JP2007329687A - 撮像装置及びその制御方法並びに撮像システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 発光に基づき撮像した画像の一部分を読み出して画像を生成する際に、適切なホワイトバランス処理を行うことが可能な撮像装置及びその制御方法並びに撮像システムを提供すること。
【解決手段】 撮像装置は、撮像面に複数の光電変換素子が配置された撮像素子4と、発光を行うストロボ61と、撮像素子4及びストロボ61を制御するMPU14と、を備える。MPU14は、前記撮像面の第1の領域に配置された第1の光電変換素子群から画像信号を読み出す第1のモードと、前記撮像面の前記第1の領域よりも小さい第2の領域に配置された第2の光電変換素子群から画像信号を読み出す第2のモードとを有し、前記第2のモードでストロボを用いて撮像を行う場合、前記第1のモードで前記第1の領域から読み出した画像信号に基づいて、前記第2のモードで前記第2の領域から読み出した画像信号に対するホワイトバランス処理用の補正値を算出する。
【選択図】 図5
【解決手段】 撮像装置は、撮像面に複数の光電変換素子が配置された撮像素子4と、発光を行うストロボ61と、撮像素子4及びストロボ61を制御するMPU14と、を備える。MPU14は、前記撮像面の第1の領域に配置された第1の光電変換素子群から画像信号を読み出す第1のモードと、前記撮像面の前記第1の領域よりも小さい第2の領域に配置された第2の光電変換素子群から画像信号を読み出す第2のモードとを有し、前記第2のモードでストロボを用いて撮像を行う場合、前記第1のモードで前記第1の領域から読み出した画像信号に基づいて、前記第2のモードで前記第2の領域から読み出した画像信号に対するホワイトバランス処理用の補正値を算出する。
【選択図】 図5
Description
本発明は、撮像装置に関し、特に、CMOSイメージセンサを用いて電子ズームを行う際に、ストロボを用いて撮像される撮像画像のホワイトバランス処理の精度向上に関する。
従来、固体撮像素子として、CCDイメージセンサ及びCMOSイメージセンサが広く用いられている。CCDイメージセンサでは、画素内に配置された光電変換素子で光を信号電荷に変換し、その信号電荷を全画素から同時にCCDに読み出して転送し、転送された信号電荷を電気信号に変えて出力する。一方、CMOSセンサでは、画素内に配置された光電変換素子で光を信号電荷に変換し、その信号電荷を画素ごとに増幅して出力する。CMOSイメージセンサは、任意の画素領域における光電変換素子の画像信号を選択的に読み出すことができる点で、全画素領域における光電変換素子の画像信号を同時に読み出すCCDイメージセンサにはない特徴を有する。
図1は、CMOSイメージセンサの上記の特徴を利用した電子ズーム動作の概念図である。図1(a)は通常モード時の読出しを示す図であり、図1(b)は2倍のズーム率のズームモードにおける読出しを示す図である。図1(a)、図1(b)において、201はCMOSイメージセンサを有する画素が、格子状に配置された撮像部を示す。図1(a)、図1(b)では、10×10の画素が例示的に示されているが、これに限定されず、任意の数の画素を配置することができる。
図1(a)に示すように、通常モード時では、8×8画素を表す太枠の範囲内では、1画素置きに4×4画素の信号を読み出す間引き率が2の読出しを行う。これに対し、ズームモード時では、8×8画素を表す太枠の範囲内の中央の連続した4×4画素を読み出す。この場合には、間引き率が1の読出しを行い、太枠範囲内の中央部分を拡大して表示させることができる。ズームモード時に読み出す画素数は、通常モード時と同じであり、信号処理により、画素数を増加させる必要がない。そのため、電子ズーム時の画質を高画質にすることができる。
次に、これらのイメージセンサを用いて撮像される撮像画像に対するホワイトバランス処理について説明する。従来のホワイトバランス係数の算出は、以下のように行われている。
まず、原色フィルタを通して入射した光は、撮像部で光電変換素子で電気信号に変換されて出力される。この出力された電気信号は、AD変換によりデジタル化され、例えば、図2(a)に示すブロックに分割される。各ブロックは、図2(b)に示すように、色信号R、G1、G2、Bを1つずつ含む単位で構成される。これらのブロックのそれぞれに対して、数式1に基づいて色評価値Cx、Cy、Yiを算出する。
