JP2014047829A - 圧力緩衝装置およびバルブ部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】バルブ部材のシール性能の低下を抑制しながら、バルブ部材周辺の異物を排出し易くする。
【解決手段】液体を収容するシリンダ部と、シリンダ部内の空間を、オイルを収容する第1油室と第2油室とに区画するピストンバルブと、ピストンバルブに接続するとともに、シリンダ部の軸方向において移動するピストンロッドと、第1油室と第2油室との間における液体の流路を形成するピストンナット43(円筒部433)と、ピストンナット43の流路内におけるオイルの圧力に応じて変形または変位し、流路を開閉するフロートバルブ52とを備える。そして、流路部材に対するフロートバルブ52は、突出部52Pおよび凹部52Nを有することにより、位置が調整された状態でピストンナット43(円筒部433)との間に隙間を形成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、圧力緩衝装置およびバルブ部材に関する。
自動車等の車両のサスペンション装置には、走行中に路面から車体へ伝達される振動を適切に緩和して、乗心地、操縦安定性を向上させるために、減衰力発生器を用いた圧力緩衝装置を備えている。このような圧力緩衝装置において、液体を収容するシリンダ内における液体の流路上に、変位および変形可能なバルブ部材を配置し液体の流れの開閉を行うものが知られている。
例えば、特許文献1には、低周波数域で減衰力を高く高周波域で減衰力を低くするように減衰力調整機構を備えた圧力緩衝装置が提案されている。そして、特許文献1の減衰力調整構造においては、変位および変形可能なバルブ部材を液体の流れの流路に設けることによって圧力室を構成し減衰力の調整を図っている。
特開2011−69443号公報
ところで、圧力緩衝装置においてシリンダ内の流路に変位および変形可能なバルブ部材を設けた場合、例えば部品に付着していた異物や液体に含まれていた異物がバルブ部材と流路との間に噛み込まれるおそれがあった。
本発明は、バルブ部材のシール性能の低下を抑制しながら、バルブ部材周辺の異物を排出し易くすることを目的とする。
かかる目的のもと、本発明は、液体を収容するシリンダと、シリンダ内の空間を、液体を収容する第1液室と第2液室とに区画する区画部材と、区画部材に接続するとともに、シリンダの軸方向において移動するロッド部材と、第1液室と第2液室との間における液体の流路を形成する流路部材と、流路部材の流路内における液体の圧力に応じて変形または変位し、流路を開閉するバルブ部材と、を備え、流路部材に対するバルブ部材の位置が調整された状態で、バルブ部材と流路部材との間に隙間が形成されることを特徴とする圧力緩衝装置である。
ここで、流路部材の内周とバルブ部材の外周との間隔が第1の距離に形成された部分によって隙間を形成し、間隔が第1の距離よりも小さい第2の距離に形成された部分によって位置を調整することを特徴とすることができる。
また、バルブ部材は、外周において更に外側に向けて突出する突出部を備え、突出部によって、流路部材に対する位置が調整された状態で、流路部材との間に隙間を形成することを特徴とすることができる。
そして、第1液室から第2液室側へのバイパス路と、バイパス路に設けられ流路を絞る絞り部材を介して連通する圧力室とを備え、バルブ部材は、変形または変位することにより圧力室内の容積を変化させることを特徴とすることができる。
また、他の観点から捉えると、本発明は、圧力緩衝装置のシリンダにおいて区画された第1液室と第2液室との間の液体の流路に設けられ、流路における液体の流れを閉塞または開放するバルブ部材であって、中央に設けられて液体の圧力を受けて変形する変形部と、変形部の外周に設けられ、外周において更に外側に向けて突出する突出部と、を備えることを特徴とするバルブ部材である。
本発明によれば、バルブ部材のシール性能の低下を抑制しながら、バルブ部材周辺の異物を排出し易くすることができる。
本実施形態の油圧緩衝装置の全体構成図である。 油圧緩衝装置を詳細に説明するための図である。 減衰力調整部を説明するための図である。 フロートバルブの形状を説明するための図である。 圧縮行程時のオイルの流れを示す図である。 伸張行程時のオイルの流れを示す図である。 伸張行程時における減衰力調整部の動作を説明するための図である。 圧縮行程時における減衰力調整部の動作を説明するための図である。 他の例の減衰力調整部を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態の油圧緩衝装置1の全体構成図である。
図2は、油圧緩衝装置1を詳細に説明するための図である。
圧力緩衝装置の一例としての油圧緩衝装置1は、図1に示すように、周波数応答型のサスペンションの一部を構成する複筒型式油圧緩衝装置である。そして、油圧緩衝装置1は、シリンダ部10と、ロッド部材の一例としてのピストンロッド20と、区画部材の一例としてのピストンバルブ30と、減衰力調整部40と、ボトムバルブ60と、を備えている。
