定する。これによって、低照度のため微弱な画素信号である場合には、ホワイトバランス係数を乗算せず、微弱な画素信号に含まれる暗電流などに起因する定在ノイズおよびショットノイズなどのランダムノイズの成分が増幅されることを確実に防止することができる。
つまり、ノイズの多い輝度信号がAF評価値演算処理部107で行われるバンドパスフィルタ処理の際に高周波成分として抽出されて、画像のコントラスト評価の際、実在しないにもかかわらずエッジとして誤検出してしまう恐れがあるが、このような事態を確実に防止することができる。これによって、低照度下におけるコントラストAF性能を向上させることができる。
また、低照度でない場合などノイズが比較的少ない画素信号に対しては、ホワイトバランスが良好な輝度信号が生成することができるので、全色の色成分を考慮してAF評価を行うことができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態による焦点調節装置の一例について説明する。
図8は、本発明の第2の実施形態による焦点調節装置を備える撮像装置の一例を示すブロック図である。なお、図8において、図1に示す撮像装置と同一の構成要素については同一の参照番号を付して説明を省略する。
図8に示す撮像装置2000は、被写体の輝度を測定する測光部111(測光手段)を有している。測光部111は信号強度検出部105に接続され、被写体の輝度値BVを検出する。この輝度値BVは輝度信号処理部106によって参照され、輝度信号処理部106は後述する判定処理を実施する。
前述のように、第1の実施形態で説明した撮像装置1000は、各色の画素信号強度の平均値I、IG1、IG2、およびIの全てが被写体の低輝度を規定する閾値Ithに比べて小さいか否かに応じて、信号強度検出部105で算出される全てのホワイトバランス係数を用いるか否かを決定する。
一方、第2の実施形態による撮像装置2000は、測光部111による測光結果を用いて、信号強度検出部105で算出される全てのホワイトバランス係数、所定の定数値、および両者の中間値のいずれを用いるかを決定する。
なお、ホワイトバランス係数算出の手法については第1の実施形態で説明した手法と同様であるので、ここでは説明を省略する。また、撮像装置2000で行われるコントラストAF動作のうち所定の区間をサーチ駆動して、フォーカスレンズ102の合焦位置を検出する動作については、図2と同様であるので説明を省略する。
図9は、図8に示す信号強度検出部および輝度信号処理部で行われる処理を説明するためのフローチャートである。
まず、信号強度検出部105は測光部111によって測定された被写体輝度BVが被写体の低輝度を規定する輝度の第1の閾値BVth1よりも小さいか否かを判定する(ステップS301)。被写体輝度BV≧第1の閾値BVth1であると(第1の閾値以上:ステップS301において、NO)、信号強度検出部105は被写体輝度BVが被写体の低輝度を規定する輝度の第2の閾値BVth2よりも小さいか否かを判定する(ステップS302)。なお、第1の閾値BVth1<第2の閾値BVth2である。
一方、被写体輝度BV<第1の閾値BVth1であると判定されると(第1の閾値未満:ステップS301において、YES)、輝度信号処理部106は信号強度検出部105で算出された全てのホワイトバランス係数を呼出す。そして、輝度信号処理部106はホワイトバランス係数を所定の定数係数であるAveWBに置換する(ステップS303)。ここで、AveWBは各色のホワイトバランス係数kWB_R、kWB_G1、kWB_G2、およびkWB_Bの平均値である。つまり、輝度信号処理部106はホワイトバランス(WB)係数=平均値とする。
被写体輝度BV1<第2の閾値BVth2であると(第2の閾値未満:ステップS303において、YES)、輝度信号処理部106は被写体輝度BVに応じて各色のホワイトバランス係数kWB_R、kWB_G1、kWB_G2、およびkWB_Bとその平均値の中間値を採用する(ステップS304)。
ここでは、輝度信号処理部106は信号強度検出部105で算出された全てのホワイトバランス係数kWB_R、kWB_G1、kWB_G2、およびkWB_Bを呼出す。そして、輝度信号処理部106は全てのホワイトバランス係数の平均値AveWBを求める。
続いて、輝度信号処理部106は輝度信号生成の際に用いる係数kWB_R_AF、kWB_G1_AF、kWB_G2_AF、およびkWB_B_AFを次の式(21)〜式(24)によって求める。
kWB_R_AF=AveWB+(BV―BVth1)・(kWB_R_AF―AveWB)÷(BVth2―BVth1) (21)
kWB_G1_AF=AveWB+(BV―BVth1)・(kWB_G1_AF―AveWB)÷(BVth2―BVth1) (22)
kWB_G2_AF=AveWB+(BV―BVth1)・(kWB_G2_AF―AveWB)÷(BVth2―BVth1) (23)
kWB_B_AF=AveWB+(BV―BVth1)・(kWB_B_AF―AveWB)÷(BVth2―BVth1) (24)
被写体輝度BV1≧第2の閾値BVth2であると(第2の閾値以上:ステップS303において、NO)、輝度信号処理部106は信号強度検出部105で算出された全てのホワイトバランス係数を呼出す(ステップS305)。
ステップS303〜S305の処理に続いてステップS306の処理が行われる。ステップS306では、輝度信号処理部106は焦点検出エリアにおける画素信号に、ステップS303〜S305のいずれかで得られた係数を乗算して、輝度信号を得る。この輝度信号はAF評価値演算処理部107におけるAF評価値の演算の際に用いられる。
