JP2014044126A - 環境計測装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板及び環境センサを備える環境計測装置において、環境センサが基板から受ける熱や応力による影響、もしくは外部からの衝撃や振動による影響を低減させる。
【解決手段】環境における所定の物理量を検出する環境センサ40と、基板60と、を備える環境計測装置1である。環境センサ40は、台座50を介して基板60に固定されており、台座50は、環境センサ40を固定するためのセンサ固定部51と、センサ固定部51の裏側に配置され基板60に接触する基板接触部52と、を有している。
【選択図】図5
【解決手段】環境における所定の物理量を検出する環境センサ40と、基板60と、を備える環境計測装置1である。環境センサ40は、台座50を介して基板60に固定されており、台座50は、環境センサ40を固定するためのセンサ固定部51と、センサ固定部51の裏側に配置され基板60に接触する基板接触部52と、を有している。
【選択図】図5
Description
本発明は、環境計測装置に関する。
現在、農業、建築、物流管理、食品製造、プラント製造、半導体製造等の各種産業分野において、環境計測用のセンサチップやセンサデバイス(以下、「環境センサ」という)が種々開発されている。このようなセンサは、センサ信号を取り出すためにインターフェース回路基板上に実装され、パッケージで覆われて外部からの振動や衝撃、若しくは粉塵、光、水分や熱等の外部要因から保護された状態で使用に供されるのが一般的である。
従来のセンサ実装・保護技術としては、センサ全体又はセンサの一部を回路基板上に設置する技術(特許文献1)や、回路基板に設けたホルダでセンサを保持し、保護目的の格納容器中に直接センサを設定する技術(特許文献2)が提案されている。また、近年においては、チップ型センサとその特性を調整する回路とを基板に実装し、この基板上に箱型の基板ホルダを被せてセンサユニットを構成する技術(特許文献3)が提案されている。
ところが、従来の技術のように基板の直上に環境センサを配置すると、基板から伝導される熱や周辺からの輻射熱の影響を受け易くなって環境センサの特性ドリフトが生じたり応答性が低下したりすることに加え、基板の歪みに起因する応力や外部から基板に加えられた振動や衝撃がセンサに伝達されてセンサの破損や故障がもたらされることがある。また、基板上に配置した環境センサを収納容器内に設置すると、収納容器の熱容量により、蓄熱の伝導や輻射熱の影響を受け易くなるとともに通気性が低下して、センサの特性ドリフトが生じたり応答性が低下したりしてしまうことがある。
特に、環境センサは、環境の温度、湿度、流体の流れ、光度の変化、環境中のガス変化等の物理量を計測する際に、固定される基板や収納容器からの熱伝導を受けると、センサ特性を安定させることが困難となる。
本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであり、基板及び環境センサを備える環境計測装置において、環境センサが基板から受ける熱や応力による影響、若しくは外部からの衝撃や振動による影響を低減させることを目的とする。
本発明に係る環境計測装置は、環境における所定の物理量を検出する環境センサと、基板と、を備えるものであって、環境センサは、台座を介して基板に固定されており、台座は、環境センサを固定するためのセンサ固定部と、センサ固定部の裏側に配置され基板に接触する基板接触部と、を有するものである。
かかる構成を採用すると、環境センサを固定するためのセンサ固定部と、このセンサ固定部の裏側に配置される基板接触部と、を有する台座を介して、環境センサを基板に固定することができる。従って、基板からの熱が環境センサに伝導するのを抑制することができる。この結果、環境センサの特性ドリフトを低減させるとともに応答性を向上させ、精度良く環境計測を行うことができる。
本発明に係る環境計測装置において、環境センサが嵌め込まれる構造を有しているセンサ固定部を採用することができる。
かかる構成を採用すると、台座のセンサ固定部に環境センサを嵌め込んで固定することができるので、基板に対して環境センサを安定的に設置することができ、外部からの衝撃を少なくすることができる。この結果、環境センサの破損や故障を少なくすることができる。
