JP2014047405A - プラズマ蒸着装置、プラズマ蒸着装置のクリーニング方法、プラズマ蒸着装置の運転方法 - Google Patents

プラズマ蒸着装置、プラズマ蒸着装置のクリーニング方法、プラズマ蒸着装置の運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】蒸着装置を構成する部材をより確実にクリーニングする。
【解決手段】チャンバ19と、シャッタ42と、第一の空間S1内に設けられ、帯状のフィルム1を巻き出す巻き出しローラ20および巻き出しローラ20から巻き出されたフィルム1を巻き取る巻き取りローラ21をそれぞれ保持する一対のローラ軸13,14と、第一の空間S1内に設けられ、巻き出しローラ20から巻き出されたフィルム1に対向して配置され、フィルム1との間で成分を含んだ成分ガスをプラズマ化させる電極17と、シャッタ42が開状態の場合に、一対のローラ軸13,14の軸線方向に進退し、一対のローラ軸13,14に保持された巻き出しローラ20および巻き取りローラ21を第二の空間S2に退避させることが可能な一対のローラ抜き取り部材30Aと、成分ガスを導入する成分ガス導入部26と、クリーニングガスを導入するクリーニングガス導入部26とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、帯状に連続したフィルムの表面に薄膜を形成するプラズマ蒸着装置、プラズマ蒸着装置のクリーニング方法、プラズマ蒸着装置の運転方法に関する。
フィルム状の基材の表面に薄膜を成膜する手法として、薄膜を形成する成分を含んだガス(以下、成分ガスと適宜称する)をプラズマ化させて、加熱された基材に接触させるプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法が用いられている。
図9に示すように、基材1が、帯状に連続するものである場合、基材1は、ロール状の巻き出しローラ2から繰り出され、ガイドローラ3、4を経て、巻き取りローラ5に巻き取られる。そして、ガイドローラ3,4間において、基材1に対向するよう、高周波電極6が設けられている。これら巻き出しローラ2、ガイドローラ3,4、巻き取りローラ5、高周波電極6は、チャンバ7内に設けられており、このチャンバ7内は減圧されるとともに、成分ガスが導入される。
基材1側は、例えば、巻き出しローラ2が接地されることによって接地電位とされており、高周波電極6に電圧を印加すると、成分ガスがプラズマ化し、その反応生成物が高周波電極6と対向する基材1の表面に付着し、薄膜が形成される(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、ガスの反応生成物が、巻き出しローラ2や巻き取りローラ5の支持軸8A,8Bや、ガイドローラ3,4、高周波電極6に付着し、その付着物が基材1上に落下して、成膜した薄膜の欠陥を形成するなど、成膜不良の原因となってしまうことがある。
そこで、チャンバ7内にクリーニングガスを導入して、各部を浄化して付着物を取り除くことが行われている。しかし、クリーニングガスが基材1に接触すると、基材1が侵されて変質しまう。一般的に、クリーニング時には、チャンバ7の減圧状態を常圧に戻し、巻き出しローラ2及び巻き取りローラ5をチャンバ7から脱着し、クリーニングガスによりチャンバ7内をクリーニングした後に、チャンバ7に巻き出しローラ2及び巻き取りローラ5を装着し、チャンバ7を減圧する必要があるが、上記の作業には時間を要し作業性が悪い上に、チャンバ7内を常圧に戻す際に圧力が変化することによりチャンバ7の内壁や巻き出しローラ2又は巻き取りローラ5等から基材1上に付着物が落下してしまい、成膜面を汚染してしまう問題があった。
一方、特許文献1に記載の装置では、フィルムを脱着することなく成膜部のセルフクリーニングを実行する方法が提案されている。具体的には、高周波電極6と基材1との間に遮蔽プレート9を配置してチャンバ7内を仕切り、遮蔽プレート9に対して高周波電極6側の空間にクリーニングガスを導入し、クリーニング処理を行うことが行われている。
特開2008−57020号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、遮蔽プレート9に対し、高周波電極6とは反対側の領域では、浄化処理を行うことができず、巻き出しローラ2や巻き取りローラ5の支持軸8A,8Bや、ガイドローラ3,4をクリーニングできないという問題がある。
