JP2014047465A - 扉体緩衝装置およびこれを設けたフラップゲート - Google Patents

扉体緩衝装置およびこれを設けたフラップゲート Download PDF

Info

Publication number
JP2014047465A
JP2014047465A JP2012188659A JP2012188659A JP2014047465A JP 2014047465 A JP2014047465 A JP 2014047465A JP 2012188659 A JP2012188659 A JP 2012188659A JP 2012188659 A JP2012188659 A JP 2012188659A JP 2014047465 A JP2014047465 A JP 2014047465A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
floating body
door
door body
outlet
buffer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012188659A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5129406B1 (ja
Inventor
Mitsuo Kudo
光男 工藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Inovex Corp
Original Assignee
Asahi Inovex Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Inovex Corp filed Critical Asahi Inovex Corp
Priority to JP2012188659A priority Critical patent/JP5129406B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5129406B1 publication Critical patent/JP5129406B1/ja
Publication of JP2014047465A publication Critical patent/JP2014047465A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Barrages (AREA)

Abstract

【課題】 水位の変動に応じて流水路の開閉を自動的に行えるとともに、開閉扉体が流水路出口に衝突するのを確実に防止し、メンテナンスも容易に行える扉体緩衝装置およびこれを設けたフラップゲートを提供する。
【解決手段】 流水路Cの出口Eに設置される開閉扉体3を水平回転軸2に揺動自在に支持させてなるフラップゲート1に設けられる扉体緩衝装置4であって、前記流水路出口Eの左右両側端部に上下方向に向けて設置されたガイドレール41と、水位の変動に応じて前記ガイドレール41に沿って上下浮動可能に設けられた緩衝用浮体42と、前記開閉扉体3の左右両側端部であって前記緩衝用浮体42が所定高さ以下の位置にある場合に前記緩衝用浮体42に当接可能な位置に設けられた浮体衝突受け43とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、流水路の出口に設置される開閉扉体を水平回転軸により揺動自在に支持させてなるフラップゲートに設けられる扉体緩衝装置およびこれを設けたフラップゲートに関するものである。
従来、排水路や農業用水路等に連結された流水路出口においては、開閉扉体を揺動自在に支持してなるフラップゲートが提案されている。このフラップゲートは、流水路側の水位と、水が放出される河川等の本流側の水位との水位差により生じる水圧によって自動的に前記開閉扉体が揺動し、水の放出量等を適度に自動調整するものである。例えば、流水路側の水位が高い場合は、前記流水路側の水圧により開閉扉体は開放するように揺動する。また、本流側の水位が高い場合は、前記本流側の水圧により開閉扉体は閉鎖するように揺動し、本流側から流水路への水の逆流を防止することができる。
しかし、このようなフラップゲートは、水圧により容易に揺動される構造であるため、水位の急激な変化や風圧、波浪等によって急激に揺動することがあり、開閉扉体が流水路出口に衝突して大きな衝突音を生じたり、破損してしまう原因となっていた。このような問題に対して、開閉扉体あるいは流水路出口の衝突面に緩衝撃吸収材を設けることにより、両者の衝突を緩和して前記騒音等を防止する発明が提案されている。
例えば、特開2011−117146号公報では、流水路の出口端部の周縁に合わせて額縁状に形成された戸当たり板と、この戸当たり板と前記出口端部との隙間に連続的に設けられた衝撃吸収材とを有するフラップゲートが提案されている(特許文献1)。この特許文献1によれば、前記戸当たり板および前記衝撃吸収材が、開閉扉体と流水路出口との衝突による衝撃を効果的に吸収し、破損等を防止することができるとされている。
特開2011−117146号公報