また、本発明に係る環境計測装置において、センサ固定部に嵌め込まれた環境センサへの通気を確保するような構造を有する台座を採用することができる。
かかる構成を採用すると、台座のセンサ固定部に嵌め込まれた環境センサへの通気を確保することができるので環境変化を取り入れ易く、基板からの熱の伝導や応力による影響、及び外部からの振動や衝撃による影響をさらに効果的に抑制することができる。
また、本発明に係る環境計測装置において、環境センサの全体を収納する空洞を有するセンサ固定部を採用することができる。かかる場合において、空洞を形成する側壁に貫通孔を設けることができる。
かかる構成を採用すると、環境センサの全体を収納する空洞を形成する側壁に設けた貫通孔によって通気性を確保することができるので、基板からの熱の伝導や応力による影響、及び外部からの振動や衝撃による影響をさらに効果的に抑制することができる。
また、本発明に係る環境計測装置において、環境センサと基板との間に配置される枠を有する台座を採用することができる。
かかる構成を採用すると、環境センサと基板との間の枠内に形成される開口によって通気性を確保することができるので、基板からの熱が環境センサに伝導するのをさらに効果的に抑制することができる。
また、本発明に係る環境計測装置において、基板接触部と基板との接触面積を、台座の基板に対向する部分の面積よりも小さくなるように設定することができる。
かかる構成を採用すると、基板接触部と基板との接触面積を低減させることができるので、基板からの熱の伝導や応力による影響が環境センサに伝導するのをさらに効果的に抑制することができる。
また、本発明に係る環境計測装置において、平面視矩形状を呈する台座を採用し、この台座の四隅付近に基板接触部を配置することができる。
かかる構成を採用すると、台座の基板接触部が、平面視矩形状の台座の四隅付近に配置されているので、台座と基板との接触面積を低減させることができる。この結果、基板からの熱が環境センサに伝導するのをさらに効果的に抑制することができる。
本発明によれば、基板及び環境センサを備える環境計測装置において、環境センサが外部から受ける振動や衝撃による応力の緩和、基板の歪みによる応力の緩和、又は、基板から受ける熱及び特性ドリフト等の影響を低減させることが可能となる。
以下、本発明の各実施形態に係る環境計測装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の各実施形態においては、環境における所定の物理量を検出する環境センサの一例として、測定環境の雰囲気における温度や湿度、又は気流やガス、若しくは圧力や加速度等のうちの少なくとも一つを検出する環境センサを採用するが、このような環境センサに限られるものではない。
<第一実施形態>
まず、図1〜図4を用いて、本発明の第一実施形態に係る環境計測装置1の全体構成について説明する。本実施形態に係る環境計測装置1は、測定対象となる環境に配置され、雰囲気における温度や湿度又は他の環境物理量を測定するためのものであり、一例として図1〜図4に示すように、略円柱形状の筐体(ケース)2を備えている。筐体2は、第1部材10と、第2部材20と、第3部材30と、を有している。
まず、図1〜図4を用いて、本発明の第一実施形態に係る環境計測装置1の全体構成について説明する。本実施形態に係る環境計測装置1は、測定対象となる環境に配置され、雰囲気における温度や湿度又は他の環境物理量を測定するためのものであり、一例として図1〜図4に示すように、略円柱形状の筐体(ケース)2を備えている。筐体2は、第1部材10と、第2部材20と、第3部材30と、を有している。
第1部材10は、図1〜図3に示すように円板形状を呈しており、第2部材20の上に設置される。第1部材10の上面には、複数の通気孔11と、4つのねじ孔12と、が形成されている。各第1通気孔11は、平面視において、図3に示すように例えば円形状を有しており、第1部材10の上面の中央部付近に所定の距離をおいて等間隔に配置されている。
第2部材20は、図2に示すように円筒形状を呈しており、上面から下面まで貫通する貫通孔21を有している。第2部材20の上面には、図2に示すように、4つのねじ孔22が形成されている。第2部材20の内部には、環境センサ40が台座50を介して固定された基板60が収容されている。具体的には、基板60の下面が第3部材30の上面の上に設置されて支持されるとともに、第2部材20の内面上部に形成された係止部23によって基板60の上面が係止される。これにより、基板60が筐体2の内部に固定される。なお、基板60に対する環境センサ40の取付構造については、後に詳述する。
