JP2014047771A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、プレイグニッションの発生を抑制しつつ、機関特性を高く維持することのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
【解決手段】内燃機関の機関温度を取得する機関温度取得手段と、機関回転数と機関負荷により規定される運転領域のうち特定の運転領域を機関温度取得手段により取得された機関温度に応じて設定する特定運転領域設定手段と、現在の運転領域が特定運転領域設定手段により設定された特定の運転領域内にある場合に、プレイグニッションの発生を抑制する制御を実行するプレイグニッション抑制制御手段とを備える。ここで、特定の運転領域は、第1の機関温度に応じた領域よりも、第1の機関温度より高い第2の機関温度に応じた領域の方が狭く設定される。
【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に係り、特に、プレイグニッション(点火前の自着火)に対応した制御を実行する内燃機関の制御装置に関する。
従来、例えば特許文献1に開示されるように、燃焼室に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と燃焼室内の混合気に点火する点火プラグとを備えた筒内直接噴射式エンジンが知られている。本公報には、筒内直接噴射式エンジンに関し、プレイグニッションの発生が検出又は予測されたときに、燃料噴射時期を、エンジン運転条件に基づいて設定される基準燃料噴射時期に対して遅角側に設定する制御装置が開示されている。この制御はプレイグニッションの発生を抑制するためのものである。また、本公報には、エンジン冷却水温度が所定温度以上、またはエンジン燃焼室の壁温が所定値以上であるときにプレイグニッションの発生を予測することが開示されている。
尚、出願人は、本発明に関連するものとして、上記の文献を含めて、以下に記載する文献を認識している。
特開2002−339780号公報 特開平11−036965号公報 特開2003−083127号公報
機関回転数と機関負荷とで規定される運転領域のうち、プレイグニッションの発生を抑制する制御(以下、単にプレイグニッション抑制制御とも称する。)を実行する特定の運転領域において、特許文献1のように燃料噴射時期を基準燃料噴射時期よりも遅角させるプレイグニッション抑制制御を実行することが考えられる。しかし、プレイグニッション抑制制御を実行すれば、少なからず、プレイグニッションの発生を抑制する以外の機関特性が低下することとなる。プレイグニッションの発生を抑制しつつ、機関特性をより高く維持するためには、プレイグニッション抑制制御を実行する特定の運転領域を詳細に設定する必要がある。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、プレイグニッション抑制制御を実行する特定の運転領域を適切に設定して、プレイグニッションの発生を抑制しつつ、機関特性を高く維持することのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の制御装置であって、
内燃機関の機関温度を取得する機関温度取得手段と、
機関回転数と機関負荷により規定される運転領域のうち特定の運転領域を前記機関温度取得手段により取得された機関温度に応じて設定する特定運転領域設定手段と、
現在の運転領域が前記特定運転領域設定手段により設定された特定の運転領域内にある場合に、プレイグニッションの発生を抑制する制御を実行するプレイグニッション抑制制御手段と、を備え、
前記特定運転領域設定手段により設定される特定の運転領域は、第1の機関温度に応じた領域よりも、前記第1の機関温度より高い第2の機関温度に応じた領域の方が狭いこと、を特徴とする。
「機関温度」として、エンジン冷却水温、油温、シリンダ壁温を用いることができる。「プレイグニッション抑制制御」として、空燃比リッチ化制御やトルク抑制制御を用いることができる。なお、「特定の運転領域」は、機関温度の変化に応じて連続的に変化しても段階的に変化してもよい。
また、第2の発明は、第1の発明において、
プレイグニッションの発生頻度を取得するプレイグニッション発生頻度取得手段と、
現在の運転領域が前記特定運転領域設定手段により設定された特定の運転領域外にある場合であって、当該現在の運転領域におけるプレイグニッションの発生頻度が規定値以上である場合に、当該特定の運転領域をより広い領域に更新する特定運転領域更新手段と、を更に備えることを特徴とする。
また、第3の発明は、第1又は第2の発明において、
