JP2014048009A - 冷媒温度センサ付きモジュール、冷媒温度センサ取付構造、及び冷凍装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】金属製容器と樹脂との間に剥離が生じることにより発生する冷媒温度と検出温度との間の差の拡大を抑制することができる冷媒温度センサ付きモジュール、冷媒温度センサ取付構造及びその冷媒温度センサ取付構造を備えた冷凍装置を提供することを目的とする。
【解決手段】冷媒温度センサ取付構造50は、筒状の金属製容器81に収容されかつ樹脂で封止されている温度検知素子82とを有する冷媒温度センサ80と、冷媒温度センサ80が取り付けられる冷媒温度センサ取付部68とを備えている。冷媒温度センサ取付部68は螺旋状の配管であって、この螺旋状の配管によって囲われた内部空間SIに冷媒温度センサ80が挿入されている。
【選択図】図2
【解決手段】冷媒温度センサ取付構造50は、筒状の金属製容器81に収容されかつ樹脂で封止されている温度検知素子82とを有する冷媒温度センサ80と、冷媒温度センサ80が取り付けられる冷媒温度センサ取付部68とを備えている。冷媒温度センサ取付部68は螺旋状の配管であって、この螺旋状の配管によって囲われた内部空間SIに冷媒温度センサ80が挿入されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、冷媒の温度を検出するための冷媒温度センサ付きモジュール、冷媒温度センサ取付構造、及びその冷媒温度センサ取付構造を備える冷凍装置に関する。
冷凍装置(例えば、空気調和機)の配管には、冷媒温度を検出するための冷媒温度センサが取り付けられている。
配管に対する冷媒温度センサの取付構造(以下、この冷媒温度センサの取付構造を「冷媒温度センサ取付構造」といい、当該冷媒温度センサの取付構造は冷媒温度センサを含むものとする。)としては、冷媒温度センサを断熱材や固定バンドで配管に固定するものが知られている(特許文献1の参照)。
配管に対する冷媒温度センサの取付構造(以下、この冷媒温度センサの取付構造を「冷媒温度センサ取付構造」といい、当該冷媒温度センサの取付構造は冷媒温度センサを含むものとする。)としては、冷媒温度センサを断熱材や固定バンドで配管に固定するものが知られている(特許文献1の参照)。
図8に、従来の冷媒温度センサの取付構造の一例を示す。
冷媒温度センサ180は配管161に沿って配置されている。冷媒温度センサ180は、配管161とともに断熱材185で覆われている。冷媒温度センサ180は、筒状の金属製容器181と、この金属製容器181内に収容される温度検知素子182とを備えている。金属製容器181内には樹脂183が充填されて、金属製容器181の内部が封止されている。
冷媒温度センサ180は配管161に沿って配置されている。冷媒温度センサ180は、配管161とともに断熱材185で覆われている。冷媒温度センサ180は、筒状の金属製容器181と、この金属製容器181内に収容される温度検知素子182とを備えている。金属製容器181内には樹脂183が充填されて、金属製容器181の内部が封止されている。
ところで、従来の冷媒温度センサの取付構造では、次のような問題がある。
図8に示すように、配管161の周囲の温度変化等によって金属製容器181と樹脂183との間に剥離190が生じることがある。このような剥離190が金属製容器181と配管161との接触部分で生じると、配管161と冷媒温度センサ180との間の熱伝導が阻害される。このため、配管161内の冷媒温度と温度検知素子182により得られる検出温度との間の差が拡大するといった問題が生じる。この場合、冷媒温度から大きく乖離した検出温度に基づいて空調制御することになるため、空調精度が低下する。