第1部材10を第2部材20の上に設置したときに、図4に示すように、第1部材10の各ねじ孔12が第2部材20の各ねじ孔22に対応するように、各ねじ孔が配置される。ねじ孔12およびねじ孔22には、図示していないねじが螺合され、これにより、第1部材10を第2部材20に固定することができる。
また、第1部材10を第2部材20の上に設置したときに、図4に示すように、第1部材10の下面と基板60の上面との間に第1空間S1が形成される。第1部材10の各通気孔11は、第1空間S1に通じており、環境計測装置1の外部と第1空間S1とを連通する。
第3部材30は、図2に示すように円板形状を呈しており、第2部材20の下に設置される。第3部材30は、上面から下面まで貫通する貫通孔31を有しており、その側面には、貫通孔31に通じる複数の通気溝32が形成されている。
第3部材30を第2部材20の下に設置したときに、貫通孔31と貫通孔31に延びて形成された各通気溝32とによって、図4に示すように、第3部材30の上面と基板60の下面との間に第2空間S2が形成される。第3部材30の貫通孔31および各通気溝32は、第2空間S2に通じており、環境計測装置1の外部と第2空間S2とを連通する。第2部材20の内部には、図3及び図4に示すように、収容した基板60の外周を取り囲むように連通路24が形成される。流路24は、基板60の上面側の第1空間S1と基板60の下面側の第2空間S2とを連通する。
なお、本実施形態においては、通気孔11として、第1部材10の上面に円形の通気孔11を形成する例を示したが、これに限定されず、環境計測装置1の外部と第1空間S1とを連通するものであればよく、第1部材10の側面に設けるようにしてもよいし、円形以外の形状であってもよい。
次に、図4〜図7を用いて、本実施形態に係る環境計測装置1の基板60に対する環境センサ40の取付構造について説明する。
環境センサ40は、図4及び図5に示すように、第2部材20の内部において、台座50を介して基板60に固定されている。台座50は、図5〜図7に示すように、所定厚さの板状部材を加工して作製、若しくは成形した部材であり、平面視矩形状を呈している。台座50は、断熱性を有する材料で構成されており、環境センサ40を固定するためのセンサ固定部51と、センサ固定部51の裏側に配置され基板60に接触する基板接触部52と、を有している。
センサ固定部51は、環境センサ40が嵌め込まれる構造を有している。本実施形態においては、図5に示すように、薄型の直方体形状を呈する環境センサ40を採用している。このため、センサ固定部51は、図6及び図7に示すように、台座50の上面の一部を一定の厚さだけ削り取って形成した薄型の直方体形状の空間を有しており、その空間に環境センサ40が嵌め込まれるようになっている。
センサ固定部51は、環境センサ40の下面の対向する2辺付近に接触して環境センサ40を支持する一対の対向支持部51aと、これら対向支持部51aに対して直交するように形成され環境センサ40の下面の一辺付近に接触して環境センサ40を支持する直交支持部51bと、を有している。各対向支持部51aの縁部から上方に立ち上がる側方内壁面51cは、環境センサ40の対向する一対の側面に各々接触して、環境センサ40を挟持する。また、センサ固定部51の奥に形成された奥側内壁面51dの凸部には、環境センサ40の奥側の側面が当接するようになっている。
なお、センサ固定部51の対向支持部51aと、直交支持部51bと、奥側内壁面51dと、によって矩形状の枠が構成されており、この枠内に形成された比較的大面積の開口51eによって通気性が確保されるようになっている。
基板接触部52は、センサ固定部51の裏側(下側)に配置されており、基板60に接触する部分として機能する。本実施形態においては、図6及び図7に示すように、台座50の下面の四隅付近に比較的小面積の平面視矩形状の基板接触部52を各々配置することにより、基板接触部52と基板60との接触面積を、台座50の基板60に対向する部分の面積よりも小さくなるように設定している。