燃焼室内に吸入される空気を過給する過給機を更に備え、
前記特定運転領域設定手段により設定される特定の運転領域は低回転高負荷領域にあること、を特徴とする。
また、第4の発明は、第1乃至第3の発明のいずれかにおいて、
前記特定運転領域設定手段により設定される特定の運転領域は、前記機関温度取得手段により取得される機関温度が暖機完了温度よりも低い温度域において、前記第1の機関温度に応じた領域よりも前記第2の機関温度に応じた領域の方が狭いこと、を特徴とする。
発明者等の知見によれば所定の温度域では機関温度が高まるにつれ、プレイグニッションの発生頻度が減少する傾向があることが分かった。第1の発明によれば、機関温度の上昇に伴ってプレイグニッション抑制制御を実行する特定の運転領域が狭く設定され、必要以上のプレイグニッション抑制制御の実行を制限することができる。そのため、第1の発明によれば、プレイグニッションの発生を抑制しつつ機関特性を高く維持することができる。
第2の発明によれば、特定の運転領域外にある現在の運転領域において、プレイグニッションの発生頻度が規定値以上である場合に、その特定の運転領域をより広い領域に更新することができる。そのため、第2の発明によれば、経年変化等により、予め定めた特定の運転領域外でプレイグニッションが発生し易くなった場合であっても、動的にプレイグニッション抑制制御を実行する発生を抑制することができる。
過給機付きの内燃機関においては低回転高負荷領域でプレイグニッションが発生し易い傾向がある。そのため、第3の発明によれば、低回転高負荷領域において機関温度に応じた特定の運転領域を設定することで上述の効果を高めることができる。
発明者等の知見によれば、機関温度が暖機完了温度よりも低い温度域においては、機関温度の上昇によるプレイグニッション発生頻度の減少が顕著である。そのため、第4の発明によれば、機関温度が暖機完了温度よりも低い温度域において上述の効果を高めることができる。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための概念構成図である。 プレイグニッション発生領域Aを示す説明図である。 プレイグニッション発生時と通常燃焼時における筒内圧の比較図である。 プレイグニッション発生領域Aにおけるシリンダ壁温とプレイグニッションの発生回数との関係を示す特性線図である。 エンジン冷却水温twとプレイグニッション抑制制御を実行する特定の運転領域との関係を定めた関係マップである。 機関温度に応じた特定運転領域を設定するために、ECU50が実行する制御ルーチンのフローチャートである。 図5のエンジン冷却水温tw1に対応する特定運転領域を拡大する例を説明するための説明図である。 機関温度に対応する特定運転領域を更新するために、ECU50が実行する制御ルーチンのフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
実施の形態1.
[実施の形態1のシステム構成]
図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための概念構成図である。図1に示すシステムは、内燃機関(以下、単にエンジンとも称する)10を備えている。内燃機関10は、過給機を備えるポート噴射式のガソリンエンジンであり、車両等に搭載されその動力源とされる。図1には1つの気筒のみが描かれているが、本発明は単気筒を含む任意の気筒数のエンジンに適用されるものである。
各気筒には、その内部を往復運動するピストン11が配置されている。各気筒のピストン上面からシリンダヘッドまでの空間は燃焼室12を形成している。燃焼室12内には、混合気に点火するための点火プラグ13、燃焼室12内の筒内圧(燃焼圧)に応じた信号を出力する筒内圧センサ(CPS:Combustion Pressure Sensor)14が取り付けられている。また、ピストン11の往復運動は、クランク軸15の回転運動に変換される。クランク軸15の近傍には、クランク位置、クランク角速度およびエンジン回転数を検出するためのクランク角センサ16が取り付けられている。
内燃機関10の気筒(燃焼室12)には、空気を筒内に取り込むための吸気通路17と、筒内から排気ガスを排出するための排気通路18とが接続されている。吸気通路17の入口近傍には、吸気通路17に吸入される空気の流量に応じた信号を出力するエアフローメータ20が設けられている。エアフローメータ20の下流には、過給機22のコンプレッサ22aが配置されている。過給機22は、コンプレッサ22aと一体的に連結され排気ガスの排気エネルギによって作動するタービン22bを備えている。また、コンプレッサ22aは、タービン22bに入力される排気ガスの排気エネルギによって回転駆動される。