そこでなされた本発明の目的は、蒸着装置を構成する部材をより確実にクリーニングすることのできるプラズマ蒸着装置、プラズマ蒸着装置のクリーニング方法、プラズマ蒸着装置の運転方法を提供することである。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明は、フィルムの表面に所定の成分を蒸着させることで前記フィルムの表面に薄膜を形成するプラズマ蒸着装置であって、チャンバと、該チャンバ内を第一の空間と第二の空間とに開閉可能に仕切るシャッタと、前記第一の空間内に設けられ、帯状のフィルムを巻き出す巻き出しローラおよび前記巻き出しローラから巻き出された前記フィルムを巻き取る巻き取りローラのそれぞれの保持孔に挿入されて、前記巻き出しローラおよび前記巻き取りローラをそれぞれ保持する一対のローラ軸と、前記第一の空間内に設けられ、前記巻き出しローラから巻き出された前記フィルムに対向して配置され、該フィルムとの間で前記成分を含んだ成分ガスをプラズマ化させる電極と、前記シャッタが開状態の場合に、前記一対のローラ軸の軸線方向に進退し、該一対のローラ軸に保持された前記巻き出しローラおよび前記巻き取りローラを前記一対のローラ軸の軸線方向に沿って抜き取って、前記第二の空間に退避させることが可能な一対のローラ抜き取り部材と、前記第一の空間に、前記成分ガスを導入する成分ガス導入部と、前記第一の空間をクリーニングするクリーニングガスを、該第一の空間に導入するクリーニングガス導入部とを備えることを特徴とする。
このような構成によれば、フィルムに薄膜を形成するときには、シャッタを閉じて第一の空間と第二の空間とを仕切った状態で、第一の空間側において、巻き出しローラおよび巻き取りローラを一対のローラ軸で保持し、巻き出しローラから巻き出したフィルムと電極との間で成分ガス導入部により成分ガスを導入してプラズマ化させ、フィルム上に連続的に薄膜を形成しながら、巻き取りローラでフィルムを巻き取る。
第一の空間をクリーニングするときには、一対のローラ軸で保持した巻き出しローラおよび巻き取りローラを、これらの間にフィルムが架け渡された状態のまま、一対のローラ抜き取り部材によって一体的に抜き取り、第二の空間に退避させる。そして、シャッタを閉じて第一の空間と第二の空間とを仕切った状態で、クリーニングガス導入部により第一の空間にクリーニングガスを導入して第一の空間をクリーニングする。これにより、クリーニングガスがフィルムに接触することなく、第一の空間に位置するローラ軸等をクリーニングすることができる。
また、本発明は、前記一対のローラ軸の間に、前記巻き出しローラから巻き出された前記フィルムを、前記電極に対向した位置で走行させるガイドローラをさらに備え、前記ガイドローラは、前記フィルムの非成膜面側に接触することで、前記電極に対向させる第一の位置と、前記フィルムの前記非成膜面から離間した第二の位置との間で、移動可能とされていることを特徴とすることもできる。
一対のローラ軸で保持した巻き出しローラおよび巻き取りローラを、一対のローラ抜き取り部材によって抜き取るに際しては、ガイドローラを、第一の位置から、フィルムの非成膜面から離間した第二の位置に移動させる。これにより、ガイドローラが巻き出しローラおよび巻き取りローラ間でローラに干渉することがなく、巻き出しローラおよび巻き取りローラを円滑に抜き取ることができる。
シャッタは、その全体がスライドすることによって、チャンバ内の第一の空間と第二の空間とを開閉可能に仕切ることができる。また、シャッタは、ロール巻き上げ式とすることによって、チャンバ内の第一の空間と第二の空間とを開閉可能に仕切ることもできる。
さらに、チャンバ内に、前記第一の空間と前記第二の空間との間に配置されるとともに、一対のローラ抜き取り部材によって保持された前記巻き出しローラおよび前記巻き取りローラが通過可能な大きさの開口部を有した隔壁が設けられ、前記シャッタは、前記隔壁に沿ってスライド移動することで、前記開口部を開閉することもできる。
このような構成によれば、開口部は、一対のローラ抜き取り部材によって抜き取る巻き出しローラおよび巻き取りローラが通過できる大きさを有していればよい。したがって、開口部を塞ぐシャッタも小さくて済み、チャンバや蒸着装置の大型化を防ぐことができる。
前記ローラ抜き取り部材は、前記巻き出しローラおよび前記巻き取りローラに挿入される支持軸を備え、該支持軸は前記保持孔をチャックするチャック機構を有することができる。
このようなチャック機構は、エア駆動の機構やメカニカルな機構によって、前記保持孔をチャックした状態と、前記保持孔のチャックを解放した状態とを切り換えることができるのであれば、いかなる構成のものを用いてもよい。
ローラ軸についても、同様のチャック機構を備えることができる。
また、本発明は、プラズマ蒸着装置のクリーニング方法であって、チャンバ内に設けられた第一の空間内で、巻き出しローラから巻き出され、巻き取りローラに巻き取られる帯状のフィルムに所定の成分を蒸着させて、該フィルムの表面に薄膜を形成するプラズマ蒸着装置のクリーニング方法であって、前記薄膜を形成する成膜時にはシャッタによって前記第一の空間と仕切られている第二の空間に、前記シャッタを開けて前記巻き出しローラと前記巻き取りローラとを退避させる工程と、前記シャッタを閉じて、前記第一の空間をクリーニングするクリーニングガスを該第一の空間に導入し、該第一の空間をクリーニングする工程と、前記シャッタを開いて、前記第二の空間に退避させた前記巻き出しローラおよび前記巻き取りローラを前記第一の空間に戻し、その後前記シャッタを閉じる復帰工程とを備えることを特徴とすることができる。