本実施形態においては、台座50にピン用の挿通孔を形成しておく。そして、図5〜図7に示すように、台座50に形成した挿通孔の各々にL字状のピン70を挿通させ、これらピン70を介して、基板60と環境センサ40とを電気的に接続することとしている。なお、ピン70は、基板60と環境センサ40とを電気的に接続する部分として機能すればよく、ピンの数、形状、材料は問わないものとする。また、ピン70に代えて、ワイヤーボンディング(後述)や導電性ペースト、半田、三次元配線等により基板60と環境センサ40とを電気的に接続することもできる。
以上説明した実施形態に係る環境計測装置1においては、環境センサ40を固定するためのセンサ固定部51と、センサ固定部51の裏側に配置される基板接触部52と、を有する台座50を介して、環境センサ40を基板60に固定することができる。従って、基板60からの熱が環境センサ40に伝導するのを抑制することができる。この結果、環境センサ40の特性ドリフトを低減させるとともに応答性を向上させることができ、精度良く環境計測を行うことができる。
また、以上説明した実施形態に係る環境計測装置1においては、台座50のセンサ固定部51に環境センサ40を嵌め込んで固定することができるので、基板60に対して環境センサ40を安定的に設置することができ、外部からの振動や衝撃による応力を緩和することができる。この結果、環境センサ40の破損や故障を少なくすることができる。
また、以上説明した実施形態に係る環境計測装置1においては、台座50のセンサ固定部51に嵌め込まれた環境センサ40への通気を確保することができる。すなわち、環境センサ40と基板60との間の枠内に形成される開口51eによって通気性を確保することができるので環境変化を取り入れ易く、また、環境センサ40は基板60から浮かせてあるので、基板60からの熱が環境センサ40に伝導するのをさらに効果的に抑制することができる。
また、以上説明した実施形態に係る環境計測装置1においては、基板接触部52と基板60との接触面積を低減させることができるので、基板60からの熱の伝導や応力による影響が環境センサ40に伝導するのをさらに効果的に抑制することができる。
<第二実施形態>
次に、図8を用いて、本発明の第二実施形態に係る環境計測装置1Aについて説明する。本実施形態に係る環境計測装置1Aは、第一実施形態に係る環境計測装置1の筐体2の構成を変更したものであり、その他の構成については実質的に第一実施形態と共通である。このため、異なる構成を中心に説明することとし、共通する構成については詳細な説明を省略することとする。
次に、図8を用いて、本発明の第二実施形態に係る環境計測装置1Aについて説明する。本実施形態に係る環境計測装置1Aは、第一実施形態に係る環境計測装置1の筐体2の構成を変更したものであり、その他の構成については実質的に第一実施形態と共通である。このため、異なる構成を中心に説明することとし、共通する構成については詳細な説明を省略することとする。
本実施形態に係る環境計測装置1Aは、図8に示すように、略円柱形状の筐体(ケース)2Aを備えている。本実施形態における筐体2Aは、第1部材10Aと、第2部材20Aと、を有している。
第1部材10Aは、第一実施形態における第1部材10と第2部材20とを一体化させたような上端が閉じられた円筒形状を呈しており、その内部には、環境センサが台座を介して固定された基板が収容されている。基板に対する環境センサの取付構造については、第一実施形態と同様であるので、説明を省略することとする。第2部材20Aは、第一実施形態における第3部材30と同様に円板形状を呈しており、第1部材10Aの下に設置される。
第1部材10Aの上面には、中央から放射状に延在する複数のスリット(通気孔)11Aが形成されている。また、第1部材10Aの側面にも、周方向及び軸方向に所定の間隔をおいて、複数のスリット(通気孔)12Aが形成されている。
以上説明した実施形態に係る環境計測装置1Aにおいても、第一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。特に、本実施形態に係る環境計測装置1Aにおいては、第1部材10Aの上面及び側面の双方に複数のスリット(通気孔)11A・12Aが形成されているため、さらに通気性を向上させ、応答性を改善することができる。
<第三実施形態>
続いて、図9を用いて、本発明の第三実施形態に係る環境計測装置1Bについて説明する。本実施形態に係る環境計測装置1Bは、第一実施形態に係る環境計測装置1の筐体2の構成を変更したものであり、その他の構成については実質的に第一実施形態と共通である。このため、異なる構成を中心に説明することとし、共通する構成については詳細な説明を省略することとする。