コンプレッサ22aの下流側の吸気通路17には、コンプレッサ22aにより圧縮された空気を冷却するインタークーラ24が配置されている。インタークーラ24の下流には、アクセル開度等に基づいて吸気通路17を流れる空気量を調整するための電子制御式のスロットルバルブ26が配置されている。スロットルバルブ26の下流には、各気筒への空気の供給量を均等化するためのサージタンク(図示省略)が設けられ、さらに下流には、気筒毎に吸気ポート28が設けられている。なお、サージタンクと吸気ポート28は、吸気通路17の一部を構成している。
吸気ポート28の近傍には、吸気ポート28内に燃料を噴射(ポート噴射)するポートインジェクタ30が取付けられている。吸気通路17の下流端には、燃焼室12と吸気通路17との間を開閉する吸気バルブ32が設けられている。
排気通路18の上流端には、燃焼室12と排気通路18との間を開閉する排気バルブ34が設けられている。各気筒の排気バルブ34の下流には、排気通路18の一部を構成するエキゾーストマニホールド(図示省略)が設けられている。エキゾーストマニホールドは下流で合流する。合流後の排気通路18には、排気ガスのエネルギによって回転するタービン22bが配置されている。タービン22bの下流には、排気ガス中の所定成分を浄化するための触媒36が設けられている。触媒36として例えば三元触媒が用いられる。
また、本実施形態のシステムは、燃焼室12周辺を通る冷却水路(図示省略)を備え、冷却水路はラジエータ(図示省略)に接続している。冷却水路には、内燃機関10の過熱を抑制するためのエンジン冷却水を循環させるウォーターポンプ(図示省略)が取り付けられている。また、冷却水路には、燃焼室12周辺のエンジン冷却水の温度(エンジン冷却水温tw)を検出するための水温センサ38が取り付けられている。
本実施形態のシステムは、ECU(Electronic Control Unit)50を更に備えている。ECU50は、例えばROM、RAM等を含む記憶回路を備えた演算処理装置により構成されている。ECU50の入力部には、上述した筒内圧センサ14、クランク角センサ16、エアフローメータ20、水温センサ38の他、スロットルバルブ26の開度を検出するためのスロットル開度センサ、車両のアクセルペダルの操作量に対応したアクセル開度を検出するためのアクセル開度センサ等の内燃機関10の運転状態を検出するための各種センサが接続されている。ECU50の出力側には、上述した点火プラグ13、スロットルバルブ26、ポートインジェクタ30等の内燃機関10の運転状態を制御するための各種アクチュエータが接続されている。
ECU50は、各種センサからの入力情報に基づいて所定のプログラムを実行し、各種アクチュエータを作動させることにより、エンジン10の運転状態を制御する。一例として、クランク角センサ16の出力に基づいてクランク角やエンジン回転数を算出し、エアフローメータ20の出力に基づいて吸入空気量を算出する。また、吸入空気量、エンジン回転数等に基づいてエンジンの機関負荷を算出する。吸入空気量、機関負荷等に基づいて燃料噴射量を算出する。クランク角に基づいて燃料噴射時期や点火時期を決定する。これらの燃料噴射時期、点火時期が到来したときに、ポートインジェクタ30、点火プラグ13を駆動する。これにより、筒内で混合気を燃焼させ、内燃機関10を運転することができる。
[実施の形態1の特徴的制御]
(プレイグニッションの発生傾向)
まず、図2乃至図4を参照して、過給機付きのエンジンにおけるプレイグニッションの発生傾向について説明する。
図2は、プレイグニッションが発生し易い運転領域であるプレイグニッション発生領域Aを示す説明図である。過給機付きのエンジン、特に過給による排気量のダウンサイジングが図られたエンジンでは、図2に示すように、例えばエンジン回転数と機関負荷(トルク)に応じて定められる運転領域のうち、低回転高負荷領域に位置するプレイグニッション発生領域Aおいてプレイグニッションが発生し易い。
図3は、プレイグニッション発生時と通常燃焼時における筒内圧の比較図である。
プレイグニッションが発生した場合には、図3に示すように、通常燃焼時と比較して最大筒内圧(Pmax)が大幅に高くなるので、エンジン10の部品に悪影響を与える可能性がある。そのため、プレイグニッションの発生頻度が高い運転領域ではプレイグニッション抑制制御を実行することが必要とされる。
図4は、プレイグニッション発生領域Aにおけるシリンダ壁温とプレイグニッションの発生頻度との関係を示す特性線図である。