〔シリンダ部の構成・機能〕
シリンダ部10は、薄肉円筒状の外シリンダ11と、外シリンダ11内に収容される薄肉円筒状の内シリンダ12と、円筒状の外シリンダ11の円筒の軸方向(図1では上下方向)の一方の端部を塞ぐ底蓋13とを備えている。なお、以下では、外シリンダ11の円筒の中心軸方向を、単に「軸方向」と称す。
また、シリンダ部10は、外シリンダ11の内側に配置されてピストンロッド20をガイドするロッドガイド14と、ピストンロッド20を摺動させるとともに、外シリンダ11における軸方向の他方の端部に装着されたバンプストッパキャップ15とを備えている。また、シリンダ部10は、バンプストッパキャップ15の内側であって、ロッドガイド14に対してピストン31とは反対側に設けられ、シリンダ部10内の液体の漏れやシリンダ部10内への異物の混入を防ぐオイルシール16を備えている。
そして、シリンダ部10においては、外シリンダ11における軸方向の長さの方が内シリンダ12の長さよりも長く、内シリンダ12は、外シリンダ11と同心に配置される。つまり、内シリンダ12における軸方向の一方の端部は、ボトムバルブ60を構成する部品の一つである後述するバルブボディ61と底蓋13とを介して、外シリンダ11における軸方向の一方の端部に支持される。
他方、内シリンダ12における軸方向の他方の端部は、ロッドガイド14にて支持される。これらにより、内シリンダ12の外周と外シリンダ11の内周との間隙が軸方向に一定となるように、内シリンダ12は、外シリンダ11と同心に配置される。そして、内シリンダ12の外周面と外シリンダ11の内周面とで、リザーバ室Rを形成している。ボトムバルブ60は、図1に示すように、後述するバルブボディ61により第1油室Y1とリザーバ室Rとを区分する。
〔ピストンロッドの構成・機能〕
ピストンロッド20は、軸方向に延びるとともに軸方向の一方の端部(図1では下端部)でピストンバルブ30および減衰力調整部40に接続する。
ピストンロッド20は、中実または中空の棒状の部材であり、円柱状または円筒状のロッド部21と、軸方向の一方の端部にピストンバルブ30や減衰力調整部40などを取り付けるための一方側取付部22aと、軸方向の他方の端部にこのピストンロッド20を車体などへ取り付けるための他方側取付部22bと、を有している。一方側取付部22aおよび他方側取付部22bの端部の外面には螺旋状の溝が切られて雄ねじが形成されており、ボルトとして機能する。
また、一方側取付部22aは、ロッド部21と比較して外径が小さくなっている。それによって、一方側取付部22aは、ロッド部21との接続点において段差23を形成する。さらに、ピストンロッド20は、一方側取付部22aにおいて、軸方向に伸びて形成された溝状の経路であって、第2油室Y2と第1油室Y1との間でオイルを流通させるバイパス路25を備えている。
〔ピストンバルブの構成・機能〕
ピストンバルブ30は、図2(a)に示すように、ピストン31と、ピストン31に形成された複数の油路の内の一部の油路における軸方向の一方の端部を塞ぐ第1バルブ群321と、ピストン31に形成された複数の油路の内の一部の油路における軸方向の他方の端部を塞ぐ第2バルブ群322と、を備えている。また、ピストンバルブ30は、第1バルブストッパ351、第2バルブストッパ352および第3バルブストッパ353を備えている。
ピストン31は、軸方向に形成された複数の油路を有する円柱状の部材である。そして、ピストン31は、その外周面に設けられたシール部材を介して内シリンダ12の内周面に接触し、内シリンダ12内の液体(本実施形態においてはオイル)が封入された空間を、ピストン31よりも軸方向の一方の端部側の第1油室Y1と、ピストン31よりも軸方向の他方の端部側の第2油室Y2とに区分する(図1参照)。
そして、ピストン31には、ピストンロッド20の一方側取付部22aを通すために軸方向に形成された取付孔33Rと、取付孔33Rよりも半径方向の外側の部位に軸方向に形成された第1油路341と、第1油路341よりも半径方向の外側の部位に軸方向に形成された第2油路342とが形成されている。第1油路341および第2油路342は、円周方向に等間隔に複数(本実施形態においては4つ)形成されており、第1油室Y1と第2油室Y2とを連通する。
第1バルブ群321は、ピストンロッド20の一方側取付部22aを通すボルト孔が形成された円盤状の部材が複数重ねられることで構成される。そして、第1バルブ群321を構成する個々のバルブは、第1油路341を塞ぎ、かつ第2油路342を開放するように設定されている。
第2バルブ群322は、ピストンロッド20の一方側取付部22aを通すボルト孔が形成された円盤状の部材が複数重ねられることで構成される。そして、第2バルブ群322を構成する個々のバルブは、第2油路342を塞ぎ、かつ第1油路341を開放するように設定されている。