しかしながら、特許文献1に記載された発明においては、流水路側から水が流れているにもかかわらず、強い風圧や波浪によって開閉扉体が揺動し流水路を塞いでしまい、水の放出を妨げることがある。また、衝撃吸収体が経年変化等によって緩衝性が低下した場合には、前記衝撃吸収体を交換しなければならないず手間とコストがかかる。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、水位の変動に応じて流水路の開閉を自動的に行えるとともに、開閉扉体が流水路出口に衝突するのを確実に防止し、メンテナンスも容易に行える扉体緩衝装置およびこれを設けたフラップゲートを提供することを目的としている。
本発明に係る扉体緩衝装置は、流水路の出口に設置される開閉扉体を水平回転軸に揺動自在に支持させてなるフラップゲートに設けられる扉体緩衝装置であって、前記流水路出口の左右両側端部に上下方向に向けて設置されたガイドレールと、水位の変動に応じて前記ガイドレールに沿って上下浮動可能に設けられた緩衝用浮体と、前記開閉扉体の左右両側端部であって前記緩衝用浮体が所定高さ以下の位置にある場合に前記緩衝用浮体に当接可能な位置に設けられた浮体衝突受けとを有する。
また、本発明に係る扉体緩衝装置は、流水路の出口に設置される開閉扉体を水平回転軸に揺動自在に支持させてなるフラップゲートに設けられる扉体緩衝装置であって、前記開閉扉体の左右両側端部に上下方向に向けて設置されたガイドレールと、水位の変動に応じて前記ガイドレールに沿って上下浮動可能に設けられた緩衝用浮体と、前記流水路出口の左右両側端部であって前記緩衝用浮体が所定高さ以下の位置にある場合に前記緩衝用浮体に当接可能な位置に設けられた浮体衝突受けとを有する。
また、本発明の一態様として、前記緩衝用浮体および前記浮体衝突受けのいずれか一方もしくは両方が衝撃吸収性を備えた部材を有していてもよい。
また、本発明に係るフラップゲートは、前記扉体緩衝装置を設けている。
本発明によれば、水位の変動に応じて流水路の開閉を自動的に行うとともに、開閉扉体が流水路出口に衝突するのを確実に防止し、メンテナンスも容易に行うことができる。
本発明に係る扉体緩衝装置を設けたフラップゲートの第一実施形態を示す側面図である。 本第一実施形態の扉体緩衝装置を設けたフラップゲートを示す正面図である。 本第一実施形態の扉体緩衝装置における緩衝用浮体を示す斜視図である。 風圧や波浪により開閉扉体が流水路出口側に揺動された場合における本第一実施形態の扉体緩衝装置を設けたフラップゲートを示す側面図である。 流水路の水位が本流の水位よりも高い場合における本第一実施形態の扉体緩衝装置を設けたフラップゲートを示す側面図である。 流水路の水位が本流の水位よりも低い場合における本第一実施形態の扉体緩衝装置を設けたフラップゲートを示す側面図である。 本発明に係る扉体緩衝装置を設けたフラップゲートの第二実施形態を示す側面図である。 本第二実施形態の扉体緩衝装置を設けたフラップゲートを示す正面図である。 風圧や波浪により開閉扉体が流水路出口側に揺動された場合における本第二実施形態の扉体緩衝装置を設けたフラップゲートを示す側面図である。 流水路の水位が本流の水位よりも低い場合における本第二実施形態の扉体緩衝装置を設けたフラップゲートを示す側面図である。
以下、本発明に係る扉体緩衝装置4を設けたフラップゲート1Aの第一実施形態について図面を用いて説明する。
本第一実施形態のフラップゲート1Aは、図1および図2に示すように、主として、流水路Cの出口Eに設けられた水平回転軸2と、この水平回転軸2に揺動自在に支持された開閉扉体3と、この開閉扉体3と前記流水路出口Eとの緩衝作用を担う扉体緩衝装置4とを有する。
水平回転軸2は、開閉扉体3を揺動自在に支持する棒状部材であり、図1に示すように、流水路出口Eの端面に対して略平行でかつ前記流水路出口Eの上方に設けられている。また、本第一実施形態では、図2に示すように、前記流水路出口Eの上方の左右対称となる位置に前記水平回転軸2を設置するための軸設置台21が設けられており、前記水平回転軸2はこれら軸設置台21に回転自在に支持されている。
なお、本第一実施形態における水平回転軸2は、図2に示すように、一本の棒状部材からなるが、特に限定されるものではなく、例えば、図示しないが、複数の棒状部材を直線状に所定間隔で配置し、それぞれに後述する扉用アーム等を配置したもの等であってもよい。また、軸設置台21の形状や数は特に限定されるものではなく、支持する開閉扉体3の大きさや重さ等に応じて適宜選択されるものである。
開閉扉体3は、流水路出口Eを覆う板状部材であって、水平回転軸2に揺動自在に支持されて前記流水路出口Eを開閉するものである。本第一実施形態における開閉扉体3は、図1および図2に示すように、前記水平回転軸2に揺動自在に連結される一対の扉用アーム31と、この扉用アーム31の下端に固定される扉本体32と、前記水平回転軸2を挟んで前記扉用アーム31より上方側に設けられる一対のウエイト用アーム33と、このウエイト用アーム33の先端に支持されるバランスウエイト34とを有する。
扉用アーム31は、図2に示すように、左右一対の縦長板状部材からなり、各扉用アーム31,31の基端部は水平回転軸2に固定されている。なお、扉用アーム31の数や形状は、扉本体32の形状、大きさおよび重さに応じて適宜選択されるものである。
