JP2014046131A - 椅子の座部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】骨盤上部の後方への回転を抑制して、腰椎が前彎した座位姿勢を保持することのできる椅子の座部構造を提供する。
【解決手段】臀部112の後部を後方から支持する後側座部30、後側座部30の前方側に設けられて臀部112の前部及び大腿部130を支持する前側座部40を備えた座部構造20において、後側座部30は、後側座部30の前側に設定された座幅方向の軸を中心として回動し、回動した位置において固定可能に形成され、前側座部40は、座面高が前側座部40の後側から前側に移行するに従って漸次低下するように形成される。これにより、骨盤118の上部の後方への回転が抑制され、骨盤118に連係する脊椎120の腰椎122が前彎した状態を保持することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、着座者の臀部及び大腿部を支持する椅子の座部構造に関する。
椅子に座った状態で長時間の事務作業を継続的に行うことによって、腰痛を発症する場合がある。特に、パーソナルコンピュータの一般家庭への普及に伴って、一般家庭においても、椅子に座った状態で、パーソナルコンピュータを長時間に亘って継続的に使用することで腰痛を発症する場合もあり、近年における腰痛発症の増加の一因となっている。
このような腰痛が発症する仕組みの一例を、図6〜図9を用いて説明する。
図6は、着座前の立位姿勢の概要を説明する図である。図示のように、立位姿勢の場合は、腰椎122の形状の概略を示す腰椎形状ラインxで示すように、人110の脊椎120の腰椎122は前彎し、脊椎120全体が略S字状になっている。このとき、腰椎122の構成の概略を説明する図9(a)で示すように、腰椎122を構成する椎骨122a間の椎間板124は、椎間板124にかかる負荷が少ない正常状態であり、椎骨122aにかかる衝撃を適切に吸収する。
図7は、椅子に適正に着座した際の座位姿勢の概要を説明する図である。図示のように、背部114が前方に屈曲していない座位姿勢では、臀部112に位置する骨盤118の上部が後方に回転することが抑制され、腰椎形状ラインxで示すように、骨盤118に連係する脊椎120の腰椎122が前彎している。
このとき、図9(a)で示すように、椎間板124は、椎骨122a間で圧迫されないで負荷が少ない正常状態に保持されており、腰痛等の発症を防ぐためには、この状態を保持することが望ましい。
図8は、不適正な座位姿勢の概要を説明する図である。図示のように、例えば長時間に亘る着座によって、背部114を椅子100の背もたれ部104に支持させると、臀部筋群112aの伸長及びハムストリングス116の伸長等によって、骨盤118の上部が矢線Dで示すように後方に回転することとなる。骨盤118の上部が後方に回転することによって、腰椎形状ラインyで示すように、骨盤118に連係する脊椎120の腰椎122が後彎する。
このとき、図9(b)で示すように、腰椎122を構成する椎骨122a間の椎間板124は、椎骨122a間で椎骨122aによって圧迫されて負荷がかけられた状態となる。この状態が長時間に亘って継続すると腰痛が発症し、さらには、このような状態が長期的に継続すると椎間板124が変性し、椎間板ヘルニアの発症につながる可能性もある。このような状態を回避すべく、適正な座位姿勢を保持する椅子類が、種々存在している。
特許文献1には、着座者の臀部前部及び大腿部を支持する略水平の座面を有する前側着座面、及び前側着座面の後方に設けられて着座者の臀部後部を支持する後側着座面を備えた椅子が開示されている。
この特許文献1の椅子によれば、後側着座面が前側着座面に対して傾斜して設けられ、しかも傾斜角度を自在に変位させることができることから、着座者の骨盤角度と後側着座面との傾斜角度とが一致するように調整することができ、座り心地が向上する。
特許文献2には、着座者の臀部前部及び大腿部を支持しかつ前側が後側に対して持ち上げられたシートクッション前部、及びシートクッション前部の後方に設けられて着座者の臀部後部を支持するシートクッション後部を備えた車両用シートが開示されている。