第1バルブストッパ351および第2バルブストッパ352は、それぞれ概形が円筒形状をしている。第1バルブストッパ351および第2バルブストッパ352は、軸方向に伸びてピストンロッド20の一方側取付部22aが貫通可能な内径を有する取付孔351Rおよび取付孔352Rをそれぞれ備える。さらに、第1バルブストッパ351は、取付孔351Rに隣接して形成され同様に軸方向に連通する連通孔351Hを有する。
そして、第1バルブストッパ351および第2バルブストッパ352は、取付孔351Rに一方側取付部22aが嵌め込まれ、ピストン31との間に第2バルブ群322を挟み込む。また、第1バルブストッパ351の連通孔351Hは、軸方向の一方側が第2油室Y2に対して開口し、他方側が第2バルブストッパ352の内側に位置するピストンロッド20に形成されるバイパス路25に臨む。
第3バルブストッパ353は、概形が円筒形状をしている。そして、第3バルブストッパ353は、軸方向に伸びてピストンロッド20の一方側取付部22aが貫通可能な内径を有する取付孔353Rを有する。さらに、第3バルブストッパ353は、後述の減衰力可変バルブ41に向けて開放された凹部353aが設けられる。
そして、第3バルブストッパ353は、取付孔353Rに一方側取付部22aが嵌め込まれ、ピストン31との間に第1バルブ群321を挟み込む。また、第3バルブストッパ353の凹部353aは、バイパス路25に連通する空間である吐出通路36を形成する。
〔減衰力調整部の構成・機能〕
図2(a)に示すように、減衰力調整部40は、減衰力可変バルブ41と、絞り部材の一例としてのオリフィス42と、流路部材の一例としてのピストンナット43と、スプール44と、支持バネ46とを有する。さらに、減衰力調整部40は、エンドキャップ51と、バルブ部材の一例としてのフロートバルブ52と、圧力調整室スプリング53とを有する。
減衰力可変バルブ41は、第3バルブストッパ353の凹部353aを覆った状態で、吐出通路36の開口部を塞ぐ。また、減衰力可変バルブ41は、変形して凹部353aを覆わない状態になると、吐出通路36を開放し、バイパス路25および吐出通路36を通して第2油室Y2のオイルを第1油室Y1側へと流す。すなわち、バイパス路25は第2油室Y2のオイルの圧力に対する逃がし通路として機能し、減衰力可変バルブ41は液圧逃がし弁として機能する。
オリフィス42は、図2(b)に示すように、ディスクバルブ形状を有し、中央部にピストンロッド20の一方側取付部22aが貫通する開口部42Hを有し、この開口部42Hを囲む環状部42Cの内周面より径方向外方へ外周寄りの位置まで切り込まれたスリット42Sを備える。そして、オリフィス42は、減衰力可変バルブ41と共に、第3バルブストッパ353の第1油室Y1側の端部と、ピストンナット43の環状突出部432(後述)と間に挟持される。このとき、スリット42Sの先端側は、環状突出部432(後述)を越えてその径方向外方へ延出して圧力室47(後述)へ連通する。また、スリット42Sの基端側はバイパス路25の下端部へ連通する。
なお、本実施形態では、スリット42Sは周方向において1箇所以上に設けている。ただし、スリット42Sの数、長さ、スリット幅などは仕様に応じて適宜設定できる。
ピストンナット43は、円柱状部431と、円柱状部431の軸方向における一端側に設けられる環状突出部432と、他端側に設けられる円筒部433とを有して構成される。
円柱状部431は、軸方向に伸びピストンロッド20の一方側取付部22aが嵌め込まれる貫通孔であるボルト孔43Rと、ボルト孔43Rに隣接し軸方向に環状突出部432側から円筒部433まで貫通して形成される連絡通路43Hを有している。なお、本実施形態では、連絡通路43Hは、ピストンナット43の周方向において複数設けられている。
ピストンナット43は、ボルト孔43Rに一方側取付部22aが固定されることで、ピストンロッド20に支持される。そして、本実施形態では、ピストンナット43のボルト孔43Rを一方側取付部22aに取り付ける。これによって、ピストンナット43は、ピストンバルブ30、減衰力調整部40などのピストンナット43とピストンロッド20の段差23との間に挟まれる部材を段差23との間に挟み込み、これらの部材をピストンロッド20に保持させる。
また、連絡通路43Hは、後述する圧力室47と圧力調整室55とを連通し、圧力室47と圧力調整室55との間におけるオイルの流路を形成する。
なお、ピストンロッド20のバイパス路25、圧力室47、連絡通路43H、円筒部433(圧力調整室55)、エンドキャップ51の貫通孔51H(後述)によって、第2油室Y2と第1油室Y1との間に一つのオイルの流路が形成される。この流路においては、後述するように、ピストンバルブ30の動作に応じてオイルが流れる。
