JP2014044021A - 空調室内機の風向調整羽根 - Google Patents

空調室内機の風向調整羽根 Download PDF

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Abstract

【課題】内部が中空構造となるように重ね合わされた2枚の板の周縁間に形成される溝に溶融樹脂が流し込まれて製造される風向調整羽根において。溝の断面積が所定値以下であっても中空構造の気密性を確保できる、空調室内機の風向調整羽根を提供する。
【解決手段】空調室内機10の風向調整羽根31では、多点ゲート77の各ゲートから溶融樹脂が等距離を移動して溝313への充填が完了する。このため、射出圧力および溶融樹脂温度を特別に高めなくても、溶融樹脂が溝313の全周にわたって途切れることなく行き渡る。
【選択図】図12

Description

本発明は、空調室内機の吹出口近傍に設置されている風向調整羽根に関する。
空調室内機の吹出口近傍に設置される風向調整羽根は、冷風によって全体が冷却される。そのため、風向調整羽根の表面温度が露点を下回ると、冷風の当たらない面には結露が生じる。
従来、この結露を防止するため風向調整羽根の所定箇所に断熱材が貼り付けられていたが、近年では、断熱材貼り付けによる見栄えの低下を避けるため、例えば、特許文献1(特開2009−14289号公報)に記載されているように、風向調整羽根を中空構造にすることによって、見栄えを損なうことなく、断熱材貼り付けと同等の断熱性能が維持されるようになっている。
他方、出願人の研究によれば、内部が中空構造となるように重ね合わされた2枚の板の周縁間に形成される溝に溶融樹脂が流し込まれたとき、その樹脂が硬化することによって、気密性が確保されることが確認されている。
しかしながら、溝の断面積が所定値以下になると、溶融樹脂が全周にまわり難くなり、中空構造の気密性を確保することが困難になることも確認されている。
本発明の課題は、2枚の板の周縁間に形成される溝の断面積が所定値以下であっても中空構造の気密性を確保できる、空調室内機の風向調整羽根を提供することにある。
本発明の第1観点に係る空調室内機の風向調整羽根は、吹出口から吹き出される空気の風向を調整する空調室内機の風向調整羽根であって、第1板部材と、第1板部材に重ね合わされる第2板部材と、第1板部材と第2板部材とで囲まれる中空部と、シール樹脂部材とを備えている。シール樹脂部材は、第1板部材の周縁部と第2板部材の周縁部との間に形成される周縁溝に流し込まれて中空部を密閉構造にする。周縁溝の断面積は10平方ミリメートル以下である。シール樹脂部材は、成形金型内において溶融樹脂が多点ゲートを介して周縁溝に流し込まれることによって成形される。
この風向調整羽根では、多点ゲートの各ゲートから溶融樹脂が等距離を移動して溝への充填が完了する。このため、射出圧力および溶融樹脂温度を特別に高めなくても、溶融樹脂が全周にわたって途切れることなく行き渡る。
本発明の第2観点に係る空調室内機の風向調整羽根は、第1観点に係る空調室内機の風向調整羽根であって、シール樹脂部材がホットランナ方式の金型で成形される。ホットランナ方式とは、溶融樹脂を多点ゲートまで導くランナが溶融樹脂を常に溶融状態のままに維持する方式である。この風向調整羽根では、シール樹脂部材成形後のランナ内に残った樹脂が硬化しないので、それらを廃棄することなく使用することができ経済的である。
本発明の第3観点に係る空調室内機の風向調整羽根は、第2観点に係る空調室内機の風向調整羽根であって、多点ゲートの各ゲートが温度調節されている。この風向調整羽根では、シール樹脂部材成形前後のランナ内の溶融樹脂温度を適正に維持することができるので、ランナを流れる溶融樹脂の流動性も適正に維持される。
本発明の第4観点に係る空調室内機の風向調整羽根は、第2観点に係る空調室内機の風向調整羽根であって、溶融樹脂がランナ内に流動することなく所定時間以上滞留したとき、排出される。