図8に示すように、配管161の周囲の温度変化等によって金属製容器181と樹脂183との間に剥離190が生じることがある。このような剥離190が金属製容器181と配管161との接触部分で生じると、配管161と冷媒温度センサ180との間の熱伝導が阻害される。このため、配管161内の冷媒温度と温度検知素子182により得られる検出温度との間の差が拡大するといった問題が生じる。この場合、冷媒温度から大きく乖離した検出温度に基づいて空調制御することになるため、空調精度が低下する。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、金属製容器と樹脂との間に剥離が生じることにより発生する冷媒温度と検出温度との間の差の拡大を抑制することができる冷媒温度センサ付きモジュール、冷媒温度センサ取付構造、及びその冷媒温度センサ取付構造を備えた冷凍装置を提供することにある。
冷媒温度センサ取付構造は、筒状の金属製容器に収容されかつ樹脂で封止されている温度検知素子を有する冷媒温度センサと、前記冷媒温度センサが取り付けられる冷媒温度センサ取付部とを備えている。前記冷媒温度センサ取付部は螺旋状の配管であり、この螺旋状の配管によって囲われた内部空間に前記冷媒温度センサが挿入されている。
この構成によれば、従来の冷媒温度センサ取付構造に比べて、配管と金属製容器との接触面積が大きくなる。このため、金属製容器と配管との接触部分で金属製容器と樹脂との間に剥離が生じる場合において、金属製容器と配管との間の接触面積に対する剥離面積の比率を従来の冷媒温度センサ取付構造に比べて小さくすることができる。これにより、剥離発生の前後における配管と冷媒温度センサとの間の熱伝導率の低下を抑制することができる。従って、金属製容器と樹脂との間に剥離が生じることにより発生する冷媒温度と検出温度との間の差の拡大を抑制することができる。
上記構成の冷媒温度センサ取付構造において、前記冷媒温度センサ取付部は、温度測定するべき冷媒が流れる配管から分岐する分岐管に設けられていることが好ましい。
温度測定するべき冷媒が流れる配管自体を金属製容器に巻く構造(以下、「比較構造」という。)を採用すると、金属製容器の外周面に巻くことができる配管の長さが制限される。そこで、上記構成では、冷媒温度センサ取付部を、前記温度測定するべき冷媒が流れる配管から分岐する分岐管に設けている。分岐管は元の配管よりも細くすることが容易であるため、金属製容器の外周面に巻くことができる配管を長くすることが可能である。従って、比較構造のものと比べて、金属製容器と配管との接触部分を長くすることができ、金属製容器と樹脂との間に剥離が生じることにより発生する冷媒温度と検出温度との間の差の拡大を抑制することができる。
温度測定するべき冷媒が流れる配管自体を金属製容器に巻く構造(以下、「比較構造」という。)を採用すると、金属製容器の外周面に巻くことができる配管の長さが制限される。そこで、上記構成では、冷媒温度センサ取付部を、前記温度測定するべき冷媒が流れる配管から分岐する分岐管に設けている。分岐管は元の配管よりも細くすることが容易であるため、金属製容器の外周面に巻くことができる配管を長くすることが可能である。従って、比較構造のものと比べて、金属製容器と配管との接触部分を長くすることができ、金属製容器と樹脂との間に剥離が生じることにより発生する冷媒温度と検出温度との間の差の拡大を抑制することができる。
冷媒温度センサ付きモジュールは、温度測定するべき冷媒が流通する配管が予め外周面に密接かつ固着するように巻かれている金属製容器に対し温度検知素子が収容され樹脂により封止されているモジュールである。
この構成によれば、温度検知素子を収容する金属製容器に予め配管が巻き付けられ、配管が金属製容器に密接かつ固着されている。このため、剥離発生の前後における配管と冷媒温度センサとの間の熱伝導率の低下を抑制することができる。従って、金属製容器と樹脂との間に剥離が生じることにより発生する冷媒温度と検出温度との間の差の拡大を抑制することができる。更に、金属製容器の外周面に配管が密接かつ固着するため、配管と金属製容器との間の隙間を小さくすることができ、これにより、金属製容器と配管との間の熱伝導性が向上する。このため、冷媒温度と検出温度との間の差の拡大を更に抑制することができる。
冷媒温度センサ取付構造は、温度測定するべき冷媒が流通する配管に上記構成の冷媒温度センサ付きモジュールを接続した構造を有する。すなわち、当該取付構造は、上記に示した冷媒温度センサ取付構造と同様の効果を奏する。
本技術の冷凍装置は、上記構造の冷媒温度センサ取付構造を有する。