図3は、横軸をCx、縦軸をCyとした色空間を示す図である。図3では、予め高色温度から低色温度までの白色を撮影し、色評価値Cx、Cyをプロットすることにより定められる白軸が表されている(例えば、特許文献1参照)。実際の光源において、白色には若干のばらつきが存在する。例えば、太陽光などの高色温度の光源下における白色の色評価値は、図3の領域Aに示すように分布する。一方、白色タングステンなどの低色温度の光源下における白色の色評価値は、図3の領域Bに示すように分布する。そのため、白軸を中心として幅を持たせた範囲を白検出範囲(白と判断すべき領域)している。各ブロックについて算出された色評価値Cx、Cyは、図3にプロットされる。これらのうち、白検出範囲に含まれる色評価値を持つブロックを白色であるとする。そして、白検出範囲に入った色画素の積分値SumR、SumG1、SumG2、SumBを算出し、サンプル数Nから、数式2に基づいて平均値AveR、AveG1、AveG2、AveB、AveYiを算出する。
図3の白軸は、白色の色温度によって定められるため、白色の色温度が判明している場合には、その色温度に対応する白軸上のホワイトバランス係数が特定される。同様に、光源特性に応じた色温度やホワイトバランス係数も特定される。
次に、CMOSイメージセンサにおいて、ストロボ撮影を行う際に、電子ズーム動作を行う場合の一連のシーケンスについて説明する。図4は、電子ビューファインダを表示した状態から、不図示のレリーズボタンが押されて本露光が行われるまでの、一連のシーケンスにおける画像読み出し領域を示す図である。505は一連の処理シーケンスの時間方向を示している。
501はレリーズボタンが半押しされるタイミングを示す。レリーズボタンが半押しされるまでは、電子ビューファインダが表示されている。電子ズーム時の電子ビューファインダ表示では、CMOSイメージセンサの場合、読み出し速度を考慮した上で画質(解像度)を優先する。すなわち、露光領域全画角506、508のうち、表示解像度に適したサイズの部分領域507、509で間引き読み出しが行われる。
レリーズボタンが半押しされると(501)、合焦処理及び適正露出処理が行われる。合焦処理及び適正露出処理においても、同様にして、露光領域全画角510のうち、電子ズーム倍率に応じた部分領域511で間引き読み出しが行われる。合焦処理及び露出処理が終了すると、このときのフォーカス及び露出条件下で、電子ビューファインダの表示に戻る。この際も、露光領域の全画角512のうち、電子ズーム倍率に応じた部分領域513で間引き読み出しが行われる。
撮影シーケンスは、レリーズボタンが全押しされるタイミング(502)から開始する。レリーズボタンが全押しされると(502)、電子ズーム倍率に応じた部分領域515で間引き読み出しA0を行う。次いで、同様にして、部分領域517で間引き読み出しB0を行う。次いで、ストロボの仮発光(503)を行うとともに同様の部分領域519で間引き読み出しB0を行う。部分領域間引き読み出しB0で読み出した部分領域517の画像データと、部分領域間引き読み出しC0で読み出した部分領域519の画像データとにより算出される本発光量に基づいて、本発光(504)を行うとともに本露光を行う。このとき、電子ズーム倍率に応じた間引き無しの部分領域読み出しD4を行う。なお、514、516、518、520は、それぞれ515、517、519、521の部分領域に対する露光領域の全画角を示している。
上記のストロボ撮影を行う際の電子ズーム動作では、本露光の画角と同画角でホワイトバランス処理が行われる。具体的には、まず本露光の画角に合わせた部分領域521に対して白サーチを行い、外光用色温度を算出する。次いで、本露光の画角に合わせた部分領域521に対して外光用光量を算出する。次いで、本露光データからストロボ用色温度とストロボ用光量を算出する。最後に、外光用色温度、ストロボ用色温度、外光用光量とストロボ用光量との光量比からホワイトバランス係数を算出する。
特開2003−244723号公報
しかしながら、ストロボ撮影を行う際の電子ズーム動作において、本露光の画角と同画角でホワイトバランス処理を行った場合、色温度のサンプルが電子ズーム時の部分領域の画角に限定される。そのため、例えば、人物を被写体として顔などの人肌がアップとなるようなシーンでは、肌色が低色温度での白色であると誤判別する場合がある。結果として、人肌が白色になるなど、ホワイトバランス処理の精度が低下してしまうという問題があった。
本発明は、発光に基づき撮像した画像の一部分を読み出して画像を生成する際に、適切なホワイトバランス処理を行う場合の問題に鑑みてなされたものであり、そのような場合においても適切なホワイトバランス処理を行うことを目的とする。
