JP2014043952A - 多層管 - Google Patents

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【課題】本発明の解決しようとする課題は、肉厚が薄くても、ガス透過性が小さいため、軽量にすることができるプラスチック管を提案するものである。
【解決手段】ガスバリア性を有するプラスチック積層シート(2)を管状に成形してなる多層管(1)であって、前記プラスチック積層シートは、プラスチック基材(5)の少なくとも片面に、金属または金属酸化物またはこれらの混合物からなる蒸着薄膜層(6)を第1層とし、水溶性高分子と、(a)1種以上のアルコキシドまたは/およびその加水分解物または(b)塩化錫の少なくともいずれか1つを含む水溶液、あるいは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなる被膜層(7)を第2層として積層してなるガスバリア層(4)を含むことを特徴とする多層管である。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種のガスや液体を供給するための配管に用いる管に関する。
従来、各種のガスや液体を供給するための配管材料としては、金属管が最も一般的に用いられてきた。しかし金属管は、可撓性に欠けるため耐震性における問題が指摘されている。また重量が重いという問題や、被搬送物によっては腐食性の問題もあり、耐腐食性の金属を選択すると非常に高価であるという問題もあった。
特許文献1に記載された燃料電池のガス配管は、上記のうち、金属管の腐食の問題を克服するためになされたものであり、金属管の腐食を防止するために金属管の内面を耐熱性および耐酸性の樹脂で被覆したものである。
特許文献1に記載された管は、金属管をベースにしているため、金属管の持つ基本的な問題点は、解決されていない。そこで金属管を代替すべく、各種のプラスチック材料を用いた管も種々提案されており、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブテン−1樹脂などのプラスチック材料を加工した管が用いられるようになってきた。
特許文献2に記載された給湯・給水配管用ポリブテン−1樹脂組成物は、従来のカーボンブラックを配合したポリブテン−1製の管が水道水に添加された塩素によって劣化しやすいという欠点を解決しようとしたものであり、ポリブテン−1樹脂にイオウ含有量の少ないカーボンブラックを配合したものである。
特開平5−89903号公報 特開平2−255746号公報
特許文献2に記載されたポリブテン−1樹脂組成物の場合も含め、従来のプラスチック管は、1種類乃至は高々数種類の樹脂を管状に押出したものが殆どである。これらに使用されている材料は、特にガス透過性の低い材料ではないため、ガスが透過して損失を生じないように、材料の厚さを相当程度厚くしなければならなかった。
本発明の解決しようとする課題は、肉厚が薄くても、ガス透過性が小さいため、軽量にすることができるプラスチック管を提案するものである。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、ガスバリア性を有するプラスチック積層シートを管状に成形してなる多層管であって、前記プラスチック積層シートは、プラスチック基材の少なくとも片面に、金属または金属酸化物またはこれらの混合物からなる蒸着薄膜層を第1層とし、水溶性高分子と、(a)1種以上のアルコキシドまたは/およびその加水分解物または(b)塩化錫の少なくともいずれか1つを含む水溶液、あるいは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなる被膜層を第2層として積層してなるガスバリア層を含むことを特徴とする多層管
である。
本発明に係る多層管は、ガスバリア性を有するプラスチック積層シートを管状に成形してなるものであるから、肉厚が薄くてもガスバリア性が十分ある。
また、請求項2に記載の発明は、ガスバリア性を有するプラスチック積層シートを管状に成形してなるスリーブを最内層として、その外周に熱可塑性樹脂外被層を設けてなる多層管であって、前記プラスチック積層シートは、プラスチック基材の少なくとも片面に、金属または金属酸化物またはこれらの混合物からなる蒸着薄膜層を第1層とし、水溶性高分子と、(a)1種以上のアルコキシドまたは/およびその加水分解物または(b)塩化錫の少なくともいずれか1つを含む水溶液、あるいは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなる被膜層を第2層として積層してなるガスバリア層を含むことを特徴とする多層管である。