この構成によれば、金属製容器と樹脂との間に剥離が生じるようなことがあっても、金属製容器と樹脂との間に剥離が生じることに起因して発生する冷媒温度と検出温度との間の差の拡大を抑制することができる。このため、金属製容器と樹脂との間に剥離が生じるような状況においても、空調制御の精度低下を抑制することができる。
この構成によれば、金属製容器と樹脂との間に剥離が生じるようなことがあっても、金属製容器と樹脂との間に剥離が生じることに起因して発生する冷媒温度と検出温度との間の差の拡大を抑制することができる。このため、金属製容器と樹脂との間に剥離が生じるような状況においても、空調制御の精度低下を抑制することができる。
上記構成の冷媒温度センサ取付構造及び冷媒温度センサ付きモジュールは、金属製容器と樹脂との間に剥離が生じることにより発生する冷媒温度と検出温度との間の差の拡大を抑制することができる。また、上記構成の冷媒温度センサ取付構造を備えた冷凍装置は、金属製容器と樹脂との間に剥離が生じるような状況においても、空調制御の精度低下を抑制することができる。
(第1実施形態)
図1を参照して、第1実施形態の冷媒温度センサ取付構造を備える空気調和機の一例を説明する。
図1を参照して、第1実施形態の冷媒温度センサ取付構造を備える空気調和機の一例を説明する。
空気調和機1は、冷媒を圧縮する圧縮機10と、室外熱交換器20と、冷媒を膨張させる電子膨張弁12と、室内熱交換器30と、四路切換弁11と、冷媒が流通する配管60とを備えている。圧縮機10に接続されている配管61には、圧縮機10に流入する冷媒の温度を検出する冷媒温度センサ80(図2参照)が取り付けられている。なお、以降の説明では、冷媒温度センサ80が取り付けられている部分の構造を冷媒温度センサ取付構造50という。
図2に示すように、冷媒温度センサ取付構造50は、冷媒温度センサ80と、配管61のうちで冷媒温度センサ80が取り付けられる取付部(冷媒温度センサ取付部68)とを含む。冷媒温度センサ80は、筒状の金属製容器81と、温度を検出する温度検知素子82とを備えている。
金属製容器81は銅により形成されている。金属製容器81を形成するための部材としては、熱伝導特性が高い銅管が好適に用いられるが、鉄管やアルミニウム管等を用いてもよい。
温度検知素子82としては、サーミスタ素子が用いられる。サーミスタ素子の他、温度検知素子82として、熱電対を採用することもできる。熱電対を採用する場合は、熱電対により得られた測定値を外気温度で補正してもよい。温度検知素子82は金属製容器81内に収容されている。金属製容器81内には樹脂83(図4参照)が充填され、温度検知素子82はこの樹脂83に覆われている。
図2に示すように、圧縮機10に接続されている配管61は螺旋状に形成されている。この螺旋状の配管61によって囲われた内部空間SIに、冷媒温度センサ80が挿入されている。すなわち、配管61において螺旋状に形成された部分は冷媒温度センサ取付部68を構成する。配管61は、金属製容器81の外周面に接触している。金属製容器81と配管61との接触部分の長さは、金属製容器81の軸方向寸法の長さよりも大きい。
本実施形態の冷媒温度センサ取付構造50では、次の作用により、冷媒温度センサ80に熱が伝わる。
すなわち、配管61が冷媒温度センサ80に巻きついている。このため、冷媒温度センサ80の全周方向から中心部に向って熱が伝導する。これに対して、従来の冷媒温度センサ取付構造150では、冷媒温度センサ80の一方向から熱が伝導する。このため、従来の冷媒温度センサ取付構造150に比べて、本実施形態の冷媒温度センサ取付構造50は外気の影響を受けにくい。従って、従来の冷媒温度センサ取付構造150では必要とされていた冷媒温度センサ180を覆う断熱材185を、本実施形態の冷媒温度センサ取付構造50では省略することも可能である。
すなわち、配管61が冷媒温度センサ80に巻きついている。このため、冷媒温度センサ80の全周方向から中心部に向って熱が伝導する。これに対して、従来の冷媒温度センサ取付構造150では、冷媒温度センサ80の一方向から熱が伝導する。このため、従来の冷媒温度センサ取付構造150に比べて、本実施形態の冷媒温度センサ取付構造50は外気の影響を受けにくい。従って、従来の冷媒温度センサ取付構造150では必要とされていた冷媒温度センサ180を覆う断熱材185を、本実施形態の冷媒温度センサ取付構造50では省略することも可能である。