扉本体32は、図1および図2に示すように、流水路出口Eを覆うように略矩形状に形成さたものであり、各扉用アーム31,31の下端に固定されて前記扉用アーム31とともに水平回転軸2を中心に揺動するようになっている。また、前記扉本体32は、前記流水路出口E側に揺動されて前記流水路出口Eと当接するときに、前記流水路出口Eの端面と略平行に対面するような角度で前記扉用アーム31に固定されている。さらに、扉本体32の流水路C側には、図1に示すように、前記扉本体32の浮力を増大させるためのフロート35が設けられている。
なお、扉本体32の形状は、流水路出口Eに応じて適宜選択されるものであり、例えば流水路出口Eが略円形状や略楕円状である場合は、それに合わせて略円形状や略楕円形状にすればよい。
ウエイト用アーム33は、図1および図2に示すように、左右一対の縦長板状部材からなり扉用アーム31を上方に延出させて形成されている。よって、当該ウエイト用アーム33は、水平回転軸2を中心に扉本体32と共に一体的に揺動する。なお、ウエイト用アーム33の形状や数は、バランスウエイト34の形状、大きさおよび重さに応じて適宜選択されるものである。
バランスウエイト34は、ウエイト用アーム33の上方先端に設けられており、当該重さを調整することにより扉本体32を流水路出口Eに対して任意の角度に傾斜状態で重量バランスを取るものである。本第一実施形態におけるバランスウエイト34は、図2に示すように、その左右両端に、重さを微調整するための着脱可能な調整ウエイト36が設けられている。つまり、この調整ウエイト36の数や重さを変化させることによって、バランスウエイト34の重さを調整できるようになっている。本第一実施形態における開閉扉体3は、図1に示すように、水圧や風圧を受けていない状態で扉本体32が所定の角度で傾斜して流水路出口Eを開放した状態でバランスされるように調整されている。
なお、調整ウエイト36は、バランスウエイト34の左右両端に設けられるものに限定されるものではなく、例えば、扉用アーム31、扉本体32またはウエイト用アーム33に別途、設けられていてもよい。
次に、扉体緩衝装置4について説明する。扉体緩衝装置4は、図1および図2に示すように、流水路出口Eの左右両側端部に上下方向に向けて設置されたガイドレール41と、水位の変動に応じて前記ガイドレール41に沿って上下浮動する緩衝用浮体42と、前記開閉扉体3の左右両側端部であって前記緩衝用浮体42が所定高さ以下の位置にある場合に前記緩衝用浮体42に当接可能な位置に設けられた浮体衝突受け43とを有する。
ガイドレール41は、図1ないし図3に示すように、一対の棒状部材やワイヤーロープ等であって、流水路出口Eの左右両端部にそれぞれ上下方向に向けられて設置されている。本第一実施形態におけるガイドレール41は、図1に示すように、流水路出口Eの略半分の高さを下限として、上方に向けて緩衝用浮体42の高さの略2.5倍以上の高さに相当する長さに形成されている。また、ガイドレール41は、図2および図3に示すように、緩衝用浮体42が流水路出口Eの端面に接触してしまうことで前記緩衝用浮体42の滑らかな上下浮動を妨げてしまわないようにするため、流水路出口Eの端面から所定の距離だけ外側に離れた位置に設けられている。
なお、ガイドレール41の下限の高さは、特に限定されるものではなく、緩衝用浮体42に対して浮力を生じさせて、緩衝用浮体42を自動的に浮動させたい任意の高さに設定されるものである。よって、本第一実施形態における緩衝用浮体42は、水位が流水路出口Eの略半分の高さまで上昇したときに、浮力が生じるように設定されている。
また、ガイドレール41の長さは、緩衝用浮体42が水位上昇による浮力で上方に浮動したときに、浮体衝突受け43に当接しない高さまで浮動できる長さに設定されている。本第一実施形態では、図1および図24に示すように、水位の影響がない状況下において緩衝用浮体42と浮体衝突受け43との高さが略同一の高さであるため、緩衝用浮体42が上昇した際に浮体衝突受け43に当接しないように、緩衝用浮体の高さの略2.5倍以上の高さまで延伸されている。
緩衝用浮体42は、流水路Cを流れる水等よりも比重が軽い素材により形成されており、前記ガイドレール41に沿って上下浮動可能に設けられている。本第一実施形態における緩衝用浮体42は、図1ないし図3に示すように、略球体状に形成されており、ガイドレール41を挿通させる挿通孔44が設けられている。また、本第一実施形態における緩衝用浮体42は、衝撃吸収性を備える必要がある。よって、軽量かつ衝撃吸収性を備えている部材としては、発泡スチロール、発砲ウレタン、中空ゴム、多孔質ゴム等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、本発明の作用が得られるものであれば適宜採用してよい。また、前記緩衝用浮体42は、ガイドレール41に対して着脱可能に設けられており、容易に交換等ができるようになっている。
なお、緩衝用浮体42は、上述のような衝撃吸収性を備えた部材によって全体が形成されてもよいし、プラスチック材料や金属材料等によって浮力を得るための中空体を形成するとともに、浮体衝突受け43と当接する部分に上述のような衝撃吸収性を備えるように構成してもよい。
また、前記衝撃吸収性を備えた部材は、緩衝用浮体42および浮体衝突受け43のいずれか一方もしくは両方に設けてもよい。