この特許文献2の車両用シートによれば、シートクッション後部がシートクッション前部に対して傾斜して設けられ、しかも傾斜角度を自在に変位させることができることから、このシートクッション後部によって着座者の臀部の着座角度が変えられて、骨盤の後方回転が防止される。
特開2002−119369号公報 特開平8−126548号公報
上記特許文献1の椅子によると着座者の座り心地が向上し、上記特許文献2によると骨盤の後方回転が防止される。
しかし、上記特許文献1の椅子によると、前側着座面の座面が略水平に構成されており、上記特許文献2の車両用シートによると、シートクッション前部の前側が後側に対して持ち上げられている。
従って、座位姿勢において、着座者の大腿部が前方に向かって略水平あるいは持ち上げられることとなり、着座者の上体の自然な前傾姿勢を得ることができないことから、骨盤上部の後方への回転を効果的に抑制することができない。その結果、脊椎の腰椎の理想的な前彎状態が得られないことが考えられる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、骨盤上部の後方への回転を効果的に抑制して、骨盤に連係する脊椎の腰椎が前彎した座位姿勢を保持することのできる椅子の座部構造を提供することにある。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、着座者の臀部後部を後方から支持する後側座部と、該後側座部の前方側に設けられて前記着座者の臀部前部及び大腿部を支持する前側座部と、を備えた椅子の座部構造において、前記後側座部は、該後側座部の前側に設定された座幅方向の軸を中心として回動し、該回動した位置において固定可能に形成され、前記前側座部は、座面高が該前側座部の後側から前側に移行するに従って漸次低下するように形成された、ことを特徴とする。
この構成によれば、着座状態では、着座者の臀部後部が後方から後側座部によって支持され、臀部前部及び大腿部が前側座部に支持される。このとき、後側座部によって臀部後部が押されて支持されることから、座位姿勢の変更が促されて、臀部に位置する骨盤の後方回転、すなわち骨盤上部が後方に回転することが抑制される。これにより、骨盤に連係する脊椎の腰椎が前彎した状態を保持することができる。
さらに、前側座部の座面は、座面高が前側座部の後側から前側に移行するに従って漸次低下して形成されていることから、座位姿勢において大腿部が前方に向かって傾斜することによって、着座者の上体の自然な前傾姿勢を得ることができる。
従って、上体が前傾した状態で、臀部後部が臀部後部の後方から押されて支持されることによって、骨盤上部の後方への回転を効果的に抑制することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の椅子の座部構造において、前記後側座部を回動動作によって複数の位置に変位させて固定させる後側座部回動機構を備えることを特徴とする。
この構成によれば、後側座部の回動動作によって後側座部の固定位置を複数の位置に変位させて固定する後側座部回動機構を備えることから、着座者の体型あるいは体格に対応した臀部後部の支持を行うことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の椅子の座部構造において、前記後側座部回動機構は、前記前側座部の座幅方向両端に配置されて該前側座部が配置される椅子の座枠に固定される一対の固定部と、前記後側座部の座幅方向両端で該後側座部の前後方向に伸長して該後側座部に取り付けられた一対の回動アームと、該各回動アーム間で前記後側座部の座幅方向に伸長して架設される棒状の把持部と、を備え、前記各固定部と前記各回動アームとが一対のロック機構を介して取り付けられ、該各ロック機構は、前記各固定部に対して前記各回動アームを回動可能とし、かつ該各回動アームを複数の位置で固定可能に形成されたことを特徴とする。
この構成によれば、後側座部回動機構は、固定部に対して回動可能な回動アームを備え、この回動アームには棒状の把持部が設けられていることから、この把持部を把持することによって、着座したままの状態であっても後側座部を容易に回動させて複数の位置に変位させて固定させることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の椅子の座部構造において、前記後側座部は、座面が凹状に湾曲して形成されたことを特徴とする。