また、請求項3に記載の発明は、前記プラスチック積層シートが、前記蒸着薄膜層と前記皮膜層をそれぞれ2層以上積層してなるガスバリア層を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の多層管である。
また、請求項4に記載の発明は、前記蒸着薄膜層が、アルミニウム、銅、銀、イットリウムタンタルオキサイド、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、またはこれらの混合物からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の多層管である。
また、請求項5に記載の発明は、前記アルコキシドが、テトラエトキシシランまたはトリイソプロポキシアルミニウムまたはこれらの混合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の多層管である。
また、請求項6に記載の発明は、前記水溶性高分子が、ポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の多層管である。
また、請求項7に記載の発明は、前記プラスチック積層シートが、前記ガスバリア層に隣接して低密度ポリエチレン樹脂層と高密度ポリエチレン樹脂層をこの順序に含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の多層管である。
本発明に係る多層管は、ガスバリア性を有するプラスチック積層シートを管状に成形してなるものであるか、またはこの外側に熱可塑性樹脂外被層を設けたものであるので、肉厚が薄くてもガスバリア性が十分にあり、従って、極めて軽量の管を実現することができる。
また、ガスバリア層として、プラスチック基材の少なくとも片面に、金属または金属酸化物またはこれらの混合物からなる蒸着薄膜層を第1層とし、水溶性高分子と、(a)1種以上のアルコキシドまたは/およびその加水分解物または(b)塩化錫の少なくともいずれか1つを含む水溶液、あるいは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなる被膜層を第2層として積層してなるガスバリア層としたので、極めて高度のガスバリア性ならびに安定性が発揮される。
請求項2に記載の発明のように、ガスバリア性を有するプラスチック積層シートを管状に成形してなるスリーブを最内層として、その外周に熱可塑性樹脂外被層を設けた場合には、外被層の材質や厚さに応じたさまざまな特性を持った管が実現できる。また、スリー
ブのシール部が隠れるので、外観的にも優れた管となる。
請求項3に記載の発明のように、プラスチック積層シートが、蒸着薄膜層と皮膜層をそれぞれ2層以上積層したガスバリア層を含む場合には、ガスバリア性がさらに高まると共に、ガスバリア層の耐久性が向上する。
図1は、本発明に係る多層管の一実施態様を示した斜視模式図である。 図2は、本発明に係る多層管の他の実施態様を示した斜視模式図である。 図3(1)は、本発明に係る多層管の他の実施態様を示した斜視模式図である。図3(2)は、膨らんだ状態を示した断面模式図である。 図4は、本発明に係る多層管を構成するプラスチック積層シートの断面構成を示した断面模式図である。 図5は、本発明に係る多層管を構成するガスバリア層の断面構成を示した断面模式図である。 図6は、本発明に係る多層管またはスリーブを製造する方法を示した斜視模式図である。 図7は、本発明に係る多層管またはスリーブを製造する他の方法を示した斜視模式図である。 図8は、本発明に係る多層管を製造する方法を示した斜視模式図である。
以下図面を参照しながら、本発明に係る多層管について詳細に説明する。
本発明に係る多層管(1)は、ガスバリア性を有するプラスチック積層シート(2)を管状に成形してなる多層管である。図1、2、3はいずれも本発明に係る多層管(1)の実施態様を示した斜視模式図である。
図1に示した実施態様は、プラスチック積層シート(2)をつる巻き状にして管状に成形することにより、多層管(1)としたものである。図2に示した実施態様は、同様にして作成したスリーブ(3)の外周に熱可塑性樹脂外被層(10)を形成して多層管(1)としたものである。また図3に示した実施態様は、所定の幅にスリットしたプラスチック積層シート(2)の側端を重ねてヒートシールすることで管状に加工したものであり、プラスチック積層シートの厚さが薄いため、テープ状に巻き取ることが可能なものである。