金属製容器81の内部で発生する樹脂83の剥離90について説明する。
剥離90は、季節変化等による配管周囲の温度変化によって樹脂83が膨張収縮するために発生する。このような剥離90のうちでも、金属製容器81と配管61との接触部分84,184(図3及び図4参照)に対応するところに形成されている剥離90,190は、冷媒温度の検出精度に大きな影響を与える。すなわち、このような部分に発生した剥離90,190は、金属製容器81と樹脂83との間の熱の伝導を阻害するため、冷媒温度と温度検知素子82の検出温度との間の差を拡大させる。このため、金属製容器81と配管61との接触部分84,184に対応するところに剥離90,190が発生すると、剥離90,190の発生前後において冷媒温度の検出値に差が生じ、これが原因となって、空調精度が低下する。
剥離90は、季節変化等による配管周囲の温度変化によって樹脂83が膨張収縮するために発生する。このような剥離90のうちでも、金属製容器81と配管61との接触部分84,184(図3及び図4参照)に対応するところに形成されている剥離90,190は、冷媒温度の検出精度に大きな影響を与える。すなわち、このような部分に発生した剥離90,190は、金属製容器81と樹脂83との間の熱の伝導を阻害するため、冷媒温度と温度検知素子82の検出温度との間の差を拡大させる。このため、金属製容器81と配管61との接触部分84,184に対応するところに剥離90,190が発生すると、剥離90,190の発生前後において冷媒温度の検出値に差が生じ、これが原因となって、空調精度が低下する。
図3及び図4を参照して、本実施形態に係る冷媒温度センサ取付構造50の構造的特徴を、従来の冷媒温度センサ取付構造150と比較して説明する。
図3に、樹脂183の剥離190がある状態の従来の冷媒温度センサ取付構造150を示す。図4に、樹脂83の剥離90がある状態の本実施形態の冷媒温度センサ取付構造50を示す。
図3に、樹脂183の剥離190がある状態の従来の冷媒温度センサ取付構造150を示す。図4に、樹脂83の剥離90がある状態の本実施形態の冷媒温度センサ取付構造50を示す。
なお、説明を簡単にするため、従来の冷媒温度センサ取付構造150の冷媒温度センサ180と、本実施形態の冷媒温度センサ取付構造50の冷媒温度センサ80とは同じ構造とし、両者とも軸方向寸法の長さを「LA」とする。また、両者の剥離90,190は円形とし、その直径を「PA」とする。
まず、従来の冷媒温度センサ取付構造150について説明する。
図3(a)に示すように、従来の冷媒温度センサ取付構造150は、直線状に延びる配管161に、冷媒温度センサ180を取り付けた構造を有する。冷媒温度センサ180は、配管161の軸方向に沿うように配置されている。このため、配管161と金属製容器181との接触部分184の長さは、金属製容器181の軸方向寸法の長さと等しい。
図3(a)に示すように、従来の冷媒温度センサ取付構造150は、直線状に延びる配管161に、冷媒温度センサ180を取り付けた構造を有する。冷媒温度センサ180は、配管161の軸方向に沿うように配置されている。このため、配管161と金属製容器181との接触部分184の長さは、金属製容器181の軸方向寸法の長さと等しい。
冷媒温度センサ180と配管161は断熱材185により覆われている。冷媒温度センサ180の構造は、本実施形態に係る冷媒温度センサ80と同じであり、金属製容器181と、温度を検出する温度検知素子182とを備えている。温度検知素子182は、樹脂183で覆われている。
図3(b)に、冷媒温度センサ180の金属製容器181の展開図を示す。
図3(b)のドット部分は、金属製容器181が配管161に接触する接触部分184を示し、ドット部分が途切れている部分184aは、剥離190に対応する部分を示す。すなわち、当該部分184aは、熱が伝わりにくい部分を示す。配管161と冷媒温度センサ180との接触部分184の長さは、軸方向寸法と等しいため、「LA」である。ここで、剥離90の直径を「PA」とすると、金属製容器181と配管161との間の接触面積に対する剥離面積の比率は、PA/LAとなる。