この構成によれば、着座者が着座した場合、後側座部によって臀部後部が押されて支持されても、後側座部の座面が凹状に湾曲して形成されていることから、臀部後部と座面とが良好に適合する。従って、着座時の違和感が緩和されて、良好な座り心地が確保される。
この発明によれば、後側座部によって臀部後部が後方から押されて支持されることで座位姿勢が整えられ、かつ座面高が前側座部の後側から前側に移行するに従って漸次低下して形成された前側座部によって、座位姿勢において、着座者の上体の自然な前傾姿勢を得ることができる。
従って、上体が前傾した状態で臀部後部の後方から臀部後部が押されて支持されることから、骨盤上部の後方への回転が効果的に抑制されて、骨盤に連係する脊椎の腰椎が前彎した状態を良好に保持することができる。
その結果、腰椎を構成する椎骨の間の椎間板にかかる負荷を抑制し、椎間板を正常状態に保持することができる。これにより、腰痛や椎間板ヘルニア等の腰部の不具合を抑制することができる。
本発明の実施の形態に係る椅子の座部構造の概略を説明する図である。 同じく、椅子の座部構造の概略を説明する図であり、(a)は座部構造を前面からみた図、(b)は座部構造を裏面からみた図である。 本実施の形態に係る椅子の概略を説明する図である。 同じく、本実施の形態に係る椅子を下方からみた図である。 椅子に人が着座した場合の概略を説明する図である。 腰痛が発症する仕組みの一例を説明する、着座前の立位姿勢の概要を示す図である。 同じく、腰痛が発症する仕組みの一例を説明する、椅子に適正に着座した際の座位姿勢の概要を示す図である。 同じく、腰痛が発症する仕組みの一例を説明する、不適正な座位姿勢の概要を示す図である。 腰椎の構成の概略を説明する図であり、(a)は腰椎が前彎した状態の概略を示す図、(b)は腰椎が後彎した状態の概略を示す図である。
次に、本発明の実施の形態について、図1〜図5に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る椅子の座部構造の概略を説明する図である。図示のように、座部構造20は、椅子10の座部として用いられるものである。この座部構造20は、着座者の臀部後部を支持する後側座部30、及びこの後側座部30の前方側、すなわち後側座部30の前端36側に設けられて着座者の臀部前部及び大腿部を支持する前側座部40を備える。
なお、臀部後部は、座位姿勢の着座者の臀部における矢線Rで示す椅子10の後方向側をさし、臀部前部は、座位姿勢の着座者の臀部における矢線Fで示す椅子10の前方向側をさす。
後側座部30は、この後側座部30の前端36の近傍、すなわち後側座部30の前側に設定された座幅方向の軸を中心として回動し、回動した位置において固定可能に形成されており、前側座部40は、この前側座部40の座面42aの高さが、前側座部40の後側である後端44から前側である前端46に移行するに従って漸次低下して形成されている。
座部構造20は、更に、後側座部30を回動させて複数の位置に変位させて固定させる後側座部回動機構50を備える。この後側座部回動機構50によって、後述するように、後側座部30の前側において座幅方向の軸Oが設定される。
次に、本実施の形態における座部構造20の各部の具体的構成について説明する。図2は、座部構造20の概略を説明する図であり、(a)は座部構造20を前面からみた図、(b)は座部構造20を裏面からみた図である。
図2(a)で示すように、後側座部30は、例えば、図示しない平板状の基材が、発泡樹脂材料を発泡させたウレタンフォームによって形成されたパッドによって被覆されて形成される。この後側座部30は、中央部分が凹状に湾曲して臀部後部に適合するように形成された座面32aを備える。すなわち、この座面32aは、臀部後部に倣った形状に形成されている。
前側座部40は、例えば、図示しない平板状の基材が、発泡樹脂材料を発泡させたウレタンフォームによって形成されたパッドによって被覆されて形成される。この前側座部40は、後端44側から前端46側に向かうに従って水平面から漸次下方に傾斜する座面42aを備える。