つぎに、浮体衝突受け43について説明する。浮体衝突受け43は、開閉扉体3の左右両側端部であって緩衝用浮体42が所定の高さ以下の位置にある場合に前記緩衝用浮体42に当接可能な位置に設けられている。本第一実施形態では、図1および図2に示すように、開閉扉体3の上下略中央の高さに設けられている。また、浮体衝突受け43は、上述したとおり、上下の長さが緩衝用浮体42と略同一の長さに形成されている。つまり、浮体衝突受け42は、図4に示すように、本流F側の水位が低くて本流F側の波や風によって開閉扉体3が閉じる場合には緩衝用浮体42が浮体衝突受け43に衝突しうる高さに形成されており、本流Fから流水路Cへ逆流する程に前記本流Fの水位が上昇したときには緩衝用浮体42が浮いて浮体衝突受け43に当接しない高さに形成されている。
次に、本第一実施形態の扉体緩衝装置4を設けたフラップゲート1Aにおける各構成の作用について詳細に説明する。
まず、流水路Cに水が流れていない場合について説明する。図1に示すように、流水路Cに水が流れていない場合、開閉扉体3は水平回転軸2を中心に扉本体32の重力、バランスウエイト34の重力等によって、流水路出口Eを開放する所定の角度に傾斜された状態でバランスを取っている。よって、流水路出口Eは開いた状態であり、流水路Cから水が流れてきた場合には速やかに本流F側へ放出することができる。
このとき、扉体緩衝装置4の緩衝用浮体42は、図1に示すように、水に水没していないため浮力が生じておらず、緩衝用浮体42はガイドレール41の最下位置にある。
したがって、図4に示すように、風圧や波等により開閉扉体3が流水路出口E側へ揺動されたときには、緩衝用浮体42が浮体衝突受け43に当接し、前記開閉扉体3が流水路出口Eに直接衝突するのを避けることができ、緩衝用浮体42の緩衝性によって衝突音の発生や破損を防ぐことができる。
また、本第一実施形態における扉体緩衝装置4は、開閉扉体3に対して左右均等に設けられているため、緩衝用浮体42と浮体衝突受け43との衝突時に、当該開閉扉体3や水平回転軸2等に対して左右方向に捻る力が生じにくくなっている。
さらに、流水路出口Eを完全に塞ぐことがないため、常に、流水路から流れてくる水を放水することができる。
次に、流水路Cから水が流れており、その水位が本流Fの水位よりも高い場合について説明する。図5に示すように、流水路Cを流れる水位が流水路出口Eの高さの半分以上の高さまで上昇して本流の水位よりも高くなった場合、開閉扉体3にかかる水圧は本流F側より流水路C側の方が大きくなる。よって、開閉扉体3は、本流Fと流水路Cの水位の違いによる水位差により本流F側へと押し動かされる。また、開閉扉体3やこの開閉扉体3の流水路C側に設けられたフロート35が水没することにより浮力が発生する。この浮力は、水平回転軸2よりも本流F側で生じるため、開閉扉体3は、さらに本流F側へと押し動かされる。
つまり、開閉扉体3は、水平回転軸2を中心として、扉本体32の重力、バランスウエイト34の重力等とともに、扉本体32の浮力、フロート35の浮力および前記水位差による水圧が加わり、図4に示すように、開閉扉体3が所定の角度でバランスを取ることとなる。よって、流水路Cは、開放されて流水路Cから流れる水は本流F側へと放出される。
このとき、流水路Cを流れる水位が流水路出口Eの高さの半分以上の高さであるため、扉体緩衝装置4の緩衝用浮体42は、図5に示すように、水没することにより浮力が生じガイドレール41に沿って水位に応じた高さまで浮揚する。
次に、本流Fの水位が流水路Cの水位よりも高い場合について説明する。図6に示すように、本流Fの水位が流水路出口Eの高さの半分以上の高さまで上昇して流水路Cの水位よりも高くなった場合、開閉扉体3にかかる水圧は流水路C側よりも本流F側の方が大きくなる。よって、開閉扉体3は、前記水圧によって流水路出口Eの方向に揺動される。このとき、上述のとおり緩衝用浮体42は、ガイドレール41に沿って水位に応じた高さまで浮揚している。よって、緩衝用浮体42と浮体衝突受け43とは、図6に示すように、当接しないため、開閉扉体3は流水路出口Eを覆い、水圧によって完全に閉じられる。このため、本流Fの水が流水路Cに逆流するのを防ぐことができる。
なお、本流Fの水位が低下した場合は、緩衝用浮体42は、ガイドレール41に沿って前記水位に応じた高さまで降下することとなる。本第一実施形態では、前記水位が流水路出口Eの高さの半分に浮体衝突受け43の高さを加えた高さ以下になると、緩衝用浮体42と浮体衝突受け43とは再度、当接し得るようになる。
以上のような本第一実施形態の扉体緩衝装置4を設けたフラップゲート1Aによれば、以下の効果を得ることができる。
1.所定の水位以下では、水圧や風圧により開閉扉体3が揺動されても、開閉扉体3が直接流水路出口Eに衝突せず、緩衝用浮体42と浮体衝突受け43とが当接して衝撃を緩和し、衝突音の発生や損傷を防止することができる。
2.所定の水位以上になると、緩衝用浮体42は浮力によって自動的に浮揚し、浮体衝突受け43に当接しない高さまで浮揚して流水路出口Eを完全に閉鎖することができ、本流Fからの逆流等を防ぐことができる。
3.所定の水位以下では、流水路Cをいつも開放状態にすることができる。