スプール44は、円筒形状の概形をしている。スプール44は、一端側の開口部において軸方向に向けて折れ曲がった内向きフランジ状の上端部44aを有し、他端側がピストンナット43の円柱状部431の外側に嵌り込む。スプール44と円柱状部431との間にはOリング45が設けられる。そして、スプール44は、ピストンナット43の円柱状部431に対して、軸方向において移動可能に取り付けられる。
また、スプール44の上端部44aは、軸方向の一端側にて減衰力可変バルブ41に接触可能に形成されるとともに、他端側にて後述する支持バネ46に接触するように形成される。そして、スプール44は、後述する支持バネ46によりピストンナット43に向けて付勢され、減衰力可変バルブ41をピストンナット43の端部に押し付ける。
そして、図2(a)に示すように、スプール44の上端部44aと、ピストンナット43の環状突出部432と、減衰力可変バルブ41とによって囲まれた空間によって、圧力室47を形成する。
支持バネ46は、図2(c)に示すように、リング状を有するとともに、外周部に径方向外側へ突出する突出部46aが複数突出形成される。また、支持バネ46は、内周部にピストンナット43の環状突出部432にて支持される。そして、図2(a)に示すように、支持バネ46は、突出部46aをスプール44の上端部44aへ接触させ、スプール44を軸方向において移動可能に保持する。
図3は、減衰力調整部40を説明するための図である。
エンドキャップ51は、図3に示すように、円柱形状を有する部材である。エンドキャップ51は、側面部511と、一方側端部512と、他方側端部513とを備える。
エンドキャップ51の側面部511の外径は、ピストンナット43の円筒部433の内径と同程度に設定される。そして、エンドキャップ51は、ピストンナット43の円筒部433の内側に嵌め込まれる。この際に、側面部511の外周に形成されるネジ(不図示)と、円筒部433の内周に形成されるネジ(不図示)とが嵌め合わされて固定される。
そして、エンドキャップ51は、ピストンナット43の円筒部433の内側に嵌め合わされた状態で、他方側端部513と円筒部433との間に空間である圧力調整室55を形成する。この圧力調整室55には、図2(a)に示すように、フロートバルブ52および圧力調整室スプリング53が収容される。
エンドキャップ51の他方側端部513は、図3に示すように、円形の縁に沿って形成され軸方向に突出する環状部51Cと、環状部51Cよりも径方向の内側に設けられ環状部51Cよりも軸方向において一段低くなった段差状の凹部からなる変形規制部51Gとを備えて構成される。
環状部51Cは、後述する圧力調整室スプリング53との間に、フロートバルブ52の外縁を挟み込む。また、変形規制部51Gは、後述するように、フロートバルブ52が撓み変形した際に、その変形量を所定範囲で許容するための間隔を形成する。
さらに、エンドキャップ51は、他方側端部513から一方側端部512に向けて貫通する貫通孔51Hを備えている。この貫通孔51Hは、一方側が圧力調整室55と連通し、他方側が第1油室Y1に臨む(図2(a)参照)。
フロートバルブ52は、図3に示すように、円板形状を有する板バネである。フロートバルブ52は、中央部に、オイルの圧力によって湾曲状に撓む弾性撓み部52Fを有している。また、本実施形態のフロートバルブ52は、外周部において径方向の外側に向けて突出する突出部52Pと、突出部52Pよりも中心方向に凹んだ凹部52Nとを有している。
フロートバルブ52は、外周部がエンドキャップ51の環状部51Cへ圧力調整室スプリング53によりエンドキャップ51に向けて付勢される。なお、フロートバルブ52は、後述する圧力調整室スプリング53の付勢力に抗して移動することが可能であり、軸方向および軸方向に直交する方向において変位する。さらに、フロートバルブ52は、エンドキャップ51の環状部51Cに接触しながら、圧力を受けることによって、中央部の弾性撓み部52Fが変形規制部51Gに接触するまで変形する。
以上のように、フロートバルブ52は、伸張行程時や圧縮行程時において、変形または変位することで、圧力調整室55の容積を変化させる。また、エンドキャップ51の貫通孔51Hを塞ぐことによって圧力調整室55と第1油室Y1側とのオイルの流れを遮断したり、開放したりする。
そして、図3に示すように、本実施形態のフロートバルブ52は、外周部において径方向の外側に向けて突出する突出部52Pと、突出部52Pよりも径方向内側に凹んだ凹部52Nとを有している。突出部52Pは、複数箇所(本実施形態では4つ)に設けられるとともに、それぞれの突出部52Pが周方向において等間隔に配置される。そして、凹部52Nは、周方向において隣り合う突出部52Pの間に形成される。
図4は、フロートバルブの形状を説明するための図である。
フロートバルブ52がピストンナット43に設けられた状態で、凹部52Nにおける外周と円筒部433の内周との隙間(以下、凹部隙間W1)の距離は、突出部52Pにおける外周と円筒部433の内周との隙間(以下、突出部隙間W2)の距離と比較して長くなる。