すなわち、この座面42aは、座面高が前側座部40の後端44から前端46に移行するに従って漸次低下して形成されている。座面42aの傾斜は、本実施の形態では、水平面から2.5°以内に設定されている。
この座面42aは、中央部分が凹状に湾曲しており、臀部前部から大腿部に適合するように形成されている。座面42aは、前端46から後端44に亘る長さ(座面長)が、着座した際に人の臀部の下部に位置する坐骨結節部が乗る長さに設定されている。本実施の形態では、およそ304mm〜381mmの範囲、好適には342mmで座面長が設定されている。
図2(b)で示すように、後側座部回動機構50は、前側座部40の下方で前側座部40の座幅方向両端に配置されて前側座部40の座面長方向に伸長する一対の固定部52−1及び52−2を備える。この各固定部52−1及び52−2には、一対の回動アーム54−1及び54−2が、一対のロック機構56−1及び56−2を介して各固定部52−1及び52−2に対して回動可能に軸支されている。すなわち、各回動アーム54−1及び54−2は、各ロック機構56−1及び56−2間の軸Oを回動中心として回動する。
各回動アーム54−1及び54−2は、各ロック機構56−1及び56−2を介して各固定部52−1及び52−2に軸支される基部54a、基部54aの後端部から基部54aと連続して形成されて後側座部30の後端34側に向かって起立して傾斜する起立部54bを有する。
この起立部54bは、後側座部30の裏面32bに取り付けられており、各回動アーム54−1及び54−2が後側座部30の座幅方向の両端で後側座部30の前後方向に伸長している。
各回動アーム54−1及び54−2における起立部54bの後端部の間には、後側座部30の座幅方向に伸長する丸棒状の把持部58が架設されている。
各ロック機構56−1及び56−2は、各回動アーム54−1及び54−2を複数の回動位置(回動角度)でロック可能に形成された機械式であり、例えば、各回動アーム54−1及び54−2を上方向に回動させることによって、各回動アーム54−1及び54−2が任意の回動角度において固定される。一方、各回動アーム54−1及び54−2を上方向にいったん回動させた後に下方向に押動させることによって、任意の回動角度で固定された各回動アーム54−1及び54−2の固定が解除される。
上記構成の後側座部回動機構50を備えた座部構造20は、本実施の形態では、図1で示すように、後側座部30を、臀部後部を後方から支持する支持位置を5つの支持位置に変位させて固定させるように構成されている。
具体的には、後側座部30の座面32aと前側座部40の座面42aとがほぼ面一となる後側座部30の下限位置を基準位置P0とし、この基準位置P0から上方向に順次移行する支持位置P1〜P5において、後側座部30が上下方向に変位されて固定される。
次に、上記構成の座部構造20を有する椅子10の概略を、図3及び図4を用いて説明する。
図3は、椅子10の概略を説明する図であり、図4は、椅子10を下方からみた図である。図3及び図4で示すように、椅子10は、座部構造20、座部構造20を支持する脚部12及び座枠14、脚部12及び座枠14の上方に位置する肘掛部16、16及び背もたれ部18を備え、一般的にはいわゆるダイニングチェアと称される形態を有している。
脚部12は、木製の角材で形成された前脚部12A、12A及び後脚部12B、12Bによって構成されている。前脚部12A、12Aの上部は肘木16A、16Aとして構成され、後脚部12B、12Bの上部は、後方向Rに若干折曲した背柱18A、18Aとして構成されている。
座枠14は、前脚部12A、12Aの間を連結する前座枠14A、前脚部12A、12Aと後脚部12B、12Bとの間を連結する側座枠14B、14B、及び後脚部12B、12Bの間を連結する後座枠14Cを主要構成として備える。
この座枠14は、更に、前座枠14Aと各側座枠14B、14Bとの間にそれぞれ架設されて座枠14を補強する隅木14D、14Dを備えるとともに、側座枠14B、14Bの間に架設された横木14Eを備える。