プラスチック積層シート(2)は、図4、5に示したように、プラスチック基材(5)の片面または両面に、金属または金属酸化物またはこれらの混合物からなる蒸着薄膜層(6)を第1層とし、水溶性高分子と、(a)1種以上のアルコキシドまたは/およびその加水分解物または(b)塩化錫の少なくともいずれか1つを含む水溶液、あるいは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなる被膜層(7)を第2層として積層してなるガスバリア層(4)を含むことを特徴とする。
このような構成にしたことにより、第2層が反応性に富む無機成分を含有し、水溶性高
分子との複合被膜がガスバリア性に優れることから第1層と第2層との界面に両層の反応層を生じるか、或いは第2層が第1層に生じるピンホール、クラック、粒界などの欠陥或いは微細孔を充填、補強することで、緻密構造が形成されるため、高いガスバリア性、耐水性、耐湿性を有するとともに、変形に耐えられる可撓性を有する。
プラスチック基材(5)としては、シート状またはフィルム状のものであって、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ネイロン−6、ナイロン−66等)、ポリ塩化ビニル、ポリイミドなど、或いはこれら高分子の共重合体など通常包装材料として用いられるものが使用できる。
プラスチック基材(5)に用いられる高分子樹脂材料には、例えば帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤など公知の添加剤を加えることができ、必要に応じて適宜添加される。プラスチック基材(5)の表面には、コロナ処理、アンカーコート処理等の表面改質を行い、被膜の密着性を向上させることも可能である。
第1層である蒸着薄膜層(6)は、アルミニウム、銅、銀、などの金属や、珪素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、錫、マグネシウムなどの酸化物、窒化物、弗化物の単体、イットリウムタンタルオキサイド、或いはそれらの複合物からなり、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマ気相成長法(CVD法)などの真空プロセスにより形成される。特に酸化アルミニウムは、無色透明であり、ボイル・レトルト耐性等の特性にも優れており、広範囲の用途に用いることができる。
蒸着薄膜層(6)の膜厚は、用途や第2層の膜厚によって異なるが、数十Åから5000Åの範囲が望ましい。50Å以下では薄膜の連続性に問題があり、また3000Åを越えるとクラックが発生しやすく、可撓性が低下するため、好ましくは50〜3000Åである。
第2層である被膜層(7)は、水溶性高分子と、(a)1種以上の金属等のアルコキシドまたは/及びその加水分解物又は(b)塩化錫の少なくとも一方を含む水溶液、或いは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤からなる。水溶性高分子と塩化錫を水系(水或いは水/アルコール混合)溶媒で溶解させた溶液、或いはこれに金属等のアルコキシドを直接、或いは予め加水分解させるなど処理を行ったものを混合した溶液をプラスチック基材(5)上の蒸着薄膜層(6)にコーティング、加熱乾燥し、形成したものである。コーティング剤に含まれる各成分について以下に詳述する。
本発明でコーティング剤に用いられる水溶性高分子はポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウムなどが挙げられる、とくにポリビニルアルコール(以下、PVAとする)を本発明のガスバリア層(4)のコーティング剤に用いた場合にガスバリア性が最も優れる。ここでいうPVAは、一般にポリ酢酸ビニルをけん化して得られるもので、酢酸基が数十%残存している、いわゆる部分けん化PVAから酢酸基が数%しか残存していない完全けん化PVAまでを含み、とくに限定されるものではない。
また塩化錫は塩化第一錫(SnCl)、塩化第二錫(SnCl)、或いはそれらの混合物であってもよく、無水物でも水和物でも用いることができる。
さらにアルコキシドは金属等のアルコキシドである、テトラエトキシシラン〔Si(OC〕、トリイソプロポキシアルミニウム〔Al(O−2’−C〕などの一般式、M(OR)n(M:Si Ti Ai Zr等の金属等、R:CH、C
等のアルキル基)で表せるものである。なかでもテトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミニウムが加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であるので好ましい。
上述した各成分を単独またはいくつかを組み合わせてコーティング剤に加えることができ、さらにコーティング剤のバリア性を損なわない範囲で、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、或いは分散剤、安定化剤、粘度調整剤、着色剤など公知の添加剤を加えることができる。