また、本発明は、プラズマ蒸着装置の運転方法であって、チャンバ内に設けられた第一の空間内で、巻き出しローラから巻き出され、巻き取りローラに巻き取られる帯状のフィルムに所定の成分を蒸着させて、該フィルムの表面に薄膜を形成するプラズマ蒸着装置の運転方法であって、前記チャンバ内を前記第一の空間と第二の空間とに仕切るシャッタを閉じた状態で、前記第一の空間に前記成分を有する成分ガスを導入するとともに、前記巻き出しローラから巻き出した前記フィルムと、該フィルムと対向する電極との間で前記成分ガスをプラズマ化することによって、前記フィルムの表面に前記薄膜を形成する成膜モードと、前記成膜モードを停止し、前記第一の空間をクリーニングするクリーニングモードとを備え、前記クリーニングモードは、前記シャッタを開けて、前記巻き出しローラと前記巻き取りローラとを前記第二の空間に退避させる工程と、前記シャッタを閉じて、前記第一の空間をクリーニングするクリーニングガスを該第一の空間に導入し、該第一の空間をクリーニングする工程と、前記シャッタを開いて、前記第二の空間に退避させた前記巻き出しローラおよび前記巻き取りローラを前記第一の空間に戻し、その後前記シャッタを閉じる復帰工程とを備えることを特徴とすることもできる。
本発明によれば、巻き出しローラおよび巻き取りローラを第二の空間に退避させてシャッタを閉じ、第一の空間と第二の空間を仕切った状態で第一の空間をクリーニングすることができる。これにより、クリーニング作業前に巻き出しローラおよび巻き取りローラをチャンバの外へ取り出す作業、クリーニング作業後に巻き出しローラおよび巻き取りローラを再装着する作業、並びにチャンバ内の圧力を調整する作業を必要とせず、またクリーニングガスがフィルムに接触することなく、第一の空間内に位置するローラ軸等を、確実にクリーニングすることが可能となる。
第1の実施形態に係るプラズマ蒸着装置の構成を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側断面図である。 シャッタを開いた状態のプラズマ蒸着装置を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側断面図である。 クリーニングモードにおける動作の流れを示す図である。 第1の実施形態に係るプラズマ蒸着装置の変形例を示す図である。 第2の実施形態に係るプラズマ蒸着装置の構成を示す図である。 第2の実施形態に係るプラズマ蒸着装置の変形例を示す図である。 第3の実施形態に係るプラズマ蒸着装置の構成を示す図である。 第3の実施形態に係るプラズマ蒸着装置の変形例を示す図である。 従来のプラズマ蒸着装置の概略構成を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明によるプラズマ蒸着装置、プラズマ蒸着装置のクリーニング方法、プラズマ蒸着装置の運転方法を実施するための最良の形態を説明する。しかし、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1に示すように、帯状の基材(フィルム)1の表面に所定の成分を蒸着させることで基材1の表面に薄膜を形成するプラズマ蒸着装置10は、床面上に設置された基台11と、基台11上に設けられた本体12と、を備えている。
この基台11上には、本体12を囲むように、アルミ合金、ステンレス鋼等からなるチャンバ19が設けられ、該チャンバ19内は減圧可能とされている。
このチャンバ19内において、基台11上に、本体12の一面12aと平行な隔壁40Aが設けられている。また、隔壁40Aには矩形の開口部41が形成され、該開口部41を閉塞可能な大きさを有したシャッタ42が設けられている。
これら隔壁40Aおよびシャッタ42は、アルミ合金、ステンレス鋼等で形成されている。そして、これら隔壁40Aおよびシャッタ42により、チャンバ19内部の空間は、本体12が位置する空間である第一の空間S1と、本体12と反対側の空間である第二の空間S2とに仕切られている。
また、シャッタ42は、エアシリンダ、油圧シリンダ等、適宜の駆動機構により、隔壁40Aに沿ってスライド移動し、図1に示すように開口部41を閉塞する位置と、図2に示すように開口部41から退避した位置との間で、開口部41を開閉可能とされている。ここで、図1,2の例では、シャッタ42は、開口部41から上方に退避するものとしているが、これに限るものではなく、開口部41の下方や側方に退避させる構成とすることもできる。
上記の第一の空間S1内には、本体12の一面12aに、帯状に連続する基材1に薄膜を形成する蒸着部Aとして、基材1をロール状とした巻き出しローラ20が保持されるローラ軸13と、巻き出しローラ20から巻き出された基材1を巻き取る巻き取りローラ21が保持されるローラ軸14とが、互いに離間して配置されている。これらローラ軸13,14は図示しないモータ等によって、同期して回転駆動されるようになっている。
ローラ軸13,14は、巻き出しローラ20,巻き取りローラ21の中心部に形成された保持孔20a,21aに挿入されることで、巻き出しローラ20,巻き取りローラ21を保持する。これらローラ軸13,14は、保持孔20a,21aの軸線方向長さの中央部付近まで挿入される。
ローラ軸13は、電気的に接地され、これによって基材1は接地電位(0V)とされている。