本発明の第1の側面は、撮像装置に係り、撮像面に複数の光電変換素子が配置された撮像部と、発光を行う発光部と、前記撮像部及び前記発光部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記撮像面の第1の領域に配置された第1の光電変換素子群から画像信号を読み出す第1のモードと、前記撮像面の前記第1の領域よりも小さい第2の領域に配置された第2の光電変換素子群から画像信号を読み出す第2のモードとを有し、前記第2のモードで前記発光に基づき撮像を行う場合、前記第1のモードで前記第1の領域から読み出した画像信号に基づいて、ホワイトバランス処理用の補正値を算出するとともに、前記発光に基づく撮像により得られる画像信号を前記第2の領域から読み出し、読み出した前記第2の領域の画像信号に対し、前記補正値に基づいてホワイトバランス処理を行うことを特徴とする。
本発明の第2の側面は、撮像システムに係り、光学系と、上記の撮像装置と、を備えることを特徴とする。
本発明の第3の側面は、撮像装置の制御方法に係り、撮像面の第1の領域に配置された第1の光電変換素子群から画像信号を読み出す第1のモードと、前記撮像面の前記第1の領域よりも小さい第2の領域に配置された第2の光電変換素子群から画像信号を読み出す第2のモードとを含み、前記第2のモードで発光に基づき撮像を行う場合、前記第1のモードで前記第1の領域から読み出した画像信号に基づいて、ホワイトバランス処理用の補正値を算出するとともに、前記発光に基づく撮像により得られる画像信号を前記第2の領域から読み出し、読み出した前記第2の領域の画像信号に対し、前記補正値に基づいてホワイトバランス処理を行うように制御することを特徴とする。
本発明によれば、発光に基づき撮像した画像の一部分を読み出して画像を生成する際に、適切なホワイトバランス処理を行うことが可能な撮像装置及びその制御方法並びに撮像システムを提供することができる。
本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図5は、本発明の好適な第1の実施形態に係る撮像装置のシステム構成を示す図である。被写体からの光は、絞り羽根1を通り、レンズ2によりフィルタ群3を介して撮像素子4へ結像される。フィルタ群3は、モアレ等を防ぐために光の高域をカットする光学ローパス・フィルター、色補正フィルタ及び赤外線をカットするためのフィルタ等が組み合わされている。撮像素子4で生成された信号は、アドレス指定部8からの信号により、Xアドレス選択部6及びYアドレス選択部5により画素が選択され、タイミング調整部7により選択された画素の信号が読み出される。タイミング調整部7は、撮像素子4からの1つ又は複数の出力のタイミング調整を行う。タイミング調整部7から出力された信号は、AGC(オートゲインコントロール)10によりゲインが調整され、A/D変換器11でデジタル信号に変換される。カメラDSP12は、動画又は静止画の画像処理を行う。MPU14は、撮像装置の各部の制御を実行する。AF処理は、フォーカス・モーター51により不図示のフォーカス・レンズを前後に動かすことによって行われる。画像処理時の一時的な記憶領域としてDRAM13が用いられ、不揮発性の記憶領域として画像記録媒体18が用いられる。画像記録媒体18としては、例えば、スマート・メディア、磁気テープ又は光ディスク等が挙げられる。画像処理後の表示を行うために、ビデオエンコーダ15及びCRT16が設けられている。ビューファインダ17は、例えば、LCDを用いて画像記録媒体18に記憶する前に、被写体像を確認するために用いられる。これらの出力装置は、CRT16、ビューファインダ17に限定されず、プリンタ等を用いてもよい。操作部60は、レリーズボタンなどの各種のボタン、モード設定を行うボタンやモードダイヤルなどを含む。表示領域指定部19は、ユーザによる操作部60の操作によりビューファインダ17に表示される表示領域を指定する。61は、発光を行うストロボである。
(第1の実施形態)
図5は、本発明の好適な第1の実施形態に係る撮像装置のシステム構成を示す図である。被写体からの光は、絞り羽根1を通り、レンズ2によりフィルタ群3を介して撮像素子4へ結像される。フィルタ群3は、モアレ等を防ぐために光の高域をカットする光学ローパス・フィルター、色補正フィルタ及び赤外線をカットするためのフィルタ等が組み合わされている。撮像素子4で生成された信号は、アドレス指定部8からの信号により、Xアドレス選択部6及びYアドレス選択部5により画素が選択され、タイミング調整部7により選択された画素の信号が読み出される。タイミング調整部7は、撮像素子4からの1つ又は複数の出力のタイミング調整を行う。