続いて、図9を用いて、本発明の第三実施形態に係る環境計測装置1Bについて説明する。本実施形態に係る環境計測装置1Bは、第一実施形態に係る環境計測装置1の筐体2の構成を変更したものであり、その他の構成については実質的に第一実施形態と共通である。このため、異なる構成を中心に説明することとし、共通する構成については詳細な説明を省略することとする。
本実施形態に係る環境計測装置1Bは、図9に示すように、略直方体形状の筐体(ケース)2Bを備えている。本実施形態における筐体2Bは、第1部材10Bと、第2部材20Bと、を有している。
第1部材10Bは、平面視矩形状の角筒形状を呈しており、その内部には、環境センサが台座を介して固定された基板が収容されている。基板に対する環境センサの取付構造については、第一実施形態と同様であるので、説明を省略することとする。第2部材20Bは、平面視矩形状を呈する板部材であり、第1部材10Bの下に設置される。
第1部材10Bの上面には、長辺に平行に延在する複数のスリット(通気孔)11Bが形成されている。また、第1部材10Bの4つの側面にも、軸方向に所定の間隔をおいて、複数のスリット(通気孔)12Bが形成されている。
以上説明した実施形態に係る環境計測装置1Bにおいても、第一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。特に、本実施形態に係る環境計測装置1Bにおいては、第1部材10Bの上面及び側面の双方に複数のスリット(通気孔)11B・12Bが形成されているため、さらに通気性を向上させ、応答性を改善することができる。
<第四実施形態>
次に、図10〜図13を用いて、本発明の第四実施形態に係る環境計測装置について説明する。本実施形態に係る環境計測装置は、第一実施形態に係る環境計測装置1の環境センサ40の取付構造を変更したものであり、その他の構成については実質的に第一実施形態と共通である。このため、異なる構成を中心に説明することとし、共通する構成については詳細な説明を省略することとする。
次に、図10〜図13を用いて、本発明の第四実施形態に係る環境計測装置について説明する。本実施形態に係る環境計測装置は、第一実施形態に係る環境計測装置1の環境センサ40の取付構造を変更したものであり、その他の構成については実質的に第一実施形態と共通である。このため、異なる構成を中心に説明することとし、共通する構成については詳細な説明を省略することとする。
本実施形態に係る環境計測装置は、第一実施形態と同様の(図示していない)筐体を備えており、その筐体の内部には、図10に示すように、環境センサ40が台座50Aを介して固定された基板60が収容されている。本実施形態においては、第一実施形態と同様に、薄型の直方体形状を呈する環境センサ40を採用している。
台座50Aは、図10〜図13に示すように、所定厚さの板状部材を加工して作製、若しくは成形した部材であり、平面視矩形状を呈している。台座50Aは、環境センサ40を固定するためのセンサ固定部51Aと、センサ固定部51Aの裏側に配置され基板60に接触する基板接触部52Aと、を有している。
センサ固定部51Aは、環境センサ40が嵌め込まれる構造を有している。本実施形態におけるセンサ固定部51Aは、図11〜図13に示すように、環境センサ40の全体を収納することができるように台座50Aに形成された略直方体形状の空洞を有しており、その空洞に環境センサ40が嵌め込まれるようになっている。
センサ固定部51Aは、環境センサ40の下面の対向する2辺付近に接触して環境センサ40を支持する一対の対向支持部51Aaと、これら対向支持部51Aaに対して直交するように形成され環境センサ40の下面の一辺付近に接触して環境センサ40を支持する直交支持部51Abと、この直交支持部51Abに平行にかつ上方に配置され環境センサ40の上面の一辺付近に接触して環境センサ40の上方への移動を抑制する上面接触部51Acと、を有している。各対向支持部51Aaの縁部から上方に立ち上がる側方内壁面51Adは、環境センサ40の対向する一対の側面に各々接触して、環境センサ40を挟持する。また、センサ固定部51Aの奥に形成された奥側内壁面51Aeの凸部には、環境センサ40の奥側の側面が当接するようになっている。