ローラ軸13,14は、巻き出しローラ20,巻き取りローラ21を着脱可能に保持できるチャック機構を備えている。チャック機構としては、例えば、ローラ軸13,14の外周面に、エア駆動によって径方向外側に出没する複数のチャック部材(図示無し)が設けられたものがある。このようなチャック機構によれば、エアを供給して複数のチャック部材を径方向外側に突出させることにより、ローラ軸13,14の外径が拡大する。これにより、巻き出しローラ20の保持孔20aおよび巻き取りローラ21の保持孔21aが、それぞれローラ軸13,14により係止される。また、エアの供給を中止して複数のチャック部材を元の位置に戻した状態では、ローラ軸13,14の外径が縮小することによって、巻き出しローラ20,巻き取りローラ21がローラ軸13,14に対して挿抜できるようになっている。
なお、このチャック機構は、巻き出しローラ20,巻き取りローラ21をローラ軸13,14に係止して、ローラ軸13,14の回転力を巻き出しローラ20,巻き取りローラ21に伝達できる状態と、巻き出しローラ20,巻き取りローラ21の保持孔20a,21aに対してローラ軸13,14を挿抜自在とする状態とで切り替えができるものであれば、他のいかなるものを用いても良い。例えば、ローラ軸13,14の外周面にリング状のゴムを設け、このゴムをローラ軸13,14の軸方向に圧縮することによって、その外径を増大せる構成をチャック機構として採用することもできる。また、ローラ軸13,14の外周面に、リング状のゴムチューブを設け、このゴムチューブ内にエア等を送り込むことによって、その外径を増大せる構成をチャック機構として採用することもできる。このようなリング状のゴムやチューブでは、巻き出しローラ20,巻き取りローラ21が、保持孔20a、21aにローラ軸13,14に挿入された状態でゴムやゴムチューブの外径が増大したときは、ローラ軸13,14に係止された状態で保持される。また、ゴムやゴムチューブの外径を小さくしたときは巻き出しローラ20,巻き取りローラ21のローラ軸13,14に対する係止状態が解除され、巻き出しローラ20,巻き取りローラ21がローラ軸13,14に対して挿抜できるようになっている。
さて、巻き出しローラ20,巻き取りローラ21の間には、ガイドローラ15,16が設けられている。これらガイドローラ15,16は、本体12の一面12aに回転自在に設けられている。
また、これらガイドローラ15,16は、エアシリンダや、モータを駆動源とした各種のギヤ機構、アーム機構等の駆動機構によって、ローラ軸13,14を結ぶ方向に直交する方向に進退駆動されるようになっている。この駆動機構により、ガイドローラ15,16は、ローラ軸13,14に保持された巻き出しローラ20、巻き取りローラ21間において、基材1の非成膜面側に接触してローラ軸13,14を結ぶ方向に直交する方向に押圧することによって基材1にテンションを付与しつつ、高周波電極(電極)17に対向した状態で所定の位置を走行させる使用状態(第一の位置)と、巻き出しローラ20、巻き取りローラ21間の基材1から離間して基材1のテンションを解放した退避状態(第二の位置、図2参照)との間で、その位置を変更できるようになっている。
また、巻き出しローラ20側のガイドローラ15は、図示しないヒータを備え、ガイドローラ15に接する基材1を加熱することもできる。
基台11上であって第一の空間S1内には、前記使用状態におけるガイドローラ15,16によってガイドされる、巻き出しローラ20から巻き出された基材1に対向するよう、高周波電極17が設けられている。高周波電極17は、図示しない電源から電圧が印加される。
また、本体12の一面12aには、高周波電極17を中心として、ガイドローラ15側と、ガイドローラ16側には、所定寸法離間した位置に、壁体18,18が設けられている。
また、チャンバ19の側壁における第一の空間S1に位置する部分には、ガス導入口(ガス導入部)26が設けられている。このガス導入口26には、図示しないガス導入管が接続されている。ガス導入口26は、基材1の表面に形成すべき薄膜の材料となる成分を含んだ成分ガスを導入する成分ガス導入部として構成されるとともに、第一の空間S1をクリーニングするクリーニングガスを導入するクリーニングガス導入部としても構成されている。
ガス導入口26から導入されるガスの種類は、図示しないバルブなどによって切り替え可能とされている。
なお、ガス導入部としては、例えばチャンバ19の側壁に形成された孔に、該側壁を貫通するようにチューブが挿通され、チャンバ19の外部に設けられた成分ガス及びクリーニングガスが収容された容器から、該チューブを介して第一の空間S1内に成分ガス及びクリーニングガスを導入する構成であっても良い。
さて、上記したようなプラズマ蒸着装置10において、基台11上には、本体12の一面12aに対向するよう、ローラ受取機構(ローラ抜き取り部材)30Aが配置されている。
ローラ受取機構30Aは、基台11上に設けられた対向基台31と、対向基台31において、ローラ軸13,14に対向する位置に、ローラ軸13,14と同軸上に配置された支持軸32,33が設けられている。