タイミング調整部7から出力された信号は、AGC(オートゲインコントロール)10によりゲインが調整され、A/D変換器11でデジタル信号に変換される。カメラDSP12は、動画又は静止画の画像処理を行う。MPU14は、撮像装置の各部の制御を実行する。AF処理は、フォーカス・モーター51により不図示のフォーカス・レンズを前後に動かすことによって行われる。画像処理時の一時的な記憶領域としてDRAM13が用いられ、不揮発性の記憶領域として画像記録媒体18が用いられる。画像記録媒体18としては、例えば、スマート・メディア、磁気テープ又は光ディスク等が挙げられる。画像処理後の表示を行うために、ビデオエンコーダ15及びCRT16が設けられている。ビューファインダ17は、例えば、LCDを用いて画像記録媒体18に記憶する前に、被写体像を確認するために用いられる。これらの出力装置は、CRT16、ビューファインダ17に限定されず、プリンタ等を用いてもよい。操作部60は、レリーズボタンなどの各種のボタン、モード設定を行うボタンやモードダイヤルなどを含む。表示領域指定部19は、ユーザによる操作部60の操作によりビューファインダ17に表示される表示領域を指定する。61は、発光を行うストロボである。
次に、本実施形態の好適な実施形態に係る撮像素子の動作について説明する。図6において、150は光電変換素子としてのフォトダイオード(以下「PD」という。)である。158はPD150で蓄積された電荷を、増幅MOSトランジスタ160のゲートを浮遊構造としたフローティング・デフュージョン(以下「FD」という。)に転送するための電位障壁操作用転送ゲートのMOSトランジスタである。157はPD150の電荷をリセットするためのリセットMOSトランジスタである。また、増幅MOSトランジスタ160には、ライン選択用のMOSトランジスタ159が接続されている。これらのMOSトランジスタのゲートは、それぞれPD150の電荷を転送するための転送信号線153、FD158をリセットするためのリセット信号線156及び選択信号線152に接続されている。PD150に蓄積された電荷は、リセット信号線156によりリセットトランジスタ157がオンしてリセットされたFD158へ、転送信号線153により選択されたMOSトランジスタ158を通して転送される。FD158に転送された電荷は、選択信号線152により選択された選択MOSトランジスタ159を介してソースフォロワMOSトランジスタ160で増幅され、読み出し線154へ読み出される。
図7は、図6に示された画素を複数配列した画素部と読み出し回路とを示す回路構成図である。図7では簡易化のために2×2画素が示されているが、画素数はこれに限定されない。
非加算制御の場合には、PD150−1の電荷は、MOSトランジスタ161−1が信号線169により導通されることにより、容量162−1へ蓄積される。PD150−2の電荷は、信号線156−1、153−1、152−1及び169によるPD150−1の読み出し制御の際に、容量164−1へ読み出される。信号線167と信号線168とを交互にオンすることにより、PD150−1及びPD150−2の撮像信号は、順次増幅器169を通して読み出される。垂直方向への動作は、156−2、153−2、152−2の制御から、上記と同様の動作により行われる。
次に、加算制御の場合には、図7に示される信号線156−1、153−1、152−1及び169により、PD150−1及びPD150−2の電荷が、それぞれ容量162−1、164−1へ蓄積される。続いて、信号線156−2、153−2、152−2及び170により、PD150−3及びPD150−4の電荷が、それぞれ容量162−2及び164−2へ蓄積される。その後、信号線167と信号線168とを同時にオンすると、PD150−1、PD150−2、PD150−3及びPD150−4の電荷を加算した撮像信号が、増幅器169を通して読み出される。また、PD150−1及びPD150−4の信号の電荷を容量162−1及び容量164−1へ蓄積し、その後、信号線167と信号線168とを同時にオンすると、PD150−1及びPD150−4の電荷を加算した撮像信号が、増幅器169を通して読み出される。上述した制御手段により、非加算及び加算の動作を行うことができる。
次に、本発明の好適な実施形態に係る処理シーケンスについて説明する。図8は、電子ズーム倍率が1倍より大きく、かつ、ストロボ撮影を行う場合のシーケンスを示す図である。904は一連の処理シーケンスの時間方向を示している。901はレリーズボタンが全押しされたときのタイミングを示す。一連の処理は、レリーズボタンの操作により開始される。