図4(a)に示すように、凹部52Nは、フロートバルブ52の中心と円筒部433の円筒中心との位置が一致している状態において、凹部隙間W1が例えば0.7mmになるようにしている。この凹部隙間W1の距離は、後述するように例えばオイル内に混入している異物(コンタミネーション)が通過可能な距離に基づいて設定している。
また、突出部52Pは、フロートバルブ52の中心と円筒部433の円筒中心との位置が一致している状態で、突出部隙間W2が例えば0.2mmになるようにしている。上述のとおり、フロートバルブ52は、圧力室47を構成する円筒部433において移動(変位)することで、伸張行程においてオイルの流路を開閉する。そのため、フロートバルブ52が円筒部433に対して移動できるように、突出部隙間W2が一定の距離を有するようにしている。
ここで、図4(b)に示すように、円筒部433の円筒中心に対してフロートバルブ52の中心がずれ、フロートバルブ52の一部が円筒部433に接触する状態がある。このとき、円筒部433の内周には、凹部52Nより径方向外側に突出する突出部52Pが接触した状態になる。
そして、突出部52Pは、円筒部433に対してフロートバルブ52が偏心した状態において、円筒部433に接していないフロートバルブ52の部分における凹部隙間W1が、一定の距離を保つようにしている。この一定の距離は、フロートバルブ52の凹部52Nの一部が、環状部51Cの内側(中心軸側)に落ち込まない距離に基づいて設定している。このように、突出部52Pによって、フロートバルブ52のピストンナット43に対する最大偏心量を調整する。そして、突出部52Pは、フロートバルブ52が円筒部433に対して偏心した場合に、エンドキャップ51の他方側端部513における閉塞(シール)性能を維持できるように機能する。
以上のように、本実施形態では、ピストンナット43(円筒部433)に対するフロートバルブ52の位置が調整された状態で、フロートバルブ52とピストンナット43との間に所定距離の隙間(凹部隙間W1)が形成されるようにしている。
なお、本実施形態では、円形のフロートバルブ52を用いている。そのため、突出部52Pの数は、少なくとも3箇所以上に設けることによって、円筒部433に対してフロートバルブ52がいずれの方向に偏心しても、フロートバルブ52の偏心量を調整することができる。ただし、突出部52Pの数を多くし過ぎると、後述する異物の排出機能が低下するため一定数に留めることが好ましい。
また、フロートバルブ52の形状は、円形状に限定されるものではない。例えば、フロートバルブ52の形状が、円形ではなく楕円であるような場合には、弧の長い側(円筒部433までの距離が遠くなる側)となる2箇所にそれぞれ突出部52Pを形成すれば良い。
なお、本実施形態では、フロートバルブ52を円形状とし、複数の突出部52Pを周方向に等間隔に配置することによって、フロートバルブ52が円筒部433の径方向における変位の際の偏った接触や、フロートバルブ52の不均一形状である場合に生じ得る変形の際の応力集中による負荷などによって、フロートバルブ52の耐久性が低下することを防止している。
圧力調整室スプリング53は、図3に示すように、薄板環状ばねであり、板状円環部53aと、板状円環部53aの外周に放射状に設けられる複数の上向きばね脚53bと下向きばね脚53cとを有する。上向きばね脚53bおよび下向きばね脚53cは、板状円環部53aの周方向において一定の間隔で設けられる。さらに、上向きばね脚53bと下向きばね脚53cとは、板状円環部53aの外周にて、交互に斜め上向きと斜め下向きに並ぶように配置される。
そして、圧力調整室スプリング53は、上向きばね脚53bをピストンナット43の円筒部433の端部面に対向して取り付けられ、下向きばね脚53cによりフロートバルブ52をエンドキャップ51の環状部51Cに向けて押し付けるように支持する。
〔ボトムバルブの構成・機能〕
図1に示すように、ボトムバルブ60は、軸方向に形成された複数の油路を有するバルブボディ61と、バルブボディ61に形成された複数の油路の内の一部の油路における軸方向の一方の端部を塞ぐ第1バルブ621と、バルブボディ61に形成された複数の油路の内の一部の油路における軸方向の他方の端部を塞ぐ第2バルブ622、これらの部材を固定するボルト60Bとを備えている。
バルブボディ61は、円盤状の円盤状部63と、この円盤状部63の半径方向の最外部から軸方向に延びた円筒状の円筒状部64と、を有し、シリンダ部10内における閉ざされた空間を区分する。
円盤状部63には、ボルト60Bの軸部を通すために軸方向に形成されたボルト孔65Rと、ボルト孔65Rよりも半径方向の外側の部位に軸方向に形成された第1油路661と、第1油路661よりも半径方向の外側の部位に軸方向に形成された第2油路662とが形成されている。第1油路661および第2油路662は、円周方向に等間隔に複数(本実施形態においては4つ)形成されており、第1油室Y1とリザーバ室Rとを連通する連通路として機能する。