この風向調整羽根では、万が一、トラブルによってランナ内に溶融樹脂が所定時間以上滞留し、その樹脂本来の物性が劣化するようなことになっても、所定時間以上滞留した溶融樹脂を強制的に排出することによって、物性値の低下を抑制することができる。
本発明の第5観点に係る空調室内機の風向調整羽根は、第4観点に係る空調室内機の風向調整羽根であって、所定時間が30〜60分間である。
本発明の第1観点に係る空調室内機の風向調整羽根では、多点ゲートの各ゲートから溶融樹脂が等距離を移動して溝への充填が完了する。このため、射出圧力および溶融樹脂温度を特別に高めなくても、溶融樹脂が全周にわたって途切れることなく行き渡る。
本発明の第2観点に係る空調室内機の風向調整羽根では、シール樹脂部材成形後のランナ内の樹脂が硬化しないので、それらを廃棄することなく使用することができ経済的である。
本発明の第3観点に係る空調室内機の風向調整羽根では、シール樹脂部材成形前後のランナ内の溶融樹脂温度を適正に維持することができるので、ランナを流れる溶融樹脂の流動性も適正に維持される。
本発明の第4観点又は第5観点に係る空調室内機の風向調整羽根では、万が一、トラブルによってランナ内に溶融樹脂が所定時間以上滞留し、その樹脂本来の物性が劣化するようなことになっても、所定時間以上滞留した溶融樹脂を強制的に排出することによって、物性値の低下を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る運転停止時の空調室内機の断面図。 運転時の空調室内機の正面図。 風向調整羽根の斜視図。 風向調整羽根の分解斜視図。 軸壁周辺の拡大斜視図。 外板と内板とが重ね合わされたときの軸壁周辺の拡大斜視図。 溝にシール用部材が充填されたときの軸壁周辺の拡大斜視図。 吹出空気が通常前吹き時の風向調整羽根の側面図。 吹出空気が通常前方下吹き時の風向調整羽根の側面図。 上型と下型とが上下に開かれたWIM成形金型の断面図。 上型と下型とが閉じられたWIM成形金型の断面図。 シール用部材が成形された直後のランナと風向調整羽根との斜視図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(1)空調室内機10の構成
図1は、本発明の一実施形態に係る運転停止時の空調室内機10の断面図である。図1において、空調室内機10は壁掛けタイプであり、本体ケーシング11、室内熱交換器13、室内ファン14、底フレーム16、及び制御部40が搭載されている。
本体ケーシング11は、天面部11a、前面パネル11b、背面板11c及び下部水平板11dを有し、内部に室内熱交換器13、室内ファン14、底フレーム16、及び制御部40を収納している。
天面部11aは、本体ケーシング11の上部に位置し、天面部11aの前部には、吸込口(図示せず)が設けられている。
前面パネル11bは室内機の前面部を構成しており、吸込口がないフラットな形状を成している。また、前面パネル11bは、その上端が天面部11aに回動自在に支持され、ヒンジ式に動作することができる。
室内熱交換器13及び室内ファン14は、底フレーム16に取り付けられている。室内熱交換器13は、通過する空気との間で熱交換を行う。また、室内熱交換器13は、側面視において両端が下方に向いて屈曲する逆V字状の形状を成し、その下方に室内ファン14が位置する。室内ファン14は、クロスフローファンであり、室内から取り込んだ空気を、室内熱交換器13に当てて通過させた後、室内に吹き出す。
本体ケーシング11の下部には、吹出口15が設けられている。吹出口15には、吹出口15から吹き出される吹出空気の方向を変更する風向調整羽根31が回動自在に取り付けられている。風向調整羽根31は、モータ(図示せず)によって駆動し、吹出空気の方向を変更するだけでなく、吹出口15を開閉することもできる。風向調整羽根31は、傾斜角が異なる複数の姿勢をとることが可能である。