まず、全画間引き読み出しA1を行い、全画角905における画像データをメモリ613に記憶する。次いで、電子ズーム倍率に応じた部分領域間引き読み出しB1を行い、全画角906の部分領域907における画像データをメモリ613に記憶する。次いで、ストロボ61の仮発光902を行うとともに電子ズーム倍率に応じた部分間引き読み出しC1を行う。そして、全画角908の部分領域909における画像データをメモリ613に記憶する。メモリ613に記憶された、部分領域907における画像データと部分領域909における画像データとに基づいて決定される本発光量によって、本発光(903)を行うとともに本露光を行う。本露光時には、電子ズーム倍率に応じた部分読み出しD1を行い、全画角910の部分領域911における画像データ(本画像の画像データ)を得る。
以上のような処理シーケンスにおける一連の処理フローを図9に示す。これらの処理は、図5に示すMPU14により実行される。
ステップS1001では、ユーザにより操作部60のレリーズボタンが全押しされる。
ステップS1002では、現在のモードがストロボ撮影モードに設定されているか否かを判断される。ストロボ撮影モードに設定されていない場合には(ステップS1002で「NO」)、ステップS1003に進み、通常撮影のシーケンスへ移行する。ストロボ撮影モードに設定されている場合には(ステップS1002で「YES」)、ステップS1004で図8の全画角間引き読み出しA1が行われ、全画角905における画像データがメモリ613に記憶される。そして、ストロボ61の本発光量を算出するための処理が行われる。
ステップS1005では、図8の仮発光(902)を行うために、露出がアンダーの状態に変更される。
ステップS1006では、露出がアンダーの状態で外光による露光が行われる。そして、図8の電子ズーム倍率に応じた部分領域間引き読み出しB1が行われ、全画角906の部分領域907における画像データがメモリ613に記憶される。
ステップS1007では、図8の仮発光(902)が行われるとともに露光が行われ、図8の電子ズーム倍率に応じた部分領域間引き読み出しC1が実行される。そして、全画角908の部分領域909における画像データがメモリ613に記憶される。
ステップS1008では、メモリ613に記憶した部分領域907における画像データから外光の測光が行われ、部分領域909における画像データから仮発光時の測光が行われる。これらの比率と露出条件に基づいて本発光量が算出される。
ステップS1009では、ステップS1008で算出された発光量でストロボ発光が行われるとともに本露光が行われ、図8の電子ズーム倍率に応じた部分読み出しD1が行われる。
ステップS1010では、全画角905における画像データ及び部分領域911における画像データを用いて、色温度が算出され、ホワイトバランス係数が算出される。ステップS1010の処理については、図10を用いて後述する。
ステップS1011では、ステップS1010で算出したホワイトバランス係数を用いて、部分領域911の画像データ(本画像の画像データ)に対してホワイトバランス処理が行われる。
ステップS1012では、ステップS1011で画像処理した画像データに対する画像ファイルが作成される。
ステップS1013では、画像記録媒体18に画像ファイルが保存される。
図10は、図9のステップS1010に示すホワイトバランス係数の算出方法を示す詳細な処理フローである。
ステップS1101では、図8の全画角905における画像データに基づいて白色の色温度(外光用色温度)Cdが算出される。全画角905の領域に対して白色サンプルを評価した上で白色の色温度Cdを算出するため、部分領域読み出しにより人物の顔の領域が多くを占めるような場合でも、ホワイトバランス処理の精度の低下を防止できる。
ステップS1102では、図8の全画角905のうち、電子ズーム倍率に応じた部分領域912に基づいて外光の光量Ydが算出される。なお、部分領域912は、本露光時の電子ズーム倍率に応じた部分読み出しD1にける部分領域911と同画角である。
ステップS1103では、図8の部分領域911における画像データに基づいてストロボ用色温度Csが算出される。
ステップS1104では、図8の部分領域911における画像データに基づいてストロボ用光量Ysが算出される。
ステップS1105では、ステップS1102で算出した外光の光量Ydと、ステップS1104で算出したストロボ用光量Ysとの光量比に基づいて、外光用色温度Cd及びストロボ用色温度Csの補完処理が行われる。そして、本画像用の色温度Cが算出され、色温度Cに基づいてホワイトバランス係数kWB_R、kWB_G1、kWB_G2、kWB_Bが算出される。