支持軸32,33は、シャッタ42が開状態の場合に、それぞれ、ローラ軸13,14の軸線方向に沿って、ローラ軸13,14に接近・離間する方向に進退可能に設けられている。これら支持軸32,33を、前記方向に進退駆動させるための駆動機構として、例えば、支持軸32,33にラックギヤ32a,33aを設け、このラックギヤ32a,33aに、図示しないモータによって回転駆動されるピニオンギヤ32b,33bを噛み合わせた、ラック・アンド・ピニオン機構等を用いることができる。支持軸32,33を進退駆動させるための駆動機構としては、これ以外にも、油圧シリンダ等、他の機構を用いることができる。
支持軸32,33は、駆動機構により、ローラ軸13,14に向けて前進すると、ローラ軸13,14に保持された巻き出しローラ20,巻き取りローラ21の保持孔20a,21a内に挿入されるようになっている。
これら支持軸32,33には、ローラ軸13,14と同様に、巻き出しローラ20,巻き取りローラ21の保持孔20a,21aをチャックできるチャック機構(図示無し)を備えている。
この支持軸32,33を、巻き出しローラ20,巻き取りローラ21の保持孔20a,21aに挿入する。次に、支持軸32,33のチャック機構で巻き出しローラ20,巻き取りローラ21を係止しかつローラ軸13,14のチャック機構を解除して、この状態で支持軸32,33をローラ軸13,14の軸線方向に移動させる。そして、巻き出しローラ20,巻き取りローラ21をローラ軸13,14から引き抜いて、該巻き出しローラ20,巻き取りローラ21を第二の空間S2に退避させることが可能とされている。
このようなローラ受取機構30Aは、チャンバ19の外部に配置されており、支持軸32,33は、チャンバ19に形成された貫通孔19aを通して、チャンバ19内に挿入されている。なお、貫通孔19aには、支持軸32,33の外周面との隙間を塞ぐシール部材35が設けられている。
また、隔壁40Aに形成された開口部41は、ローラ軸13に保持された巻き出しローラ20と、ローラ軸14に保持された巻き取りローラ21とを、支持軸32,33によって引き抜くときに、空間S1から、隔壁40Aの反対側(ローラ受取機構30A側)の空間S2に取り出せるような大きさとされている。
(成膜モード)
図1に示したように、上記したような構成のプラズマ蒸着装置10においては、基材1に薄膜を形成するときには、シャッタ42により開口部41を塞いでおく。
そして、隔壁40Aの一方の側の空間S1に位置する蒸着部Aにおいて、ローラ軸13,14を同期させて回転させることによって、巻き出しローラ20から基材1が送り出される。このとき、ガイドローラ15,16は、ローラ軸13,14に保持された巻き出しローラ20、巻き取りローラ21間の基材1をローラ軸13,14を結ぶ方向に直交する方向に押圧し、高周波電極17に対向した所定の位置を走行させる使用状態とされる。基材1は、ガイドローラ15により加熱される。
チャンバ19内の空間S1には、チャンバ19に形成されたガス導入口26から、薄膜を形成する成分を含んだ成分ガスが導入されており、この状態で、高周波電極17に電圧を印加すると、プラズマ化したガス中の成分が基材1の表面に蒸着され、これによって薄膜が形成される。
薄膜が形成された基材1は、ローラ軸13と同期して回転するローラ軸14により、巻き取りローラ21に巻き取られていく。
(クリーニングモード)
空間S1内に位置する蒸着部Aをクリーニング処理するには、上記の成膜モードの動作を停止させる。
そしてまず、図2に示すように、ガイドローラ15,16を、巻き出しローラ20、巻き取りローラ21間の基材1から離間させて退避状態とする。
次いで、シャッタ42をスライドさせ、開口部41を開く。そして、図3(a)に示すように、ローラ受取機構30Aにおいて、支持軸32,33を、駆動機構により、ローラ軸13,14に向けて前進させる。すると、支持軸32,33の先端部が、ローラ軸13,14に保持された巻き出しローラ20,巻き取りローラ21の保持孔20a,21a内に挿入される。
そこで、支持軸32,33に備えられたチャック機構により、巻き出しローラ20,巻き取りローラ21を支持するとともに、ローラ軸13,14のチャック機構による巻き出しローラ20,巻き取りローラ21の支持を解放する。
その後、図3(b)に示すように、支持軸32,33を、駆動機構により、ローラ軸13,14から離間する方向に向けて後退させる。すると、支持軸32,33に支持された巻き出しローラ20と巻き取りローラ21とは、両者間に架け渡された基材1とともに、開口部41を通り、空間S1から空間S2内へと移動される(退避工程)。
しかる後、図3(c)に示すように、シャッタ42をスライドさせ、開口部41を塞ぐ。そして、チャンバ19に形成されたガス導入口26から、隔壁40Aによって仕切られた空間S1内に、CF、SF、NF等のクリーニングガス(エッチングガス)を導入し、所定のクリーニング処理を実行する(クリーニング工程)。
クリーニング処理の終了後、クリーニングガスの空間S1への供給を停止し、シャッタ42を移動させて開口部41を開く。この後は、上記退避工程とは逆の手順で、巻き出しローラ20と巻き取りローラ21とを第一の空間S1に戻す。すなわち、支持軸32,33に支持された巻き出しローラ20,巻き取りローラ21を、開口部41を通して空間S1側に移動し、さらに、ローラ軸13,14のチャック機構により巻き出しローラ20,巻き取りローラ21を支持するとともに、支持軸32,33のチャック機構による巻き出しローラ20,巻き取りローラ21の支持を解放する。そして、ガイドローラ15,16を基材1の非成膜面側に接触させる使用状態に戻して、該基材1を高周波電極17に対向させる。