続いて、輝度信号処理部106はBP補正量を求める(ステップS307)。BP補正量を求める際には、色毎の補正量(PCapt−PGL)、(PCapt−PBL)、および(PCapt−PRL)を予め求めておく。そして、輝度信号生成の際に用いる係数kWB_R_AF、kWB_G1_AF、kWB_G2_AF、およびkWB_B_AFとAF評価値を求める際に用いる各色の画素信号強度の平均値I、IG1、IG2、およびIとに応じて、次の式(25)によってBP補正量が求められる。
BP補正量=[(kWB_G1_AF・IG1+kWB_G2_AFIG2)(PCapt−PGL)+kWB_B_AF・I(PCapt−PBL)+kWB_R_AF・I(PCapt−PRL)]÷(I+I+、IG2+I) (25)
上述のようにして、BP補正量を求めた後、処理はAF評価値の算出に移行する。
なお、色毎の補正量は、第1の実施形態で説明したように、設計値に応じて求めるか又は製造の際に色毎のAF時および撮影時に相当する場合における結像位置の差を測定して求める。
さらに、第1の実施形態と同様に、特定の色成分(例えば、緑色の画素)に係る補正量について製造時に測定を行って、他の色については測定した色の測定値および設計値から求めるようにしてもよい。
このように、本発明の第2の実施形態では、測光部111による測光結果に応じて、全てのホワイトバランス係数、平均値、および平均値とホワイトバランス係数との中間値のいずれを用いるかを決定する。そして、低照度のため画素信号が微弱である場合には、ホワイトバランス係数を乗算しないようにする。これによって、微弱な画素信号に含まれる暗電流などに起因する定在ノイズおよびショットノイズなどのランダムノイズの成分が増幅されることを防止することができる。
つまり、ノイズの多い輝度信号がAF評価値演算処理部107で行われるバンドパスフィルタ処理の際に高周波成分として抽出されて、画像のコントラスト評価の際、実在しないにもかかわらずエッジとして誤検出してしまう恐れがあるが、このような事態を確実に防止することができる。これによって、低照度下におけるコントラストAF性能を向上させることができる。
さらに、低照度でない場合においてノイズが比較的少ない画素信号については、ホワイトバランスが良好な輝度信号が生成することができる結果、全ての色成分を考慮してAF評価を行うことができる。
なお、測光部111による測光結果に応じて、上述の判定処理(決定)を行うようにしたので、低照度の際に撮像素子103が高感度に設定されてその出力に重畳されたノイズが多く画素信号の平均値が見かけ上大きくなってしまうような状況に対して有効にAF評価を行うことができる。
また、上述の例では、測光部111を撮像素子103とは別に設けたが、これには限定されない。例えば、低照度下であっても感度を上げることなく、撮像素子103を用いて絶対的な測光を行うことが可能な系であっても測光部111と同等の役割を果たすことができる。
上述の説明から明らかなように、図1に示す例においては、信号強度検出部105が信号強度検出手段として機能し、輝度信号処理部106が輝度信号生成手段として機能する。また、AF評価値演算処理部107がAF評価値算出手段として機能し、輝度信号処理部106、AF評価値演算処理部107、およびAF制御部108が制御手段として機能する。
なお、ここでは少なくとも信号強度検出部105、輝度信号処理部106、AF評価値演算処理部107、およびAF制御部108が焦点調節装置を構成する。
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
例えば、上記の実施の形態の機能を制御方法として、この制御方法を焦点調節装置に実行させるようにすればよい。また、上述の実施の形態の機能を有するプログラムを制御プログラムとして、当該制御プログラムを焦点調節装置が備えるコンピュータに実行させるようにしてもよい。なお、制御プログラムは、例えば、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録される。
上記の制御方法および制御プログラムの各々は、少なくとも信号強度検出ステップ、輝度信号生成ステップ、AF評価値算出ステップ、および制御ステップを有している。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。つまり、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種の記録媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPUなど)がプログラムを読み出して実行する処理である。
101 撮像光学系
102 フォーカスレンズ
103 撮像素子
104 CPU
105 信号強度検出部
106 輝度信号処理部
107 AF評価値演算処理部
108 AF制御部
109 撮影画像処理部
111 測光部

Claims (8)

  1. 被写体像の合焦状態を調節するため焦点光学系を有する撮像光学系と、前記撮像光学系を介して前記被写体像を受け、前記被写体像が複数色のカラーフィルタによって色分離された各色信号に応じた画像信号を出力する撮像素子とを有する撮像装置で用いられる焦点調節装置であって、
    前記各色信号の各々についてその信号強度を検出する信号強度検出手段と、