このように、図8に示すように電子ズーム倍率に応じた部分領域読み出しを行うと、被写体の領域が部分領域内の多くを占める場合でも、全画角905の領域に対する白色サンプルを評価した上で、白色の色温度Cdを算出することができる。これにより、従来のように、電子ズーム倍率に応じた部分領域912内で白色サンプルを評価する場合よりも、広い領域で白色サンプルを評価し、ホワイトバランス係数を精度高く算出することができる。また、図10のステップS1103において、図11に例示的に示すストロボ発光量と色温度とを関連付けて記憶したテーブル(以下「ストロボ発光量−色温度テーブル」という。)を用いてもよい。図11では、10[μs]、20[μs]、…、750[μs]の発光時間(発光量)[μs]に対応して、それぞれ6500[K]、6520[K]、…、7800[K]の色温度[K]が記憶されている。このように、ストロボ61の発光時間(発光量)とストロボ用色温度Csとの関係は既知であるため、予めストロボ発光量−色温度テーブルを用意し、より精度高くストロボ用の色温度Csを算出することも可能である。
また、図11のストロボ発光量−色温度テーブルに代えて、ストロボ発光量とホワイトバランス係数とを関連付けて記憶したテーブル(以下「ストロボ発光量−ホワイトバランス係数テーブル」という。)を用いてもよい。この場合、外光用ホワイトバランス係数、ストロボ用ホワイトバランス係数及び外光とストロボとの光量比に基づいて、ホワイトバランス係数kWB_R、kWB_G1、kWB_G2、kWB_Bを算出する。
このように、第1の実施形態によれば、電子ズーム時の読み出し領域(部分領域)よりも大きな領域に対してホワイトバランス処理を行うことによって、ホワイトバランス処理の精度を向上させることができる。
(第2の実施形態)
図12は、本発明の好適な第2の実施形態に係る処理シーケンスを説明する図である。図12では、電子ズーム倍率が1倍より大きく、かつ、ストロボ撮影を行う場合のシーケンスを示す。第2の実施形態は、第1の実施形態ではストロボ撮影を4回の露光読み出しにより実行するのに対し、3回の露光読み出しにより実行する点で相違している。
図12は、本発明の好適な第2の実施形態に係る処理シーケンスを説明する図である。図12では、電子ズーム倍率が1倍より大きく、かつ、ストロボ撮影を行う場合のシーケンスを示す。第2の実施形態は、第1の実施形態ではストロボ撮影を4回の露光読み出しにより実行するのに対し、3回の露光読み出しにより実行する点で相違している。
図12において、1304は一連の処理シーケンスの時間方向を示している。1301はレリーズボタンが全押しされるタイミングを示す。一連の処理はレリーズボタンの操作により開始される。まず、全画間引き各読み出しA2を行い、全画角1305における画像データをメモリ613に記憶する。次いで、ストロボ61の仮発光(1302)を行うとともに電子ズーム倍率に応じた部分間引き読み出しB2を行う。そして、全画角1306の部分領域1307における画像データをメモリ613に記憶する。次いで、メモリ613に記憶された全画角1305の部分領域1310における画像データと、全画角1306の部分領域1307における画像データとに基づいて本発光量を算出する。そして、算出した本発光量で本発光(1303)を行うとともに本露光を行う。本露光時には、電子ズーム倍率に応じた部分読み出しC2を行い、全画角1308の部分領域1309における画像データ(本画像の画像データ)を得る。
以上のような処理シーケンスにおける一連の処理フローを図13に示す。
ステップS1401では、ユーザにより操作部60のレリーズボタンが全押しされる。
ステップS1402では、現在のモードがストロボ撮影モードに設定されているか否かが判断される。ストロボ撮影モードに設定されていない場合には(ステップS1402で「NO」)、ステップS1403に進み、通常撮影のシーケンスへ移行する。ストロボ撮影モードに設定されている場合には(ステップS1402で「YES」)、ステップS1404で図12の全画角間引き読み出しA2が行われ、全画角1305における画像データがメモリ613に記憶される。次いで、ストロボ61の本発光量を算出するための処理が行われる。
ステップS1405では、図12の仮発光1302を行うために、露出がアンダーの状態に変更される。
ステップS1406では、露出がアンダーの状態で仮発光(1302)が行われるとともに露光が行われる。そして、図12の電子ズーム倍率に応じた部分領域間引き読み出しB2が行われ、全画角1306の部分領域1307における画像データがメモリ613に記憶される。