図4に示すように、発明者等の知見によれば、プレイグニッションの発生頻度は、シリンダ壁温がt1以下、t2以上において増大傾向にあることが見出された。t1は、暖機の完了を判定するための設定温度(暖機完了温度)である。暖機完了温度はエンジン諸元によって異なるが、例えば水温80℃程度に相当する温度である。特に、図4に示す低温領域でプレイグニッションの発生頻度が高いのは、冷間時は筒内の潤滑油が燃料希釈し、燃焼してしまうことでプレイグニッションが発生し易くなるためと考えられる。このような低温領域では、プレイグニッションの発生を抑制する必要がある。一方で、図4に示すように、プレイグニッションの発生頻度は、暖機が進みシリンダ壁温が高まるにつれ減少する傾向にあるため、プレイグニッション抑制制御が必要とされる領域は機関温度に応じて変化するものと考えられる。
(機関温度に応じた特定運転領域の設定)
図5は、エンジン冷却水温twとプレイグニッション抑制制御を実行する特定の運転領域との関係を定めた関係マップである。図5では、図4のシリンダ壁温に相関する温度としてエンジン冷却水温twを用いているが、これに限定されるものではない。エンジン冷却水温twに替えて、油温やシリンダ壁温等をセンサで検出したり運転履歴から算出したりして用いても良い。また、以下の説明において、エンジン冷却水温tw、油温、シリンダ壁温等のプレイグニッションの発生頻度に関係する温度を「機関温度」と総称する。また、以下の説明において、プレイグニッション抑制制御を実行する特定の運転領域を「特定運転領域」と称する。
プレイグニッション発生領域Aは、低回転高負荷領域側ほどプレイグニッションの発生頻度が高い。また、図4について述べた通り、低温領域におけるプレイグニッションの発生頻度は、冷間始動直後が最も高くエンジン冷却水温twが上昇するにつれて低下する。そのため、プレイグニッション抑制制御を実行すべき特定運転領域、すなわち、プレイグニッションの発生頻度が規定値を超える領域は、エンジン冷却水温twの上昇に伴い狭くなるものと考えられる。
そこで、本実施形態のシステムでは、図5に示すように、機関温度としてのエンジン冷却水温twの上昇に伴い、より狭い運転領域を特定運転領域として設定することとした。好ましくは、暖機完了温度以下の温度域において、機関温度上昇に伴い段階的又は連続的により狭い特定運転領域を設定する。図5には、低回転高負荷領域においてエンジン冷却水温twの上昇に応じて3段階に狭まる特定運転領域が示されているが、その段数は限定されるものではなく、連続的に狭まる特定運転領域であってもよい。そして、現在の運転領域が特定の運転領域内にある場合にプレイグニッション抑制制御を実行する。エンジン冷却水温twの上昇に伴い、より狭い領域が特定運転領域に設定されて、現在の運転領域が特定の運転領域から外れれば、プレイグニッション抑制制御は実行されなくなる。
このように機関温度の上昇に応じて、特定の運転領域をより狭い領域に設定していくことで、必要以上のプレイグニッション抑制制御の実行を制限することができる。その結果、プレイグニッションの発生を抑制しつつ機関特性を高く維持することができる。特に、冷間始動後の暖機過程において好適である。
(機関温度に応じた特定運転領域を設定するフローチャート)
図6は、機関温度に応じた特定運転領域を設定するために、ECU50が実行する制御ルーチンのフローチャートである。この特定運転領域設定ルーチンは、例えば所定サイクル毎に実行される。特定運転領域設定ルーチンでは、まず、ECU50は、エンジン冷却水温twを検出する(ステップS100)。エンジン冷却水温twは水温センサ38の出力信号に基づいて算出される。
次に、ECU50は、エンジン冷却水温twが所定の暖機完了温度t1(図4)以下であるか否かを判定する(ステップS110)。エンジン冷却水温twが暖機完了温度t1より低い場合には、ECU50は、エンジン冷却水温twに応じた特定運転領域を設定する(ステップS120)。具体的には、ECU50は、エンジン冷却水温twに対応する特定運転領域を定めたマップを予め記憶している。例えば、エンジン冷却水温twの温度範囲に応じて段階的に特定運転領域が定められている。また、特定運転領域は低回転高負荷領域において、全負荷トルクを上限とし、エンジン冷却水温twが高いほど低回転高負荷側に狭まった運転領域として定められている。ECU50は、エンジン冷却水温twに対応する特定運転領域を選択して設定することができる。
その後、ステップS100以降の処理を繰り返す。エンジン冷却水温twが暖機完了温度t1より低い間は、エンジン冷却水温twに応じて特定運転領域が変更されることとなる。ステップS110において、エンジン冷却水温twが暖機完了温度t1に達した場合には、本ルーチンの処理は終了される。
