JP6623563B2 - 真空断熱材用積層体およびそれを用いた真空断熱材 - Google Patents
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Description
該真空断熱材用積層体の、JIS K7129に準じて温度40℃相対湿度差90%で測定した際の水蒸気透過度が0.1g/m2・day以下、ゲルボ試験後にJIS K7129に準じて温度40℃相対湿度差90%で測定した際の水蒸気透過度が0.5g/m2・day以下であることを特徴とする真空断熱材用積層体である。
ができる。
基材5のプラスチック材料は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステルフィルム、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリルニトリルフィルム、ポリイミドフィルム等を用いることができる。これらは、機械的強度や寸法安定性を有するものであれば、延伸されたものでも未延伸のものでも構わない。通常これらのものを、フィルム状に加工して用いられる。特に耐熱性等の観点から二軸方向に任意に延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルムやポリアミドフィルムが好ましく用いられる。
また、この基材5の蒸着薄膜層6が設けられる面と反対側の表面に、周知の種々の添加剤や安定剤、例えば帯電防止剤、紫外線防止剤、可塑剤、滑剤などが使用されていても良い。また、蒸着薄膜層6との密着性を良くするために、基材5の積層面側を前処理としてコロナ処理、低温プラズマ処理、イオンボンバード処理、薬品処理、溶剤処理などのいずれかの処理を施しても良い。
真空蒸着法の加熱手段としては電子線加熱方式や抵抗加熱方式、誘導加熱方式のいずれかが好ましい。
また、蒸着薄膜層6と基材5の密着性及び蒸着薄膜層6の緻密性を向上させるために、プラズマアシスト法やイオンビームアシスト法を用いて蒸着することも可能である。また、蒸着膜の透明性を上げるために蒸着の際、酸素ガスなど吹き込む反応蒸着を行ってよい。
ルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。特にポリビニルアルコール(PVA)を用いるとガスバリア性が最も優れる。このPVA は、一般にポリ酢酸ビニルをけん化して得られるものであり、酢酸基が数十%残存している、いわゆる部分けん化PVAから酢酸基が数%しか残存していない完全PVA等までを含み、特に限定されない。
<真空断熱材の外装材の製造>
基材5として、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの片面に、電子線加熱方式による真空蒸着装置により、金属アルミニウムを蒸発させ、そこに酸素ガスを導入し、厚さ15nmの酸化アルミニウムを蒸着して無機酸化物からなる蒸着薄膜層6を形成した。次いで下記組成からなるコーティング剤をグラビアコート法により塗布し、その後120℃ 1分間乾燥させ厚さ0.5μmの被膜層7を形成しバリアフィルム4とした。コーティング剤の組成は、「1液」と「2液」を配合比(wt%)で60/40に混合したもの。
「2液」:ポリビニルアルコールの3wt%水/イソプロピルアルコール溶液(水:イソプロピルアルコール重量比で90:10)。
前記のようにして製造した4辺形の外装材の2枚を、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム同士が対向するように重ねて配置し4辺形の3方の端部に、各10mm巾のヒートシールバーにより、前記直鎖状低密度ポリエチレンフィルム同士を熱融着させて150mm×190mmの3方袋に加工した。
不織布を120mm×220mmに切り、100mm×120mmのピロー袋に加工し、多孔質シリカ20gを封入し、芯材を得た。前記3方袋に前記芯材を充填し、前処理乾燥を行った。その後、1.5〜1.6Paに減圧し、減圧を維持したまま3方袋の開口部を10mm巾のインパルスシーラーにより熱融着させて、真空断熱材を製造した。
実施例1において、ポリ塩化ビニリデンフィルムに代えて、厚さ12μmのエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムを使用した他は同様にして真空断熱材を製造した。
比較例1において、アルミ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルムに代えて、厚さ15μmのアルミ蒸着ポリアミドフィルムを使用した他は同様にして、真空断熱材を製造した。