例えばコーティング剤に加えられるイソシアネート化合物は、その分子中に2個以上のイソシアネート基(NCO基)を有するものであり、例えばトリレンジイソシアネート(以下、TDIとする)、トリフェニルメタントリイソシアネート(以下、TTIとする)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(以下、TMXDIとする)などのモノマー類と、これらの重合体、誘導体などがある。
コーティング剤の塗布方法には、通常用いられる、ディッピング法、ロールコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法など従来公知の手段が用いられる。被膜の厚さはコーティング剤の種類によって異なるが、乾燥後の厚さが約0.01〜100μmの範囲であればよいが、50μm以上では、膜にクラックが生じやすくなるため、0.01〜50μmとすることが望ましい。
ガスバリア層(4)には、上記の第1層と第2層を交互にそれぞれ2層以上形成することもでき、この場合は、ガスバリア性がさらに高まると共に、ガスバリア層の耐久性も向上する。
プラスチック積層シート(2)の構成としては、ガスバリア層(4)に少なくともヒートシール可能な熱可塑性樹脂層を付加することが好ましい。これにより、プラスチック積層シート(2)を多層管(1)に加工することが容易になる。なお、ガスバリア層(4)のみを例えば接着剤を用いて、管状に加工しても良い。
図4に示したプラスチック積層シート(2)の例では、ガスバリア層(4)の表裏面に低密度ポリエチレン(LDPE)樹脂層(8)と高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂層(9)をこの順序に積層している。
このようにすることにより、プラスチック積層シート(2)の両側端を重ね合わせてヒートシールすることにより管に成形することが容易に可能となる。また、管の最内面にHDPEの層が存在するため、対象物の選択性も広がり、管の外表面の耐久性も高まる。
プラスチック積層シート(2)に使用する材料としては、特に制約はなく、多層管の用途に応じて各種熱可塑性樹脂から適宜選択することができる。具体的には、先に挙げた低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)に加えて、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリオレフィン系エラストマー等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、ポリエチレンナフタレート樹脂(PEN)等のポリエステル系樹脂、ポリメチルメタアクリレート樹脂(PMMA)、エチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂(EVA)、アイオノマー樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ナイロン−6、ナイロン−66等のポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂(PS)、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリ塩化ビニリデン樹脂(PVDC)、ポリカーボネート樹脂(PC)、フッ素系樹脂、ウレタン系樹脂等である。
プラスチック積層シート(2)を多層管(1)に加工する方法については、さまざまな方法が可能である。例えば、図6に示したように、所定の幅にスリットしたプラスチック積層シート(2)を連続的に巻き出してマンドレル(13)に沿わせ、シール装置(12)によって背貼り合掌状にヒートシールすることにより、管状に加工することができる。合掌シール部(11)は、さらに横に寝かせて押しつけてシールすることにより平坦化することができる。
図6の方法で、シール部を合掌状にせず、単に重ね合わせてシールしても良い。プラスチック積層シート(2)の表裏面が同じ材質であれば、このようなシール方法も可能である。図3に示した実施態様では、このようなシール方法が用いられている。
プラスチック積層シート(2)を管状に加工する他の方法としては、図7に示したような方法もある。所定の幅にスリットしたプラスチック積層シート(2)を連続的に巻き出し、マンドレルに斜めに巻き付ける。側端同士を重ね合わせてシール装置(12)によって連続的にヒートシールすると多層管(1)が成形される。この場合も、プラスチック積層シート(2)の表裏面は同じ材質にしておくことが望ましい。