上述したような構成によれば、チャンバ19内に隔壁40Aを設けておき、蒸着部Aが存在する第一の空間S1をクリーニング処理するときには、ローラ受取機構30Aによって、巻き出しローラ20,巻き取りローラ21をローラ軸13,14から取り外し、隔壁40Aを挟んで反対側の第二の空間S2に収容するようにした。これによって、基材1に影響を与えることなく、蒸着部Aを構成するローラ軸13,14やガイドローラ15,16に対し、確実にクリーニング処理を施すことが可能となる。
また、クリーニング処理の前に巻き出しローラ20および巻き取りローラ21をチャンバ19内から取り出し、クリーニング処理後再装着する作業が必要なく、加えて取り出しのためにチャンバ19内の圧力を大気圧に戻す操作、および再装着後チャンバ19内を減圧する操作を行う必要がないため、クリーニング処理の作業性を良好とすることができる。
なお、上記第1の実施形態では、開口部41を矩形としたが、これに限るものではない。例えば、図4に示すように、開口部41は、支持軸32,33に支持された巻き出しローラ20,巻き取りローラ21、およびこれらの間に位置する基材1が通過できるような、例えば両端部が円形部44,45とされ、これら円形部44,45が、円形部44,45の直径よりも小さな幅Wを有したスリット部46により連結されたメガネ状とすることもできる。これ以外にも、開口部41は、長円形等とすることもできる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。ここでは、上記第1の実施形態と異なる構成について説明を行い、上記第1の実施形態と共通する構成については、図中に同符号を付してその説明を省略することがある。
図5に示すように、本実施形態のプラズマ蒸着装置10においては、ローラ受取機構(ローラ抜き取り部材)30Bは、本体12の一面12aに対向して基台11上に立設された対向プレート50を備えている。
対向プレート50には、巻き出しローラ20,巻き取りローラ21を支持する支持軸52,53が一体に設けられている。これら支持軸52,53は、ローラ軸13,14に対向する位置に、ローラ軸13,14と同軸上に配置されている。
対向プレート50は、基台11上において、支持軸52,53の軸線方向に沿って、ローラ軸13,14に接近・離間する方向に進退可能に設けられている。対向プレート50を前記方向に進退駆動させるための駆動機構としては、ラック・アンド・ピニオン機構、油圧シリンダ等を適宜用いることができる。
対向プレート50を、駆動機構により、ローラ軸13,14に向けて前進させると、図5中に二点鎖線で示すように、支持軸52,53が、ローラ軸13,14に保持された巻き出しローラ20,巻き取りローラ21の保持孔20a,21a内に挿入されるようになっている。
支持軸52,53には、ローラ軸13,14と同様に、巻き出しローラ20,巻き取りローラ21を係止できるチャック機構(図示無し)を備えている。
このようなローラ受取機構30Bは、チャンバ19の内部に配置されている。
上述したようなローラ受取機構30Bを備えたプラズマ蒸着装置10においても、上記第1の実施形態と同様、基材1に影響を与えることなく、蒸着部Aを構成するローラ軸13,14やガイドローラ15,16に対し、確実にクリーニング処理を施すことが可能となる。
また、支持軸52,53を設けた対向プレート50を、駆動機構によりローラ軸13,14に接近・離間する方向に進退可能とされているので、支持軸52,53を一体的に進退させることができる。上記第1の実施形態に記載の構成では、支持軸32,33のそれぞれにラック・アンド・ピニオン機構等の駆動機構を備える必要があるが、本実施形態の構成では、対向プレート50を進退させるための一の駆動機構を設ければよく、機構の簡素化を図ることができる。さらに、上記第1の実施形態に記載の構成では、支持軸32,33を同時に進退させるには、支持軸32,33のそれぞれに備えられたラック・アンド・ピニオン機構等の駆動機構を同期させて作動させる必要があり、その設置や調整等に手間がかかるのに対し、本実施形態の構成では、対向プレート50を進退させればよいので、その手間が軽減される。
なお、上記第2の実施形態では、本体12と同等の高さを有する対向プレート50を設け、この対向プレート50の上下方向中間部に支持軸52,53が設けられた構成を図示しているが、図6に示すように、対向プレート50’を本体12よりも低くし、支持軸52,53の取り付け部分までの高さを有した構成とすることもできる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。ここでは、上記第1の実施形態と異なる構成について説明を行い、上記第1の実施形態と共通する構成については、図中に同符号を付してその説明を省略することがある。