肘掛部16は、前脚部12A、12Aから連続して形成された肘木16A、16A、及び肘木16A、16Aの上端部と背柱18A、18Aとの間に略水平に架設された略平板状の肘掛板16Bによって構成される。
背もたれ部18は、後脚部12B、12Bから連続して形成された背柱18A、18A、及び背柱18A、18Aの上端側において背柱18A、18Aの間に架設された背板18Bによって構成される。背板18Bは、本実施の形態では、胸椎の下部に配置されるように背柱18A、18Aの間に設けられており、その中央部分が凹状に湾曲して着座者の背部に適合するように形成されている。
この背もたれ部18は、上述のように、背柱18A、18Aが、後方向Rに向かって若干折曲して形成されている。具体的には、図1で示すように、鉛直線Cから後方向Rに向かって変位して背板18Bの中央部分が傾斜線Lの位置となるように設定されている。この傾斜線Lと椅子10が載置される床面とのなす角度(背もたれ角度)は、本実施の形態では105°となるように設定されている。
なお、この背もたれ角度は、いわゆるダイニングチェアの形態を有する一般的な椅子で多く採用されている角度である。
椅子10の座部として用いられる座部構造20は、座枠14に取り付けられて、脚部12及び座枠14によって支持される。具体的には、座枠14の各側座枠14B、14Bの内側に設けられた取付部19に、後側座部回動機構50の各固定部52−1及び52−2がボルト等によって取り付けられる。
これにより、後側座部30は、その後端34と背もたれ部18の背板18Bとの間に間隙を介して座枠14に取り付けられる。一方、後側座部30は、この後側座部30の前側に設定された座幅方向の軸Oを中心として回動し、回動した位置において固定可能に構成される。
前側座部40は、座枠14の各側座枠14B、14Bの間に架設された横木14Eに取付支持される。
次に、本実施の形態に係る椅子10に着座する場合について説明する。図5は、椅子10に人110が着座した場合の概略を説明する図である。図示のように、座部構造20の後側座部30は、例えば、基準位置P0から上方向に回動された支持位置P1に変位されて固定されている。
後側座部30を上下方向に回動させてその支持位置を変位させる場合には、各回動アーム54−1及び54−2の後端部の間に架設された把持部58を把持して容易に回動させることができる。
後側座部30が支持位置P1に固定された状態で人110が椅子10に着座すると、臀部112の後部が後側座部30に後方から支持され、臀部112の前部及び大腿部130が、前側座部40に支持される。
このとき、後側座部30によって、骨盤118の仙骨118aが臀部112の後方から押されて支持されることから、人110が椅子10に着座する際には、後側座部30の支持位置P1に臀部112の後部を適合させるように座位姿勢の変更が促される。従って、臀部筋群112aの伸長及びハムストリングス116等の伸長が抑制され、臀部112に位置する骨盤118の上部の後方回転が抑制される。これにより、骨盤118に連係する脊椎120の腰椎122が前彎した状態を保持することができる。
一方、前側座部40の座面42aは、座面高が前側座部40の後端44から前端46に移行するに従って漸次低下して形成されていることから、座位姿勢において大腿部130が前方に向かって傾斜して、人110の上体が自然な状態で前傾することになる。
従って、上体が前傾した状態で、後側座部30によって臀部112の後部が臀部112の後部の後方から押されて支持されることから、骨盤118の上部の後方への回転を効果的に抑制することができ、人110が椅子10に自然に着座した場合であっても、座位姿勢における腰椎122の前彎を保持することができる。
その結果、腰椎122を構成する椎骨の間の椎間板にかかる負荷を少なくした正常状態とすることができる。これにより、腰痛や椎間板ヘルニアの発症を抑制することができる。
後側座部30による臀部112の上部の支持位置は、後側座部回動機構50によって、基準位置P0及び支持位置P1〜P5の複数の支持位置に変位して固定することができることから、着座者の体型あるいは体格に対応した臀部112の支持を行うことができる。