ステップS1407では、メモリ613に記憶された全画角1305の部分領域1310から外光が測光される。さらに、仮発光用の露出アンダー分だけ測光量のゲインが下げられる。また、全画角1306の部分領域1307から仮発光時の測光が行われる。これらの測光結果の比率と仮発光時の露出条件に基づいて本発光量が算出される。
ステップS1408では、ステップS1407で算出した発光量でストロボ発光が行われるとともに本露光が行われ、図12の電子ズーム倍率に応じた部分領域読み出しC2が行われる。
ステップS1409では、全画角1305における画像データ及び部分領域1309における画像データに基づいて色温度が算出され、ホワイトバランス係数が算出される。ステップS1409の処理については、図14を用いて後述する。
ステップS1410では、ステップS1409で算出したホワイトバランス係数を用いて、部分領域1309における画像データ(本画像の画像データ)に対してホワイトバランス処理が行われる。
ステップS1411では、ステップS1410で画像処理した画像データに対する画像ファイルが作成される。
ステップS1412では、画像記録媒体18に画像ファイルが保存される。
図14は、図13のステップS1409に示すホワイトバランス係数の算出方法を示す詳細な処理フローである。
ステップS1501では、図12の全画角1305における画像データに基づいて白色の色温度(外光用色温度)Cdが算出される。全画角1305の領域に対して白色サンプルを評価した上で白色の色温度Cdを算出するため、部分領域読み出しにより人物の顔の領域が多くを占めるような場合でも、ホワイトバランス処理の精度の低下を防止できる。
ステップS1502では、図12の全画角1305のうち、電子ズーム倍率に応じた部分領域1310に対して外光の光量Ydが算出される。なお、部分領域1310は、本露光時の電子ズーム倍率に応じた部分読み出しC2にける部分領域1309と同画角である。
ステップS1503では、図12の部分領域1309における画像データからストロボ用色温度Csが算出される。
ステップS1504では、図12の部分領域1309における画像データからストロボ用光量Ysが算出される。
ステップS1505では、ステップS1502で算出した外光の光量Ydと、ステップS1504で算出したストロボ用光量Ysとの光量比に基づいて、外光用色温度Cd及びストロボ用色温度Csの補完処理が行われる。そして、本画像用の色温度Cを算出し、色温度Cに基づいて、ホワイトバランス係数kWB_R、kWB_G1、kWB_G2、kWB_Bが算出される。
図14に示すホワイトバランス処理においても、第1の実施形態と同様にステップS1503において、図11に示すストロボ発光量−色温度テーブルを用いることができる。また、第1の実施形態と同様に、図11のストロボ発光量−色温度テーブルに代えて、ストロボ発光量とホワイトバランス係数とを関連付けて記憶したテーブルを用いてもよい。
このように、第2の実施形態によれば、ストロボの発光量算出に用いる外光測光を、外光用ホワイトバランス用の露光全画角読み出しで取得した画像データに対して行うことにより、実施形態1と比較して露光読み出し処理を1回分減らすことができる。これにより、ストロボ撮影におけるレリーズタイムラグを短縮することができる。
なお、第1、第2の実施形態では、全画角から読み出した画像データに対してホワイトバランス処理を行っているが、これに限定されない。すなわち、ホワイトバランス処理は、電子ズームに応じて読み出しを行う部分領域よりも大きな画角に対してなされればよい・電子ズームに応じて読み出しを行う部分領域は、ホワイトバランス算出用の読み出し領域に必ずしも包含される必要はなく、その一部又は全部がホワイトバランス算出用の読み出し領域外に配置されてもよい。
4 撮像素子
14 MPU
61 ストロボ
14 MPU
61 ストロボ
Claims (9)
- 撮像面に複数の光電変換素子が配置された撮像部と、
発光を行う発光部と、
前記撮像部及び前記発光部を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記撮像面の第1の領域に配置された第1の光電変換素子群から画像信号を読み出す第1のモードと、前記撮像面の前記第1の領域よりも小さい第2の領域に配置された第2の光電変換素子群から画像信号を読み出す第2のモードとを有し、前記第2のモードで前記発光に基づき撮像を行う場合、前記第1のモードで前記第1の領域から読み出した画像信号に基づいて、ホワイトバランス処理用の補正値を算出するとともに、前記発光に基づく撮像により得られる画像信号を前記第2の領域から読み出し、読み出した前記第2の領域の画像信号に対し、前記補正値に基づいてホワイトバランス処理を行うことを特徴とする撮像装置。 - 前記第2のモードにおける前記発光前に、前記第2のモードにおいて外光測光及び仮発光による測光を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記外光測光時に前記第2の領域から読み出した画像信号と前記仮発光時に前記第2の領域から読み出した画像信号とに基づいて、前記第2のモードにおける前記発光部の発光量を算出することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