また、ECU50は、図6に示す特定運転領域設定ルーチンにより設定された特定運転領域を利用し、特定運転領域設定ルーチンとは別の「プレイグニッション抑制制御ルーチン」を実行する。プレイグニッション抑制制御としては、空燃比リッチ化制御やトルク低下制御のような公知の制御を用いることができる。空燃比リッチ化制御は、燃料の気化潜熱を利用して筒内温度を低下させ、プレイグニッションの発生を抑制するものである。トルク低下制御は、スロットルバルブ26の開度を制限して機関負荷を下げ、プレイグニッションの発生を抑制するものである。図6に示す特定運転領域設定ルーチンでエンジン冷却水温twの変化に応じて新たな特定運転領域が設定されると、プレイグニッション抑制制御ルーチンは新たに設定された特定運転領域に基づいてプレイグニッション抑制制御を実行する。
ところで、図6においては機関温度として、エンジン冷却水温twを用いているが、機関温度はこれに限定されるものではない。例えば、上述したように油温、シリンダ壁温を用いることとしてもよい。
ところで、上述した実施の形態1のシステムにおいては、暖機完了温度t1以下の温度域において、機関温度の上昇に応じて特定の運転領域を狭く設定することとしている。しかし、これに限らず全温度域において、機関温度の上昇に応じて特定の運転領域を狭く設定することとしてもよい。また、暖機完了温度t1において特定の運転領域を0(領域なし)に設定することとしてもよい。
また、本発明が適用されるエンジンは、上述の実施の形態のようなポート噴射式のエンジンには限定されない。筒内直噴エンジンにも本発明の適用は可能である。また、過給機付きのエンジンに限らず、自然吸気エンジンにも本発明の適用は可能である。
尚、上述した実施の形態1においては、水温センサ38およびECU50が前記第1の発明における「機関温度取得手段」に、過給機22が前記第3の発明における過給機にそれぞれ相当している。
また、ここでは、ECU50が、上記ステップS120の処理を実行することにより前記第1の発明における「特定運転領域設定手段」が、ステップS110およびS120の処理を実行することにより前記第4の発明における「特定運転領域設定手段」が、上記プレイグニッション抑制制御ルーチンを実行することにより前記第1の発明における「プレイグニッション抑制制御手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態2.
[実施の形態2のシステム構成]
次に、図7および図8を参照して本発明の実施の形態2について説明する。本実施形態のシステムは実施の形態1の構成において、ECU50に後述する図8のルーチンを実施させることで実現することができる。
[実施の形態2における特徴的制御]
上述した実施の形態1では、エンジン冷却水温などの機関温度をパラメータとし、これに応じてプレイグニッション抑制制御を実行する特定運転領域を変更することとした。ところで、経年変化などによって、ECU50に予め記憶していた機関温度に対応する特定運転領域以外の運転領域においてプレイグニッションの発生頻度が高まる可能性もある。このような変化にも動的に対応して、プレイグニッションの発生を抑制できることが望ましい。
図7は、図5のエンジン冷却水温tw1に対応する特定運転領域を拡大する例を説明するための説明図である。図7に示すようにエンジン冷却水温tw1に対応する特定運転領域が設定されている場合において、特定運転領域外でプレイグニッションが発生する場合には、図7に示すようにプレイグニッション抑制制御を実行する特定運転領域を拡大することで、プレイグニッションの発生を抑制することが可能となる。
そこで、本実施形態のシステムでは、現在の運転領域が特定の運転領域外にある場合であって、現在の運転領域におけるプレイグニッションの発生頻度が規定値以上である場合に、特定の運転領域をより広い領域に更新することとした。好ましくは、プレイグニッションの発生頻度が規定値を超えた現在の運転領域を含むように領域を拡大する。さらに好ましくは、過給機付きのエンジンにおいて、低負荷高回転側に領域を拡大する。
(機関温度に対応する特定運転領域を更新するフローチャート)
図8は、機関温度に対応する特定運転領域を更新するために、ECU50が実行する制御ルーチンのフローチャートである。この特定運転領域更新ルーチンは所定サイクル毎に実行される。また、実施の形態1で述べた特定運転領域設定ルーチンおよびプレイグニッション抑制制御ルーチンとは独立して実行される。
図8に示す特定運転領域更新ルーチンでは、まず、ECU50は、現在の運転領域が特定運転領域外であるか否かを判定する(ステップS200)。特定運転領域外である場合は本ルーチンを終了する。一方、特定運転領域内である場合には、プレイグニッションの発生頻度を取得する(ステップS210)。具体的には、まず、プレイグニッションの発生を筒内圧センサ14およびクランク角センサ16の出力信号とに基づいて判定する。現在の運転領域でのプレイグニッション発生回数を記憶し、単位時間あたりの発生回数を算出することでプレイグニッションの発生頻度を算出することができる。