円筒状部64は、軸方向の一方の端部側に端面から凹んだ凹部64aを、円周方向に等間隔に複数(本実施形態においては4つ)有している。この凹部64aにより、円筒状部64の内部とリザーバ室Rとを連通している。
第1バルブ621は、ボルト60Bの軸部を通すボルト孔が形成された円盤状の部材である。そして、第1バルブ621の外径は、第1油路661を塞ぐ大きさであり、かつ第2油路662を開放する大きさに設定されている。
第2バルブ622は、ボルト60Bの軸部を通すボルト孔が形成された円盤状の部材である。そして、第2バルブ622の外径は、第2油路662を塞ぐ大きさに設定されている。また、第2バルブには、半径方向の中心から見た場合の第1油路661に対応する位置に、円周方向に等間隔に複数(本実施形態においては9つ)の油孔が形成されている。
続いて、本実施形態の油圧緩衝装置1の動作を説明する。
はじめに、圧縮行程時および伸張行程時におけるピストンバルブ30とボトムバルブ60の動作について説明する。
図5は、圧縮行程時のオイルの流れを示す図である。
図5に示すように、ピストン31が、白抜き矢印のようにシリンダ部10に対して軸方向の一方の端部側(図5においては下方)へ移動すると、ピストン31の移動で第1油室Y1内のオイルは押され、ピストンバルブ30下側の圧力は上昇し、ピストンバルブ30の第2油路342に高圧が作用する。その結果、この第2油路342を塞ぐ第2バルブ群322が開き、オイルは図5の矢印Aに示すように第2油路342を通ってピストンバルブ30の上方の第2油室Y2に流入する。この第1油室Y1から第2油室Y2へのオイルの流れは、第2バルブ群322および第2油路342で絞られ、油圧緩衝装置1の圧縮行程時における減衰力を得る。
また、ピストン31の軸方向の一方の端部側への移動により高まった第1油室Y1の圧力は、ボトムバルブ60の第1油路661に作用し、これを閉塞する第1バルブ621を開く。そして、第1油室Y1内のオイルは、図5の矢印Bに示すように、バルブボディ61の第1油路661、凹部64aを通って内シリンダ12と外シリンダ11との間に形成されるリザーバ室Rに流入する。この第1油室Y1からリザーバ室Rへのオイルの流れは、第1バルブ621および第1油路661で絞られ、油圧緩衝装置1の圧縮行程時における減衰力を得る。
図6は、伸張行程時のオイルの流れを示す図である。
図6に示すように、ピストン31が、白抜き矢印のようにシリンダ部10に対して軸方向の他方の端部側(図6においては上方)へ移動すると、その体積分のオイルが第1油室Y1に不足することにより負圧となる。これにより、第2油室Y2内のオイルがピストンバルブ30の第1油路341を通り、この第1油路341を閉塞する第1バルブ群321を開き、図6の矢印Cのように、第1油室Y1に流入する。この第2油室Y2から第1油室Y1へのオイルの流れは、ピストンバルブ30の第1バルブ群321および第1油路341で絞られ、油圧緩衝装置1の伸張行程時における減衰力を得る。
また、ピストン31が図6の白抜き矢印の方向に移動すると、リザーバ室R内のオイルがボトムバルブ60のバルブボディ61の凹部64a、第2油路662を通り、この第2油路662を閉塞する第2バルブ622を開き、図6の矢印Dのように、第1油室Y1内に流入する。このリザーバ室Rから第1油室Y1へのオイルの流れは、ボトムバルブ60の第2バルブ622および第2油路662で絞られ、油圧緩衝装置1の伸張行程時における減衰力を得る。
図7は、伸張行程時における減衰力調整部40の動作を説明するための図である。
伸張行程において、ピストン31(図6参照)の移動が低周波大振幅の領域では、第2油室Y2(図6参照)のオイルの圧力はオリフィス42で絞られることなく、速やかに圧力室47へ伝達される。そのため、圧力室47のオイルの圧力は第2油室Y2と同圧となる。その結果、減衰力調整部40における減衰力可変バルブ41は閉じたままとなる。
また、圧力調整室55が連絡通路43Hを介して圧力室47と連通している。従って、フロートバルブ52は押し込まれ、圧力調整室55も圧力室47と同圧になって、圧力室47の液圧低下を生じさせない。
一方、ピストン31(図6参照)の移動が所定の高周波微小振幅の領域になると、第2油室Y2(図6参照)のオイルの圧力はバイパス路25のオリフィス42で絞られて圧力室47へ遅れて伝達される。そのため、圧力室47の液圧は第2油室Y2のオイルの圧力より低くなり、圧力室47と第2油室Y2との間に圧力の差が発生する。この圧力差によって、図7に示すように、減衰力可変バルブ41が押されて開き、バイパス路25を介して第2油室Y2のオイルを第1油室Y1側へと逃がす。
その結果、第2油室Y2のオイルの圧力を第1油室Y1へ逃がし、ピストンバルブ30の第2油路342および第2バルブ群322に加えて、バイパス路25および減衰力可変バルブ41を介する、合計2つの流路により、油圧緩衝装置1の減衰力が小さくなる。