4.緩衝用浮体42の破損や経年変化による緩衝性の低下等が生じても、緩衝用浮体42の交換が容易であることから、メンテナンスが容易であり、交換コストも安くすることができる。
次に、本発明に係る扉体緩衝装置4を設けたフラップゲート1Bの第二実施形態について図面を用いて説明する。なお、本第二実施形態の扉体緩衝装置4を設けたフラップゲート1Bのうち、上述した第一実施形態の構成と同等または相当する構成については、再度の説明を省略する。
本第二実施形態のフラップゲート1Bの特徴は、第一実施形態の構成のうち、扉体緩衝装置4の構成が異なる。つまり、ガイドレール41および緩衝用浮体42が開閉扉体3に設けられており、浮体緩衝受け43が流水路出口E側に設けられている点にある。
本第二実施形態のフラップゲート1Bは、図7および図8に示すように、流水路出口Eに設けられた水平回転軸2と、この水平回転軸2に揺動自在に支持された開閉扉体3と、この開閉扉体3と前記流水路出口Eとの緩衝を担う扉体緩衝装置4とを有している。
このうち本第二実施形態の扉体緩衝装置4は、図7および図8に示すように、開閉扉体3の左右両側端部に上下方向に向けて設置されたガイドレール41と、水位の変動に応じて前記ガイドレール41に沿って上下浮動する緩衝用浮体42と、前記流水路出口Eの左右両側端部であって前記緩衝用浮体42が所定高さ以下の位置にある場合に前記緩衝用浮体42に当接可能な位置に設けられた浮体衝突受け43とを有している。
ガイドレール41は、棒状部材またはワイヤーロープ等であって、開閉扉体3の左右両端部にやや内側において上下方向に向けて設置されている。本第二実施形態におけるガイドレール41は、図7および図8に示すように、開閉扉体3の左右両端部の流水路C側に設けられており、開閉扉体3の略半分の高さを下限として、上方に向けて緩衝用浮体42の高さの略2.5倍以上の高さに相当する長さを有している。
なお、ガイドレール41の下限の高さは、第一実施形態と同様、特に限定されるものではなく、緩衝用浮体42に対して浮力を生じさせて、緩衝用浮体42を自動的に浮動させたい任意の高さに設けられている。また、ガイドレール41の長さは、第一実施形態と同様、緩衝用浮体42が上昇したときに、浮体衝突受け43に当接しない長さに形成されている。
浮体衝突受け43は、図7および図8に示すように、流水路出口Eの左右両側端部であって前記緩衝用浮体42が所定高さ以下の位置にある場合に前記緩衝用浮体42に当接可能な位置に設けられている。本第二実施形態における浮体衝突受け43は、流水路出口Eの左右両側端部から内側方向に突出するように形成されている。また、浮体衝突受け43は、緩衝用浮体42と略同一の高さを有しており、前記緩衝用浮体42が最下位置から所定の高さの範囲にある場合に当接するように、流水路出口Eの略半分の高さに設けられている。
次に、本第二実施形態の扉体緩衝装置4を設けたフラップゲート1Bにおける各構成の作用について詳細に説明する。
まず、流水路Cに水が流れていない場合について説明する。図7に示すように、流水路Cに水が流れていない場合、開閉扉体3は、第一実施形態と同様に、水平回転軸2を中心に扉本体32の重力、バランスウエイト34の重力等によって、流水路出口Eを開放する所定の角度に傾斜された状態でバランスが取られている。
また、緩衝用浮体42は、ガイドレール41の最下位置にあり、図9に示すように、風圧や波浪により流水路出口E側へ揺動されたとしても、前記緩衝用浮体42が浮体衝突受け43に当接して緩衝され、開閉扉体3と流水路出口Eとが直接衝突するのを避けることができる。
また、図示しないが、流水路から流れる水の水位が本流の水位よりも高い場合については、第一実施形態と同様であり、開閉扉体3は、本流F側と流水路C側の水位の違いによる水位差により、本流F側へと押し動かされる。
次に、本流Fの水位が流水路Cの水位よりも高い場合について説明する。図10に示すように、本流Fの水位が流水路Cの水位よりも高い場合、開閉扉体3にかかる水圧は流水路C側よりも本流F側の方が高くなり、前記開閉扉体3は前記水圧によって流水路出口E方向に揺動される。
本第二実施形態における緩衝用浮体42は、開閉扉体3における流水路C側に設けられているため、流水路C内の水位の上昇に応じて浮揚する。よって、流水路C側の水位が上昇し、緩衝用浮体42が浮体衝突受け43とは、図10に示すように、当接しないため、開閉扉体3は流水路出口Eを覆い、水圧によって完全に閉じられる。そのため、本流Fの水が流水路Cに逆流することがなくなる。
以上のように、本第二実施形態の扉緩衝装置4を設けたフラップゲート1Bは、流水路C側の水位により緩衝用浮体42を昇降させられる。
なお、本発明に係る扉体緩衝装置4およびこれを設けたフラップゲート1A、1Bは、前述した各実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
例えば、水平回転軸2と軸設置台21との間にダンパーを設けて、開閉扉体3の揺動速度が遅くなるようにしてもよい。
1A、1B フラップゲート
2 水平回転軸
3 開閉扉体
4 扉体緩衝装置
21 軸設置台
31 扉用アーム
32 扉本体
33 ウエイト用アーム
34 バランスウエイト
35 フロート
36 調整ウエイト
41 ガイドレール
42 緩衝用浮体
43 浮体衝突受け
44 挿通孔
F 本流
C 流水路
E 流水路出口