- 前記外光測光時に前記補正値の算出のために前記第1の領域から読み出した画像信号と前記仮発光時に前記第2の領域から読み出した画像信号とに基づいて、前記第2のモードにおける前記発光部の発光量を算出することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
- 算出した前記発光量と前記補正値とに基づいて前記ホワイトバランス処理を行うことを特徴とする請求項3又は4に記載の撮像装置。
- 前記発光部の発光量と色温度とを関連付けて予め記憶したテーブルを用いて、前記ホワイトバランス処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記発光部の発光量とホワイトバランス係数とを関連付けて予め記憶したテーブルを用いて、前記ホワイトバランス処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 光学系と、
請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の撮像装置と、
を備えることを特徴とする撮像システム。 - 撮像面の第1の領域に配置された第1の光電変換素子群から画像信号を読み出す第1のモードと、前記撮像面の前記第1の領域よりも小さい第2の領域に配置された第2の光電変換素子群から画像信号を読み出す第2のモードとを含み、前記第2のモードで発光に基づき撮像を行う場合、前記第1のモードで前記第1の領域から読み出した画像信号に基づいて、ホワイトバランス処理用の補正値を算出するとともに、前記発光に基づく撮像により得られる画像信号を前記第2の領域から読み出し、読み出した前記第2の領域の画像信号に対し、前記補正値に基づいてホワイトバランス処理を行うように制御することを特徴とする撮像装置の制御方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006159143A JP2007329687A (ja) | 2006-06-07 | 2006-06-07 | 撮像装置及びその制御方法並びに撮像システム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006159143A Withdrawn JP2007329687A (ja) | 2006-06-07 | 2006-06-07 | 撮像装置及びその制御方法並びに撮像システム |
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JP (1) | JP2007329687A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010193002A (ja) * | 2009-02-16 | 2010-09-02 | Canon Inc | 撮像装置、画像処理方法及びプログラム |
JP2013250533A (ja) * | 2012-06-04 | 2013-12-12 | Canon Inc | 撮像装置及びその制御方法 |
JP2014048620A (ja) * | 2012-09-04 | 2014-03-17 | Canon Inc | 焦点調節装置、その制御方法、および制御プログラム |
-
2006
- 2006-06-07 JP JP2006159143A patent/JP2007329687A/ja not_active Withdrawn
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US9094600B2 (en) | 2012-06-04 | 2015-07-28 | Canon Kabushiki Kaisha | Image capturing apparatus and control method therefor |
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