なお、センサ固定部51Aの対向支持部51Aaと、直交支持部51Abと、奥側内壁面51Aeと、によって矩形状の枠が構成されており、この枠内に形成された比較的大面積の開口51Afによって、さらに、空洞を形成する側壁に設けられた貫通孔51Agによって、通気性が確保されるようになっている。
基板接触部52Aは、センサ固定部51Aの裏側(下側)に配置されており、基板60に接触する部分として機能する。本実施形態においては、図11〜図13に示すように、台座50Aの下面の四隅付近に、比較的小面積の平面視矩形状の基板接触部52Aを各々配置している。
本実施形態においては、図11〜図13に示すように、台座50AにL字状のピン70を予め複数組み込んでおき、これらピン70を介して、基板60と環境センサ40とを電気的に接続することとしている。
以上説明した実施形態に係る環境計測装置においても、第一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。特に、本実施形態に係る環境計測装置においては、環境センサ40の全体を収納する空洞を形成する側壁に設けた貫通孔51Agによって通気性を確保することができるので環境変化を取り入れ易く、基板60からの熱の伝導や応力による影響、及び外部からの振動や衝撃による影響をさらに効果的に抑制することができる。
<第五実施形態>
続いて、図14〜図16を用いて、本発明の第五実施形態に係る環境計測装置について説明する。本実施形態に係る環境計測装置は、第一実施形態に係る環境計測装置1の環境センサ40の取付構造を変更したものであり、その他の構成については実質的に第一実施形態と共通である。このため、異なる構成を中心に説明することとし、共通する構成については詳細な説明を省略することとする。
続いて、図14〜図16を用いて、本発明の第五実施形態に係る環境計測装置について説明する。本実施形態に係る環境計測装置は、第一実施形態に係る環境計測装置1の環境センサ40の取付構造を変更したものであり、その他の構成については実質的に第一実施形態と共通である。このため、異なる構成を中心に説明することとし、共通する構成については詳細な説明を省略することとする。
本実施形態に係る環境計測装置は、第一実施形態と同様の(図示していない)筐体を備えており、その筐体の内部には、図14に示すように、環境センサ40が台座50Bを介して固定された基板60が収容されている。本実施形態においては、第一実施形態と同様に、薄型の直方体形状を呈する環境センサ40を採用している。
台座50Bは、図14〜図16に示すように、LTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics)やセラミック材等からなる所定厚さの基板を加工して作製、若しくは成形した部材であり、平面視矩形状を呈している。台座50Bは、環境センサ40を固定するためのセンサ固定部51Bと、センサ固定部51Bの裏側に配置され基板60に接触する基板接触部52Bと、を有している。
センサ固定部51Bは、環境センサ40が嵌め込まれる構造を有している。本実施形態におけるセンサ固定部51Bは、図15及び図16に示すように、環境センサ40の全体を収納することができるように台座50Bに形成された略直方体形状の空洞を有しており、その空洞に環境センサ40が嵌め込まれるようになっている。
センサ固定部51Bは、環境センサ40の下面の対向する2辺付近に接触して環境センサ40を支持する一対の対向支持部51Baと、これら対向支持部51Baに対して直交するように形成され環境センサ40の下面の一辺付近に接触して環境センサ40を支持する直交支持部51Bbと、この直交支持部51Bbに平行にかつ上方に配置され環境センサ40の上面の一辺付近に接触して環境センサ40の上方への移動を抑制する上面接触部51Bcと、を有している。各対向支持部51Baの縁部から上方に立ち上がる側方内壁面51Bdは、環境センサ40の対向する一対の側面に各々接触して、環境センサ40を挟持する。また、センサ固定部51Bの奥に形成された奥側内壁面51Beの凸部51Bjには、環境センサ40の奥側の側面が当接するようになっている。
なお、センサ固定部51Bの対向支持部51Baと、直交支持部51Bbと、奥側内壁面51Beと、によって矩形状の枠が構成されており、この枠内に形成された比較的大面積の開口51Bfによって、さらに、空洞を形成する側壁に設けられた貫通孔51Bgによって、通気性が確保されるようになっている。