図3(b)のドット部分は、金属製容器181が配管161に接触する接触部分184を示し、ドット部分が途切れている部分184aは、剥離190に対応する部分を示す。すなわち、当該部分184aは、熱が伝わりにくい部分を示す。配管161と冷媒温度センサ180との接触部分184の長さは、軸方向寸法と等しいため、「LA」である。ここで、剥離90の直径を「PA」とすると、金属製容器181と配管161との間の接触面積に対する剥離面積の比率は、PA/LAとなる。
本実施形態の冷媒温度センサ取付構造150について説明する。
図4に示すように、実施形態の冷媒温度センサ取付構造50は、螺旋状の配管61の内部空間SIに、冷媒温度センサ80を取り付けた構造を有する。そして、上記したように、金属製容器81と配管61との接触部分84の長さは、金属製容器81の軸方向寸法(すなわち、長さ「LA」)よりも大きい。
図4に示すように、実施形態の冷媒温度センサ取付構造50は、螺旋状の配管61の内部空間SIに、冷媒温度センサ80を取り付けた構造を有する。そして、上記したように、金属製容器81と配管61との接触部分84の長さは、金属製容器81の軸方向寸法(すなわち、長さ「LA」)よりも大きい。
図4(b)に、冷媒温度センサ80の金属製容器81の展開図を示す。
図4(b)のドット部分は、金属製容器81が配管61に接触する接触部分84を示し、ドット部分が途切れている部分84aは、剥離90に対応する部分を示す。ここで、配管61と冷媒温度センサ80との接触部分84の長さを「LB」とし、剥離90の直径を「PA」とすると、金属製容器81と配管61との間の接触面積に対する剥離面積の比率は、PA/LBとなる。
図4(b)のドット部分は、金属製容器81が配管61に接触する接触部分84を示し、ドット部分が途切れている部分84aは、剥離90に対応する部分を示す。ここで、配管61と冷媒温度センサ80との接触部分84の長さを「LB」とし、剥離90の直径を「PA」とすると、金属製容器81と配管61との間の接触面積に対する剥離面積の比率は、PA/LBとなる。
本実施形態の冷媒温度センサ取付構造50における接触部分84の長さは、従来の冷媒温度センサ取付構造150における接触部分184の長さよりも大きい。すなわち、LB>LAである。従って、金属製容器81(181)と配管61(161)との間の接触面積に対する剥離面積の比率については、従来の冷媒温度センサ取付構造150に比べて、実施形態の冷媒温度センサ取付構造50の方が小さい。
このため、実施形態の冷媒温度センサ取付構造50では、温度検出における剥離90の影響が小さくなる。すなわち、金属製容器81と配管61との間の接触部分84に対応するように冷媒温度センサ80内部に剥離90が発生するとき、冷媒温度と温度検知素子82の検出温度との間の差が拡大するが、実施形態の冷媒温度センサ取付構造50におけるその拡大幅は、従来の冷媒温度センサ取付構造150の拡大幅に比べて、小さくなる。このため、空調精度の低下が抑制される。
本実施形態の冷媒温度センサ取付構造50によれば、以下の効果を奏する。
(1)冷媒温度センサ取付構造50は、冷媒温度センサ80と、冷媒温度センサ80が取り付けられる冷媒温度センサ取付部68とを備えている。冷媒温度センサ取付部68は螺旋状の配管61により構成され、この螺旋状の配管61によって囲われた内部空間SIに冷媒温度センサ80が挿入されている。
(1)冷媒温度センサ取付構造50は、冷媒温度センサ80と、冷媒温度センサ80が取り付けられる冷媒温度センサ取付部68とを備えている。冷媒温度センサ取付部68は螺旋状の配管61により構成され、この螺旋状の配管61によって囲われた内部空間SIに冷媒温度センサ80が挿入されている。