Claims (4)

  1. 流水路の出口に設置される開閉扉体を水平回転軸に揺動自在に支持させてなるフラップゲートに設けられる扉体緩衝装置であって、
    前記流水路出口の左右両側端部に上下方向に向けて設置されたガイドレールと、
    水位の変動に応じて前記ガイドレールに沿って上下浮動可能に設けられた緩衝用浮体と、
    前記開閉扉体の左右両側端部であって前記緩衝用浮体が所定高さ以下の位置にある場合に前記緩衝用浮体に当接可能な位置に設けられた浮体衝突受けと
    を有する扉体緩衝装置。
  2. 流水路の出口に設置される開閉扉体を水平回転軸に揺動自在に支持させてなるフラップゲートに設けられる扉体緩衝装置であって、
    前記開閉扉体の左右両側端部に上下方向に向けて設置されたガイドレールと、
    水位の変動に応じて前記ガイドレールに沿って上下浮動可能に設けられた緩衝用浮体と、
    前記流水路出口の左右両側端部であって前記緩衝用浮体が所定高さ以下の位置にある場合に前記緩衝用浮体に当接可能な位置に設けられた浮体衝突受けと
    を有する扉体緩衝装置。
  3. 前記緩衝用浮体および前記浮体衝突受けのいずれか一方もしくは両方が衝撃吸収性を備えた部材を有している請求項1または請求項2に記載の扉体緩衝装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の扉体緩衝装置を設けたフラップゲート。
JP2012188659A 2012-08-29 2012-08-29 扉体緩衝装置およびこれを設けたフラップゲート Active JP5129406B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012188659A JP5129406B1 (ja) 2012-08-29 2012-08-29 扉体緩衝装置およびこれを設けたフラップゲート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012188659A JP5129406B1 (ja) 2012-08-29 2012-08-29 扉体緩衝装置およびこれを設けたフラップゲート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5129406B1 JP5129406B1 (ja) 2013-01-30
JP2014047465A true JP2014047465A (ja) 2014-03-17