基板接触部52Bは、センサ固定部51Bの裏側(下側)に配置されており、基板60に接触する部分として機能する。本実施形態においては、図15及び図16に示すように、台座50Bの下面の四隅付近に、比較的小面積の平面視矩形状の基板接触部52Bを各々配置している。
本実施形態においては、台座50Bのセンサ固定部51Bの奥側内壁面51Beに形成した凸部51Bjの内部に図示されていない貫通配線を設けるとともに、この貫通配線の両端に電極部51Biを設けておく。そして、ワイヤーボンディング等を用いて、台座50Bの電極部51Biに基板60及び環境センサを各々電気的に接続することにより、基板60と環境センサ40とを電気的に接続することとしている。
以上説明した実施形態に係る環境計測装置においても、第一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
<第六実施形態>
続いて、図17〜図19を用いて、本発明の第六実施形態に係る環境計測装置について説明する。本実施形態に係る環境計測装置は、第五実施形態に係る環境計測装置の台座50Bの構成の一部を変更したものであり、その他の構成については実質的に第五実施形態と共通である。このため、異なる構成を中心に説明することとし、共通する構成については詳細な説明を省略することとする。
続いて、図17〜図19を用いて、本発明の第六実施形態に係る環境計測装置について説明する。本実施形態に係る環境計測装置は、第五実施形態に係る環境計測装置の台座50Bの構成の一部を変更したものであり、その他の構成については実質的に第五実施形態と共通である。このため、異なる構成を中心に説明することとし、共通する構成については詳細な説明を省略することとする。
本実施形態においては、台座50Bのセンサ固定部51Bの奥側内壁面51Beに3つの凸部51Bkを形成し、各凸部51Bkの内部に図示されていない貫通配線を設けるとともに、この貫通配線の両端に電極部51Biを設けておく。そして、ワイヤーボンディング等を用いて、台座50Bの電極部51Biに基板60及び環境センサを各々電気的に接続することにより、基板60と環境センサ40とを電気的に接続することとしている。
以上説明した実施形態に係る環境計測装置においても、第一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
なお、以上の各実施形態においては、2つ又は3つの部材からなる筐体を例示したが、これに限定されない。また、筐体(及びこれを構成する部材)の平面形状は、円形や矩形に限定されず、他の形状であってもよい。
また、以上の各実施形態においては、台座のセンサ固定部に環境センサを嵌め込んで固定した例を示したが、台座のセンサ固定部に載せた環境センサを樹脂ペースト等で固定することもできる。
また、以上の各実施形態においては、平面視矩形状を呈する台座を採用することにより、薄型の直方体形状を呈する環境センサを固定した例を示したが、台座や環境センサの形状はこれに限られるものではなく、円形状など他の形状でもよい。
また、以上の各実施形態においては、台座のセンサ固定部に矩形状の枠を形成した例を示したが、この枠の形状は矩形状に限られるものではなく、円形状など他の形状でもよい。
また、以上の各実施形態においては、基板接触部を台座の四隅に配置した例を示したが、基板接触部は必ずしも台座の四隅に配置されていなくてもよい。例えば、台座の下面の4辺(又は対向する2辺のみ)に沿って線状の基板接触部を設けることもできる。また、基板接触部の形状や数は問わない。さらに、基板接触部の平面形状は矩形状に限られるものではなく、例えば真円形状、楕円形状、三角形状、多角形状等の種々の形状を採用することができる。
本発明は、以上の各実施形態に限定されるものではなく、これら実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。すなわち、前記各実施形態が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前記各実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
本発明に係る環境測定装置は、固定電源を備える機器のみならず、移動電源又はバッテリから電力が供給される機器、例えば、太陽発電、温度差発電、振動発電、バイオ発電、気流・風力発電、水力発電、波力発電、回転発電等の微弱エネルギーを用いて自立発電する環境発電機器、又は、携帯型燃料電池を備える機器(特に、携帯型の有線・無線通信を行う機器)に好適に適用することができる。