比較例1において、アルミ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルムに代えて、厚さ15μmのポリアミドフィルムを使用し、且つ厚さ12μmのエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムに代えて、厚さ12μmのアルミ蒸着エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムを使用した他は同様にして、真空断熱材を製造した。
比較例3において、上記バリアフィルムに代えて、厚さ25μmのポリアミドフィルムを使用し、且つ厚さ15μmのポリアミドフィルムに代えて、厚さ12μmのアルミ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用した他は同様にして、真空断熱材を製造した。
<ガスバリア性評価>
上記実施例および比較例で得られた真空断熱材の外装材について、ガスバリア性の評価を行った。ガスバリア性の評価はJIS K7129に準じて温度40℃相対湿度差90%における水蒸気透過度の測定を行った。
<ゲルボ試験>
210mm×297mmの試験片の297mmの両端を貼り合わせて円筒状に丸め、筒状にした試験片の両端を固定ヘッドと駆動ヘッドで保持し、440度のひねりを加えながら固定ヘッドと駆動ヘッドの間隔を7インチから3.5インチに狭めて、さらにひねりを加えたままヘッドの間隔を1インチまで狭め、その後ヘッドの間隔を3.5インチまで広げて、さらにひねりを戻しながらヘッドの間隔を7インチまで広げるという往復運動を40回/minの速さで、25℃で300回行った。
さらにゲルボ試験を行った試験片について、JIS K7129に準じて温度40℃相対湿度差90%における水蒸気透過度の測定を行った。
を配置した効果であると考えられる。よって、本発明による真空断熱材用積層体は、高温高湿度下での水蒸気透過度は良好であって、ゲルボ後の水蒸気透過度も、屈曲試験に対する耐性がより良好であることを示している。
実施例1および比較例1〜4で作製した真空断熱材の内圧、および60℃相対湿度差90%環境で保存した後の内圧を測定した。内圧の測定は、特開昭61−107126に準じて行った。真空チャンバー内に真空断熱材をセットし、真空チャンバー内を減圧すると、真空断熱材の外装材が膨らむ。この外装材の変位を変位センサが検知し、その際のチャンバーの内圧を真空断熱材の内圧として算出した。
2・・・真空断熱材用積層体
3・・・芯材
4・・・バリアフィルム
5・・・基材
6・・・蒸着薄膜層
7・・・被膜層
8・・・蒸着薄膜層
9・・・被膜層
10・・・アルミ蒸着フィルム
11・・・ポリ塩化ビニリデンフィルム
12・・・熱融着層
13・・・接着層
Claims (4)
- 断熱芯材を真空断熱材用積層体で被覆し、内部を脱気し真空状態とした真空断熱材に用いられる真空断熱材用積層体において、
前記真空断熱材用積層体は、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの一方の面に、金属又は無機酸化物或いはそれらの混合物である蒸着薄膜層、水溶性高分子と(a)1種以上のアルコキシドまたはその加水分解物、または両者、あるいは(b)塩化錫の少なくともいずれか1つを含む水溶液、あるいは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤からなる被膜層とを積層したバリアフィルム、アルミ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム、塩化ビニリデンフィルム、熱融着層の順に積層され、
該真空断熱材用積層体の、JIS K7129に準じて温度40℃相対湿度差90%で測定した際の水蒸気透過度が0.1g/m2・day以下、ゲルボ試験後にJIS K7129に準じて温度40℃相対湿度差90%で測定した際の水蒸気透過度が0.5g/m2・day以下であることを特徴とする真空断熱材用積層体。 - 前記熱融着層が、直鎖状低密度ポリエチレンフィルムであることを特徴とする請求項1に記載の真空断熱材用積層体。
- 前記熱融着層の密度が、0.934g/cm 3 以下であることを特徴とする請求項2に記載の真空断熱材用積層体。
- 真空断熱材において、前記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の真空断熱材用積層体を用いてなることを特徴とする真空断熱材。
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