Family

ID=47692993

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012188659A Active JP5129406B1 (ja) 2012-08-29 2012-08-29 扉体緩衝装置およびこれを設けたフラップゲート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5129406B1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107676510A (zh) * 2017-10-31 2018-02-09 顾叶青 拍门缓冲装置
KR102366789B1 (ko) * 2021-10-13 2022-02-23 성우산업 주식회사 부력에 의해 개방성능이 향상된 자동비

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103850344A (zh) * 2014-02-21 2014-06-11 武汉圣禹排水系统有限公司 一种顶轴式快速冲洗门
CN107604883B (zh) * 2017-11-10 2019-12-27 查斌 一种消能缓冲式液压坝

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57156587U (ja) * 1981-03-27 1982-10-01
JPS5838829U (ja) * 1981-09-07 1983-03-14 日本軽金属株式会社 フラツプゲ−トの水密構造
JPH0437947Y2 (ja) * 1985-10-23 1992-09-07
JP4486162B1 (ja) * 2009-12-01 2010-06-23 旭イノベックス株式会社 フラップゲート

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107676510A (zh) * 2017-10-31 2018-02-09 顾叶青 拍门缓冲装置
KR102366789B1 (ko) * 2021-10-13 2022-02-23 성우산업 주식회사 부력에 의해 개방성능이 향상된 자동비

Also Published As

Publication number Publication date
JP5129406B1 (ja) 2013-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5129406B1 (ja) 扉体緩衝装置およびこれを設けたフラップゲート
KR101581193B1 (ko) 부체식 플랩 게이트
JP4486162B1 (ja) フラップゲート
EP1826116B1 (en) Mooring system for a floating structure
JP5905152B1 (ja) フラップゲート
KR101971471B1 (ko) 부유식 수상 지지장치
JP6625911B2 (ja) フラップゲート及びゲート設備
TWI593857B (zh) 浮體式舌瓣閘門
US20220145562A1 (en) Watertight structure for flap gate and flap gate comprising same
JP4619321B2 (ja) 係留装置
JP5503072B1 (ja) フラップゲート
KR102294110B1 (ko) 개폐 장치
JP5503074B1 (ja) フラップゲート
JP5271840B2 (ja) ゲート装置
JP5203536B1 (ja) フラップゲート
KR100642344B1 (ko) 방파제의 선박충돌용 방호구조물
JP4066860B2 (ja) フラップゲート
AU2015290411A1 (en) Non-powered backflow prevention apparatus
CN114481961A (zh) 限制性水深条件下的锚泊式防撞设施缆绳调节平衡方法
KR101653577B1 (ko) 자동 개폐식 공기유입량 조절형 풍력발전시스템
JP5503075B1 (ja) フラップゲート
KR100964450B1 (ko) 자동회전 수문장치
JP5937118B2 (ja) 水路用制水装置
CN103741649B (zh) 一种蓄水位可调的翻板闸
JP3188933U (ja) フラップゲート

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121003

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121101

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5129406

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151109

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250