図6に示した方法も、図7に示した方法も、いずれも直接多層管(1)を作成する方法として用いることもできるし、その外周にさらに熱可塑性樹脂外被層(10)を形成するためのスリーブ(3)を作成する方法とすることもできる。
図8は、スリーブ(3)の外周に熱可塑性樹脂外被層(10)を形成する方法の例を模式的に示したものであり、図7に示したものと同様の方法で作成したスリーブ(3)の外周に、押出機(14)から溶融した熱可塑性樹脂を押し出して熱可塑性樹脂外被層(10)を形成し、連続的に引取ることで、多層管(1)が得られる。
熱可塑性樹脂外被層(10)の厚さや材質を選択することにより、様々な性状の多層管(1)が得られる。例えば、外被層として熱可塑性エラストマーを用いることで柔軟なホース状の管が得られる。外被層として、より剛性の高い材質、例えばHDPEを選択すれば、剛直なパイプ状の多層管が得られる。
また、熱可塑性樹脂外被層(10)を設けない場合であっても、プラスチック積層シート(2)の層構成を選択することで、柔軟なチューブ状のものから、図3に示したようなテープ状のものまで、さまざまな性状の多層管(1)が得られる。
本発明に係る多層管(1)は、このように性状の選択性が広いので、多様な用途に展開することが可能である。特に軽量性や、収納性を生かして、持ち運びを伴うような用途には最適に使用することができる。
このような用途の例を挙げれば、救急用酸素ホース、携帯用酸素ホースなどの医療用ホースや、携帯用パソコンの冷媒配管などの用途に好適に使用できる。
1・・・多層管
2・・・プラスチック積層シート
3・・・スリーブ
4・・・ガスバリア層
5・・・プラスチック基材
6・・・蒸着薄膜層
7・・・被膜層
8・・・低密度ポリエチレン樹脂層
9・・・高密度ポリエチレン樹脂層
10・・・熱可塑性樹脂外被層
11・・・シール部
12・・・シール装置
13・・・マンドレル
14・・・押出機

Claims (7)

  1. ガスバリア性を有するプラスチック積層シートを管状に成形してなる多層管であって、
    前記プラスチック積層シートは、プラスチック基材の少なくとも片面に、金属または金属酸化物またはこれらの混合物からなる蒸着薄膜層を第1層とし、水溶性高分子と、(a)1種以上のアルコキシドまたは/およびその加水分解物または(b)塩化錫の少なくともいずれか1つを含む水溶液、あるいは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなる被膜層を第2層として積層してなるガスバリア層を含むことを特徴とする多層管。
  2. ガスバリア性を有するプラスチック積層シートを管状に成形してなるスリーブを最内層として、その外周に熱可塑性樹脂外被層を設けてなる多層管であって、
    前記プラスチック積層シートは、プラスチック基材の少なくとも片面に、金属または金属酸化物またはこれらの混合物からなる蒸着薄膜層を第1層とし、水溶性高分子と、(a)1種以上のアルコキシドまたは/およびその加水分解物または(b)塩化錫の少なくともいずれか1つを含む水溶液、あるいは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなる被膜層を第2層として積層してなるガスバリア層を含むことを特徴とする多層管。
  3. 前記プラスチック積層シートは、前記蒸着薄膜層と前記皮膜層をそれぞれ2層以上積層してなるガスバリア層を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の多層管。
  4. 前記蒸着薄膜層は、アルミニウム、銅、銀、イットリウムタンタルオキサイド、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、またはこれらの混合物からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の多層管。
  5. 前記アルコキシドは、テトラエトキシシランまたはトリイソプロポキシアルミニウムまたはこれらの混合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の多層管。
  6. 前記水溶性高分子は、ポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の多層管。
  7. 前記プラスチック積層シートは、前記ガスバリア層に隣接して低密度ポリエチレン樹脂層と高密度ポリエチレン樹脂層をこの順序に含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の多層管。
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