また、吹出口15は、吹出流路18によって本体ケーシング11の内部と繋がっている。吹出流路18は、吹出口15から底フレーム16のスクロール17に沿って形成されている。
室内空気は、室内ファン14の稼動によって吸込口、室内熱交換器13を経て室内ファン14に吸い込まれ、室内ファン14から吹出流路18を経て吹出口15から吹き出される。
制御部40は、本体ケーシング11を前面パネル11bから視て室内熱交換器13及び室内ファン14の右側方に位置しており、室内ファン14の回転数制御、風向調整羽根31の動作制御を行う。
(2)詳細構成
(2−1)吹出口15
図1に示すように、吹出口15は、本体ケーシング11の下部に形成されており、横方向(図1紙面と直交する方向)を長辺とする長方形の開口である。吹出口15の下端は下部水平板11dの前方エッジに接しており、吹出口15の下端と上端とを結ぶ仮想面は前方上向きに傾斜している。
(2−2)スクロール17
スクロール17は、室内ファン14に対峙するように湾曲した隔壁であり、底フレーム16の一部である。スクロール17の終端は、吹出口15の周縁近傍まで到達している。吹出流路18を通る空気は、スクロール17に沿って進み、スクロール17の終端の接線方向に送られる。したがって、吹出口15に第1風向調整羽根31がなければ、吹出口15から吹き出される吹出空気の風向は、スクロール17の終端の接線に概ね沿った方向である。
(2−3)垂直風向調整羽根20
垂直風向調整羽根20は、図1に示すように、複数の羽根片201と、複数の羽根片201を連結する連結棒203を有している。また、垂直風向調整羽根20は、吹出流路18において、風向調整羽根31よりも室内ファン14近傍に配置されている。
複数枚の羽根片201は、連結棒203が吹出口15の長手方向に沿って水平往復移動することによって、その長手方向に対して垂直な状態を中心に左右に揺動する。なお、連結棒203は、モータ(図示せず)によって水平往復移動する。
(2−4)風向調整羽根31
図2は、運転時の空調室内機の正面図である。図2において、風向調整羽根31は、回動軸311を介して本体ケーシング11に回動可能に支持されており、回動軸311を中心に回動し、水平面に対する傾斜角度を変更する。風向調整羽根31は、吹出口15を塞ぐことができる程度の面積を有している。
風向調整羽根31が吹出口15を閉じた状態において(図1参照)、外側面を構成する外板31aは前面パネル11bの曲面の延長上にあるような外側に凸のなだらかな円弧曲面に仕上げられている。また、第1風向調整羽根31の内側面を構成する内板31bも、外板31aにほぼ平行な円弧曲面を成している。
また、回動軸311は、吹出流路18を形成する側壁部を貫通して本体ケーシング11の内部に入っており、少なくとも一方の回動軸311が、本体ケーシング11に固定されているステッピングモータ(図示せず)の回転軸に連結されている。
回動軸311が図1正面視反時計方向に回動することによって、第1風向調整羽根31の上端が吹出口15の上端側から遠ざかるように動作して吹出口15を開ける。逆に、回動軸311が図1正面視時計方向に回動することによって、風向調整羽根31の上端が吹出口15の上端側へ近づくように動作して吹出口15を閉じる。
風向調整羽根31が吹出口15を開けている状態において、吹出口15から吹き出された吹出空気は、風向調整羽根31の内板31bに概ね沿って流れる。すなわち、スクロール17の終端の接線方向に概ね沿って吹き出された吹出空気は、その風向が風向調整羽根31によってやや上向きに変更される。
(3)風向調整羽根31の詳細構造
図3は、風向調整羽根31の斜視図である。図4は、風向調整羽根31の分解斜視図である。図1〜図4において、風向調整羽根31は、外板31aと内板31bとが中空部31cを形成するように重ね合わされた中空構造である。