この構成によれば、従来の冷媒温度センサ取付構造150(図3参照)に比べて、配管61と金属製容器81との接触面積が大きくなる。このため、金属製容器81と配管61との接触部分で金属製容器81と樹脂83との間に剥離が生じる場合において、金属製容器81と配管61との間の接触面積に対する剥離面積の比率を、従来の冷媒温度センサ取付構造に比べて小さくすることができる。これにより、剥離発生の前後における配管61と冷媒温度センサ80との間の熱伝導率の低下を抑制することができる。このため、金属製容器81と樹脂83との間に剥離90が生じることにより発生する冷媒温度と温度検知素子82の検出温度との間の差の拡大を抑制することができる。
空気調和機1は、上記構造の冷媒温度センサ取付構造50を有する。このため、金属製容器81と樹脂83との間に剥離90が生じるようなことがあっても、金属製容器81と樹脂83との間に剥離90が生じることに起因して発生する冷媒温度と温度検知素子82の検出温度との間の差の拡大を抑制することができる。このため、金属製容器81と樹脂83との間に剥離90が生じるような状況においても、空調制御の精度低下が小さい。
(第2実施形態)
図5を参照して、第2実施形態に係る冷媒温度センサ取付構造50Aを説明する。
第1実施形態では、圧縮機10に接続されている配管61を螺旋状に形成するが、本実施形態の冷媒温度センサ取付構造50Aでは、圧縮機10に接続されている配管61から分岐する分岐管63に螺旋状の取付部を形成する。なお、本実施形態の説明において、第1実施形態に係る冷媒温度センサ取付構造50と同じ構成要素には、同じ符号を付している。
図5を参照して、第2実施形態に係る冷媒温度センサ取付構造50Aを説明する。
第1実施形態では、圧縮機10に接続されている配管61を螺旋状に形成するが、本実施形態の冷媒温度センサ取付構造50Aでは、圧縮機10に接続されている配管61から分岐する分岐管63に螺旋状の取付部を形成する。なお、本実施形態の説明において、第1実施形態に係る冷媒温度センサ取付構造50と同じ構成要素には、同じ符号を付している。
第2実施形態に係る冷媒温度センサ取付構造50Aでは、圧縮機10に接続されている配管61を分流器64で本管62と分岐管63とに分岐し、さらに、本管62と分岐管63とを合流器65で1つの管に収束させている。分岐管63は、本管62よりも細く、螺旋状に形成されている。螺旋状の分岐管63が形成する内部空間SIに、温度検知素子82を内蔵する冷媒温度センサ80が挿入されている。すなわち、螺旋状の分岐管63が冷媒温度センサ取付部68を構成する。
本実施形態の冷媒温度センサ取付構造50Aによれば、以下の効果を奏する。
(1)冷媒温度センサ取付部68は、温度測定するべき冷媒が流れる配管61から分岐する分岐管63に設けられている。
(1)冷媒温度センサ取付部68は、温度測定するべき冷媒が流れる配管61から分岐する分岐管63に設けられている。
温度測定するべき冷媒が流れる配管61自体を金属製容器81に巻く構造(以下、「比較構造」という。)を採用すると、金属製容器81の外周面に巻くことができる配管61の長さが制限される。そこで、上記構成では、冷媒温度センサ取付部68を、温度測定するべき冷媒が流れる配管61から分岐する分岐管63に設けている。分岐管63の直径は元の配管61よりも細いため、金属製容器81の外周面に巻くことができる分岐管63(配管)を長くすることができる。従って、比較構造のものと比べて、金属製容器81と分岐管63(配管)との接触部分84を長くすることができ、金属製容器81と樹脂83との間に剥離90が生じることにより発生する冷媒温度と温度検知素子82の検出温度との間の差の拡大を抑制することができる。
(第3実施形態)
図6及び図7を参照して、第3実施形態に係る冷媒温度センサ取付構造50Bを説明する。
図6及び図7を参照して、第3実施形態に係る冷媒温度センサ取付構造50Bを説明する。
第1及び第2実施形態では、螺旋状の配管61または螺旋状の分岐管63に冷媒温度センサ80を挿入して、冷媒温度センサ80を配管61または分岐管63に取り付ける。本実施形態では、冷媒温度センサ80の構成要素の金属製容器81と螺旋状の配管67とを密接かつ固着し、その後、金属製容器81に冷媒温度センサ80を収容する。すなわち、第1及び第2実施形態と第3実施形態とでは、冷媒温度センサ取付構造50,50A,50Bの形成方法を異ならせている。なお、この実施形態の説明において、第1実施形態に係る冷媒温度センサ取付構造50と同じ構成要素には同じ符号を付している。