    前記信号強度検出手段で検出された各色信号の信号強度の全てが所定の閾値以上であると前記各色信号の信号強度に応じた係数を各色信号に乗じて輝度信号を生成し、前記各色信号の信号強度の少なくとも1つが前記所定の閾値未満であると所定の定数係数を前記各色信号に乗じて前記輝度信号を生成する輝度信号生成手段と、
    前記輝度信号から所定の周波数成分を特定周波数成分として抽出し、該特定周波数成分に応じてAF評価値を算出するAF評価値算出手段と、
    前記焦点光学系を光軸に沿って駆動制御しつつ前記AF評価値が極大となる前記焦点光学系の位置を極大位置として検出して、前記極大位置に対して前記各色信号の信号強度に応じた前記撮像光学系の特性によって定まる所定量ずらした合焦位置に前記焦点光学系を駆動制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする焦点調節装置。
  2. さらに、被写体の輝度を検出して測光結果を得る測光手段を備え、
    前記輝度信号生成手段は、前記各色信号の信号強度の代わりに、前記測光結果を用いて当該測光結果が示す被写体輝度が所定の第1の閾値未満であると前記所定の定数係数を前記各色信号に乗じて前記輝度信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の焦点調節装置。
  3. 前記輝度信号生成手段は、前記被写体輝度が前記所定の第1の閾値以上であって、かつ前記被写体輝度が前記所定の第1の閾値よりも大きい第2の閾値以上であると、前記各色信号の信号強度に応じた係数を各色信号に乗じて輝度信号を生成することを特徴とする請求項2に記載の焦点調節装置。
  4. 前記輝度信号生成手段は、前記被写体輝度が前記所定の第1の閾値以上であって、かつ前記被写体輝度が前記大きい第2の閾値未満であると、前記定数係数と前記各色信号の信号強度に応じた係数との中間値を求めて、該中間値を各色信号に乗じて輝度信号を生成することを特徴とする請求項3に記載の焦点調節装置。
  5. 前記係数は、画像のホワイトバランスの調節に用いられる係数であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の焦点調節装置。
  6. 前記各色信号の各々における前記撮像光学系の特性によって定まる所定のずらし量から、前記各色信号の信号強度に応じた前記撮像光学系の特性によって定まる所定量だけずらしたずらし位置を求めて、前記制御手段は前記極大位置に対して前記焦点光学系を前記ずらし位置ずらした位置を前記合焦位置とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の焦点調節装置。
  7. 被写体像の合焦状態を調節するため焦点光学系を有する撮像光学系と、前記撮像光学系を介して前記被写体像を受け、前記被写体像が複数色のカラーフィルタによって色分離された各色信号に応じた画像信号を出力する撮像素子とを有する撮像装置で用いられる焦点調節装置の制御方法であって、
    前記各色信号の各々についてその信号強度を検出する信号強度検出ステップと、
    前記信号強度検出ステップで検出された各色信号の信号強度の全てが所定の閾値以上であると前記各色信号の信号強度に応じた係数を各色信号に乗じて輝度信号を生成し、前記各色信号の信号強度の少なくとも1つが前記所定の閾値未満であると所定の定数係数を前記各色信号に乗じて前記輝度信号を生成する輝度信号生成ステップと、
    前記輝度信号から所定の周波数成分を特定周波数成分として抽出し、該特定周波数成分に応じてAF評価値を算出するAF評価値算出ステップと、
    前記焦点光学系を光軸に沿って駆動制御しつつ前記AF評価値が極大となる前記焦点光学系の位置を極大位置として検出して、前記極大位置に対して前記各色信号の信号強度に応じた前記撮像光学系の特性によって定まる所定量ずらした合焦位置に前記焦点光学系を駆動制御する制御ステップと、
    を有することを特徴とする制御方法。
  8. 被写体像の合焦状態を調節するため焦点光学系を有する撮像光学系と、前記撮像光学系を介して前記被写体像を受け、前記被写体像が複数色のカラーフィルタによって色分離された各色信号に応じた画像信号を出力する撮像素子とを有する撮像装置の焦点調節装置で用いられる制御プログラムでであって、
    前記焦点調節装置が備えるコンピュータに、
    前記各色信号の各々についてその信号強度を検出する信号強度検出ステップと、
    前記信号強度検出ステップで検出された各色信号の信号強度の全てが所定の閾値以上であると前記各色信号の信号強度に応じた係数を各色信号に乗じて輝度信号を生成し、前記各色信号の信号強度の少なくとも1つが前記所定の閾値未満であると所定の定数係数を前記各色信号に乗じて前記輝度信号を生成する輝度信号生成ステップと、
    前記輝度信号から所定の周波数成分を特定周波数成分として抽出し、該特定周波数成分に応じてAF評価値を算出するAF評価値算出ステップと、
    前記焦点光学系を光軸に沿って駆動制御しつつ前記AF評価値が極大となる前記焦点光学系の位置を極大位置として検出して、前記極大位置に対して前記各色信号の信号強度に応じた前記撮像光学系の特性によって定まる所定量ずらした合焦位置に前記焦点光学系を駆動制御する制御ステップと、
    を実行させることを特徴とする制御プログラム。
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