しかも、後側座部回動機構50は、各回動アーム54−1及び54−2の後端部の間に架設された丸棒状の把持部58を備えることから、後側座部30の後端34と背もたれ部18の背板18Bとの間の間隙からこの把持部58を容易に把持することができ、着座したままの状態であっても後側座部30の支持位置の変位を容易に行うことができる。
後側座部30の座面32a及び前側座部40の座面42aは、その中央部分が凹状に湾曲して形成されていることから、着座者が着座した場合にその臀部112と座面32a、42aとが良好に適合する。従って、後側座部30によって臀部112の後部が押されて支持されても、着座時の違和感が緩和されて、良好な座り心地が確保される。
背もたれ部18は、その背板18Bが脊椎120の胸椎126の下部に配置されることから、人110の自発的な動作による腰椎122の前彎及び後彎運動を妨げることがない。従って、長時間に亘って同一の座位姿勢が保持されることによる腰椎122近傍の筋肉の柔軟性の低下や、血液循環の悪化による腰痛等の発症を防止することができる。
さらに、背もたれ部18は、一般的なダイニングチェアで多く採用されている所定の背もたれ角度を有して鉛直から椅子10の後方向Rに変位して形成されていることから、不快感がなく良好な座り心地を得ることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることはなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。上記実施の形態では、座部構造20がいわゆるダイニングチェアの形態を有する椅子10として構成された場合を例として説明したが、事務作業用のいわゆるデスクチェアの形態を有する椅子として構成してもよく、さらには、座部構造20をそのまま座椅子として構成してもよい。
上記実施の形態では、後側座部回動機構50は、基準位置P0及び支持位置P1〜P5の複数の支持位置に変位して固定するように構成されている場合を説明したが、例えば、臀部112の支持位置を無段階で変位できる無段式の後側座部回動機構として構成してもよい。
10 椅子
12 脚部
14 座枠
18 背もたれ部
20 座部構造
30 後側座部
32a 座面
36 前端
40 前側座部
42a 座面
44 後端(後側)
46 前端(前側)
50 後側座部回動機構
52−1、52−2 固定部
54−1、54−2 回動アーム
56−1、56−2 ロック機構
58 把持部
110 人
112 臀部
118 骨盤
122 腰椎
124 椎間板
P1〜P5 支持位置

Claims (4)

  1. 着座者の臀部後部を後方から支持する後側座部と、
    該後側座部の前方側に設けられて前記着座者の臀部前部及び大腿部を支持する前側座部と、を備えた椅子の座部構造において、
    前記後側座部は、該後側座部の前側に設定された座幅方向の軸を中心として回動し、該回動した位置において固定可能に形成され、
    前記前側座部は、座面高が該前側座部の後側から前側に移行するに従って漸次低下するように形成された、
    ことを特徴とする椅子の座部構造。
  2. 前記後側座部を回動動作によって複数の位置に変位させて固定させる後側座部回動機構を備えることを特徴とする請求項1に記載の椅子の座部構造。
  3. 前記後側座部回動機構は、
    前記前側座部の座幅方向両端に配置されて該前側座部が配置される椅子の座枠に固定される一対の固定部と、
    前記後側座部の座幅方向両端で該後側座部の前後方向に伸長して該後側座部に取り付けられた一対の回動アームと、
    該各回動アーム間で前記後側座部の座幅方向に伸長して架設される棒状の把持部と、を備え、
    前記各固定部と前記各回動アームとがロック機構を介して取り付けられ、
    該ロック機構は、
    前記各固定部に対して前記各回動アームを回動可能とし、かつ該各回動アームを複数の位置で固定可能に形成されたことを特徴とする請求項2に記載の椅子の座部構造。
  4. 前記後側座部は、
    座面が凹状に湾曲して形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の椅子の座部構造。
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