1・1A・1B…環境計測装置
40…環境センサ
50・50A・50B…台座
51・51A・51B…センサ固定部
52・52A・52B…基板接触部
60…基板
40…環境センサ
50・50A・50B…台座
51・51A・51B…センサ固定部
52・52A・52B…基板接触部
60…基板
Claims (7)
- 環境における所定の物理量を検出する環境センサと、基板と、を備える環境計測装置であって、
前記環境センサは、台座を介して前記基板に固定されており、
前記台座は、前記環境センサを固定するためのセンサ固定部と、前記センサ固定部の裏側に配置され前記基板に接触する基板接触部と、を有している、
環境計測装置。 - 前記センサ固定部は、前記環境センサが嵌め込まれる構造を有している、
請求項1に記載の環境計測装置。 - 前記台座は、前記センサ固定部に嵌め込まれた前記環境センサへの通気を確保するような構造を有している、
請求項2に記載の環境計測装置。 - 前記センサ固定部は、前記環境センサの全体を収納する空洞を有しており、
前記空洞を形成する側壁に貫通孔が設けられている、
請求項3に記載の環境計測装置。 - 前記台座は、前記環境センサと前記基板との間に配置される枠を有している、
請求項3又は4に記載の環境計測装置。 - 前記基板接触部と前記基板との接触面積は、前記台座の前記基板に対向する部分の面積よりも小さくなるように設定されている、
請求項1から5の何れか一項に記載の環境計測装置。 - 前記台座は、平面視矩形状を呈しており、
前記基板接触部は、前記台座の四隅付近に配置されている、
請求項6に記載の環境計測装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012186931A JP2014044126A (ja) | 2012-08-27 | 2012-08-27 | 環境計測装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012186931A JP2014044126A (ja) | 2012-08-27 | 2012-08-27 | 環境計測装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2014044126A true JP2014044126A (ja) | 2014-03-13 |
Family
ID=50395489
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2012186931A Pending JP2014044126A (ja) | 2012-08-27 | 2012-08-27 | 環境計測装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2014044126A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017149905A1 (ja) * | 2016-03-03 | 2017-09-08 | オムロン株式会社 | センサ装置 |
JP2020051979A (ja) * | 2018-09-28 | 2020-04-02 | 富士通株式会社 | センサデバイス |
-
2012
- 2012-08-27 JP JP2012186931A patent/JP2014044126A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN107923771A (zh) * | 2016-03-03 | 2018-04-17 | 欧姆龙株式会社 | 传感器装置 |
US11231301B2 (en) | 2016-03-03 | 2022-01-25 | Omron Corporation | Sensor device |
JP2020051979A (ja) * | 2018-09-28 | 2020-04-02 | 富士通株式会社 | センサデバイス |
WO2020066366A1 (ja) * | 2018-09-28 | 2020-04-02 | Dic株式会社 | センサデバイス |
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