また、オリフィス42による圧力伝達の遅れによって低下していた圧力室47のオイルの圧力は、その後に上昇しようとする。このとき、図7に示すように、圧力調整室55のフロートバルブ52は、圧力室47の液圧を維持するべく押し下げられる。そのため、実質的に、圧力室47の容積が拡大するため、圧力室47の液圧上昇が遅れる。この遅れは、フロートバルブ52がエンドキャップ51の変形規制部51Gに接触するまで持続する。
そして、フロートバルブ52の弾性撓み部52Fが変形規制部51Gに接触すると、急速に圧力室47の液圧が上昇し、第2油室Y2と圧力室47との圧力差が解消されると、スプール44が支持バネ46に押されて減衰力可変バルブ41が閉じる。最終的には、ピストンバルブ30を介するオイルの移動経路のみとなり、油圧緩衝装置1の減衰力が高くなる。
図8は、圧縮行程時における減衰力調整部40の動作を説明するための図である。
圧縮行程時においては、圧力調整室55の圧力に対して第1油室Y1の圧力が高くなる。そうすると、エンドキャップ51に設けられる貫通孔51Hを通って、圧力調整室55内に第1油室Y1からオイルが流入する。このとき、フロートバルブ52は、圧力調整室スプリング53に抗して、エンドキャップ51の変形規制部51Gから離れる。
そして、第1油室Y1から流入したオイルは、貫通孔51H、ピストンナット43の円筒部433(圧力調整室55)、連絡通路43Hを流路として、第2油室Y2側に向けて流れようとする。
ここで、何らかの理由でオイル内に異物が混入し、図8に示すように、減衰力調整部40におけるフロートバルブ52とエンドキャップ51との間に異物が入り込む可能性がある。これに対し、本実施形態では、フロートバルブ52に突出部52Pおよび凹部52Nを設けている。これによって、フロートバルブ52とピストンナット43の円筒部433との間に凹部隙間W1が形成される。従って、エンドキャップ51との間に入り込んだ異物は、凹部隙間W1を通って圧力室47側へと排出される。なお、例えば異物は、伸張行程時において所定のタイミングでさらに第2油室Y2側に向けて移動し、その後に排出される。
以上のように、本実施形態が適用される油圧緩衝装置1においては、エンドキャップ51とフロートバルブ52との間に異物が入り込んだ場合であっても、フロートバルブ52とエンドキャップ51の環状部51Cや変形規制部51Gとの間に異物の噛み込みが抑制される。
さらに、本実施形態では、フロートバルブ52に突出部52Pを設けることによって、円筒部433の円筒中心に対してフロートバルブ52の中心がずれて偏心した場合であっても(図4(b)参照)、凹部隙間W1を一定距離以内に収めることができる。本実施形態では、最も偏心した場合における凹部隙間W1は、フロートバルブ52の凹部52Nがエンドキャップ51の環状部51Cの内側に入り込まないための距離に設定される。従って、フロートバルブ52とエンドキャップ51とのシール性能を維持することが可能となる。
次に、減衰力調整部40の他の例について説明する。
図9は、他の例の減衰力調整部40を説明するための図である。
図9(a)に示すように、他の例の減衰力調整部40では、ピストンナット43の円筒部433の内周面に、中心に向けて突出する突出部433Pと、突出部433Pが形成されずに凹んだ部分を構成する凹部433Nとを備える。この突出部433Pは、図9(b)に示すように、円筒部433の内周において複数箇所(この例では4箇所)に設ける。また、複数の突出部433Pは、周方向において等間隔に配置する。さらに、円筒部433の周方向において、隣り合う突出部433Pの間に凹部433Nが位置する。
また、他の例においては、フロートバルブ52は、突出部52P(凹部52N)が形成されず円形状をしている。そして、フロートバルブ52は、ピストンナット43の円筒部433の内側に収容される。
そして、フロートバルブ52がピストンナット43に設けられた状態で、フロートバルブ52の外周と凹部433Nの内周との隙間(以下、凹部隙間W3)の距離は、フロートバルブ52の外周と突出部433Pの内周との隙間(以下、突出部隙間W4)の距離と比較して長くなる。
図9(b)に示すように、凹部433Nは、フロートバルブ52の中心と円筒部433の円筒中心との位置が一致している状態で、凹部隙間W3が例えば0.7mmになるようにしている。この凹部隙間W3の距離は、異物が通過可能な距離に基づいて設定している。
また、突出部433Pは、フロートバルブ52の中心と円筒部433の円筒中心との位置が一致している状態で、突出部隙間W4が例えば0.2mmとなるようにしている。そして、突出部隙間W4が一定の距離を有するように構成することで、フロートバルブ52がピストンナット43に対して移動(変位)可能にしている。
ここで、図9(c)に示すように、円筒部433の円筒中心に対してフロートバルブ52の中心がずれ、フロートバルブ52の一部が円筒部433に接触する状態がある。