図6は、第3実施形態に係る冷媒温度センサ取付構造50Bの構成要素である冷媒温度センサ付きモジュール100を示す。
冷媒温度センサ付きモジュール100は、冷媒温度センサ80と、螺旋状の配管67とを備えている。冷媒温度センサ付きモジュール100は次のように製造される。まず、螺旋状の配管67が形成する内部空間SIに筒状の金属製容器81を挿入する。そして、この状態で、配管67と金属製容器81とをロウ付けまたは溶接する。これにより、金属製容器81の外周面に配管67が密接し、かつ固着する。次に、金属製容器81に冷媒温度センサ80を収容し、更にこの金属製容器81に樹脂83を充填して、金属製容器81を封止する。螺旋状の配管67は冷媒温度センサ取付部68を構成する。配管67の両端は、ロウ付けのためのフランジ67bが形成されている。
冷媒温度センサ付きモジュール100は、冷媒温度センサ80と、螺旋状の配管67とを備えている。冷媒温度センサ付きモジュール100は次のように製造される。まず、螺旋状の配管67が形成する内部空間SIに筒状の金属製容器81を挿入する。そして、この状態で、配管67と金属製容器81とをロウ付けまたは溶接する。これにより、金属製容器81の外周面に配管67が密接し、かつ固着する。次に、金属製容器81に冷媒温度センサ80を収容し、更にこの金属製容器81に樹脂83を充填して、金属製容器81を封止する。螺旋状の配管67は冷媒温度センサ取付部68を構成する。配管67の両端は、ロウ付けのためのフランジ67bが形成されている。
図7は、第3実施形態に係る冷媒温度センサ取付構造50Bを示す。圧縮機10に接続されている配管61には、2箇所に孔66が形成されている。この2つの孔66は、配管67において、配管67の一端と他端との対応するところに形成されている。配管67の両端のそれぞれは、ロウ付けで配管61に接続されている。
本実施形態の冷媒温度センサ取付構造50Bによれば、以下の効果を奏する。
(1)冷媒温度センサ付きモジュール100の金属製容器81の外周面には配管67が密接かつ固着するように巻かれている。このため、金属製容器81と配管67との間の熱伝導性が向上する。従って、冷媒温度と検出温度との間の差の拡大を抑制することができる。
(1)冷媒温度センサ付きモジュール100の金属製容器81の外周面には配管67が密接かつ固着するように巻かれている。このため、金属製容器81と配管67との間の熱伝導性が向上する。従って、冷媒温度と検出温度との間の差の拡大を抑制することができる。
(2)冷媒温度センサ取付構造50Bは、温度測定するべき冷媒が流通する配管61に上記構成の冷媒温度センサ付きモジュール100が接続されたものである。従って、第1実施形態と同様の効果を奏する。
(変形例)
なお、本技術の実施態様は上記に示した態様に限られるものではなく、これを例えば以下に示すように変更して実施することもできる。また以下の各変形例は、上記各実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
なお、本技術の実施態様は上記に示した態様に限られるものではなく、これを例えば以下に示すように変更して実施することもできる。また以下の各変形例は、上記各実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
・上記各実施形態の冷媒温度センサ取付構造50,50A,50Bでは、図2、図5、図6に示すように、螺旋部分において互いに隣り合う配管同士の間隔が狭いが、配管同士の間隔を広げてもよい。
・上記各実施形態の冷媒温度センサ取付構造50,50A,50Bは、圧縮機10に流入する冷媒の温度を検出する冷媒温度センサ80の取付構造を示すが、これは、本技術の適用例の一例である。冷媒温度センサ取付構造50,50A,50Bは、冷媒温度を検出する部分に関係なく適用される。
・上記第1及び第2実施形態では、螺旋状の配管61または分岐管63に冷媒温度センサ80を挿入して、配管61に冷媒温度センサ80を取り付けている。これに対し、配管61と冷媒温度センサ80とを強固に固定するため、接着剤またはロウ付けで両者を接着してもよい。