図7に示すように、本実施形態においては、上記第1の実施形態における隔壁40Aに代えて、基台11上に、本体12の一面12aと平行な隔壁40Bが設けられている。この隔壁40Bは、チャンバ19内を、本体12、巻き出しローラ20を保持するローラ軸13、巻き取りローラ21を保持するローラ軸14、ガイドローラ15,16、高周波電極17、壁体18,18からなる蒸着部Aが設けられている側の空間S1と、ローラ受取機構30Aが設けられている側の空間S2とを仕切るよう設けられている。
隔壁40Bは、基台11の上面からチャンバ19の上面19bまでを閉塞する大きさを有している。この隔壁40Bは、エアシリンダ、油圧シリンダ等、適宜の駆動機構により、チャンバ19の上面19bに形成されたスリットを通してスライド移動可能とされ、空間S1と空間S2とを連通・遮断できるようになっている。図7の例では、隔壁40Bは、上方にスライド移動するものとしているが、これに限るものではなく、下方や側方に退避させる構成とすることもできる。
このような隔壁40Bは、上記第1の実施形態のシャッタ42と同様に上下方向にスライド可能とされている。すなわち、隔壁40Bは本発明のシャッタとして構成されている。
上述したような隔壁40Bを備えたプラズマ蒸着装置10においても、上記第1の実施形態と同様、基材1に影響を与えることなく、蒸着部Aを構成するローラ軸13,14やガイドローラ15,16に対し、確実にクリーニング処理を施すことが可能となる。
さらに、上記第1の実施形態では、開口部41を有した隔壁40Aと、シャッタ42とを備える構成であったのに対し、本実施形態では、一枚の隔壁40Bを備えるのみでよいので、構成が簡易となる。
ただし、本実施形態における隔壁40Bでは、基台11の上面からチャンバ19の上面19bまでを閉塞する大きさを有しているのに対し、上記第1の実施形態では、シャッタ42が開口部41を閉塞する大きさを有していればよい。このため、上記第1の実施形態では、シャッタ42がチャンバ19内でスライド移動可能な構成とすることができ、プラズマ蒸着装置10の大型化を防ぐことができる。
(第3の実施形態の変形例)
次に、第3の実施形態の変形例について説明する。図8に示すように、チャンバ19の上方にロールシャッタ48を備えていてもよい。すなわち、ロールシャッタ48が巻き出された状態では、チャンバ19の上面19bに形成されたスリットを上下方向に貫通して巻き出された部分が第一の空間S1と第二の空間S2とを仕切るシャッタ40B’として構成される。また、ロールシャッタ48が巻き取られた状態では、支持軸32,33に支持された巻き出しローラ20,巻き取りローラ21、およびこれらの間に位置する基材1が第一の空間S1と第二の空間S2とに渡って通過可能とされる。
このような構成によれば、シャッタ40B’を開いた状態において、ロールシャッタ48がロール状に巻き取られているため、スペースを取らず、チャンバ19やプラズマ蒸着装置10が大型化するのを防ぐことができる。
(その他の実施形態)
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の各実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、ローラ受取機構30A,30Bを、チャンバ19の外部に設け、支持軸32,33、52,53のみをチャンバ19内に挿入するようにしたが、ローラ受取機構30A,30Bを、チャンバ19の内部に配置することも可能である。ただしその場合、チャンバ19の内容積が大きくなる。したがって、これらの観点から、チャンバ19の内部体積空間をできるだけ小さくするように、例えばローラ受取機構30A,30Bの一部をチャンバ19の外部に設ける等の設計をすることが好ましい。
また、上記各実施形態で図示した構成では、高周波電極17の上方に巻き出しローラ20、巻き取りローラ21が配置された構成としたが、これに限るものではなく、高周波電極17の下方に巻き出しローラ20、巻き取りローラ21を配置してもよい。
さらには、高周波電極17と、基材1とを、上下方向ではなく横方向に対向させることもできる。その場合、巻き出しローラ20、巻き取りローラ21は、上下方向に配置し、基材1も上下方向に走行させる。
また、上記に示した各実施形態の構成は、適宜に組み合わせて用いることが可能である。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
1 基材(フィルム)
10 プラズマ蒸着装置
11 基台
12 本体
12a 一面
13,14 ローラ軸
15,16 ガイドローラ
17 高周波電極(電極)
18,18 壁体
19 チャンバ
19a 貫通孔
19b 上面
20 巻き出しローラ
20a,21a 保持孔
21 巻き取りローラ
26 ガス導入口(成分ガス導入部、クリーニングガス導入部)
30A,30B ローラ受取機構(ローラ抜き取り部材)
31 対向基台
32,33 支持軸
32a,33a ラックギヤ
32b,33b ピニオンギヤ
35 シール部材
40A、40B 隔壁
41 開口部
42 シャッタ
44,45 円形部
46 スリット部
48 ロールシャッタ
50 対向プレート
52,53 支持軸
A 蒸着部
S1 空間(第一の空間)