次に、プレイグニッションの発生頻度が規定値以上であるか否かを判定する(ステップS220)。規定値未満である場合には本ルーチンの処理を終了する。一方、規定値以上である場合には、特定運転領域をより広い領域に更新する(ステップS230)。具体的には、現在の機関温度に対応して設定されている特定運転領域を、プレイグニッションの発生頻度が規定値を超えた現在の運転領域を含むように低負荷高回転側に拡大した領域を新たな特定運転領域とする。ECU50は、この新たな特定運転領域を現在の機関温度に対応する特定運転領域として記憶データを更新する。
その後、実施の形態1で述べた図6に示す特定運転領域設定ルーチンでは、更新された記憶データに基づいて特定運転領域が選択され設定される(ステップS120)。
以上説明したように、図8に示すルーチンによれば、プレイグニッションが発生し易い運転領域が拡大した場合に、プレイグニッション抑制制御を実行する特定の運転領域をより広い領域に更新することができる。このため、本実施形態のシステムによれば、実施の形態1の効果に加えて、経年変化等による変化にも動的に対応することができる。
なお、上述した実施の形態2のシステムにおいては、現在の機関温度に対応する特定の運転領域を個別に拡大することとしているが、各機関温度に対応する特定の運転領域を所定の範囲または割合で一律に拡大することとしてもよい。
尚、上述した実施の形態2においては、ECU50が、上記ステップS210の処理を実行することにより前記第2の発明における「プレイグニッション発生頻度取得手段」が、上記ステップS200、S220およびS230の処理を実行することにより前記第2の発明における「特定運転領域更新手段」が、それぞれ実現されている。
10 内燃機関(エンジン)
11 ピストン
12 燃焼室
13 点火プラグ
14 筒内圧センサ
16 クランク角センサ
17 吸気通路
18 排気通路
20 エアフローメータ
22、22a、22b 過給機、コンプレッサ、タービン
26 スロットルバルブ
28 吸気ポート
30 ポートインジェクタ
32 吸気バルブ
34 排気バルブ
38 水温センサ
A プレイグニッション発生領域
tw エンジン冷却水温

Claims (4)

  1. 内燃機関の機関温度を取得する機関温度取得手段と、
    機関回転数と機関負荷により規定される運転領域のうち特定の運転領域を前記機関温度取得手段により取得された機関温度に応じて設定する特定運転領域設定手段と、
    現在の運転領域が前記特定運転領域設定手段により設定された特定の運転領域内にある場合に、プレイグニッションの発生を抑制する制御を実行するプレイグニッション抑制制御手段と、を備え、
    前記特定運転領域設定手段により設定される特定の運転領域は、第1の機関温度に応じた領域よりも、前記第1の機関温度より高い第2の機関温度に応じた領域の方が狭いこと、を特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. プレイグニッションの発生頻度を取得するプレイグニッション発生頻度取得手段と、
    現在の運転領域が前記特定運転領域設定手段により設定された特定の運転領域外にある場合であって、当該現在の運転領域におけるプレイグニッションの発生頻度が規定値以上である場合に、当該特定の運転領域をより広い領域に更新する特定運転領域更新手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 燃焼室内に吸入される空気を過給する過給機を更に備え、
    前記特定運転領域設定手段により設定される特定の運転領域は低回転高負荷領域にあること、を特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記特定運転領域設定手段により設定される特定の運転領域は、前記機関温度取得手段により取得される機関温度が暖機完了温度よりも低い温度域において、前記第1の機関温度に応じた領域よりも前記第2の機関温度に応じた領域の方が狭いこと、
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の内燃機関の制御装置。
JP2012194222A 2012-09-04 2012-09-04 内燃機関の制御装置 Active JP5894041B2 (ja)

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