・また、螺旋状の配管61または分岐管63によって囲われた内部空間SIの直径を金属製容器81の外径よりも小さくして、この内部空間SIに冷媒温度センサ80を圧入して、冷媒温度センサ80を固定するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、空気調和機1の冷媒回路に流れる冷媒を検出するための冷媒温度センサ80に関し、この冷媒温度センサ80の取付構造を説明した。しかし、上記各実施形態で説明した冷媒温度センサ取付構造50,50A,50Bは、空気調和機1用の冷媒温度センサ80の取付にのみ適用されるものではない。すなわち、空気調和機1に限らず、冷凍庫や冷蔵庫等の冷凍装置において冷媒温度を検出するための冷媒温度センサ80の取付に対しても、上記各実施形態で示した冷媒温度センサ取付構造50,50A,50Bを適用することができる。
1…空気調和機、10…圧縮機、11…四路切換弁、12…電子膨張弁、20…室外熱交換器、30…室内熱交換器、50,50A,50B…冷媒温度センサ取付構造、60,61,67…配管、62…本管、63…分岐管、64…分流器、65…合流器、66…孔、67b…フランジ、68…冷媒温度センサ取付部、80…冷媒温度センサ、81…金属製容器、82…温度検知素子、83…樹脂、84…接触部分、84a…部分、90,190…剥離、100…冷媒温度センサ付きモジュール、150…従来の冷媒温度センサ取付構造、161…配管、180…冷媒温度センサ、181…金属製容器、182…温度検知素子、183…樹脂、184…接触部分、184a…部分、185…断熱材、190…剥離。
Claims (5)
- 筒状の金属製容器(81)に収容されかつ樹脂(83)で封止されている温度検知素子(82)を有する冷媒温度センサ(80)と、前記冷媒温度センサ(80)が取り付けられる冷媒温度センサ取付部(68)とを備えている冷媒温度センサ取付構造(50)において、
前記冷媒温度センサ取付部(68)は螺旋状の配管(61)であって、この螺旋状の配管(61)によって囲われた内部空間(SI)に前記冷媒温度センサ(80)が挿入されている
ことを特徴とする冷媒温度センサ取付構造。 - 請求項1に記載の冷媒温度センサ取付構造において、
前記冷媒温度センサ取付部(68)は、温度測定するべき冷媒が流れる配管(61)から分岐する分岐管(63)に設けられている
ことを特徴とする冷媒温度センサ取付構造。 - 温度測定するべき冷媒が流通する配管(67)が予め外周面に密接かつ固着するように巻かれている金属製容器(81)に対し温度検知素子(82)が収容され樹脂により封止されている冷媒温度センサ付きモジュール。
- 温度測定するべき冷媒が流通する配管(61)に請求項3に記載の冷媒温度センサ付きモジュール(100)を接続した構造を有する冷媒温度センサ取付構造。
- 請求項1、2、及び4のいずれか一項に記載の冷媒温度センサ取付構造(50,50A,50B)を備える冷凍装置。
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CN105928274A (zh) * | 2016-04-29 | 2016-09-07 | 合肥华凌股份有限公司 | 感温装置及制冷设备 |
JP2018183510A (ja) * | 2017-04-27 | 2018-11-22 | 東芝ライフスタイル株式会社 | 衣類乾燥機 |
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-
2012
- 2012-09-03 JP JP2012193296A patent/JP2014048009A/ja active Pending
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JP7281546B2 (ja) | 2019-07-18 | 2023-05-25 | Phcホールディングス株式会社 | 冷凍装置、及び、温度センサ取付構造 |
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