S2 空間(第二の空間)

Claims (6)

  1. フィルムの表面に所定の成分を蒸着させることで前記フィルムの表面に薄膜を形成するプラズマ蒸着装置であって、
    チャンバと、
    該チャンバ内を第一の空間と第二の空間とに開閉可能に仕切るシャッタと、
    前記第一の空間内に設けられ、帯状のフィルムを巻き出す巻き出しローラおよび前記巻き出しローラから巻き出された前記フィルムを巻き取る巻き取りローラのそれぞれの保持孔に挿入されて、前記巻き出しローラおよび前記巻き取りローラをそれぞれ保持する一対のローラ軸と、
    前記第一の空間内に設けられ、前記巻き出しローラから巻き出された前記フィルムに対向して配置され、該フィルムとの間で前記成分を含んだ成分ガスをプラズマ化させる電極と、
    前記シャッタが開状態の場合に、前記一対のローラ軸の軸線方向に進退し、該一対のローラ軸に保持された前記巻き出しローラおよび前記巻き取りローラを前記一対のローラ軸の軸線方向に沿って抜き取って、前記第二の空間に退避させることが可能な一対のローラ抜き取り部材と、
    前記第一の空間に、前記成分ガスを導入する成分ガス導入部と、
    前記第一の空間をクリーニングするクリーニングガスを、該第一の空間に導入するクリーニングガス導入部とを備えることを特徴とするプラズマ蒸着装置。
  2. 前記一対のローラ軸の間に、前記巻き出しローラから巻き出された前記フィルムを、前記電極に対向した位置で走行させるガイドローラをさらに備え、
    前記ガイドローラは、前記フィルムの非成膜面側に接触することで、前記電極に対向させる第一の位置と、前記フィルムの前記非成膜面から離間した第二の位置との間で、移動可能とされていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ蒸着装置。
  3. 前記チャンバ内に、前記第一の空間と前記第二の空間との間に配置されるとともに、前記一対のローラ抜き取り部材によって保持された前記巻き出しローラおよび前記巻き取りローラが通過可能な大きさの開口部を有した隔壁が設けられ、
    前記シャッタは、前記隔壁に沿ってスライド移動することで、前記開口部を開閉することを特徴とする請求項1または2に記載のプラズマ蒸着装置。
  4. 前記ローラ抜き取り部材は、
    前記巻き出しローラおよび前記巻き取りローラに挿入される支持軸を備え、該支持軸は前記保持孔をチャックするチャック機構を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のプラズマ蒸着装置。
  5. チャンバ内に設けられた第一の空間内で、巻き出しローラから巻き出され、巻き取りローラに巻き取られる帯状のフィルムに所定の成分を蒸着させて、該フィルムの表面に薄膜を形成するプラズマ蒸着装置のクリーニング方法であって、
    前記薄膜を形成する成膜時にはシャッタによって前記第一の空間と仕切られている第二の空間に、前記シャッタを開けて前記巻き出しローラと前記巻き取りローラとを退避させる工程と、
    前記シャッタを閉じて、前記第一の空間をクリーニングするクリーニングガスを該第一の空間に導入し、該第一の空間をクリーニングする工程と、
    前記シャッタを開いて、前記第二の空間に退避させた前記巻き出しローラおよび前記巻き取りローラを前記第一の空間に戻し、その後前記シャッタを閉じる復帰工程とを備えることを特徴とするプラズマ蒸着装置のクリーニング方法。
  6. チャンバ内に設けられた第一の空間内で、巻き出しローラから巻き出され、巻き取りローラに巻き取られる帯状のフィルムに所定の成分を蒸着させて、該フィルムの表面に薄膜を形成するプラズマ蒸着装置の運転方法であって、
    前記チャンバ内を前記第一の空間と第二の空間とに仕切るシャッタを閉じた状態で、前記第一の空間に前記成分を有する成分ガスを導入するとともに、前記巻き出しローラから巻き出した前記フィルムと、該フィルムと対向する電極との間で前記成分ガスをプラズマ化することによって、前記フィルムの表面に前記薄膜を形成する成膜モードと、
    前記成膜モードを停止し、前記第一の空間をクリーニングするクリーニングモードとを備え、
    前記クリーニングモードは、
    前記シャッタを開けて、前記巻き出しローラと前記巻き取りローラとを前記第二の空間に退避させる工程と、
    前記シャッタを閉じて、前記第一の空間をクリーニングするクリーニングガスを該第一の空間に導入し、該第一の空間をクリーニングする工程と、
    前記シャッタを開いて、前記第二の空間に退避させた前記巻き出しローラおよび前記巻き取りローラを前記第一の空間に戻し、その後前記シャッタを閉じる復帰工程とを備えることを特徴とするプラズマ蒸着装置の運転方法。
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CN113013381A (zh) * 2019-12-20 2021-06-22 英特赛尔股份有限公司 用于制造锂离子电池组的电极的方法和设备

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