また、風向調整羽根31は、平面視において、長方形の四隅のうち同一長辺の両端部に位置する2隅が矩形状に切り欠かかれた形状を成している。説明の便宜上、最長の辺を有する領域を第1領域R1、次に長い辺を有する領域を第2領域R2とよぶ。回動軸311は、第2領域R2の長手方向の両端に設けられている。
(3−1)外板31a
外板31aの周縁は隆起して壁31aaを形成しており、壁31aaの高さは内板31bの厚みよりも大きい寸法に設定されている。特に、第2領域R2に相当する部分の両端の軸壁31abは、他の壁31aaよりも高く形成されており、壁3abから外側に向って回動軸311が突出している。
図5は、軸壁31ab周辺の拡大斜視図である。図5において、外板31aの内側面には、壁31aa及び軸壁31abに隣接するリブ31acが形成されている。リブ31acの高さは、内板31bがリブ31ac上に載っても内板31bが壁31aaの上端より上にはみ出ない高さに設定されている。
外板31aは、軸壁31ab及び回動軸311を貫通する通気孔312を有している。通気孔312の高さ位置は、外板31aの内側面を基準にしたとき回動軸311の中心高さよりも低い。より具体的には、内板31bがリブ31ac上に載ったときに内板31bと外板31aとの間に形成される中空部31c(図1参照)と対峙する位置に設定されている。
(3−2)内板31b
内板31bは、その周縁31baが外板31aの壁31aaおよび軸壁31abの内側に嵌り込む。内板31bは、周縁31baから所定距離だけ内側に入り込んだ位置に、周縁31baに並行する対向壁31bbが形成されている。
図6は、外板31aと内板31bとが重ね合わされたときの軸壁31ab周辺の拡大斜視図である。図6において、内板31bの対向壁31bbが外板31aの壁31aa及び軸壁31abに対向することによって、対向壁31bbを囲む溝313が形成される。
(3−3)中空部31c
図1の風向調整羽根31に示すように、中空部31cは、外板31aと内板31bとが重ね合わされ、内板31bがリブ31ac上に載ったときに内板31bと外板31aとの間に形成される。
吹出口15からの吹出空気は内板31b上を流れるので、仮に中空部31cを設けなかった場合、吹出空気が冷風のとき風向調整羽根31は内板31b側から外板31aに向って冷却され、冷風が当たらない外板31aも温度低下し、露点温度以下まで低下したとき結露する。
しかし、中空部31cが存在することによって、内板31b側からの熱移動が遮断される(断熱される)ので、外板31aは冷却されることが抑制され、結果的に結露が防止される。
(3−4)シール用部材31d
図7は、溝313にシール用部材31dが充填されたときの軸壁31ab周辺の拡大斜視図である。図7において、溝313は、外板31aと内板31bとの境界であり、シール用部材31dで封止されることによって中空部31cは密閉構造となる。シール用部材31dは、外板31a及び内板31bと同じ材料であって、溶融した状態で溝313に充填される。
溝313に充填されたシール用部材31dが冷却され硬化することによって、外板31aと内板31bとの境界のシールが完了する。このとき、風向調整羽根31は、内部と外部との間の空気移動を通気孔312のみを介して許容する中空密閉構造となる。
(4)吹出空気の方向制御
本実施形態の空調室内機は、吹出空気の方向を制御する手段として、風向調整羽根31を回動させて吹出空気の方向を調整する。
(4−1)通常吹出モード
通常吹出モードは、風向調整羽根31を回動させて吹出空気の方向を調整するモードであり、「通常前吹き」と「通常前方下吹き」とを含む。
(4−1−1)通常前吹き