そして、突出部433Pは、円筒部433に対してフロートバルブ52が偏心した状態において、円筒部433に接していないフロートバルブ52の部分における凹部隙間W3が、一定の距離を保つようにしている。この一定の距離は、フロートバルブ52の一部が、エンドキャップ51の環状部51Cの内側(中心軸側)に落ち込まない距離に基づいて設定している。このように、突出部433Pによって、フロートバルブ52の円筒部433に対する最大偏心量を調整する。そして、突出部433Pは、フロートバルブ52が円筒部433に対して偏心した場合に、エンドキャップ51の他方側端部513における閉塞(シール)性能を維持できるように機能する。
以上のように構成される他の例の減衰力調整部40において、図9(b)に示すように、何らかの理由でオイル内に異物が混入し、フロートバルブ52とエンドキャップ51との間に異物が侵入する場合がある。
ここで、突出部433Pおよび凹部433Nによって、フロートバルブ52と円筒部433との間に凹部隙間W3を形成する。従って、エンドキャップ51との間に入り込んだ異物は、この凹部隙間W3を通って、圧力室47側へと排出される。
以上のように、他の例の減衰力調整部40を備える油圧緩衝装置1においても、フロートバルブ52とエンドキャップ51の環状部51Cや変形規制部51Gとの間に異物の噛み込みが抑制される。
さらに、本実施形態では、円筒部433に突出部433Pを設けることによって、図9(c)に示すように、フロートバルブ52の中心と円筒部433の円筒中心とがずれて偏心した場合であっても、凹部隙間W3を一定距離以内に収めることができる。本実施形態では、最も偏心した場合における凹部隙間W3は、フロートバルブ52の一部(本実施形態では凹部52N)がエンドキャップ51の環状部51Cの内側に入り込まない距離に設定される。従って、フロートバルブ52とエンドキャップ51とのシール性能を維持することが可能となる。
なお、本実施形態では、ピストンナット43(円筒部433)に対するフロートバルブ52の位置が調整された状態で、フロートバルブ52とピストンナット43との間に隙間が形成されるように、フロートバルブ52に突出部52Pを一体的に形成する、またはピストンナット43に突出部433Pを一体的に形成しているが、これに限定されるものではない。例えば、ピストンナット43とフロートバルブ52との間に、これら部材とは別の部材を設けても良い。そして、この別部材によって、フロートバルブ52とピストンナット43との間に隙間が形成されるようにしても良い。
1…油圧緩衝装置、10…シリンダ部、20…ピストンロッド、25…バイパス路、30…ピストンバルブ、40…減衰力調整部、41…減衰力可変バルブ、42…オリフィス、43…ピストンナット、44…スプール、47…圧力室、51…エンドキャップ、52…フロートバルブ、52P…突出部、52N…凹部、60…ボトムバルブ

Claims (5)

  1. 液体を収容するシリンダと、
    前記シリンダ内の空間を、液体を収容する第1液室と第2液室とに区画する区画部材と、
    前記区画部材に接続するとともに、前記シリンダの軸方向において移動するロッド部材と、
    前記第1液室と前記第2液室との間における液体の流路を形成する流路部材と、
    前記流路部材の前記流路内における液体の圧力に応じて変形または変位し、当該流路を開閉するバルブ部材と、を備え、
    前記流路部材に対する前記バルブ部材の位置が調整された状態で、当該バルブ部材と当該流路部材との間に隙間が形成されることを特徴とする圧力緩衝装置。
  2. 前記流路部材の内周と前記バルブ部材の外周との間隔が第1の距離に形成された部分によって前記隙間を形成し、
    前記間隔が前記第1の距離よりも小さい第2の距離に形成された部分によって前記位置を調整することを特徴とする請求項1に記載の圧力緩衝装置。
  3. 前記バルブ部材は、外周において更に外側に向けて突出する突出部を備え、当該突出部によって、前記流路部材に対する位置が調整された状態で、当該流路部材との間に隙間を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の圧力緩衝装置。
  4. 前記第1液室から前記第2液室側へのバイパス路と、当該バイパス路に設けられ流路を絞る絞り部材を介して連通する圧力室とを備え、
    前記バルブ部材は、変形または変位することにより前記圧力室内の容積を変化させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の圧力緩衝装置。
  5. 圧力緩衝装置のシリンダにおいて区画された第1液室と第2液室との間の液体の流路に設けられ、当該流路における液体の流れを閉塞または開放するバルブ部材であって、
    中央に設けられて液体の圧力を受けて変形する変形部と、
    前記変形部の外周に設けられ、当該外周において更に外側に向けて突出する突出部と、
    を備えることを特徴とするバルブ部材。
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