図8は、吹出空気が通常前吹き時の風向調整羽根31の側面図である。図8において、ユーザーが「通常前吹き」を選択したとき、制御部40は風向調整羽根31の内板31bが略水平になる位置まで第1風向調整羽根31を回動させる。なお、本願実施形態のように風向調整羽根31の内板31bが円弧曲面をなしている場合は、内板31bの前方端における接線が略水平になるまで風向調整羽根31を回動させる。その結果、吹出空気は、前吹き状態となる。
(4−1−2)通常前方下吹き
図9は、吹出空気が通常前方下吹き時の風向調整羽根31の側面図である。図9において、ユーザーは吹出方向を「通常前吹き」よりも下方に向けたいとき、「通常前方下吹き」を選択すればよい。
このとき、制御部40は、風向調整羽根31の内板31bの前方端における接線が水平よりも前下がりになるまで風向調整羽根31を回動させる。その結果、吹出空気は、下吹き状態となる。
(5)通気孔312を介した空気移動について
「通常前吹き」及び「通常前方下吹き」のいずれの場合であっても、風向調整羽根31は暖房時には温風によって加熱され、冷房時には冷風によって冷却される。このため、中空部31c内の空気も加熱又は冷却されるので空気の膨張または収縮が起こる。
仮に、完全密閉構造ならば中空部31cの膨張・収縮に応じて風向調整羽根31も膨張・収縮する。しかし、この風向調整羽根31は、内部と外部との間の空気移動を通気孔312のみを介して許容する中空構造であるので、風向調整羽根31の膨張・収縮は防止される。
また、回動軸311は、吹出流路18を形成する側壁部を貫通して本体ケーシング11の内部に入っているので、回動軸311を貫通する通気孔312自体は吹出空気の通り道に存在しない。したがって、風向調整羽根31内の空気の膨張・収縮によって空気が通気孔312を移動したとしても、吹出空気が通気孔312を介して風向調整羽根31内に入り込むことは防止される。
それゆえ、冷房運転時に吹き出された冷気が通気孔を介して風向調整羽根31内に入り込み、風向調整羽根31を内側から冷却してしまうような事態は回避される。
また、吹出空気に水分を含ませるような加湿運転が行われても、水分を含んだ空気が通気孔312を介して風向調整羽根31内に進入するようなことは防止される。その結果、風向調整羽根31の内部で結露するような事態が発生する可能性は低い。
(6)シール用部材31dの製造方法
溝313の断面積は10平方ミリメートル若しくはそれ以下であるので、溶融したシール用部材31dを充填することは容易ではない。本実施形態では、溶融樹脂の充填方法として、WIM(Welding・In・Mold)成形法を採用している。
図10は、上型71と下型81とが上下に開かれたWIM成形金型70の断面図である。また、図11は、上型71と下型81とが閉じられたWIM成形金型70の断面図である。図10および図11において、例えば、図6に示したような外板31aと内板31bとを重ね合わせたアセンブリを上型にセットし、上型と下型とを閉じる。
なお、図10及び図11は、細い溝に多点ゲートを介して溶融樹脂を射出成形する事例を図解するための図面であるので、型内にセットされている部品は単なる溝Gを有する部品Pのみで表示している。
上型71には多点ゲート77が設けられており、射出成形機からノズル73を介して射出された溶融樹脂は多点ゲート77を介して溝Gに流し込まれる。このため、各ゲートからの溶融樹脂はほぼ等距離を移動して溝Gへの充填が完了するので、射出圧力および溶融樹脂温度を特別に高めなくても、溶融樹脂が溝G全体に途切れることなく行き渡る。
なお、溶融樹脂を多点ゲート77まで導くランナ75には、溝Gに充填される樹脂量の約50倍以上の量が残留するので、樹脂の廃棄量を低減するために、ホットランナ方式の金型を用いている。ホットランナ方式とは、ランナ75の回りをヒータ78,79で加熱し溶融樹脂を常に溶融状態のまま維持する方式である。つまり、ランナ75内の樹脂が硬化しないので、それらを廃棄することなく使用することができ経済的である。
また、多点ゲート77の各ゲートが温度調節されるので、ランナ75内の溶融樹脂温度を適正に維持することができ、ランナ75を流れる溶融樹脂の流動性も適正に維持される。
なお、トラブル等によってランナ75内に溶融樹脂が所定時間以上滞留し、その樹脂本来の物性が劣化するようなことがないように、所定時間以上滞留した溶融樹脂については強制的に排出するようにしている。なお、実施形態に係るシール用部材31dの製造においては、所定時間は、30〜60分間が好ましい。
図12は、シール用部材31dが成形された直後のランナ75と風向調整羽根31との斜視図である。なお、ランナ75の形状は一例であり図12の形状に限定されるものではない。図12において、黒塗りで表示した環状部分がシール用部材31dであり、このシール用部材31dに多点ゲート77の各ゲートが対峙している。このように、シール用部材31dが断面積の小さく、且つ長い環状であっても多点ゲート77を採用することにより成形が可能となる。
(7)特徴
(7−1)
この空調室内機10の風向調整羽根31では、多点ゲート77の各ゲートから溶融樹脂が等距離を移動して溝313への充填が完了する。このため、射出圧力および溶融樹脂温度を特別に高めなくても、溶融樹脂が溝313の全周にわたって途切れることなく行き渡る。
(7−2)
ホットランナ方式の成形金型を採用することによって、シール用部材31dの成形前後のランナ75内の溶融樹脂温度を適正に維持することができるので、ランナ75を流れる溶融樹脂の流動性も適正に維持される。また、ランナ75内の樹脂が硬化しないので、それらを廃棄することなく使用することができ経済的である。
(7−3)
また、ランナ75内に溶融樹脂が所定時間以上滞留し、その樹脂本来の物性が劣化するようなことになっても、所定時間以上滞留した溶融樹脂を強制的に排出することによって、物性値の低下を抑制することができる。
以上のように、本発明によれば、風向調整羽根のシール用部材に限らず、断面積の小さく且つ長い環状の樹脂部材を採用する製品に有用である。
10 空調室内機
11 本体ケーシング
15 吹出口
31 風向調整羽根
31a 外板(第1板部材)
31b 内板(第2板部材)
31c 中空部
31d シール用部材(シール樹脂部材)
313 溝(周縁溝)
特開2009−14289号公報

Claims (5)

  1. 吹出口(15)から吹き出される空気の風向を調整する空調室内機の風向調整羽根であって、
    第1板部材(31a)と、
    前記第1板部材(31a)に重ね合わされる第2板部材(31b)と、
    前記第1板部材(31a)と前記第2板部材(31b)とで囲まれる中空部(31c)と、
    前記第1板部材(31a)の周縁部と前記第2板部材(31b)の周縁部との間に形成される周縁溝(313)に流し込まれて前記中空部(31c)を密閉構造にするシール樹脂部材(31d)と、
    を備え、
    前記周縁溝(313)の断面積は10平方ミリメートル以下であり、
    前記シール樹脂部材(31d)は、成形金型内において溶融樹脂が多点ゲートを介して前記周縁溝(313)に流し込まれることによって成形される、
    空調室内機の風向調整羽根(31)。
  2. 前記シール樹脂部材(31d)は、前記溶融樹脂を前記多点ゲートまで導くランナが前記溶融樹脂を常に溶融状態のまま維持するホットランナ方式の金型で成形される、
    請求項1に記載の空調室内機の風向調整羽根(31)。
  3. 前記多点ゲートの各ゲートが温度調節されている、
    請求項2に記載の空調室内機の風向調整羽根(31)。
  4. 前記溶融樹脂は、前記ランナ内に流動することなく所定時間以上滞留したとき、排出される、
    請求項2に記載の空調室内機の風向調整羽根(31)。
  5. 前記所定時間は、30〜60分間である、
    請求項4に記載の空調室内機の風向調整羽根(31)。
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